JP2899093B2 - 水中生物付着防止剤 - Google Patents

水中生物付着防止剤

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、船底防汚塗料、魚網防汚剤、ブイ、水路、
水中構築物などとして用いる水中生物付着防止剤に関す
るものである。
(従来の技術) 従来、船舶の船底部、魚網、ブイ、水路及び水中構築
物などの水中生物付着防止剤として、例えば特公昭61−
15843号公報においては、3′−メチルまたは3′−ト
リフルオロメチル−ベンズアニリド類を用いることが提
案されている。しかし、タテジマフジツボのキープリウ
ス幼生に対する本発明者らの追試によれば上記ベンズア
ニリド類は水中生物付着防止活性がまだ十分ではないこ
とが確認された。
また、特開昭59−167504号公報において3′−アルコ
キシ−ベンズアニリド類と置換フェニルマレイミド類と
の併用剤を用いる方法が提案されている。この方法は、
ある程度の防汚効果は期待されるものの、塗料中で有効
成分が、粒度成長する(以下再結という)という難点が
ある。通常、塗料は調製後、運搬、販売、保存、使用等
に時間がかかることが多く長期の保存に耐えるものでな
ければならない。このような塗料中の再結は、塗装作業
に支障をきたしたり、均一に塗装することを困難にす
る。従って薬剤の溶出が制御できず、生物付着防止効果
を大きく低下させる問題点を有していた。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、ベンズアニリド化合物の中より優れた防汚
性能を発揮し、実用性の高い貝類付着防止剤または水中
生物付着防止剤を提供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明者は、ベンズアニリド化合物の中より、貝類付
着防止に優れた防止性能を発揮し得る化合物について種
々の研究を重ねたところ、特定の3′−イソプロピル−
ベンズアニリド化合物がタテジマフジツボに対し高い活
性を有することを見出した。
さらにこの化合物と、特定のマレイミド化合物などを
併用することにより、水中生物の付着に対しより高い付
着防止効果を発揮することを見い出し、この知見に基づ
き本発明を完成した。
すなわち本発明は、 (1)式 (式中、Rはメチル基、トリフルオロメチル基を示
す。) で表される3′−イソプロピル−ベンズアニリド化合物
を有効成分とする貝類付着防止剤であり、 (2)(イ)上記(1)項記載の式(I)で表される
3′−イソプロピル−ベンズアニリド化合物より選ばれ
る少なくとも1種と、 (ロ)N−(2′,4′,6′−トリクロロフェニル)マレ
イミド、2,3−ジクロロ−N−(2′,6′−ジエチルフ
ェニル)マレイミド、2,3−ジクロロ−N−(2′−メ
チル−6′−エチルフェニル)マレイミド、テトラメチ
ルチウラムジスルフィド及びテトラエチルチウラムジス
ルフィドより選ばれる少なくとも1種とを有効成分とし
て含有することを特徴とする水中生物付着防止剤を提供
するものである。
本発明の式(I)の3′−イソプロピル−ベンズアニ
リド化合物は、3′−イソプロピル−2−メチルベンズ
アニリド、3′−イソプロピル−2−トリフルオロメチ
ルベンズアニリドである。
なお本発明の水中生物付着防汚剤の実施態様は特に制
限は無く、適宜、塗料、乳剤、水和剤として使用され
る。例えば、本発明の水中生物付着防止剤を塗膜形成剤
に配合して防汚塗料に調製し、これを船底、水中構築
物、あるいは冷却用水取り入れ路壁などに塗布すること
によって水中生物の付着繁殖を防止することができる。
この際、塗膜形成剤としては慣用のもの例えば、油ワニ
ス、合成樹脂、合成ゴム、ロジンなどが用いられる。さ
らに顔料などを使用しても差し支え無い。また防汚塗料
を調製する場合は、式(I)の化合物は塗膜が形成でき
る限りにおいて濃度に上限はないが防汚塗料に対し、1
〜30重量%、好ましくは10〜20重量%の割合で配合す
る。また(イ)の式(I)の化合物と(ロ)の化合物よ
りそれぞれ混合して用いる場合は、式(I)の化合物を
1〜30重量%の割合、好ましくは5〜20重量%の割合で
配合する。また(ロ)の化合物を5〜30重量%の割合、
好ましくは10〜20重量%の割合で配合することができ
る。また冷却用水の取水路における水中生物の付着繁殖
を防止する目的では、本発明の水中生物付着防止剤を溶
液、または乳剤の形で取水路の中へ添加してもよい。溶
液として使用する場合は、 i)式(I)の3′−イソプロピル−ベンズアニリド化
合物より選択して用いるが、ii)または(イ)の式
(I)の化合物より選ばれる少なくとも1種と、(ロ)
より選ばれる少なくとも1種を併用し、さらに塗膜形成
剤を配合して溶媒に溶解した溶液とする。これを水中生
物の付着繁殖を防止する目的で繁殖用魚網、定置用魚網
などへ塗布することができる。長期間防汚効果を持続さ
せるには、塗料の形で適用するのが望ましい。また溶媒
としては、本発明の化合物が溶け易い芳香族炭化水素溶
媒が用いられる。例えばトルエン、キシレン、クメン、
ナフサなどを使用するが、必要によりアルコール類、ケ
トン類などを用いても差し支え無い。可塑剤としては、
例えばジオクチルフタレート(DOP)、塩素化パラフィ
ンなどや着色のため、着色顔料、体質顔料を加えても差
し支え無い。またさらに防汚期間の延長のため、亜酸化
銅を混合しても差し支え無い。
(発明の効果) 本発明の水中生物付着防止剤は、水中生物に対し幅広
いスペクトルと高い付着防止効果を示す。さらに本発明
の水中生物付着防止剤は塗料として調製した場合に再結
することなく安定であり、防汚性能を十分に発揮する。
(実施例) 以下実施例により、本発明を詳細に説明する。なお、
実施例、比較例に示される%は重量%を示す。
使用する化合物は以下の通りである。
1)イ)本発明の3′−イソプロピル−ベンズアニリド
化合物 〔化合物1〕 3′−イソプロピル−2−メチルベンズアニリド 〔化合物2〕 3′−イソプロピル−2−トリフルオロメチルベンズア
ニリド 2)比較化合物 〔化合物3〕(特公昭61−15843号特許請求の範囲に含
まれる化合物) 3′−メチル−2−メチルベンズアニリド 〔化合物4〕(特公昭61−15843号記載の化合物) 3′−メチル−2−トリフルオロメチルベンズアニリド 〔化合物5〕(特開昭59−167504号記載の化合物) 3′−イソプロポキシ−2−メチルベンズアニリド 3)ロ)群より選んだ化合物 〔化合物6〕 N−(2′,4′,6′−トリクロロフェニル)マレイミド 〔化合物7〕 2,3−ジクロロ−N−(2′,6′−ジエチルフェニル)
マレイミド 〔化合物8〕 テトラメチルチウラムジスルフィド 実施例1 人工海水中でふ化したタテジマフジツボのノープリウ
ス幼生を、ケイ藻を飼料として付着期幼生であるキープ
リウス幼生へ馴養し供試生物とした。この幼生10個体を
含む人工海水19mlを直径5cmのシャーレに移した。供試
化合物10mgをシクロヘキサンと界面活性剤ツイーン−80
(Tween−80;アトラスパウダー社製)とが10:1からなる
乳化液で1gの乳剤として、人工海水で所定の濃度に希釈
する。この1mlを上記試験用シャーレに添加した。シャ
ーレは20℃恒温室へ静置し、24時間後の死亡個数を調
べ、この試験を3回繰り返し半数致死濃度(以下LC50
示す。)を求めた。その結果を表1に示す。
(海水浸漬試験) 実施例2 3′−イソプロピル−2−メチルベンズアニリド(化
合物1)をN−(2,4,6−トリクロロフェニル)マレイ
ミド(化合物6)と1:2(重量比)の割合に配合し、さ
らにこれを下記の割合で配合して実験用小型アトライタ
ーで50ミクロン迄分散して防汚塗料を調製した。
(配合) (配合%) 化合物1 10 化合物6 20 アロプレンR−10 10(ICI 社製塩化ゴム樹脂) ロジン 7 DOP 1 弁柄 10 タルク 10 亜鉛華 6 シェルゾールA 26 合計 100% この防汚塗料を、離形剤等の油脂をキシレンで十分洗
い落としたFRP板(300×100×3mm)上に1回に5gずつ、
2回刷毛塗りして試験板を調製した。この試験板を鉄枠
にはめ込み、浸漬用筏から水中に吊るし、1.5mの深さの
所に維持した。海水中に浸漬しておいた試験板を4ケ
月、8カ月、12ケ月目に引き上げて付着した動物類、藻
類などの生物の付着度を付着面積の全面積に対する百分
率として表し、その結果を第2表に示す。
実施例3〜5 前記の化合物1〜8(化合物3、4以外)を用い混
合、配合し、実施例2と同様に化合物の合計が30%とな
るよう配合して塗料を調製した。他は同様の方法で、海
中浸漬試験を行った。結果を第2表に示す。
実施例6 実施例2の防汚塗料で、室温で保管し、塗料安定性試
験(3ケ月)に供した塗料を実施例2と同様の方法で海
中浸漬試験を行った。その結果を第2表に示す。ただ
し、実施例6は他の実施例より3ケ月遅れて海中浸漬試
験を行った。その結果を第2表に示す。
比較例1 FRP板(300×100×3mm)に付着している離型剤等の油
脂をキシレンで十分洗い落とした試験板を調製し、無塗
装のままブランクとして実施例2と同様の方法で海中浸
漬試験を行った。その結果を第2表に示す。
比較例2 化合物の1の代わりに3′−イソプロポキシ−2−メ
チルベンズアニリド(化合物5)を同量配合した以外は
実施例2と同様に塗料を調製し、同様の方法で海水浸漬
試験を行った。その結果を第2表に示す。
比較例3 比較例2の防汚塗料で、室温で保管し、塗料安定性試
験(3ケ月)に供した塗料を実施例2と同様の方法で海
中浸漬試験を行った。その結果を第2表に示す。ただ
し、比較例3は他の比較例より3ケ月遅れて海中浸漬試
験を行った。また、この時の塗膜は100ミクロン以上の
粒が多くあった。その結果を第2表に示す。
(塗料安定性試験) 実施例2〜5及び比較例2の防汚塗料を室温で保管
し、3ケ月経過した時点で塗料の粒度を測定した。その
結果を第3表に示す。また、粒度の測定はJIS K54004.
4.Aの方法に準じて行った。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI (A01N 37/22 47:26) (56)参考文献 特開 昭54−59325(JP,A) 特開 昭53−72823(JP,A) 特開 昭64−6238(JP,A) 特開 昭59−167504(JP,A) 特開 平1−143804(JP,A) 特開 昭52−133939(JP,A) 特公 昭61−15843(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01N 37/18 - 37/32 CA(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 (式中、Rはメチル基、トリフルオロメチル基を示
    す。)て表される3′−イソプロピル−ベンズアニリド
    化合物を有効成分とする貝類付着防止剤。
  2. 【請求項2】(イ)請求項1記載の式(I)で表される
    3′−イソプロピル−ベンズアニリド化合物より選ばれ
    る少なくとも1種と、 (ロ)N−(2′,4′,6′−トリクロロフェニル)マレ
    イミド、2,3−ジクロロ−N−(2′,6′−ジエチルフ
    ェニル)マレイミド、2,3−ジクロロ−N−(2′−メ
    チル−6′−エチルフェニル)マレイミド、テトラメチ
    ルチウラムジスルフィド及びテトラエチルチウラムジス
    ルフィドより選ばれる少なくとも1種とを有効成分とし
    て含有することを特徴とする水中生物付着防止剤。
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