JP2898889B2 - 製版処理方法 - Google Patents

製版処理方法

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JP2898889B2
JP2898889B2 JP25931094A JP25931094A JP2898889B2 JP 2898889 B2 JP2898889 B2 JP 2898889B2 JP 25931094 A JP25931094 A JP 25931094A JP 25931094 A JP25931094 A JP 25931094A JP 2898889 B2 JP2898889 B2 JP 2898889B2
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    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
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  • Editing Of Facsimile Originals (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)
  • Color, Gradation (AREA)
  • Processing Or Creating Images (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、複数の画像部品を各
色版毎に分解して印刷を行なうための製版処理方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】一般に、印刷を行なおうとするドキュメ
ントは、図形、文字、絵柄等からなる画像部品と、その
画像部品間の重なりの順位とからその仕上がりが定義さ
れる。その重なりの順位から第1の画像部品の上に第2
の画像部品が重ねられていると判断されると、その第2
の画像部品が優先されて、第1の画像部品上に第2の画
像部品が上書きされることで全体が表現される。
【0003】ドキュメントを画像部品と重なりの順位と
で定義することは、製版オペレータやデザイナにとって
分かりやすく、かつ編集もしやすい。しかし、実際の印
刷を行なう場合、この重なりの順位だけで画像部品を関
係づけることは問題である。例えば、オーバープリント
の問題がそうである。オーバープリントとは、第1の画
像部品の上に第2の画像部品が重ねられているとき、第
1の画像部品と第2の画像部品とが刷り重ねられる仕上
げのことであり、前記画像部品とその重なりの順位だけ
ではこのオーバープリントの仕上げを達成することは難
しい。
【0004】そこで、近年では、各画像部品に製版用の
属性を指定することにより、こうした仕上げに対応でき
るようになされている。この製版用の属性としては、通
常、毛抜き(ノックアウト)とオーバープリントとが知
られているが、これらノックアウトとオーバープリント
の仕上げについて図を用いて次に説明する。
【0005】図1は、第1ないし第3の画像部品1,
2,3のオリジナルの図形を示すものである。この図に
おいて、1,2,3は各画像部品の名称とともに重なり
の順位を示すものであり、第1の画像部品1は、イエロ
ー(Y)の印刷インキにより示される図形(矩形)であ
り、第2の画像部品2は、マゼンタ(M)の印刷インキ
により示される図形(円形)であり、第3の画像部品3
は、シアン(C)の印刷インキにより示される図形(矩
形)である。なお、本例では説明を簡単にするため各図
形共単色としているが、実際には単色だけでなく、複数
色で印刷される場合が多い。
【0006】ノックアウトとは、第1の画像部品の上に
第2の画像部品が重ねられているとき、第2の画像部品
が優先されて、第1の画像部品が無視される仕上げのこ
とである。即ち、ノックアウトとは、全ての色版につい
て、ノックアウトの画像部品を重なりの下位の画像部品
よりも優先するものであると言える。
【0007】第1ないし第3の画像部品1〜3の全てに
ノックアウトの属性が設定されたとすると、その仕上げ
結果は図2に示すようになる。即ち、図2に示すよう
に、Cの色版については、第3の画像部品3を優先して
下位の画像部品に当たる第1および第2の画像部品1,
2のノックアウトされる部分の濃度を無視し、Mの色版
については、第2の画像部品2を優先して下位の画像部
品に当たる第1の画像部品1のノックアウトされる部分
の濃度を無視し、また、Yの色版については、第1の画
像部品1を採用する結果となる。
【0008】一方、オーバープリントとは、前述したよ
うに、第1の画像部品の上に第2の画像部品が重ねられ
ているとき、第1の画像部品と第2の画像部品とが刷り
重ねられる仕上げのことである。即ち、オーバープリン
トとは、下位の画像部品上に上位の画像部品が重ねられ
ているときに、上位の画像部品に有効な濃度を有する色
版については、下位の画像部品に優先してオーバープリ
ントの画像部品の濃度を採用し、上位の画像部品に無効
な濃度(すなわち濃度ゼロ)を有する色版については、
下位の画像部品の濃度を採用するものであると言える。
【0009】第2の画像部品2のみにオーバープリント
の属性が設定されたとすると、その仕上げ結果は図3に
示すようになる。図3に示すように、第2の画像部品2
を示す濃度を有するMの色版については、下位である第
1の画像部品1に優先して第2の画像部品2の部品の濃
度を採用し、他の色版であるYの濃度を有する色版につ
いては第2の画像部品2は無効な濃度を有するので、下
位である第1の画像部品1の濃度を採用する結果とな
る。なお、第3の画像部品3の属性はノックアウトであ
り、第3の画像部品3についてはCの色版だけとなる。
【0010】また、第3の画像部品3のみにオーバープ
リントの属性が設定されたとすると、その仕上げ結果は
図4に示すようになる。図4に示すように、第3の画像
部品3を示す濃度を有するCの色版については、下位で
ある第1の画像部品1および第2の画像部品2に優先し
て第3の画像部品3の部品の濃度を採用し、他の色版で
あるY,Mの濃度を有する各色版については、第3の画
像部品3は無効な濃度を有するので、それぞれ下位であ
る第1の画像部品1の濃度および第2の画像部品2の濃
度を採用する結果となる。なお、この場合の第1の画像
部品と第2の画像部品2との関係は、第2の画像部品2
にオーバープリントの属性を設定した関係である。
【0011】以上説明したノックアウトとオーバープリ
ントという概念を導入し、各画像部品にそれらを示す属
性を指定することにより、一般的な製版における画像部
品の重なりが表現される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た構成では、画像部品の重なりの状態を必ずしもすべて
表現できるものではない。例えば、図5に示す状態を表
現することはできなかった。この状態は、図5に示すよ
うに、第2の画像部品2については第1の画像部品1の
色版の影響を受け、第3の画像部品3については、第2
の画像部品2の色版の影響は受けずに、第1の画像部品
1の色版の影響を受ける状態である。この状態を、ノッ
クアウトとオーバープリントで表現しようとしても、ノ
ックアウトは下部の全ての画像部品の影響を受けないよ
うにするものであり、オーバープリントは下部の全ての
画像部品の影響を受けるようにするものであることか
ら、下部の画像部品の影響の有無を選択的に切り換える
ことはできず、表現不可能であった。
【0013】図5に示した例は、印刷する用紙がビニー
ルやセロハン等の軟包装材である場合、普通に発生す
る。軟包装材は、ビニールやセロハン等の透明度の高い
材料で、最近では食品類のパッケージとして多用されて
いる。軟包装材への印刷時には、通常の白い紙への印刷
時と同じ色を再現するために、印刷する領域を白インク
で予め白く塗り、その上に原色のインクを刷り重ねる必
要がある。こうした白インクの下地(白版)を必要とす
る構成では、その白版の上に塗られる画像部品につい
て、白インクの影響を常に受けるようにする必要がある
(後述の実施例のアンダープリントに相当する)。この
ため、白版を図5の第1の画像部品と見立てれば、図5
に示した例は普通に見られるものであることが理解でき
よう。
【0014】即ち、前述した従来の構成では、軟包装材
に図形や文字を印刷するような軟包装グラビア製版に適
用しようとすると、表現できない画像部品の重なりの状
態が生じ、適用不可能であるといった問題が生じた。
【0015】なお、図5に示した状態をノックアウトと
オーバープリントとだけで表現するには、第2の画像部
品2の形状を図6に示すように円形から円を切り欠いた
形状に変更すれば可能である。こうした場合には、各画
像部品の重なり状況を検知してその形状を加工する作業
を行なう必要があり、多大なるコンピュータの労力を必
要とし、処理速度の低下といった問題を招いた。また、
一度加工されてしまった画像部品に対する形状変更は、
オリジナルの画像部品を修正するようには簡単にいか
ず、以後の「直し」作業が複雑化するといった問題も招
いた。
【0016】この発明の製版処理方法は、これら問題点
に鑑みてなされたもので、従来は画像部品を変形する以
外に表現できなかった画像部品の重なりの状態を表現可
能とすることで、軟包装グラビア製版等への活用を可能
とし、さらに、処理速度の高速化と「直し」作業の容易
化とを可能とすることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
べく、前記課題を解決するための手段として、以下に示
す構成をとった。
【0018】即ち、本発明の第1番目の製版処理方法
は、複数の画像部品を各色版毎に分解して印刷を行なう
ための製版処理方法であって、(A)前記複数の画像部
品を濃度とともに表わす複数の画像部品情報と、前記複
数の画像部品の重なりの順位を各画像部品毎に示す重な
り順位情報と、前記複数の画像部品の重なり領域の性質
を前記複数の画像部品毎に示す属性情報とを準備する工
程と、(B)前記複数の画像部品の内の任意の1つであ
る下層画像部品に対してその上部に上層画像部品が存在
すると前記順位情報から判定され、かつ、前記下層画像
部品に設定される前記属性情報が予め定めた所定のもの
であると判定されたときに、前記下層画像部品の有効濃
度の色版について、前記上層画像部品に設定された属性
情報に関わらず、前記下層画像部品の濃度を採用する工
程とを備えることを要旨としている。
【0019】前述した製版処理方法において、前記上層
画像部品に設定される属性が、全ての色版について重な
りが下位の部品よりも上位の部品の濃度を優先させるも
のとする属性である構成としてもよい(第2番目の製版
処理方法)。
【0020】また、前述した製版処理方法において、前
記工程(B)は、(C)前記複数の画像部品の内の任意
の1つである下層画像部品に対してその上部に上層画像
部品が存在すると判定され、かつ、前記下層画像部品に
設定される前記属性情報が予め定めた所定のものである
と判定されたときに、さらに、前記下層画像部品よりも
更に下層に属する第3の画像部品の有効濃度の色版につ
いて、当該第3の画像部品の濃度を採用する工程からな
る構成としてもよい(第3番目の製版処理方法)。
【0021】また、本発明の第4番目の製版処理方法
は、複数の画像部品を各色版毎に分解して印刷を行なう
ための製版処理方法であって、(D)前記複数の画像部
品を濃度とともに表わす複数の画像部品情報と、前記複
数の画像部品の重なりの順位を各画像部品毎に示す重な
り順位情報と、前記複数の画像部品の重なり領域の性質
を前記複数の画像部品毎に示す属性情報とを準備する工
程と、(E)前記複数の画像部品の内の任意の1つであ
る下層画像部品に対してその上部に上層画像部品が存在
すると前記順位情報から判定され、かつ、前記下層画像
部品に設定される前記属性情報が予め定めた所定のもの
であると判定されたときに、前記下層画像部品の有効濃
度の色版について、前記上層画像部品に設定された属性
情報に関わらず、前記上層画像部品の濃度と下層画像部
品の濃度との内の高い方の濃度を採用する工程とを備え
ることを要旨としている。
【0022】前述した製版処理方法において、前記上層
画像部品に設定される属性が、全ての色版について重な
りが下位の部品よりも上位の部品の濃度を優先させるも
のとする属性である構成としてもよい(第5番目の製版
処理方法)。
【0023】また、前述した製版処理方法において、前
記工程(E)は、(F)前記複数の画像部品の内の任意
の1つである下層画像部品に対してその上部に上層画像
部品が存在すると判定され、かつ、前記下層画像部品に
設定される前記属性情報が予め定めた所定のものである
と判定されたときに、さらに、前記下層画像部品よりも
更に下層に属する第3の画像部品の有効濃度の色版につ
いて、当該第3の画像部品の濃度を採用する工程からな
る構成としてもよい(第6番目の製版処理方法)。
【0024】
【作用】第1番目に述べた構成の製版処理方法によれ
ば、上層画像部品に設定された属性情報がどのようなも
のであっても、下層画像部品の有効濃度の色版について
は、下層画像部品の濃度が採用されることから、上層画
像部品について、下層画像部品の濃度の有効な色版の影
響を常に受けるようにすることができる。
【0025】具体例をあげて説明する。図7に示すよう
に、第1番目の製版処理方法についての記述のうちの工
程(B)に述べた所定の属性情報(以下、アンダープリ
ントの属性情報と呼ぶ)が第1の画像部品1に設定さ
れ、第2の画像部品2にノックアウトの属性情報が設定
された場合には、出力状態は、その重ね合わされた領域
に相当する第2の画像部品2が、第1の画像部品1の有
効な色版と第2の画像部品2の色版とで刷り重ねられた
状態となる。
【0026】この状態から、さらに、第3の画像部品3
がノックアウトの属性情報を備えて重ね合わされた場合
には、図8に示すように、出力状態は、第3の画像部品
3について第2の画像部品2の色版の影響を受けずに、
第1の画像部品1の色版の影響を受ける状態となる。こ
の出力状態は、発明が解決しようとする課題の項で例示
した図5に示す状態そのものである。即ち、従来、画像
部品を変形する以外に表現できなかった画像部品の重な
りの状態を、この発明の製版処理方法によれば表現する
ことが可能である。
【0027】第2番目に述べた構成の製版処理方法によ
れば、上層画像部品には、全ての色版について重なりが
下位の部品よりも上位の部品の濃度を優先させるものと
する属性が設定される。この属性は、前述してきたノッ
クアウトのことであり、上層画像部品にこのノックアウ
トの属性が設定された場合にも、本発明の構成のように
下層画像部品にアンダープリントの属性が設定される
と、下層画像部品の有効濃度の色版について下層画像部
品の濃度が採用されることになる。
【0028】第3番目に述べた構成の製版処理方法によ
れば、前記下層画像部品よりも更に下層に属する第3の
画像部品の有効濃度の色版について、当該第3の画像部
品の濃度が採用される。これはいわゆるオーバープリン
トの働きをなし、アンダープリントの働きとオーバープ
リントの働きの両方をなすことになる。
【0029】第4番目に述べた構成の製版処理方法によ
れば、上層画像部品に設定された属性情報がどのような
ものであっても、下層画像部品の有効濃度の色版につい
ては、上層画像部品の濃度と下層画像部品の濃度との内
の高い方の濃度が採用されることから、上層画像部品に
ついて、下層画像部品の濃度の影響を受けることがある
ものでオーバープリントの別の例である。
【0030】第5番目に述べた構成の製版処理方法によ
れば、上層画像部品にはいわゆるノックアウトの属性が
設定されることになる。第6番目に述べた構成の製版処
理方法によれば、アンダープリントの働きとオーバープ
リントの働きの両方をなすことになる。
【0031】
【実施例】以上説明した本発明の構成・作用を一層明ら
かにするために、以下本発明の好適な一実施例について
説明する。図9は、本発明の一実施例としての製版処理
方法を実現する製版処理装置10の概略構成図である。
【0032】図9に示すように、製版処理装置10は、
CPU12とバスライン14とを備えており、バスライ
ン14には、ROM16とRAM18とが接続されてい
る。また、バスライン14には、キーボード20とマウ
ス22とが入力インタフェース24を介して接続されて
おり、カラーCRT26が表示コントローラ28を介し
て接続されており、レコーダ30がレコーダインタフェ
ース32と網点発生回路34とを介して接続されてい
る。
【0033】ROM16は、読み出し専用のメモリで、
各種演算処理を実行するのに必要な制御プログラム16
aや制御データ16b等が予め格納されている。
【0034】RAM18は、読み書き可能メモリで、各
種演算処理を実行するのに必要な各種データ、ここで
は、オブジェクト情報18aと重なり情報18bとが格
納される。
【0035】オブジェクト情報18aは、図形、文字、
絵柄等の画像部品(以下、オブジェクトを呼ぶ)を表わ
す画像データの集合である。画像データは、オブジェク
トが絵柄の場合、読取スキャナ(図示せず)によってこ
れらの原画像を光学的に読み取ることによって得られ、
文字部品の場合、採字装置(図示せず)で入力すること
によって得られ、図形の場合、線画読取装置(図示せ
ず)で読み取ることによって得られたもので、個々の構
造はその種類により様々な形を備える。例えば、オブジ
ェクトが図形の場合には、その図形の輪郭を表わす輪郭
データと、その位置を表わす位置データと、その輪郭内
の領域の4種類の色版の濃度、すなわちイエロー版(Y
版)、マゼンタ版(M版)、シアン版(C版)およびブ
ラック版(K版)の濃度を示す色データとにより前記画
像データは構成される。
【0036】重なり情報18bは、複数のオブジェクト
の重なりの状態を示すもので、図10に示すテーブル形
の構造を備える。このテーブルは、次の3つの要素から
なる配列を1レコードとしてオブジェクトの数mだけ並
べたものである。3つの要素としては、オブジェクトを
特定するための各オブジェクトへのポインタPmと、各
オブジェクト情報の重なりの順位を示す重なり順位デー
タLmと、その重なり部分の性質(属性)を示す属性デ
ータAmとがある。具体的には、ポインタPmは、オブ
ジェクト情報を格納するアドレス値である。順位データ
Lmは、1から始まる数字で、数字が大きくなるほど上
に重なっていることを示している。属性データAmは、
0から4までの数字で、0がノックアウトを、1がオー
バープリントを、2がアンダープリントを、3がオーバ
ープリントとアンダープリントとの両方をそれぞれ示し
ている。なお、この重なり情報18bは、オペレータの
キー入力を受けて後述する処理により得られるものであ
る。
【0037】RAM18には、さらに、画像データの出
力演算用の領域が設けられている。この領域は、主領域
E0と、テンポラリ用の第1および第2副領域E1,E
2との三つの領域から構成されている。これら領域E
0,E1,E2は、Y版,M版,C版およびK版の4つ
の版用の領域からそれぞれ構成され、ビットマップ形状
で画像データの出力状態を表現する。なお、各領域E
0,E1,E2の一つの版には階調分の深さ(例えば8
ビット)が備えられており、これら領域E0,E1,E
2が、どのように利用されるかは後ほど詳しく説明す
る。
【0038】CPU12は、ROM16に予め格納され
たプログラムを実行することにより、RAM18に用意
された複数のオブジェクトからページ画像を作成して、
そのページ画像をレコーダ30に出力する処理を行な
う。以下、この処理について、図11のフローチャート
に沿って詳しく説明する。
【0039】処理が開始されると、CPU12は、RA
M18に予め用意された個々のオブジェクトを、ページ
データDpで示されるページ画像内に配置し、同時に個
々のオブジェクトに重なりの順位と属性とを設定する処
理を行なう(ステップS100)。詳しくは、CPU1
2は、磁気ディスク装置(図示せず)等から1ページ分
のページデータDpを取り込んで、そのページデータD
pを表示コントローラ28を介してカラーCRT26に
表示する処理をまず行なう。オペレータは、カラーCR
T26の表示画面と対話しつつ、キーボード20および
マウス22を駆使して、表示画面中のページ画像内に上
記RAM18に格納された複数のオブジェクトを配置す
る作業を行なうが、これを受けて、CPU12は、オブ
ジェクト情報18aの各オブジェクト毎の位置データを
入力する作業を行なう。それと同時に、CPU12は、
オペレータからのキー入力を受けて、各オブジェクトに
重なりの順位と重なりに関する属性とを設定する処理を
行なうことにより、前述した重なり情報18bを生成す
る。
【0040】ステップS100の実行後、次いで、RA
M18に予め用意された全てのオブジェクトについて、
ページ画像内への配置が終了したか否かを判定する(ス
テップS110)。ここで、否定判定、即ち、ページ画
像内への配置を終えていないオブジェクトが未だ残って
いると判定された場合には、ステップS100に戻り、
前回のステップS100の処理とは異なる次のオブジェ
クトに対しステップS100の処理を行なう。こうして
ステップS100の処理が全てのオブジェクトにわたっ
て実行されると、ステップS110で肯定判定され、続
くステップS120に進む。
【0041】ステップS120では、ステップS100
およびS110で作成したオブジェクト情報18aと重
なり情報18bとに基づいて、Y,M,C,Kの各色版
毎の出力データDy,Dm,Dc,Dkを演算する出力
演算処理を実行する。この処理については後ほど詳しく
説明する。その後、ステップS130に進み、その出力
データDy,Dm,Dc,Dkをレコーダインタフェー
ス32から出力する処理を行なう。その後、「エンド」
に抜けて、この処理を終了する。
【0042】ステップ120で実行される出力演算処理
について、次に詳しく説明する。この出力演算処理は、
オブジェクト情報18aに基づいて各オブジェクトをビ
ットマップデータに展開し、それらビットマップデータ
を重なり情報18bを考慮してRAM18上の出力演算
用の領域E0〜E2に格納し、その後、それらを合成し
て、Y,M,C,Kの各色版毎の出力データDy,D
m,Dc,Dkを算出するものである。以下、この出力
演算処理について、図12ないし図14のフローチャー
トに沿って詳述する。
【0043】処理が開始されると、図12に示すよう
に、CPU12は、まず、前述した重なり情報18b
を、重なり順位データLmの値でソートする処理を行な
う(ステップS200)。次いで、RAM18内に設け
た主領域E0,第1副領域E1,第2の副領域E2を全
てクリアし(ステップS210)、変数nに初期値1を
設定する(ステップS220)。なお、各領域E1,E
2,E3のクリアとは、その領域内の全ての画素を値0
にする処理で、当然、Y,M、C,Kの各色版分全てが
クリアされる。
【0044】続いて、RAM18に格納された重なり情
報18bの内容から、重なり順位データLmが変数nの
値と等しいオブジェクトが有るか否かを判定する処理を
行なう(ステップS230)。具体的には、重なり情報
18bのテーブルを順にサーチしてゆき、重なり順位デ
ータLmの項目が変数nと等しいものが有れば、そうし
たオブジェクトが有ると判定する。
【0045】ステップS230で否定判定されると、
「エンド」に抜けてこの処理を一旦終了する。一方、ス
テップS230で肯定判定されると、そのオブジェクト
の属性が「ノックアウト」、「オーバープリント」,
「アンダープリント」および「オーバープリントとアン
ダープリントとの両方(以下、単に「両方」と呼ぶ)」
の内のいずれであるかを判別する処理を行なう(ステッ
プS240)。この判別は、具体的には、ステップS2
30で重なり順位データLmが変数nと等しいと判定し
たレコードの属性データAmの内容が値0〜3のいずれ
であるかを判別するものである。
【0046】ステップS240で属性データAmの内容
が値0、即ち、属性が「ノックアウト」であると判定さ
れると、次いで、そのオブジェクトを主領域E0に展開
する処理を行なう。この展開の処理は、具体的には次の
手順にて行なわれる。まず、ステップS230で重なり
順位データLmが変数nと等しいと判定したレコードの
ポインタPmに基づいてオブジェクト情報18aから一
のオブジェクトを特定し、そのオブジェクトの情報を読
み出す。次いで、その情報に基づいてそのオブジェクト
を示すビットマップ形式の画像データを生成する。その
後、後述する属性を考慮した濃度決定方法の「方法1」
を用いて、そのオブジェクトの画像データを主領域E0
に展開する(ステップS250)。
【0047】一方、ステップS240で属性データAm
の内容が値1、即ち、属性が「オーバープリント」であ
ると判定されると、前述した同様の手法でそのオブジェ
クトのビットマップ形式の画像データを生成した上で、
属性を考慮した濃度決定方法の「方法2」を用いて、そ
の画像データを主領域E0に展開する処理を行なう(ス
テップS260)。
【0048】ステップS240で属性データAmの内容
が値2、即ち、属性が「アンダープリント」であると判
定された場合には、前述した同様の手法でそのオブジェ
クトのビットマップ形式の画像データを生成した上で、
属性を考慮した濃度決定方法の「方法3」を用いて、そ
の画像データを主領域E0に展開する処理を行なう(ス
テップS270)。
【0049】ステップS240で属性データAmの内容
が値3、即ち、属性が「両方」であると判定された場合
には、前述した同様の方法で特定されるオブジェクトの
ビットマップ形式の画像データを生成した上で、属性を
考慮した濃度決定方法の「方法4」を用いて、その画像
データを主領域E0に展開する処理を行なう(ステップ
S280)。
【0050】属性を考慮した濃度決定方法について次に
述べる。属性には、前述してきたように「ノックアウ
ト」,「オーバープリント」,「アンダープリント」お
よび「両方」の4種類があり、この濃度決定方法にも、
それぞれの属性に対応させて「方法1」,「方法2」,
「方法3」および「方法4」の4種類がある。
【0051】「方法1」とは、ノックアウト属性を持っ
たオブジェクトを上書きするもので、Y,M,C,Kの
全ての色版について、上書きしたオブジェクトの濃度を
下位のオブジェクト(旧状態)の濃度よりも優先させ
る。これは、つぎの式(1)で示される。
【0052】
【数1】
【0053】ここで、Iy1〜Ik2は、各オブジェク
トのY,M,C,Kの各色版のビットの濃度を示すデー
タである。
【0054】「方法2」とは、オーバープリント属性を
持ったオブジェクトを上書きするもので、その上書きす
るオブジェクトに有効な濃度を有する色版については、
下位のオブジェクト(旧状態)に優先して上書きするオ
ブジェクトの濃度を採用し、無効な濃度を有する色版に
ついては、旧状態のオブジェクトの濃度を採用するもの
である。これは、つぎの式(2)〜(7)で示される。
但し、Iy2,Im2,Ic2,Ik2は0[%]以外
の有効な濃度であるとする。
【0055】
【数2】
【0056】「方法3」とは、アンダープリント属性を
持ったオブジェクトを上書きするもので、前記「方法
1」、即ち、ノックアウト属性を持ったオブジェクトの
上書きに相当する。
【0057】「方法4」とは、オーバープリントとアン
ダープリントとの両方の属性を持ったオブジェクトを上
書きするもので、前記「方法2」、即ち、オーバープリ
ント属性を持ったオブジェクトの上書きに相当する。
【0058】図12のフローチャートに説明を戻す。C
PU12は、ステップS250またはS260の処理を
終えると、変数nを値1だけインクリメントして(ステ
ップS290)、処理をステップS230に戻す。他
方、ステップS270またはS280の処理を終える
と、図13のステップS300に進む。なお、ステップ
S250またはS260の実行後、変数nをインクリメ
ントして、処理をステップS230に戻す理由は、属性
が「ノックアウト」と「オーバープリント」の場合、そ
のn番目のオブジェクトより重なり順位が下位のオブジ
ェクトに対しては色濃度の影響を与えるが、それより上
位のオブジェクトに対しては色濃度の影響を与えること
がないことから、次のオブジェクトに即座に処理を移す
ことができるためである。
【0059】図13のステップS300では、RAM1
8に格納された重なり情報18bの内容から、重なり順
位データLmが変数n+1の値と等しいオブジェクトが
有るか否かを判定する処理を行なう。即ち、これまでに
主領域E0に展開してきた重なり順位がnであるオブジ
ェクトより一つ重なりが上位のオブジェクトが存在する
か否かを判定する。ここで、そうしたオブジェクトが無
いと判定されると、「エンド」に抜けてこの処理を一旦
終了する。
【0060】一方、ステップS300でそうしたオブジ
ェクトが有ると判定されると、そのオブジェクトの属性
が「ノックアウト」または「オーバープリント」である
場合、「アンダープリント」または「両方」である場合
の内のいずれであるかを判別する処理を行なう(ステッ
プS310)。この判定は、具体的には、ステップS3
00で重なり順位データLmが変数n+1と等しいと判
定したレコードの属性データAmの内容が値0,1か、
値2,3かを判別するものである。
【0061】ステップS310で、そのオブジェクトの
属性が「ノックアウト」または「オーバープリント」で
あると判定されると、CPU12は以下の処理を実行す
る。まず、CPU12は、第1副領域E1をクリアする
処理を行なう(ステップS320)。その後、その第1
副領域E1を重なり順位がnであるオブジェクトにより
逆マスキングする処理を行なう(ステップS330)。
ここで言う逆マスキングの処理とは、第1副領域E1に
おいて、重なり順位がnであるオブジェクトの領域に値
0をセットし、それ以外の領域に値255(=FFh)
をセットする処理である。ここで、値255とは、8ビ
ットのデータで表現できる最高の値で、濃度としては使
用されない値である。
【0062】続いて、RAM18上の主領域E0を第2
副領域E2にコピーして(ステップS340)、その
後、その第2副領域E2を重なり順位がnであるオブジ
ェクトによりマスキングする処理を行なう(ステップS
350)。ここで言うマスキングの処理とは、第2副領
域E2において、重なり順位がnであるオブジェクトの
領域に値255(=FFh)をセットし、それ以外の領
域に値0をセットする処理である。
【0063】ステップS350の実行後、ステップS3
00で有ると判別したオブジェクトの属性が「ノックア
ウト」であるか否かを判別する処理を行なう(ステップ
S360)。ここで、その属性が「ノックアウト」であ
ると判別されると、そのオブジェクト(重なり順位n+
1のオブジェクト)を、前述した属性を考慮した濃度決
定方法の「方法1」で第1副領域E1および第2副領域
E2に展開する処理を行なう(ステップS370)。一
方、その属性が「ノックアウト」でない、即ち、ステッ
プS310で選別された残りである「オーバープリン
ト」であると判別されると、重なり順位n+1のオブジ
ェクトを前述した属性を考慮した濃度決定方法の「方法
2」で第1副領域E1および第2副領域E2に展開する
処理を行なう(ステップS380)。なお、これら第1
副領域E1および第2副領域E2への展開は、値255
(=FFh)以外の領域に展開するものである。
【0064】ステップS370またはステップS380
の実行後、次いで、変数nを値1だけインクリメントし
(ステップS390)、処理を図14のステップS40
0に進める。
【0065】図14のステップS400では、RAM1
8に格納された重なり情報18bの内容から、重なり順
位データLmが変数n+1の値と等しいオブジェクトが
有るか否かを判定する処理を行なう。即ち、これまでに
主領域E0に展開してきた重なり順位がnであるオブジ
ェクトより2つ重なりが上位のオブジェクト(nがステ
ップS380で値1だけインクリメントされているた
め)が存在するか否かを判定する。
【0066】一方、ステップS400でそうしたオブジ
ェクトが有ると判定されると、そのオブジェクトの属性
が、「ノックアウト」である場合、「オーバープリン
ト」である場合、「アンダープリント」または「両方」
である場合の内のいずれであるかを判別する処理を行な
う(ステップS410)。この判別は、具体的には、ス
テップS400で重なり順位データLmが変数n+1と
等しいと判定したレコードの属性データAmの内容が値
0か、値1か、値2または3かを判別するものである。
【0067】ステップS410で、そのオブジェクトの
属性が「ノックアウト」であると判別されると、CPU
12は、そのオブジェクトを前述した「方法1」で第1
副領域E1および第2副領域E2に展開する処理を行な
う(ステップS420)。
【0068】一方、ステップS410で、そのオブジェ
クトの属性が「オーバープリント」であると判別される
と、CPU12は、そのオブジェクトを前述した「方法
2」で第1副領域E1および第2副領域E2に展開する
処理を行なう(ステップS430)。ステップS420
またはS430の実行後、次いで、変数nに値1をイン
クリメントして(ステップS440)、処理をステップ
S400に戻して、ステップS400以後の処理を繰り
返し実行する。
【0069】他方、ステップS410で、そのオブジェ
クトの属性が「アンダープリント」または「両方」と判
別された場合には、CPU12は、第1副領域E1を主
領域E0に前述した「方法2」で合成する処理を行なう
と共に(ステップS450)、第2副領域E2を主領域
E0に前述した「方法1」で合成する処理を行なう。そ
の後、ステップS290に進み、ステップS290以後
の処理を繰り返し実行する。
【0070】なお、ステップS400で否定判定された
ときには、ステップS450およびS460と同様に、
第1副領域E1を主領域E0に前述した「方法2」で合
成する処理と、第2副領域E2を主領域E0に前述した
「方法1」で合成する処理とを行なう(ステップS47
0,S480)。その後、「エンド」に抜けて、この処
理を一旦終了する。
【0071】こうして構成された出力演算処理につい
て、全体の流れをまとめると次のようになる。この出力
演算処理においては、前処理であるステップS200お
よびS210の処理を実行した後、ステップS230〜
S280の処理により、重なり順位がnであるn番目の
オブジェクトをRAM18上の主領域E0に展開する処
理を行なう。ステップS230〜S280の繰り返しに
より、重なり順位を値1ずつ順に増加して、重なったオ
ブジェクトを順に主領域E0に展開するが、この重なり
順位がnであるオブジェクトの属性が「アンダープリン
ト」または「両方」の場合には、そのオブジェクトを主
領域E0に展開した後、そのオブジェクトより上位のオ
ブジェクトに対して、次の「アンダープリント」または
「両方」の属性のオブジェクトが見つかるか、または最
終のオブジェクトが見つかるまでオブジェクトを一旦、
テンポラリ用の第1および第2副領域E1,E2に展開
する(ステップS300〜S440)。その後、主領域
E0に第1副領域E1をオーバープリントで合成し、第
2副領域E2をノックアウトで合成する(ステップS4
50〜S480)。
【0072】以上のように構成された出力演算処理によ
り、各オブジェクトがRAM18上の主領域E0,第1
副領域E1,第2副領域E2にどのように展開されてゆ
くかを、以下の表1に示すサンプルを用いて次に説明す
る。
【0073】
【表1】
【0074】出力演算処理ルーチンの処理が開始される
と、まず、ステップS210の前処理により、図15に
示すように、主領域E0,第1副領域E1および第2副
領域E2内の各ビットが全て値0にクリアされる。
【0075】次いで、ステップS230,S240,S
270の処理により、図16の(a)に示すように、重
なり順位が1であるオブジェクトAが「方法3」で主領
域E0に展開される。図中、ハッチングで示した領域が
オブジェクトAの濃度データに該当する。なお、その主
領域E0のオブジェクトAを除いた領域と、第1副領域
E1の全部、および第2副領域E2は値0のままであ
る。
【0076】続いて、ステップS320,S330の処
理により、図16の(b)に示すように、第1副領域E
1においてオブジェクトAの領域に値0がセットされ、
それ以外の領域にFFhがセットされる。その後、ステ
ップS340の処理により、図16の(c)に示すよう
に、主領域E0がそのまま第2副領域E2にコピーされ
る。
【0077】次いで、ステップS350の処理により、
図16の(d)に示すように、第2副領域E2において
オブジェクトAの領域にFFhがセットされ、それ以外
の領域に値0がセットされる。
【0078】こうした図16に示した一連の処理によ
り、重なり順位が1であるオブジェクトAに関する展開
の処理が完了する。
【0079】続いて、重なり順位が2であるオブジェク
トBに関する処理が次のように行なわれる。このオブジ
ェクトBの属性はノックアウトであることから、ステッ
プS370の処理により、図17に示すように、第1副
領域E1および第2副領域E2において、FFhの領域
を除くオブジェクトBの領域にその濃度データがセット
される。
【0080】その後、重なり順位が3であるオブジェク
トCに関する処理が次のように行なわれる。このオブジ
ェクトCの属性はノックアウトであることから、ステッ
プS420の処理により、図18に示すように、第1副
領域E1および第2副領域E2において、FFhの領域
を除くオブジェクトCの領域にその濃度データがセット
される。
【0081】オブジェクトCに関する処理を終えると、
オブジェクトCよりも重なりの上位のオブジェクトは存
在しないことから、ステップS470の処理により、図
19の(a)に示すように、第1副領域E1が主領域E
0にオーバープリントで合成される。即ち、オブジェク
トAの濃度が表わされた主領域E0に第1副領域E1の
画像が重ねて合成されることになる。
【0082】続いて、ステップS480の処理により、
図19の(b)に示すように、第2副領域E2が主領域
E0にノックアウトで合成される。即ち、オブジェクト
Aの濃度が表わされた主領域E0に第2副領域E2の画
像が値FFhの領域を除いて合成されることになる。
【0083】こうして主領域E0に生成されたページ画
像のデータは、ステップS130により、Y,M,C,
Kの各色版毎の出力データDy,Dm,Dc,Dkとし
てレコーダインタフェース32から網点発生回路34に
出力される。この結果、網点発生回路34により出力デ
ータDy,Dm,Dc,Dkは網点信号に変換され、こ
の網点信号に応じてレコーダ30が感光フィルム上に4
版の色分解画像を記録する。
【0084】ところで、前述したオブジェクトA〜C
を、説明の簡単化のために、Y,M,Cの各印刷インキ
に対して一様な濃度情報をそれぞれ持った単独図形情報
と考えると、レコーダ30により記録される画像は図2
0に示すものとなる。このプリント状態は、オブジェク
トAに対するオブジェクトBの重なり部分については、
オブジェクトAの濃度の影響を受け、オブジェクトAに
対するオブジェクトBおよびオブジェクトCの重なり部
分については、オブジェクトBの濃度の影響を受けず
に、オブジェクトAの濃度の影響を受けるものである。
これは、発明が解決しようとする課題の項で例示した図
5に示す状態そのものである。
【0085】即ち、従来、オブジェクトに変形を施す以
外に表現できなかったオブジェクトの重なりの状態を、
この実施例の製版処理装置10によれば表現することが
可能となる。従って、この実施例の製版処理装置10
は、軟包装グラビア製版等への適用が可能となり、さら
に、オブジェクトを変形する必要がないことから、処理
速度の高速化と「直し」作業の容易化とを図ることがで
きるという効果を奏する。
【0086】また、この実施例では、重なりの属性とし
て、「オーバープリント」と「アンダープリント」との
両方の働きを備える両方属性を設定することができるこ
とから、ページの生成に際して、オペレータにとってわ
かりやすく、かつ編集がしやすいといった効果を奏す
る。
【0087】なお、前記実施例では、属性を考慮した濃
度決定方法の「方法2」を、上書きするオブジェクトに
有効な濃度を有する色版については下位のオブジェクト
に優先して上書きするオブジェクトの濃度を採用するも
のと定めていたが、これに換えて、次のように定めても
よい。即ち、「方法2」は、上書きするオブジェクトに
有効な濃度を有する色版について、上位のオブジェクト
の濃度と下位のオブジェクトの濃度との内の高い方の濃
度を採用するものとしてもよい。この場合、つぎの式
(8)で示される関係となる。
【0088】
【数3】
【0089】この変形例では、前記実施例と同様に、重
なりが下位のオブジェクトに「アンダープリント」の属
性を指定することで、上位のオブジェクトに対して下位
のオブジェクトの濃度の影響を与えることが可能であ
る。従って、この変形例は、前記実施例と同様な効果を
奏する。
【0090】以上本発明の一実施例について説明した
が、本発明はこうした実施例に何等限定されるものでは
なく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々な
る態様で実施し得ることは勿論である。
【0091】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1ないし3
記載の製版処理方法によれば、上層画像部品に設定され
た属性情報がどのようなものであっても、下層画像部品
の有効濃度の色版については、下層画像部品の濃度が採
用されることから、上層画像部品について、下層画像部
品の濃度の有効な色版の影響を常に受けるようにするこ
とができる。このため、従来、画像部品を変形するしか
表現できなかった画像部品の重なりの状態を表現するこ
とが可能となる。従って、この製版処理方法によれば、
軟包装グラビア製版等への適用が可能となり、さらに、
オブジェクトを変形する必要がないことから、処理速度
の高速化と「直し」作業の容易化とを図ることができる
という効果を奏する。
【0092】請求項4記載の製版処理方法によれば、上
層画像部品に設定された属性情報がどのようなものであ
っても、下層画像部品の有効濃度の色版については、上
層画像部品の濃度と下層画像部品の濃度との内の高い方
の濃度が採用されることから、上層画像部品について、
下層画像部品の濃度の影響を受けるようにすることがで
きる。このため、前記製版処理方法と同様の効果を奏す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の技術の説明に用いる画像部品1〜3のオ
リジナルの図形を示す説明図である。
【図2】画像部品1〜3を用いて属性が「ノックアウ
ト」である重なり状態を示す説明図である。
【図3】画像部品1〜3を用いて画像部品2の属性が
「オーバープリント」である重なり状態を示す説明図で
ある。
【図4】同じく画像部品3の属性が「オーバープリン
ト」である重なり状態を示す説明図である。
【図5】発明が解決しようとする課題を顕著に表わす重
なり状態の説明図である。
【図6】図5に示した重なり状態を達成するために従来
必要となる作業を示す説明図である。
【図7】本発明の作用を説明するための説明図である。
【図8】本発明の作用を説明するための説明図である。
【図9】本発明の一実施例としての製版処理方法を実現
する製版処理装置10の概略構成図である。
【図10】重なり情報18bのデータ構造を示す説明図
である。
【図11】CPU12で実行されるページ画像作成処理
を示すフローチャートである。
【図12】ページ画像作成処理の一ステップで実行され
る出力演算処理の前部分を詳しく示すフローチャートで
ある。
【図13】その中間部分を示すフローチャートである。
【図14】その後ろ部分を示すフローチャートである。
【図15】出力演算処理で前処理を行なったときの各領
域E0〜E2の内容を示す説明図である。
【図16】出力演算処理でオブジェクトAに関する処理
を行なったときの各領域E0〜E2の内容を示す説明図
である。
【図17】出力演算処理でオブジェクトBに関する処理
を行なったときの各領域E0〜E2の内容を示す説明図
である。
【図18】出力演算処理でオブジェクトCに関する処理
を行なったときの各領域E0〜E2の内容を示す説明図
である。
【図19】出力演算処理で後処理を行なったときの各領
域E0〜E2の内容を示す説明図である。
【図20】出力演算処理で得られるページ画像を示す説
明図である。
【符号の説明】
10…製版処理装置 12…CPU 14…バスライン 16…ROM 16a…制御プログラム 16b…制御データ 18…RAM 18a…オブジェクト情報 18b…重なり情報 20…キーボード 22…マウス 24…入力インタフェース 26…カラーCRT 28…表示コントローラ 30…レコーダ 32…レコーダインタフェース 34…網点発生回路 E0…主領域 E1…第1副領域 E2…第2副領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 1/387 - 1/393 H04N 1/46 - 1/62 G06T 1/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の画像部品を各色版毎に分解して印
    刷を行なうための製版処理方法であって、(A)前記複
    数の画像部品を濃度とともに表わす複数の画像部品情報
    と、前記複数の画像部品の重なりの順位を各画像部品毎
    に示す重なり順位情報と、前記複数の画像部品の重なり
    領域の性質を前記複数の画像部品毎に示す属性情報とを
    準備する工程と、(B)前記複数の画像部品の内の任意
    の1つである下層画像部品に対してその上部に上層画像
    部品が存在すると前記順位情報から判定され、かつ、前
    記下層画像部品に設定される前記属性情報が予め定めた
    所定のものであると判定されたときに、前記下層画像部
    品の有効濃度の色版について、前記上層画像部品に設定
    された属性情報に関わらず、前記下層画像部品の濃度を
    採用する工程とを備える製版処理方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の製版処理方法であって、
    前記上層画像部品に設定される属性が、全ての色版につ
    いて重なりが下位の部品よりも上位の部品の濃度を優先
    させるものとする属性である製版処理方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の製版処理方法で
    あって、前記工程(B)は、(C)前記複数の画像部品
    の内の任意の1つである下層画像部品に対してその上部
    に上層画像部品が存在すると判定され、かつ、前記下層
    画像部品に設定される前記属性情報が予め定めた所定の
    ものであると判定されたときに、さらに、前記下層画像
    部品よりも更に下層に属する第3の画像部品の有効濃度
    の色版について、当該第3の画像部品の濃度を採用する
    工程からなる製版処理方法。
  4. 【請求項4】 複数の画像部品を各色版毎に分解して印
    刷を行なうための製版処理方法であって、(D)前記複
    数の画像部品を濃度とともに表わす複数の画像部品情報
    と、前記複数の画像部品の重なりの順位を各画像部品毎
    に示す重なり順位情報と、前記複数の画像部品の重なり
    領域の性質を前記複数の画像部品毎に示す属性情報とを
    準備する工程と、(E)前記複数の画像部品の内の任意
    の1つである下層画像部品に対してその上部に上層画像
    部品が存在すると前記順位情報から判定され、かつ、前
    記下層画像部品に設定される前記属性情報が予め定めた
    所定のものであると判定されたときに、前記下層画像部
    品の有効濃度の色版について、前記上層画像部品に設定
    された属性情報に関わらず、前記上層画像部品の濃度と
    下層画像部品の濃度との内の高い方の濃度を採用する工
    程とを備える製版処理方法。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の製版処理方法であって、
    前記上層画像部品に設定される属性が、全ての色版につ
    いて重なりが下位の部品よりも上位の部品の濃度を優先
    させるものとする属性である製版処理方法。
  6. 【請求項6】 請求項4または5記載の製版処理方法で
    あって、前記工程(E)は、(F)前記複数の画像部品
    の内の任意の1つである下層画像部品に対してその上部
    に上層画像部品が存在すると判定され、かつ、前記下層
    画像部品に設定される前記属性情報が予め定めた所定の
    ものであると判定されたときに、さらに、前記下層画像
    部品よりも更に下層に属する第3の画像部品の有効濃度
    の色版について、当該第3の画像部品の濃度を採用する
    工程からなる製版処理方法。
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