JP2892751B2 - エポキシ樹脂硬化剤の製造方法 - Google Patents

エポキシ樹脂硬化剤の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、エポキシ樹脂硬化剤の製造方法に関し、さ
らに詳しくは、脂環式ジカルボン酸無水物の混合物から
なる液状のエポキシ樹脂硬化剤の製造方法に関する。
従来の技術 脂環式ジカルボン酸無水物をエポキシ樹脂の硬化剤と
して使用することは、従来から知られている。また、室
温にて液状であるメチルノルボルネンジカルボン酸無水
物は、耐熱性を要するエポキシ樹脂の硬化剤として一般
に使用されており、その製造方法もたとえば、特公昭57
−28504号公報などに記載されている。
発明が解決しようとする課題 しかしながら上記のメチルノルボルネンジカルボン酸
無水物は高価なメチルシクロペンタジエンダイマーを熱
分解してメチルシクロペンタジエンとした後、無水マレ
イン酸とディールス・アルダー反応させることにより製
造されるため、製造コストが高いとともに、エポキシ樹
脂の硬化に長時間を要し、作業性が悪いという問題点を
有していた。
本発明は、エポキシ樹脂硬化剤として、その製造コス
トが高いおよび作業性が悪いといった従来技術に伴う問
題点を解決しようとするものであり、安価で作業性に優
れかつ耐熱性および耐湿性に優れた硬化物を与えるよう
なエポキシ樹脂硬化剤の製造方法を提供することを目的
としている。
課題を解決するための手段 発明の要旨 本発明者らは、室温にて液状であり、かつ高耐熱性を
有する硬化物を与えるメチルノルボルネンジカルボン酸
無水物の安価な製造方法を検討する中で、ナフサなどの
炭化水素混合物をスチームクラッキングして得られる炭
素数6〜7の留分中はメチルシクロペンタジエンが3.5
〜5.5重量%含有されていることに着目し、その留分を
精製することなく、無水マレイン酸と特定の温度にてデ
ィールス・アルダー反応を行うことにより、硬化物の耐
熱性および耐湿性を損なわず、かつ室温にて液状である
優れたエポキシ樹脂硬化剤を製造しうることを見出し、
本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、ナフサなどの炭化水素混合物を
水蒸気の存在下に熱分解して得られる炭素数6〜7の留
分であって、かつメチルシクロペンタジエンなどのジオ
レフィン成分を含む炭化水素留分と無水マレイン酸とを
反応させて酸無水物系エポキシ樹脂硬化剤を製造するに
際して、該反応を20〜30℃の温度にて行い、しかる後に
75〜85℃の温度にて行うことを特徴とするエポキシ樹脂
硬化剤の製造方法に関する。
本発明に係るエポキシ樹脂硬化剤の製造方法につい
て、以下に具体的に説明する。
本発明のエポキシ樹脂硬化剤の製造方法において、製
造原料として用いられる、ナフサなどの炭化水素混合物
をスチームクラッキングして得られる炭素数6〜7の留
分であって、かつメチルシクロペンタジエンなどのジオ
レフィン成分を含む炭化水素留分は、通常、以下に示す
組成である。
メチルシクロペンタジエン 3.5〜5.5重量% 1,3−シクロヘキサジエン 0.5〜1.0重量% 1,3−ヘキサジエン 0.2〜1.0重量% 2−エチル−1,3−ブタジエン 0.3〜1.0重量% C6〜C7オレフィンまたはパラフィン 4.5〜8.5重量% ベンゼン 40〜60重量% トルエン 20〜40重量% 本発明のエポキシ樹脂硬化剤の製造方法においては、
上記の組成を有する炭化水素留分の精製を行うことな
く、直接無水マレイン酸とのディールス・アルダー反応
を行う。すなわち上記の組成の炭化水素留分に含有され
るジオレフィン成分の合計1モルに対し無水マレイン酸
を0.8〜1.2モル添加し、20〜30℃、さらに好ましくは20
〜25℃の温度にて0.5〜3時間、しかる後に昇温して75
〜85℃、さらに好ましくは75〜80℃の温度にて1〜5時
間ディールス・アルダー反応を行うことにより、本発明
のエポキシ樹脂硬化剤を製造する。
ここで、ディールス・アルダー反応を20〜30℃の反応
温度のみで行い、75〜85℃に昇温して反応を継続しない
とエポキシ樹脂硬化剤の収率が極端に低下するので好ま
しくない。これは、ジオレフィン成分であるメチルシク
ロペンタジエン中の1−メチルおよび2−メチルシクロ
ペンタジエンのみが選択的に無水マレイン酸と反応し、
5−メチルシクロペンタジエンおよび他のジオレフィン
成分が無水マレイン酸と反応して対応する無水マレイン
酸付加体を殆ど生成しないためであると考えられる。
一方、ディールス・アルダー反応を最初から75〜85℃
の温度にて行うと、重合物に基づくと考えられる重質物
が多量に生成し、エポキシ樹脂硬化剤の収率を低下させ
るので、好ましくない。
このようにして、上記のジオレインを含む炭化水素留
分と無水マレイン酸とを20〜30℃にて、次いで75〜85℃
にてディールス・アルダー反応させた後、ベンゼン、ト
ルエンなどの未反応留分を蒸留により留去した後、必要
に応じて、公知の触媒である第3級アミンもしくはアル
カリ金属水酸化物などの存在下または非存在下に120〜2
00℃に加熱することによりメチルシクロペンタジエンの
無水マレイン酸付加体であるエンド−メチルノルボルネ
ンジカルボン酸無水物の一部を対応するエキソ−体に立
体異性化してもよい。その後必要に応じて減圧蒸留によ
り精製を行うことにより、本発明に係る液状のエポキシ
樹脂硬化剤を容易に製造することができる。
さらに、本発明に係るエポキシ樹脂硬化剤の製造方法
では、上記のディールス・アルダー反応時に、反応系
に、ハイドロキノンなどの重合防止剤を添加して行って
もよい。
本発明に係るエポキシ樹脂硬化剤の製造方法にて得ら
れるエポキシ樹脂硬化剤の組成は、通常、エンド−1−
メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物
が10〜50重量%であり、エンド−5−メチル−5−ノル
ボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物が25〜35重量%で
あり、エキソ−5−メチル−5−ノルボルネン−2,3−
ジカルボン酸無水物が0〜40重量%であり、ビシクロ
〔2.2.2〕−5−オクテン−2,3−ジカルボン酸無水物が
8〜12重量%であり、3−エチル−Δ−テトラヒドロ
フタル酸無水物が2〜6重量%であり、4−エチル−Δ
−テトラヒドロフタル酸無水物が4〜8重量%である
ような混合物である。
本発明に係るエポキシ樹脂硬化剤の製造方法にて製造
されるエポキシ樹脂硬化剤は、上記のような組成を有す
る混合物であるゆえ、低凝固点かつ室温にて液状であ
り、さらにエポキシ樹脂硬化時の時間が短縮されるなど
の作業性に優れるものと考えられる。
また、本発明においては、得られる硬化剤の用途に応
じて、例えばオプトエレクトロニクス用素材としてのエ
ポキシ樹脂に用いるような場合には、上記生成物をさら
に常法による水添処理に付することができ、得られる生
成物はそのような用途のエポキシ樹脂硬化剤として有用
である。
本発明のエポキシ樹脂硬化剤の製造方法により製造し
たエポキシ樹脂硬化剤を使用して硬化しうるエポキシ樹
脂は、エポキシ基を分子内に2個以上有する化合物であ
り、たとえばビスフェノールAなどの多価フェノールま
たは1,4−ブタンジオールなどの多価アルコールのポリ
グリシジルエーテル、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸
などのポリグリシジルエステル、アミン、アミドおよび
複素環式窒素塩基を有する化合物のN−グリシジル誘導
体、脂環式エポキシ樹脂、フェノールノボラックエポキ
シ樹脂、オルトクレゾールノボラックエポキシ樹脂など
である。
また硬化剤は、上記エポキシ樹脂のエポキシ基1当量
に対して、酸無水物基が0.3〜1.5モルになるように配合
するのが好ましく、特に0.7〜1.2モルになるように配合
するのが好ましい。
さらに、本発明のエポキシ樹脂硬化剤の製造方法にて
製造したエポキシ樹脂硬化剤を配合したエポキシ樹脂組
成物を、そのまま硬化することもできるが、3級アミ
ン、3級アミン塩、第4アンモニウム塩、イミダゾー
ル、金属塩などの硬化促進剤を併用すると、硬化時間を
短縮することができるので、硬化促進剤を併用すること
が好ましい。
発明の効果 本発明のエポキシ樹脂硬化剤の製造方法は、原料とし
て、高価なメチルシクロペンタジエンダイマーを使用す
ることなく、スチームクラッカーより得られるジオレフ
ィン成分含有の炭素数6〜7の炭化水素留分を使用し、
特定の温度で製造するので、エポキシ樹脂硬化剤を安価
に高収率で製造することができる。
また、本発明のエポキシ樹脂硬化剤の製造方法により
製造されるエポキシ樹脂剤は室温にて液状であり、かつ
エポキシ樹脂の硬化時間が短いなどの作業性に優れると
ともに、その硬化物であるエポキシ樹脂は耐熱性および
耐湿性などの物性値に優れる。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこ
れら実施例に限定されるものではない。
なお、実施例中の%および部は、とくに断りのない限
り重量基準である。
実施例1 還流冷却器および撹拌機を備えた容量3の四つ口フ
ラスコに無水マレイン酸98gおよび溶媒としてベンゼン1
00gを導入し、内部温度を20〜25℃に保ちながら、スチ
ームクラッカーにて得られた下記の組成を有する炭化水
素留分1,400gを1時間に亘り滴下した。その後徐々に内
部温度を80℃まで昇温し、80℃にて3時間ディールス・
アルダー反応を行った。反応生成物から蒸留により未反
応成分を留去することにより、液状であるジカルボン酸
無水物の混合物176gを得た。次いで、上記で得られたジ
カルボン酸無水物の混合物を170℃にて3時間加熱する
ことによりエンド−体から対応するエキソ−体への立体
異性化反応を行った後、減圧蒸留により精製することに
より淡黄色透明の液体165gをジオレフィン成分基準の収
率93%にて得た。
また、上記の液体生成物をガスクロマトグラフにて分
析することにより、その組成は、エンド−1−メチル−
5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物が17.0%
であり、エンド−5−メチル−5−ノルボルネン−2,3
−ジカルボン酸無水物が31.7%であり、エキソ−5−メ
チル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物が3
1.5%であり、ビシクロ〔2.2.2〕−5−オクテン−2,3
−ジカルボン酸無水物が9.7%であり、3−エチル−Δ
−テトラヒドロフタル酸無水物が4.2%であり、4−
エチル−Δ−テトラヒドロフタル酸無水物が5.9%で
ある混合物であることが判明した。
なお、この液体生成物の25℃における粘度は228セン
チポイズであり、その凝固点は−15℃以下であった。
上記で得たエポキシ樹脂硬化剤90部とエポキシ樹脂
(油化シェル製商品名エピコート828)100部並びに硬化
促進剤として2−エチル−4−メチルイミダゾール(四
国化成製)0.5部を室温にて配合し、100℃にて2時間、
引き続いて150℃にて5時間加熱することにより硬化反
応を行った。
得られた硬化物をJIS K 6911に準拠して、その熱変形
温度を測定したところ158℃であった。また、プレッシ
ャークッカーテストにて耐湿性を測定したところ、重量
増加率は1.20%であった。なお、プレッシャークッカー
テストは70mmφ×2mm tに成形した硬化物からなる円板
状試験片を122℃、2.2気圧、湿度100%の条件下に6時
間暴露した後の重量増加率を測定したものである。
スチームクラッカーにて得られた炭化水素留分の組成 メチルシクロペンタジエン 4.6% 1,3−シクロヘキサジエン 0.6% 1,3−エキサジエン 0.2% 2−エチル−1,3−ブタジエン 0.3% C6〜C7オレフィン,パラフィン 6.2% ベンゼン 54.6% トルエン 33.5% 実施例2 立体異性化反応を行わなかったこと以外は、実施例1
と同様にしてエポキシ樹脂硬化剤の製造を行った。得ら
れた淡黄色透明の液体は169gであり、そのジオレフィン
成分基準の収率は95%であった。また、その組成は、ガ
スクロマトグラフにて分析することにより、エンド−1
−メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水
物が48.4%であり、エンド−5−メチル−5−ノルボル
ネン−2,3−ジカルボン酸無水物が31.8%であり、ビシ
クロ〔2.2.2〕−5−オクテン−2,3−ジカルボン酸無水
物が9.7%であり、3−エチル−Δ−テトラヒドロフ
タル酸無水物が4.2%であり、4−エチル−Δ−テト
ラヒドロフタル酸無水物が5.9%である混合物であるこ
とが判明した。
なお、この液体生成物の25℃における粘度は248セン
チポイズであり、その凝固点は−11℃であった。
上記で得たエポキシ樹脂硬化剤を用いたこと以外は、
実施例1と同様にして硬化反応および硬化物の物性測定
を行った。
その結果、熱変形温度は159℃であり、プレッシャー
クッカーテストによる重量増加率は1.23%であった。
実施例3 無水マレイン酸98g及び溶媒としてベンゼン100gとと
もに重合防止剤としてハイドロキノン0.07gを添加した
こと以外は、実施例1と同様にしてエポキシ樹脂硬化剤
の製造を行った。得られた淡黄色透明の液体は168gであ
り、ジオレフィン成分基準の収率は94%であった。ま
た、その組成は、ガスクロマトグラフにて分析すること
により、エンド−1−メチル−5−ノルボルネン−2,3
−ジカルボン酸無水物が17.2%であり、エンド−5−メ
チル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物が3
1.8%であり、エキソ−5−メチル−5−ノルボルネン
−2,3−ジカルボン酸無水物が31.2%であり、ビシクロ
〔2.2.2〕−5−オクテン−2,3−ジカルボン酸無水物が
9.6%であり、3−エチル−Δ−テトラヒドロフタル
酸無水物が4.4%であり、4−エチル−Δ−テトラヒ
ドロフタル酸無水物が5.8%である混合物であることが
判明した。
なお、この液体生成物の25℃における粘度は225セン
チポイズであり、凝固点は−15℃以下であった。
上記で得たエポキシ樹脂硬化剤を用いたこと以外は、
実施例1と同様にして硬化反応及び硬化物の物性測定を
行った。
その結果、熱変形温度は158℃であり、プレッシャー
クッカーテストによる重量増加率は1.19%であった。
比較例1 実施例1で用いた、スチームクラッカーにて得られた
炭化水素留分1,4000gを80℃に内部温度に保持した四つ
口フラスコに1時間に亘り滴下し、その後80℃にて3時
間ディールス・アルダー反応を行ったこと以外は実施例
1と同様にしてエポキシ樹脂硬化剤の製造を行った。減
圧蒸留により多量に生成した重質物を除去したところ淡
黄色透明の液体152gをジオレフィン成分基準の収率85%
にて得た。上記の生成物をガスクロマトグラフにより分
析することにより、その組成は、エンド−1−メチル−
5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物が17.2%
であり、エンド−5−メチル−5−ノルボルネン−2,3
−ジカルボン酸無水物が31.7%であり、エキソ−5−メ
チル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物が3
1.6%であり、ビシクロ〔2.2.2〕−5−オクテン−2,3
−ジカルボン酸無水物が9.7%であり、3−エチル−Δ
−テトラヒドロフタル酸無水物が4.1%であり、4−
エチル−Δ−テトラヒドロフタル酸無水物が5.7%で
ある混合物であることが判明した。
なお、この液体生成物の25℃における粘度は226セン
チポイズであり、その凝固点は−15℃以下であった。
上記で得たエポキシ樹脂硬化剤を用いたこと以外は、
実施例1と同様にして硬化反応および硬化物の物性測定
を行った。
その結果、熱変形温度は158℃であり、プレッシャー
クッカーテストによる重量増加率は1.20%であった。
比較例2 実施例1で用いた、スチームクラッカーにて得られた
炭化水素留分1,4000gを20〜25℃に内部温度に保持した
四つ口フラスコに1時間に亘り滴下し、その後20〜25℃
にて10時間ディールス・アルダー反応を行ったこと以外
は実施例1と同様にしてエポキシ樹脂硬化剤の製造を行
った。得られた淡黄色透明の液体は73gでありジオレフ
ィン成分基準の収率は41%であった。またその組成はガ
スクロマトグラフにより分析することにより、エンド−
1−メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸無
水物が23.9%であり、エンド−5−メチル−5−ノルボ
ルネン−2,3−ジカルボン酸無水物が35.9%であり、エ
キソ−5−メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボ
ン酸無水物が35.6%であり、ビシクロ〔2.2.2〕−5−
オクテン−2,3−ジカルボン酸無水物が0.7%であり、3
−エチル−Δ−テトラヒドロフタル無水物が0.4%で
あり、4−エチル−Δ−テトラヒドロフタル酸無水物
が3.5%である混合物であることが判明した。
なお、この液体生成物の25℃における粘度は263セン
チポイズであり、その凝固点は−12℃であった。
上記で得たエポキシ樹脂硬化剤を用いたこと以外は、
実施例1と同様にして硬化反応および硬化物の物性測定
を行った。その結果、熱変形温度は158℃であり、プレ
ッシャークッカーテストによる重量添加率は1.20%であ
った。
比較例3 試薬ブレードのメチルシクロペンタジエンダイマー16
0gを容量1の四つフラスコに導入し、180℃に加熱す
ることにより、メチルシクロペンタジエンダイマーを分
解蒸留し、100gのメチルシクロペンタジエンを得た。還
流冷却器および撹拌機を備えた容量3の四つ口フラス
コに無水マレイン酸98gおよび溶媒としてベンゼン100g
を導入後、上記で得たメチルシクロペンタジエン80gを2
5〜30℃にて1時間に亘り滴下ロートより滴下した。さ
らにその後、同温度にて2時間ディールス・アルダー反
応を行った。反応終了後、未反応メチルシクロペンタジ
エンおよびベンゼンを蒸留により留去した後、さらに撹
拌下170℃にて3時間加熱を行うことによりエンド体か
らエキソ体への立体異性化反応を行い、減圧蒸留により
精製を行うことにより淡黄色透明の液体166gを得た。こ
の生成物をガスクロマトグラフにより分析することによ
り、その組成は、エンド−1−メチル−5−ノルボルネ
ン−2,3−ジカルボン酸無水物が17.5%であり、エンド
−5−メチル−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸
無水物が54.5%であり、エキソ−5−メチル−5−ノル
ボルネン−2,3−ジカルボン酸無水物が28.0%である混
合物であることが判明した。
なお、この液体生成物の25℃における粘度は272セン
チポイズであり、その凝固点は−11℃であった。
上記で得たエポキシ樹脂硬化剤を用いて、実施例1と
同様にして硬化反応および硬化物の物性測定を行った。
その結果、熱変形温度は151℃であり、プレッシャーク
ッカーテストによる重量増加率は1.29%であった。この
エポキシ樹脂硬化剤を用いた場合硬化反応が遅いと考
え、硬化時間を100℃にて2時間引き続いて150℃にて10
時間に変更して再度硬化反応を行った。その結果、硬化
物の熱変形温度は157℃であり、プレッシャークッカー
テストによる重量増加率は1.22%であった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 上野 廣 埼玉県入間郡大井町西鶴ケ岡1丁目3番 1号 東燃株式会社総合研究所内 (56)参考文献 特開 昭50−159599(JP,A) 特開 昭55−98223(JP,A) 特開 昭63−86717(JP,A) 特公 昭57−28504(JP,B2) 特公 昭44−9370(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08G 59/42

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ナフサなどの炭化水素混合物を水蒸気の存
    在下に熱分解して得られる炭素数6〜7の留分であっ
    て、かつメチルシクロペンタジエンなどのジオレフィン
    成分を含む炭化水素留分と無水マレイン酸とを反応させ
    て酸無水物系エポキシ樹脂硬化剤を製造するに際して、
    該反応を20〜30℃の温度にて行い、しかる後に75〜85℃
    の温度にて行うことを特徴とするエポキシ樹脂硬化剤の
    製造方法。
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