JP2905900B2 - 2―メルカプト―6―ハロゲノ安息香酸の製造方法 - Google Patents

2―メルカプト―6―ハロゲノ安息香酸の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、農薬の中間体として重要な2−メルカプト
−6−ハロゲノ安息香酸の製法に関するものである。
(従来の技術及び発明が解決しようとする問題点) 式 式中、Xはハロゲン原子を示す。
で表わされる2−メルカプト−6−ハロゲノ安息香酸
は、上述のように特に農薬の中間体として重要であり、
従来、この一般式で表わされる化合物は、例えばFarmac
o.,Ed.,Sci.,1967,22(12),989−998に開示されている
以下に示すような方法で製造されていた。
然しながら、上記の従来方法は、工程数が多く、しか
もジアゾ化工程などが必要であって製造コストの面で問
題がある等、工業的な製法としていまだ十分なものでは
なかった。
一方、上記構造式より、対応するベンゾニトリル類を
加水分解すれば、目的とする2−メルカプト−6−ハロ
ゲノ安息香酸が得られるとも考えられ、実際にも、ベン
ゾニトリル類の加水分解により安息香酸を製造する方法
として、例えば特開昭57−118541号公報には、ベンゾニ
トリル類をアルカリ条件で加水分解する方法が開示さ
れ、又、特開昭61−30556号公報には、ベンゾニトリル
類を酸性条件で加水分解する方法が提案されている。
然しながら、上記の公知方法をそのまま、本発明の目
的化合物のようなメルカプト基を有する安息香酸の製造
に応用した場合は、スルフィン酸やオキシド類或は他の
副生物が生成し、目的とする2−メルカプト−6−ハロ
ゲノ安息香酸を収率良く得ることはできないことがわか
っている。
従って、2−メルカプト−6−ハロゲノ安息香酸を収
率良く、しかも工業的に製造する方法の開発が強く望ま
れていたのである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、上述した従来技術を背景として完成された
もので、その構成は、一般式 式中、Rは水素原子または3−ハロゲノ−2−シアノ−
フェニルチオ基を、Xはハロゲン原子をそれぞれ示す。
で表されるベンゾニトリル類を、還元剤の存在下に、ア
ルカリ水溶液で扱うことを特徴とするものであり、更に
この構成において、一般式(1)で表されるベンゾニト
リル類を還元剤の存在下にアルカリ水溶液で扱い、次い
で酸析したり、或は、還元剤として、アルカリ条件下で
使用できるものを用いるような態様をも採用できるもの
である。
即ち、本発明の発明者らは、2−メルカプト−6−ハ
ロゲノ安息香酸を収率良く、しかも工業的に得る方法を
開発するため鋭意研究を重ねた結果、意外にも、還元剤
の存在下に、アルカリ水溶液と反応させることにより、
短い工程で、収率よく2−メルカプト−6−ハロゲノ安
息香酸が得られることを認め本発明を完成したのであ
る。
以下に本発明を更に詳細に説明する。
本発明の原料として使用するベンゾニトリル類は、前
記一般式(1)で表わされるものであり、具体的な化合
物としては、2−メルカプト−6−クロロベンゾニトリ
ル(化合物Aと略称する) や2,2′−ジチオビス−(6−クロロベンゾニトリル)
(化合物Bと略称する) を例示することができる。
尚、上記原料中、化合物Aは、例えば非プロトン性極
性溶媒の存在下に2,6−ジクロロベンゾニトリルと硫化
アルカリ金属とを反応させることにより、又、化合物B
は、得られた化合物Aを更に酸化することにより、それ
ぞれ容易に得ることができる。
又、アルカリは、アルカリ金属の水酸化物、炭酸化合
物、炭酸水素化合物或はフッ素化物等を含むものであ
り、反応には、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウ
ム、炭酸水素カリウム、フッ化カリウム等を水溶液にし
て使用する。
還元剤としては、アルカリ条件下で使用できるもので
あれば、差し支えなく用いることができ、具体的には、
硫化ナトリウム、硫化カリウム、ハイドロサルファイト
ナトリウム、水硫化ナトリウム、水硫化カリウム等を例
示することができる。
本発明においては、一般式(1)で示されるベンゾニ
トリル類に対し、アルカリ水溶液を当モル以上、好まし
くは1〜20倍モル加え、又、還元剤は0.1〜5倍モル、
好ましくは0.5〜3倍モル用いて反応させる(いずれも
前記ベンゾニトリル類を基準とする)。
反応温度は100〜250℃、好ましくは140〜200℃、反応
時間は1〜30時間程度行なえば良い。
本発明における反応は、常圧または加圧どちらで行な
ってもよく、通常は加圧下で行なうが、その圧力は例え
ば0.01〜50Kg/cm2である。
一方、上記反応液からは、例えば後処理時に酸析をす
ることにより、目的物を容易に得ることができ、この酸
析に使用する酸としては、通常当該目的使用されるもの
であれば問題なく用いることができ、例えば、塩酸、硫
酸、酢酸などである。
[発明の効果] 本発明は、一般式(1)で示されるベンゾニトリル類
とアルカリ水溶液とを、還元剤の存在下に反応させるこ
とにより、副生物の生成を抑え、目的とする2−メルカ
プト−6−ハロゲノ安息香酸を短い工程で、高収率且つ
安価に製造することができるものであり、工業的な製造
方法として極めて価値の高いものである。
[実施例] 以下実施例により本発明を具体的に説明する。
実施例1 冷却器、温度計、攪拌機、圧力計、安全弁を備えた20
0mlのオートクレーブに、2−メルカプト−6−クロロ
ベンゾニトリル17.0g(0.1モル)、硫化ナトリウム・9
水塩21.0g、15%水酸化ナトリウム水溶液133gをいれ、1
70℃まで加熱し、15時間反応させた。
反応終了後、室温まで冷却し、更に氷冷しながら濃塩
酸を加え、pHを1以下にした。エーテルで抽出し、水
洗、濃縮、乾燥して、融点110〜115℃の2−メルカプト
−6−ハロゲノ安息香酸を17.5g得た。収率は92.8%
(2−メルカプト−6−クロロベンゾニトリル基準)で
あった。
実施例2 2−メルカプト−6−クロロベンゾニトリルのかわり
に、2,2′−ジチオビス−(6−クロロベンゾニトリ
ル)16.9g(0.05モル)を加え、14時間反応させた以外
は、実施例1と同様に反応を行なった。
その結果、2−メルカプト−6−クロロ安息香酸を1
7.5g得た。収率は92.8%[2,2′−ジチオビス−(6−
クロロベンゾニトリル)基準]であった。
実施例3 冷却器、温度計、攪拌機、圧力計、安全弁を備えた20
0mlのオートクレーブに、2−メルカプト−6−フルオ
ロベンゾニトリル15.32g(0.1モル)、硫化ナトリウム
・9水塩21.0g、15%水酸化ナトリウム水溶液133gをい
れ、170℃まで加熱し、15時間反応させた。
反応終了後、室温まで冷却し、更に氷冷しながら濃塩
酸を加え、pHを1以下にした。エーテルで抽出し、水
洗、濃縮、乾燥して、融点120〜125℃の2−メルカプト
−6−フルオロ安息香酸を15.4g得た。収率は89.7%
(2−メルカプト−6−フルオロベンゾニトリル基準)
であった。
実施例4 2−メルカプト−6−フルオロベンゾニトリルのかわ
りに、2,2′−ジチオビス−(6−フルオロベンゾニト
リル)15.2g(0.05モル)を加え、14時間反応させた以
外は、実施例1と同様に反応を行なった。
その結果、2−メルカプト−6−フルオロ安息香酸を
15.5g得た。収率は90.0%[2,2′−ジチオビス−(6−
フルオロベンゾニトリル)基準]であった。
比較例1(実施例1の条件で還元剤を使用しない場合) 硫化ナトリウムを使用しない以外は、実施例1と同様
に反応を行なった。
その結果、2−メルカプト−6−クロロ安息香酸を8.
5g得た。収率は45.1%(2−メルカプト−6−クロロベ
ンゾニトリル基準)であった。
比較例2(実施例2の条件で還元剤を使用しない場合) 硫化ナトリウムを使用しない以外は、実施例2と同様
に反応を行なった。
その結果2−メルカプト−6−クロロ安息香酸を9.2g
得た。収率は48.9%[2,2′−ジチオビス−(6−クロ
ロベンゾニトリル)基準]であった。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1一般式 式中、Rは水素原子または3−ハロゲノ−2−シアノ−
    フェニルチオ基を、Xはハロゲン原子をそれぞれ示す。 で表されるベンゾニトリル類を、還元剤の存在下に、ア
    ルカリ水溶液で扱うことを特徴とする2−メルカプト−
    6−ハロゲノ安息香酸の製造方法。
  2. 【請求項2】一般式(1)で表されるベンゾニトリル類
    を、還元剤の存在下にアルカリ水溶液で扱い、次いで酸
    析することを特徴とする請求項1記載の2−メルカプト
    −6−ハロゲノ安息香酸の製造方法。
  3. 【請求項3】還元剤が、アルカリ条件下で使用できるも
    のである請求項1又は2記載の2−メルカプト−6−ハ
    ロゲノ安息香酸の製造方法。
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