JP2896574B2 - 零相変流器の位相特性補償方法 - Google Patents

零相変流器の位相特性補償方法

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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は零相変流器を用いて電路通の漏洩電流を検出
する場合の位相特性の変動を補償する方法に関する。
(従来技術) 従来,活線状態にて電路の絶縁抵抗を測定するために
例えば第5図に示すような絶縁測定装置が用いられてい
る。
同図に於てTは受電トランス,1,2は該受電トランスT
の2次側電路,3は該2次側電路に接続した接地線であ
る。該接地線3には変流器ZCT及び注入トランスOTを設
け該変流器ZCTの出力には増幅器AMP,フィルタFIL,同期
検波器MULTが夫々直列に接続し,一方注入トランスには
測定用低周波信号発振器OSCが接続している。
このように構成した測定系に於て,前記注入トランス
OTを介して電路に測定用低周波信号を印加することによ
り,一般的に電路1,2ならびに負荷機器Zと大地間に存
在する対地静電容量Co及び絶縁抵抗Roとを経て前記接地
線3に帰還する前記測定用低周波信号による漏洩電流成
分を接地線3に結合した零相変流器(以下ZCTと称す)
で検出した後,該成分を前記測定用低周波信号を用いて
同期検波等を行うことにより電路の絶縁抵抗を算出する
ものである。
この場合前記ZCTにより検出した漏洩電流は増幅器7
及び前記測定用低周波信号成分のみを抽出するフィルタ
8を経て同期検波器9に入力され,同期検波器の基準信
号には前記測定用低周波信号発振器OSCの出力の一部を
利用する。
しかしながら,ZCTの一時電流として比較的大電流が流
れる場合,この電流によってZCTの2次巻線電流の位相
が変動してしまい正確な絶縁抵抗の測定ができないとい
う欠点があった。
即ち,前記接地線に帰還する漏洩電流中には商用周波
数の電流成分と印加した測定用低周波信号による電流成
分の両者が含まれている。一般に測定用低周波信号の電
圧は負荷機器への影響を考慮して電路の商用周波電圧
(例えば100Vまたは200V)に比べて充分低く設定するた
め1〜2V程度(周波数は10〜20Hz程度)を選ぶのが一般
的である。
従って商用周波の漏洩電流は上記低周波の漏洩電流の
500〜1000倍程度となり,その為ZCTの出力中の低周波成
分の位相は商用周波成分の電流の増減にともなってZCT
の磁心の影響で大きく変動することが観測される。第4
図は第3図に示す如く絶縁抵抗Roに相当する抵抗R=1
3.33KΩと対地静電容量Coに相当するコンデンサC=8.5
μFを並列接続した回路に於て前述した測定手段を用い
た場合絶縁抵抗測定結果が商用周波の漏洩電流の変化に
より大きく変動することを表したものであって,同図か
らも明らかなように商用周波の漏洩電流の変化により測
定出力は非直線的に増加することが分かる。この増加は
ZCTの位相特性が変動しなければ発生しないものであ
り,低周波の漏洩電流中の印加低周波電圧と同相の成分
(有効分)を検出するに当たってはこのような位相変動
は結果的に絶縁抵抗の測定値に直接誤差として悪影響を
及ぼすことになると云う欠点があった。
(発明の目的) 本発明は上述したような従来の絶縁抵抗測定装置の欠
点に鑑みなされたものであって,商用周波の漏洩電流に
より変動する変流器の位相補償を簡単な方法にて補正す
る零相変流器の位相補償方法を提供することを目的とす
る。
(発明の概要) この目的を達成するために本発明の変流器の位相補償
方法は変流器ZCTの一次電流の増大にともない,該ZCTの
出力の2次側出力電流の位相が非直線的に進むことか
ら,ZCTの出力に含まれる商用周波の漏洩電流の大きさを
検出し,これを係数倍して従来の絶縁抵抗測定装置の出
力から引算することにより近似的に測定誤差を減少する
よう手段を講ずるものである。
(実施例) 以下,図面に示した実施例に基づいて本発明を詳細に
説明する。
先づ本発明の理解を助けるため,前記第4図に示した
位相推移の現象について少しく説明する。
一般に零相変流器の磁心のヒステリシス環線は と表され,角周波数ωの磁界H=Hm cos ω0tを印加
したときの磁束B1を求めると となり,式からも明らかなよう磁束B1は印加磁界H=
Hmcosω0tに対して位相はφだけ進むことになる。
一般の使用状況のもとでは位相φの最大変化範囲は1
〜2degであるから|φ|《1のときにはtanφφの関
係より前記式は となり,前記零相変流器の位相進みは磁心のヒステリシ
スに起因しているといえる。
ところで印加磁界Hは零相変流器の一次電流Iに比例
するから,式の位相φは と表すことができる。従って,前もって磁心特性によっ
てきまる定数a,bを後述する方法で測定し,一次電流I
の大きさを検出すれば位相φを求めることができる。前
記一次電流は商用周波電流と測定低周波信号による電流
とが加算されたものであり,前述した如く前者の電流の
大きさは後者に比べて著しく大きい為,一次電流Iの大
きさは零相変流器の出力電流中の商用周波の漏洩電流に
置換しても大きな影響は生じない。
又,電路に印加する測定用低周波信号電圧の周波数を
=ω1/2π,電圧をVsinω1tとすれば,零相変流器Z
CT出力に得られる周波数の漏洩電流i1は第5図から (φ;零相変流器の位相推移) となり,該漏洩電流i1を同期検波するのに必要な基準信
号をe sin ω1tとすれば同期検波器出力D1となり,位相推移|φ|《1であれば式は となる。
一方,前記漏洩電流i1を上記基準信号より90度位相シ
フトした第2の基準信号e cos ω1tで同期検波すれば同
期検波出力D2となり,|φ|《1のときは であり,更に対地静電容量と絶縁抵抗との関係は一般に であるので前記式は と表すことができる。
従って,前記式で算出した位相角φと前記式のD2
との積をとり,前記式のD1から差引けば となり,位相角φに関係なく絶縁抵抗を測定することが
できる。
又,位相角φを求めるには先づ式に於けるa,bを求
める必要があり,例えば第3図に示した如き回路に於け
るa及びbは該回路の諸条件及び第4図に示した測定結
果を用い したがって=12.5Hzとするとω1C0eV=266.1であり
式のD1は D1=29.9+266.1×φ …… となる。更に第4図の測定結果から、I=100mAのとき
相対出力D1=31mV,I=400mAのとき相対出力D1=32.3mV
という関係を得,式及びよりa=0.85,b=259が求
まり を得ることができる。
即ち,電流I(mA)を測定することにより式から位
相角φが求まる。
上述した如き手段を用いて零相変流器の位相特性の影
響を受けずに絶縁抵抗を測定する方法を以下詳細に説明
する。
第1図は本発明の実施例を示す図であり,同図に於て
Tは受電トランス,1及び2はその低圧2次電路,3は該電
路に施した接地線,ZCTは該電路3に結合した零相変流
器,OTは接地線に結合した注入トランスである。
前記零相変流器ZCTの出力は増幅器AMP,フィルタFILを
経て同期検波器M1,M2のそれぞれ一方の入力端に印加
し,発振器OSCの出力は注入トランスOTに接続されると
共に移相器PSに印加する。該移相器PSは零相変流器ZCT
→増幅器AMP→フィルタFILの系の固定位相推移を打ち消
すためのものである。
移相器PSの出力は同期検波器MIの他の入力端に加える
と共に,90度移相器PSSを介し同期検波器M2の他の入力端
に加える。
斯くして,電路と大地間に印加される周波数の電
圧をVsinω1tとすると,フィルタFILの出力には式に
相当する周波数の漏洩電流i1が出力される。
また,移相器PSの出力をe sin ω1tとすれば,90度移
相器PSSの出力はe cos ω1tとなる。
従って同期検波器M1の出力には式のD1に相当する出
力が,また同期検波器M2の出力には式のD2に相当する
出力が得られる。また,増幅器AMPの出力の一部を商用
周波成分の漏洩電流を選択出力するフィルタFIL2に加
え,その出力を整流器DETにて整流すれば商用周波の漏
洩電流の大きさIが測定される。整流器DET出力は係数
回路A並びに加算回路ADDに入力され,該係数回路Aで
は前記定数a倍され,その出力はaIとなり割り算器DIV
の一方の入力端に入力される。加算回路ADDは整流器DET
の出力と前記定数bが加算され,その出力b+Iは割り
算器の他の一方の入力端に印加される。従って割り算器
の出力には式に相当するaI/b+I,即ちφに比例した値
が得られる。該割り算器DIVの出力はかけ算器M3の一方
の入力端に加えられ,他の入力端には同期検波器M2の出
力が印加される。斯くしてかけ算器M3の出力にはω1C0e
Vφに相当する出力が得られる。同期検波器M1の出力を
引算器SUBの一方の入力に加え,他の入力にかけ算M3の
出力を加えると,引算器SUBの出力は式に相当し,eV/R
oとなり絶縁抵抗を零相変流器の位相推移の影響を受け
ずに測定されることが分かる。
尚本発明の実施例では単相2線式の場合で示したが、
単相3線,3層3線電路にも適用することができる。
更に上記の実施例では注入トランス及び変流器を接地
線に設けて説明したが、これに限るものでなく、注入ト
ランス及び変流器に電路1,2を共に貫通せしめるよう設
けてもよいことは明らかである。
また,絶縁抵抗不良箇所を探査するために測定用低周
波信号電圧を注入トランスOTを介して接地線もしくは電
路に印加し,零相変流器ZCTは測定用低周波信号電圧の
印加点より遠端にて端末電路の絶縁抵抗を測定する場合
には第2図に示すように同期検波用の基準信号を発振器
OSCから直接得るのは困難なため遠端部にて接地側電路
(第1図では2)と大地間に存在する測定用低周波信号
電圧を高入力インピーダンス増幅器AM1で検出し,これ
を基準信号として移相器PSの入力にすればよい。
(発明の効果) 本発明は上述した如く構成し且つ機能するものである
から零相変流器の1次電流の大きさによる位相推移を補
償するものであり,測定誤差の少ない絶縁抵抗測定装置
を構成する上で著しい効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す図,第2図は本発明の
他の実施例を示す図,第3図は零相変流器の一次電流の
大きさによる位相推移を測定する回路の一例を示す図,
第4図は第3図の回路での測定結果の例を示す図,第5
図は従来の絶縁抵抗測定装置を示す図である。 T……受電トランス,AMP,AM1……増幅器,FIL,FIL2……
フィルタ,M,M1,M2……同期検波器,OSC……発振器,ADD…
…加算器,SUB……引算器,DIV……割り算器,M3……かけ
算器,PS……移相器,PSS……90度移相器,ZCT……零相変
流器,OT……注入トランス。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01R 27/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電路に商用周波数とは異なる低周波電圧を
    印加し、該電路の接地線もしくは該電路に結合せしめた
    零相変流器出力中に含まれる前記低周波電圧による漏洩
    電流を前記低周波電圧を前記低周波電圧を基準信号とし
    て同期検波して得た第一の出力値と、前記低周波電圧に
    よる漏洩電流を前記基準信号とは90度位相推移した電圧
    で同期検波して得た第二の出力値と、前記零相変流器出
    力中に含まれる商用周波の漏洩電流の整流値に定数値を
    加算した値により前記整流値を係数倍した値を除して得
    た値と前記第二の出力値との積をとり、該積の値を前記
    第一の出力値から差し引くことにより前記零相変流器の
    一次電流の大きさによる位相特性の変動を補償して電路
    の絶縁抵抗を測定することを特徴とする零相変流器の位
    相特性補償方法。
  2. 【請求項2】前記基準信号として電路と大地間に存在す
    る低周波電圧を検出して用いたことを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の零相変流器の位相特性補償方法。
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