JP2894751B2 - 復調装置及び受信機 - Google Patents

復調装置及び受信機

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JP2894751B2 JP1317065A JP31706589A JP2894751B2 JP 2894751 B2 JP2894751 B2 JP 2894751B2 JP 1317065 A JP1317065 A JP 1317065A JP 31706589 A JP31706589 A JP 31706589A JP 2894751 B2 JP2894751 B2 JP 2894751B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、復調装置及び受信機に関する。
(従来の技術) 一般に、マルチパスにより伝送路歪をうけた受信信号
を復調する場合、適応自動等化器を用いて波形等化を行
った後に復調することで、符号誤り率を低減することが
できる。
しかし、マルチパスの良い伝送路を通った受信信号に
適応自動等化器を適用した場合、適応自動等化器を適用
しない場合に比べ、符号誤り率が悪化する。
特開昭64−8750号公報では、こうした点に着目し、適
応自動等化器を適用的に使用した復調装置に関する技術
を開示している。
第26図はこの公報に開示された復調装置の構成を示す
図である。
同図において、1は受信信号を2分配する分配器であ
る。
この分配器1により分配された受信信号のうち一方は
適応自動等化器を備えた第1の復調部4に供給され、他
方は適応自動等化器を備えていない第2の復調部6に供
給される。
この後、第1の復調部4または第2の復調部6のいず
れか一方の出力が信号選択器7により選択される。
そして、この選択された信号の符号誤り率が、測定回
路8により測定され、その結果が判定回路9に送られ
る。
判定回路9は、測定回路8により測定された符号誤り
率の値と所定の測定値とを比較し、第1の復調部4の出
力と第2の復調部6の出力のうち、符号誤り率の良い方
の経路を選択し、選択信号を信号選択器7に出力する。
ところで、このような復調装置においては、受信信号
に既知のトレーニング信号を含むことを前提とし、その
トレーニング信号の符号と復調された信号の符号とを比
較することにより、符号誤り率を得ている。
しかしながら、トレーニング信号の数は全信号の数と
比較して非常に少なく、しきい値に用いる符号誤り率を
得るには相当の時間を要し、その間符号誤り率の悪い経
路を選択してしまう可能性がある。
例えば、1バーストが256ビットで、トレーニング信
号が15ビットのTDMAについて考える。上述の公報の例で
は、符号誤り率10-6をしきい値を用いている。しかし
て、符号誤り率10-6を得るためには、最低でも106ビッ
トの符号が必要であり、6×104個以上のバーストが必
要となる。また、符号誤り率のしきい値を10-2としても
数十バーストが必要となる。従って、符号誤り率の悪い
経路を選択する可能性のあるこのような測定時間は、無
視できるほど小さいものではない。
また、このように構成された復調装置においては、第
1の経路と第2の経路の両方を常時動作させておく必要
がある。即ち、第1の経路と第2の経路の両方に常時電
源を供給させておく必要がある。
しかしながら、このような復調装置を自動車電話や携
帯電話等の装置に用いた場合、これらの装置は電源容量
が制限されるため、電源の寿命を短くしてしまうという
問題がある。特に等化器の消費電力は他の部分に比べ非
常に大きいため、このような回路を常時させておくこと
は問題である。
一方、一般の復調装置においては、局部発振器による
発振周波数と受信信号の搬送波周波数とのずれ等により
周波数オフセットが生じる。このため、これを除去する
手段が必要とされる。
第27図はこうした周波数オフセットを除去する手段を
備えたディジタル系の復調器の一例を示す図である。
同図において、11は受信されたRF(IF)信号が入力さ
れる入力端子である。
この入力端子11に入力されたRF信号は、局部発振器12
の出力と乗算器13により乗算され、ベースバンド信号に
変換される。
このベースバンド信号は、ローパスフィルタ14により
高域成分が除去された後、周波数オフセット除去回路15
に送られる。
周波数オフセット除去回路15では、乗算器13より出力
されるベースバンド信号から周波数オフセットの量を検
出する周波数オフセット検出回路16の出力に基づき、ベ
ースバンド信号から周波数オフセットを除去する。
そして、このように周波数オフセットの除去されたベ
ースバンド信号は、等化器17により波形等化が行われた
後、後続する誤り訂正等を行う通信路復号部に送られ
る。
尚、18は各部に電源を供給する電源部を示している。
ところで、このような構成の復調装置では、周波数オ
フセット検出回路16や通信路復号部等を常時動作させて
おく必要がある。
しかしながら、このように周波数オフセット検出回路
等を常時動作させることは、こうした復調装置が例えば
自動車電話や携帯電話のように電源容量が制限される装
置に適用される場合、電源寿命の点で問題がある。
また、周波数オフセット検出回路等を常時動作させる
場合、計算量が非常に多くなり、即ちハード面からみる
と多数のゲートを必要とすることになる。このため、装
置の小形化やLSI化という観点から問題がある。
特に、周波数オフセット検出回路としてトランスバー
サルフィルタ型の回路を用いた場合、消費電流や計算量
が復調装置全体から占める割合いは非常に大きくなる。
従って、この場合、上述の如く周波数オフセット検出回
路を常時動作させることは、極めて大きな問題となる。
(発明が解決しようとする課題) このように適応自動等化器を適用的に使用した従来の
復調装置では、マルチパス歪に対して全領域に亙り符号
誤り率を低減することができるものの、しきい値に用い
るための符号誤り率を測定する時間が長いという課題が
ある。
また、従来の復調器においては、動作に不必要な回路
も常時動作させているため、電源寿命や装置の小形化、
LSI化という点で問題がある。
そこで、本発明の第1の目的は、マルチパス歪に対し
て全領域に亙り符号誤り率を低減することができ、しか
もしきい値に用いるための符号誤り率を測定する時間が
短い復調装置及び受信機を提供することにある。
また、本発明の第2の目的は、電源寿命や装置の小形
化、LSI化という点で好適な復調装置及び受信機を提供
することにある。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明は、このような目的を達成するために、受信信
号を2分配する信号分配手段と、伝送路歪を補償する適
応自動等化器を有し、前記信号分配手段により分配され
た第1の受信信号をディジタル信号に変換する第1の復
調手段と、前記適応自動等化器をもたず、前記信号分配
手段により分配された第2の受信信号をディジタル信号
に変換する第2の復調手段と、少なくとも、非トレーニ
ング期間であるデータ信号の受信期間、前記第1の復調
手段の出力の符号と前記第2の復調手段の出力の符号と
を検出して、これらの符号の不一致の割合を計算する符
号比較手段と、この符号比較手段により計算された不一
致の割合が所定のしきい値以上である場合、前記第1の
復調手段の出力を復調信号として選択し、前記不一致の
割合が前記しきい値以下である場合、前記第2の復調手
段の出力を選択する信号選択手段とを具備して構成され
たものである。
また、本発明は、受信信号を2分配する信号分配手段
と、伝送路歪を補償する適応自動等化器を有し、前記信
号分配手段により分配された第1の受信信号をディジタ
ル信号に変換する第1の復調手段と、前記適応自動等化
器をもたず、前記信号分配手段により分配された第2の
受信信号をディジタル信号に変換する第2の復調手段
と、前記受信信号の系列上からマルチパスの存在を検出
するマルチパス検出手段と、このマルチパス検出手段に
よりマルチパスが検出された場合は前記第2の復調手段
の出力を選択し、前記マルチパスが検出されない場合は
前記第1の復調手段の出力を選択する信号選択手段とを
具備してなるものである。
(作用) 請求項1に記載された発明では、少なくとも、非トレ
ーニング期間であるデータ信号の受信期間、第1の復調
手段の出力の符号と第2の復調手段の出力の符号との不
一致の割合を計算し、この結果に基づいて復調信号を選
択しているので、しきい値に用いるための符号誤り率を
測定する時間を短くすることができる。
請求項2に記載された発明では、受信信号の系列上か
らマルチパスの存在を検出して、その検出結果に基づい
て最適な経路を選択することで、フェージングに影響さ
れることなく良好な符号誤り率を得ることができる。
(実施例) 以下、本発明の実施例の詳細を図面に基づいて説明す
る。
第1図は本発明の一実施例に係る復調装置を示すブロ
ック図である。
同図において、100は受信信号を2分配する分配器を
示している。
この分配器100により分配された一方の受信信号は、
適応自動等化器を備えた第1の復調部102に供給され、
他方は適応自動等化器を備えていない第2の復調部104
に供給される。
そして、第1の復調部102は、適応自動等化器により
受信信号に含まれる伝送路歪を補償し、この伝送路歪の
補償された受信信号をディジタル信号に変換する。ま
た、第2の復調部104は、伝送路歪の補償をすることな
く受信信号をそのままディジタル信号に変換する。
符号比較器106は、予め定められた期間、第1の復調
部102からの出力の符号と第2の復調部104からの出力の
符号との不一致の率を測定する。例えば、TDMAを仮定す
ると、Nバーストの期間で不一致の率を測定する。
ここで、測定された不一致率をDとする。
符号比較器106は、この不一致率Dと予め定められた
不一致率Dcとを比較する。
そして、D>Dcであるとき、第1の復調部102の出力
の符号誤り率が第2の復調部104の出力の符号誤り率よ
りも良いと判断し、第1の復調部102の出力を選択する
よう選択信号を出力する。
一方、D<Dsであるとき、第2の復調部104の出力の
符号誤り率が良いと判断し、第2の復調部104の出力を
選択するよう選択信号を出力する。
この後、第1の復調部102または第2の復調部104の出
力は、スイッチ108によりいずれか一方が選択され、後
段の回路に送られる。
尚、スイッチ108の切替えは、符号比較器106からの選
択信号に基づきスイッチ制御部110が行う。
ここで、上述したように不一致率Dと予め定められた
不一致率Dcとの比較によりいずれか一方の復調部の出力
を選択するようにしたのは、以下の理由による。
第2図はマルチパス遅延波による符号誤り率の劣化を
等化器を通した場合及び通さない場合について示してい
る。
等化器を通さない場合の符号誤り率(第2図)は、
遅延波のない伝送路では低く、遅延波の遅延量が増する
に従い急激に劣化する。
一方、等化器を通した場合の符号誤り率(第2図)
は、遅延波の遅延量の増加による劣化はあるものの、等
化器を通さない場合と比べると、劣化の割合は遥かに少
ない。
そこで、等化器を通した場合の符号と通さない場合の
符号とを比較し、不一致の率を測定する。すると、第2
図に示す2本の符号誤り率の曲線の交点(第2図)よ
りも左側では、即ち等化器を通さない方が符号誤り率が
良い場合には、符号の不一致の率は最大10-2に非常に近
い値となり、交点においては2×10-2以下となる。ま
た、交点よりも右側では、即ち等化器を通した方が符号
誤り率が良い場合には、符号の不一致の率は2×10-2
比べて非常に大きな値となる。
従って、例えば、符号の不一致の率が10-2付近の値を
しきい値(本実施例のDcに当る。)とする。そして、こ
のしきい値よりも符号の不一致の率(本実施例のDに当
る。)が大きい場合には、等化器を通した場合の出力を
選択し、小さい場合には、等化器を通さない場合の出力
を選択する。これにより、符号誤り率の良い方の経路を
選択することが可能となるのである。
このように本実施例では、初期動作においては、いち
早く誤り率の良い復調部を選択することが可能である。
また、定常状態においては、より信頼性の高い選択をす
ることが可能である。
即ち、従来においては、誤り率の測定をトレーニング
信号でのみ行い、この測定結果に基づき誤り率の良い復
調部を選択していた。これに対し、本実施例において
は、誤り率の測定をトレーニング信号やデータ信号を含
めた全信号により行い、この測定結果に基づき誤り率の
良い復調部を選択しているため、選択に要する時間が極
めて短くなるからである。
次に、他の実施例を説明する。
第3図はこの実施例に係る復調装置の構成を示すブロ
ック図である。
同図に示す実施例では、まず受信信号が復調部112に
より直交復調されベースバンド信号に変換される。
このベースバンド信号は、分配器114により2分配さ
れ、一方の信号は、適応自動等化器を備えた第1の検波
部116に供給され、他方は適応自動等化器を備えていな
い第2の検波部118に供給される。
そして、上述した実施例同様に符号比較器120により
第1の検波部116からの出力の符号と第2の検波部118か
らの出力の符号との不一致の率が測定される。
この後、第1の検波部116または第2の検波部118の出
力は、スイッチ制御部122によって切替えの制御された
スイッチ124によりいずれか一方が選択され、後段の回
路に送られる。
本実施例においては、最初に示した実施例での2組の
復調部における検波機能を除いた回路を、1組の復調部
112により共通のものとしている。従って、回路の簡単
化、小型化及び低電力化を実現することができる。この
ため、このような復調装置が例えば自動車電話や携帯電
話のように機器の大きさや電源容量が制限される装置に
適用される場合、極めて有用である。
次に、他の実施例を説明する。
第4図はこの実施例に係る復調装置の構成を示すブロ
ック図である。
同図において、126は受信信号を2分配する分配器を
示している。
この分配器126により分配された一方の受信信号は、
適応自動等化器を備えた第1の復調部128に供給され、
他方は適応自動等化器を備えていない第2の復調部130
に供給される。
そして、第1の復調部128は、適応自動等化器により
受信信号に含まれる伝送路歪を補償し、この伝送路歪の
補償された受信信号をディジタル信号に変換する。ま
た、第2の復調部130は、伝送路歪の補償をすることな
く受信信号をそのままディジタル信号に変換する。
第1の復調部128により変換されたディジタル信号
は、第1のアイ開口度測定部132及びスイッチ134に送ら
れる。また、第2の復調部130により変換されたディジ
タル信号は、第2のアイ開口度測定部136及びスイッチ1
34に送られる。
第1のアイ開口度測定部132及び第2のアイ開口度測
定部136は、上記ディジタル信号(入力信号)からアイ
開口度を求めるものである。ここで、アイ開口度とは、
復調されたベースバンド信号系列をビットに同期した時
間軸上に描いた波形パターンの開き具合を示すものであ
る。第1のアイ開口度測定部132及び第2のアイ開口度
測定部136は、例えば第5図に示すように構成される。
同図に示すように、入力信号は、判定回路138により
符号の判定が行われる。この判定値は、乗算器140によ
り入力信号との乗算が行われた後、第1の積分器142に
よりその平均レベルが求められるとともに、隣接信号差
分抽出回路144、自乗回路146を通り第2の積分器148に
よりその雑音平均レベルが求められる。そして、割算器
150により平均レベルを雑音平均レベルを割ることで、
アイ開口度が求められる。尚、第1の積分器142及び第
2の積分器148の積分時間をバースト長や符号ブロック
長にすることで、第1の復調部128及び第2の復調部130
の出力をバースト長や符号ブロック長の単位で選択する
ことができる。
こうして第1のアイ開口度測定部132及び第2のアイ
開口度測定部136により求められアイ開口度は、比較器1
52に送られる。
比較器152は、これらアイ開口度を比較し、第1のア
イ開口度測定部132によるアイ開口度が大である場合、
第1の復調部128の出力を復調信号として選択するよう
スイッチ134の切替えを制御する。一方、第2のアイ開
口度測定部136によるアイ開口度が大である場合、第2
の復調部130の出力を復調信号として選択するようスイ
ッチ134の切替えを制御する。
従って、本実施例においては、フェージングに影響さ
れることなく、良好な誤り率を得ることができる。即
ち、フェージングにより受信電界強度が極端に低くなる
のは、主としてフラットフェージング時である。従っ
て、トレーニングシーケンスがフェージングの谷に落ち
込み1バースト全て復調不可となる場合は主としてフラ
ットフェージングの場合である。ところで、このような
フラットフェージング時には、等化器を特に必要としな
い。即ち、等化器を通さなくても復調部を構成する遅延
検波等によって良好な復調が可能である。しかもこの遅
延検波では、トレーニングシーケンスでの復調に失敗し
てもデータ部分のみを復調することは可能である。従っ
て、等化器が収束できなかったときには、等化器をもた
ない復調部の遅延検波の出力を用いることで総合的に良
好な誤り率を得ることができる。
ここで、このようなフラットフェージング時であるか
否かの判断は、本実施例の如く等化器の出力及び遅延検
波の出力の各アイ開口度を求め比較することで行える。
即ち、等化器の出力のアイ開口度は、等化が収束してい
ないときには、決して大きくなることはない。特に、RL
Sアルゴリズム等の高速同期アルゴリズムを用いる場
合、収束するか完全に発散しているかのいずれかであっ
て、収束していない限りアイが閉じている特性を持って
いる。一方、遅延検波の出力のアイ開口度は、その時点
でのS/N比が充分に高くマルチパス遅延広がりがあまり
大きくなければ常に開いている。従って、遅延広がりの
大きくないフラットフェージング時の等化器の非収束に
よる復調不能状態は、等化器の出力及び遅延検波の出力
の各アイ開口度を比較すればよい。
また、遅延広がりがある程度大きければ、トレーニン
グシーケンスがフェージングの谷に落ち込むことも確率
的に充分少なくなるので、等化器は正常に動作するよう
になる。即ち、本実施例の如く等化器の出力及び遅延検
波の出力の各アイ開口度に基づきいずれかの出力を選択
することで、常に良好な誤り率を得ることができる。
ところで、第4図に示すような復調装置の構成とした
場合、付加的に遅延検波器を必要とするため、構成が複
雑になると考えられる。しかし、一般に移動通信用等化
器のタップ係数修正アルゴリズムとして用いられるカル
マンアルゴリズムやRLSアルゴリズム等を実現するハー
ドウェアはこれらに比べ数十倍以上である。このため、
遅延検波器を付加したことによるハードウェアの増大は
1%以下であり、それ程構成が複雑とはいえない。
尚、第4図に示した復調装置は、第6図に示すよう
に、第1の復調部128及び第2の復調部130の各後段にメ
モリ154、156を設けてもよい。即ち、第1の復調部128
及び第2の復調部130の各出力は、それぞれメモリ154、
156に一旦格納されると同時に各アイ開口度が測定され
る。そして、各アイ開口度の測定結果に基づき、メモリ
154、156に格納され当該測定に用いた第1の復調部128
または第2の復調部130の出力を選択する。これによ
り、より良好な結果を得ることができる。これは、例え
ばバースト状信号を入力し、そのバースト状信号自体に
関するアイ開口度によりいずれかの復調データを決定で
きるためである。尚、このとき、アイ開口度は、アイ開
口度全体に亘るアイ開口度の平均値とすればよい。
また、上述した実施例における復調装置の入力信号に
ブロックRECがかけられており、復調装置の後段でその
復号を得なければならない場合、符号のブロック単位で
そのアイ開口度を測定し、選択出力を行えばよい。
更にまた、アイ開口度測定手段としては、第2の復調
部130の前段にAGCが配置されている場合、第7図に示す
ようなものであってもよい。同図において、158はAGC、
160は第2のアイ開口度測定部を示している。この第2
のアイ開口度測定部160では、判定回路152により符号の
判定が行われ、この判定値は減算器164により入力信号
との減算が行われた後、その差分信号が自乗回路166、
積分器168を通りアイ開口度が求められる。この場合、
第2のアイ開口度測定部160の出力が小であるものがア
イ開口度が大である。
また、等化器を含む系統の第1のアイ開口度測定手段
としては、第8図に示すようなものであってもよい。同
図において、170は等化器、172は第1のアイ開口度測定
部を示している。第1のアイ開口度測定部172では、等
化器170のタップ修正に用いる誤差信号e(t)を自乗
回路174、積分器176を通すことでアイ開口度を求めてい
る。
更にまた、第1のアイ開口度測定部と第2のアイ開口
度測定部との特性が異なっている場合、第9図に示すよ
うに、比較器152の前段入力の一方または双方にこれら
特性の違いを補償して最低BER(Bit Error Rate)が得
られるように補正テーブル178を介挿してもよい。
次に、他の実施例を説明する。
第10図はこの実施例に係る復調装置の構成を示すブロ
ック図である。
同図において、180は受信信号を2分配する分配器を
示している。
この分配器180により分配された一方の受信信号は、
適応自動等化器を備えた第1の復調部182に供給され、
他方は適応自動等化器を備えていない第2の復調部184
に供給される。
そして、第1の復調部182は、適応自動等化器により
受信信号に含まれる伝送路歪を補償し、この伝送路歪の
補償された受信信号をディジタル信号に変換する。ま
た、第2の復調部184は、伝送路歪の補償をすることな
く受信信号をそのままディジタル信号に変換する。
第1の復調部182により変換されたディジタル信号
は、選択出力装置188に送られる。また、第2の復調部1
84により変換されたディジタル信号は、アイ開口度測定
部186及び選択出力装置188に送られる。
アイ開口度測定部186は、上記ディジタル信号(入力
信号)からアイ開口度を求めるもので、例えば第5図に
示したように構成される。
アイ開口度測定部186により求められたアイ開口度
は、選択出力装置188に送られる。
選択出力装置188は、上記アイ開口度と予め定められ
たしきい値を比較し、アイ開口度が大である場合、第2
の復調部184の出力を復調信号として選択する。一方、
アイ開口度が小である場合、第1の復調部182の出力を
復調信号として選択する。
本実施例においても、フェージングに影響されること
なく、良好な誤り率を得ることができる。
次に、他の実施例を説明する。
第11図はこの実施例に係る復調装置の構成を示すブロ
ック図である。
同図において、190は受信信号を2分配する分配器を
示している。
この分配器190により分配された一方の受信信号は、
適応自動等化器を備えた第1の復調部192に供給され、
他方は適応自動等化器を備えていない第2の復調部194
に供給される。
そして、第1の復調部192は、適応自動等化器により
受信信号に含まれる伝送路歪を補償し、この伝送路歪の
補償された受信信号をディジタル信号に変換する。ま
た、第2の復調部194は、伝送路歪の補償をすることな
く受信信号をそのままディジタル信号に変換する。
第1の復調部192により変換されたディジタル信号
は、誤り率測定装置196及び選択出力装置198に送られ
る。また、第2の復調部194により変換されたディジタ
ル信号は、選択出力装置198に送られる。
ここで、この復調装置への入力信号となる受信信号が
バースト状であるとすると、受信信号は、第12図に示す
ように、トレーニング信号及びリフレッシュ信号を含
む。そして、これらトレーニング信号及びリフレッシュ
信号により等化器は動作する。ところで、これら2つの
信号は、復調部にとって既知の信号である。誤り率測定
装置196は、この既知の値を用いて第1の復調部192の出
力の誤り率を1バーストまたは予め定められたバースト
数測定する。
誤り率測定装置196により求められた誤り率は、選択
出力装置198に送られる。
選択出力装置198は、上記誤り率と予め定められたし
きい値とを比較し、誤り率が小である場合、第1の復調
部192の出力を復調信号として選択する。一方、誤り率
が大である場合、第2の復調部194の出力を復調信号と
して選択する。
従って、本実施例においても、フェージングに影響さ
れることなく、良好な誤り率を得ることができる。
次に、他の実施例を説明する。
第13図はこの実施例に係る復調装置の構成を示すブロ
ック図である。
同図において、200は受信信号を2分配する分配器を
示している。
この分配器200により分配された一方の受信信号は、
適応自動等化器を備えた第1の復調部202に供給され、
他方は適応自動等化器を備えていない第2の復調部204
に供給される。
そして、第1の復調部202は、適応自動等化器により
受信信号に含まれる伝送路歪を補償し、この伝送路歪の
補償された受信信号をディジタル信号に変換する。ま
た、第2の復調部204は、伝送路歪の補償をすることな
く受信信号をそのままディジタル信号に変換する。
第1の復調部202及び第2の復調部204により変換され
たディジタル信号は、選択出力装置206に送られる。
一方、分配器200により分配される前の受信信号は、
マッチドフィルタ208にも入力されている。このマッチ
ドフィルタ208は、第14図が示すように、受信信号にマ
ルチパスがないときにはインパルス状の電力となるよう
な信号を出力し(同図(a))、受信信号にマルチパス
があるときにはある幅をもった形の電力となるような信
号を出力する(同図(b))。
マルチパス検出装置210は、第15図に示すように構成
され、まず電力算出回路212よりマッチドフィルタ208か
ら送られる信号から電力値を算出する。この後、比較器
214によりこの算出された電力値としきい値メモリ216に
予め設定されている所定のしきい値とを比較する。そし
て、算出された電力値がしきい値より大きい場合にはカ
ウンタ218をオンとし、小さい場合にはオフとする。こ
うしてカウンタ218により求められたオン期間tの値は
選択制御回路220に渡される。選択制御回路220は、オン
期間tが予め定められた長さよりも長い場合にはマルチ
パスが存在すると判定し選択出力装置206に対し第2の
復調部204を選択すべき信号を出力し、オン期間tが予
め定められた長さよりも短い場合にはマルチパスが存在
しないと判定し選択出力装置206に対し第1の復調部202
を選択すべき信号を出力する。
このように本実施例においては、マルチパス遅延量を
推定し、この推定値に基づき復調部の選択を行っている
ので、フェージングに影響されることなく、良好な誤り
率を得ることができる。
次に、他の実施例を説明する。
第16図はこの実施例に係る復調装置の構成を示すブロ
ック図である。
同図において、222はTDMAで用いられるバースト状の
受信信号を2分配する分配器を示している。
この分配器222により分配された一方の受信信号は、
適応自動等化器を備えた第1の復調部224に供給され、
他方は適応自動等化器を備えていない第2の復調部226
に供給される。
そして、第1の復調部224は、適応自動等化器により
受信信号に含まれる伝送路歪を補償し、この伝送路歪の
補償された受信信号をディジタル信号に変換する。ま
た、第2の復調部226は、伝送路歪の補償をすることな
く受信信号をそのままディジタル信号に変換する。
第1の復調部224及び第2の復調部226により変換され
たディジタル信号は、選択出力装置228に送られる。
選択制御回路230は、第10図に示すアイ開口度測定器1
86、第11図に示す誤り率測定装置196または第13図に示
すマルチパス検出装置210等のことであり、所定の条件
に応じて選択出力装置228の切替え制御を行う。
選択出力装置228は、第1の復調部224の出力が10バー
スト中9個以上選ばれた場合、この後の100バーストは
第1の復調部224からの出力を選択するとともに、スイ
ッチ232を開いて電源部234から第2の復調部226への電
源の供給を停止させる。一方、第2の復調部226の出力
が10バースト中9個以上選ばれた場合、この後の100バ
ーストは第2の復調部226からの出力を選択するととも
に、スイッチ236を開いて電源部234から第1の復調部22
4への電源の供給を停止させる。その他の場合には、第
1の復調部224及び第2の復調部226の双方に電源を供給
し、選択出力装置228により1バースト毎に選択を行
う。
従って、本実施例においては、誤り率を劣化させるこ
となく、バッテリセービィングを行うことができる。
次に、他の実施例を説明する。
第17図はこの実施例に係る復調装置の構成を示すブロ
ック図である。
同図において、238はトレーニング信号を含む受信信
号を2分配する分配器を示している。
この分配器238により分配された一方の受信信号は、
適応自動等化器を備えた第1の復調部240に供給され、
他方は適応自動等化器を備えていない第2の復調部242
に供給される。
そして、第1の復調部240は、適応自動等化器により
受信信号に含まれる伝送路歪を補償し、この伝送路歪の
補償された受信信号をディジタル信号に変換する。ま
た、第2の復調部242は、伝送路歪の補償をすることな
く受信信号をそのままディジタル信号に変換する。
トレーニング信号を受信しているトレーニング期間で
ある場合、第2の復調部242の出力は、符号誤り測定部2
44に供給される。符号誤り測定部244は、トレーニング
期間における第2の復調部242の出力の符号誤りを測定
し、所定のしきい値NE以上の符号誤りがトレーニング
期間内に発生しているか否かを判定する。そして、所定
のしきい値NE以上の符号誤りが連続して所定期間Dの
間発生していない場合、第2の復調部242の出力は所望
の品質を満たしていると判断し、第2の復調部242を選
択する信号を出力する。一方、所定のしきい値NE以上
の符号誤りが連続して所定期間Dの間発生している場
合、第2の復調部242の出力は所望の品質を満たしてい
ないと判断し、第1の復調部240を選択する信号を出力
する。
動作制御部246は、トレーニング期間においては、第
1の復調部240及び第2の復調部242の双方を動作するよ
う制御する。また、トレーニング信号に後続するデータ
信号を受信しているデータ期間であって、符号誤り測定
部244の出力が第2の復調部242を選択する信号である場
合には、第2の復調部242の動作を継続すると同時に、
第1の復調部240の動作を停止するよう制御する。一
方、トレーニング信号に後続するデータ信号を受信して
いるデータ期間であって、符号誤り測定部244の出力が
第1の復調部240を選択する信号である場合には、第1
の復調部240の動作を継続すると同時に、第2の復調部2
42の動作を停止するよう制御する。尚、このような復調
部の動作の停止は、これら第1及び第2の復調部240、2
42がCMOSにより構成されている場合には、これら第1及
び第2の復調部240、242に供給されるクロックを遮断す
ることで行うことができる。また、これら第1及び第2
の復調部240、242がCMOSにより構成されていない場合に
は、これら第1及び第2の復調部240、242に供給される
電源を物理的に遮断することで行うことができる。
スイッチ248は、動作制御部246の制御により、データ
期間において、第1の復調部240が動作している場合に
は第1の復調部240の出力側に接続され、第2の復調部2
42が動作している場合には第2の復調部242の出力側に
接続される。
例えばトレーニング信号が“101"であって、しきい値
NEが“1"、所定期間Dが“2"である場合の動作を第18
図に基づき説明する。
第18図において、時刻t11に受信信号が分配器238に入
力される。時刻t11から始まる第1のトレーニング期間T
R11では、第1及び第2の復調部240、242が共に動作し
ており、第1及び第2の復調部240、242の出力は共に
“101"であるので、符号誤り測定部244では符号誤りは
検出されない。ただし、この場合、まだ連続して2個の
トレーニング期間で符号誤りを検出していないので、符
号誤り測定部244は、第1の復調部240を選択する信号を
出力する。従って、第1のトレーニング期間TR11に続く
データ期間では、第1の復調部240は動作を継続する
が、第2の復調部242の動作は停止される。
第1のトレーニング期間TR12では、再び第1及び第2
の復調部240、242が共に動作し、この場合も第1及び第
2の復調部240、242の出力は共に“101"であるので、符
号誤り測定部244では符号誤りは検出されない。ここで
連続して2個のトレーニング期間で符号誤りを検出して
いないので、符号誤り測定部244は、第2の復調部242を
選択する信号を出力する。従って、第2のトレーニング
期間TR12に続くデータ期間では、第2の復調部242は動
作を継続するが、第1の復調部240の動作は停止され
る。
以後、トレーニング期間TRにおいて、第2の復調部24
2の出力から符号誤りが検出されるまで、第2の復調部2
42は連続的に動作し、第1の復調部240はトレーニング
期間のみ動作する。
その後の時刻t13から始まるトレーニング期間TR14に
おいて、第2の復調部の出力が“100"であり、符号誤り
測定部244で符号誤りが検出されると、符号誤り測定部2
44は、第2の復調部242がもはや所望の品質を満足して
いないと判断し、第1の復調部240を選択する信号を出
力する。従って、トレーニング期間TR14に続くデータ期
間では、第1の復調部240の動作は継続するが、第2の
復調部242の動作は停止される。
続く、トレーニング期間TR15及びTR16では、再び第1
及び第2の復調部240、242が共に動作し、この場合、第
1及び第2の復調部240、242の出力は共に“101"であ
り、まだ連続して2個のトレーニング期間で符号誤りを
検出していないので、時刻t14において、符号誤り測定
部244は、第2の復調部242を選択する信号を出力する。
従って、第2のトレーニング期間TR16に続くデータ期間
では、第2の復調部242は動作を継続するが、第1の復
調部240の動作は停止される。
以後、再び、トレーニング期間TRにおいて、第2の復
調部242の出力から符号誤りが検出されるまで、第2の
復調部242は連続的に動作し、第1の復調部240はトレー
ニング期間のみ動作する。
このように本実施例では、適応自動等化器の必要のな
い場合には、第1の復調部240が動作の動作を停止する
ことで適応自動等化器の動作を停止させているので、復
調装置の消費電力を軽減することができる。
次に、他の実施例を説明する。
第19図はこの実施例の復調装置の構成を示す図であ
る。
同図において、250は受信されたRF(IF)信号が入力
される入力端子、252は予め定められた所定の周波数の
信号を発振する局部発振器、254は入力端子250に入力さ
れたRF信号に局部発振器252の出力を乗算してベースバ
ンド信号に変換する乗算器である。
また、256は乗算器254より出力されるベースバンド信
号をディジタルの系列に復調する復調部、258は乗算器2
54より出力されるベースバンド信号から周波数オフセッ
トの量を検出する周波数オフセット検出回路、260はこ
の周波数オフセット検出回路258による検出結果を記憶
するメモリである。
復調部256は、ベースバンド信号から低域成分を除去
するローパスフィルタ262、周波数オフセット検出回路2
58またはメモリ260から送られる検出結果に基づきベー
スバンド信号の周波数オフセットを除去する周波数オフ
セット除去回路264、ベースバンド信号の波形等化等を
行い伝送路歪を補償するとともにベースバンド信号の符
号の判定を行う等化器266等から構成される。尚、この
等化器266は、予め定められた期間、誤差信号またはタ
ップ係数の収束状態を観測している。
更に、270は各部に電源を供給する電源部、272は等化
器266から出力される誤差信号またはタップ係数の収束
結果に基づき電源部270から周波数オフセット検出回路2
58やメモリ260に電源を供給するか否か及びスイッチ268
を切替える電源制御回路である。
次に、このように構成された復調回路の動作を説明す
る。
入力端子250に入力されたRF信号は、局部発振器252の
出力と乗算器254により乗算され、ベースバンド信号に
変換される。
このベースバンド信号は、ローパスフィルタ262によ
り低域成分が除去された後、周波数オフセット除去回路
264に送られる。
そして、周波数オフセット除去回路264により周波数
オフセットの除去されたベースバンド信号は、等化器26
6により波形等化等が行われた後、符号の判定が行われ
る。
一方、周波数オフセット検出回路258は、初期時は電
源制御回路272を介し電源部270より電源の供給を受けて
動作し、乗算器254より出力されるベースバンド信号か
ら周波数オフセットの量を検出し、その結果を周波数オ
フセット除去回路264に送る。尚、このとき、スイッチ2
60はオンとされ、またメモリ260への電源の供給は停止
されている。
この後、電源制御回路272は、等化器266から誤差信号
またはタップ係数が収束した旨の信号を受けると、メモ
リ260への電源の供給を開始し、そのときの周波数オフ
セット検出回路258の出力を記憶したのちスイッチ268を
オフとする。これにより、その時点で周波数オフセット
検出回路258が検出していた周波数オフセットの量に関
するデータがメモリ260に記憶される。その後、電源制
御回路272は、周波数オフセット検出回路258への電源の
供給を停止する。また、この時点から周波数オフセット
除去回路264に送られる周波数オフセットの量に関する
データは、メモリ260に記憶されているものとなる。
その後、電源制御回路272は、等化器266から誤差信号
またはタップ係数が収束しない旨の信号を受けると、周
波数オフセット検出回路258への電源の供給を開始する
とともに、スイッチ268をオフとし、メモリ260への電源
の供給を停止する。これにより、その時点から周波数オ
フセット検出回路258が検出している周波数オフセット
の量に関するデータが、周波数オフセット除去回路264
に送られることになる。
以下、周波数オフセット除去回路264は、等化器266か
ら誤差信号またはタップ係数の収束結果に基づき、周波
数オフセット検出回路258かメモリ260のいずれか一方よ
り周波数オフセットの量に関するデータを受ける。
このように本実施例の復調装置において、メモリ260
を用い周波数オフセット検出回路258への電源の供給の
停止を可能にしたのは、以下の点に着目したことによ
る。
即ち、周波数オフセットは、主に局部発振器による発
振周波数と受信信号の搬送波周波数とのずれから起こ
る。しかし、局部発振器による発振周波数は短時間にお
いては著しい変動がみられない。また、基地局の発振器
は非常に精度が良いので、受信信号の搬送波周波数はド
ップラシフトによる変動はあるものの大きな変動はみら
れない。従って、周波数オフセットは一旦補正されてし
まえば、短時間においては新たな補正の必要はなく、こ
の期間では周波数オフセット検出回路を動作させておく
必要もないからである。
従って、本実施例の復調装置では、動作期間中の大半
は周波数オフセット検出回路258への電源の供給は停止
され、その動作は停止状態にある。このため、この復調
装置が例えば自動車電話や携帯電話のように電源容量が
制限される装置に適用される場合、電源寿命を長く保つ
ことが可能となる。また、計算量が少なくなり、従って
ゲート数は少なくなり、装置の小形化やLSI化に寄与す
ることになる。
次に、上述した実施例に使用される等化器266の具体
的な一例を説明する。
第20図はその構成を示す図であり、トランスバーサル
型の適応自動等化器である。
同図に示す等化器は、4組の遅延器274a〜274dからな
るシフトレジスタ274、このシフトレジスタ274の各出力
をタップ係数と乗算する乗算器276a〜276e、これら乗算
器276a〜276eの出力を加算するアキュムレータ278、こ
の累積加算結果に基づき符号の判定を行う判定器280を
備える。また、判定器280による判定前の結果と判定後
の結果とは減算器282により減算され、この減算結果即
ち誤差信号に応じて、タップ係数制御回路284が、前記
タップ係数を逐次更新する。この更新のアルゴリズムと
しては、LMS(Least Mean Square)、Zero Forcing、RM
S(Recursiv Least Square)等が挙げられる。
ところで、基地局から送られる受信信号はバースト状
になっており、1つのバーストは、第21図に示すよう
に、復調装置側でも予め既知の例えば26ビットのトレー
ニング信号と復調装置側では未知の例えば230ビットの
データ信号とから構成される。
さて、第20図に示す等化器では、第21図に示す受信信
号のうちまずトレーニング信号の部分が入力され、シフ
トレジスタ274によりサンプル毎にシフトされる。
そして、シフトレジスタ274の各出力が乗算器276a〜2
76e及びアキュムレータ278により累積加算され、減算器
282より誤差信号が出力されていく。
ここで、乗算器276a〜276eのタップ係数の2倍にあた
る10ビット目には、残差信号は一定の値に近づく。しか
し、周波数オフセットが大きければ、誤差信号はばらつ
きその絶対値は大きくなる傾向を示す。
そこで、10ビット目以降トレーニング信号を受信しな
くなるまでの間、このような誤差信号を観測し、これら
の絶対値の平均値を求める。
そして、求められた平均値が予め定められた所定のし
きい値を越えたとき、第19図に示した電源制御回路272
に対し誤差信号が収束しない旨の信号を送る。
次に、他の実施例につき説明する。
第22図はこの実施例の復調装置の構成の示す図であ
る。
同図に示す復調装置は、復調部を周波数オフセット除
去回路をもたない復調部256′とし、局部発振器を電圧
制御発振器252′としたところが第19図に示した復調装
置と異なる。
そして、電圧制御発振器252′が、周波数オフセット
検出回路258かメモリ260のいずれか一方より周波数オフ
セットの量に関するデータを受け、周波数オフセットが
なくなるよう発振周波数を変動することで、周波数オフ
セットを除去している。即ち、電圧制御発振器252′
が、第19図に示した復調装置における周波数オフセット
除去回路の機能を果している。これにより、第19図に示
した復調装置と同様の効果を得られるばかりでなく、部
品点数をより削減することが可能となる。
次に、他の実施例につき説明する。
第23図はこの実施例の復調装置の構成を示す図であ
る。
同図に示す復調装置は、周波数オフセット検出回路を
CMOSにより構成される周波数オフセット検出回路258′
とし、周波数オフセット検出回路やメモリへの電源の供
給制御をする電源制御回路の代わりにオフセット検出回
路258′にクロックを供給するか否かを切替えるスイッ
チ286としたところが第19図に示した復調装置と異な
る。
そして、スイッチ286は、等化器266から誤差信号また
はタップ係数が収束しない旨の信号を受けるとオンとな
り、周波数オフセット検出回路258′へクロックが供給
される。一方、等化器266から誤差信号またはタップ係
数が収束した旨の信号を受けるとオフとなり、周波数オ
フセット検出回路258′へクロックは供給されなくな
る。これにより、周波数オフセット検出回路258′は停
止状態となり電流を消費しないことになる。従って、こ
の実施例では、第23図に示した復調装置と同様の効果を
得られるばかりでなく、部品点数を電源制御回路の分だ
け削減することが可能となる。
次に、他の実施例を説明する。
第24図はこの実施例の復調装置の構成を示す図であ
る。
同図において、288は搬送波により変調され搬送周波
数帯域の信号に変換されたディジタル信号が受信される
アンテナを示している。
このディジタル信号は、第25図に示すように、受信側
では既知のトレーニング信号と、受信側では未知のデー
タ信号と、符号誤りを訂正または検出するためのパリテ
ィ信号とから構成される。
アンテナ288により受信された信号は、RF部290により
中間周波数帯域の信号に変換され復調部292に供給され
る。
復調部292は、例えば第20図に示した等化器294を備
え、中間周波数帯域の信号に含まれる伝送路歪みを補償
するとともに、この中間周波数帯域の信号を基底帯域の
ディジタル信号に変換し、通信路復号部296に供給す
る。
ここで、等化器294のタップ係数は、RF部290から中間
周波数帯域の信号としてのトレーニング信号が供給され
るまでは所定の初期値にセットされているが、中間周波
数帯域の信号としてのトレーニング信号が標本化されて
供給される度に、RLSアルゴリズムを用いて逐次更新さ
れる。この過程で等化器294から発生する等化誤差信号
e(t)は、一般に複素数であって、随時動作制御部29
8に供給される。
動作制御部298は、トレーニング信号を受信し始めて
から等化器294のタップ係数の2倍の数のトレーニング
信号を受信した時刻からトレーニング信号を受信し終る
時刻までの期間、等化器294から供給される等化誤差信
号e(t)を観測する。そして、等化誤差信号e(t)
の絶対値の平均値が所定のしきい値より大きい場合は、
受信信号は所望の信頼性を満足していないと判断し、ト
レーニング信号に後続するデータ信号及びパリティ信号
を受信している間、復調部292及び通信路復号部296の動
作を停止する。一方、等化誤差信号e(t)の絶対値の
平均値が所定のしきい値より小さい場合は、受信信号は
所望の信頼性を満足していると判断し、トレーニング信
号に後続するデータ信号及びパリティ信号を受信してい
る間、復調部292及び通信路復号部296の動作を継続す
る。尚、このような復調部292及び通信路復号部296の動
作の停止は、これらがCMOSにより構成されている場合に
は、これらに供給されるクロックを遮断することで行う
ことができる。また、これら復調部292及び通信路復号
部296がCMOSにより構成されていない場合には、これら
に供給される電源を物理的に遮断することで行うことが
できる。
電源部300は、RF部290へは常時電源の供給を行ってい
るが、復調部292及び通信路復号部296へは動作制御部29
8を介して電源の供給を行っている。
通信路復号部296は、トレーニング信号に後続するデ
ータ信号及びパリティ信号を受信している間において
も、動作制御部298から動作を継続する信号が供給され
ていれば、基底帯域の信号としてのパリティ信号を用い
て符号誤りを訂正または検出している。そして、符号誤
りが存在しなければ、供給された基底帯域の信号からデ
ィジタル信号を再生し出力する。一方、訂正可能な符号
誤りが存在していれば、供給された基底帯域の信号から
誤りを訂正してディジタル信号を再生し出力する。ま
た、訂正不可能な符号誤りが検出されれば、符号誤り検
出信号を出力する。
このように本実施例では、等化器の誤差信号を所定期
間観測し、その値が所定のしきい値より大きい場合、受
信信号は所望の品質を満足していないものと判断し、ト
レーニング信号に後続するデータを受信している間は、
復調部及び通信路復号部の動作を停止しているので、電
源の消耗を抑制することが可能である。
尚、等化器の誤差信号を観測する所定期間として、ト
レーニング信号を受信し始めてから等化器294のタップ
係数の2倍の数のトレーニング信号を受信した時刻から
トレーニング信号を受信し終る時刻までの期間としたの
は、以下の理由による。即ち、等化器294のタップ係数
は、RLSアルゴリズムを用いて逐次更新されるので、受
信信号に含まれる伝送路歪が等化器により等化可能な領
域に含まれるならば、等化器がタップ係数の更新を開始
してから、タップ数の2倍のタップ係数の更新を終了す
るまでに、タップ係数及び等化誤差信号は、ほぼ一定の
大きさに収束しているからである。
[発明の効果] 以上詳述したように本発明によれば、マルチパス歪に
対して全領域に亘り符号誤り率を低減することができ、
しかもしきい値に用いるための符号誤り率を測定する時
間を短くすることができる。
また、電池寿命や装置の小形化、LSI化という点で好
適である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例に係る復調装置の構成を示す
図、第2図はマルチパス遅延波による符号誤り率の劣化
を等化器を通した場合及び通さない場合について示した
図、第3図は第1図に示す復調装置の変形例を示す図、
第4図は本発明の他の実施例に係る復調装置の構成を示
す図、第5図は第4図に示すアイ開口度測定手段の構成
を示す図、第6図は第4図に示す復調装置の変形例を示
す図、第7図及び第8図は第4図に示す復調装置におけ
るアイ開口度測定手段の変形例を示す図、第9図は第4
図に示す復調装置における比較器の変形例を示す図、第
10図及び第11図は本発明の他の実施例に係る復調装置の
構成を示す図、第12図は第11図に示す復調装置に用いら
れる受信信号を示す図、第13図は本発明の他の実施例に
係る復調装置の構成を示す図、第14図は第13図の復調装
置におけるマッチドフィルタの動作を説明するための
図、第15図は第13図の復調装置におけるマルチパス検出
装置の構成を示す図、第16図及び第17図は本発明の他の
実施例に係る復調装置の構成を示す図、第18図は第17図
に示す復調装置の動作を説明するための図、第19図は本
発明の他の実施例に係る復調装置の構成を示す図、第20
図は第19図に示す復調装置に使用されるトランスバーサ
ル型の適応自動等化器の構成を示す図、第21図は第19図
に示す復調装置に用いられる受信信号を示す図、第22図
乃至第24図は本発明の他の実施例に係る復調装置の構成
を示す図、第25図は第24図に示す復調装置に用いられる
受信信号を示す図、第26図及び第27図は従来の復調装置
の構成を示すブロック図である。 100……分配器、102……第1の復調部、104……第2の
復調部、106……符号比較器、108……スイッチ、110…
…スイッチ制御部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 榊原 勝己 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株式会社東芝総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭64−8750(JP,A) 特開 昭61−167229(JP,A) 特開 平1−129520(JP,A) 特公 昭64−3406(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04B 3/00 - 3/18 H04L 27/00 - 27/22 H03H 15/00 - 17/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】受信信号を2分配する信号分配手段と、 伝送路歪を補償する適応自動等化器を有し、前記信号分
    配手段により分配された第1の受信信号をディジタル信
    号に変換する第1の復調手段と、 前記適応自動等化器をもたず、前記信号分配手段により
    分配された第2の受信信号をディジタル信号に変換する
    第2の復調手段と、 少なくとも、非トレーニング期間であるデータ信号の受
    信期間、前記第1の復調手段の出力の符号と前記第2の
    復調手段の出力の符号とを検出して、これらの符号の不
    一致の割合を計算する符号比較手段と、 この符号比較手段により計算された不一致の割合が所定
    のしきい値以上である場合、前記第1の復調手段の出力
    を復調信号として選択し、前記不一致の割合が前記しき
    い値以下である場合、前記第2の復調手段の出力を選択
    する信号選択手段と を具備することを特徴とする復調装置。
  2. 【請求項2】受信信号を2分配する信号分配手段と、 伝送路歪を補償する適応自動等化器を有し、前記信号分
    配手段により分配された第1の受信信号をディジタル信
    号に変換する第1の復調手段と、 前記適応自動等化器をもたず、前記信号分配手段により
    分配された第2の受信信号をディジタル信号に変換する
    第2の復調手段と、 前記受信信号の系列上からマルチパスの存在を検出する
    マルチパス検出手段と、 このマルチパス検出手段によりマルチパスが検出された
    場合は前記第2の復調手段の出力を選択し、前記マルチ
    パスが検出されない場合は前記第1の復調手段の出力を
    選択する信号選択手段と を具備することを特徴とする復調装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2のいずれかに記載の復調
    装置を備える受信機。
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