JP2906031B2 - アンチロックブレーキ制御装置における異常診断方法および装置 - Google Patents

アンチロックブレーキ制御装置における異常診断方法および装置

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JP2906031B2 JP8013122A JP1312296A JP2906031B2 JP 2906031 B2 JP2906031 B2 JP 2906031B2 JP 8013122 A JP8013122 A JP 8013122A JP 1312296 A JP1312296 A JP 1312296A JP 2906031 B2 JP2906031 B2 JP 2906031B2
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    • B60T8/885Arrangements for adjusting wheel-braking force to meet varying vehicular or ground-surface conditions, e.g. limiting or varying distribution of braking force responsive to a speed condition, e.g. acceleration or deceleration with failure responsive means, i.e. means for detecting and indicating faulty operation of the speed responsive control means using electrical circuitry
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車輪ブレーキに通
じる出力室に一端を臨ませてケーシングに軸方向摺動自
在に嵌合されるエキスパンダピストンと、マスタシリン
ダに通じる入力室および前記出力室間に設けられるとと
もに出力室の容積を増大する方向へのエキスパンダピス
トンの軸方向摺動に応じて閉弁するカット弁と、電動モ
ータと、電動モータおよびエキスパンダピストン間に設
けられるとともに電動モータの回転動作をエキスパンダ
ピストンの軸方向摺動に変換するピストン駆動機構と、
該ピストン駆動機構の構成要素の1つに当接してピスト
ン駆動機構のカット弁開弁側への作動規制端を定めるこ
とを可能としてケーシングに設けられる作動規制手段と
を有するモジュレータと;ピストン駆動機構の作動量を
検出する作動量検出器と;を備えるアンチロックブレー
キ制御装置において、正常なアンチロックブレーキ制御
を行ない得るかどうかを診断するための方法および装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかるアンチロックブレーキ制御
装置は、たとえば特開平6−107146号公報等によ
り既に知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このようなアンチロッ
クブレーキ制御装置では、電動モータを駆動するモータ
ドライバを、作動量検出器の検出値をフィードバックし
つつコントロールユニットで制御することにより、車輪
ブレーキのブレーキ液圧を制御するようにしているが、
作動量検出器が故障したり、電動モータで断線やショー
トが生じていたり、充分な電源電圧を確保し得ない場合
には、モジュレータの作動制御すなわちアンチロックブ
レーキ制御が不正確となる。このため、作動量検出器、
電動モータおよび電源が正常であることを確認してから
アンチロックブレーキ制御を行なうようにすることが望
ましく、その際、異常診断専用の回路等を新たに設ける
ことなく既存のアンチロックブレーキ制御装置の制御用
ソフトウェアの変更のみで対処することが望ましい。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、異常診断用のみの回路等のハードウェアを新
たに設けることを不要として、作動量検出器、電動モー
タおよび電源の異常を診断し得るようにしたアンチロッ
クブレーキ制御装置における異常診断方法および装置を
提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、車輪ブレーキに通じる出力
室に一端を臨ませてケーシングに軸方向摺動自在に嵌合
されるエキスパンダピストンと、マスタシリンダに通じ
る入力室および前記出力室間に設けられるとともに出力
室の容積を増大する方向へのエキスパンダピストンの
方向摺動に応じて閉弁するカット弁と、電動モータと、
電動モータおよびエキスパンダピストン間に設けられる
とともに電動モータの回転動作をエキスパンダピストン
の軸方向摺動に変換するピストン駆動機構と、該ピスト
ン駆動機構の構成要素の1つに当接してピストン駆動機
構のカット弁開弁側への作動規制端を定めることを可能
としてケーシングに設けられる作動規制手段とを有する
モジュレータと;ピストン駆動機構の作動量を検出する
作動量検出器と;を備え、電動モータへの供給電流およ
び電源電圧を検出可能なアンチロックブレーキ制御装置
において、ピストン駆動機構が作動規制手段で規制され
てカット弁開弁側への作動規制端となった状態で電動モ
ータから該ピストン駆動機構にさらにカット弁開弁側へ
回転動力が作用するだけの電力を異常判断に必要な
1の所定時間だけ電動モータに供給し、その第1の所定
時間が経過する間に、電動モータへの供給電流検出値
その電動モータが正常な状態で該モータに流れるロック
電流とを比較することによる電動モータの異常判断
作動量検出器の検出値とその作動量検出器が正常な状態
で該作動量検出器が検出する値とを比較することによる
作動量検出器の異常判断電動モータにロック電流が
流れている状態でアンチロックブレーキ制御を行うのに
充分な電圧と電源電圧の検出値とを比較することによる
電源の異常判断とを行なうことを特徴とする。
【0006】請求項2記載の発明は、車輪ブレーキに通
じる出力室に一端を臨ませてケーシングに軸方向摺動自
在に嵌合されるエキスパンダピストンと、マスタシリン
ダに通じる入力室および前記出力室間に設けられるとと
もに出力室の容積を増大する方向へのエキスパンダピス
トンの軸方向摺動に応じて閉弁するカット弁と、電動モ
ータと、電動モータおよびエキスパンダピストン間に設
けられるとともに電動モータの回転動作をエキスパンダ
ピストンの軸方向摺動に変換するピストン駆動機構と、
該ピストン駆動機構の構成要素の1つに当接してピスト
ン駆動機構のカット弁開弁側への作動規制端を定めるこ
とを可能としてケーシングに設けられる作動規制手段と
を有するモジュレータと;ピストン駆動機構の作動量を
検出する作動量検出器と;を備えるアンチロックブレー
キ制御装置において、ピストン駆動機構が作動規制手段
で規制されてカット弁開弁側への作動規制端となった状
態で電動モータから該ピストン駆動機構にさらにカット
弁開弁側への回転動力が作用するだけの電力を異常判断
に必要な第1の所定時間だけ電動モータに供給し、その
第1の所定時間が経過する間に、作動量検出器の検出値
とその作動量検出器が正常な状態で該作動量検出器が検
出する値とを比較することにより作動量検出器の異常判
断を行ない、第1の所定時間が経過した後に、エキスパ
ンダピストンがカット弁の開弁側への摺動規制端からカ
ット弁の閉弁側にカット弁の開弁状態を維持する範囲で
所定量だけ摺動するように、電動モータを異常判断に必
要な第2の所定時間だけ作動せしめ、その第2の所定時
間が経過する間に、ピストン駆動機構が正常な状態で作
動量検出器が検出する値から作動量検出器の検出値が外
れたか否かでピストン駆動機構の異常判断を行なうこと
を特徴とする。
【0007】請求項記載の発明は、車輪ブレーキに通
じる出力室に一端を臨ませてケーシングに軸方向摺動自
在に嵌合されるエキスパンダピストンと、マスタシリン
ダに通じる入力室および前記出力室間に設けられるとと
もに出力室の容積を増大する方向へのエキスパンダピス
トンの軸方向摺動に応じて閉弁するカット弁と、ケーシ
ングに取付けられる電動モータと、電動モータおよびエ
キスパンダピストン間に設けられるとともに電動モータ
の回転動作をエキスパンダピストンの軸方向摺動に変換
するピストン駆動機構と、該ピストン駆動機構の構成要
素の1つに当接してピストン駆動機構のカット弁開弁側
への作動規制端を定めることを可能としてケーシングに
設けられる作動規制手段とを有するモジュレータと;ピ
ストン駆動機構の作動量を検出する作動量検出器と;電
動モータへの供給電流を検出可能として電動モータを駆
動するモータドライバと;電源電圧を検出可能としてモ
ータドライバの作動を制御するコントロールユニット
と;を備えるアンチロックブレーキ制御装置において、
コントロールユニットは、異常判断に必要な第1の所定
時間だけ持続する判断許可信号を出力する第1タイマ
と、第1タイマからの判断許可信号出力時にピストン駆
動機構が作動規制手段で規制されてカット弁開弁側への
作動規制端となった状態で電動モータから該ピストン駆
動機構にさらにカット弁開弁側への回転動力が作用する
だけ電動モータを作動せしめる信号をモータドライバ
に与える第1モータ制御信号出力手段と、第1タイマか
らの判断許可信号出力時にモータドライバによる電動モ
ータへの供給電流検出値とその電動モータが正常な状態
で該モータに流れるロック電流とを比較することにより
電動モータの異常を判断する第1異常判断手段と、第1
タイマからの判断許可信号出力時に作動量検出器の検出
とその作動量検出器が正常な状態で該作動量検出器が
検出する値とを比較することにより作動量検出器の異常
を判断する第2異常判断手段と、第1タイマからの判断
許可信号出力時にコントロールユニット自身による電源
電圧の検出値と電動モータにロック電流が流れている状
態でアンチロックブレーキ制御を行うのに充分な電圧と
を比較することにより電源の異常を判断する第3異常判
断手段とを備えることを特徴とする。
【0008】請求項記載の発明は、車輪ブレーキに通
じる出力室に一端を臨ませてケーシングに軸方向摺動自
在に嵌合されるエキスパンダピストンと、マスタシリン
ダに通じる入力室および前記出力室間に設けられるとと
もに出力室の容積を増大する方向へのエキスパンダピス
トンの軸方向摺動に応じて閉弁するカット弁と、ケーシ
ングに取付けられる電動モータと、電動モータおよびエ
キスパンダピストン間に設けられるとともに電動モータ
の回転動作をエキスパンダピストンの軸方向摺動に変換
するピストン駆動機構と、該ピストン駆動機構の構成要
素の1つに当接してピストン駆動機構のカット弁開弁側
への作動規制端を定めることを可能としてケーシングに
設けられる作動規制手段とを有するモジュレータと;ピ
ストン駆動機構の作動量を検出する作動量検出器と;電
動モータを駆動するモータドライバと;モータドライバ
の作動を制御するコントロールユニットと;を備えるア
ンチロックブレーキ制御装置において、コントロールユ
ニットは、異常判断に必要な第1の所定時間だけ持続す
る判断許可信号を出力する第1タイマと、第1タイマか
らの判断許可信号出力時にピストン駆動機構が作動規制
手段で規制されてカット弁開弁側への作動規制端となっ
た状態で電動モータから該ピストン駆動機構にさらに
ット弁開弁側への回転動力が作用するだけ電動モータを
作動せしめる信号をモータドライバに与える第1モータ
制御信号出力手段と、第1タイマからの判断許可信号出
力時に作動量検出器の検出値とその作動量検出器が正常
な状態で該作動量検出器が検出する値とを比較すること
により作動量検出器の異常を判断する作動量検出器用異
常判断手段と、第1タイマからの判断許可信号出力が終
了するのに応じて異常判断に必要な第2の所定時間だけ
持続する判断許可信号を出力する第2タイマと、第2タ
イマからの判断許可信号出力時にエキスパンダピストン
カット弁の開弁側への摺動規制端からカット弁の閉弁
側にカット弁の開弁状態を維持する範囲で所定量摺動
るだけ電動モータを作動せしめる信号をモータドライバ
に与える第2モータ制御信号出力手段と、第2タイマか
らの判断許可信号出力時にピストン駆動機構が正常な状
態で作動量検出器が検出する値から作動量検出器の検出
値が外れたことを以てピストン駆動機構の異常を判断す
るピストン駆動機構用異常判断手段とを含むことを特徴
とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0010】図1ないし図7は本発明の一実施例を示す
ものであり、図1は自動二輪車用ブレーキ装置の全体構
成図、図2はモジュレータの縦断側面図であって図3の
2−2線断面図、図3は図2の3−3線断面図、図4は
コントロールユニットおよびモータドライバの概略構成
を示す図、図5はコントロールユニットにおける中央演
算処理装置の機能構成を示すブロック図、図6は異常診
断処理手順を示すフローチャート、図7は異常診断処理
時のクランク角およびモータ電流の変化を示す図であ
る。
【0011】先ず図1において、自動二輪車の操向ハン
ドル11にはブレーキレバー12の操作に応じてブレー
キ液圧を出力するマスタシリンダ13が設けられ、図示
しない車体フレームには、ブレーキペダル14の踏込み
操作に応じてブレーキ液圧を出力するマスタシリンダ1
5が取付けられる。
【0012】前輪WF には、該前輪WF と一体に回転す
るディスクロータ16と、該ディスクロータ16に制動
力を与えるホィールシリンダ17とを有する前輪ブレー
キBF が装着され、後輪WR には、該後輪WR と一体に
回転するディスクロータ18と、該ディスクロータ18
に制動力を与えるホィールシリンダ19とを有する後輪
ブレーキBR が装着される。而して前輪ブレーキBF
ホィールシリンダ17には、マスタシリンダ13が前輪
ブレーキ用モジュレータ20F を介して接続され、後輪
ブレーキBR のホィールシリンダ19には、マスタシリ
ンダ15が後輪ブレーキ用モジュレータ20R を介して
接続される。
【0013】図2および図3において、前輪ブレーキ用
モジュレータ20F は、前輪ブレーキBF のホィールシ
リンダ17に通じる出力室21に一端を臨ませてケーシ
ング22に軸方向摺動自在に嵌合されるエキスパンダピ
ストン23と、マスタシリンダ13に通じる入力室24
および前記出力室21間に設けられるとともに出力室2
1の容積を増大する方向へのエキスパンダピストン23
軸方向摺動に応じて閉弁するカット弁25と、ケーシ
ング22に取付けられる電動モータ26と、電動モータ
26およびエキスパンダピストン23間に設けられると
ともに電動モータ26の回転動作をエキスパンダピスト
ン23の所定範囲での軸方向摺動に変換するピストン駆
動機構27とを備える。
【0014】ケーシング22は、第1ケース部材28
と、第1ケース部材28に嵌合される円筒部29aを有
して第1ケース部材28に締着される第2ケース部材2
9とで構成され、第2ケース部材29には、円筒部29
aに摺動自在に嵌合されるエキスパンダピストン23の
一端との間に出力室21を形成する隔壁30が一体に設
けられるとともに、出力室21とは反対側で隔壁30と
の間に入力室24を形成する蓋部材31が嵌合、固定さ
れる。而して出力室21は第2ケース部材29に設けら
れた通路32を介して前輪ブレーキBF に連通され、蓋
部材31には、入力室24をマスタシリンダ13に連通
せしめる通路33が設けられる。
【0015】カット弁25は、出力室21に通じて隔壁
30に設けられる弁孔34の開口端を中央部に臨ませて
入力室24側で隔壁30に設けられるテーパ状の弁座3
5と、該弁座35に着座可能として入力室24に収納さ
れる球状の弁体36と、弁体36を弁座35に着座させ
る方向のばね力を発揮して蓋部材31および弁体36間
に縮設される弁ばね37と、エキスパンダピストン23
の一端に同軸にかつ一体に連設されて弁孔34に遊挿さ
れるとともに先端を弁体36に当接させる弁軸38とを
備える。
【0016】このようなカット弁25は、エキスパンダ
ピストン23が図2および図3で示すように出力室21
の容積を収縮する側に摺動している状態では弁軸38で
押されて弁体36が弁座35から離反した開弁状態に在
り、入力室24および出力室21間が連通される。また
エキスパンダピストン23が出力室21の容積を増大す
る側(図2および図3の下側)に摺動したときには弁ば
ね37のばね力により弁体36が弁座35に着座してカ
ット弁25が閉弁状態となり、入力室24および出力室
21間が遮断される。
【0017】電動モータ26は、エキスパンダピストン
23の作動軸線と直交する回転軸線を有して第1ケース
部材28に固定されるものであり、該電動モータ26お
よびエキスパンダピストン23間に設けられるピストン
駆動機構27は、エキスパンダピストン23の他端を臨
ませて第1ケース部材28内に形成された作動室39に
収納される。
【0018】ピストン駆動機構27は、電動モータ26
と平行な回転軸線を有して第1ケース部材28に回転自
在に支承されるとともに電動モータ26から減速された
動力が伝達されるクランク軸40を備える。このクラン
ク軸40は、軸方向に相互に離隔して同軸に配置される
一対のクランク主軸40a,40bと、両クランク主軸
40a,40bにそれぞれ連設されるクランク腕40
c,40dと、クランク主軸40a,40bと平行な軸
線を有して両クランク腕40c,40d間に設けられる
クランクピン40eとから成るものであり、両クランク
主軸40a,40bは、軸受41,42を介して第1ケ
ース部材28にそれぞれ回転自在に支承される。電動モ
ータ26の出力軸には比較的小径のピニオン43が固設
されており、このピニオン43は、クランク軸40のク
ランク主軸40aおよびクランク腕40c間に固設され
た比較的大径のギヤ44に噛合される。したがってクラ
ンク軸40には電動モータ26からの回転動力が減速さ
れて伝達されることになる。
【0019】クランク軸40のクランクピン40eに
は、該クランクピン40eと同軸のリング46が、一対
の軸受45,45を介して回転自在に支承されており、
該リング46がエキスパンダピストン23の他端に転り
接触せしめられる。
【0020】また第1ケース部材28には、内端開口部
を作動室39に臨ませるとともに外端を開放した摺動孔
47が、クランク軸40の軸線と直交する方向に延びて
設けられており、この摺動孔47には、閉塞端をリング
46に摺接させる有底円筒状のリフタ48が摺動自在に
嵌合され、摺動孔47の外端開口部を閉塞して第1ケー
ス部材28に締着されたばね受部材49とリフタ48と
の間にばね50が縮設される。而してばね50は、リン
グ46をエキスパンダピストン23の他端に常時転り接
触せしめるようにリフタ48を付勢するばね力を発揮す
る。
【0021】このようなピストン駆動機構27によれ
ば、電動モータ26の作動に応じてエキスパンダピスト
ン23がその軸方向に沿って駆動されることになり、エ
キスパンダピストン23が出力室21の容積を縮少する
側に駆動されたときにはカット弁25が開弁作動し、ま
たエキスパンダピストン23が出力室21の容積を増大
する側に駆動されたときにはカット弁25が閉弁作動す
る。
【0022】エキスパンダピストン23の軸方向摺動
囲、すなわちピストン駆動機構27の作動範囲を規制す
るために、第1ケース部材28には、ピストン駆動機構
27の構成要素であるリング46に内端を当接させ得る
作動規制手段としてのストッパピン51が螺合される。
これによりピストン駆動機構27は、図3の実線で示す
ように出力室21の容積を最小とする位置にエキスパン
ダピストン23を作動せしめるカット弁開弁側の作動規
制端と、図3の鎖線で示すように出力室21の容積を最
大とする位置にエキスパンダピストン23を作動せしめ
るカット弁閉弁側の作動規制端との間で作動することに
なる。
【0023】また第1ケース部材28には、ピストン駆
動機構27の作動量すなわちクランク軸40の回動角度
(クランク角)を検出するための作動量検出器としての
ポテンショメータ52F が、クランク軸40におけるク
ランク主軸40bに同軸に連結されるようにして取付け
られる。
【0024】再び図1を参照して、前輪ブレーキ用モジ
ュレータ20F の電動モータ26はモータドライバ53
F により駆動されるものであり、このモータドライバ5
Fの作動はコントロールユニット54により制御され
る。また後輪ブレーキ用モジュレータ20R は、上記前
輪ブレーキ用モジュレータ20F と同様に構成されてお
り、該後輪ブレーキ用モジュレータ20R が備える電動
モータ(図示せず)はモータドライバ53R により駆動
され、該モータドライバ53R の作動はコントロールユ
ニット54により制御される。
【0025】コントロールユニット54には、前輪ブレ
ーキ用モジュレータ20F に付設されたポテンショメー
タ52F の検出信号と、後輪ブレーキ用モジュレータ2
Rに付設されたポテンショメータ52R の検出信号
と、前輪WF に装着された前輪速度センサ55F の検出
信号と、後輪WR に装着された後輪速度センサ55R
検出信号とが入力される。而して該コントロールユニッ
ト54は、前輪および後輪速度センサ55F ,55R
検出信号に基づいて前輪WF および後輪WR がブレーキ
時にロック状態に陥りそうであるか否かを判断し、ロッ
ク状態に陥りそうであると判断したときには、両モジュ
レータ20F ,20R のうちロック状態に陥りそうであ
る車輪側のモジュレータを作動せしめるようにモータド
ライバ53F ,53R の作動を制御する。たとえば、前
輪WF がブレーキ時にロック状態に陥りそうになるのに
応じて前輪ブレーキBF のブレーキ液圧を減圧するとき
には、モータドライバ53F により電動モータ26が駆
動され、前輪ブレーキ用モジュレータ20F におけるエ
キスパンダピストン23が出力室21の容積を増大する
方向に作動せしめれらる。これにより、カット弁25が
閉弁するとともに前輪ブレーキBF に通じる出力室21
の容積が増大し、前輪ブレーキBF のブレーキ液圧が減
圧されることになる。
【0026】ところで、コントロールユニット54は、
上述のアンチロックブレーキ制御を行なう機能の他に、
正常なアンチロックブレーキ制御を行ない得るかどうか
を診断する機能をも有するものであり、以下、その診断
機能について説明するが、前輪ブレーキBF 側および後
輪ブレーキBR 側のいずれも同一機能を有するものであ
るので、前輪ブレーキBF 側についてのみ説明し、後輪
ブレーキBR 側についての説明を省略する。
【0027】図4において、モータドライバ53F は、
4つのMOS型FETにより構成されて電動モータ26
の両端に接続されるブリッジ回路56と、該ブリッジ回
路56に接続される抵抗57と、電動モータ26に供給
されるモータ電流を検出可能として抵抗57の両端に接
続される電流検出回路58と、電流検出回路58で検出
されるモータ電流が過電流となるのを防止すべく電流検
出回路58によるモータ電流検出値に応じてブリッジ回
路56を出力停止状態とする過電流防止回路59とを備
え、前記抵抗57は、フェイルセーフリレー61を介し
て電源60に接続される。而してフェイルセーフリレー
61は、コントロールユニット54からの信号により抵
抗57および電源60間を遮断することができる。
【0028】コントロールユニット54は、中央演算処
理装置(以下、CPUと言う)62と、電源60に接続
される電源回路64とを備えるものであり、電源回路6
4がCPU62の電源として用いられる。しかもCPU
62には、電源60に接続されるA/Dコンバータ63
が備えられており、コントロールユニット54は、該A
/Dコンバータ63を介して電源電圧を検出することが
可能である。
【0029】またCPU62には、前輪ブレーキ用モジ
ュレータ20F に付設されたポテンショメータ52F
検出値、ならびにモータドライバ53F の電流検出回路
58で得られるモータ電流が入力されており、CPU6
2は、CPU62自身で検出した電源電圧、ポテンショ
メータ52F の検出値および電流検出回路58の検出値
に基づいて、前輪ブレーキBF のアンチロックブレーキ
制御を正常に実行し得るか否かを診断し、異常が生じて
いると判断したときにCPU62から出力される信号に
より、フェイルセーフリレー回路61が遮断作動せしめ
られるとともにインジケータ65による異常表示が行な
われる。
【0030】ところで、CPU62は、前輪ブレーキB
F のアンチロックブレーキ制御を正常に実行し得るか否
かを診断するために、図5で示すような機能手段を有す
るものである。すなわちCPU62は、診断開始にあた
って第1の所定時間T1 だけ持続するハイレベルの判断
許可信号を出力する第1タイマ66と、第1タイマ66
からの判断許可信号出力時に電動モータ26を作動せし
める制御信号を出力する第1モータ制御信号出力手段6
7と、第1タイマ66からの判断許可信号出力時にモー
タドライバ53F が備える電流検出回路58によるモー
タ電流検出値に基づいて電動モータ26の異常を判断す
る第1異常判断手段68と、第1タイマ66からの判断
許可信号出力時にポテンショメータ52F の検出値に基
づいてポテンショメータ52F の異常を判断する作動量
検出器用異常判断手段としての第2異常判断手段69
と、A/Dコンバータ63から得られる電源電圧を検出
する電源電圧検出手段71と、第1タイマ66からの判
断許可信号出力時に電源電圧検出手段71による電源電
圧の検出値に基づいて電源60の異常を判断する第3異
常判断手段70と、第1タイマ66からの判断許可信号
出力が終了するのに応じて第2の所定時間T2 だけ持続
する判断許可信号を出力する第2タイマ72と、第2タ
イマ72からの判断許可信号出力時に電動モータ26を
作動せしめる制御信号を出力する第2モータ制御信号出
力手段73と、第2タイマ72からの判断許可信号出力
時にポテンショメータ52F の検出値に基づいてピスト
ン駆動機構27の異常を判断するピストン駆動機構用異
常判断手段としての第4異常判断手段74と、第1タイ
マ66からハイレベルの判断許可信号が出力されている
ときに第1モータ制御信号出力手段67の出力制御信号
を選択するようにして第1および第2モータ制御信号出
力手段67,73の出力制御信号を択一的に選択してモ
ータドライバ53F に与えるスイッチ手段75と、第
1、第2および第3異常判断手段68,69,70の少
なくとも1つで異常と判断してハイレベルの信号を出力
したときに出力がハイレベルとなるORゲート76と、
第4異常判断手段74で異常と判断するか前記ORゲー
ト76の出力がハイレベルであったときに出力をハイレ
ベルとするORゲート77とを備え、ORゲート77の
出力がフェイルセーフリレー61およびインジケータ6
5に与えられる。
【0031】第1タイマ66で設定される第1の所定時
間T1 は、第1、第2および第3異常判断手段68,6
9,70での異常判断に必要な時間として設定されるも
のであり、たとえば70m秒である。
【0032】第1モータ制御信号出力手段67は、第1
タイマ66からハイレベルの判断許可信号が入力されて
いる状態で、ピストン駆動機構27のリング46が図3
の実線で示すようにストッパピン51に当接して該ピス
トン駆動機構27がカット弁開弁側への作動規制端とな
った状態で電動モータ26から該ピストン駆動機構27
にさらに回転動力が作用するだけ電動モータ26に電力
を供給するための信号をモータドライバ53F に与える
ものであり、カット弁25の開弁側でリング46がスト
ッパピン51に当接したときのクランク軸40の角度
(クランク角)を0度とし、カット弁25の閉弁側への
クランク軸40の回動方向をプラスとしたときに、たと
えばクランク角をマイナス5度とするための信号が第1
モータ制御信号出力手段67から出力される。
【0033】第2タイマ72は、第1タイマ66の出力
がハイレベルからローレベルに変化したとき、すなわち
第1の所定時間T1 が経過したときから第2の所定時間
2だけ持続するハイレベルの判断許可信号を出力する
ものである。而して第2の所定時間T2 は、第4異常判
断手段74での異常判断に必要な時間として設定される
ものであり、たとえば第1のタイマ66で設定された第
1の所定時間T1 と等しい70m秒である。
【0034】第2モータ制御信号出力手段73は、第2
タイマ72からのハイレベルの判断許可信号が入力され
ている状態で、エキスパンダピストン23がカット弁2
5の開弁側への摺動規制端からカット弁25の閉弁側に
所定量だけ摺動するように電動モータ26を作動せしめ
る信号を出力するものであり、前記カット弁25の開弁
側への摺動規制端からのエキスパンダピストン23の
所定量は、カット弁25が開弁状態を維持する程度た
とえばクランク角でプラス10度程度に設定される。
【0035】第1および第2モータ制御信号出力手段6
7,73を択一的にモータドライバ53F に接続するス
イッチ手段75は、第1タイマ66の出力に応じてスイ
ッチング態様を変化させるものであり、第1タイマ66
の出力がハイレベルであるときには第1モータ制御信号
出力手段67の出力信号がスイッチ手段75を介してモ
ータドライバ53F に与えられ、また第1タイマ66の
出力がローレベルとなったとき(第2タイマ72の出力
がハイレベルとなったとき)には第2モータ制御信号出
力手段73の出力信号がスイッチ手段75を介してモー
タドライバ53F に与えられる。
【0036】第1異常判断手段68には電流検出回路5
8からのモータ電流検出値が入力されており、第1タイ
マ66から判断許可信号が出力されているときに、第1
異常判断手段68はモータ電流値に基づく異常判断を行
なう。すなわち第1タイマ66から判断許可信号が出力
されている状態で第1モータ制御信号出力手段67から
の制御信号出力により電動モータ26が駆動されている
ときには、電動モータ26が断線やショートを生じてい
ない正常な状態では、リング46がストッパピン51に
当接してピストン駆動機構27がロック状態となってい
ることに伴って電動モータ26にはロック電流(たとえ
ば15〜20A)が流れているものであり、モータ電流
検出値をそのロック電流と比較することにより電動モー
タ26が異常であるか否かが第1異常判断手段68で判
断される。而して電動モータ26で断線やショートが生
じていることにより、モータ電流検出値が前記ロック電
流未満であったときには、電動モータ26が異常である
として第1異常判断手段68からハイレベルの信号が出
力される。
【0037】第2異常判断手段69には、ポテンショメ
ータ52F の検出値が入力されており、第1タイマ66
から判断許可信号が出力されているときに、第2異常判
断手段69はポテンショメータ52F で検出されたクラ
ンク角に基づく異常判断を行なう。すなわち第1タイマ
66から判断許可信号が出力されている状態で第1モー
タ制御信号出力手段67からの制御信号出力により電動
モータ26が駆動されているときには、ポテンショメー
タ52F が故障していない正常な状態では、ポテンショ
メータ52F は0度のクランク角に応じた電圧(たとえ
ば0.7〜1.1V)を出力しているはずであり、ポテ
ンショメータ52F の出力をその電圧と比較することに
よりポテンショメータ52F が異常であるか否かが第2
異常判断手段69で判断され、ポテンショメータ52F
で異常が生じているときには第2異常判断手段69から
ハイレベルの信号が出力される。
【0038】第3異常判断手段70には、電源電圧検出
手段71で検出された電源電圧が入力されており、第1
タイマ66から判断許可信号が出力されているときに、
第3異常判断手段70は電源電圧に基づく異常判断を行
なう。すなわち第1タイマ66から判断許可信号が出力
されている状態で第1モータ制御信号出力手段67から
の制御信号出力により電動モータ26が駆動されている
ときには、電動モータ26にロック電流が流れており、
ロック電流のような過大電流を消費してもアンチロック
ブレーキ制御を行なうのに充分な電圧(たとえば10
V)を電源60で確保することができなけば、電源6
0が異常であると判断し得るものである。したがって電
源電圧検出手段71で得られた電源電圧がたとえば10
V未満であるか否かを判定することにより、電源60が
異常であるか否かが第3異常判断手段70で判断され、
電源60で異常が生じているときには第3異常判断手段
70からハイレベルの信号が出力される。
【0039】第4異常判断手段74には、ポテンショメ
ータ52F の検出値が入力されており、第2タイマ72
からハイレベルの判断許可信号が出力されているとき
に、第4異常判断手段74はポテンショメータ52F
検出されたクランク角に基づく異常判断を行なう。すな
わち第2タイマ72から判断許可信号が出力されている
状態で第2モータ制御信号出力手段73からの制御信号
出力により電動モータ26が駆動されているときには、
ピストン駆動機構27が故障していない正常な状態で
は、ポテンショメータ52F はエキスパンダピストン2
3をカット弁25の閉弁側に所定量摺動せしめるだけの
クランク角たとえばプラス10度±1度を検出している
はずであり、ポテンショメータ52F の検出クランク角
がたとえば10度±1度の範囲から外れたことをもって
ピストン駆動機構27が異常であると判断される。而し
てピストン駆動機構27で異常が生じているときには第
4異常判断手段74からハイレベルの信号が出力され
る。
【0040】このような機能手段を有するCPU62に
よる異常診断処理は、図6で示す手順に従って実行され
るものである。すなわち第1ステップS1では、ピスト
ン駆動機構27がカット弁開弁側への作動規制端となっ
た状態で電動モータ26から該ピストン駆動機構27に
さらに回転動力が作用するだけ電動モータ26に電力を
供給するための信号を第1モータ制御信号出力手段67
から出力し、図7(a)の点線で示すように、たとえば
ピストン駆動機構27の作動クランク角をマイナス5度
とするための信号を第1モータ制御信号出力手段67か
ら出力する。それにより電動モータ26には、該電動モ
ータ26が正常であるときには、図7(b)で示すよう
に、たとえば20A程度のモータ電流が流れることにな
る。次の第2ステップS2では、第1タイマ66による
第1の所定時間T1 が経過するか否かを判定する。
【0041】第2ステップS2で第1の所定時間T1
経過していないと判断したときには、第3、第4および
第5ステップS3,S4,S5を順次経過することによ
り、第1異常判断手段68での電動モータ26への供給
電流検出値に基づく電動モータ26の異常判断、第2異
常判断手段69でのポテンショメータ52F の検出値に
基づくポテンショメータ52F の異常判断、ならびに第
3異常判断手段70での電源電圧の検出値に基づく電源
60の異常判断を行ない、いずれかで異常が生じていた
ときには、第6ステップS6でフェイルセーフリレー6
1およびインジケータ65を作動せしめるフェイルセー
フ処理を実行する。
【0042】第1の所定時間T1 が経過する間に、第3
ないし第5ステップS3〜S5で異常を検出しなかった
ときには、第2ステップS2から第7ステップS7に進
み、この第7ステップS7では、エキスパンダピストン
23がカット弁25の開弁側への摺動規制端からカット
弁25の閉弁側に、しかもカット弁26が開弁状態を維
持し得る範囲で所定量だけ摺動するように電動モータ2
6を作動せしめる信号、たとえば図7(a)の点線で示
すようにクランク角を10度とするための信号を第2モ
ータ制御信号出力手段73から出力し、電動モータ26
には、図7(b)で示すようなモータ電流が流れる。
【0043】次の第8ステップS8では、第2タイマ7
2による第2の所定時間T2 が経過するか否かを判定
し、第2の所定時間T2 が経過していないと判断したと
きには、第9ステップS9において、第4異常判断手段
74でのポテンショメータ52F の検出値に基づくピス
トン駆動機構27の異常判断を行ない、ピストン駆動機
構27で異常が生じていたときには、第6ステップS6
でフェイルセーフリレー61およびインジケータ65を
作動せしめるフェイルセーフ処理を実行する。
【0044】ところで、このような診断処理は、エンジ
ン始動時の初期診断時に行なうようにしてもよく、また
車両走行途中での非ブレーキ操作時に随時行なうように
してもよい。
【0045】次にこの実施例の作用について説明する
と、アンチロックブレーキ制御を正常に実行し得るか否
かの診断にあたって、先ずピストン駆動機構27がスト
ッパピン51で規制されてカット弁開弁側への作動規制
端となった状態で電動モータ26からピストン駆動機構
27にさらに回転動力が作用するだけの電力を電動モー
タ26に供給する状態を第1の所定時間T1 だけ保持す
ることにより、電動モータ26が断線やショートを生じ
ていない正常な状態ではピストン駆動機構27がロック
状態となっていることに伴って電動モータ26にロック
電流(たとえば15〜20A)が流れているはずである
ことに基づき、電流検出回路58によるモータ電流検出
値をロック電流と比較することにより電動モータ26が
異常であるか否かを判断することができ、またポテンシ
ョメータ52F ,52R が故障していない正常な状態で
はポテンショメータ52F ,52R は0度のクランク角
に応じた電圧を出力しているはずであり、ポテンショメ
ータ52F ,52R の出力をその電圧と比較することに
よりポテンショメータ52F ,52R が異常であるか否
かを判断することができ、さらに電動モータ26に過大
なロック電流が流れている状態でアンチロックブレーキ
制御を行なうのに充分な電圧と電源電圧検出手段71の
検出値とを比較することにより電源60が異常であるか
否かを判断することができる。
【0046】また第1の所定時間T1 が経過した後に、
エキスパンダピストン23がカット弁25の開弁側への
摺動規制端からカット弁25の閉弁側に所定量だけ摺動
するように電動モータ26を作動せしめることにより、
ピストン駆動機構27が故障していない正常な状態では
ポテンショメータ52F ,52R がエキスパンダピスト
ン23をカット弁25の閉弁側に所定量摺動せしめるだ
けのクランク角を検出しているはずであり、ポテンショ
メータ52F ,52R の検出クランク角に基づいてピス
トン駆動機構27が異常であるか否かを判断することが
できる。
【0047】ところで、電動モータ26のモータ電流は
モータドライバ53F ,53R が従来から備える電流検
出回路58で検出され、コントロールユニット54は電
源電圧検出機能を従来から備えるものであるので、電動
モータ26、ポテンショメータ52F ,52R 、電源6
0およびピストン駆動機構27の異常を診断するにあた
って、診断のための専用の回路等のハードウェアを新た
に追加することが不要であり、コントロールユニット5
4でのソフトウエアを変更すればよい。
【0048】しかも電動モータ26、ポテンショメータ
52F ,52R および電源60の異常診断にあたって
は、カット弁25は開弁状態に在るので、マスタシリン
ダ13および前輪ブレーキBF 間、ならびにマスタシリ
ンダ15および後輪ブレーキBR 間はそれぞれ連通状態
に在り、診断途中でのブレーキ操作に応じてブレーキ力
を得ることが可能である。
【0049】またピストン駆動機構27の異常診断時
に、電動モータ26は、カット弁25の開弁側への摺動
規制端からカット弁25の閉弁側にエキスパンダピスト
ン23を所定量だけ摺動せしめるのであるが、そのカッ
ト弁25の開弁側への摺動規制端からのエキスパンダピ
ストン23の所定摺動量が、カット弁25を開弁状態に
維持する範囲に定められているので、エキスパンダピス
トン23を大きく摺動させる必要がなく、エキスパンダ
ピストン23の摺動を比較的短い時間で完了して診断を
行なうことができ、しかもカット弁25が開弁状態に在
るので、マスタシリンダ13および前輪ブレーキB
F 間、ならびにマスタシリンダ15および後輪ブレーキ
R 間はそれぞれ連通状態に在り、診断途中でのブレー
キ操作に応じてブレーキ力を得ることが可能である。
【0050】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の
範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計
変更を行なうことが可能である。
【0051】
【発明の効果】以上のように請求項1および記載の発
明によれば、ピストン駆動機構がカット弁開弁側への作
動規制端となった状態で電動モータからピストン駆動機
構にさらにカット弁開弁側への回転動力が作用するだけ
の電力を電動モータに供給する状態を第1の所定時間だ
け保持し、その間に、モータ電流検出値、作動量検出器
の検出値および電源電圧検出値に基づいて電動モータ、
作動量検出器および電源の異常を判断するので、従来の
アンチロックブレーキ制御装置が備えるモータ電流の検
出機能、電源電圧検出機能および作動量検出器を活用
し、診断のための専用の回路等のハードウェアを新たに
追加することを不要としてソフトウエアの変更のみで電
動モータ、作動量検出器および電源の異常診断を行なう
ことができ、しかも異常診断途中で確実にブレーキ力を
得ることができる。
【0052】また請求項2および記載の発明によれ
ば、ピストン駆動機構がカット弁開弁側への作動規制端
となった状態で電動モータからピストン駆動機構にさら
カット弁開弁側への回転動力が作用するだけの電力を
電動モータに供給する状態を第1の所定時間だけ保持
し、その間に、作動量検出器の検出値に基づいて作動量
検出器の異常を判断し、第1の所定時間が経過した後
に、エキスパンダピストンがカット弁の開弁側への摺動
規制端からカット弁の閉弁側に所定量だけ摺動するよう
電動モータを第2の所定時間だけ作動せしめ、その間
に、作動量検出器の検出値に基づいてピストン駆動機構
の異常判断を行なうので、診断のための専用の回路等の
ハードウェアを新たに追加することを不要としてソフト
ウエアの変更のみで作動量検出器およびピストン駆動機
構の異常診断を行なうことができる。またピストン駆動
機構の異常診断を行なうにあたって、カット弁の開弁側
への摺動規制端からのエキスパンダピストンの所定摺動
量を、カット弁が開弁状態を維持する範囲に定めたの
、作動量検出器の異常診断を行なった後に比較的短時
間でピストン駆動機構の異常診断を行なうことができる
とともにその異常診断途中でのブレーキ力の確保が可能
となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】自動二輪車用ブレーキ装置の全体構成図であ
る。
【図2】モジュレータの縦断側面図であって図3の2−
2線断面図である。
【図3】図2の3−3線断面図である。
【図4】コントロールユニットおよびモータドライバの
概略構成を示す図である。
【図5】コントロールユニットにおける中央演算処理装
置の機能構成を示すブロック図である。
【図6】異常診断処理手順を示すフローチャートであ
る。
【図7】異常診断処理時のクランク角およびモータ電流
の変化を示す図である。
【符号の説明】
20F ,20R ・・・モジュレータ 21・・・出力室 22・・・ケーシング 23・・・エキスパンダピストン 24・・・入力室 25・・・カット弁 26・・・電動モータ 27・・・ピストン駆動機構 46・・・ピストン駆動機構の構成要素であるリング 51・・・作動規制手段としてのストッパピン 52F ,52R ・・・作動量検出器としてのポテンショ
メータ 53F ,53R ・・・モータドライバ 54・・・コントロールユニット 60・・・電源 66・・・第1タイマ 67・・・第1モータ制御信号出力手段 68・・・第1異常判断手段 69・・・作動量検出器用異常判断手段としての第2異
常判断手段 70・・・第3異常判断手段 72・・・第2タイマ 73・・・第2モータ制御信号出力手段 74・・・ピストン駆動機構用異常判断手段としての第
4異常判断手段 BF ,BR ・・・車輪ブレーキ T1 ・・・第1の所定時間 T2 ・・・第2の所定時間

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪ブレーキ(BF ,BR )に通じる出
    力室(21)に一端を臨ませてケーシング(22)に
    方向摺動自在に嵌合されるエキスパンダピストン(2
    3)と、マスタシリンダ(13,15)に通じる入力室
    (24)および前記出力室(21)間に設けられるとと
    もに出力室(21)の容積を増大する方向へのエキスパ
    ンダピストン(23)の軸方向摺動に応じて閉弁するカ
    ット弁(25)と、ケーシング(22)に取付けられる
    電動モータ(26)と、電動モータ(26)およびエキ
    スパンダピストン(23)間に設けられて電動モータ
    (26)の回転動作をエキスパンダピストン(23)の
    軸方向摺動に変換するピストン駆動機構(27)と、該
    ピストン駆動機構(27)の構成要素の1つ(46)に
    当接してピストン駆動機構(27)のカット弁開弁側へ
    の作動規制端を定めることを可能としてケーシング(2
    2)に設けられる作動規制手段(51)とを有するモジ
    ュレータ(20F ,20R )と;ピストン駆動機構(2
    7)の作動量を検出する作動量検出器(52F ,5
    R )と;を備え、電動モータ(26)への供給電流及
    び電源電圧を検出可能なアンチロックブレーキ制御装置
    において、 ピストン駆動機構(27)が作動規制手段(51)で規
    制されてカット弁開弁側への作動規制端となった状態で
    電動モータ(26)から該ピストン駆動機構(27)に
    さらにカット弁開弁側への回転動力が作用するだけの電
    力を異常判断に必要な第1の所定時間(T1 )だけ電動
    モータ(26)に供給し、その 第1の所定時間(T1 )が経過する間に、電動モー
    タ(26)への供給電流検出値とその電動モータ(2
    6)が正常な状態で該モータ(26)に流れるロック電
    流とを比較することによる電動モータ(26)の異常判
    、作動量検出器(52F ,52R )の検出値とその
    作動量検出器(52 F ,52 R )が正常な状態で該作動
    量検出器(52 F ,52 R )が検出する値とを比較する
    ことによる作動量検出器(52F ,52R )の異常判断
    電動モータ(26)にロック電流が流れている状態
    でアンチロックブレーキ制御を行うのに充分な電圧と
    源電圧の検出値とを比較することによる電源(60)の
    異常判断とを行なうことを特徴とする、アンチロックブ
    レーキ制御装置における異常診断方法。
  2. 【請求項2】 車輪ブレーキ(BF ,BR )に通じる出
    力室(21)に一端を臨ませてケーシング(22)に
    方向摺動自在に嵌合されるエキスパンダピストン(2
    3)と、マスタシリンダ(13,15)に通じる入力室
    (24)および前記出力室(21)間に設けられるとと
    もに出力室(21)の容積を増大する方向へのエキスパ
    ンダピストン(23)の軸方向摺動に応じて閉弁するカ
    ット弁(25)と、ケーシング(22)に取付けられる
    電動モータ(26)と、電動モータ(26)およびエキ
    スパンダピストン(23)間に設けられて電動モータ
    (26)の回転動作をエキスパンダピストン(23)の
    軸方向摺動に変換するピストン駆動機構(27)と、該
    ピストン駆動機構(27)の構成要素の1つ(46)に
    当接してピストン駆動機構(27)のカット弁開弁側へ
    の作動規制端を定めることを可能としてケーシング(2
    2)に設けられる作動規制手段(51)とを有するモジ
    ュレータ(20F ,20R )と;ピストン駆動機構(2
    7)の作動量を検出する作動量検出器(52F ,5
    R )と;を備えるアンチロックブレーキ制御装置にお
    いて、 ピストン駆動機構(27)が作動規制手段(51)で規
    制されてカット弁開弁側への作動規制端となった状態で
    電動モータ(26)から該ピストン駆動機構(27)に
    さらにカット弁開弁側への回転動力が作用するだけの電
    力を異常判断に必要な第1の所定時間(T1 )だけ電動
    モータ(26)に供給し、その第1の所定時間(T1
    が経過する間に、作動量検出器(52F ,52R )の検
    出値とその作動量検出器(52 F ,52 R )が正常な状
    態で該作動量検出器(52 F ,52 R )が検出する値と
    を比較することにより作動量検出器(52F ,52R
    の異常判断を行ない、第1の所定時間(T1 )が経過し
    た後に、エキスパンダピストン(23)がカット弁(2
    5)の開弁側への摺動規制端からカット弁(25)の閉
    弁側にカット弁(25)の開弁状態を維持する範囲で
    定量だけ摺動するように、電動モータ(26)を異常判
    断に必要な第2の所定時間(T2 )だけ作動せしめ、そ
    の第2の所定時間(T2 )が経過する間に、ピストン駆
    動機構(27)が正常な状態で作動量検出器(52 F
    52 R )が検出する値から作動量検出 器(52 F ,52
    R )の検出値が外れたか否かでピストン駆動機構(2
    7)の異常判断を行なうことを特徴とする、アンチロッ
    クブレーキ制御装置における異常診断方法。
  3. 【請求項3】 輪ブレーキ(BF ,BR )に通じる出
    力室(21)に一端を臨ませてケーシング(22)に
    方向摺動自在に嵌合されるエキスパンダピストン(2
    3)と、マスタシリンダ(13,15)に通じる入力室
    (24)および前記出力室(21)間に設けられるとと
    もに出力室(21)の容積を増大する方向へのエキスパ
    ンダピストン(23)の軸方向摺動に応じて閉弁するカ
    ット弁(25)と、ケーシング(22)に取付けられる
    電動モータ(26)と、電動モータ(26)およびエキ
    スパンダピストン(23)間に設けられるとともに電動
    モータ(26)の回転動作をエキスパンダピストン(2
    3)の軸方向摺動に変換するピストン駆動機構(27)
    と、該ピストン駆動機構(27)の構成要素の1つ(4
    6)に当接してピストン駆動機構(27)のカット弁開
    弁側への作動規制端を定めることを可能としてケーシン
    グ(22)に設けられる作動規制手段(51)とを有す
    るモジュレータ(20F ,20R )と;ピストン駆動機
    構(27)の作動量を検出する作動量検出器(52F
    52R )と;電動モータ(26)への供給電流を検出可
    能として電動モータ(26)を駆動するモータドライバ
    (53F ,53R )と;電源電圧を検出可能としてモー
    タドライバ(53F ,53R )の作動を制御するコント
    ロールユニット(54)と;を備えるアンチロックブレ
    ーキ制御装置において、 コントロールユニット(54)は、異常判断に必要な
    1の所定時間(T1 )だけ持続する判断許可信号を出力
    する第1タイマ(66)と、第1タイマ(66)からの
    判断許可信号出力時にピストン駆動機構(27)が作動
    規制手段(51)で規制されてカット弁開弁側への作動
    規制端となった状態で電動モータ(26)から該ピスト
    ン駆動機構(27)にさらにカット弁開弁側への回転動
    力が作用するだけ電動モータ(26)を作動せしめる
    信号をモータドライバ(53F ,53R )に与える第1
    モータ制御信号出力手段(67)と、第1タイマ(6
    6)からの判断許可信号出力時にモータドライバ(53
    F ,53R )による電動モータ(26)への供給電流検
    出値とその電動モータ(26)が正常な状態でモータ
    (26)に流れるロック電流とを比較することにより
    動モータ(26)の異常を判断する第1異常判断手段
    (68)と、第1タイマ(66)からの判断許可信号出
    力時に作動量検出器(52F ,52R )の検出値とその
    作動量検出器(52 F ,52 R )が正常な状態で該作動
    量検出器(52 F ,52 R )が検出する値とを比較する
    ことにより作動量検出器(52F ,52R )の異常を判
    断する第2異常判断手段(69)と、第1タイマ(6
    6)からの判断許可信号出力時にコントロールユニット
    (54)自身による電源電圧の検出値と電動モータ(2
    6)にロック電流が流れている状態でアンチロックブレ
    ーキ制御を行うのに充分な電圧とを比較することにより
    電源(60)の異常を判断する第3異常判断手段(7
    0)とを備えることを特徴とする、アンチロックブレー
    キ制御装置における異常診断装置。
  4. 【請求項4】 車輪ブレーキ(BF ,BR )に通じる出
    力室(21)に一端を臨ませてケーシング(22)に
    方向摺動自在に嵌合されるエキスパンダピストン(2
    3)と、マスタシリンダ(13,15)に通じる入力室
    (24)および前記出力室(21)間に設けられるとと
    もに出力室(21)の容積を増大する方向へのエキスパ
    ンダピストン(23)の軸方向摺動に応じて閉弁するカ
    ット弁(25)と、ケーシング(22)に取付けられる
    電動モータ(26)と、電動モータ(26)およびエキ
    スパンダピストン(23)間に設けられるとともに電動
    モータ(26)の回転動作をエキスパンダピストン(2
    3)の軸方向摺動に変換するピストン駆動機構(27)
    と、該ピストン駆動機構(27)の構成要素の1つ(4
    6)に当接してピストン駆動機構(27)のカット弁開
    弁側への作動規制端を定めることを可能としてケーシン
    グ(22)に設けられる作動規制手段(51)とを有す
    るモジュレータ(20F ,20R )と;ピストン駆動機
    構(27)の作動量を検出する作動量検出器(52F
    52R )と;電動モータ(26)を駆動するモータドラ
    イバ(53F ,53R )と;モータドライバ(53F
    53R)の作動を制御するコントロールユニット(5
    4)と;を備えるアンチロックブレーキ制御装置におい
    て、 コントロールユニット(54)は、異常判断に必要な
    1の所定時間(T1 )だけ持続する判断許可信号を出力
    する第1タイマ(66)と、第1タイマ(66)からの
    判断許可信号出力時にピストン駆動機構(27)が作動
    規制手段(51)で規制されてカット弁開弁側への作動
    規制端となった状態で電動モータ(26)から該ピスト
    ン駆動機構(27)にさらにカット弁開弁側への回転動
    力が作用するだけ電動モータ(26)を作動せしめる信
    号をモータドライバ(53F ,53R )に与える第1モ
    ータ制御信号出力手段(67)と、第1タイマ(66)
    からの判断許可信号出力時に作動量検出器(52F ,5
    R )の検出値とその作動量検出器(52 F ,52 R
    が正常な状態で該作動量検出器(52 F ,52 R )が検
    出する値とを比較することにより作動量検出器(5
    F ,52R )の異常を判断する作動量検出器用異常判
    断手段(69)と、第1タイマ(66)からの判断許可
    信号出力が終了するのに応じて異常判断に必要な第2の
    所定時間(T2 )だけ持続する判断許可信号を出力する
    第2タイマ(72)と、第2タイマ(72)からの判断
    許可信号出力時にエキスパンダピストン(23)がカッ
    ト弁(25)の開弁側への摺動規制端からカット弁(2
    5)の閉弁側にカット弁(25)の開弁状態を維持する
    範囲で所定量摺動するだけ電動モータ(26)を作動せ
    しめる信号をモータドライバ(53F ,53R )に与え
    る第2モータ制御信号出力手段(73)と、第2タイマ
    (72)からの判断許可信号出力時にピストン駆動機構
    (27)が正常な状態で作動量検出器(52 F ,5
    R )が検出する値から作動量検出器(52 F ,5
    R )の検出値が外れたことを以てピストン駆動機構
    (27)の異常を判断するピストン駆動機構用異常判断
    手段(74)とを含むことを特徴とする、アンチロック
    ブレーキ制御装置における異常診断装置。
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