JP2888392B2 - アクリルニトリル二量体の製造方法 - Google Patents

アクリルニトリル二量体の製造方法

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JP2888392B2
JP2888392B2 JP4125301A JP12530192A JP2888392B2 JP 2888392 B2 JP2888392 B2 JP 2888392B2 JP 4125301 A JP4125301 A JP 4125301A JP 12530192 A JP12530192 A JP 12530192A JP 2888392 B2 JP2888392 B2 JP 2888392B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アクリロニトリルの二
量化により直鎖二量体の1,4−ジシアノブテン、1,
4−ジシアノブタジエンおよびアジポニトリルを製造す
るアクリロニトリルの二量体製造方法によるジニトリル
を得る新規な連続製造方法に関し、アクリロニトリルを
ルテニウム化合物およびカルボン酸の存在下、アクリロ
ニトリル二量体を得る二量化反応を行うと共に二量化反
応で同時に生成するカルボン酸β−シアノエチルエステ
ルをアクリロニトリルおよびカルボン酸に変換し二量化
反応へ循環することによってアクリロニトリル二量体の
選択率を高め、工業的に有利に実施することの出来る新
規なプロセスを提供するものである。得られたジニトリ
ルは、ナイロン−66原料のヘキサメチレンジアミンの
中間体およびさび止め、ゴムの加硫促進剤の中間体であ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、アクリロニトリルから1,4−ジ
シアノブテン類およびアジポニトリルをルテニウム触媒
を用いて製造する方法は、A.Misono,et a
l,Bull.Chem.Soc.Jpn.,40(1
967)931に記載されており公知である。これはル
テニウム触媒を用いて水素の存在下、アクリロニトリル
を二量化する方法である。この方法の反応は、水素を添
加しないで行う場合にはアクリロニトリルの二量化反応
は全く起こらず、水素雰囲気下で反応を行った場合のみ
アクリロニトリルの二量化反応が進行することを開示し
ている。
【0003】しかし、前述の反応は、水素雰囲気下で反
応を行った場合、アクリロニトリルの二量化と同時にア
クリロニトリルの水素化反応が併発し、プロピオニトリ
ルが多量に副生する。従って、この二量化反応の選択率
を向上させるためには、プロピオニトリルを脱水素反応
によりアクリロニトリルに変換させる必要があるが、こ
の反応も選択率および触媒活性が低く、このためプロピ
オニトリルをアクリロニトリルに再変換するプロセスの
工業化は、不利となる欠点がある。
【0004】特公昭44−24585号、特公昭45−
4048号、および特公昭54−12450号では、ア
クリロニトリル直鎖二量体の選択率の向上が認められた
と開示されている。その製法では、アクリロニトリル直
鎖二量体の選択率は、55〜67%であるが、水素存在
下で反応を行っているのでプロピオニトリルが33〜4
5%の選択率で生成してしまいプロピオニトリルの副生
が多量であるため、工業的に有利なアクリロニトリル直
鎖二量体の製造法ではなかった。
【0005】特公昭54−12450号では、水素の存
在下、無機ルテニウム誘導体,カルボン酸ルテニウムま
たはルテニウム錯体を触媒とし、二量化を行い、鉛、亜
鉛、カドミウム、錫、鉄およびマンガンからなる群から
選ばれた元素のカルボン酸金属塩を共存させて二量化反
応を促進させている。この公知技術でのアクリロニトリ
ル直鎖二量体の製法でも、水素を使用しているためプロ
ピオニトリルの生成が避けられないという問題点があ
る。
【0006】また、特公昭51−146420号によれ
ば、水素の不存在下にてアクリロニトリルを300〜6
00℃の反応温度で、ルテニウム触媒を用いCジニト
リルへ二量化することができることを開示している。し
かし、この方法でも副生成物のプロピオニトリルが少な
い場合は、アクリロニトリルの転化率も低く数%程度で
あり、また、アクリロニトリルの転化率が高い場合に
は、プロピオニトリルの副生が多くなり、C6ジニトリ
ルへの選択率が低下する。しかも、生成するジニトリル
は、直鎖二量体と分岐二量体の混合物が生成し、目的と
する直鎖二量体の選択率が低いという問題点がある。
【0007】従って、上記従来公知のアクリロニトリル
直鎖二量体の製法では、プロピオニトリルのようなアク
リロニトリル原料へ容易に変換出来ない副生成物が多量
に生成するという問題点がありプロセスの工業化は、不
利なる問題点があった。本発明の目的は、アクリロニト
リル二量体の製造において、プロピオニトリルなどのよ
うなアクリロニトリルへ容易に変換出来ない副生成物
が、多量に生成することなく、アクリロニトリルの直鎖
二量体を製造するプロセスを提供することである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、アクリロニ
トリルの二量化により直鎖二量体の1,4−ジシアノブ
テン,1,4−ジシアノブタジエンおよびアジポニトリ
ルを製造するアクリロニトリルの二量体製造方法におい
て、多量の水素を使用せずに触媒としてルテニウム化合
物を用いて、カルボン酸の存在下で、プロピオニトリル
を多量に生成することなく二量化反応を行うと共に二量
化反応で同時に生成するカルボン酸β−シアノエチルエ
ステルを、アクリロニトリルおよびカルボン酸に変換し
二量化反応へ循環することによって、有効にアクリロニ
トリルの二量体の製造を工業的規模で行うことができる
アクリロニトリル二量体の連続製造プロセスを提供する
ことである。
【0009】本発明者等は、前述した問題点について鋭
意研究した結果、アクリロニトリルの二量化反応におい
て、多量の水素を存在させないで触媒としてルテニウム
化合物を用いて、カルボン酸の存在下で、アクリロニト
リルの二量化反応を行うとプロピオニトリルの副生を大
きく抑制することができることを見出した。さらにこの
反応で副生するカルボン酸β−シアノエチルエステル
は、カルボン酸とアクリロニトリルの付加物であり、原
料のアクリロニトリルに選択率良く変換が出来ることを
見出し、変換したアクリロニトリルおよびカルボン酸を
再び二量化反応へ循環供給することが可能になったので
ある。このためアクリロニトリル直鎖二量体の選択率を
大幅に向上できることを見出し、アクリロニトリル直鎖
二量体の製造に非常に有利で新規な工業的連続プロセス
に係わる発明を完成するに到ったのである。
【0010】カルボン酸β−シアノエチルエステルは、
下記の一般式で示される。
【化1】 (式中で、Rは、水素または炭素数1ないし20の飽和
あるいは不飽和の脂肪族炭化水素基、脂環式炭化水素基
または芳香族炭化水素基である。)
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、アクリロニト
リルの二量化により直鎖二量体の1,4−ジシアノブテ
ン、1,4−ジシアノブタジエンおよびアジポニトリル
を製造するアクリロニトリルの二量体製造方法におい
て、 (a).アクリロニトリルの二量化反応器にアクリロニ
トリルを流入させると共に、カルボン酸およびルテニウ
ム化合物を導入し、二量化反応を行いアクリロニトリル
の二量体を含む反応生成物を得る二量化反応工程
【0012】(b).二量化反応工程における反応生成
物を導き、未反応のアクリロニトリル、未反応のカルボ
ン酸、生成物のプロピオニトリル,カルボン酸β−シア
ノエチルエステルおよびアクリロニトリルの二量体を分
離工程でそれぞれ分離し、分離したアクリロニトリルお
よびカルボン酸は、二量化反応工程へ再循環して原料と
して供給し、分離されたカルボン酸β−シアノエチルエ
ステルは、次工程のカルボン酸β−シアノエチルエステ
ルの変換反応工程に供給すると共に、二量化反応で生成
した反応目的物のアクリロニトリルの二量体を分離する
分離工程
【0013】(c).分離工程から導出されるカルボン
酸β−シアノエチルエステルに無触媒または触媒を添加
し、加熱することにより、カルボン酸β−シアノエチル
エステルの変換反応を行い、アクリロニトリルおよびカ
ルボン酸を得,生成したアクリロニトリルおよびカルボ
ン酸は、分離し二量化反応工程へそれぞれ循環供給する
変換反応工程 から成ることを特徴とするアクリロニトリル二量体の製
造方法に関する。
【0014】従来公知のアクリロニトリルの二量化方法
は、水素雰囲気が必要であるとされていたが、本発明で
は、前述の如くアクリロニトリルの二量化方法において
水素を特に必要とせずカルボン酸の存在下で反応させる
ことが特徴的である。水素を多量に使用する反応雰囲気
では、空気と混合すると爆発範囲が広いので、安全に操
業するためには、反応操作が煩雑となり、安全上気密性
が必要であるため、装置が複雑となるので、工業上水素
を多量に使用しないことは、装置が簡易となり、また安
全に操業するために非常に有利となるのである。
【0015】次に、本発明の各工程について、詳しい説
明を以下に行う。 二量化反応工程 本発明における二量化反応工程としては、アクリロニト
リル、ルテニウム化合物、及びカルボン酸を連続的に二
量化反応器に導入し、大気雰囲気または不活性ガス雰囲
気で所定の反応温度および反応圧力を保持して、所定の
反応時間にて二量化反応を行うことが好ましい。
【0016】アクリロニトリルの二量化反応の条件とし
て、反応温度は、好適には70〜220℃、特に好まし
くは100〜180℃の反応温度が望ましく、反応温度
が低すぎると反応速度が遅く、高すぎると触媒の失活が
速くなるので好ましくない。反応圧力は、50mmHg
の減圧下から100kg/cmの加圧下までの任意の
圧力下で反応を行うことができる。反応時間は、温度、
触媒により異なるが、好適には0.1〜10時間が望ま
しい。
【0017】溶媒は用いる必要はないが、温和な反応を
行うためには、ニトリル、エーテル、炭化水素、アミ
ド、ハロゲン化炭化水素およびエステル等の溶媒も使用
することができる。空気存在下でもよいが、安全上爆発
雰囲気を避けるために窒素、炭酸ガス、アルゴンガスな
どの不活性ガスを用いることが好ましい。
【0018】木発明において使用される触媒としてのル
テニウム化合物としては、無機ルテニウム誘導体、カル
ボン酸ルテニウムまたはルテニウムを中心原子とする配
位化合物であって、例えば塩化ルテニウム、臭化ルテニ
ウム、沃化ルテニウム、硫酸ルテニウム、硝酸ルテニウ
ムなどの無機ルテニウム誘導体、酢酸ルテニウム、プロ
ピオン酸ルテニウム、ブタン酸ルテニウム、ペンタン酸
ルテニウム、ヘキサン酸ルテニウム、ステアリン酸ルテ
ニウム、ナフテン酸ルテニウム、シュウ酸ルテニウム、
コハク酸ルテニウムなどのカルボン酸ルテニウム、Ru
Cl2(アクリロニトリル)、RuCl(トリフェ
ニルフォスフィン)、RuCl(トリフェニルフォ
スフイン)4などのルテニウムを中心原子とする配位化
合物を使用することができる。これらのルテニウム化合
物は、単独で用いても良いし、複数の化合物を混合して
用いても良い。
【0019】また、本発明において、上記ルテニウム化
合物と共に塩基および/または還元剤を併用することも
できる。使用する塩基としては、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化リチウム、炭酸
ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、酢酸
ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、ナトリウムメト
キサイド、ナトリウムエトキサイド、アンモニア、メチ
ルアミン、エチルアミン、ジメチルアミン、ジエチルア
ミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、アニリ
ン、メチルアニリン、ジメチルアニリン、エチルアニリ
ン、ジメチルアニリンなどが挙げられる。
【0020】還元剤の好適な例としては、トリメチルス
タンナン、トリエチルスタンナン、トリ−n−プロピル
スタンナン、トリ−n−ブチルスタンナン、トリフェニ
ルスタンナン、ジ−n−プロピルスタンナン、ジ−n−
ブチルスタンナン、ジフェニルスタンナン、トリメチル
ゲルマン、トリエチルゲルマン、トリ−n−プロピルゲ
ルマン、水素化ナトリウム、水素化硼素ナトリウム、水
素化硼素リチウム、水素化リチウムアルミニウム、金属
ナトリウム、金属マグネシウム、金属亜鉛などが挙げら
れる。
【0021】本発明で使用する触媒のルテニウム化合物
の使用量は、アクリロニトリルに対して0.001〜1
0モル%を使用することが好ましい。また、塩基および
/または還元剤を併用する場合には、塩基の添加量は、
少ないと添加効果が少なく、多いとアクリロニトリルの
損失により二量体の生成量が減少するため、使用したル
テニウム化合物に対して好適には0.05〜30倍モ
ル、好ましくは0.1〜20倍モルの割合となるような
量であることが好ましい。還元剤は、使用したルテニウ
ム化合物に対して好適には0.05〜30倍モル、好ま
しくは0.1〜20倍モルの割合で使用する。
【0022】本発明において使用される有機酸として、
好適なのは炭素数1〜20個、好ましくは1〜15個を
有する有機カルボン酸であり、最適には、酢酸、プロピ
オン酸、メチルプロピオン酸、ジメチルプロピオン酸、
ブタン酸、メチルブタン酸、エチルブタン酸、ジメチル
ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸などを使用すること
が好ましい。これらのカルボン酸も、単独で添加しても
良いし、複数の化合物を混合して用いても良い。前記の
カルボン酸は、用いたアクリロニトリルに対して0.0
1〜100倍モル、好ましくは0.05〜10倍モルの
割合で使用することが好ましい。カルボン酸の使用量
が、少な過ぎると二量体生成速度がおそく、多すぎると
アクリロニトリル濃度が減少し二量体生成速度が遅くな
るので好ましくない。反応は、管型反応系または槽型反
応系の連続流通式反応方法でも良く、バッチ式反応方法
でも良い。
【0023】未反応物分離工程 二量化反応工程で得られた反応生成物は、目的生成物の
アクリロニトリル二量体、未反応のアクリロニトリルお
よび未反応カルボン酸、プロピオニトリル、カルボン酸
β−シアノエチルエステルおよび低重合物を含むので、
二量化反応工程で得られた反応生成物を導出し、例え
ば、反応生成物から未反応のアクリロニトリルおよび未
反応のカルボン酸とプロピオニトリルを分離するために
未反応物分離工程で分離する。この工程で分離した未反
応のアクリロニトリルおよびカルボン酸は、再び原料と
して、二量化反応工程に循環供給を行う。
【0024】未反応物分離工程の分離単位操作として
は、蒸留操作が好適であり、未反応のアクリロニトリル
およびカルボン酸と副反応によるプロピオニトリルを、
目的生成物のアクリロニトリル二量体、カルボン酸β−
シアノエチルエステルおよび低重合物と蒸気圧を比較す
ると、未反応のアクリロニトリルおよびカルボン酸と副
応によるプロピオニトリルは、明確に軽沸分を形成する
ので、二量化反応工程で得られた反応生成物から蒸留に
より軽沸分として未反応のアクリロニトリルおよびカル
ボン酸と副反応によるプロピオニトリルを分離し、分離
した未反応のアクリロニトリルおよびカルボン酸は、原
料に循環し再使用する。また、軽沸分として分離した副
生成物のプロピオニトリルは、系外に取り出し廃棄す
る。
【0025】一方、軽沸分を実質的に除いた残渣から目
的生成物のアクリロニトリル二量体、カルボン酸β−シ
アノエチルエステルおよび低重合物は、高沸分として分
離するのが好ましい。分離する蒸留操作の精留塔は、多
孔板塔、充填塔、棚段塔、泡鐘塔を選択することが望ま
しい。蒸留操作としては、連続蒸留が好ましいが、回分
蒸留でも良い。
【0026】高沸分を分離するための工程としては、実
質的には次の2つの分離工程から構成される。すなわち
カルボン酸β−シアノエチルエステルを分離し、次工程
の変換工程に供給する生成物分離工程と更にカルボン酸
β−シアノエチルエステルを除いた残渣の高沸分から目
的生成物のアクリロニトリル二量体を分離する二量体分
離工程とである。
【0027】上記の未反応物分離工程で得られた高沸分
は、目的生成物のアクリロニトリル二量体(直鎖2量体
の1,4−ジシアノブテン、1,4−ジシアノブタジエ
ンおよびアジポニトリルを含有する)、カルボン酸β−
シアノエチルエステル、低重合物および二量化反応工程
で使用したルテニウム触媒を含有するので、各成分に分
離するため蒸留単位操作で分離操作を行うことが望まし
い。蒸留にて分離を行うには、上記成分が高温では重合
体を形成するので、低温で分離できる減圧蒸留で分離を
行うことにより重合体の形成を防止することが好まし
い。
【0028】生成物分離工程 減圧蒸留による場合には、気液平衡から上記成分の高沸
分からカルボン酸β−シアノエチルエステルが第一成分
として分離されるので、実質的にカルボン酸β−シアノ
エチルエステルを分離して変換反応工程に供給する。
【0029】二量体分離工程 次に、塔底から得られる高沸分中には、目的生成物のア
クリロニトリル二量体、低重合物および二量化反応工程
で使用したルテニウム触媒を含有するので、高沸分蒸留
塔で減圧蒸留を行うが多成分のアクリロニトリル二量体
を分離するので回分蒸留が好ましい、塔頂から目的生成
物のアクリロニトリル二量体を得る。
【0030】高沸分蒸留塔で目的生成物のアクリロニト
リル二量体を実質的に十分除去した蒸留残渣は、塔底か
ら取り出される。塔底からの残渣中には、副生した低重
合物および二量化反応工程で使用したルテニウム触媒を
含有するので、ルテニウム触媒回収工程で処理をし、ル
テニウムを回収することが望ましい。
【0031】変換反応工程 未反応物分離工程で分離し得られたカルボン酸β−シア
ノエチルエステルを当工程に導入し、次の反応により変
換反応を行いアクリロニトリルおよびカルボン酸を得
て、二量化反応工程に原料として供給する。変換反応工
程では、カルボン酸β−シアノエチルエステルを無触媒
または触媒の存在下で加熱することによりアクリロニト
リルおよびカルボン酸を製造する
【0032】カルボン酸β−シアノエチルエステルの変
換反応は、一般的に次の反応式で示すことができる。
【化2】 (式中で、Rは水素または炭素数1ないし20の飽和あ
るいは不飽和の炭化水素基、脂環式炭化水素基または芳
香族炭化水素基である。)即ち、本発明の二量化反応で
副生するカルボン酸β−シアノエチルエステルを無触媒
または触媒の存在下で、加熱することによりアクリロニ
トリルとカルボン酸を高い選択率で、同時に製造する非
常に有用な方法である。
【0033】カルボン酸β−シアノエチルエステルの変
換反応で使用される触媒は、ルテニウム化合物、銅化合
物、銀化合物、コバルト化合物、水銀化合物、鉛化合
物、ニッケル化合物であって、これら金属のギ酸,酢
酸,プロピオン酸,ブタン酸,ペンタン酸,ヘキサン
酸、ステアリン酸,ナフテン酸,しゅう酸,コハク酸,
アジピン酸,安息香酸などの炭素数1〜20個の有機カ
ルボン酸塩,ハロゲン化物,硫酸塩,硝酸塩などの無機
酸塩,アセチルアセトナート,3級ホスフィン錯体など
これら金属を中心原子とする配位化合物,メトキシド,
エトキシドなどのアルコキサイド,酸化物,水酸化物,
これら金属の単体などである。これらの触媒は、単独で
用いても良いし、複数の化合物を混合して用いても良
い。
【0034】当工程の反応方法は、カルボン酸β−シア
ノエチルエステルからアクリロニトリルとカルボン酸を
生成するために、無触媒または触媒の存在下で加熱する
ことによって行われる。触媒を添加する場合の添加量
は、好適には10モル%以下であり、好ましくは5モル
%以下である。添加量が多いと触媒効率が良くない。
【0035】反応温度は、好適には40〜300℃であ
るが、好ましくは60〜250℃である。反応圧力は、
50mmHgの減圧下から100kg/cmの加圧下
までの任意の圧力下で反応させることができる。当工程
の反応時間は、触媒の種類、触媒の使用量、反応温度、
圧力および攪拌条件によって異なるが、好適には0.0
1〜50時間であるが、経済的な生産性からは好ましく
は0.01〜10時間の反応時間が望ましい。
【0036】当工程において、溶媒を使用してもよく、
また使用しなくても良い。特に用いる必要はないが、例
えば芳香族炭化水素、脂肪族あるいは脂環式炭化水素、
エーテル類、ニトリル類などを反応溶媒に用いることが
出来る。
【0037】反応形態は、密閉系において反応を行うこ
ともできるが、生成するアクリロニトリルおよびカルボ
ン酸を分離しながら反応することが好ましい。生成した
アクリロニトリルとカルボン酸は二量化反応の原料とし
て循環し再使用する。この場合、残渣には副生した低重
合物および触媒(触媒を用いた場合)が含まれるので、
触媒回収工程で処理し、触媒を回収することが望まし
い。
【0038】カルボン酸β−シアノエチルエステルを前
記反応条件により反応させ、生成したアクリロニトリル
とカルボン酸を分離しながら反応を行う場合、反応と分
離を同時に行う反応装置としては、反応蒸留装置を用い
ることが好ましい。反応蒸留装置は、下部に反応部を設
け充分な反応滞留時間が取れる様に設置し、反応部の加
熱が充分に行える様に反応形態としては、管型反応系ま
たは槽型反応系の自己流通式反応方法でも好ましく、バ
ッチ式反応方法でも好ましい。
【0039】反応生成物から、アクリロニトリルおよび
カルボン酸を分離し、分離したアクリロニトリルおよび
カルボン酸は、二量化反応の原料に循環し再使用する。
反応蒸留装置の精留部は、多孔板塔、充填塔、棚段塔、
泡鐘塔を選択することが望ましい。精留部でアクリロニ
トリルおよびカルボン酸を分離した残渣は、塔底から間
欠的に取り出し、更に回分式反応蒸留装置で実質的に反
応を行い塔底からの高沸分中には、副生した低重合物お
よび反応工程で使用した触媒(触媒を用いた場合)を含
有するので、触媒回収工程で処理をし、触媒を回収する
ことが望ましい。
【0040】次に本発明の製造方法を添付図面図1によ
って述べる。添付図面図1は、本発明の一実施例を示す
製造工程であり本発明を限定するものではない。原料の
アクリロニトリル、カルボン酸、およびルテニウム触媒
を所定比率で混合してライン7から供給する。この際未
反応物分離工程から導出する配管11、変換反応工程か
ら導出する配管16および回分分離工程から導出する配
管21より分離し回収されたアクリロニトリル、カルボ
ン酸も混合し、ライン8で反応させる調製液の混合割合
になるように原料を調製する。調製された原料液は二量
化反応工程1に導入し、二量化反応を行う。
【0041】反応後、二量化反応の反応生成物は、導管
9により未反応物分離工程2に導入し、反応生成物から
アクリロニトリルおよびカルボン酸を蒸留単位操作によ
り分離し導管11により二量化反応工程に循環使用す
る。また、反応による副生成物のプロピオニトリルは、
蒸留単位操作により軽沸分として分離し、導管10によ
り系外に取り出し廃棄する。高沸分として得られる目的
生成物のアクリロニトリル二量体、カルボン酸β−シア
ノエチルエステルおよび低重合物は、導管12により導
出され、生成物分離工程3と二量体分離工程6とで、高
沸分物を各成分に分離する。まず、生成物分離工程3
で、カルボン酸β−シアノエチルエステルを、蒸留単位
操作により高沸分としてまず分離し、導管13により導
出する。
【0042】二量体分離工程6では、生成物分離工程3
の蒸留塔の塔底から導管18により得られる高沸分から
目的生成物のアクリロニトリル二量体を分離する。導管
18により得られる高沸分には、目的生成物のアクリロ
ニトリル二量体、副生する低重合物およびルテニウム触
媒を含有するので、減圧蒸留により塔頂よりアクリロニ
トリル二量体を分離し、導管19により目的生成物のア
クリロニトリル二量体を得ることができる。また、塔底
からの高沸分には副生する低重合物およびルテニウム触
媒を含有するので、導管20により取り出しルテニウム
触媒回収工程で処理をし、ルテニウムを回収することが
望ましい。
【0043】導管13により分離したカルボン酸β−シ
アノエチルエステルは、無触媒の変換反応の場合には変
換反応工程4へそのまま導入するが、触媒を使用する場
合には、導管14より触媒を必要量混入し変換反応工程
4へ導入する。変換反応工程4でカルボン酸β−シアノ
エチルエステルを変換し、アクリロニトリルおよびカル
ボン酸を得る。
【0044】変換反応によって得られたアクリロニトリ
ルおよびカルボン酸は、導管16により導出し二量化反
応工程に循環再使用する。反応濃縮液は、変換反応操作
の塔底から導管15より間欠的に取り出し、更に回分分
離工程5で実質的に反応を行い、得られたアクリロニト
リルおよびカルボン酸は、導管21により間欠的に導出
し導管16に混入する。塔底から導管17より取り出し
た残渣中には、副生した低重合物および反応工程で使用
した触媒(触媒を用いた場合)を含有するので、触媒回
収工程で処理をし、触媒を回収する。
【0045】
【実施例】次に、実施例を挙げてさらに具体的に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 添付第1図において導管8から、次の原料組成および二
量化反応の触媒として酢酸ルテニウムを二量化反応工程
1に導入し反応を行った。アクリルニトリル1500
部、酢酸500部、酢酸ルテニウム13部の成分を時間
当たり導管8から二量化反応工程1に供給し、二量化反
応は、窒素雰囲気下で攪拌下に反応温度150℃、反応
ゲージ圧力5kg/cmにて反応滞留時間6時間で行
った。反応6時間後の反応液組成は、ガスクロマトグラ
フィーで分析した。その結果、反応液中には未反応アク
リロニトリル1200部、1,4−ジシアノブテン、
1,4−ジシアノブタジエンおよびアジポニトリルの直
鎖二量体156部、プロピオニトリル9部、β−シアノ
エチルアセテート249部、酢酸368部および低重合
物18部が含まれていた。
【0046】二量化反応成績は、アクリロニトリルの転
化率が20%であり、直鎖二量体の選択率は52%、β
−シアノエチルアセテートの選択率は39%、プロピオ
ニトリルの選択率は3%であった。選択率の計算式は、
次式の数式1,2,3で表した。
【0047】
【数1】
【0048】
【数2】
【0049】
【数3】
【0050】上記二量化反応物を導管9から未反応物分
離工程2に導入し未反応のアクリロニトリル1200
部、未反応の酢酸368部、副生成物のプロピオニトリ
ル9部を蒸留にて時間当たりで分離した。蒸留条件とし
ては、次の常圧蒸留条件で行った。蒸留塔の塔底温度条
件は、83〜125℃で行って実質的に次の成分を分離
した。 アクリロニトリル 78℃/760mmHg プロピオニトリル 97℃/760mmHg 酢酸 118℃/760mmHg 反応生成物からアクリロニトリルおよび酢酸を蒸留単位
操作により分離し導管11により二量化反応工程に循環
使用した。また、反応による副生成物のプロピオニトリ
ルは、上記した蒸留単位操作により軽沸分として分離
し、導管10により系外に取り出した。
【0051】上記未反応物分離工程2の蒸留残渣の高沸
分を導管12により導出した生成物分離工程3と二量体
分離工程6で、高沸分を各成分に分離した。まず、生成
物分離工程3で、高沸分中で蒸気圧が高いβ−シアノエ
チルアセテートを、蒸留単位操作によりまず分離した。
蒸留条件としては、次の減圧蒸留条件で行った。蒸留塔
の塔底温度条件が、125℃で行って実質的に次の成分
を分離した。β−シアノエチルアセテート249部を1
10℃/25mmHgにて分離した。次に、高沸分の残
渣を導管18から二量体分離工程6に導入し次の蒸留条
件で蒸留分離した。1,4−ジシアノブテン、1,4−
ジシアノブタジエンおよびアジポニトリルの直鎖二量体
156部を165〜185℃/30mmHgの減圧蒸留
塔の塔頂から分離した。塔底からの残渣中には、副生し
た低重合物および反応工程で使用したルテニウム触媒を
含有するので、ルテニウム触媒回収工程で処理をした。
【0052】生成物分離工程3で、分離したβ−シアノ
エチルアセテート249部を導管13により導出し、導
管14より酢酸ルテニウム0.9部を添加し、変換反応
工程4に導入し反応を行った。変換反応条件は、反応温
度が170℃、反応滞留時間2.0時間の変換反応後、
アクリロニトリル114部、酢酸130部が得られ、導
管16により二量化反応工程に循環使用した。反応濃縮
液は、変換反応操作の塔底から導管15より間欠的に取
り出し、更に回分分離工程5で実質的に反応を行い、留
出物は導管21より回収し、塔底からは導管17より取
り出した残渣中には、副生した低重合物および反応工程
で使用した触媒(触媒を用いた場合)を含有するので、
触媒回収工程で処理をし、触媒を回収する。
【0053】β−シアノエチルアセテートの変換反応成
績は、転化率が100%であり、アクリロニトリルの選
択率は98%であった。反応成績の計算式は、数式4、
5で表した。
【0054】
【数4】
【0055】
【数5】
【0056】全反応成績の計算式は、数式6、7で表し
た。アクリロニトリルの全成績を表すと転化率は12.
4%であり、直鎖二量体の選択率は83.9%であっ
た。
【0057】
【数6】
【0058】
【数7】
【0059】実施例2 添付第1図において導管8から、次の原料組成および二
量化反応の触媒としてプロピオン酸ルテニウムを二量化
反応工程1に導入し反応を行った。アクリルニトリル1
500部、プロピオン酸500部、プロピオン酸ルテニ
ウム15部の成分を時間当たり導管8から二量化反応工
程1に供給し、二量化反応は、窒素雰囲気下で攪拌下に
反応温度150℃、反応ゲージ圧力5kg/cmにて
反応滞留時間6時間で行った。反応6時間後の反応液組
成は、ガスクロマトグラフィーで分析した。その結果、
反応液中には未反応アクリロニトリル1200部、1,
4−ジシアノブテン、1,4−ジシアノブタジエンおよ
びアジポニトリルの直鎖二量体174部、プロピオニト
リル9部、β−シアノエチルプロピオネート237部、
プロピオン酸362部および低重合物18部が含まれて
いた。
【0060】二量化反応成績は、アクリロニトリルの転
化率が20%であり、直鎖二量体の選択率は58%、β
−シアノエチルプロピオネートの選択率は33%、プロ
ピオニトリルの選択率は3%であった。選択率の計算式
は、次式の数式1,2,3で表した。
【0061】上記二量化反応物を導管9から未反応物分
離工程2に導入し未反応のアクリロニトリル1200
部、未反応のプロピオン酸362部、副生成物のプロピ
オニトリル9部を蒸留にて時間当たりで分離した。蒸留
条件としては、次の常圧蒸留条件で行った。蒸留塔の塔
底温度条件は、83〜148℃で行って実質的に次の成
分を分離した。 アクリロニトリル 78℃/760mmHg プロピオニトリル 97℃/760mmHg プロピオン酸 141℃/760mmHg 反応生成物からアクリロニトリルおよびプロピオン酸を
蒸留単位操作により分離し導管11により二量化反応工
程に循環使用した。また、反応による副生成物のプロピ
オニトリルは、上記した蒸留単位操作により軽沸分とし
て分離し、導管10により系外に取り出した。
【0062】上記分離工程2の蒸留残渣の高沸分を導管
12により導出した生成物分離工程3と二量体分離工程
6で、高沸分を各成分に分離した。まず、生成物分離工
程3で、高沸分中で蒸気圧が高いβ−シアノエチルプロ
ピオネートを、蒸留単位操作によりまず分離した。蒸留
条件としては、次の減圧蒸留条件で行った。蒸留塔の塔
底温度条件が、125℃で行って実質的に次の成分を分
離した。β−シアノエチルプロピオネート237部を1
14℃/25mmHgにて分離した。次に、高沸分の残
渣を導管18から二量体分離工程6に導入し次の蒸留条
件で蒸留分離した。1,4−ジシアノブテン、1,4−
ジシアノブタジエンおよびアジポニトリルの直鎖二量体
174部を165〜185℃/30mmHgの減圧蒸留
塔の塔頂から分離した。塔底からの高沸分中には、副生
した低重合物および反応工程で使用したルテニウム触媒
を含有するので、ルテニウム触媒回収工程で処理をし
た。
【0063】生成物分離工程3で、分離したβ−シアノ
エチルプロピオネート237部を導管13により導出
し、β−シアノエチルプロピオネートへ酢酸銅4部およ
び金属銅2部を導管14から添加し、変換反応工程4に
導入し反応を行った。反応条件は、反応温度が170
℃、反応滞留時間2.0時間の変換反応後、アクリロニ
トリル96部、プロピオン酸134部が得られ導管16
により二量化反応工程に循環使用した。反応濃縮液は、
変換反応操作の塔底から導管15より間欠的に取り出
し、更に回分分離工程5で実質的に反応を行い、留出物
は導管21より回収し、塔底からは導管17より取り出
した残渣中には、副生した低重合物およひ反応工程で使
用した触媒(触媒を用いた場合)を含有するので、触媒
回収工程で処理をし、触媒を回収する。
【0064】β−シアノエチルプロピオネートの変換反
応成績は、転化率が100%であり、アクリロニトリル
の選択率が97%であった。反応成績の計算式は、数式
4、5で表した。
【0065】全反応成績の計算式は、数式6、7で表し
た。全成績を表すと転化率は13.6%であり、直鎖二
量体の選択率は85%であった。
【図面の簡単な説明】
【図1】アクリロニトリル二量体製造の一実施例による
工程図である。
【符号の説明】
1 二量化反応工程 2 未反応物分離工程 3 生成物分離工程 4 変換反応工程 5 回分分離工程 6 二量体分離工程 7〜21 各工程間の液を導入・導出する配管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 253/30 C07C 255/09

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクリロニトリルの二量化により直鎖二
    量体の1,4−ジシアノブテン、1,4−ジシアノブタ
    ジエンおよびアジポニトリルを製造するアクリロニトリ
    ルの二量体製造方法において、 (a).アクリロニトリルの二量化反応器にアクリロニ
    トリルを流入させると共に、カルボン酸およびルテニウ
    ム化合物を導入し、二量化反応を行いアクリロニトリル
    の二量体を含む反応生成物を得る二量化反応工程 (b).二量化反応工程における反応生成物を導き、未
    反応のアクリロニトリル、未反応のカルボン酸、生成物
    のプロピオニトリル,カルボン酸β−シアノエチルエス
    テルおよびアクリロニトリルの二量体を分離工程でそれ
    ぞれ分離し、分離したアクリロニトリルおよびカルボン
    酸は、二量化反応工程へ再循環して原料として供給し、
    分離されたカルボン酸β−シアノエチルエステルは、次
    工程のカルボン酸β−シアノエチルエステルの変換反応
    工程に供給すると共に、二量化反応で生成した反応目的
    物のアクリロニトリルの二量体を分離する分離工程 (c).分離工程から導出されるカルボン酸β−シアノ
    エチルエステルに無触媒または触媒を添加し、加熱する
    ことにより、カルボン酸β−シアノエチルエステルの変
    換反応を行い、アクリロニトリルおよびカルボン酸を
    得、生成したアクリロニトリルおよびカルボン酸は、二
    量化反応工程へそれぞれ循環供給する変換反応工程 から成ることを特徴とするアクリロニトリル二量体の製
    造方法。
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