JP2892286B2 - 画像形成装置の防音装置 - Google Patents

画像形成装置の防音装置

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JP2892286B2 JP6217483A JP21748394A JP2892286B2 JP 2892286 B2 JP2892286 B2 JP 2892286B2 JP 6217483 A JP6217483 A JP 6217483A JP 21748394 A JP21748394 A JP 21748394A JP 2892286 B2 JP2892286 B2 JP 2892286B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、事務用オフセット印刷
機、孔版印刷機等の画像形成装置における防音装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】騒音発生源を含む画像形成手段を収容し
ている装置本体の一部に、画像形成用の用紙を前記画像
形成手段に給送する給紙手段の一部たる給紙台を設置す
るための給紙開口部を形成し、この給紙台を該給紙台に
積載された用紙の量に応じて前記給紙開口部内にて昇降
させるようにしており、かつ、前記給紙台には、この給
紙台上面に積載される各種サイズの用紙に合わせて該用
紙を該用紙の給送方向と直交する用紙幅方向から挟むよ
うに摺動する一対の給紙側板が設けられた画像形成装置
が知られている。
【0003】近年、かかる画像形成装置、特に印刷機、
複写機、パーソナルコンピューター等の騒音に対して規
制が厳しくなり、騒音の減少の要求が一段と強くなって
きている。一方、機械自身は高速化が要求され、駆動系
の回転速度、機械伝達系の連動速度が高まり、騒音はま
すます大きくなるばかりである。
【0004】(A)従来技術1 給紙台上に多種類の用紙を積載でき、給紙台をエレベー
タ方式で上下動させ、いわゆるストレートパス方式で給
排紙して短時間に多量の用紙に印刷できる高速印刷機が
提案されている。この高速印刷機について、図19から
図26により概略説明する。図19において、印刷ドラ
ム装置1は多孔構造の円筒体と、その外周に巻着された
メッシュスクリーンとから主に構成されている。この印
刷ドラム装置1の外周部には、該印刷ドラム装置1の円
筒体軸線と平行に回動自在な原紙クランパ2が設けられ
ており、図示されない開閉装置により駆動力が伝達さ
れ、所定位置で開閉するようになっている。原紙クラン
パ2には、図示しない感熱孔版原紙の一端が挾持され、
印刷ドラム装置1の外周面に巻着されている。
【0005】感熱孔版原紙は、印刷ドラム装置1の右側
にある製版書込装置19の中にある図示されないサーマ
ルヘッドにより原稿の情報に基づいて穿孔された後、搬
送されて、印刷ドラム装置1の外周面に巻着される。ま
た、印刷ドラム装置1の左側には排版装置20があり、
すでに印刷ドラム装置1に巻着されている使用済みの感
熱孔版原紙を剥離し、格納する。
【0006】印刷に際しては、印刷ドラム装置1は、図
21に示す駆動装置30、31により、図19において
時計まわりの向きに回転させられる。図19において、
印刷ドラム装置1の内部には、該印刷ドラム装置1が回
転させられる向きと同じ向きに同期して回転するインキ
ローラ1aと、該インキローラ1aと僅かな隙間を介し
て対向配置されたドクターローラ1bとがある。これら
インキローラ1aとドクターローラ1bとのくさび状空
間によりインキ溜り1cが形成される。
【0007】印刷に際しては、インキパイプ1dの穴よ
りインキ溜り1cにインキが供給される。インキ溜り1
cのインキはドクターローラ1bによりその量を規制さ
れ、インキローラ1aの外周面に供給される。インキロ
ーラ1aの外周面に供給されたインキは、印刷ドラム装
置1の内周面に供給される。
【0008】印刷ドラム装置1の外周面下方には、イン
キローラ1aに対向するようにして、プレスローラ3が
位置している。このプレスローラ3は支持軸4を中心に
揺動可能なアーム5の一端側に枢着されていて、このア
ーム5の揺動に応じて印刷ドラム装置1の外周面に対し
て接離自在である。これらプレスローラ3、アーム5、
支持軸4等はインキ塗布搬送装置92を構成している。
【0009】このインキ塗布搬送装置92は、印刷ドラ
ム装置1と同期して回転する図示省略のカムにより、所
定のタイミングで印刷ドラム装置1より離れることで、
原紙クランパ2との衝突が回避される。原紙クランパ2
が通過した後、印刷用紙32がプレスローラ3と印刷ド
ラム装置1の外周面との間に搬送されると同時に該プレ
スローラ3は印刷ドラム装置1の外周面に押圧される。
【0010】印刷ドラム装置1の左下方には、印刷後
(インキ塗布後)の印刷用紙32を印刷ドラム装置1か
ら剥離するための排紙爪16と、剥離した印刷用紙32
を搬送する排紙搬送ベルト15と、該排紙搬送ベルト1
5により搬送された印刷用紙32を蓄えておく排紙台1
7、さらにメンテナンスやジャム用紙の除去がしやすい
ように用紙出口の排紙開口部29が設けられている。
【0011】排紙爪16は、図示されないポンプによ
り、印刷用紙32の先端に合わせた所定のタイミングで
排紙爪先端よりエアーを噴出する。また、図示されない
駆動装置により印刷用紙32の先端に合わせた所定のタ
イミングで排紙爪16を揺動させ、印刷ドラム装置1の
外周面に接近させて、図示しない感熱孔版原紙の巻着さ
れた印刷ドラム装置1の外周面からの印刷用紙32の剥
離を促す。
【0012】印刷ドラム装置1の右下方には複数枚の印
刷用紙32を積載するエレベータ方式の給紙台12と、
インキ塗布搬送装置92に印刷用紙32を給紙搬送する
給紙装置93(図19、図21参照)がある。また、印
刷用紙32の搬入、ジャム用紙の除去、メンテナンス、
給紙台12の昇降ができるように給紙開口部28が設け
られている。
【0013】エレベータ方式の給紙台12は、積載され
た印刷用紙32の最上位が常に呼出しローラ10に適切
な範囲(印刷用紙が搬送可能な範囲)の押圧力で接触す
るように、駆動装置30、31により昇降させられる。
また、給紙台12上には、積載する印刷用紙32のサイ
ズに合わせて移動する一対の給紙側板13a,13bが
あり、図示省略のラックとピニオンとの噛み合わせによ
り、片側の給紙側板を手動で用紙サイズに合わせると、
これに応じて他側の給紙側板も移動し、用紙サイズに合
わせた位置にて給紙側板13a,13bの位置がセット
される。
【0014】図19、図21において給紙装置93は、
装置本体の側板21、22に給紙ローラ軸9aを介して
回転自在に支持された給紙ローラ9及び給紙ローラ軸9
aを支点とする支持部材に揺動自在に支持された呼出し
ローラ10と、これらローラ9,10を連結する無端ベ
ルト11と、給紙ローラ9の下方に圧接されていて印刷
用紙32の重送を防止する分離ローラ8と、用紙搬送方
向前方位置にて側板21、22に回転自在に支持された
一対のフィードローラ6と、印刷用紙32を該フィード
ローラ6のニップ部に案内する一対のガイド板7、等で
構成されている。
【0015】給紙ローラ9は側板21、22に支持され
た給紙ローラ軸9aに支持されており、該給紙ローラ軸
9aに枢着されたカバーAで覆われている。カバーAは
また、呼出しローラ10を軸支している。給紙ローラ9
は、印刷ドラム装置1と同期して回転する図示省略のカ
ムと、このカムに係合するカムフォロワを有する扇形ギ
ヤと、ワンウエイクラッチ等が組み込まれた給紙ギヤに
より、図19において時計まわりの向きに回転させられ
る。フィードローラ6も同様に印刷ドラム装置1と同期
して回転する図示しないカムと、このカムに係合するカ
ムフォロワを有する扇形ギヤと、ワンウエイクラッチ等
が組み込まれたフィードローラギヤにより、フィードロ
ーラ6の下方側が図19において反時計回りの向きに回
転させられる。フィードローラ6の用紙送り速度は、印
刷ドラム装置1の周速度と同じに設定されている。
【0016】印刷機本体は上記の各部材、装置を包囲す
る部材としての、上方を被う装置上部カバー23、給紙
台側を被う給紙部カバー24、給紙部カバー24と対向
する位置にある排紙台17を被う排紙部カバー25、給
紙部カバー24や排紙部カバー25と交差する方向に設
けられた側部カバー26、27、側板21、22を下部
で連結している底部カバー44等で被われている。これ
らのカバーは印刷機本体に対して着脱自在になってい
る。
【0017】なお、図19において、符号14は給紙前
面板、符号94は排紙搬送ベルト15の下方に設けられ
たファンをそれぞれ示す。用紙の搬送手順について説明
する。図19において、給紙ローラ9、呼出しローラ1
0の回転により給紙された印刷用紙32は、給紙ローラ
9と分離ローラ8部分で重送が防止され、最上位の1枚
だけがフィードローラ6に送られる。この印刷用紙32
の先端がフィードローラ6間のニップ部に衝突し(図2
2)、更に搬送されて図23に示すように上方に所定量
のわん曲たるみ43が形成された時点で給紙ローラ9と
呼出しローラ10の回転は停止する。
【0018】その後、カムによって所定のタイミングで
フィードローラ6が回転し、印刷用紙32は図24に示
すようにわん曲たるみ43が消滅し、ワンウエイクラッ
チが組み込まれて用紙搬送方向に回転可能な給紙ローラ
9と呼出しローラ10も印刷用紙32の搬送によって従
動回転させられながら、印刷用紙32をインキ塗布搬送
装置92に搬送する。
【0019】フィードローラ6によって、図25に示す
ように印刷用紙32がプレスローラ3と印刷ドラム装置
1の外周面との間に搬送されると同時に、プレスローラ
3は印刷ドラム装置1の外周面に押圧される。この押圧
の際に、印刷ドラム装置1の外周面に取付けられている
感熱孔版原紙の穿孔部を通過してきたインキが転写さ
れ、印刷が行われる。インキが転写された印刷用紙32
は、図26に示すように、排紙爪16及びその先端から
噴出するエアーによって印刷ドラム装置1より剥離さ
れ、排紙搬送ベルト15によって排紙台17へ搬送さ
れ、印刷を終了する。
【0020】このような印刷機において、騒音の発生源
としては大別しては下記のようなものが認められる。
【0021】.図22において、給紙ローラ9の回転
により搬送された印刷用紙32の先端がフィードローラ
6間のニップ部に衝突した時、印刷用紙32が振動して
発生する用紙衝突音(図22で符号aで示す。)。 .図24において、印刷ドラム装置1の回転タイミン
グに合わせフィードローラ6が回転し、印刷用紙32に
形成されているわん曲たるみ43(図23参照)が消滅
する際、給紙ローラ9は回転しないので、印刷用紙32
に対して負荷となり、印刷用紙32が張られ、振動して
発生する用紙張り音(図24で符号bで示す。)。
【0022】.図25において、印刷時に印刷ドラム
装置1にプレスローラ3が印刷用紙32の搬送タイミン
グに合わせ、間欠的に衝突する時に発生する印圧音(図
25で符号cで示す。)。 .図26において、印刷後、印刷ドラム装置1の外周
面から印刷用紙32を剥離するための排紙爪16の先端
からエアーが噴き出す際に発生する排紙爪エアー音(図
26で符号dで示す。)。 .駆動装置30、31の伝動歯車系の噛み合い、カム
とカムフォロワとの間欠的当接により発生する駆動音。
【0023】上述の印刷機の騒音のうち、最も寄与率の
高い音源はの用紙衝突音、の用紙張り音、等の給紙
系の音で約40%、続いての排紙爪エアー音、の印
圧音の順である。上述の騒音に対する対策としては、
1.音源そのものの発生音を小さくする音源対策、2.
固体振動伝達系に対しての防振対策、3.固体振動伝達
系に対しての制振対策、4.空気振動伝達系に対しての
吸音対策、5.空気振動伝達系に対しての遮音対策、等
の5つの対策が考えられるが、これらの対策のうち、低
騒音対策で一番効果が上がるのは1の音源対策である。
【0024】音源対策では、印刷可能な範囲で印刷用紙
32の衝突速度を下げたり、引っ張り速度を下げたり、
プレスローラ3の印刷ドラム装置1に対する衝突速度を
下げ、運動エネルギーを小さくすること、制振対策では
歯車減速方式をベルト減速方式に変更すること、吸音対
策では、印刷機本体内に吸音材を貼り付けること、等が
それぞれ挙げられる。これら印刷機の開口部より騒音が
漏れる対策を開示した公知技術の例としては、次のもの
が知られている。
【0025】(B)従来技術2 給紙開口部全体を開閉カバーで被う技術(実開平3−9
3130号公報参照)。この技術の概要を図27により
説明すると、給紙開口部28と排紙開口部29にそれぞ
れ給紙防音装置33、排紙防音装置34を設けたもので
ある。給紙防音装置33は給紙台12の下部において機
枠に取付けられた固定カバー35と、この固定カバー3
5に枢軸36で枢支された開閉カバー37とで構成され
ている。符号38はその把っ手を示す。
【0026】同様に、排紙防音装置34は、排紙台17
の下部において機枠に取付けられた固定カバー39と、
この固定カバー39に枢軸40で枢支された開閉カバー
41とで構成され、符号42はその把っ手を示す。その
他図19乃至図26に示した印刷機の部材と同じ機能を
有する部材には、同じ符号を付してある。
【0027】(C)従来技術3 給紙用カセット自体に給紙開口部を小さくするための遮
音用の蓋を設ける技術(実公平5−12183号公報参
照)。 (D)従来技術4 上記従来技術3と同様に給紙用カセット自体に遮音用の
蓋を設ける技術(実開昭62−197626号公報参
照)。 (E)従来技術5 給紙トレイ毎に、遮音対策を施した蓋を設けて遮音する
技術(特開昭60−93047号公報参照)。
【0028】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術において
は、騒音対策上、それぞれ、次のような問題がある。
【0029】従来技術1については、音源対策、防振対
策、制振対策、遮音対策、等の低騒音対策のいずれを行
っても大きな効果をあげることはできなかった。それ
は、遮音の点で、十分な対策が施されていないためと考
えられる。従来の印刷機においては、印刷用紙32の搬
送上の都合から、印刷機本体には必ず印刷用紙32の出
入り口、給紙開口部28、排紙開口部29が必要であっ
て、これらを全く塞ぐことはできない。これらの開口部
28,29は、印刷用紙32の搬入の他にジャム紙の除
去やメンテナンスのために所要の開口面積が必要であ
る。また、給紙開口部28は、給紙台12が昇降するた
めに、更に開口面積が必要である。このために、印刷機
本体の騒音が給排紙のための開口部28,29から、外
部へ漏れてしまっている。また、給紙開口部28からは
騒音寄与率の一番高い給紙系騒音が発生しており、排紙
開口部29よりも外部への漏れは大きい。
【0030】従来技術2については、給紙防音装置3
3、排紙防音装置34等により、外部に漏れる音はかな
り下がるが、カバー自身がかなり大きいため、コストア
ップになり、また、印刷機自体も大きくなる。更に、印
刷用紙32の搬入、取り出しの際に、その都度、開閉カ
バー37,41を開閉しなくてはならず操作が煩雑であ
るし、開閉カバー37,41の開閉のためのスペースが
必要となる。
【0031】従来技術3、4、5については、給紙用カ
セット或はトレイ毎に、給紙用の開口部を小さくするた
めの遮音用の蓋を設けるのであるから、構造が複雑にな
る。従って、本発明は、上述した従来技術の問題を解決
し、簡単な構造で印刷機等の本体内に発生する騒音を外
部に漏れないようにする画像形成装置の防音装置を提供
することを目的とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明は、次のように構成した。 (1).騒音発生源を含む画像形成手段を収容している
装置本体の一部に、画像形成用の用紙を前記画像形成手
段に給送する給紙手段の一部たる給紙台を設置するため
の給紙開口部を形成し、この給紙台を該給紙台に積載さ
れた用紙の量に応じて前記給紙開口部内にて昇降させる
ようにした画像形成装置において、前記給紙台に積載さ
れた用紙の最上面より上方に所定の空間を残して前記給
紙開口部の上部を塞ぐ遮音用の上部カバーを設け、前記
遮音用の上部カバーは、下からの所定の大きさの押し上
げ力を受けたときに屈曲して上方に変位することにより
前記所定の空間を広げることとした(請求項1)。
【0033】(2).騒音発生源を含む画像形成手段を
収容している装置本体の一部に、画像形成用の用紙を前
記画像形成手段に給送する給紙手段の一部たる給紙台を
設置するための給紙開口部を形成し、この給紙台を該給
紙台に積載された用紙の量に応じて前記給紙開口部内に
て昇降させるようにした画像形成装置において、前記給
紙台に積載された用紙の最上面より上方に所定の空間を
残して前記給紙開口部の上部を塞ぐ遮音用の上部カバー
を設け、前記遮音用の上部カバーを、上下方向に並設し
た上側のカバーと下側のカバーにより構成し、これら2
つのカバーのうち、前記上側のカバーの上端部を前記給
紙開口部上方に位置する前記画像形成装置本体の一部に
枢着し、前記上側のカバーの下端部と前記下側のカバー
の上端部とを枢着連結し、これら2つのカバーは、前記
下側のカバーが下からの所定の大きさの押し上げ力を受
けたときに前記枢着連結部で折曲され得る所定の屈曲傾
向を残した、側面形状がほぼ直線状の屈曲態位をなして
いることとした(請求項2)。
【0034】(3).(1)又は(2)記載の画像形成
装置の防音装置において、前記上部カバーは開閉自在で
あり、かつ、閉じ方向に付勢されており、閉状態でない
ことを検知する検知手段、及び、この検知手段からの信
号を受けて前記画像形成装置の作動を停止する安全装置
を具備することとした(請求項3)。 (4).騒音発生源を含む画像形成手段を収容している
装置本体の一部に、画像形成用の用紙を前記画像形成手
段に給送する給紙手段の一部たる給紙台を設置するため
の給紙開口部を形成し、この給紙台を該給紙台に積載さ
れた用紙の量に応じて前記給紙開口部内にて昇降させる
ようにした画像形成装置において、前記給紙開口部のう
ち、昇降する前記給紙台より下方の下部空間を塞ぐ遮音
用の下部カバーを設け、この下部カバーの上端部を前記
給紙台に枢着し、かつ、予め上下方向に対して傾けて設
け、前記給紙台の昇降動作に追従して前記下部カバーの
前記傾きの度合いを変化させて、前記給紙台の昇降動作
に伴う前記下部空間の上下方向変化を吸収するようにし
た(請求項4)。
【0035】(5).(4)記載の画像形成装置の防音
装置において、前記給紙台は、用紙の給送方向と直交す
る用紙幅方向に移動自在であり、前記下部カバーは、前
記該給紙台に連結されていて該給紙台と一体的に可動で
あることとした(請求項5)。 (6).騒音発生源を含む画像形成手段を収容している
装置本体の一部に、画像形成用の用紙を前記画像形成手
段に給送する給紙手段の一部たる給紙台を設置するため
の給紙開口部を形成し、この給紙台を該給紙台に積載さ
れた用紙の量に応じて前記給紙開口部内にて昇降させる
ようにしており、かつ、前記給紙台には、この給紙台上
面に積載される各種サイズの用紙に合わせて該用紙を該
用紙の給送方向と直交する用紙幅方向から挟むように摺
動する一対の給紙側板が設けられた画像形成装置におい
て、前記用紙を挟む一対の給紙側板よりも各外側の、前
記画像形成装置本体の一部として構成される側板との間
にそれぞれ、蛇腹状に変形可能な側部カバーを設け、こ
の側部カバーにより前記給紙開口部を塞いだ(請求項
6)。
【0036】(7).(6)記載の画像形成装置の防音
装置において、前記給紙台に積載された用紙の最上面よ
り上方に寸法Xの空間を残して前記給紙開口部の上部を
塞ぐ遮音用のカバーと、前記給紙開口部のうち、昇降す
る前記給紙台より下方部分を塞ぐ遮音用のカバーとを有
することとした(請求項7)。 (8).(6)又は(7)記載の画像形成装置の防音装
置において、前記給紙台は、用紙の給送方向と直交する
用紙幅方向に移動自在であり、前記側部カバーは、前記
給紙台に連結されていて該給紙台と一体的に可動である
こととした(請求項8)。
【0037】(9).(1)、(2)、(3)又は
(6)記載の画像形成装置の防音装置において、前記画
像形成手段として、印刷ドラム装置と、この印刷ドラム
装置に印刷用の用紙を押圧するインキ塗布搬送装置と、
前記給紙台から前記インキ塗布搬送装置まで前記用紙を
搬送する給紙装置と、前記インキ塗布搬送装置から排紙
台まで前記用紙を搬送する排紙装置とを含むこととした
(請求項9)。
【0038】
【作用】請求項1、2記載の画像形成装置の防音装置に
おいては、給紙開口部のうち、用紙よりも上部の開口部
が給紙台の昇降動作に拘らず、装置本体側に設けた上部
カバーにより塞がれ、所定の場合に屈曲して、給紙台に
積載された用紙の最上面と前記上部カバーとの間の空間
を広げる。請求項3記載の画像形成装置の防音装置にお
いては、開閉自在の上部カバーについて、閉状態でない
とき、画像形成装置の作動が停止される。
【0039】請求項4記載の画像形成装置の防音装置に
おいては、給紙開口部のうち、給紙台の下部の開口部
が、給紙台の昇降動作に拘らず、装置本体側に設けた下
部カバーにより塞がれる。請求項5記載の画像形成装置
の防音装置においては、下部カバーの存在が給紙台の移
動を妨げることがない。請求項6記載の画像形成装置の
防音装置においては、給紙開口部のうち、該用紙の給送
方向と直交する用紙の幅方向について、装置本体側に設
けた側部カバーにより塞がれる。
【0040】請求項7記載の画像形成装置の防音装置に
おいては、給紙開口部のうち、上部と、下部、及び、用
紙の両側部がカバーにより塞がれる。請求項8記載の画
像形成装置の防音装置においては、給紙開口部のうち、
上部と下部あるいは一対の給紙側板よりも外側を塞いだ
状態の下で、画像位置調整のために給紙台を用紙の幅方
向に移動させた状態のとき、給紙開口部は塞がれる。請
求項9記載の画像形成装置の防音装置においては、音源
が、印刷ドラム装置、インキ塗布搬送装置、給紙装置、
排紙装置、等からなる画像形成装置の場合に、給紙開口
部から漏れる騒音が遮音される。
【0041】
【実施例】以下に説明する各実施例においては、図19
乃至図27において既に説明した印刷機と同じ構成部分
を含むので、該当する部材については、同一の符号を付
し、その説明を省略し、主に異なる部分について説明す
る。
【0042】(1)第1実施例 図1乃至図5を参照しつつ本発明の第1実施例を説明す
る。給紙開口部28には3種類の防音装置が設けられて
いる。 (i)1つは、図1、図3に示すように給紙台12の上
部であって、給紙部カバー24の裏側に設けた給紙口カ
バー50である。給紙台12の上方であって、給紙部カ
バー24の一部は、両矢印方向に上下動する給紙台12
が上昇しても該給紙台12を格納できるように該給紙台
12の大きさに合わせて切り欠かれ、給紙開口部28の
一部を形成している。給紙台12は、積載されている印
刷用紙32の最上位が常に呼出しローラ10に該印刷用
紙32が搬送可能な適切な押圧力で接触するように、駆
動装置30、31(図4参照)の駆動力により上下方向
の位置が制御される。このため、印刷用紙32の最上面
は、給紙台12が該印刷用紙32の積載量に応じて昇降
しても、常に給紙ローラ9、呼出しローラ10の外周下
側部分に接する位置にあり、これ以上の高さにはならな
い。
【0043】そこで、給紙部カバー24の内側に、装置
本体高さ方向については、印刷用紙32の最上面よりも
寸法Xの空間を残して給紙開口部28の上部を塞ぐとと
もに、装置本体の奥行き方向(印刷用紙32の幅方向)
については、図3に示すように側板21、22間をすべ
て塞ぐ給紙口カバー50を設けた。ここで、寸法Xの値
は、印刷用紙32のカールや波打ち等を考慮し、2〜5
mm位がよい。印刷用紙32の最上面は、給紙台12の
昇降に拘らず不変であり、給紙台12の昇降に伴い給紙
台12上に設けられた給紙側板13−1a,13−1b
(後述する。)も一緒に昇降するため、給紙口カバー5
0は給紙部カバー24と給紙側板13−1a,13−1
bとの間であって、給紙部カバー24の内側に密着して
取付けられている。
【0044】また、呼出しローラ10の位置は不変であ
るため、この場所の近傍を側板21、22間に亘って塞
ぐ給紙カバー50とすることもできる。このとき、呼出
しローラ10の上方となる装置本体内の上部は、後述す
るような吸音材57で塞がれていれば、給紙開口部から
騒音が漏れることはない。本例では、給紙口カバー50
は、所謂ジャム等の異常状態を発見し易いように、半透
明のアクリル板で形成している。また、より一層、防音
効果を得るために製版書込装置19の下部外面から給紙
口カバー50の内面にかけて、発泡材からなる吸音材5
7を有している。但し、ジャム等の異常状態を発見しや
すいように給紙口カバー50の一部には、上記吸音材を
設けないこととする。この吸音材57としては、厚さ1
0mmまたは20mmのVDフォーム(商品名:(株)
ブリジストン製)を使用する。
【0045】この実施例において、ジャム紙の処理を行
う場合や、印刷用紙32が足りない場合には、図示され
ない給紙台下降ボタンを押す。すると、駆動装置30、
31により、給紙台12が下降して寸法Xが大きくな
り、印刷用紙32の補給や取り出しを行うことができる
ようになる。 (ii)2つめの防音装置は、図1、図3、図4、図5
に示すように給紙台12の下部に設けた給紙台固定カバ
ー52である。上述のように、給紙台12は印刷用紙3
2の積載量に応じて随時昇降するために、給紙台12の
下部開口部は給紙台12の昇降に応じて開口部面積が変
化する。給紙台12は図示されないストッパにより、該
ストッパ以下には下がらないようになっている。
【0046】そこで、給紙台12の下部に上記ストッパ
により下降限にある給紙台12から底部カバー44まで
を塞ぐ給紙台固定カバー52を底部カバー44上に設け
ると共に、この給紙台固定カバー52とオーバーラップ
させて、給紙台12の昇降に応じて昇降される給紙台可
動カバー49を設けた。装置本体の奥行き方向(印刷用
紙32の幅方向)の遮蔽は図3、図4、図5に示すよう
に、給紙口カバー50が遮蔽したのと同様に、側板2
1、22間のすべてを給紙台固定カバー52、給紙台可
動カバー49で塞ぐことにより行っている。
【0047】図4、図5に示すように給紙台可動カバー
49の上端両側縁部は、給紙台12の昇降の駆動伝達を
行う回転しない給紙台軸56に固定されているので、給
紙台12の昇降に応じて給紙台固定カバー52に接しな
がら昇降する。また、給紙台可動カバー49は、給紙台
12の左右方向(印刷用紙32の幅方向)スペースを遮
蔽するために、給紙台12に対応する部分が凹状に切り
欠かれていて、この切り欠かれた部分に給紙台12が嵌
まる構成になっている。
【0048】給紙台可動カバー49と給紙台固定カバー
52とのオーバーラップ量は、給紙台可動カバー49の
昇降範囲でオーバーラップ状態を維持して遮音する必要
性及び、給紙側板13−1a,13−1bの範囲の高さ
で印刷用紙32が積載されること等を考慮し、少なくと
も給紙側板13−1a,13−1bの高さ分は必要であ
る。給紙台固定カバー52は、底部カバー44と側板2
1、22に取付けられている。側板21、22の外側に
は、駆動装置30,31があるが、これらから発生する
騒音は、該側板21,22内の諸部材から発生する騒音
に比べごく少ないので、両側板21,22間にわたり、
給紙台固定カバー52を設けることで十分である。
【0049】給紙台固定カバー52、給紙台可動カバー
49は遮音性能を有する透過損失の大きい鋼板で製作さ
れている。透過損失は、図2に示す遮音構造(遮音材)
において、入射波と透過波の音圧レベル差のことで、透
過損失が大きい程、遮音性は良いことになる。透過損失
の測定方法はJIS.A 1416「実験室における音
響透過損失の測定」で定められているのでそれに従う。
【0050】図1に示すように、より一層、防音効果を
得るために、給紙台固定カバー52の内面と給紙台可動
カバー49の内面とに、それぞれ発泡材からなる吸音材
と制振遮音材とを組み合わせた吸音遮音材59、58を
接着している。これらの吸音遮音材58、59には、厚
さ10mm又は20mmのVDフォーム(商品名:
(株)ブリジストン製)に、厚さ2mmの制振材として
のLRダンパー(商品名:(株)ブリジストン製)を貼
り合わせたものを使用する。これら、給紙台固定カバー
52、給紙台可動カバー49により、給紙台12の下部
開口部から漏れる騒音を遮断することができる。これら
の材料は厚い程吸音遮音効果が増すがスペース的に大き
くなるので、実際的な観点から具体的に寸法設定する。
【0051】(iii)3つめの防音装置は、図3、図
4を参照するに、側板21と給紙側板13−1aとの間
に設けた給紙側部カバー51a及び、側板22と給紙側
板13−1bとの間に設けた給紙側部カバー51bであ
る。給紙側板13−1a,13−1bは、積載する印刷
用紙32のサイズに合わせて用紙の幅方向に移動自在に
なっている。この可動機構は、図示省略のラックとピニ
オンを使用したものであり、片方の給紙側板を手動で印
刷用紙32のサイズに合わせると、他方も移動し、印刷
用紙32のサイズに合わせて両方の給紙側板がセットさ
れる。
【0052】この場合、図19〜図21、図27等に示
した従来の給紙側板13a,13bでは印刷用紙32の
サイズに応じて、これら給紙側板13a,13bの各外
側に給紙開口部28による開口部ができてしまう。そこ
で、本例では、印刷用紙32のサイズに合わせて変位し
て側板21と給紙側板13−1aとの間の給紙開口部2
8の部分を塞ぐ給紙側部カバー51a、側板22と給紙
側板13−1bとの間の給紙開口部28の部分を塞ぐ給
紙側部カバー51bを設けた。
【0053】これら給紙側部カバー51a,51bは、
図5に示すように、給紙側板13−1a,13−1bが
最大に開いたとき、つまり、装置本体の側板21、22
に最接近したときに、給紙側板13−1aと側板21、
給紙側板13−bと側板22の各間にそれぞれ収納可能
なように、該給紙側部カバー51a,51bの中央部か
ら折れるアコーデオンカーテン方式(蛇腹式)になって
いる。給紙側部カバー51aの一端部は、給紙側板13
−1aから該給紙側部カバー51aがはみ出さないよう
に、給紙側板13−1aの呼出しローラ10側の端部に
設けた枢軸54aに枢着されている。給紙側部カバー5
1bについても同様に枢軸54bに枢着されている。
【0054】一方、給紙側部カバー51aの他端部は、
固定軸53aに枢着されている。この固定軸53aは、
給紙台12の一部を側板21側に形成した耳状部に固定
されている。この固定軸53aの位置は、印刷用紙32
の先端を揃えるために設けた給紙前面板14(図1参
照)に対する枢軸54aの位置関係と同じ位置関係を有
するように位置決めされている。給紙側部カバー51b
についても、同様にして、側板22側に設けた固定軸5
3bに該給紙側部カバー51bの他端部が枢着されてい
る。かかる構成により、給紙台12の印刷用紙幅方向の
スペースが遮蔽されることになる。印刷用紙幅方向と
は、印刷用紙32の給送方向と直交する方向と同じであ
る。
【0055】これら給紙側部カバー51a,51bの各
中央部は折曲可能とすべく分離されていて、これらの分
離された各端部は、上下両端部を何も拘束されていない
枢軸55a,55bに枢着されている。給紙側板13−
1a,13−bはそれぞれ、図5に符号95a,95b
で示す長穴を案内にして印刷用紙32の幅方向に開閉自
在となっている。かかる構成により、図5において、印
刷用紙32のサイズに合わせて、給紙側板13−1a、
13−1bを両矢印で示す開閉方向に動かした場合、固
定軸53a,53bは動かず、枢軸54a、54b、5
5a、55bは、給紙側板13−1a、13−1bの動
きに追従して動き、これに伴い給紙側部カバー51a,
51bは開閉する。本例では、給紙側部カバー51a,
51bは印刷可能な印刷用紙32のサイズがA6からA
3サイズなので、これらのサイズの範囲でアコーデオン
カーテン状に伸縮できるカバー長さにしてある。
【0056】また、給紙側部カバー51a,51bの高
さは、図1、図3に示すように、給紙口カバー50の高
さよりも高くして、オーバーラップさせている。具体的
には、図1に示す寸法Xを5mm、給紙側板13−1
a,13−1bの上端から給紙側部カバー51a,51
bまでの高さを10〜20mmとし、印刷用紙32を最
大高さまで(給紙側板13−1a,13−1bの上端ま
で)積載して給紙台12を給紙位置まで上昇させたと
き、つまり、印刷条件下で一番オーバーラップ量が少な
いときでも、給紙口カバー50と給紙側部カバー51
a,51bとは5〜15mmオーバーラップすることに
なる。かかるオーバーラップにより、印刷用紙32が最
大量積載されたときでも、給紙側板13−1a、13−
1bと側板21、22との間の開口部より騒音が漏れる
ことはない。
【0057】給紙側部カバー51a,51bは給紙台固
定カバー52、給紙台可動カバー49等と同様に、遮音
性能を有する透過損失の大きい鋼板で形成する。また、
より一層、防音効果を得るためには、給紙側部カバー5
1a,51bの内面に、給紙台固定カバー52等に用い
た吸音遮音材と同じ吸音遮音材を接着する。このような
給紙側部カバー51a,51bにより、給紙側板13−
1a,13−1bと側板21、22との間の開口部より
漏れる騒音を遮断することができる。
【0058】以上、この第1実施例では、給紙開口部2
8をすべての方向から遮蔽することにより、給紙開口部
28から外部に漏れる騒音が小さくなることから、印刷
機の騒音レベルは以前よりかなり小さくなった。従来の
印刷機と第1実施例とにつき、各部における騒音レベル
を測定して比較した結果を表1に示す。なお、表1にお
いて、操作側とは、図1における紙面を貫く方向での手
前側、反操作側とは操作側の反対側、給紙側とは給紙台
12側、排紙側とは排紙台17側のことである。この表
1より、第1実施例により、騒音レベルが2〜6dB
(A)程、低下させることができることがわかる。
【0059】
【表1】
【0060】(2)第2実施例 図6乃至図10を参照しつつ本発明の第2実施例を説明
する。この実施例においては、第1実施例におけると同
様の部分については、同一の符号を引用することによ
り、説明を省略し、主に異なる部分について説明する。
前記第1実施例の防音装置では、防音性能を得ることが
できるが、なお、次に述べるように2つの不都合な点が
ある。
【0061】給紙口カバー50が固定されているため
に、いちいち給紙台12を下降させないと、ジャム処理
やメンテナンスができず、操作が面倒である。また、ジ
ャム処理もやり難い。印刷機の場合、原稿の情報に基
づき感熱孔版原紙が穿孔され、その感熱孔版原紙により
印刷画像が印刷用紙32に転写される。このため、微妙
な印刷画像の位置合わせをする際、原稿の位置をずら
し、再度、感熱孔版原紙に穿孔し直さなければならず、
時間やコストがかさむ。そこで、印刷機の場合、用紙搬
送方向と、該搬送方向に直角な方向(以後、印刷用紙の
幅方向と称する。)の画像位置を微調整する機構があ
る。
【0062】印刷用紙32の搬送方向の調整は、給紙タ
イミングを変化させて行う。これを天地移動と称する。
印刷用紙の幅方向の調整は、給紙台12を印刷用紙32
の幅方向に移動させて行う。しかし、第1実施例の場
合、側板21、22にすれすれの位置に固定軸53a及
び該固定軸53aを支持する給紙台12の耳状部がある
ため、給紙台12を印刷用紙の幅方向に移動することが
できず、このため印刷用紙の幅方向の画像位置の調整は
できなくなる。本例はこれらの2つの不都合な点を解決
している。
【0063】(i)上記の解決策 図6に示すように、第1実施例における給紙口カバー5
0に代えて、給紙開口部28を塞ぐことができると共
に、回動して該給紙開口部28に位置して開閉自在の大
きさである給紙口カバー50−1を設ける。この給紙口
カバー50−1の一端は、側板21、22間に設けた枢
軸60に枢着されている。これにより、給紙口カバー5
0−1は回動自在となり、給紙開口部28は開閉自在と
なる。ここで、図6に示すように、給紙口カバー50−
1は、給紙台12に積載された印刷用紙32の最上面よ
り上方に寸法Xの空間を残して給紙開口部28の上部を
塞ぐように構成されている。
【0064】かかる構成により、いちいち、給紙台12
を下降させることなく、ジャム処理やメンテナンスが可
能になる。ジャム処理に際しては、給紙口カバー50−
1の表面にある把っ手63を持って手前に引き出すこと
により開く。すると、該給紙口カバ50−1の表面に設
けたマグネット受け64と給紙部カバー24の下端にあ
るマグネット61とが磁気的吸引力により吸着され、給
紙口カバー50−1は図6に2点鎖線で示すように開い
た状態で保持される。この開いた状態で、ジャム処理や
メンテナンスを行う。
【0065】ジャム処理後は、手で給紙口カバー50−
1を下ろして給紙開口部28の上部を閉じる。この閉じ
た位置には、装置本体側にストッパ62が設けられてい
る。給紙口カバー50−1はこのストッパ62に当接し
た定位置で停止する。給紙口カバー50−1を閉じたな
ら、印刷を開始する。給紙開口部28の上部は給紙口カ
バー50−1で塞がれているので、該給紙開口部28の
上部から漏れる騒音は遮断される。給紙口カバー50−
1の材質や形状等は、前記した第1実施例における給紙
口カバー50と同じであるので説明は省略する。
【0066】(ii)上記の解決策 前記実施例1では側板21、22しかなかった給紙側部
カバー51a,51b及び給紙台可動カバー49を、図
7乃至図9に示すように、側板21、22と側部カバー
26、27との間の位置まで延ばし、給紙側部カバー5
1−1a,51−1b及び給紙台可動カバー49−1と
した。このように延ばすことにより、給紙台12が印刷
用紙の幅方向に移動しても、給紙開口部28が遮蔽され
ることになる。図10において、給紙側部カバー51−
1a,51−1bの他端側は、図5に示す固定軸53
a,53bに対応する固定軸53−1a,53−1bに
枢着されている。固定軸53−1a,53−1bの各下
端部はラック部材65a,65bの内側面部に垂設した
取付板(図示省略)にそれぞれ固定されている。先ず、
給紙台12について、その昇降及び印刷用紙の幅方向の
移動の仕組みを順次説明する。
【0067】(a)給紙台の昇降機構 図10に示すように、給紙台12は2本の給紙台軸56
a,56bに支持されている。これら2本の給紙台軸5
6a,56bは各両端部がラック部材65a,65bに
固定されている。ラック部材65a,65bは、側板2
1、22と側部カバー26、27のと間にそれぞれ位置
しており、それぞれの端部にはラック65La,65L
bが形成されている。ラック65Laにはピニオン66
aが噛み合い、ラック65Lbにはピニオン66b(図
示されず)が噛み合っている。
【0068】これらピニオン66a,66bは駆動軸6
7に固定されており、該駆動軸67は図示省略の駆動モ
ータにより回転されるようになっている。よって、上記
駆動モータを駆動することにより、上記ピニオン66
a,66b、ラック部材65La,65Lbを介して、
給紙台12は昇降されることになる。
【0069】 (b)給紙台の印刷用紙の幅方向の移動機構 印刷用紙の幅方向の調整は、該給紙台12を印刷用紙の
幅方向に移動することにより行う。かかる移動を可能に
するため、図8乃至図10に示すように、給紙台12に
すべり軸受69a,69bを設け、該すべり軸受69
a,69bを給紙台軸56a,56bに印刷用紙の幅方
向に摺動自在に嵌合させた。給紙台軸56a,56b
は、図示しない規制部材によりその軸方向への移動を規
制されていることにより印刷用紙の幅方向には移動でき
ないので、給紙台12は給紙台軸56a,56bに沿っ
て移動可能である。
【0070】給紙台12の印刷用紙の幅方向の移動調整
のための手段について説明する。図10において、給紙
台軸56bの一部であって、給紙台12と重なる部分に
はねじが切ってある。給紙台12には開口96が形成さ
れていて、この開口96には周面の一部が外部に露出す
るようにして手回し用のナット68が設けられている。
このナット68は上記給紙台軸56bの一部に形成され
たねじに螺合されている。よって、このナット68を回
転させることにより、その回転方向に応じて、給紙台1
2は印刷用紙の幅方向に移動される。ここで、移動量は
画像位置の微調整幅を考慮し、20mm程度である。
【0071】次に、給紙台可動カバー49−1の変更内
容について説明する。給紙台固定カバー52について
は、図8に示すように、側板21、22間を遮蔽してい
る。図8、図9に示すように、給紙台可動カバー49−
1は、その両端部が側板21、22と側部カバー26、
27との間に入るように、給紙台12の移動量が20m
mであることより15mmずつ延ばし、側板21、22
とオーバーラップさせた。また、給紙台12に固定する
ことにより、給紙台12と一緒に印刷用紙の幅方向に移
動可能にした。更に、側板21には長穴96a、97
a、側板22には長穴96b、97bをそれぞれ形成
し、給紙台可動カバー49−1、給紙台軸56a,56
b等が給紙台12と共に昇降しても接触しないようにし
た。なお、長穴96a,96bについては、後述する給
紙側部カバー51−1a,51−1bも通るのでその通
過を許す余裕を有している。給紙台可動カバー49−1
の材質や形状等は、前記した第1実施例における給紙台
可動カバー49と同じなので説明を省略する。
【0072】以上の構成により、図9に示すように、給
紙台12が印刷用紙の幅方向に移動しても、給紙台可動
カバー49−1が側板21、22とオーバーラップして
いることにより、給紙台12の下部の開口部から漏れる
騒音を遮断することができる。
【0073】(c)給紙側部カバーの構成 給紙台可動カバー49−1と同様に給紙側部カバー51
−1a、51−1bの各外側端部も図8、図9に示すよ
うに、側板21、22と側部カバー26、27との間に
入るように、該給紙側部カバー51−1a、51−1b
の各固定軸53−1a,53−1bの各下端部をラック
部材65a,65bの内側面部に垂設した取付板(図示
せず)にそれぞれ固定し、側板21、22とオーバーラ
ップさせた。該給紙側部カバー51−1a、51−1b
の材質や形状等は前記した第1実施例における給紙側部
カバー51a,51bと同じなので説明を省略する。
【0074】かかる構成により、図9に矢印で示すよう
に、給紙台12が印刷用紙の幅方向に移動しても、給紙
側部カバー51−1a、51−1bが側板21、22と
オーバーラップしているので、給紙側板13−1a,1
3−1bと側板21、22との間の開口部から漏れる騒
音を遮断することができる。また、同矢印と反対方向に
給紙台12を移動しても同様に騒音を遮断することがで
きる。
【0075】(iii)第2実施例の利点 以上、この第2実施例により、ジャム処理が容易でか
つ、印刷用紙の幅方向を微調整するように給紙台12を
同幅方向に移動しても、給紙開口部28をすべて遮蔽す
ることができる。よって、給紙開口部28から外部に漏
れる騒音は小さくなり、印刷機の騒音レベルは前記表1
のようになり、従来の印刷機よりも2〜6dB(A)小
さくすることができる。
【0076】(3)第3実施例 図11乃至図16を参照しつつ本発明の第3実施例を説
明する。この実施例においては、第1実施例、第2実施
例におけると同様の部分については、同一の符号を引用
することにより説明を省略し、主に異なる部分について
説明する。
【0077】前記第2実施例の防音装置では、防音性能
を得ることができるが、なお、次に述べるように2つの
不都合な点がある。
【0078】.ジャム処理やメンテナンスの際、給紙
口カバー50−1を開いて行うが、該給紙口カバー50
−1が装置本体よりはみ出しているため、ジャム処理や
メンテナンスがやり難い。 .図6に示すように、給紙台固定カバー52と、給紙
台可動カバー49−1については、印刷用紙32の最大
積載量でも給紙台12が昇降して給紙開口部28を遮蔽
できるように、給紙側板13−1a、13−1bの高さ
分、オーバーラップさせている。つまり、給紙台12の
下部に給紙台固定カバー52と給紙台可動カバー49−
1とのオーバーラップ量を確保するため、高さ方向にス
ペースが必要となり、この分どうしても装置本体が大き
くなる。
【0079】(i)上記の解決策 図11、図12に示すように、給紙口カバー50−2
を、給紙部カバー24の内面に接触し、上下に移動可能
とした。これにより、ジャム処理時に給紙開口部28の
上部を開く際にも、給紙口カバー50−2は上動するの
で、給紙口カバー50−2は装置本体より外側にはみ出
すことがない。
【0080】更に、給紙口カバー50−2の一部にカバ
ー爪73を形成し、引っ張りばね77で引かれるように
し、その外側には把っ手63を設けている。給紙口カバ
ー50−2の上端部には固定軸60が固定され、下端部
には摺動軸84が固定されている。これらの固定軸60
及び摺動軸84は側板21、22に形成された縦長の長
穴(図示されず)に摺動可能に嵌合している。カバー爪
73にはストッパ75が噛むように設けてあり、このス
トッパ75は図示省略の不動部材に設けられた枢軸74
を中心にして揺動自在である。
【0081】また、ストッパ75には端軸78が設けら
れていて、この端軸78とロッド72とが回転自在に連
結されている。ロッド72の他端部は給紙部カバー24
に開けられた穴を貫通して給紙部カバー24の外部に突
出しており、該ロッド72はその長手方向に摺動可能な
ように給紙部カバー24に嵌合している。ストッパ75
の自由端側は圧縮ばね76により押圧付勢されている。
ここで、図11に示すように、給紙口カバー50−2
は、給紙台12に積載された印刷用紙32の最上面より
上方に寸法Xの空間を残して給紙開口部28の上部を塞
ぐように構成されている。
【0082】図12に矢印で示すように、ジャム処理等
の場合の給紙口カバー50−2の開閉は、ロッド72の
外部への突出端部を押すとストッパ75が枢軸74を中
心に揺動させられて、カバー爪73から外れる。する
と、給紙口カバー50−2は引っ張りばね77により引
かれる。これにより、固定軸60と摺動軸84とが給紙
口カバー50−2と共に、側板21、22の前記長穴に
沿って上方に引き上げられ、把っ手63が給紙部カバー
24の下端に当接することで停止保持される。
【0083】この状態の下で、ジャム処理を行う。ジャ
ム処理終了後、手動で把っ手63を下げていくと、圧縮
ばね76によって給紙口カバー50−2に押しつけられ
ているストッパ75にカバー爪73が噛み合う。これに
より、図11に示すように、給紙口カバー50−2は給
紙開口部28の上部を遮蔽し、その状態を保持するよう
になる。給紙口カバー50−2の材質や形状等は、第1
実施例における給紙口カバー50と同じなので説明を省
略する。
【0084】(ii)上記の解決策 上記の不都合点の解決策として、第1実施例における
給紙台可動カバー49を、給紙側部カバー51a,51
bと同様に該カバーの中央部から折れるアコーデオンカ
ーテン方式とした。これにより、給紙台固定カバー52
は不要となる。図11に示すように、給紙台可動カバー
49−2の一端部は側板21、22間に固定されている
カバー軸70に回転自在に固定され、他端部も給紙台軸
56bに回転自在に固定されている。
【0085】給紙台12が昇降しても、カバー軸70は
動かず、給紙台可動カバー49−2の上下方向中央部を
枢着している枢軸71、給紙台軸56bは給紙台12の
昇降に追従して動き、これに伴い、給紙台可動カバー4
9−2は折曲度合いが変化し、アコーデオンカーテン状
に開閉する。ここで、給紙台12の印刷用紙の幅方向の
移動に対しては、前記第2実施例のように、給紙台可動
カバー49−2を給紙台12と一緒に動かすと、この第
3実施例では、干渉を避けるため側板21,22に大き
な穴を開けなければならず、せっかく開口部28を遮蔽
してもその穴から音が漏れてしまう。
【0086】そこで、図14に示すように、側板21、
22には穴を開けず、これら側板21、22間だけに給
紙台可動カバー49−2を設ける。図13に示すよう
に、給紙台12の印刷用紙幅位置の給紙台可動カバー4
9−2には、給紙台12が給紙台軸56bに沿って印刷
用紙の幅方向に調整代に相当する10mmずつ移動でき
るように、給紙台12と干渉が想定される領域が、切欠
き寸法Z=10mmずつ切り欠かれている。
【0087】この切欠き寸法Z分の開口部の遮蔽は、印
刷用紙の幅方向について給紙台12の両側面の一部にそ
れぞれ給紙台左右カバー81a,81bを設け、給紙台
可動カバー49−2と該給紙台左右カバー81a,81
bとをオーバーラップ寸法Y=10mm分オーバーラッ
プさせることで解決している。給紙台可動カバー49−
2の材質等は第1実施例における給紙台可動カバー49
と同じなので、説明を省略する。
【0088】給紙台左右カバー81a,81bは、給紙
台可動カバー49−2と同様に遮音性能を示す透過損失
の大きい鋼板で形成する。また、より一層、防音効果を
得る場合は、第1実施例で説明した如き、吸音遮音材5
8、59を裏面に貼り付ける。これにより、図15に矢
印で示すように給紙台12が印刷用紙の幅方向に移動し
ても給紙開口部28を全て遮蔽することができる。ま
た、同矢印と反対方向に給紙台12を移動しても同様に
遮蔽できる。
【0089】の解決策の別案 図11に示す給紙台可動カバー49−2に代えて、図1
6に示すように、給紙台可動カバー49−3を設けるこ
ともできる。この給紙台可動カバー49−3の下端部
は、側板21、22に形成された摺動穴79に沿って摺
動することにより上下方向の距離を吸収する。給紙台可
動カバー49−3の上端部は給紙台軸56bに回転自在
に固定され、下端部は側板21、22に形成された摺動
穴79に沿って摺動する可動軸80に回転自在に固定さ
れている。これにより、給紙台12が昇降するのに追従
して可動軸80が摺動穴79内を摺動し、給紙台可動カ
バー49−3は起伏して給紙台12の下部の開口部を開
閉する。この給紙台可動カバー49−3の材質や形状及
び給紙台12が印刷用紙の幅方向に移動する際に発生す
る給紙台12の印刷用紙の幅方向の開口部に対する対策
等は、給紙台可動カバー49−2におけると同じである
ので、説明を省略する。
【0090】(4)第4実施例 第2実施例〜第3実施例における給紙口カバー50−
1、50−2において、印刷中に誤って、印刷用紙最上
面と給紙口カバー50−1、50−2の下端との間に手
や指を挟んだ場合でも、手や指は挟まれたままで、か
つ、印刷機も動いたままであると危険である。本例はこ
の危険を回避できる対策にかかる。本例では、図17に
示すように、給紙口カバー50−3a,50−3bを折
曲構造としている。給紙口カバー50−3aの上端部
は、側板21、22間に設けられている固定軸60−1
に枢着されている。給紙口カバー50−3bの下端部は
摺動軸84−1に回転自在に固定されている。
【0091】これら給紙口カバー50−3aの下端部と
50−3bの上端部とは何にも拘束されていない中間軸
83により、共通的に枢着されている。摺動軸84−1
は側板21、22の長穴に案内されて上下方向に摺動で
きるようになっている。中間軸83にはねじりばね82
が巻き付けられていて、このばね82の両端部は給紙口
カバー50−3a,50−3bにそれぞれ掛けられてい
る。
【0092】ねじりばね82は、これらの給紙口カバー
50−3a、50−3bが図18に示す折曲状態から直
線状の状態に復帰するような向きに付勢している。この
付勢力による給紙口カバー50−3a、50−3bの中
間軸83を中心とする回動は、外力が作用しない図17
に示す状態において給紙口カバー50−3bが下から押
し上げられたときに、図18に示す如く内側に折曲する
ような屈曲傾向を残して、ほぼ直線状になるように、図
示省略の給紙口カバー50−3aの外表面に当接するス
トッパにより阻止されている。仮に、このような屈曲傾
向を残さず、直線状にすると、下から押し上げる力が作
用しても屈曲しない危険があるからである。
【0093】ここで、図17に示すように、給紙口カバ
ー50−3a、50−3bは、給紙台12に積載された
印刷用紙32の最上面より上方に寸法Xの空間を残して
給紙開口部28の上部を塞ぐように構成されている。こ
のねじりばね82により、給紙口カバー50−3a、5
0−3bは、給紙口カバー50−3bにある荷重がかか
ると、図18に示すように屈曲して開くが、手や異物が
挟まれる以外、例えば、印刷用紙32の折れ部が給紙口
カバー50−3bに擦られても誤動作しない。上記ある
荷重とは、本例では、0.98Nである。
【0094】図18に示すように、指85等が給紙口カ
バー50−3bに挟まれると、枢軸60−1は動かず、
摺動軸84−1は側板21、22の長穴に沿って、指8
5の厚み分、上がり、給紙口カバー50−3a、50−
3bが中間軸83から折れる。 その際、給紙口カバー
50−3aに対向する給紙部カバー24に設けられたマ
イクロスイッチ86がオフとなり、このマイクロスイッ
チ86からの信号を受けた図示しない制御手段の指令に
より、印刷機は印刷を停止させられる。かかる安全手段
により、冒頭で述べた危険が回避される。
【0095】(5)請求項との関係 前記各実施例と請求項との関係について説明する。 (i)請求項1、2と実施例との関係 請求項1における上部カバーは、第4実施例において
は、図17、図18に示した給紙口カバー50−3a,
50−3bがそれぞれ該当する。
【0096】〔実施例の利点〕 印刷機において、用紙の搬送やジャム処理、及び用紙を
給紙台に積載するために、装置本体には必ず、用紙の出
入口、開口部が必要になる。このため、該開口部から外
部へ印刷機内で発生した騒音が漏れてしまう。特に給紙
側の開口部である給紙開口部は印刷機の騒音寄与率で一
番高い給紙系騒音が発生しており、他の開口部よりも騒
音の漏れは大きい。そこで、給紙台が昇降しようが、給
紙台に積載された印刷用紙の最上面は用紙積載量に関係
なく一定なので、用紙の最上面より2〜5mm上から上
部を塞ぐ上部カバーを設けたことにより、給紙開口部の
うち、用紙より上部の給紙開口部から漏れる騒音を遮音
する。これにより、対策前の騒音レベルよりも4〜5d
B(A)低減することができた。
【0097】さらに、給紙台12の上昇に伴って、給紙
台12上に積載された印刷用紙32と給紙口カバー50
−3bとの間に手や指などが挾まれた場合に、図18に
示すように給紙口カバー50−3aと給紙口カバー50
−3bとが屈曲した関係となり、手や指などの安全を図
る。この場合、上側のカバーである給紙カバー50−3
aの下端部と下側のカバーである給紙口カバー50−3
bとを中間軸83で枢着連結し、かつ、給紙口カバー5
0−3bが下からの所定の大きさの押し上げ力を受けた
ときに中間軸83部で折曲し得る所定の屈曲傾向を残し
た、側面形状がほぼ直線状の屈曲態位となすようにした
ので、下からの押し上げ力の作用により、危険回避のた
めのさらなる屈曲がなされ、寸法Xの空間が広がる。
【0098】一方、用紙の最上面から2〜5mm上から
遮蔽するため、用紙にカールや波打ちがあっても、給紙
が可能であり、どんな状態の用紙でも搬送できる。さら
に、装置本体の内側に上部カバーを設けているため、従
来技術2の防音カバーのように印刷機自体も大きくなら
ず、安価に遮蔽できるし、カバーを開閉するスペースも
必要でなくなる。
【0099】(ii)請求項3と実施例との関係 請求項3に対応する実施例としては第4実施例が該当す
る。請求項3中、開閉自在の上部カバーには、図17に
示すように、給紙口カバー50−3a,50−3bが、
検知手段にはマイクロスイッチ86が、安全装置には図
示しない制御装置が、それぞれ該当する。 〔実施例の利点〕 上部カバーについて、印刷中に誤って用紙最上面と該上
部カバーの下端との間に手、指等を挟んだ場合でも、
手、指等は挟まれたままで、かつ、印刷機も印刷作動中
であると、安全上問題がある。そこで、印刷時に手、指
等が挟まると、上部カバーを逃げるようにすると共に、
印刷を停止させることとした。これにより、安全性は向
上した。また、上部カバーは0.98N以上の荷重がか
からなければ開かないので、手や異物以外で上部カバー
及び安全装置は作動しない。よって、誤動作も少ない。
【0100】 (iii)請求項4と実施例との関係 請求項4における下部カバーは、第3実施例において図
11に示した給紙台可動カバー49−2、図16に示し
た給紙台可動カバー49−3がそれぞれ該当する。 〔実施例の利点〕 給紙台は用紙最上面を常に一定位置にするために随時昇
降する。これにより、給紙台下部に開口部ができ、そこ
から印刷機内で発生した騒音が外部に漏れてしまう。そ
こで、給紙台の昇降動作に伴う給紙台の下部の開口部の
空間の上下方向の変化を、これら給紙台カバー49−
2、49−3の傾きの度合いを変化させることにより吸
収させて給紙台の昇降に関係なく、給紙開口部のうち、
昇降した給紙台から下部の開口部から漏れる騒音を遮断
する。これにより、対策前の騒音レベルよりも3〜4d
B(A)低減させることができた。さらに、装置本体の
内側にこの下部カバーが設けてあるために、従来技術2
の防音カバーのように印刷機自体も大きくならず、安価
に遮蔽できるし、下部カバーを開閉するスペースも必要
でなくなる。
【0101】 (iv)請求項5と実施例との関係 請求項5における、給紙台に連結されていて該給紙台と
一体的に可動である下部カバーは、第3実施例におい
て、上端部が給紙台軸56bにより給紙台12に連結さ
れていて給紙台12と一体的に可動な給紙台カバー49
−2、49−3が該当する。 〔実施例の利点〕 印刷機の場合、用紙搬送方向と直角方向(用紙幅方向)
の画像位置を微調整する機構がある。用紙搬送方向の調
整は、給紙のタイミングを変更して行う。用紙幅方向の
調整は、給紙台を用紙幅方向に移動させて行う。このた
め、第1実施例のように下部カバーが用紙幅方向に固定
されているものでは、給紙台を用紙幅方向に移動でき
ず、用紙幅方向の画像位置の調整はできない。そこで、
給紙台を用紙幅方向に移動しても、その移動に応じて下
部カバーを給紙台と共に移動可能とすることで、給紙台
の移動に関係なく、昇降自在の給紙台の下部の給紙開口
部と装置本体の側板との間の給紙開口部を遮蔽すること
ができる。
【0102】 (v)請求項6と実施例との関係 請求項6における側部カバーは、第1実施例において
は、図3、図5に示した給紙側部カバー51a、51b
が、第2実施例においては、図7、図10に示した給紙
側部カバー51−1a、51−1bがそれぞれ該当す
る。 〔実施例の利点〕 給紙台に積載された用紙によって、給紙側板を用紙サイ
ズに合わせてセットする。このために、用紙サイズによ
って、本体の側板と給紙側板との間に開口部ができ、そ
こから印刷機内で発生した騒音が外部に漏れてしまう。
そこで、印刷用紙32を挾む一対の給紙側板13−1
a、13−1bよりも外側の、画像形成装置本体の一部
として構成される側板21、22との間にそれぞれ蛇腹
状に変形可能な側部カバーを設けた。これにより、用紙
サイズに関係なく、給紙開口部のうち本体側の側板と給
紙側板との間の開口部から漏れる騒音を遮音することが
でき、対策前の騒音レベルよりも、3.5〜4dB
(A)低減することができた。
【0103】 (vi)請求項7と実施例との関係 請求項7に対応する実施例としては、第1実施例、第2
実施例、第3実施例、第4実施例が該当する。 第1実施例では、図3、図5に示した給紙側部カバー5
1a、51bで給紙開口部の側部を、図1に示す給紙口
カバー50で給紙開口部の上部を、図1に示す給紙台可
動カバー49と給紙台固定カバー52で給紙開口部のう
ち給紙台より下方部分をそれぞれ塞ぐようにしている。
【0104】第2実施例では、図7、図10に示した給
紙側部カバー51−1a、51−1bで給紙開口部の側
部を、図6に示す給紙口カバー50−1で給紙開口部の
上部を、図6に示す給紙台可動カバー49−1と給紙台
固定カバー52とで給紙開口部のうち給紙台より下方部
分をそれぞれ塞ぐようにしている。
【0105】第3実施例では、図14に示した給紙側部
カバー51−1a、51−1bで給紙開口部の側部を、
図11に示した給紙口カバー50−2で給紙開口部の上
部を、図11に示した給紙台可動カバー49−2で給紙
開口部のうち給紙台より下方部分をそれぞれ塞ぐように
している。また、変形例として、図16に示すように、
給紙台可動カバー49−2に代えて給紙台可動カバー4
9−3で給紙開口部のうち給紙台より下方部分をそれぞ
れ塞ぐようにしている。
【0106】第4実施例では、給紙開口部の側部を塞ぐ
側部カバー及び給紙開口部のうち給紙台より下方部分を
塞ぐカバーとしては、第1実施例、第2実施例、第3実
施例におけると同じ手段が該当し、給紙開口部の上部を
塞ぐ上部カバーとして、図17に示す給紙口カバー50
−3a,50−3bが該当する。 〔実施例の利点〕 第1実施例では、給紙開口部28を上部、側部、下部の
全ての方向から遮蔽することにより、給紙開口部28か
ら外部に漏れていた騒音が小さくなり、これにより、印
刷機の騒音レベルが従来よりも小さくなった。この点
は、第2実施例〜第4実施例についても共通する。
【0107】第2実施例では、図7乃至図9に示すよう
に、給紙側部カバー51−1a,51−1b及び給紙台
可動カバー49−1を側板21、22と側部カバー2
6、27との間の位置まで延ばしたので、給紙台12が
印刷用紙の幅方向に移動しても、給紙開口部28が遮蔽
されることになる。また、給紙口開口部28の上部は、
回動自在の給紙口カバー50−1を設けることにより、
給紙台12を下降させることなく、ジャム処理やメンテ
ナンスが可能である。
【0108】第3実施例では、図11、図12に示すよ
うに、給紙口カバー50−2を給紙部カバー24の内面
に接触させ、上下に移動可能としたので、ジャム処理時
に給紙開口部28の上部を開く際にも、給紙口カバー5
0−2は上動し、給紙口カバー50−2は装置本体より
外側にはみ出すことがないので、ジャム処理やメンテナ
ンスがやり易い。また、図11に示すように、折曲構造
の給紙台可動カバー49−2により、給紙台12の上下
動を妨げることなく、給紙開口部28の下部を遮蔽する
ことができる。
【0109】第3実施例の変形例では、図16に示すよ
うに、一枚板状でより簡易な構成の給紙台可動カバー4
9−3により、給紙台12の上下動を妨げることなく、
給紙開口部28の下部を遮蔽することができる。第4実
施例では、図17、図18に示すように、給紙口カバー
50−3a,50−3b間にねじりばね82を介在させ
ることにより、安全手段を構成し、印刷中に誤って印刷
用紙最上面と該給紙口カバー50−3bとの間に手や指
を挟んだ場合でも、該給紙口カバー50−3bが逃げる
ことにより、危険が回避される。
【0110】 (vii)請求項8と実施例との関係 請求項8に対応する実施例としては、第2実施例、第3
実施例が該当する。第2実施例において、図10に示す
ように、給紙台12はナット68の操作により、用紙の
給送方向と直交する方向に移動自在であり、側部カバー
としての給紙側部カバー51−1a,51−1bは給紙
台12と共に一体的に可動である。第3実施例におい
て、図13に示すように、給紙台12はナット68の操
作により、用紙の給送方向と直交する用紙の幅方向に移
動自在であり、側部カバーとしての給紙側部カバー51
−1a,51−1bは給紙台12と共に一体的に可動で
ある。
【0111】 〔実施例の利点〕 第2実施例では、図10に示すように、ナット68の操
作という容易な操作により、給紙台12を用紙の給送方
向と直交する方向に移動させることができる。また、図
8、図9に示すように、給紙側部カバー51−1a,5
1−1bの各外側端部及び給紙台可動カバー49−1を
側板21、22と側部カバー26、27との間に入るよ
うに、側板21、22とオーバーラップさせている。こ
れにより、図9に矢印で示すように、給紙台12が印刷
用紙の幅方向に移動しても、給紙側板13−1a、13
−1bと側板21、22との間の開口部から漏れる騒音
を遮断することができる。
【0112】第3実施例においても、図13に示すよう
に、ナット68の操作という容易な操作により、給紙台
12を用紙の給送方向と直交する方向に移動させること
ができる。また、図13に示すように、給紙台12の移
動に際して干渉する給紙台可動カバー49−2につい
て、給紙台12の調整代に相当する領域を切り欠き、該
切欠き部を給紙台左右カバー81a,81bにより遮蔽
しているので、給紙台可動カバー49−2を給紙台12
と共に移動させる必要がなく、固定できるので、第2実
施例におけるように、側板21、22に長穴を開ける
(図10参照)ことなく、給紙台12を用紙の給送方向
と直交する方向に移動させ、かつ、遮音を図ることがで
きる。
【0113】 (viii)請求項9と実施例との関係 第1実施例から第4実施例までの各実施例共、画像形成
装置が印刷機の場合についての実施例である。この印刷
機は、画像形成手段として、図19乃至図21に示した
如き、印刷ドラム装置と、この印刷ドラム装置に印刷用
の用紙を押圧するインキ塗布搬送装置と、給紙台から前
記インキ塗布搬送装置まで前記用紙を搬送する給紙装置
と、前記インキ塗布搬送装置から排紙台まで前記用紙を
搬送する排紙装置とを含むものである。
【0114】なお、防音対策を必要とする画像形成装置
が、静電記録方式の複写機やプリンタの場合には、画像
形成手段は、感光体ドラム装置、この感光体ドラム装置
に静電潜像を形成する帯電、露光装置、この静電潜像を
可視像化する現像装置、この可視像を転写用の用紙に転
写する転写装置、転写後の画像を定着する定着装置、こ
の定着装置から排紙台まで用紙を搬送する排紙装置を含
むものである。
【0115】
【発明の効果】請求項1記載の画像形成装置の防音装置
によれば、上部カバーの屈曲により、給紙台に積載され
た用紙の最上面と前記上部カバーとの間の所定の空間の
間隔を広げて安全性を確保しつつ、簡単な構成で、給紙
開口部の上部を塞いで、騒音の漏れを防ぐことができ
る。
【0116】請求項2記載の画像形成装置の防音装置に
よれば、上部カバーに屈曲性能が与えられることによ
り、所定の場合に屈曲動作がなされることとなり、安全
性が確保される。請求項3記載の画像形成装置の防音装
置によれば、簡単な構成で、給紙開口部の上部を塞い
で、騒音の漏れを防ぐと共に、安全性を高めることがで
きる。
【0117】請求項4記載の画像形成装置の防音装置に
よれば、給紙台の昇降動作に拘らず簡単な構成で、給紙
開口部のうち、給紙台より下方部分を塞いで、騒音の漏
れを防ぐことができる。
【0118】請求項5記載の画像形成装置の防音装置に
よれば、簡単な構成で、給紙開口部のうち、給紙台より
下方部分を塞いで、騒音の漏れを防ぐと共に、用紙幅方
向の画像位置の調整を行うことが可能である。請求項6
記載の画像形成装置の防音装置によれば、簡単な構成
で、給紙側板よりも外側の給紙開口部分を塞いで、騒音
の漏れを防ぐことができる。
【0119】請求項7記載の画像形成装置の防音装置に
よれば、簡単な構成で、給紙開口部をすべての方向から
塞いで、騒音の漏れを防ぐことができる。請求項8記載
の画像形成装置の防音装置によれば、簡単な構成で、給
紙台の移動と共に側部カバーも移動して、用紙幅方向で
の画像位置調整が可能である。請求項9記載の画像形成
装置の防音装置によれば、本発明を画像形成装置として
の印刷機について適用でき、印刷機から発生する騒音の
漏れを防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例にかかる防音装置を適用した画像形
成装置を側部カバー側からみた断面図である。
【図2】吸音遮音材の遮音性能を説明した図である。
【図3】図1における矢視〔図3〕の図である。
【図4】図1における矢視〔図4〕の断面図である。
【図5】図1における給紙側部カバーの斜視図である。
【図6】第2実施例にかかる防音装置を適用した画像形
成装置の断面図である。
【図7】図6における矢視〔図7〕よりみた図である。
【図8】図6における矢視〔図8、9〕の断面図であ
る。
【図9】図6における矢視〔図8、9〕の部分断面図で
ある。
【図10】図6における給紙側部カバーの斜視図であ
る。
【図11】第3実施例にかかる防音装置を適用した画像
形成装置の要部断面図である。
【図12】図11における防音装置の動作態様を説明し
た画像形成装置の要部断面図である。
【図13】図11における防音装置の斜視図である。
【図14】図11における矢視〔図14、15〕の断面
図である。
【図15】図11における矢視〔図14、15〕の部分
断面図である。
【図16】第3実施例にかかる給紙台可動カバーを説明
した画像形成装置の要部断面図である。
【図17】第4実施例にかかる給紙口カバーを説明した
画像形成装置の要部断面図である。
【図18】第4実施例にかかる給紙口カバーの動作態様
を説明した画像形成装置の要部断面図である。
【図19】従来技術にかかる画像形成装置を側部カバー
側よりみた断面図である。
【図20】図19における矢視〔図20〕よりみた図で
ある。
【図21】図19における矢視〔図21〕より見た断面
図である。
【図22】従来技術における給紙動作の説明図である。
【図23】従来技術における給紙動作の説明図である。
【図24】従来技術における給紙動作の説明図である。
【図25】従来技術における給紙動作の説明図である。
【図26】従来技術における給紙動作の説明図である。
【図27】従来技術にかかる画像形成装置の断面図であ
る。
【符号の説明】
49 (給紙台より下方部分の給紙開口部を塞
ぐ)給紙台可動カバー 49−1 (給紙台より下方部分の給紙開口部を塞
ぐ)給紙台可動カバー 49−2 (給紙台より下方部分の給紙開口部を塞
ぐ)給紙台可動カバー 49−3 (給紙台より下方部分の給紙開口部を塞
ぐ)給紙台可動カバー 50 (給紙開口部の上部を塞ぐ)給紙口カバー 50−1 (給紙開口部の上部を塞ぐ)給紙口カバー 50−2 (給紙開口部の上部を塞ぐ)給紙口カバー 50−3a (給紙開口部の上部を塞ぐ)給紙口カバー 50−3b (給紙開口部の上部を塞ぐ)給紙口カバー 51a (側部カバーとしての)給紙側部カバー 51b (側部カバーとしての)給紙側部カバー 51−1a (側部カバーとしての)給紙側部カバー 51−1b (側部カバーとしての)給紙側部カバー 52 (給紙台より下方部分の給紙開口部を塞
ぐ)給紙台固定カバー 52 (給紙台より下方部分の給紙開口部を塞
ぐ)給紙台固定カバー 86 (検知手段としての)マイクロスイッチ

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】騒音発生源を含む画像形成手段を収容して
    いる装置本体の一部に、画像形成用の用紙を前記画像形
    成手段に給送する給紙手段の一部たる給紙台を設置する
    ための給紙開口部を形成し、この給紙台を前記給紙台に
    積載された用紙の量に応じて前記給紙開口部内にて昇降
    させるようにした画像形成装置において、 前記給紙台に積載された用紙の最上面より上方に所定の
    空間を残して前記給紙開口部の上部を塞ぐ遮音用の上部
    カバーを設け、 前記遮音用の上部カバーは、下からの所定の大きさの押
    し上げ力を受けたときに屈曲して上方に変位することに
    より前記所定の空間を広げることを特徴とする画像形成
    装置の防音装置。
  2. 【請求項2】騒音発生源を含む画像形成手段を収容して
    いる装置本体の一部に、画像形成用の用紙を前記画像形
    成手段に給送する給紙手段の一部たる給紙台を設置する
    ための給紙開口部を形成し、この給紙台を該給紙台に積
    載された用紙の量に応じて前記給紙開口部内にて昇降さ
    せるようにした画像形成装置において、 前記給紙台に積載された用紙の最上面より上方に所定の
    空間を残して前記給紙開口部の上部を塞ぐ遮音用の上部
    カバーを設け、 前記遮音用の上部カバーを、上下方向に並設した上側の
    カバーと下側のカバーにより構成し、これら2つのカバ
    ーのうち、前記上側のカバーの上端部を前記給紙開口部
    上方に位置する前記画像形成装置本体の一部に枢着し、
    前記上側のカバーの下端部と前記下側のカバーの上端部
    とを枢着連結し、 これら2つのカバーは、前記下側のカバーが下からの所
    定の大きさの押し上げ力を受けたときに前記枢着連結部
    で折曲され得る所定の屈曲傾向を残した、側面形状がほ
    ぼ直線状の屈曲態位をなしていることを特徴とする画像
    形成装置の防音装置。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の画像形成装置の防音
    装置において、前記上部カバーは開閉自在であり、か
    つ、閉じ方向に付勢されており、閉状態でないことを検
    知する検知手段、及び、この検知手段からの信号を受け
    て前記画像形成装置の作動を停止する安全装置を具備す
    ることを特徴とする画像形成装置の防音装置。
  4. 【請求項4】騒音発生源を含む画像形成手段を収容して
    いる装置本体の一部に、画像形成用の用紙を前記画像形
    成手段に給送する給紙手段の一部たる給紙台を設置する
    ための給紙開口部を形成し、この給紙台を該給紙台に積
    載された用紙の量に応じて前記給紙開口部内にて昇降さ
    せるようにした画像形成装置において、 前記給紙開口部のうち、昇降する前記給紙台より下方の
    下部空間を塞ぐ遮音用の下部カバーを設け、 この下部カバーの上端部を前記給紙台に枢着し、かつ、
    予め上下方向に対して傾けて設け、前記給紙台の昇降動
    作に追従して前記下部カバーの前記傾きの度合いを変化
    させて、前記給紙台の昇降動作に伴う前記下部空間の上
    下方向変化を吸収するようにしたことを特徴とする画像
    形成装置の防音装置。
  5. 【請求項5】請求項4記載の画像形成装置の防音装置に
    おいて、前記給紙台は、用紙の給送方向と直交する用紙
    幅方向に移動自在であり、前記下部カバーは、前記該給
    紙台に連結されていて該給紙台と一体的に可動であるこ
    とを特徴とする画像形成装置の防音装置。
  6. 【請求項6】騒音発生源を含む画像形成手段を収容して
    いる装置本体の一部に、画像形成用の用紙を前記画像形
    成手段に給送する給紙手段の一部たる給紙台を設置する
    ための給紙開口部を形成し、この給紙台を該給紙台に積
    載された用紙の量に応じて前記給紙開口部内にて昇降さ
    せるようにしており、かつ、前記給紙台には、この給紙
    台上面に積載される各種サイズの用紙に合わせて該用紙
    を該用紙の給送方向と直交する用紙幅方向から挟むよう
    に摺動する一対の給紙側板が設けられた画像形成装置に
    おいて、 前記用紙を挟む一対の給紙側板よりも各外側の、前記画
    像形成装置本体の一部として構成される側板との間にそ
    れぞれ、蛇腹状に変形可能な側部カバーを設け、この側
    部カバーにより前記給紙開口部を塞いだことを特徴とす
    る画像形成装置の防音装置。
  7. 【請求項7】請求項6記載の画像形成装置の防音装置に
    おいて、前記給紙台に積載された用紙の最上面より上方
    に寸法Xの空間を残して前記給紙開口部の上部を塞ぐ遮
    音用のカバーと、前記給紙開口部のうち、昇降する前記
    給紙台より下方部分を塞ぐ遮音用のカバーとを有するこ
    とを特徴とする画像形成装置の防音装置。
  8. 【請求項8】請求項6又は7記載の画像形成装置の防音
    装置において、前記給紙台は、用紙の給送方向と直交す
    る用紙幅方向に移動自在であり、前記側部カバーは、前
    記給紙台に連結されていて該給紙台と一体的に可動であ
    ることを特徴とする画像形成装置の防音装置。
  9. 【請求項9】請求項1、2、3又は6記載の画像形成装
    置の防音装置において、前記画像形成手段として、印刷
    ドラム装置と、この印刷ドラム装置に印刷用の用紙を押
    圧するインキ塗布搬送装置と、前記給紙台から前記イン
    キ塗布搬送装置まで前記用紙を搬送する給紙装置と、前
    記インキ塗布搬送装置から排紙台まで前記用紙を搬送す
    る排紙装置とを含むことを特徴とする画像形成装置の防
    音装置。
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