JP2888129B2 - デジタル信号記録装置 - Google Patents

デジタル信号記録装置

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JP2888129B2
JP2888129B2 JP6044251A JP4425194A JP2888129B2 JP 2888129 B2 JP2888129 B2 JP 2888129B2 JP 6044251 A JP6044251 A JP 6044251A JP 4425194 A JP4425194 A JP 4425194A JP 2888129 B2 JP2888129 B2 JP 2888129B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、固体メモリにデジタル
信号を符号化して記録するデジタル信号記録装置及びデ
ジタル信号再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体メモリ(固体メモリ)の大
容量化、低価格化に伴い、固体メモリを記録媒体にした
デジタル信号記録再生装置が次世代記録再生装置として
期待されている。しかしながら、現在固体メモリは磁気
テープや磁気ディスク、光ディスクなどの他の記録媒体
に比較すると価格が非常に高く、固体メモリを用いたデ
ジタル信号記録再生装置の実用化を阻んでいる。固体メ
モリの有効活用を図り、デジタル信号記録再生装置の実
用化を図る上で、信号圧縮技術は有効な手段であるが、
圧縮率を上げると一方で記録品質が低下するという問題
を有している。
【0003】以下に本発明に最も近い従来例として、特
開平2−305053号公報を例にして説明する。この
公報記載の発明は、デジタル信号を符号化する際に、ビ
ットレートを可変できるようにしている。メモリ容量が
充分にあるときはデジタル信号を高いビットレートで符
号化して固体メモリに記録する。次に、固体メモリの残
容量が少なくなってくると、高ビットレートで記録した
データを固体メモリから読みだして、当初とは異なる圧
縮アルゴリズムにより、ビットレートを下げて再度符号
化し直し、固体メモリに記録する。こうすることによ
り、固体メモリに空領域を確保する。この一連の処理を
繰り返すことによって、記録品質と長時間化の相反する
課題に対処している。
【0004】また、本出願人は、特願平5−27181
8号(以下、先願と略する)において本願の基礎とな
る、階層符号化方式によるデジタル信号記録再生装置を
提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来例では、固体メモリに空領域を確保するためには、高
いビットレートで記録したデータを固体メモリから読み
だし、当初とは異なる圧縮アルゴリズムによりビットレ
ートを下げて再度符号化し直さなければならず、ハード
ウエアに対する負荷が大きく、効率が悪いという問題を
有していた。また、データ量によっては固体メモリ内に
未使用領域が発生し、固体メモリの有効活用が図れない
という問題を有していた。
【0006】また上記した本出願人による先願において
は、具体的な階層符号化器の構成や固体メモリへの階層
データの格納方法については特に限定していない。
【0007】本発明は上記問題点に鑑み、記録品質を可
能な限り保持しながら、効率よく記録時間を伸ばすこと
ができるとともに、固体メモリの有効活用を図ったデジ
タル信号記録再生装置を提供することを目的とする。ま
た、上記先願では限定されていなかった階層符号化器の
具体構成や、固体メモリへの階層データの格納方法につ
いて新たな構成を付加することにより、簡単な処理で上
記目的を実現可能とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載のデジタル信号記録装置は、階層符号
化器(12-17)、記録装置(18)、書き込み制御器(19)から
なるデジタル信号記録装置であって、階層符号化器(12-
17)は、入力されるデジタル信号を、第1から第Nの階
層順位に分けられた階層データに符号化し、記録装置(1
8)は、データ格納領域と補助情報格納領域とを有し、デ
ータ格納領域は、階層符号化器(12-17)で符号化した階
層データを格納し、補助情報格納領域は、いずれの階層
データがいずれのデータ格納領域に格納されたかを表す
補助情報を格納し、書き込み制御器(19)は、予め定めら
れたアドレス順位で各階層データとその補助情報を記録
装置(18)に書き込み、階層順位の低い階層データの書き
込みアドレスが、階層順位の高い階層データと一致した
際、階層順位の低い階層データの書き込みを中止すると
ともに、階層順位の低い階層データの一部の領域を解放
するよう構成されている。請求項2記載のデジタル信号
記録装置は、請求項1記載において、書き込み制御器(1
9)の予め定められたアドレス順序は、第1の階層データ
を、アドレスA番地からアドレスB番地に格納し、第2
の階層データを、アドレスB番地からアドレスA番地に
格納するものである。請求項3記載のデジタル信号記録
装置は、請求項1において、書き込み制御器(19)の予め
定められたアドレス順序は、第1の階層データを、アド
レスA番地からアドレスB番地に、アドレスB番地に達
した際にはアドレスD番地からアドレスC番地に格納
し、第2の階層データを、アドレスC番地からアドレス
A番地、アドレスD番地からアドレスC番地に交互に格
納するものである。但し、A<B, C<D (A>
B, C>D)である。請求項4記載のデジタル信号記
録装置は、請求項1において、書き込み制御器(19)の予
め定められたアドレス順序は、第1の階層データを、ア
ドレスA番地からアドレスB番地に、アドレスB番地に
達した際にはアドレスD番地からアドレスC番地に格納
し、第2の階層データを、アドレスC番地からアドレス
D番地に格納し、第3の階層データを、アドレスB番地
からアドレスA番地、アドレスD 番地からアドレスC番
地に交互に格納し、第4の階層データを、アドレスA’
番地からアドレスA番地またはアドレスB番地、アドレ
スC’番地からアドレスC番地またはアドレスD番地に
交互に格納するものである。但し、A<A’<B,C<
C’<D (A>A’>B, C>C’>D)であ
る。請求項5記載のデジタル信号記録装置は、請求項1
において、書き込み制御器(19)の予め定められたアドレ
ス順序は、第1の階層データを、アドレスA番地からア
ドレスB番地に、アドレスB番地に達した際にはアドレ
スD番地からアドレスC番地に、アドレスC番地に達し
た際にはアドレスE番地からアドレスF番地に格納し、
第2の階層データを、アドレスE番地からアドレスF番
地に、アドレスF番地に達した際にはアドレスC番地か
らアドレスD番地に格納し、第3の階層データを、アド
レスC番地からアドレスD番地に格納し、第4の階層デ
ータを、アドレスB番地からアドレスA番地、アドレス
D番地からアドレスC番地、アドレスF番地からアドレ
スE番地に交互に格納し、第5の階層データを、アドレ
スA’番地からアドレスA番地またはアドレスB番地、
アドレスC’番地からアドレスC番地またはD番地、ア
ドレスE’番地からアドレスE番地またはアドレスF番
地に交互に格納するものである。但し、A<A’<B,
C<C’<D,E<E’<F (A>A’>B, C
>C’>D, E>E’>F)である。請求項6記載の
デジタル信号記録装置は、請求項1乃至5に記載の階層
符号化器(12-17)は、LPC合成フィルタ係数、階層デ
ータに分けられたパルス情報を出力するマルチパルス符
号化器(42)であり、パルス情報は、パルスの振幅値と位
置からなり、階層順位は、パルスの振幅値に基づいて決
定されるようにしたものである。
【0009】
【0010】
【0011】
【0012】
【作用】請求項1記載のデジタル信号記録装置は、上記
構成によって、録音時間長に対してメモリ容量に余裕が
ある場合は、すべての階層データが保持されているので
高音質な録音が行え、メモリが一杯になった場合でも、
自動的に下位の階層から書き込みが中止され、上位階層
のデータが上書きされていくので極めて簡単な処理によ
って効率よく記録時間を伸ばすことができる。すなわち
記録品質を可能な限り保持しながら、効率よく記録時間
を伸ばすことができるとともに、データが固体メモリに
有効に格納されるため、固体メモリの有効活用を図るこ
とができることとなるのである。請求項2記載のデジタ
ル信号記録装置は、上記構成によって、第1の階層デー
タも第2の階層データもきわめて簡単なアドレス制御で
メモリへの書き込みが行え、しかも、第2の階層データ
の書き込みアドレスと第1の階層データの書き込みアド
レスとが一致するか否かというきわめて簡単な判定基準
によって、下位階層(この場合第2の階層)データの廃
棄処理による録音時間延長が行えることとなる。請求項
3記載のデジタル信号記録装置は、上記構成によって、
階層数が3の場合でも、第1、第2、第3の階層データ
ともきわめて簡単なアドレス制御でメモリへの書き込み
が行え、しかも、第3の階層データの書き込みアドレス
が第1あるいは第2の階層データの書き込みアドレスと
一致するか否か、第2の階層データの書き込みアドレス
が第1の階層データの書き込みアドレスと一致するか否
かというきわめて簡単な判定基準によって、下位階層デ
ータの廃棄処理による録音時間延長が行えることとな
る。請求項4記載のデジタル信号記録装置は、上記構成
によって、階層数が4の場合でも、第1、第2、第3、
第4の階層データともきわめて簡単なアドレス制御でメ
モリへの書き込みが行え、しかも、第4の階層データの
書き込みアドレスが第1あるいは第2あるいは第3の階
層データの書き込みアドレスと一致するか否か、第3の
階層データの書き込みアドレスが第1あるいは第2の階
層データの書き込みアドレスと一致するか否か、第2の
階層データの書き込みアドレスが第1の階層データの書
き込みアドレスと一致するか否かというきわめて簡単な
判定基準によって、下位階層データの廃棄処理による録
音時間延長が行えることとなる。請求項5記載のデジタ
ル信号記録装置は、上記構成によって、階層数が5の場
合でも、第1、第2、第3、第4、第5の階層データと
もきわめて簡単なアドレス制御でメモリへの書き込みが
行え、しかも、第5の階層データの書き込みアドレスが
第1あるいは第2あるいは第3あるいは第4の階層デー
タの書き込みアドレスと一致するか否か、第4の階層デ
ータの書き込みアドレスが第1あるいは第2あるいは第
3の階層データの書き込みアドレスと一致するか否か、
第3の階層データの書き込みアドレスが第1あるいは第
2の階層データの書き込みアドレスと一致するか否か、
第2の階層データの書き込みアドレスが第1の階層デー
タの書き込みアドレスと一致するか否かというきわめて
簡単な判定基準によって、下位階層データの廃棄処理に
よる録音時間延長が行えることとなる。請求項6記載の
デジタル信号記録装置は、上記構成によって、マルチパ
ルス符号化方式において記録品質を可能な限り保持しな
がら、効率よく記録時間を伸ばすことができるととも
に、データが固体メモリに有効に格納されるため、固体
メモリの有効活用を図ることができることとなる。
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【実施例】以下、本発明のデジタル信号記録装置及びデ
ジタル信号再生装置について、図面を参照しながら説明
する。
【0017】図1は本発明の第1の実施例におけるデジ
タル信号記録装置の構成を示すブロック図である。図1
において、11はアナログの音声入力信号を、例えば1
6ビットのディジタル信号に変換するA/D変換器、1
2はA/D変換器11からの16ビットのデジタル信号
を第1の帯域信号から第4の帯域信号までの4帯域に帯
域分割する帯域分割器、13は、上記第1の帯域信号を
6ビットで量子化し、第1の符号データを出力する第1
の量子化器、14は、上記第2の帯域信号を4ビットで
量子化し、第2の符号データを出力する第2の量子化
器、15は、上記第3の帯域信号を3ビットで量子化
し、第3の符号データを出力する第3の量子化器、16
は、上記第4の帯域信号を3ビットで量子化し、第4の
符号データを出力する第4の量子化器、17は、上記第
1から第4の符号データの総計16ビットの符号データ
を受けて、それぞれ4ビットの第1の階層データから第
4の階層データまでの4階層の階層データを出力する階
層分割器、18は階層分割器17で階層符号化されたデ
ータを格納するデータ格納領域と、該格納されたデータ
の属性を表す補助情報を格納する補助情報格納領域とを
有する固体メモリ、19は固体メモリ18の書き込み可
能領域が不足した場合、固体メモリ18に格納された階
層データのうち、少なくとも上記第1の階層データは保
持したまま、それ以外の任意の階層の階層データの少な
くとも一部のデータ領域を開放し、該開放されたデータ
領域に相当する記憶領域に、少なくとも上記第1の階層
データを含む、4個以下の任意の階層の個数の階層デー
タを格納する書き込み制御器である。
【0018】ここで、データ領域を開放する、という言
葉の意味は、そのデータ領域に既に書き込まれているデ
ータがあっても、その領域に新規にデータを書き込むこ
とを許可する状態にするということである。
【0019】図2は図1に示した帯域分割器12の構成
の一例を示すブロック図である。図2に示すように、帯
域分割器12は、QMF(quadrature mirror filter)2
段で構成されたQMFフィルタバンクであり、従来から
広く用いられている帯域分割器である(例えば「電子情
報通信学会編 デジタル信号処理ハンドブック pp.135ー
137 1993年」 参照)。本実施例では、帯域分割器の一
例として、上記のようなQMFフィルタバンクを用いて
いるが、このほかにも、MPEGオーディオ符号化アル
ゴリズム等で行われている、ポリフェーズフィルタバン
クや、ハイブリッドポリフェーズ/MDCTフィルタバ
ンクを用いたようなものでもよい(ISO/IEC 11172-3:199
3 参照)。
【0020】本実施例では、上記第1から第4の量子化
器で量子化するビット数は、それぞれ6ビット、4ビッ
ト、3ビット、3ビットとしているが、必ずしもそうす
る必要なく、例えば、6ビット、5ビット、3ビット、
2ビット等としてもよい。また、本実施例では、上記第
1から第4の量子化器は、それぞれ上記のように予め与
えられたビット数で線形量子化する量子化器とするが、
対数関数や双曲線関数等で非線形変換する非線形量子化
器であってもよい(「電子情報通信学会編 デジタル信
号処理ハンドブック pp.16ー17 1993年」 参照)。ま
た、MPEGオーディオ符号化アルゴリズム等で行われ
ている様に、入力信号の振幅値に応じて振幅を正規化し
ながら量子化を行うような量子化器であってもよい(ISO
/IEC 11172-3:1993 参照)。
【0021】図3は、各帯域に割り当てるビット数がそ
れぞれ6ビット、4ビット、3ビット、3ビットの場
合、階層分割器17が、上記第1から第4の符号データ
の総計16ビットの符号データの中のいずれのビットを
いずれの階層に当てはめるかの一例を示したものであ
る。図3における各枠内の数字がいずれの階層かを表す
数字である。なお、図3に示した帯域1〜帯域4は、帯
域1が最も低い周波数帯域で、順に帯域4にいくにした
がって高周波数帯域となるものとする。図3では、第1
の階層データは、第1の符号データのMSB側4ビット
の4ビットデータ、第2の階層データは、第1の符号デ
ータの第2LBS1ビットと第2の符号データのMSB
側3ビットの計4ビットデータ、第3の階層データは、
第3の符号データのMSB側2ビットと第4の符号デー
タのMSB側2ビットの計4ビットデータ、第4の階層
データは、第1の符号データの第1LSB1ビットと第
2の符号データの第1LSB1ビットと第3の符号デー
タの第1LSB1ビットと第4の符号データの第1LS
B1ビットの計4ビットデータ、というような階層構造
にするわけである。上記のような階層分割を行うのは、
低い周波数帯域の情報及び各帯域ではMSB側の情報ほ
ど重要であるという考え方に基づいている。つまり、符
号データの重要度の順に階層分割を行なえばよいという
ことであるので、必ずしも上記のような階層分割である
必要はない。
【0022】図4は、各帯域に割り当てるビット数がそ
れぞれ6ビット、5ビット、3ビット、2ビットの場
合、階層分割器17が、上記第1から第4の符号データ
の総計16ビットの符号データの中のいずれのビットを
いずれの階層に当てはめるかの一例を示したものであ
る。図4における各枠内の数字がいずれの階層かを表す
数字である。図4では、第1の階層データは、第1の符
号データのMSB側4ビットの4ビットデータ、第2の
階層データは、第1の符号データの第2LBS1ビット
と第2の符号データのMSB側3ビットの計4ビットデ
ータ、第3の階層データは、第3の符号データのMSB
側2ビットと第4の符号データのMSB側2ビットの計
4ビットデータ、第4の階層データは、第1の符号デー
タの第1LSB1ビットと第2の符号データのLSB側
2ビットと第3の符号データの第1LSB1ビットの計
4ビットデータ、というような階層構造にするわけであ
る。上記のような階層分割を行うのも、上記した例と同
様、低い周波数帯域の情報及び各帯域ではMSB側の情
報ほど重要であるという考え方に基づいている。つま
り、符号データの重要度の順に階層分割を行なえばよい
ということであるので、必ずしも上記のような階層分割
である必要はない。
【0023】図5は書き込み制御器19の動作を表すフ
ローチャートである。図6は、データ記録中にはじめ
て、上記データ格納領域がメモリフル状態になった時の
データ格納領域の状態を示す図である。また、図7は、
データ記録中にはじめて、上記データ格納領域がメモリ
フル状態になった時の補助情報の内容を示す図である。
【0024】図8は、データ記録中、上記データ格納領
域が2度目にメモリフル状態になった時のデータ格納領
域の状態を示す図である。また、図9は、データ記録
中、上記データ格納領域が2度目にメモリフル状態にな
った時の補助情報の内容を示す図である。
【0025】図10は、データ記録終了時のデータ格納
領域の状態を示す図であり、図11は、データ記録終了
時の補助情報の内容を示す図である。
【0026】以上のように構成された本実施例のデジタ
ル信号記録装置について、以下その動作について図1か
ら図11を用いて説明する。
【0027】図1において、まず、アナログの音声入力
信号はA/D変換器11により16ビットのディジタル
信号に変換される。該ディジタル信号は帯域分割器12
により第1の帯域信号から第4の帯域信号までの4帯域
に帯域分割される。この時帯域分割は、図2で示すよう
なQMFフィルタバンクで行う。
【0028】第1の量子化器13は、上記第1の帯域信
号を6ビットで量子化し、第1の符号データを出力す
る。第2の量子化器14は、上記第2の帯域信号を4ビ
ットで量子化し、第2の符号データを出力する。第3の
量子化器15は、上記第3の帯域信号を3ビットで量子
化し、第3の符号データを出力する。第4の量子化器1
6は、上記第4の帯域信号を3ビットで量子化し、第4
の符号データを出力する。
【0029】階層分割器17は、上記第1から第4の符
号データの総計16ビットの符号データを受けて、図3
に示すように、それぞれ4ビットの第1の階層データか
ら第4の階層データまでの4階層の階層データを出力す
る。
【0030】書き込み制御器19は、図5に示すよう
に、記録開始時に、データ格納領域の全領域を開放しそ
の領域に、階層分割器17によって生成された階層デー
タを書き込む。本実施例では、第1の階層データから第
4の階層データまでの全ての階層が選択され書き込まれ
ていく。また、書き込み制御器19は、該選択された階
層のデータをどの領域に書き込むかを表す補助情報を、
上記補助情報格納領域に書き込む。
【0031】図6は、上記のようにして第1の階層から
第4の階層までの階層データが格納され、メモリフルの
状態になっている上記データ格納領域の様子を表してい
る。本実施例では、アドレス0000からアドレス0F
FFまでに第1の階層データが格納され、アドレス10
00からアドレス1FFFまでに第2の階層データが格
納され、アドレス2000からアドレス2FFFまでに
第3の階層データが格納され、アドレス3000からア
ドレス3FFFまでに第4の階層データが格納されてい
る。
【0032】図7は、上記のようにして第1の階層から
第4の階層までの階層データが格納され、上記データ格
納領域がメモリフルの状態になったときの上記補助情報
の内容を表している。これは、アドレス0000からア
ドレス0FFFまでに第1の階層データが格納され、ア
ドレス1000からアドレス1FFFまでに第2の階層
データが格納され、アドレス2000からアドレス2F
FFまでに第3の階層データが格納され、アドレス30
00からアドレス3FFFまでに第4の階層データが格
納されていることを示す内容になっている。
【0033】書き込み制御器19は、メモリフルの状態
になった場合、図5に示すように、上記補助情報を確認
し、データ格納領域の特定の領域を選択し、該領域を開
放すし、該開放されている領域に、階層分割器17によ
って生成された階層データを書き込む。本実施例では、
第3の階層データと第4の階層データが格納された領域
である、アドレス2000からアドレス3FFFまでを
開放し、該開放されている領域に、階層分割器17によ
って生成された階層データを書き込む。本実施例では、
第1の階層から第2の階層までの階層データが選択され
書き込まれていく。また、書き込み制御器19は、該選
択された階層データをどの領域に書き込むかを表す情報
を、上記補助情報格納領域に書き込む。
【0034】図8は、上記のようにして第1の階層から
第2の階層までの階層のデータが新たに格納され、メモ
リフルの状態になっている上記データ格納領域の様子を
表している。本実施例では、アドレス0000からアド
レス0FFFまでに第1の階層データが格納され、アド
レス1000からアドレス1FFFまでに第2の階層デ
ータが格納され、アドレス2000からアドレス2FF
Fまでに第1の階層データが格納され、アドレス300
0からアドレス3FFFまでに第2の階層データが格納
されている。
【0035】図9は、上記のようにして第1の階層から
第2の階層までの階層のデータが新たに格納され、上記
データ格納領域がメモリフルの状態になったときの上記
補助情報の内容を表している。これは、新たにアドレス
2000からアドレス2FFFまでに第1の階層データ
が格納され、アドレス3000からアドレス3FFFま
でに第2の階層データが格納されたことを示す内容にな
っている。
【0036】書き込み制御器19は、メモリフルの状態
になった場合、図5に示すように、上記補助情報を確認
し、データ格納領域の特定の領域を選択し、該領域を開
放すし、該開放されている領域に、階層分割器17によ
って生成された階層データを書き込む。本実施例では、
アドレス3000からアドレス3FFFまでの領域を開
放し、該開放されている領域に、上記階層分割器17に
よって生成された階層データを書き込む。本実施例で
は、第1の階層の階層データが選択され書き込まれてい
く。また、書き込み制御器19は、該選択された階層デ
ータをどの領域に書き込むかを表す情報を、上記補助情
報格納領域に書き込む。
【0037】図10は、上記のようにして第1の階層デ
ータが新たに格納され、記録状態が終了した場合の上記
データ格納領域の様子を表している。ここでは、アドレ
ス0000からアドレス0FFFまでに第1の階層デー
タが格納され、アドレス1000からアドレス1FFF
までに第2の階層データが格納され、アドレス2000
からアドレス2FFFまでに第1の階層データが格納さ
れ、アドレス3000からアドレス3FFFまでに第1
の階層データが格納されている。
【0038】図11は、上記のようにして第1の階層デ
ータが新たに格納され、記録状態が終了した場合の上記
補助情報の内容を表している。これは、新たにアドレス
3000からアドレス3FFFまでに第1の階層データ
が格納されたことを示す内容になっている。
【0039】以上の処理において重要なことは、書き込
み制御器19は、最も重要度の高い第1の階層データが
格納されている領域には新たな時刻のデータを書き込ま
ないということと、全ての時刻において第1の階層デー
タは必ず書き込んでいることである。
【0040】以上のように、本実施例によれば、アナロ
グの音声入力信号を16ビットのディジタル信号に変換
するA/D変換器と、該デジタル信号をM個(M≧1)
の帯域に分割する帯域分割器と、上記帯域分割器で分割
されたM個の帯域信号を受けて、それぞれ予め与えられ
たビット数で量子化するM個の量子化器と、上記M個の
量子化器で量子化された総計Qビットの量子化符号を受
けて、該量子化符号を予め決められた方法でN個(N>
1)の階層に階層分割する階層分割器と、上記階層分割
器で階層分割されたデータを格納するデータ格納領域
と、該格納されたデータの属性を表す補助情報を格納す
る補助情報格納領域とを有する固体メモリと、上記固体
メモリの書き込み可能領域が不足した場合、上記固体メ
モリに格納された階層データのうち、少なくとも上記第
1の階層データは保持したまま、それ以外の任意の階層
の階層データの少なくとも一部のデータ領域を開放し、
該開放されたデータ領域に相当する記憶領域に、少なく
とも上記第1の階層データを含む、N個以下の任意の階
層の個数の階層データを上記データ格納領域に格納し、
該格納したデータの属性を表す補助情報を上記補助情報
格納領域に格納する書き込み制御器とを備え、上記デー
タ格納領域がメモリフルの状態になるたびに、すでに格
納された階層データのうち、少なくとも上記第1の階層
データは保持したまま、それ以外の任意の階層の階層デ
ータの少なくとも一部のデータ領域を開放し、該開放さ
れた領域に新たに、少なくとも上記第1の階層データを
含む、N個以下の任意の階層の個数の階層データを格納
することにより、効率よく録音時間の延長を行うことが
でき、しかも、最も重要な符号化データであるところの
第1の階層データは必ず保持されているので、復号する
際に大きな品質劣化を防ぐことができる。
【0041】以下、本発明の第2の実施例について図面
を参照しながら説明する。図12は本発明の第2の実施
例におけるデジタル信号記録装置の構成を示すブロック
図である。図12において、21はアナログの音声入力
信号を例えば16ビットのディジタル信号に変換するA
/D変換器、22はA/D変換器21の16ビットのデ
ジタル信号を第1の帯域信号から第4の帯域信号までの
4帯域に帯域分割する帯域分割器、28は階層符号化さ
れたデータを格納するデータ格納領域と、該格納された
データの属性を表す補助情報を格納する補助情報格納領
域とを有する固体メモリであり、第1の実施例で示した
ものと同様のものである。
【0042】本第2の実施例が第1の実施例と異なるの
は4点ある。1点目は、帯域分割器22から出力される
4帯域の帯域信号を所定の時間間隔毎に区切り、該時間
間隔毎に上記4帯域の信号のパワーの比を求め、該パワ
ーの比に応じて、各帯域信号を量子化するビット数を計
算する適応ビット割当器30を設けた点である。2点目
は、第1の量子化器23が、適応ビット割当器30で第
1の帯域に割り当てられたビット数で第1の帯域信号を
量子化して、第1の符号データを出力する量子化器であ
り、第2の量子化器24が、適応ビット割当器30で第
2の帯域に割り当てられたビット数で第2の帯域信号を
量子化して、第2の符号データを出力する量子化器であ
り、第3の量子化器25が、適応ビット割当器30で第
3の帯域に割り当てられたビット数で第3の帯域信号を
量子化して、第3の符号データを出力する量子化器であ
り、第4の量子化器26が、適応ビット割当器30で第
4の帯域に割り当てられたビット数で第4の帯域信号を
量子化して、第4の符号データを出力する量子化器であ
る点である。3点目は、階層分割器27が、適応ビット
割当器30で各帯域に割り当てられたビット数に応じ
て、階層分割方法を適応的に変更しながら、上記第1か
ら第4の量子化器で量子化された符号データを4階層に
階層分割する階層分割器である点である。4点目は、書
き込み制御器29は、固体メモリ28の書き込み可能領
域が不足した場合、固体メモリ28に格納された階層デ
ータのうち、少なくとも上記第1の階層データは保持し
たまま、それ以外の任意の階層の階層データの少なくと
も一部のデータ領域を開放し、該開放されたデータ領域
に相当する記憶領域に、少なくとも上記第1の階層デー
タを含む、4個以下の任意の階層の個数の階層データを
格納する書き込み制御器であり、しかも適応ビット割当
器30で割り当てられた各帯域のビット数をも固体メモ
リ28の補助情報格納領域に書き込む書き込み制御器で
あるところである。
【0043】図13は、適応ビット割当器30で、第1
から第4の帯域に割り当てられたビット数がそれぞれ5
ビット、6ビット、2ビット、3ビット、の場合、階層
分割器27が、上記第1から第4の符号データの総計1
6ビットの符号データの中のいずれのビットをいずれの
階層に当てはめるかの一例を示したものである。図13
における各枠内の数字がいずれの階層かを表す数字であ
る。なお、図13に示した帯域1〜帯域4は、帯域1が
最も低い周波数帯域で、順に帯域4にいくにしたがって
高周波数帯域となるものとする。
【0044】図13では、第1の階層データは、第1の
符号データのMSB側4ビットの4ビットデータ、第2
の階層データは、第2の符号データのMSB側4ビット
の計4ビットデータ、第3の階層データは、第3の符号
データのMSB側2ビットと第4の符号データのMSB
側2ビットの計4ビットデータ、第4の階層データは、
第1の符号データの第1LSB1ビットと第2の符号デ
ータのLSB側2ビットと第4の符号データの第1LS
B1ビットの計4ビットデータ、というような階層構造
にするわけである。上記のような階層分割を行うのは、
低い周波数帯域の情報及び各帯域ではMSB側の情報ほ
ど重要であるという考え方に基づいている。つまり、符
号データの重要度の順に階層分割を行なえばよいという
ことである。
【0045】しかしながら、必ずしも上記のような階層
分割である必要はない。その一例を示したものが図14
である。図14は図13で示したものと同様、上記適応
ビット割当器30で、第1から第4の帯域に割り当てら
れたビット数がそれぞれ5ビット、6ビット、2ビッ
ト、3ビット、の場合の階層分割の別の方法を示してお
り、階層分割器27が、上記第1から第4の符号データ
の総計16ビットの符号データの中のいずれのビットを
いずれの階層に当てはめるかの一例を示したものであ
る。図14における各枠内の数字がいずれの階層かを表
す数字である。図14では、第1の階層データは、第1
の符号データのMSB側4ビットの4ビットデータ、第
2の階層データは、第2の符号データのMSB側3ビッ
トと第1の符号データの第1LSB1ビットの計4ビッ
トデータ、第3の階層データは、第3の符号データのM
SB側2ビットと第2の符号データの第2LSB側第3
LSBの計4ビットデータ、第4の階層データは、第2
の符号データの第1LSB1ビットと第4の符号データ
3ビットの計4ビットデータ、というような階層構造に
するわけである。
【0046】図3は、各帯域に割り当てるビット数がそ
れぞれ6ビット、4ビット、3ビット、3ビットの場
合、階層分割器17が、上記第1から第4の符号データ
の総計16ビットの符号データの中のいずれのビットを
いずれの階層に当てはめるかの一例を示したものであ
る。図3における各枠内の数字がいずれの階層かを表す
数字である。なお、図3に示した帯域1〜帯域4は、帯
域1が最も低い周波数帯域で、順に帯域4にいくにした
がって高周波数帯域となるものとする。図3では、第1
の階層データは、第1の符号データのMSB側4ビット
の4ビットデータ、第2の階層データは、第1の符号デ
ータの第2LBS1ビットと第2の符号データのMSB
側3ビットの計4ビットデータ、第3の階層データは、
第3の符号データのMSB側2ビットと第4の符号デー
タのMSB側2ビットの計4ビットデータ、第4の階層
データは、第1の符号データの第1LSB1ビットと第
2の符号データの第1LSB1ビットと第3の符号デー
タの第1LSB1ビットと第4の符号データの第1LS
B1ビットの計4ビットデータ、というような階層構造
にするわけである。上記のような階層分割を行うのは、
低い周波数帯域の情報及び各帯域ではMSB側の情報ほ
ど重要であるという考え方に基づいている。つまり、符
号データの重要度の順に階層分割を行なえばよいという
ことであるので、必ずしも上記のような階層分割である
必要はない。
【0047】図4は、各帯域に割り当てるビット数がそ
れぞれ6ビット、5ビット、3ビット、2ビットの場
合、階層分割器17が、上記第1から第4の符号データ
の総計16ビットの符号データの中のいずれのビットを
いずれの階層に当てはめるかの一例を示したものであ
る。図4における各枠内の数字がいずれの階層かを表す
数字である。図4では、第1の階層データは、第1の符
号データのMSB側4ビットの4ビットデータ、第2の
階層データは、第1の符号データの第2LBS1ビット
と第2の符号データのMSB側3ビットの計4ビットデ
ータ、第3の階層データは、第3の符号データのMSB
側2ビットと第4の符号データのMSB側2ビットの計
4ビットデータ、第4の階層データは、第1の符号デー
タの第1LSB1ビットと第2の符号データのLSB側
2ビットと第3の符号データの第1LSB1ビットの計
4ビットデータ、というような階層構造にするわけであ
る。上記のような階層分割を行うのも、上記した例と同
様、低い周波数帯域の情報及び各帯域ではMSB側の情
報ほど重要であるという考え方に基づいている。つま
り、符号データの重要度の順に階層分割を行なえばよい
ということであるので、必ずしも上記のような階層分割
である必要はない。
【0048】図15は、所定の時間間隔毎のビット割当
パタンを表す情報が補助情報格納領域に格納されている
様子の一例を示している。
【0049】以上のように構成されたデジタル信号記録
装置について、以下その動作について図12、図13、
図14、図15、図3、図4、を用いて説明する。
【0050】図12において、まず、アナログの音声入
力信号はA/D変換器21により16ビットのディジタ
ル信号に変換される。該ディジタル信号は帯域分割器2
2により第1の帯域信号から第4の帯域信号までの4帯
域に帯域分割される。以上の処理は第1の実施例で示し
たものと同様である。
【0051】次に、適応ビット割当器30では、帯域分
割器22から出力される4帯域の帯域信号を所定の時間
間隔毎に区切り、該時間間隔毎に上記4帯域の信号のパ
ワーの比を求め、該パワーの比に応じて、各帯域信号を
量子化するビット数を計算する。本実施例では、適応的
にビットを割り当てる方法として、単に各帯域のパワー
の比に応じた割当を行う様にしているが、MPEGオー
ディオ符号化などで行われているように、聴覚のマスキ
ング特性を利用したサイコアコースティックモデルを利
用した方法でもよい(ISO/IEC 11172-3:1993 参照)。
【0052】次に、第1の量子化器23は、適応ビット
割当器30で第1の帯域に割り当てられたビット数で第
1の帯域信号を量子化して、第1の符号データを出力
し、第2の量子化器24は、適応ビット割当器30で第
2の帯域に割り当てられたビット数で第2の帯域信号を
量子化して、第2の符号データを出力し、第3の量子化
器25は、適応ビット割当器30で第3の帯域に割り当
てられたビット数で第3の帯域信号を量子化して、第3
の符号データを出力し、第4の量子化器26は、適応ビ
ット割当器30で第4の帯域に割り当てられたビット数
で第4の帯域信号を量子化して、第4の符号データを出
力する。
【0053】階層分割器27では、適応ビット割当器3
0で各帯域に割り当てられたビット数に応じて、階層分
割方法を適応的に変更しながら、上記第1から第4の量
子化器で量子化された符号データを4階層に階層分割す
る。
【0054】図13は、適応ビット割当器30で、第1
から第4の帯域に割り当てられたビット数がそれぞれ5
ビット、6ビット、2ビット、3ビット、の場合、階層
分割器27が、上記第1から第4の符号データの総計1
6ビットの符号データの中のいずれのビットをいずれの
階層に当てはめるかの一例を示したものである。図13
における各枠内の数字がいずれの階層かを表す数字であ
る。図13では、第1の階層データは、第1の符号デー
タのMSB側4ビットの4ビットデータ、第2の階層デ
ータは、第2の符号データのMSB側4ビットの計4ビ
ットデータ、第3の階層データは、第3の符号データの
MSB側2ビットと第4の符号データのMSB側2ビッ
トの計4ビットデータ、第4の階層データは、第1の符
号データの第1LSB1ビットと第2の符号データのL
SB側2ビットと第4の符号データの第1LSB1ビッ
トの計4ビットデータ、というような階層構造にするわ
けである。
【0055】また図3は、適応ビット割当器30で、第
1から第4の帯域に割り当てられたビット数がそれぞれ
6ビット、4ビット、3ビット、3ビットの場合、階層
分割器17が、上記第1から第4の符号データの総計1
6ビットの符号データの中のいずれのビットをいずれの
階層に当てはめるかの一例を示したものである。図3に
おける各枠内の数字がいずれの階層かを表す数字であ
る。図3では、第1の階層データは、第1の符号データ
のMSB側4ビットの4ビットデータ、第2の階層デー
タは、第1の符号データの第2LBS1ビットと第2の
符号データのMSB側3ビットの計4ビットデータ、第
3の階層データは、第3の符号データのMSB側2ビッ
トと第4の符号データのMSB側2ビットの計4ビット
データ、第4の階層データは、第1の符号データの第1
LSB1ビットと第2の符号データの第1LSB1ビッ
トと第3の符号データの第1LSB1ビットと第4の符
号データの第1LSB1ビットの計4ビットデータ、と
いうような階層構造にするわけである。
【0056】また図4は、適応ビット割当器30で、第
1から第4の帯域に割り当てられたビット数がそれぞれ
6ビット、5ビット、3ビット、2ビットの場合、階層
分割器17が、上記第1から第4の符号データの総計1
6ビットの符号データの中のいずれのビットをいずれの
階層に当てはめるかの一例を示したものである。図4に
おける各枠内の数字がいずれの階層かを表す数字であ
る。図4では、第1の階層データは、第1の符号データ
のMSB側4ビットの4ビットデータ、第2の階層デー
タは、第1の符号データの第2LBS1ビットと第2の
符号データのMSB側3ビットの計4ビットデータ、第
3の階層データは、第3の符号データのMSB側2ビッ
トと第4の符号データのMSB側2ビットの計4ビット
データ、第4の階層データは、第1の符号データの第1
LSB1ビットと第2の符号データのLSB側2ビット
と第3の符号データの第1LSB1ビットの計4ビット
データ、というような階層構造にするわけである。
【0057】このように、階層分割器17は、適応ビッ
ト割当器30によって割り当てられた各帯域のビット数
に応じて、いずれのビットをいずれの階層に割り当てる
かを変更する。いずれのビットをいずれの階層に割り当
てるかは、上記のように割り当てられたビットパタン毎
に予め定めておいてもよいし、予め定められた順位付け
のルールによって逐次定めてもよい。
【0058】書き込み制御器29は、上記の様に出力さ
れた階層データを固体メモリ28に補助情報と共に格納
して行くが、この過程は、第1の実施例と同様である。
但し、補助情報格納領域には、上記ビット割当量を算出
する所定の時間間隔毎にビット割当パタンを表す情報を
も格納する点が第1の実施例とは異なる。図15は、所
定の時間間隔毎のビット割当パタンを表す情報が補助情
報格納領域に格納されている様子の一例を示している。
【0059】図15では、第1時間間隔では、第1帯域
に6ビット、第2帯域に4ビット、第3帯域に3ビッ
ト、第4帯域に3ビットが割り当てられたことを示して
おり、以下同様に第2時間間隔では、第1帯域に6ビッ
ト、第2帯域に5ビット、第3帯域に3ビット、第4帯
域に2ビットが割り当てられたことを示しており、第3
時間間隔では、第1帯域に5ビット、第2帯域に5ビッ
ト、第3帯域に3ビット、第4帯域に3ビットが割り当
てられたことを示している。
【0060】以上のように、本実施例によれば、アナロ
グの音声入力信号を16ビットのディジタル信号に変換
するA/D変換器と、該デジタル信号をM個(M≧1)
の帯域に分割する帯域分割器と、各帯域信号を量子化す
るビット数を、所定の時間間隔毎の各帯域信号のパワー
の分布或いは周波数スペクトルの分布に適応して分配す
る適応ビット割当器と、上記帯域分割器で分割されたM
個の帯域信号を、それぞれ上記適応ビット割当器で決め
られたビット数で量子化するM個の量子化器と、上記M
個の量子化器で量子化された総計Qビットの量子化符号
を受けて、該量子化符号を、上記適応ビット割当器で割
り当てられたビット割当パタンに応じて、N個(N>
1)の階層に階層分割する階層分割器と、上記階層分割
器で階層分割されたデータを格納するデータ格納領域
と、該格納されたデータの属性を表す補助情報を格納す
る補助情報格納領域とを有する固体メモリと、上記固体
メモリの書き込み可能領域が不足した場合、上記固体メ
モリに格納された階層データのうち、少なくとも上記第
1の階層データは保持したまま、それ以外の任意の階層
の階層データの少なくとも一部のデータ領域を開放し、
該開放されたデータ領域に相当する記憶領域に、少なく
とも上記第1の階層データを含む、N個以下の任意の階
層の個数の階層データを上記データ格納領域に格納し、
該格納したデータの属性を表す補助情報を上記補助情報
格納領域に格納する書き込み制御器とを備え、上記デー
タ格納領域がメモリフルの状態になるたびに、すでに格
納された階層データのうち、少なくとも上記第1の階層
データは保持したまま、それ以外の任意の階層の階層デ
ータの少なくとも一部のデータ領域を開放し、該開放さ
れた領域に新たに、少なくとも上記第1の階層データを
含む、N個以下の任意の階層の個数の階層データを格納
することにより、効率よく録音時間の延長を行うことが
でき、しかも、最も重要な符号化データであるところの
第1の階層データは必ず保持されているので、復号する
際に大きな品質劣化を防ぐことができる。しかも、階層
分割方法を、入力信号の周波数分布に基づいて変更して
いるので、下位階層の階層データが欠落しても符号化品
質の劣化を少なくすることができる。
【0061】以下、本発明の第3の実施例について図面
を参照しながら説明する。図16は本発明の第3の実施
例におけるデジタル信号記録装置の構成を示すブロック
図である。図16において、31はアナログの音声入力
信号を例えば16ビットのディジタル信号に変換するA
/D変換器、32はA/D変換器31の16ビットのデ
ジタル信号を第1の帯域信号から第4の帯域信号までの
4帯域に帯域分割する帯域分割器、38は階層符号化さ
れたデータを格納するデータ格納領域と、該格納された
データの属性を表す補助情報を格納する補助情報格納領
域とを有する固体メモリ、39は固体メモリ38の書き
込み可能領域が不足した場合、固体メモリ38に格納さ
れた階層データのうち、少なくとも上記第1の階層デー
タは保持したまま、それ以外の任意の階層の階層データ
の少なくとも一部のデータ領域を開放し、該開放された
データ領域に相当する記憶領域に、少なくとも上記第1
の階層データを含む、4個以下の任意の階層の個数の階
層データを格納する書き込み制御器であり、階層分割器
37は、適応ビット割当器40で各帯域に割り当てられ
たビット数に応じて、階層分割方法を適応的に変更しな
がら、上記第1から第4の量子化器で量子化された符号
データを4階層に階層分割する階層分割器であり、第2
の実施例で示したものと同様のものである。
【0062】本第3の実施例が第2の実施例と異なるの
は、適応ビット割当器40は、帯域分割器32から出力
される4帯域の帯域信号を所定の時間間隔毎に区切り、
該時間間隔毎に上記4帯域の信号のパワーの比を求め、
該パワーの比に応じて、各帯域信号を量子化するビット
数を割り当てる際に、少なくとも、各帯域毎に予め割り
当てられたビット数(以下、コアビットと記す)以上の
ビット数を割り当てる適応ビット割当器であり、第1の
量子化器33が、適応ビット割当器40で第1の帯域に
割り当てられたビット数で第1の帯域信号を量子化し
て、第1の符号データを出力する量子化器であり、第2
の量子化器34が、適応ビット割当器40で第2の帯域
に割り当てられたビット数で第2の帯域信号を量子化し
て、第2の符号データを出力する量子化器であり、第3
の量子化器35が、適応ビット割当器40で第3の帯域
に割り当てられたビット数で第3の帯域信号を量子化し
て、第3の符号データを出力する量子化器であり、第4
の量子化器36が、適応ビット割当器40で第4の帯域
に割り当てられたビット数で第4の帯域信号を量子化し
て、第4の符号データを出力する量子化器であるが、そ
れぞれの量子化器はEmbedded−ADPCM方式
の量子化器である点である。Embedded−ADP
CM方式とは、ADPCM方式における予測器に帰還さ
せる符号化信号を予め決められたビット数の上位ビット
のみとし、それ以外のビットは、符号化器側の予測ルー
プでも復号化器側の予測ループでも用いないように構成
する符号化方式である(「電子情報通信学会論文誌 B-
I Vol. J72-B-I No.12 pp.1199ー1209 1989年12月」 参
照)。このような構成にすると、仮に下位ビットが廃棄
されても、符号化器側と復号化器側とで予測信号の不一
致が生じないので、品質の劣化が少なく済むわけであ
る。本実施例では、上記Embedded−ADPCM
において予測器に帰還させるビットを、上記コアビット
としている。
【0063】以上のように構成されたデジタル信号記録
装置について、以下その動作について図16、図13、
図3、図4、を用いて説明する。
【0064】図16において、まず、アナログの音声入
力信号はA/D変換器31により16ビットのディジタ
ル信号に変換される。該ディジタル信号は帯域分割器3
2により第1の帯域信号から第4の帯域信号までの4帯
域に帯域分割される。以上の処理は第2の実施例で示し
たものと同様である。
【0065】次に、適応ビット割当器40では、帯域分
割器32から出力される4帯域の帯域信号を所定の時間
間隔毎に区切り、該時間間隔毎に上記4帯域の信号のパ
ワーの比を求め、該パワーの比に応じて、各帯域信号を
量子化するビット数を割り当てるが、この時、少なくと
も、各帯域毎に予め割り当てられたビット数(以下、コ
アビットと記す)以上のビット数を割り当てる。本実施
例では、第1帯域のコアビットは4ビット、第2帯域の
コアビットは3ビット、第3帯域のコアビットは2ビッ
ト、第4帯域のコアビットは2ビットであるとする。
【0066】次に、第1の量子化器33は、適応ビット
割当器40で第1の帯域に割り当てられたビット数で第
1の帯域信号をEnbeddedADPCMによって量
子化して、第1の符号データを出力し、第2の量子化器
34は、適応ビット割当器40で第2の帯域に割り当て
られたビット数で第2の帯域信号をEnbedded−
ADPCMによって量子化して、第2の符号データを出
力し、第3の量子化器35は、適応ビット割当器40で
第3の帯域に割り当てられたビット数で第3の帯域信号
をEnbeddedADPCMによって量子化して、第
3の符号データを出力し、第4の量子化器36は、適応
ビット割当器40で第4の帯域に割り当てられたビット
数で第4の帯域信号をEnbedded−ADPCMに
よって量子化して、第4の符号データを出力する。この
時、それぞれの帯域のEnbedded−ADPCMに
いて予測ループに用いるビット数は、上記コアビットと
する。
【0067】階層分割器37では、適応ビット割当器4
0で各帯域に割り当てられたビット数に応じて、階層分
割方法を適応的に変更しながら、上記第1から第4の量
子化器で量子化された符号データを4階層に階層分割す
る。
【0068】図13は、適応ビット割当器30で、第1
から第4の帯域に割り当てられたビット数がそれぞれ5
ビット、6ビット、2ビット、3ビット、の場合、階層
分割器27が、上記第1から第4の符号データの総計1
6ビットの符号データの中のいずれのビットをいずれの
階層に当てはめるかの一例を示したものである。図13
における各枠内の数字がいずれの階層かを表す数字であ
る。なお、図13に示した帯域1〜帯域4は、帯域1が
最も低い周波数帯域で、順に帯域4にいくにしたがって
高周波数帯域となるものとする。
【0069】図13では、第1の階層データは、第1の
符号データのMSB側4ビットの4ビットデータ、第2
の階層データは、第2の符号データのMSB側4ビット
の計4ビットデータ、第3の階層データは、第3の符号
データのMSB側2ビットと第4の符号データのMSB
側2ビットの計4ビットデータ、第4の階層データは、
第1の符号データの第1LSB1ビットと第2の符号デ
ータのLSB側2ビットと第4の符号データの第1LS
B1ビットの計4ビットデータ、というような階層構造
にするわけである。ここで注意すべきことは、それぞれ
の帯域のコアビットは、それぞれの帯域毎に同じ階層に
なるように分割しなくてはならないということである。
例えば図13で言えば、第1帯域のコアビット4ビット
は全て第1階層としているし、第2帯域のコアビット3
ビットは全て第2階層としているし、第3帯域のコアビ
ット2ビットは全て第3階層としているし、第4帯域の
コアビット2ビットは全て第3階層としているわけであ
る。このようにしておけば、特定の下位階層データが欠
落しても、符号化器側と復号化器側とで予測信号の不一
致が生じないので、品質の劣化が少なく済むわけであ
る。
【0070】また図3は、適応ビット割当器30で、第
1から第4の帯域に割り当てられたビット数がそれぞれ
6ビット、4ビット、3ビット、3ビットの場合、階層
分割器17が、上記第1から第4の符号データの総計1
6ビットの符号データの中のいずれのビットをいずれの
階層に当てはめるかの一例を示したものである。図3に
おける各枠内の数字がいずれの階層かを表す数字であ
る。図3では、第1の階層データは、第1の符号データ
のMSB側4ビットの4ビットデータ、第2の階層デー
タは、第1の符号データの第2LSB1ビットと第2の
符号データのMSB側3ビットの計4ビットデータ、第
3の階層データは、第3の符号データのMSB側2ビッ
トと第4の符号データのMSB側2ビットの計4ビット
データ、第4の階層データは、第1の符号データの第1
LSB1ビットと第2の符号データの第1LSB1ビッ
トと第3の符号データの第1LSB1ビットと第4の符
号データの第1LSB1ビットの計4ビットデータ、と
いうような階層構造にするわけである。このようにして
おけば、特定の下位階層データが欠落しても、符号化器
側と復号化器側とで予測信号の不一致が生じないので、
品質の劣化が少なく済むわけである。
【0071】また図4は、適応ビット割当器30で、第
1から第4の帯域に割り当てられたビット数がそれぞれ
6ビット、5ビット、3ビット、2ビットの場合、階層
分割器17が、上記第1から第4の符号データの総計1
6ビットの符号データの中のいずれのビットをいずれの
階層に当てはめるかの一例を示したものである。図4に
おける各枠内の数字がいずれの階層かを表す数字であ
る。図4では、第1の階層データは、第1の符号データ
のMSB側4ビットの4ビットデータ、第2の階層デー
タは、第1の符号データの第2LBS1ビットと第2の
符号データのMSB側3ビットの計4ビットデータ、第
3の階層データは、第3の符号データのMSB側2ビッ
トと第4の符号データのMSB側2ビットの計4ビット
データ、第4の階層データは、第1の符号データの第1
LSB1ビットと第2の符号データのLSB側2ビット
と第3の符号データの第1LSB1ビットの計4ビット
データ、というような階層構造にするわけである。この
ようにしておけば、特定の下位階層データが欠落して
も、符号化器側と復号化器側とで予測信号の不一致が生
じないので、品質の劣化が少なく済むわけである。
【0072】このように、階層分割器17は、適応ビッ
ト割当器30によって割り当てられた各帯域のビット数
に応じて、いずれのビットをいずれの階層に割り当てる
かを変更する。いずれのビットをいずれの階層に割り当
てるかは、上記のように割り当てられたビットパタン毎
に予め定めておいてもよいし、予め定められた順位付け
のルールによって逐次定めてもよい。
【0073】書き込み制御器29は、上記の様に出力さ
れた階層データを固体メモリ28に補助情報と共に格納
して行くが、この過程は、第2の実施例と同様である。
【0074】以上のように、本実施例によれば、アナロ
グの音声入力信号を16ビットのディジタル信号に変換
するA/D変換器と、該デジタル信号をM個(M≧1)
の帯域に分割する帯域分割器と、各帯域信号を量子化す
るビット数を、所定の時間間隔毎の各帯域信号のパワー
の分布或いは周波数スペクトルの分布に適応して分配す
る適応ビット割当器と、上記帯域分割器で分割されたM
個の帯域信号を、それぞれ上記適応ビット割当器で決め
られたビット数で量子化するM個の量子化器と、上記M
個の量子化器で量子化された総計Qビットの量子化符号
を受けて、該量子化符号を、上記適応ビット割当器で割
り当てられたビット割当パタンに応じて、N個(N>
1)の階層に階層分割する階層分割器と、上記階層分割
器で階層分割されたデータを格納するデータ格納領域
と、該格納されたデータの属性を表す補助情報を格納す
る補助情報格納領域とを有する固体メモリと、上記固体
メモリの書き込み可能領域が不足した場合、上記固体メ
モリに格納された階層データのうち、少なくとも上記第
1の階層データは保持したまま、それ以外の任意の階層
の階層データの少なくとも一部のデータ領域を開放し、
該開放されたデータ領域に相当する記憶領域に、少なく
とも上記第1の階層データを含む、N個以下の任意の階
層の個数の階層データを上記データ格納領域に格納し、
該格納したデータの属性を表す補助情報を上記補助情報
格納領域に格納する書き込み制御器とを備え、上記適応
ビット割当器は、各帯域毎に予め決められたビット数
(コアビット)以上のビット数を割り当てるような適応
ビット割当器とし、各帯域の量子化器は、上記コアビッ
トのみを予測ループに用いるEmbedded−ADP
CMとし、上記データ格納領域がメモリフルの状態にな
るたびに、すでに格納された階層データのうち、少なく
とも上記第1の階層データは保持したまま、それ以外の
任意の階層の階層データの少なくとも一部のデータ領域
を開放し、該開放された領域に新たに、少なくとも上記
第1の階層データを含む、N個以下の任意の階層の個数
の階層データを格納することにより、効率よく録音時間
の延長を行うことができる。しかも、最も重要な符号化
データであるところの第1の階層データは必ず保持され
ているので、復号する際、大きな品質の劣化を防ぐこと
ができ、しかも、各帯域の量子化器は、下位下層データ
の廃棄に強いEmbedded−ADPCMであり、し
かも階層分割方法を、入力信号の周波数分布に基づいて
変更しているので、下位階層の階層データが欠落しても
符号化品質の劣化を少なくすることができる。
【0075】以下、本発明の第4の実施例について図面
を参照しながら説明する。図17は本発明の第4の実施
例におけるデジタル信号記録装置の構成を示すブロック
図である。図17において、41はアナログの音声入力
信号を例えば16ビットのディジタル信号に変換するA
/D変換器、45は階層符号化されたデータを格納する
データ格納領域と、該格納されたデータの属性を表す補
助情報を格納する補助情報格納領域とを有する固体メモ
リであり、第1の実施例で示したものと同様のものであ
る。
【0076】本第4の実施例が第1の実施例と異なるの
は、第1の実施例では、階層分割器の入力となる符号デ
ータを生成する符号化部が、帯域分割器と、第1から第
4の量子化器で構成されていたのに対し、本実施例で
は、階層分割器の入力となる符号データを生成する符号
化部が、分析合成系における合成器の駆動音源をNp本
のパルスで表現するマルチパルス符号化器42で構成さ
れている点、及び書き込み制御器44が、第1の実施例
で示したものと同様の機能に加え、マルチパルス符号化
器42から出力されるLPC合成フィルタの係数を、上
記補助情報格納領域に格納する書き込み制御器であり、
階層分割器43が、上記Np本のパルスを少なくとも1
本ずつ以上のN個のグループに分割し、該それぞれのグ
ループをN個の階層データとする階層分割器で点であ
る。
【0077】マルチパルス符号化方式とは、分析合成系
における合成器の駆動音源を、複数のパルスによって表
現し、LPC合成フィルタを駆動することによって復号
音を生成する方式であり、第1の実施例から第3の実施
例で示したサブバンド符号化をベースとした圧縮符号化
方式よりも低ビットレートで音声の圧縮符号化が行える
圧縮符号化方式である(「電子情報通信学会編 デジタ
ル信号処理ハンドブック pp.343 1993年」、或いは、小
澤他、"マルチパルス駆動型音声符号化法の検討"、電子通
信学会通信方式研究会資料CS82ー161、1992-3 参照)。
【0078】図18は、マルチパルス符号化器42の入
出力を表しており、入力音声データが、所定の時間間隔
において、LPC合成フィルタの係数と8本のパルスに
圧縮符号化された様子を表している。
【0079】図19は、階層分割器43が、図18に示
したマルチパルス符号化器42の8本のパルスを2本ず
つグループ化することによって4階層データに階層分割
している様子を示している。
【0080】以上のように構成されたデジタル信号記録
装置について、以下その動作について図17、図18、
図19を用いて説明する。
【0081】図17において、まず、アナログの音声入
力信号はA/D変換器41により例えば16ビットのデ
ィジタル信号に変換される。該ディジタル信号は、図1
8に示すように、マルチパルス符号化器42で、所定の
時間間隔毎に区切られ該時間間隔毎に、LPC合成フィ
ルタの係数と8本のパルスに符号化される。該8本のパ
ルスは、図19に示すように、階層分割器43で、2本
ずつグループ化され、4階層データに階層分割される。
【0082】本実施例では、第1の階層データは、最も
振幅の大きいパルスと2番目に振幅の大きいパルスの位
置と振幅を符号化したデータとし、第2の階層データ
は、3番目に振幅の大きいパルスと4番目に振幅の大き
いパルスの位置と振幅を符号化したデータとし、第3の
階層データは、5番目に振幅の大きいパルスと6番目に
振幅の大きいパルスの位置と振幅を符号化したデータと
し、第4の階層データは、最も振幅の小さいパルスと2
番目に振幅の小さいパルスの位置と振幅を符号化したデ
ータとしている。
【0083】ここで、階層分割の方法は、上記のように
しないで、第1の階層データは、1本目と5本目のパル
スの位置と振幅を符号化したデータとし、第2の階層デ
ータは、2本目と6本目のパルスの位置と振幅を符号化
したデータとし、第3の階層データは、3本目と7本目
のパルスの位置と振幅を符号化したデータとし、第4の
階層データは、4本目と8本目のパルスの位置と振幅を
符号化したデータとするなど、単に位置の順番によって
決めても良いし、それらを組み合わせて決めても良い。
【0084】書き込み制御器44は、上記の様に出力さ
れた階層データを固体メモリ45に補助情報と共に格納
して行くが、この過程は、第1の実施例と同様である。
ただし、書き込み制御器44は、補助情報として、マル
チパルス符号化器42から出力されるLPC合成フィル
タの係数をも、固体メモリ内の補助情報格納領域に格納
する。
【0085】以上のように、本実施例によれば、アナロ
グの音声入力信号を16ビットのディジタル信号に変換
するA/D変換器と、分析合成系における合成器の駆動
音源をNp本のパルスで表現するマルチパスル符号化器
と、上記Np本のパルスを少なくとも1本ずつ以上のN
個のグループに分割し、該それぞれのグループをN個の
階層データとする階層分割器と、階層符号化されたデー
タを格納するデータ格納領域と、該格納されたデータの
属性を表す補助情報を格納する補助情報格納領域とを有
する記憶装置と、上記記憶装置の書き込み可能領域が不
足した場合、上記記憶装置に格納された階層データのう
ち、少なくとも上記第1の階層データは保持したまま、
それ以外の任意の階層の階層データの少なくとも一部の
データ領域を開放し、該開放されたデータ領域に相当す
る記憶領域に、少なくとも上記第1の階層データを含
む、N個以下の任意の階層の個数の階層データを上記デ
ータ格納領域に格納し、該格納したデータの属性を表す
補助情報を上記補助情報格納領域に格納する書き込み制
御器とを備え、上記マルチパスル符号化器から出力され
る合成器のフィルタ係数は上記補助情報格納領域に格納
し、上記データ格納領域がメモリフルの状態になるたび
に、すでに格納された階層データのうち、少なくとも上
記第1の階層データは保持したまま、それ以外の任意の
階層の階層データの少なくとも一部のデータ領域を開放
し、該開放された領域に新たに、少なくとも上記第1の
階層データを含む、N個以下の任意の階層の個数の階層
データを格納することにより、効率よく録音時間の延長
を行うことができ、しかも、最も重要な符号化データで
あるところの第1の階層データは必ず保持されているの
で、復号する際に、大きな品質劣化を防ぐことができ
る。しかも、マルチパルス符号化方式を用いているの
で、低ビットレートで上述した様なことが行える。
【0086】以下、本発明の第5の実施例について、図
面を参照しながら説明する。図20(a)は、請求項1
から請求項7記載のデジタル信号再生装置を構成する階
層符号化器によって階層符号化された階層データが格納
される固体メモリ(記憶装置)のデータ格納領域を示
す。本実施例では、階層分割器で分割される階層数が2
である場合を示す。データ格納領域はアドレスA番地か
らアドレスB番地までの第1のデータ格納領域からな
る。このデータ格納領域に、書き込み制御器は以下の手
順に従って階層データを書き込む。
【0087】まず時刻t1から、第1の階層データはア
ドレスA番地からアドレスB番地の方向に、第2の階層
データはアドレスB番地からアドレスA番地の方向に格
納していく。図20(b)に示すように、時刻t2で全
階層データ格納領域が一杯になると、次の時刻でデータ
の書き込みが行われる際に、第2の階層データを書き込
もうとする領域には、該階層より上位順位である第1の
階層データが既に書き込まれているので、第2の階層デ
ータの書き込みは中止される。一方、第1の階層データ
を書き込もうとする領域には、当該階層順位より下位の
第2の階層データが書き込まれているので、引き続き第
2の階層データが書き込まれていた領域に格納してい
く。
【0088】この結果、限られたデータ領域に録音する
際には、データ領域が一杯になった後でも、下位階層の
データの書き込みを中止し、既に書き込まれた下位階層
データの上に順次上位階層のデータの書き込み処理を続
行することにより、録音時間の延長が自動的に行える。
更に、録音時間が短いときには高品質で録音ができ、限
られたデータ領域を有効に活用することができる。
【0089】なお、本実施例では階層の数は2とした
が、上記のようなルールに基づいた書き込みの制御を行
うものであればよく、階層の数は2に限るものではな
い。また、各階層データを書き込むデータ書き込み領域
の容量も、予め決めておく必要もない。更に、各階層デ
ータは等長符号である必要もない。
【0090】以下、本発明の第6の実施例について、図
面を参照しながら説明する。図21(a)は、請求項1
から請求項7記載のデジタル信号再生装置を構成する階
層符号化器によって階層符号化された階層データが格納
される固体メモリ(記憶装置)のデータ格納領域を示
す。本実施例では、階層分割器で分割される階層数が2
である場合を示す。第1の階層データのビットレートが
a[bps]、第2の階層データのビットレートがb
[bps]であるとする。データ格納領域は、アドレス
A番地からアドレスB番地までで、容量はDである。先
に各階層データの書き込み処理を中止するアドレスA’
番地を予め設定しておく。ここで、全階層データを格納
する場合の録音可能な時間がtであるとすると、該録音
可能なデータ格納領域の容量Dは、式(1)で表され
る。
【0091】D=a×t+b×t ・・・(1) アドレスA番地から該アドレスA’番地までのデータ格
納領域の容量がa×t、該アドレスA’番地からアドレ
スB番地までのデータ格納領域の容量がb×tであるよ
うに、予め該アドレスA’番地を算出しておく。該デー
タ格納領域に、書き込み制御器は以下の手順に従って階
層データを書き込む。
【0092】第1の階層データは、アドレスA番地から
アドレスB番地の方向に、第2の階層データはアドレス
B番地からアドレスA番地の方向に順次格納していく。
t後には、第1の階層データと第2の階層データの書き
込みアドレスはアドレスA’番地に到達する。該アドレ
スA’番地は、第2の階層データにとって予め算出され
た書き込み処理中止アドレスなので、第2の階層データ
の書き込み処理は中止される。第1の階層データの書き
込みアドレスはアドレスA’番地に到達しても、次の時
刻に該第1の階層データを書き込む領域は、当該階層順
位より下位階層である第2の階層データが格納されてい
るデータ領域なので、引き続きアドレスB番地の方向に
第1の階層データを格納していく。
【0093】このように予め各階層データの書き込み処
理を中止するアドレスを算出しておくことにより、各階
層データを格納する規則を自由に設定することができ
る。この結果、各階層データの書き込みアドレスが予め
算出しておいたアドレスに到達すると、下位の階層デー
タの書き込み処理を中止し、下位の階層データが格納さ
れているデータ格納領域に上位の階層データのみを引き
続き格納することにより長時間の録音も可能となり、短
時間の録音の際には高品質で録音ができ、限られたデー
タ領域を有効に活用することができる。
【0094】なお、各第2の階層データの書き込み方向
については特に制限されるものではない。更に、各階層
データは等長符号である必要もない。
【0095】以下、本発明の第7の実施例について説明
する。図22(a)は本実施例におけるデータ格納領域
を示す。データ格納領域は、請求項1から請求項7記載
のデジタル信号再生装置を構成する階層符号化器によっ
て階層符号化された階層データが格納される固体メモリ
(記憶装置)の容量Dのデータ格納領域で、アドレスA
番地からアドレスB番地までである。本実施例では、階
層分割器で分割される階層数が2である場合を示す。該
データ格納領域は、容量D1のデータ書き込み禁止領域
を含む。先に、該データ書き込み禁止領域のアドレス
A’番地、B’番地を設定する。第1の階層データのビ
ットレートがa[bps]、第2の階層データのビット
レートがb[bps]であるとする。全階層データを格
納するときの録音可能な時間がtであるとすると、該録
音可能なデータ格納領域の容量D−D1は、式(2)で
表される。
【0096】 D−D1=a×t+b×t ・・・(2) アドレスA番地から該アドレスA’番地までのデータ格
納領域の容量がa×t、アドレスB’番地からアドレス
B番地までのデータ格納領域113の容量がb×tであ
るように、予めアドレスA’番地、アドレスB’番地を
算出しておく。書き込み制御器は以下の手順に従って該
データ領域に階層データを書き込む。
【0097】第1の階層データはアドレスA番地からア
ドレスB番地の方向に、第2の階層データはアドレスB
番地からアドレスA番地の方向に格納していく。録音を
開始してt後に、第1の階層データの書き込みアドレス
はアドレスA’に、第2の階層データの書き込みアドレ
スはアドレスB’番地に到達する。次の時刻には、第1
の階層データを書き込もうとするデータ領域には該階層
順位より下位の第2の階層データが格納されているの
で、該第1の階層データの書き込みアドレスは、書き込
み禁止領域を飛ばしてアドレスB’番地に移動し、引き
続きアドレスB’番地からアドレスB番地の方向にデー
タを格納していく。一方、第2の階層データを書き込も
うとする領域には、該階層順位より上位の第1の階層デ
ータが既に格納されているので書き込みを中止する。
【0098】この結果、限られたデータ領域に録音する
際には、データ領域が一杯になった後でも、下位階層の
データの書き込みを中止し、既に書き込まれた下位階層
のデータの上に順次上位階層のデータの記録を続行する
ことにより、録音時間の延長が自動的に行える。録音時
間が短いときには高品質で録音ができ、録音時間の延長
が行われた場合、データの始めは高品質で録音ができる
ので、限られたデータ領域を有効に活用することができ
る。
【0099】なお、データ書き込み禁止領域はなくても
よく、また、各階層データは等長符号である必要はな
い。
【0100】以下、本発明の第8の実施例について説明
する。図23(a)は本実施例におけるデータ格納領域
を示す。データ格納領域は、請求項1から請求項7記載
のデジタル信号再生装置を構成する階層符号化器によっ
て階層符号化された階層データが格納される記憶装置の
容量Dのデータ格納領域で、アドレスA番地からアドレ
スB番地までである。本実施例では、階層分割器で分割
される階層数が2である場合を示す。該データ格納領域
は、容量D1のデータ書き込み禁止領域を含む。先に、
該データ書き込み禁止領域のアドレスA’番地、B’番
地を設定する。第1の階層データのビットレートがa
[bps]、第2の階層データのビットレートがb[b
ps]であるとする。全階層データを格納するときの録
音可能な時間がtであるとすると、該録音可能なデータ
格納領域の容量D−D1は、式(3)で表される。
【0101】 D−D1=a×t+b×t ・・・(3) アドレスA番地から該アドレスA’番地までのデータ格
納領域の容量がa×t、アドレスB’番地からアドレス
B番地までのデータ格納領域の容量がb×tであるよう
に、予めアドレスA’番地、アドレスB’番地を算出し
ておく。書き込み制御器は以下の手順に従って該データ
領域に階層データを書き込む。
【0102】第1の階層データはアドレスA番地からア
ドレスB番地の方向に格納していく。第2の階層データ
はアドレスB’番地からアドレスB番地の方向に格納し
ていき、第2の階層データの書き込みアドレスがアドレ
スB番地に到達すると書き込みを中止するという規則を
予め設けておく。
【0103】録音を開始してt後、第1の階層データの
書き込みアドレスがアドレスA’、第2のデータ書き込
みアドレスはB番地に到達する。次の時刻には、第2の
階層データは、書き込み処理中止アドレスB番地に到達
したので、書き込みを中止する。第1の階層データを書
き込もうとする領域は、該階層順位より下位の階層順位
である第2の階層データが格納されているので、該第1
の階層データの書き込み処理を続行する。
【0104】この結果、下位階層データの書き込みアド
レスが予め設定されているアドレスに到達すると書き込
み処理を中止し、既にデータが書き込まれている下位階
層のデータ領域に上位階層データを格納していくことに
よって上位階層のみで録音を継続することにより、録音
時間の延長が自動的にできる。長時間の録音の際は、デ
ータの最後ほど高品質で、短時間の録音の際にはデータ
は全て高品質で録音ができ、限られたデータ領域を有効
に活用することができる。
【0105】なお、第2の階層データの書き込み方向に
ついては特に制限されるものではない。また、書き込み
禁止領域はなくてもよいし、書き込み禁止領域は複数個
存在してもよい。
【0106】以下、本発明の第9の実施例について説明
する。図24(a)は本実施例におけるデータ格納領域
を示す。データ格納領域はアドレスA番地からアドレス
B番地までの第1のデータ格納領域と、アドレスC番地
からアドレスD番地までの第2のデータ格納領域からな
る。また補助情報格納領域(図示せず)には、アドレス
A、B,C,D及び書き込み時間の情報を格納する。上
記データ格納領域に、書き込み制御器は以下の手順に従
って階層データを書き込む。
【0107】第1の階層データはアドレスA番地からア
ドレスB番地の方向に格納していく。またアドレスB番
地に達すると、次にアドレスD番地からアドレスC番地
の方向に格納していく。第2の階層データはアドレスC
番地からアドレスD番地の方向に格納していく。また、
第3の階層データはアドレスB番地からアドレスA番地
の方向、及びアドレスD番地からアドレスC番地の方向
に、図に示すように交互に格納していく。また、第2〜
第3の各階層については、次に書き込もうとする領域に
既に上位階層のデータが書き込まれている場合には書き
込みを中止する、という規則を設ける。
【0108】今、全データ領域が第1〜第3の階層デー
タで一杯になったとすると、次のデータを書き込む際に
は第3の階層データの書き込みが中止され、図24
(b)に示すように、第1〜第2の階層データが、第3
階層のデータが書き込まれていた領域に書き込まれてい
く。
【0109】更に、全データ領域が第1〜第2の階層デ
ータで一杯になったとすると、次のデータを書き込む際
には第2階層のデータの書き込みが中止され、図24
(c)に示すように、第1階層のデータが、第2階層の
データが書き込まれていた領域にアドレスD番地からア
ドレスC番地の方向に書き込まれていく。最終的に図2
4(d)に示すように、全データ領域が第1の階層デー
タで一杯になれば書き込みを終了する。
【0110】この結果、長時間の録音の際にも、下位階
層のデータを順次廃棄しながら上位階層のデータのみで
録音を継続することができるとともに、短時間の録音の
際には高品質で録音ができ、限られたデータ領域を有効
に活用することができる。
【0111】なお、全データ領域が一杯になれば第3の
階層データの書き込みを中止するという規則を設けれ
ば、第3の階層データの書き込み方向については特に制
限されるものではなく、また各階層に割り当てられるビ
ット数が固定されている場合には、各階層データを書き
込むデータ格納領域を予め決めておけばよく、本実施例
で設けた下位階層の書き込みを中止する規則を設ける必
要はない。
【0112】以下、本発明の第10の実施例について説
明する。図25(a)は本実施例におけるデータ格納領
域を示す。データ格納領域はアドレスA番地からアドレ
スB番地までの第1のアドレス空間と、アドレスC番地
からアドレスD番地までの第2のアドレス空間からな
る。このデータ格納領域に、書き込み制御器は以下の手
順に従って階層データを書き込む。
【0113】第1の階層データはアドレスA番地からア
ドレスB番地の方向に格納していく。またアドレスB番
地に達すると、次にアドレスD番地からアドレスC番地
の方向に格納していく。第2の階層データはアドレスC
番地からアドレスD番地の方向に格納していく。また、
第3の階層データはアドレスB番地からアドレスA’番
地の間、及びアドレスD番地からアドレスC’番地の間
のデータ領域に交互に格納していく。ここでアドレス
A’、C’はそれぞれアドレスA番地とアドレスB番
地、アドレスC番地とアドレスD番地の間に予め設定さ
れている。
【0114】今、第3階層を格納するデータ領域が一杯
になったとすると、次のデータを書き込む際には第3階
層のデータの書き込みが中止され、図25(b)に示す
ように、第1〜第2の階層データが、第3階層のデータ
が書き込まれていた領域に書き込まれていく。
【0115】更に、全データ領域が第1〜第2の階層デ
ータで一杯になったとすると、次のデータを書き込む際
には第2階層のデータの書き込みが中止され、図25
(c)に示すように、第1階層のデータが、第2階層の
データが書き込まれていた領域に書き込まれていく。最
終的に、図25(d)に示すように全データ領域が第1
の階層データで一杯になれば書き込みを終了する。
【0116】なお、本実施例では各階層のビット長が等
しい場合について示したが必ずしもその必要はない。例
えば、第1階層が4ビット、第2階層が2ビット、第3
階層が4ビットの場合には、図25(e)に示すよう
に、第1階層のデータ領域と第2階層のデータ領域の大
きさが異なる。この場合、第3階層のデータを上述の様
にアドレスB番地からアドレスA’番地の間、及びアド
レスD番地からアドレスC’番地の間のデータ領域に交
互に格納していくと、空き領域が生じてしまう。この場
合には図25(e)に示すように、アドレスA’番地か
らアドレスB番地の方向に格納していき、アドレスB番
地に到達したら、アドレスD番地からアドレスC’番地
の方向に格納して行けば良い。勿論、第3の階層データ
の書き込み方向については特に制限されるものではな
い。
【0117】この結果、長時間の録音の際にも、下位階
層のデータを順次廃棄しながら上位階層のデータのみで
録音を継続することができるとともに、短時間の録音の
際には高品質で録音ができ、限られたデータ領域を有効
に活用することができる。
【0118】以下、本発明の第11の実施例について説
明する。図26(a)は本実施例におけるデータ格納領
域を示す。データ格納領域はアドレスA番地からアドレ
スB番地までの第1のデータ格納領域と、アドレスC番
地からアドレスD番地までの第2のデータ格納領域から
なる。このデータ格納領域に、書き込み制御器は以下の
手順に従って階層データを書き込む。
【0119】第1の階層データはアドレスA番地からア
ドレスB番地の方向に格納していく。またアドレスB番
地に達すると、次にアドレスD番地からアドレスC番地
の方向に格納していく。第2の階層データはアドレスC
番地からアドレスD番地の方向に格納していく。また、
第3の階層データはアドレスB番地からアドレスA番地
の方向、及びアドレスD番地からアドレスC番地の方向
に交互に格納していく。更に、第4の階層データはアド
レスA’番地からアドレスA番地の方向、及びアドレス
C’番地からアドレスC番地の方向に交互に格納してい
く。
【0120】ここでアドレスA’、C’はそれぞれアド
レスA番地とアドレスB番地、アドレスC番地とアドレ
スD番地の間に予め設定されている。また、第2〜第4
の各階層については、次に書き込もうとする領域に既に
上位階層のデータが書き込まれている場合には書き込み
を中止する、という規則を設ける。
【0121】今、全データ領域が第1〜第4の階層デー
タで一杯になったとすると、次のデータを書き込む際に
は第4階層のデータの書き込みが中止され、図26
(b)に示すように、第1〜第3の階層データが、第4
階層のデータが書き込まれていた領域に書き込まれてい
く。
【0122】次に、全データ領域が第1〜第3の階層デ
ータで一杯になったとすると、次のデータを書き込む際
には第3階層のデータの書き込みが中止され、図26
(c)に示すように、第1〜第2の階層データが、第3
階層のデータが書き込まれていた領域に書き込まれてい
く。
【0123】更に、全データ領域が第1〜第2の階層デ
ータで一杯になったとすると、次のデータを書き込む際
には第2階層のデータの書き込みが中止され、図26
(d)に示すように、第1階層のデータが、第2階層の
データが書き込まれていた領域にアドレスD番地からア
ドレスC番地の方向に書き込まれていく。最終的に図2
6(e)に示すように、全データ領域が第1の階層デー
タで一杯になれば書き込みを終了する。
【0124】この結果、長時間の録音の際にも、下位階
層のデータを順次廃棄しながら上位階層のデータのみで
録音を継続することができるとともに、短時間の録音の
際には高品質で録音ができ、限られたデータ領域を有効
に活用することができる。
【0125】なお、第4の階層データの書き込み方向に
ついては特に制限されるものではく、また各階層に割り
当てられるビット数が固定されている場合には、各階層
データを書き込むデータ格納領域を予め決めておけばよ
く、本実施例で設けた下位階層の書き込みを中止する規
則を設ける必要はない。
【0126】以下、本発明の第12の実施例について説
明する。図27(a)は本実施例におけるデータ格納領
域を示す。データ格納領域はアドレスA番地からアドレ
スB番地までの第1のアドレス空間と、アドレスC番地
からアドレスD番地までの第2のアドレス空間からな
る。このデータ格納領域に、書き込み制御器は以下の手
順に従って階層データを書き込む。
【0127】第1の階層データはアドレスA番地からア
ドレスB番地の方向に格納していく。またアドレスB番
地に達すると、次にアドレスD番地からアドレスC番地
の方向に格納していく。第2の階層データはアドレスC
番地からアドレスD番地の方向に格納していく。また、
第3の階層データはアドレスB番地からアドレスA”番
地の間、及びアドレスD番地からアドレスC”番地の間
のデータ領域に交互に格納していく。ここでアドレス
A”、C”はそれぞれアドレスA番地とアドレスB番
地、アドレスC番地とアドレスD番地の間に予め設定さ
れている。更に、第4の階層データはアドレスA’番地
からアドレスB’番地の間、及びアドレスC’番地から
アドレスD’番地の間のデータ領域に交互に格納してい
く。
【0128】ここで、アドレスA’、C’はそれぞれア
ドレスA番地とアドレスA”番地、アドレスC番地とア
ドレスC”番地の間に予め設定されており、またアドレ
スB’、D’はそれぞれアドレスA”番地とアドレスB
番地、アドレスC”番地とアドレスD番地の間に予め設
定されている。
【0129】今、第4階層を格納するデータ領域が一杯
になったとすると、次のデータを書き込む際には第4階
層のデータの書き込みが中止され、図27(b)に示す
ように、第1〜第3の階層データが、第4階層のデータ
が書き込まれていた領域に書き込まれていく。
【0130】次に、第3階層を格納するデータ領域が一
杯になったとすると、次のデータを書き込む際には第3
階層のデータの書き込みが中止され、図27(c)に示
すように、第1〜第2の階層データが、第3階層のデー
タが書き込まれていた領域に書き込まれていく。
【0131】更に、全データ領域が第1〜第2の階層デ
ータで一杯になったとすると、次のデータを書き込む際
には第2階層のデータの書き込みが中止され、図27
(d)に示すように、第1階層のデータが、第2階層の
データが書き込まれていた領域に書き込まれていく。最
終的に図27(e)に示すように、全データ領域が第1
の階層データで一杯になれば書き込みを終了する。
【0132】この結果、長時間の録音の際にも、下位階
層のデータを順次廃棄しながら上位階層のデータのみで
録音を継続することができるとともに、短時間の録音の
際には高品質で録音ができ、限られたデータ領域を有効
に活用することができる。
【0133】なお、第4の階層データの書き込み方向に
ついては特に制限されるものではない。
【0134】以下、本発明の第13の実施例について説
明する。図28(a)は本実施例におけるデータ格納領
域を示す。データ格納領域はアドレスA番地からアドレ
スB番地までの第1のデータ格納領域と、アドレスC番
地からアドレスD番地までの第2のデータ格納領域空間
と、アドレスE番地からアドレスF番地までの第3のデ
ータ格納領域からなる。このデータ格納領域に、書き込
み制御器は以下の手順に従って階層データを書き込む。
【0135】第1の階層データはアドレスA番地からア
ドレスB番地の方向に格納していく。また、アドレスB
番地に達するとアドレスD番地からアドレスC番地の方
向に格納していく。更にアドレスC番地に達するとアド
レスE番地からアドレスF番地の方向に格納していく。
第2の階層データはアドレスE番地からアドレスF番地
の方向に格納していく。またアドレスF番地に達すると
アドレスC番地からアドレスD番地の方向に格納してい
く。第3の階層データはアドレスC番地からアドレスD
番地の方向に格納していく。第4の階層データはアドレ
スB番地からアドレスA番地の方向、及びアドレスD番
地からアドレスC番地の方向、及びアドレスF番地から
アドレスE番地の方向に交互に格納していく。更に、第
5の階層データはアドレスB’番地からアドレスA番地
の方向、及びアドレスD’番地からアドレスC番地の方
向、及びアドレスF’番地からアドレスE番地の方向に
交互に格納していく。
【0136】ここでアドレスB’、D’、F’はそれぞれ
アドレスA番地とアドレスB番地、アドレスC番地とア
ドレスD番地、アドレスE番地とアドレスF番地の間に
予め設定されている。また、第2〜第5の各階層につい
ては、次に書き込もうとする領域に既に上位階層のデー
タが書き込まれている場合には書き込みを中止する、と
いう規則を設ける。
【0137】今、全データ領域が第1〜第5の階層デー
タで一杯になったとすると、次のデータを書き込む際に
は第5階層のデータの書き込みが中止され、図28
(b)に示すように、第1〜第4の階層データが、第5
階層のデータが書き込まれていた領域に書き込まれてい
く。
【0138】次に、全データ領域が第1〜第4の階層デ
ータで一杯になったとすると、次のデータを書き込む際
には第4階層のデータの書き込みが中止され、図28
(c)に示すように、第1〜第3の階層データが、第4
階層のデータが書き込まれていた領域に書き込まれてい
く。
【0139】更に、全データ領域が第1〜第3の階層デ
ータで一杯になったとすると、次のデータを書き込む際
には第3階層のデータの書き込みが中止され、図28
(d)に示すように、第1〜第2の階層データが、第3
階層のデータが書き込まれていた領域に書き込まれてい
く。最後に、全データ領域が第1〜第2の階層データで
一杯になったとすると、次のデータを書き込む際には第
2階層のデータの書き込みが中止され、図28(e)に
示すように、第1階層のデータが、第2階層のデータが
書き込まれていた領域に書き込まれていく。
【0140】この結果、長時間の録音の際にも、下位階
層のデータを順次廃棄しながら上位階層のデータのみで
録音を継続することができるとともに、短時間の録音の
際には高品質で録音ができ、限られたデータ領域を有効
に活用することができる。
【0141】なお、第5の階層データの書き込み方向に
ついては特に制限されるものではなく、また各階層に割
り当てられるビット数が固定されている場合には、各階
層データを書き込むデータ格納領域を予め決めておけば
よく、本実施例で設けた下位階層の書き込みを中止する
規則を設ける必要はない。
【0142】以下、本発明の第14の実施例について説
明する。図29(a)は本実施例におけるデータ格納領
域を示す。データ格納領域はアドレスA番地からアドレ
スB番地までの第1のデータ格納領域と、アドレスC番
地からアドレスD番地までの第2のデータ格納領域と、
アドレスE番地からアドレスF番地までの第3のデータ
格納領域からなる。このデータ格納領域に、書き込み制
御器は以下の手順に従って階層データを書き込む。
【0143】第1の階層データはアドレスA番地からア
ドレスB番地の方向に格納していく。また、アドレスB
番地に達するとアドレスD番地からアドレスC番地の方
向に格納していく。更にアドレスC番地に達するとアド
レスE番地からアドレスF番地の方向に格納していく。
第2の階層データはアドレスE番地からアドレスF番地
の方向に格納していく。またアドレスF番地に達すると
アドレスC番地からアドレスD番地の方向に格納してい
く。第3の階層データはアドレスC番地からアドレスD
番地の方向に格納していく。第4の階層データはアドレ
スB番地からアドレスA”番地の間、及びアドレスD番
地からアドレスC”番地の間、及びアドレスF番地から
アドレスE”番地の間に交互に格納していく。ここでア
ドレスA”、C”、E”はそれぞれアドレスA番地とアド
レスB番地、アドレスC番地とアドレスD番地、アドレ
スE番地とアドレスF番地の間に予め設定されている。
【0144】更に、第5の階層データはアドレスA’番
地からアドレスB’番地の間、及びアドレスC’番地か
らアドレスD’番地の間、及びアドレスE’番地からア
ドレスF’番地の間に交互に格納していく。
【0145】ここで、アドレスA’、C’、E’はそれぞ
れアドレスA番地とアドレスA”番地、アドレスC番地
とアドレスC”番地、アドレスE番地とアドレスE”番
地の間に予め設定されており、またアドレスB’、D’、
F’はそれぞれアドレスA”番地とアドレスB番地、ア
ドレスC”番地とアドレスD番地、アドレスE”番地と
アドレスF番地の間に予め設定されている。
【0146】今、第5階層を格納するデータ領域が一杯
になったとすると、次のデータを書き込む際には第5階
層のデータの書き込みが中止され、図29(b)に示す
ように、第1〜第4の階層データが、第5階層のデータ
が書き込まれていた領域に書き込まれていく。
【0147】次に、第4階層を格納するデータ領域が一
杯になったとすると、次のデータを書き込む際には第4
階層のデータの書き込みが中止され、図29(c)に示
すように、第1〜第3の階層データが、第4階層のデー
タが書き込まれていた領域に書き込まれていく。
【0148】次に、第3階層を格納するデータ領域が一
杯になったとすると、次のデータを書き込む際には第3
階層のデータの書き込みが中止され、図29(d)に示
すように、第1〜第2の階層データが、第3階層のデー
タが書き込まれていた領域に書き込まれていく。
【0149】更に、全データ領域が第1〜第2の階層デ
ータで一杯になったとすると、次のデータを書き込む際
には第2階層のデータの書き込みが中止され、図29
(e)に示すように、第1階層のデータが、第2階層の
データが書き込まれていた領域に書き込まれていく。
【0150】この結果、長時間の録音の際にも、下位階
層のデータを順次廃棄しながら上位階層のデータのみで
録音を継続することができるとともに、短時間の録音の
際には高品質で録音ができ、限られたデータ領域を有効
に活用することができる。
【0151】なお、第4、第5の階層データの書き込み
方向については特に制限されるものではない。
【0152】以下、本発明の第15の実施例におけるデ
ジタル信号記録装置について、図面を参照しながら説明
する。
【0153】図30は本発明の第15の実施例における
デジタル信号記録装置の構成を示すブロック図である。
図30において、300はデジタル信号を第1の階層デ
−タから最大第Nの階層デ−タに符号化する階層符号化
器、301は階層符号化器300の第1の階層デ−タか
ら最大第Nの階層デ−タを受けて固体メモリへの書き込
みを制御する書き込み制御器、302は書き込み制御器
301からの階層デ−タ及び補助情報デ−タを受けてデ
−タを格納する固体メモリである。図31は上記書き込
み制御器の動作の流れを示すフロ−図である。
【0154】以上のように構成されたデジタル信号記録
装置について、以下その動作について図30及び図31
を用いて説明する。
【0155】図30において、まず、入力のデジタル信
号は階層符号化器300により、第1の階層デ−タから
最大第Nの階層デ−タに符号化され、書き込み制御器3
01に送られる。書き込み制御器301は、第1の階層
デ−タから最大第Nの階層デ−タを受けて、第1から第
14の実施例において示したように固体メモリ302へ
の書き込みを制御する。ここで、第1から第14の実施
例と異なるところは、階層符号化器300から出力され
るN個の階層デ−タを全て固体メモリ302に格納する
のではなく、N個の階層デ−タの内のN’個(N’≦
N)の階層デ−タで元のデジタル信号を精度よく復号で
きる場合は、N’個の階層デ−タ以外の階層デ−タは固
体メモリ302に書き込まないところにある。
【0156】図31のフロ−図を用いてもう少し詳しく
説明する。ステップ310でN’を零に初期化する。ス
テップ311でN’を1つインクリメントし、ステップ
312でN’の値がN未満であるかどうか判定する。
N’の値がN未満である場合は、ステップ313でN個
の階層デ−タの中から上位のN’個の階層デ−タを選択
し、ステップ314でN’個の階層デ−タで復号した信
号と元のデジタル信号を比較し、ステップ315で両者
の一致度を判定し、一致度が予め設定された値よりも大
きい場合は、ステップ316でそのN’個の階層デ−タ
を固体メモリ302に格納する。もし、ステップ315
で一致度が予め設定された値より小さい場合は再度ステ
ップ311に戻り上記のステップをくり返す。ステップ
312において、N’の値がNと等しくなった場合は、
ステップ316にジャンプし、N個の階層デ−タを全て
固体メモリ302に格納する。
【0157】以上では書き込み制御器の動作は図31の
フロ−図に従って行ったが、図32のように別の方法で
もよい。図32は書き込み制御器の第2の動作の流れを
示すフロ−図である。図32において、ステップ320
でN’をNに初期化する。ステップ321でN’を1つ
デクリメントし、ステップ322でN’の値が零より大
きいかどうかを判定する。N7の値が零より大きい場合
は、ステップ323ででN個の階層デ−タの中から上位
のN’個の階層デ−タを選択し、ステップ324でN’
個の階層デ−タで復号した信号と元のデジタル信号を比
較し、ステップ325で両者の一致度を判定し、一致度
が予め設定された値よりも小さい場合は、ステップ32
6でN’の値を1つインクリメントしてN’の値を1つ
前の値に戻し、ステップ327でそのN’個の階層デ−
タを固体メモリ302に格納する。もし、ステップ32
5で一致度が予め設定された値より大きい場合は再度ス
テップ321に戻り上記のステップをくり返す。ステッ
プ322において、N’の値が零と等しくなった場合
は、ステップ326にジャンプし、N個の階層デ−タを
全て固体メモリ302に格納する。
【0158】以上のように本実施例によれば、階層符号
化器から出力されるN階層の階層デ−タの内のN’個
(N’≦N)の階層デ−タのみで元のデジタル信号を復
号できる場合は、上記N’個の階層以外の階層デ−タ
は、固体メモリ(記憶装置)に書き込まないことによ
り、下位階層のデ−タが記憶装置に格納される頻度が少
なくなり、従って上位の階層デ−タによって下位の階層
デ−タが上書きされるまでの時間が延長されるため、上
位階層の上書きによる復号時の品質の劣化が最小限に抑
えることができる。
【0159】以下、本発明の第16の実施例におけるデ
ジタル信号記録装置について、図面を参照しながら説明
する。
【0160】図33は本発明の第16の実施例における
デジタル信号記録装置の構成を示すブロック図である。
図33において、330はデジタル信号を第1の階層デ
−タから最大第Nの階層デ−タに符号化する階層符号化
器、331は階層符号化器330の第1の階層デ−タか
ら最大第Nの階層デ−タを受けて上位階層からN’個
(N’≦N)の階層デ−タを選択する階層数選択器、3
32は第1の階層デ−タから第N’の階層デ−タを受け
て複合する復号化器、333は復号化器332の出力及
び元のデジタ信号を受けて両者の差信号を評価し、階層
数選択器331へ階層数の選択を指示するとともに、書
き込み制御器334にその制御信号を送出する差信号評
価器、334は階層符号化器330の出力である第1の
階層デ−タから第Nの階層デ−タを受けて、差信号評価
器333の出力に従って、固体メモリへ335の各階層
デ−タの書き込みを制御する書き込み制御器、335は
書き込み制御器334からの階層デ−タ及び補助情報デ
−タを受けてデ−タを格納する固体メモリである。
【0161】以上のように構成されたデジタル信号記録
装置について、以下その動作について図33を用いて説
明する。
【0162】図33において、まず、入力のデジタル信
号は階層符号化器300により、第1の階層デ−タから
最大第Nの階層デ−タに符号化され、階層数選択器33
1及び書き込み制御器301に送られる。階層数選択器
331は差信号評価器333の信号を受けて階層数を選
択する。復号化器332は階層数選択器331の出力で
ある第1の階層デ−タから第N’の階層デ−タを受けて
複合し、その出力を差信号評価器333に送出する。差
信号評価器333は復号化器332の出力及び元のデジ
タル信号を受けて両者の差信号を評価し、階層数選択器
331へ階層数の選択を指示するとともに、書き込み制
御器334にその制御信号を送出する。書き込み制御器
334は階層符号化器330の出力である第1の階層デ
−タから第Nの階層デ−タを受けて、差信号評価器33
3の出力に従って、固体メモリ335への各階層デ−タ
の書き込みを制御する。固体メモリ335は書き込み制
御器334によって第1から第N’までのN’個(N’
≦N)の階層デ−タ及び補助情報デ−タを格納する。こ
こで、階層数の選択は第15の実施例で示した同様の手
順で行われる。
【0163】以上のように本実施例によれば、N’個
(N’≦N)の階層デ−タを用いてデジタル信号を復号
する復号化器と、該複号デジタル信号と元のデジタル信
号との差信号の大きさを算出する差信号評価器とを設
け、該差信号評価器の値が予め設定した値より小さい場
合は、上記N’個の階層以外の階層デ−タは、固体メモ
リ(記憶装置)に書き込まないようにすることにより、
下位階層のデ−タが記憶装置に格納される頻度が少なく
なり、従って上位の階層デ−タによって下位の階層デ−
タが上書きされるまでの時間が延長されるため、上位階
層の上書きによる復号時の品質劣化を最小限に抑えるこ
とができる。本実施例のようにすることにより、階層符
号化器がいかなる構成のものであっても、同様な効果が
得られることとなる。
【0164】以下、本発明の第17の実施例におけるデ
ジタル信号記録装置について、図面を参照しながら説明
する。
【0165】図34は本発明の第17の実施例における
デジタル信号記録装置の構成を示すブロック図である。
図34において、340はデジタル信号を第1の周波数
帯域デ−タから最大第Nの周波数帯域デ−タに符号化す
る帯域分割型階層符号化器、341は第1の周波数帯域
デ−タを受けて該デ−タを復号時に省略しても品質に大
きく損傷を与えないかどうかを評価する第1の帯域デ−
タ評価器、同様に342及び343は、それぞれ、第2
の周波数帯域デ−タを受けて該デ−タを復号時に省略し
ても品質に大きく損傷を与えないかどうかを評価する第
2の帯域デ−タ評価器、第Nの周波数帯域デ−タを受け
て該デ−タを復号時に省略しても品質に大きく損傷を与
えないかどうかを評価する第Nの帯域デ−タ評価器であ
る。344は、第1の帯域デ−タ評価器341、第2の
帯域デ−タ評価器342、及び第Nの帯域デ−タ評価器
343の出力信号を受けて階層数を選択する階層数選択
器、345は階層符号化器340の出力である第1の階
層デ−タから第Nの周波数帯域デ−タを受けて、階層数
選択器344の出力に従って、固体メモリ346への各
周波数帯域デ−タの書き込みを制御する書き込み制御
器、346は書き込み制御器345からの周波数帯域デ
−タ及び補助情報デ−タを受けてデ−タを格納する固体
メモリである。
【0166】以上のように構成されたデジタル信号記録
装置について、以下その動作について図34を用いて説
明する。
【0167】図34において、まず、入力のデジタル信
号は帯域分割型階層符号化器340により、第1の階層
デ−タから最大第Nの階層デ−タに符号化され、書き込
み制御器345、及び第1の帯域デ−タ評価器341、
第2の帯域デ−タ評価器342及び第Nの帯域デ−タ評
価器343に送られる。第1の帯域デ−タ評価器341
は第1の周波数帯域デ−タを受けて該デ−タを復号時に
省略しても品質に大きく損傷を与えないかどうかを評価
し、階層数選択器344に出力する。同様に、第2の帯
域デ−タ評価器342は第2の周波数帯域デ−タを受け
て該デ−タを復号時に省略しても品質に大きく損傷を与
えないかどうかを評価し、階層数選択器344に出力す
る。第Nの帯域デ−タ評価器343は第Nの周波数帯域
デ−タを受けて該デ−タを復号時に省略しても品質に大
きく損傷を与えないかどうかを評価し、階層数選択器3
44に出力する。階層数選択器344は第1の帯域デ−
タ評価器341、第2の帯域デ−タ評価器342及び第
Nの帯域デ−タ評価器343の出力信号を受けて、階層
数を選択する。その手順については第15の実施例と同
様である。書き込み制御器345は、帯域分割型階層符
号化器340の出力である第1の周波数帯域デ−タから
第Nの周波数帯域デ−タを受けて、階層数選択器344
の出力に従って、固体メモリ346への各周波数帯域デ
−タの書き込みを制御する。固体メモリ346は書き込
み制御器345によって第1から第N’までのN’個
(N’≦N)の周波数帯域デ−タ及び補助情報デ−タを
格納する。
【0168】以上のように本実施例によれば、N’個
(N’≦N)の階層デ−タは、特定の周波数帯域の信号
のみを符号化している階層デ−タであり、上記N’個の
階層データでは符号化されていない周波数帯域の信号の
大きさが予め設定した値より小さい場合は、上記N’個
の階層以外の階層デ−タは、記憶装置に書き込まないよ
うにすることにより、下位階層のデ−タが記憶装置に格
納される頻度が少なくなり、従って上位の階層デ−タに
よって下位の階層デ−タが上書きされるまでの時間が延
長されるため、上位階層の上書きによる復号時の品質の
劣化が最小限に抑えることができる。本実施例のように
することにより、簡単な方法で上記効果が実現できるこ
ととなる。
【0169】以下、本発明の第18の実施例におけるデ
ジタル信号再生装置について、図面を参照しながら説明
する。
【0170】図35は本発明の第18の実施例における
デジタル信号再生装置の構成を示すブロック図である。
図35において、191は、階層符号化された階層デー
タを格納するデータ格納領域と、該格納されたデータの
属性を表す補助情報を格納する補助情報格納領域とを有
する固体メモリであって、該階層データと該階層データ
の属性を表す補助情報とが、それぞれ本発明のデジタル
信号記録装置によって記録された固体メモリである。特
に本実施例においては、第1の実施例で述べたデジタル
信号記録装置によって階層データと該階層データの属性
を表す補助情報とが記録された固体メモリである場合を
例にとり説明する。
【0171】192は、固体メモリ191に格納された
階層データと、該格納された階層データの属性を表す補
助情報とを読み出し、各階層データを該階層データが格
納された時刻の順に逐次読み出す読み出し制御器であ
る。193は、読み出し制御器192から出力された各
階層データを受けて、元の第1から第4の符号データを
復元する量子化符号復元器であり、該量子化符号復元器
は、読みだし制御器192から読み出されなかった階層
データに対しては、該欠落している階層データに応じて
予め決められた値を割当ながら、量子化符号を復元する
量子化符号復元器である。
【0172】194は、量子化符号復元器193から出
力された第1の符号データを受けて、第1の帯域信号を
復元する第1の逆量子化器、195は、量子化符号復元
器193から出力された第2の符号データを受けて、第
2の帯域信号を復元する第1の逆量子化器、196は、
量子化符号復元器193から出力された第3の符号デー
タを受けて、第3の帯域信号を復元する第3の逆量子化
器、197は、量子化符号復元器193から出力された
第4の符号データを受けて、第4の帯域信号を復元する
第4の逆量子化器である。
【0173】198は、上記各帯域信号を受けて、元の
デジタル信号を合成する帯域合成器である。199は帯
域合成器198の出力を受けて該ディジタル信号をアナ
ログ信号に変換するD/A変換器である。
【0174】図36は、各帯域に割り当てたビット数が
それぞれ6ビット、4ビット、3ビット、3ビットの場
合、量子化符号復元器193が、上記第1から第4の階
層データを各帯域の符号データに復元する様子を示した
ものである。図36における各枠内の数字がいずれの階
層かを表す数字でり、左の列から順番に第1の符号デー
タ、第2の符号データ、第3の符号データ、第4の符号
データを表している。図36においては、第1の階層デ
ータは第1の符号データのMSB側4ビットの4ビット
データ、第2の階層データは第1の符号データの第2L
BS1ビットと第2の符号データのMSB側3ビットの
計4ビットデータ、第3の階層データは第3の符号デー
タのMSB側2ビットと第4の符号データのMSB側2
ビットの計4ビットデータ、第4の階層データは第1の
符号データの第1LSB1ビットと第2の符号データの
第1LSB1ビットと第3の符号データの第1LSB1
ビットと第4の符号データの第1LSB1ビットの計4
ビットデータ、というように符号データに復元している
わけである。
【0175】図37は、各帯域に割り当てたビット数が
それぞれ6ビット、4ビット、3ビット、3ビットの場
合、量子化符号復元器193が、上記第1から第4の階
層データを、各帯域の符号データに復元する様子を示し
たものであるが、読み出し制御器192が、第4の階層
データを読み出さなかった場合の処理を示したものであ
る。図37における各枠内の数字がいずれの階層かを表
す数字でり、左の列から順番に第1の符号データ、第2
の符号データ、第3の符号データ、第4の符号データを
表している。ここで、第4の階層データは読み出されて
いないので、値"L"、つまり論理値0を割り当ててい
る。
【0176】同様に、図38は、各帯域に割り当てたビ
ット数がそれぞれ6ビット、4ビット、3ビット、3ビ
ットの場合に、量子化符号復元器193が、上記第1か
ら第4の階層データを、各帯域の符号データに復元する
様子を示したものであるが、読み出し制御器192が、
第4の階層データと第3の階層データを読み出さなかっ
た場合の処理を示したものである。図38における各枠
内の数字がいずれの階層かを表す数字でり、左の列から
順番に第1の符号データ、第2の符号データ、第3の符
号データ、第4の符号データを表している。ここで、第
4の階層データと第3の階層データは読み出されていな
いので、値"L"、つまり論理値0を割り当てている。
【0177】同様に、図39は、各帯域に割り当てたビ
ット数がそれぞれ6ビット、4ビット、3ビット、3ビ
ットの場合に、量子化符号復元器193が、上記第1か
ら第4の階層データを、各帯域の符号データに復元する
様子を示したものであるが、読み出し制御器192が、
第4の階層データと第3の階層データと第2の階層デー
タを読み出さなかった場合の処理を示したものである。
図39における各枠内の数字がいずれの階層かを表す数
字でり、左の列から順番に第1の符号データ、第2の符
号データ、第3の符号データ、第4の符号データを表し
ている。ここで、第4の階層データと第3の階層データ
と第2の階層データは読み出されていないので、第1の
符号データの第2LSB以外は値"L"、つまり論理値0
を割り当てている。第1の符号データの第2LSBは
値"H"、つまり論理値1を割り当てているが、これは、
各帯域の符号データにおいて、LSB側が2ビット以上
廃棄されていて、しかも、その符号データの少なくとも
MSB1ビットは保存されている場合は、廃棄されたビ
ットの中の最も上位のビットは、論理値1を割り当てる
という規則を予め定めているからである。そのような規
則を設けているのは、その帯域において廃棄されたビッ
トが全て論理値0である場合から全て論理値1である場
合までの中間的な場合で復号信号を得るためであり、そ
のことによって、下位階層データが廃棄された場合でも
復号品質の劣化を少なく抑えることができる。
【0178】図40は図35に示した帯域合成器198
の構成例を示すブロック図である。図40に示すよう
に、帯域合成器198は、QMFフィルタバンクで構成
されており、従来から広く用いられている帯域分割器で
ある(「電子情報通信学会編デジタル信号処理ハンドブ
ック pp.135ー137 1993年」 参照)。本実施例では、帯
域分割器の一例として、上記のようなQMFフィルタバ
ンクを用いているが、このほかにも、MPEGオーディ
オ符号化アルゴリズム等で行われている、ポリフェーズ
フィルタバンクや、ハイブリッドポリフェーズ/MDC
Tフィルタバンクを用いたようなものでもよい(ISO/IEC
11172-3:1993 参照)。
【0179】図41は、階層データが記録されたデータ
格納領域の状態を示す図である。これは、本発明の第1
の実施例による、デジタル信号記録装置によって記録さ
れた、データ格納領域の状態を表した図10と同様のも
のである。
【0180】図42は、階層データに対する補助情報の
内容を示す図である。これは、本発明の第1の実施例に
よる、デジタル信号記録装置によって記録された、補助
情報格納領域の状態を表した図11と同様のものであ
る。
【0181】以上のように構成されたデジタル信号再生
装置について、以下その動作について図35から図42
を用いて説明する。
【0182】図35において、まず、読みだし制御器1
92は、上記補助情報格納領域に格納された補助情報を
読みだし、上記データ格納領域に、どのような形で各階
層データが格納されているかを解析する。例えば図42
に示した様な補助情報を読みだした場合には、以下のよ
うに解析する。
【0183】データ記録時にまず、アドレス0000か
らアドレス0FFFの領域に第1の階層データが格納さ
れ、アドレス1000からアドレス1FFFの領域に第
2の階層データが格納され、アドレス2000からアド
レス2FFFの領域に第3の階層データが格納され、ア
ドレス3000からアドレス3FFFの領域に第4の階
層データが格納され、続いて、データ格納領域が、メモ
リフルの状態になった時に、アドレス2000からアド
レス2FFFの領域とアドレス3000からアドレス3
FFFの領域が開放され、アドレス2000からアドレ
ス2FFFの領域に第1の階層データが格納され、アド
レス3000からアドレス3FFFの領域に第2の階層
データが格納され、さらに、データ格納領域が、メモリ
フルの状態になった時に、アドレス3000からアドレ
ス3FFFの領域が開放され、アドレス3000からア
ドレス3FFFの領域に第1の階層データが格納され、
その状態で記録処理が終了したことを確認する。
【0184】よって、読み出し制御器192は、まず、
アドレス0000からアドレス0FFFの領域に格納さ
れたデータを第1の階層データとして逐次読みだし、同
時に、アドレス1000からアドレス1FFFの領域に
格納されたデータを第2の階層データとして逐次読みだ
して、量子化符号復号器193に第1の階層データと第
2の階層データとを出力する。量子化符号復号器193
は、受け取った階層データの内、第3の階層データと第
4の階層データとが欠落しているので、図38に従っ
て、各帯域の符号データを復元する。
【0185】次に第1の逆量子化器194から第4の逆
量子化器197によって、それぞれ上記各帯域の符号デ
ータを逆量子化して、第1の帯域信号から第4の帯域信
号までの帯域信号を生成し、帯域合成器198に送出す
る。帯域合成器198では、第1の帯域信号から第4の
帯域信号までの帯域信号合成を、元のデジタル信号に復
号し、D/A変換器199により、アナログ信号に変換
され出力される。
【0186】アドレス0000からアドレス1FFFの
領域に格納されたデータをすべて読みだした場合には、
次に、アドレス2000からアドレス2FFFの領域に
格納されたデータを第1の階層データとして逐次読みだ
し、量子化符号復号器193に第1の階層データを出力
する。量子化符号復号器193は、受け取った階層デー
タの内、第2の階層データと第3の階層データと第4の
階層データとが欠落しているので、図39に従って、各
帯域の符号データを復元する。
【0187】次に第1の逆量子化器194から第4の逆
量子化器197によって、それぞれ上記各帯域の符号デ
ータを逆量子化して、第1の帯域信号から第4の帯域信
号までの帯域信号を生成し、帯域合成器198に送出す
る。帯域合成器198では、第1の帯域信号から第4の
帯域信号までの帯域信号合成を、元のデジタル信号に復
号し、D/A変換器199により、アナログ信号に変換
され出力される。
【0188】アドレス2000からアドレス2FFFの
領域に格納されたデータをすべて読みだした場合には、
次に、アドレス3000からアドレス3FFFの領域に
格納されたデータを第1の階層データとして逐次読みだ
し、量子化符号復号器193に第1の階層データを出力
する。量子化符号復号器193は、受け取った階層デー
タの内、第2の階層データと第3の階層データと第4の
階層データとが欠落しているので、図404に従って、
各帯域の符号データを復元する。
【0189】次に第1の逆量子化器194から第4の逆
量子化器197によって、それぞれ上記各帯域の符号デ
ータを逆量子化して、第1の帯域信号から第4の帯域信
号までの帯域信号を生成し、帯域合成器198に送出す
る。帯域合成器198では、第1の帯域信号から第4の
帯域信号までの帯域信号合成を、元のデジタル信号に復
号し、D/A変換器199により、アナログ信号に変換
され出力される。
【0190】以上のように、本実施例によれば、階層符
号化された階層データを格納するデータ格納領域と、該
格納されたデータの属性を表す補助情報を格納する補助
情報格納領域とを有し、該階層データと該階層データの
属性を表す補助情報とが、それぞれ本発明のデジタル信
号記録装置によって記録された固体メモリと、上記固体
メモリに格納された階層データと、該格納された階層デ
ータの属性を表す補助情報とを読みだし、その階層デー
タの階層に応じて元のデジタル信号に復号する階層復号
器とを備え、上記階層復号器の内部に、上記固体メモリ
内の補助情報格納領域に記憶された補助情報を読みだ
し、該補助情報に基づいて上記固体メモリ内のデータ格
納領域に記憶された階層データを逐次読み出す読みだし
制御器を備えることによって、本発明のデジタル信号記
録装置によって記録されたデータを、効率的に読みだし
復号することが可能となる。
【0191】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載のデジタル
信号記録装置によれば、録音時間長に対してメモリ容量
に余裕がある場合は、すべての階層データが保持されて
いるので高音質な録音が行え、メモリが一杯になった場
合でも、自動的に下位の階層から書き込みが中止され、
上位階層のデータが上書きされていくので極めて簡単な
処理によって効率よく記録時間を伸ばすことができる。
すなわち記録品質を可能な限り保持しながら、効率よく
記録時間を伸ばすことができるとともに、データが固体
メモリに有効に格納されるため、固体メモリの有効活用
を図ることができる。また、請求項2記載のデジタル信
号記録装置は、請求項1においてNが2の場合に相当す
るものであり、第1の階層データも第2の階層データも
きわめて簡単なアドレス制御でメモリへの書き込みが行
え、しかも、第2の階層データの書き込みアドレスと第
1の階層データの書き込みアドレスとが一致するか否か
というきわめて簡単な判定基準によって、下位階層(こ
の場合第2の階層)データの廃棄処理による録音時間延
長を行うことができる。また、請求項3記載のデジタル
信号記録装置は、請求項1においてNが3の場合に相当
するものであり、階層数が3の場合でも、第1、第2、
第3の階層データともきわめて簡単なアドレス制御でメ
モリへの書き込みが行え、しかも、第3の階層データの
書き込みアドレスが第1あるいは第2の階層データの書
き込みアドレスと一致するか否か、第2の階層データの
書き込みアドレスが第1の階層データの書き込みアドレ
スと一致するか否かというきわめて簡単な判定基準によ
って、下位階層データの廃棄処理による録音時間延長を
行うことができる。また、請求項4記載のデジタル信号
記録装置は、請求項1においてNが4の場合に相当する
ものであり、階層数が4の場合でも、第1、第2、第
3、第4の階層データともきわめて簡単なアドレス制御
でメモリへの書き込みが行え、しかも、第4の階層デー
タの書き込みアドレスが第1あるいは第2あるいは第3
の階層データの書き込みアドレスと一致するか否か、第
3の階層データの書き込みアドレスが第1あるいは第2
の階層データの書き込みアドレスと一致するか否か、第
2の階層データの書き込みアドレスが第1の階層データ
の書き込みアドレスと一致するか否かというきわめて簡
単な判定基準によって、下位階層データの廃棄処理によ
る録音時間延長を行うことができる。また、請求項5記
載のデジタル信号記録装置は、請求項1においてNが5
の場合に相当するものであり、階層が5の場合でも、第
1、第2、第3、第4、第5の階層データともきわめて
簡単なアドレス制御でメモリへの書き込みが行え、しか
も、第5の階層データの書き込みアドレスが第1あるい
は第2あるいは第3あるいは第4の階層データの書き込
みアドレスと一致するか否か、第4の階層データの書き
込みアドレスが第1あるいは第2あるいは第3の階層デ
ータの書き込みアドレスと一致するか否か、第3の階層
データの書き込みアドレスが第1あるいは第2の階層デ
ータの書き込みアドレスと一致するか否か、第2の階層
データの書き込みアドレスが第1の階層データの書き込
みアドレスと一致するか否かというきわめて簡単な判定
基準によって、下位階層データの廃棄処理による録音時
間延長を行うことができる。請求項6記載のデジタル信
号記録装置によれば、マルチパルス符号化方式において
記録品質を可能な限り保持しながら、効率よく記録時間
を伸ばすことができるとともに、データが固体メモリに
有効に格納されるため、固体メモリの有効活用を図るこ
とができる。
【0192】また、第2の発明のデジタル信号記録装置
では、書き込み制御器に、次に書き込もうとするアドレ
スに、自身よりも上位の階層データが既に書き込まれて
いる場合にはその時点で書き込み処理を中止するという
規則を設けることによって、メモリが一杯になった場
合、自動的に下位の階層から書き込みが中止され、極め
て簡単な処理によって効率よく記録時間を伸ばすことが
できる。
【0193】また、第3の発明のデジタル信号記録装置
では、階層データの書き込みを中止するアドレスを予め
決めておくことにより、階層数に関係なく、また任意の
順序で書き込み処理を中止させることができる。
【0194】さらに、本発明のデジタル信号再生装置に
よれば、階層符号化された階層データを格納するデータ
格納領域と、該格納されたデータの属性を表す補助情報
を格納する補助情報格納領域とを有し、該階層データと
該階層データの属性を表す補助情報とが、それぞれ本発
明のデジタル信号記録装置によって記録された固体メモ
リと、上記固体メモリに格納された階層データと、該格
納された階層データの属性を表す補助情報とを読みだ
し、その階層データの階層に応じて元のデジタル信号に
復号する階層復号器とを備え、上記階層復号器の内部
に、上記固体メモリ内の補助情報格納領域に記憶された
補助情報を読みだし、該補助情報に基づいて上記固体メ
モリ内のデータ格納領域に記憶された階層データを逐次
読み出す読みだし制御器を備えることによって、本発明
のデジタル信号記録装置によって記録されたデータを、
効率的に読みだし復号することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例におけるデジタル信号記
録装置の構成を示すブロック図
【図2】同実施例に係る帯域分割器の構成の一例を示す
ブロック図
【図3】階層分割の第1の例を示した図
【図4】階層分割の第2の例を示した図
【図5】本実施例に係る書き込み制御器の動作を表すフ
ローチャート
【図6】データ記録中にはじめて上記データ格納領域が
メモリフル状態になった時のデータ格納領域の状態を示
す図
【図7】データ記録中にはじめて上記データ格納領域が
メモリフル状態になった時の補助情報の内容を示す図
【図8】データ記録中上記データ格納領域が2度目にメ
モリフル状態になった時のデータ格納領域の状態を示す
【図9】データ記録中上記データ格納領域が2度目にメ
モリフル状態になった時の補助情報の内容を示す図
【図10】データ記録終了時のデータ格納領域の状態を
示す図
【図11】データ記録終了時の補助情報の内容を示す図
【図12】本発明の第2の実施例におけるデジタル信号
記録装置の構成を示すブロック図
【図13】階層分割の第3の例を示した図
【図14】階層分割の第4の例を示した図
【図15】所定の時間間隔毎のビット割当パタンを表す
情報が補助情報格納領域に格納されている様子の一例を
示した図
【図16】本発明の第3の実施例におけるデジタル信号
記録装置の構成を示すブロック図
【図17】本発明の第4の実施例におけるデジタル信号
記録装置の構成を示すブロック図
【図18】同実施例に係るマルチパルス符号化器の入出
力を示した図
【図19】マルチパルス符号化器の出力を階層分割する
様子を表す図
【図20】(a)は第5の実施例におけるデータ格納領
域を示す図 (b)は第5の実施例においてデータ格納領域が一杯に
なった後のデータの書き込み過程を示す図
【図21】(a)は第6の実施例におけるデータ格納領
域を示す図 (b)は第6の実施例においてデータ格納領域が一杯に
なった後のデータの書き込み過程を示す図
【図22】(a)は第7の実施例におけるデータ格納領
域を示す図 (b)は第7の実施例においてデータ格納領域が一杯に
なった後のデータの書き込み過程を示す図
【図23】(a)は第8の実施例におけるデータ格納領
域を示す図 (b)は第8の実施例においてデータ格納領域が一杯に
なった後のデータの書き込み過程を示す図
【図24】(a)は第9の実施例におけるデータ格納領
域を示す図 (b)は第9の実施例において全データ領域が第1〜第
3の階層データで一杯になった後のデータの書き込み過
程を示す図 (c)は第9の実施例において全データ領域が第1〜第
2の階層データで一杯になった後のデータの書き込み過
程を示す図 (d)は第9の実施例において全データ領域が第1の階
層データで一杯になっている様子を示す図
【図25】(a)は第10の実施例におけるデータ格納
領域を示す図 (b)は第10の実施例において第3階層を格納するデ
ータ領域が一杯になった後のデータの書き込み過程を示
す図 (c)は第10の実施例において全データ領域が第1〜
第2の階層データで一杯になった後のデータの書き込み
過程を示す図 (d)は第10の実施例において全データ領域が第1の
階層データで一杯になっている様子を示す図 (e)は各階層のビット長が等しくない場合の第10の
実施例における第1〜第3の階層データの書き込み過程
を示す図
【図26】(a)は第11の実施例におけるデータ格納
領域を示す図 (b)は第11の実施例において全データ領域が第1〜
第4の階層データで一杯になった後のデータの書き込み
過程を示す図 (c)は第11の実施例において全データ領域が第1〜
第3の階層データで一杯になった後のデータの書き込み
過程を示す図 (d)は第11の実施例において全データ領域が第1〜
第2の階層データで一杯になった後のデータの書き込み
過程を示す図 (e)は第11の実施例において全データ領域が第1の
階層データで一杯になっている様子を示す図
【図27】(a)は第12の実施例におけるデータ格納
領域を示す図 (b)は第12の実施例において第4階層を格納するデ
ータ領域が一杯になった後のデータの書き込み過程を示
す図 (c)は第12の実施例において第3階層を格納するデ
ータ領域が一杯になった後のデータの書き込み過程を示
す図 (d)は第12の実施例において全データ領域が第1〜
第2の階層データで一杯になった後のデータの書き込み
過程を示す図 (e)は第12の実施例において全データ領域が第1の
階層データで一杯になっている様子を示す図
【図28】(a)は第13の実施例におけるデータ格納
領域を示す図 (b)は第13の実施例において全データ領域が第1〜
第5の階層データで一杯になった後のデータの書き込み
過程を示す図 (c)は第13の実施例において全データ領域が第1〜
第4の階層データで一杯になった後のデータの書き込み
過程を示す図 (d)は第13の実施例において全データ領域が第1〜
第3の階層データで一杯になった後のデータの書き込み
過程を示す図 (e)は第13の実施例において全データ領域が第1〜
第2の階層データで一杯になった後のデータの書き込み
過程を示す図
【図29】(a)は第14の実施例におけるデータ格納
領域を示す図 (b)は第14の実施例において第5階層を格納するデ
ータ領域が一杯になった後のデータの書き込み過程を示
す図 (c)は第14の実施例において第4階層を格納するデ
ータ領域が一杯になった後のデータの書き込み過程を示
す図 (d)は第14の実施例において第3階層を格納するデ
ータ領域が一杯になった後のデータの書き込み過程を示
す図 (e)は第14の実施例において全データ領域が第1〜
第2の階層データで一杯になった後のデータの書き込み
過程を示す図
【図30】第15の実施例におけるデジタル信号記録装
置の構成を示すブロック図
【図31】書き込み制御器の動作の流れを示すフロ−図
【図32】書き込み制御器の第2の動作の流れを示すフ
ロ−図
【図33】第16の実施例におけるデジタル信号記録装
置の構成を示すブロック図
【図34】第17の実施例におけるデジタル信号記録装
置の構成を示すブロック図
【図35】第18の実施例におけるデジタル信号再生装
置の構成を示すブロック図
【図36】階層分割されたデータを元の量子化符号に復
元する様子を示した図
【図37】第4の階層データが欠落している場合の階層
データを量子化符号に復元する様子を示した図
【図38】第3と第4の階層データが欠落している場合
の階層データを量子化符号に復元する様子を示した図
【図39】第2と第3と第4の階層データが欠落してい
る場合の階層データを量子化符号に復元する様子を示し
た図
【図40】同実施例に係る帯域合成器の構成を示すブロ
ック図
【図41】階層データが記録されたデータ格納領域の状
態を示す図
【図42】階層データに対する補助情報の内容を示す図
【符号の説明】
11、21、31、41 A/D変換器 12、22、32 帯域分割器 13、23、33 第1の量子化器 14、24、34 第2の量子化器 15、25、35 第3の量子化器 16、26、36 第4の量子化器 17、27、37、43 階層分割器 18、28、38、45、191、302、335、3
46 固体メモリ 19、29、39、44、301、334、345 書
き込み制御器 30、40 適応ビット割当器 42 マルチパルス符号化器 192 読みだし制御器 193 量子化符号復元器 194 第1の逆量子化器 195 第2の逆量子化器 196 第3の逆量子化器 197 第4の逆量子化器 198 帯域合成器 199 D/A変換器 300、330 階層符号化器 331、344 階層数選択器 332 復号化器 333 差信号評価器 340 帯域分割型階層符号化器 341 第1の帯域データ評価器 343 第Nの帯域データ評価器 342 第2の帯域データ評価器
フロントページの続き (72)発明者 田中 恒雄 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 長野 利彦 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−282799(JP,A) 特開 平5−35295(JP,A) 特開 昭64−53642(JP,A) 特開 平2−305053(JP,A) 特開 平7−93892(JP,A) 特開 平6−164409(JP,A) 特開 平7−131357(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G10L 9/18 G10L 7/04 G10L 9/14 G11B 20/10 301

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 階層符号化器(12-17)、記録装置(18)、
    書き込み制御器(19)からなるデジタル信号記録装置であ
    って、 階層符号化器(12-17)は、入力されるデジタル信号を、
    第1から第Nの階層順位に分けられた階層データに符号
    化し、 記録装置(18)は、データ格納領域と補助情報格納領域と
    を有し、 データ格納領域は、階層符号化器(12-17)で符号化した
    階層データを格納し、 補助情報格納領域は、いずれの階
    層データがいずれのデータ格納領域に格納されたかを表
    す補助情報を格納し、 書き込み制御器(19)は、予め定められたアドレス順位で
    各階層データとその補助情報を記録装置(18)に書き込
    み、階層順位の低い階層データの書き込みアドレスが、
    階層順位の高い階層データと一致した際、階層順位の低
    い階層データの書き込みを中止するとともに、階層順位
    の低い階層データの一部の領域を解放する デジタル信号
    記録装置。
  2. 【請求項2】 書き込み制御器(19)の予め定められたア
    ドレス順序は、 第1の階層データを、アドレスA番地からアドレスB番
    地に格納し、 第2の階層データを、アドレスB番地からアドレスA番
    地に格納する 請求項1に記載のデジタル信号記録装置。
  3. 【請求項3】 書き込み制御器(19)の予め定められたア
    ドレス順序は、 第1の階層データを、アドレスA番地からアドレスB番
    地に、アドレスB番地に達した際にはアドレスD番地か
    らアドレスC番地に格納し、 第2の階層データを、アドレスC番地からアドレスA番
    地、アドレスD番地からアドレスC番地に交互に格納す
    請求項1に記載のデジタル信号記録装置。但し、A<B, C<D (A>B, C>D)
  4. 【請求項4】 書き込み制御器(19)の予め定められたア
    ドレス順序は、 第1の階層データを、アドレスA番地からアドレスB番
    地に、アドレスB番地に達した際にはアドレスD番地か
    らアドレスC番地に格納し、 第2の階層データを、アドレスC番地からアドレスD番
    地に格納し、 第3の階層データを、アドレスB番地からアドレスA番
    地、アドレスD番地からアドレスC番地に交互に格納
    し、 第4の階層データを、アドレスA’番地からアドレスA
    番地またはアドレスB番地、アドレスC’番地からアド
    レスC番地またはアドレスD番地に交互に格納する 請求
    項1に記載のデジタル信号記録装置。 但し、A<A’<B, C<C’<D (A>A’>B, C>C’>D)
  5. 【請求項5】 書き込み制御器(19)の予め定められたア
    ドレス順序は、 第1の階層データを、アドレスA番地からアドレスB番
    地に、アドレスB番地に達した際にはアドレスD番地か
    らアドレスC番地に、アドレスC番地に達した際にはア
    ドレスE番地からアドレスF番地に格納し、 第2の階層データを、アドレスE番地からアドレスF番
    地に、アドレスF番地に達した際にはアドレスC番地か
    らアドレスD番地に格納し、 第3の階層データを、アドレスC番地からアドレスD番
    地に格納し、 第4の階層データを、アドレスB番地からアドレスA番
    地、アドレスD番地からアドレスC番地、アドレスF番
    地からアドレスE番地に交互に格納し、 第5の階層データを、アドレスA’番地からアドレスA
    番地またはアドレスB番地、アドレスC’番地からアド
    レスC番地またはD番地、アドレスE’番地からアドレ
    スE番地またはアドレスF番地に交互に格納する 請求項
    1に記載のデジタル信号記録装置。但し、A<A’<B, C<C’<D, E<E’<F (A>A’>B, C>C’>D, E>E’>F)
  6. 【請求項6】 階層符号化器(12-17)は、LPC合成フ
    ィルタ係数、階層データに分けられたパルス情報を出力
    するマルチパルス符号化器(42)であり、 パルス情報は、パルスの振幅値と位置からなり、 階層順位は、パルスの振幅値に基づいて決定される 請求
    項1乃至5に記載の デジタル信号記録装置。
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