JP2895870B2 - 微小流量カット機能付積算装置 - Google Patents

微小流量カット機能付積算装置

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JP2895870B2 JP24153589A JP24153589A JP2895870B2 JP 2895870 B2 JP2895870 B2 JP 2895870B2 JP 24153589 A JP24153589 A JP 24153589A JP 24153589 A JP24153589 A JP 24153589A JP 2895870 B2 JP2895870 B2 JP 2895870B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は流量計に用いる微小流量カット機能付積算装
置に関する。
〔従来技術〕
電磁流量計等の流量計では流量をアナログ電気信号に
変換し、このアナログ信号を積算することで積算流量を
求めていた。ところが、電極の流体ノイズ、電気回路自
身で発生するノイズ、回路の温度ドリフト等により、流
体の流速が零であってもこれらのノイズがアナログ電気
信号として生じ、積算され、長時間放置すると積算流量
の値が増大していく。又、入力信号が小さい流速零の付
近でもこれらのノイズは小さくならないのでS/N比が悪
くなり実用不可となる。このような不具合を避けるた
め、従来は前記アナログ電気信号が一定値以下の場合に
は積算しないようにするいわゆるゼロカット機能を積算
装置に付加していた。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来の流量計で扱う流量に対応したアナログ電気
信号は、流量すなわち単位時間当りに流れる流体の体積
である流量の瞬時値に対応したアナログ電気信号である
ため、この電気信号に前記ノイズが乗ると、流量そのも
のが変化しなくてもノイズが乗ったアナログ電気信号が
変動してばらつく。そのため積算をカットすべきときに
カットしないとか、その逆のことが起きるという問題点
があった。
本発明は上記に鑑み、ノイズの悪影響を小さくして、
ゼロカットの誤差を小さくできる積算装置を提供するこ
とを目的とするものである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明の微小流量カット
機能付積算装置は、 (a)流量に対応したアナログ電気信号を取扱う流量計
において、 (b)一定時間間隔ごとに前記アナログ電気信号を積分
してディジタル値に変化するA/D変換回路(1)と、 (c)前記ディジタル値を積算する第1の積算カウンタ
(4)及び第2の積算カウンタ(5)と、 (d)ゼロカット値を設定するゼロカット設定回路
(6)と、 (e)前記第1の積算カウンタ(4)の積算値と前記ゼ
ロカット設定回路(6)のゼロカット値の大小を比較す
る第1の検出手段(7)と、 (f)一定時間ごとにインクリメントする時間カウンタ
(8)と、 (g)前記一定時間より長い設定時間を設定する時間設
定回路(9)と、 (h)前記時間カウンタ(8)の値が前記時間設定回路
(9)の設定時間になったことを検出して出力を送出す
る第2の検出手段(10)とを設けて、 (i)前記第2の検出手段(10)の出力が送出され、か
つそれまでに前記第1の積算カウンタ(4)の積算値が
前記ゼロカット設定回路(6)のゼロカット値になって
いないことを前記第1の検出手段(7)で検出したとき
に前記第2の積算カウンタ(5)の積算を禁止すること
を特徴とする。
又、請求項2の装置で、上記(a)乃至(h)の構成
要件に備え、更に、 (i)′前記第1の積算カウンタ(4)の積算値が前記
ゼロカット設定回路(6)のゼロカット値になったこと
を前記第1の検出手段(7)が検出して出力を出したと
き前記第2の積算カウンタ(5)の積算を許可すると共
に前記第1の積算カウンタ(4)と前記時間カウンタ
(8)をリセットし、前記時間カウンタ(8)の値が前
記時間設定回路(9)の設定時間になったことを検出し
て前記第2の検出手段(10)が出力を送出したとき前記
第かの積算カウンタ(5)の積算を禁止すると共に前記
第1の積算カウンタ(4)と前記時間カウンタ(8)を
リセットすることを特徴とする。
そして、本発明の装置は電磁流量計に適用すると特に
効果的である。
〔作用〕
時間設定回路(9)には前記一定時間の複数倍のn
(nは整数)を予め設定しておく。時間カンウタ(8)
が一定時間毎にインクリメントされて、その値がnにな
ると第2の検出手段(10)が出力を送出し、それまでに
第1の積算カウンタ(4)の積算値が前記ゼロカット設
定回路(6)のゼロカット値になっていないことを第1
の検出手段(7)が検出していると、第2のカウンタ
(5)の積算が禁止される。第2の積算カウンタ(5)
はこうしてゼロカット値未満の微小流量をカットした積
算流量を得る。
電磁流量計に適用する場合(請求項3)では、前記一
定時間を励磁コイルを励磁する周期に同期させることが
可能である。
〔実施例〕
次に第1図の実施例を第2図のタイミングチャートと
共に説明する。なお第2図のタイミングチャートは流量
計が電磁流量計の場合のものである。
1は図示されていない例えば電磁流量計の電極に誘起
した流量信号であるアナログ電気信号を入力して一定時
間間隔T毎に積分してディジタル値に変換するA/D変換
回路、2と3は加算器、4,5はそれぞれ第1,第2の積算
カウンタ、6はゼロカット設定値を設定するゼロカット
設定回路、7は前記第1の積算カウンタ4の積算値が前
記ゼロカット設定回路6のゼロカット値になると働きワ
ンショットパルス(ア)を出力する第1の検出手段、φ
1は周期Tのクロック、8は一定時間T毎にインクリメ
ントする時間カウンタ、9は複数nを設定しておく時間
設定回路、10は前記時間カウンタ8の値が時間設定回路
9に設定されている値nになったことを検出してワンシ
ョットパルス(イ)を出力する第2の検出手段、11はOR
ゲート、12はフリップフロップで前記ワンショットパル
ス(ア)によりセットされると共にワンショットパルス
(イ)によりリセットされる。そして、このフリップフ
ロップ12のセット出力で前記加算器3が許可の状態とな
る。
なお第2図のφ0は加算器2,3及び第1と第2の検出手
段7,8から発生するパルスを作り出すクロックで、本発
明で本質的に必要なものではない。又、時間設定回路8
は最大4095までの数が設定できる。
今、上記の実施例が電磁流量計の積算装置であって、
電磁流量計の励磁コイルの励磁周期Tに同期してその動
作が行なわれる場合の作用を以下に説明する。なお実施
例ではクロックφ1の周期Tは1/16秒と定められてお
り、又、時間設定回路9はn=50に設定されているもの
とする。従って時間設定回路9の設定値n=50を時間に
換算すると50/16秒=3.13秒と表現できる。更に又、流
体の流量はこの設定時間3.13秒に比較して、もっと長い
時間の間変動しないものとする。
流量信号にノイズが乗ったアナログ電気信号は、A/D
変換回路1で一定時間間隔T毎に積分されディジタル値
に変換され、次の1周期Tの間このデータ(ディジタル
値)は固定される。このディジタル値を加算器2が第1
の積算カウンタ4に加算する。又、そのディジタル値を
加算器3が許可の状態であれば第2の積算カウンタ5に
も加算する。
流量がゼロカット値以上の場合、すなわち微小流量で
ない場合は、第1の積算カウンタ4がリセットされる前
(すなわち時間カウンタ8の値がn(=50)になる前)
にその値がゼロカット値になり、第1の検出手段7が働
きワンショットパルス(ア)を出力すため、このパルス
によりフリップフロップ12がリセットされて加算器3が
許可の状態となり、同時に第1の積算カウンタ4と時間
カウンタ8とがリセットされる。以後この動作が繰り返
され、加算器3は許可状態を継続し、第2の積算カウン
タ5はカットされない。
流量がゼロカット値未満の微小流量の場合は、第1の
積算カウンタ4の値がゼロカット値になる前に、時間カ
ウンタ8の値が時間設定回路9の設定時間n(=50)に
なると(すなわち設定時間3.13秒内にゼロカット値に達
する量の流体が流れないと)第2の検出手段10が働きワ
ンショットパルス(イ)を出力する。このパルスにより
フリップフロップ12がリセットされ加算器3の許可状態
が不許可状態となり、第2の積算カウンタ5はカットさ
れる。
なお、時間カウンタ8はクロックφ1にてカウントア
ップする。又、加算器3は許可入力が“H"レベルの時の
み1周期Tに1度、A/D変換回路1の出力である前記デ
ィジタル値を第2の積算カウンタに加算する。第1と第
2の検出手段7と10は第2図のそれぞれのタイミング時
に、第1の積算カウンタ4や時間カウンタ8がゼロカッ
ト値や設定時間以上になった時にワンショットパルス
(ア)や(イ)を出力する。
上述の実施例では時間カウンタ8の設定時間をn=50
とすることで3.13秒としたが、nを4095とすれば設定時
間を255.94秒とすることができる。
上述の実施例のように、励磁周期Tが1/16秒の電磁流
量計の場合、設定時間は1秒乃至100秒程度が実用域で
ある。そしてnの値を大きくする程ゼロカットの誤差を
小さくできる。一般にノイズは長時間一定値で継続する
ことはなく、ランダムな数値で、しかもガウス分布であ
るから、1周期T毎にゼロカットを判断する場合に比較
してn回の平均をとるとノイズが1/√nになりゼロカッ
トの誤差は1/√nに低減されるためゼロカット値も低減
でき、流量計測範囲の小流量側をそれだけ広げることが
できる。電磁流量計の計測可能な流量範囲は流速に換算
して10m/s〜1cm/sec程度であるが、上記nを大きくする
程この下限をより拡大できることになる。
又、本発明は上記実施例に限ることなく、全体をマイ
クロコンピュータで構成してプログラムで動作させても
よい。又、ゼロカット設定回路6や時間設定回路9の設
定をプログラマブルにすることもできる。
〔発明の効果〕
本発明の微小流量計カット機能付積算装置は上記のよ
うに構成されているので、流量信号にノイズが乗ったア
ナログ電気信号が一定時間間隔毎に積分されてディジタ
ル値に変換され、このディジタル値n個を平均した値で
ゼロカットを判断することになるため、ノイズによるゼ
ロカットの誤差を小さくでき、その結果として流量計測
範囲の小流量側を広げることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例のブロック線図、第2図はその
タイミングチャートである。 1……A/D変換回路、4……第1の積算カウンタ、5…
…第2の積算カウンタ、6……ゼロカット設定回路、7
……第1の検出手段、8……時間カウンタ、9……時間
設定回路、10……第2の検出回路

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)流量に対応したアナログ電気信号を
    取扱う流量計において、 (b)一定時間間隔ごとに前記アナログ電気信号を積分
    してディジタル値に変化するA/D変換回路(1)と、 (c)前記ディジタル値を積算する第1の積算カウンタ
    (4)及び第2の積算カウンタ(5)と、 (d)ゼロカット値を設定するゼロカット設定回路
    (6)と、 (e)前記第1の積算カウンタ(4)の積算値と前記ゼ
    ロカット設定回路(6)のゼロカット値の大小を比較す
    る第1の検出手段(7)と、 (f)一定時間ごとにインクリメントする時間カウンタ
    (8)と、 (g)前記一定時間より長い設定時間を設定する時間設
    定回路(9)と、 (h)前記時間カウンタ(8)の値が前記時間設定回路
    (9)の設定時間になったことを検出して出力を送出す
    る第2の検出手段(10)とを設けて、 (i)前記第2の検出手段(10)の出力が送出され、か
    つそれまでに前記第1の積算カウンタ(4)の積算値が
    前記ゼロカット設定回路(6)のゼロカット値になって
    いないことを前記第1の検出手段(7)で検出したとき
    に前記第2の積算カウンタ(5)の積算を禁止すること
    を特徴とする微小流量カット機能付積算装置。
  2. 【請求項2】(a)流量に対応したアナログ電気信号を
    取扱う流量計において、 (b)一定時間間隔ごとに前記アナログ電気信号を積分
    してディジタル値に変化するA/D変換回路(1)と、 (c)前記ディジタル値を積算する第1の積算カウンタ
    (4)及び第2の積算カウンタ(5)と、 (d)ゼロカット値を設定するゼロカット設定回路
    (6)と、 (e)前記第1の積算カウンタ(4)の積算値と前記ゼ
    ロカット設定回路(6)のゼロカット値の大小を比較す
    る第1の検出手段(7)と、 (f)一定時間ごとにインクリメントする時間カウンタ
    (8)と、 (g)前記一定時間より長い設定時間を設定する時間設
    定回路(9)と、 (h)前記時間カウンタ(8)の値が前記時間設定回路
    (9)の設定時間になったことを検出して出力を送出す
    る第2の検出手段(10)とを設けて、 (i)′前記第1の積算カウンタ(4)の積算値が前記
    ゼロカット設定回路(6)のゼロカット値になったこと
    を前記第1の検出手段(7)が検出して出力を出したと
    き前記第2の積算カウンタ(5)の積算を許可すると共
    に前記第1の積算カウンタ(4)と前記時間カウンタ
    (8)をリセットし、前記時間カウンタ(8)の値が前
    記時間設定回路(9)の設定時間になったことを検出し
    て前記第2の検出手段(10)が出力を送出したとき前記
    第2の積算カウンタ(5)の積算を禁止すると共に前記
    第1の積算カウンタ(4)と前記時間カウンタ(8)を
    リセットすることを特徴とする微小流量カット機能付積
    算装置。
  3. 【請求項3】流量計が電磁流量計である請求項1又は2
    記載の微小流量カット機能付積算装置。
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