JP2882604B2 - 撮像装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、電子内視鏡に適し、容易に照明光の組合せ
を変更できるようにした面順次式の撮像装置に関する。

［従来の技術と発明が解決しようとする課題］ 近年、電荷結合素子（CCD）等の固体撮像素子を撮像
手段に用いた電子内視鏡装置が種々提案されている。

この電子内視鏡装置は、ファイバスコープに比べて解
像度が高く、画像の記録及び再生等が容易であり、ま
た、拡大や２画像の比較等の画像処理が容易である等の
利点を有する。

ところで、前記電子内視鏡装置のカラー画像の撮像方
式には、大別して照明光をＲ（赤）,G（緑）,B（青）等
に順次切換える面順次式と、固体撮像素子の前面にR,G,
B等の色光をそれぞれ透過する色フィルタをモザイク状
等に配列したフィルタアレイを設けた同時式とがある。

前記面順次式の電子内視鏡装置は、例えば、特開昭61
−50546号公報，特開昭61−2121号公報，特開昭55−549
33号公報に示されている。これらの従来例では、いずれ
も色の３原色であるR,G,Bの色光をそれぞれ透過するフ
ィルタを有する回転フィルタを、照明光の光路中に設
け、この回転フィルタを回転することによって時系列的
にR,G,B,R,…の光で照明し、それぞれの照明光による映
像を合成するものであり、なるべく忠実な色再現を得よ
うとするものである。そのため、R,G,Bの各フィルタの
分光透過率は、第５図に示すように、合成したときに比
視感度特性になるように選ぶのが一般的である。

ところで、一般的なテレビシステムでは、忠実な色再
現を得ることが大切であるが、内視鏡装置においては、
病変部を見つけやすくすることも大切である。しかしな
がら、体内は、ほとんど赤であり、極端に言えば、赤の
輝度の違い、彩度の違いしかないと言っても良く、上記
従来例では、忠実な色再現は得られるが、皮下を走行す
る微細血管等は、周囲とわずかに輝度，彩度の違うのみ
で、見落しがちであった。

これに対処するに、例えば特開昭56−3033号公報に
は、胃壁と血液とでは、赤外波長領域で反射率（あるい
は吸収係数）が大きく違うことを利用して、例えば、
緑，青，赤外の３光でそれぞれ照明して、疑似カラー表
示する技術が開示されている。この従来例によれば、赤
外波長領域で得られる不可視情報を可視情報に変換する
ことができ、例えば病変部と正常部の識別を迅速，容易
に行うことが可能になる。

しかしながら、上記従来例では、照明光の組合せ、す
なわち、観察波長が固定されており（例えば、緑，青，
赤外であれば、その組合せで固定されている。）、照明
光の組合せを簡単に変えることはできなかった。すなわ
ち、照明光の組合せをいろいろ変えて観察する場合、そ
の都度回転フィルタを交換したりする必要がある。更
に、全ての病変部について緑，青，赤外の組合せが有効
とは限らない。つまり、ある患部では、胃壁と比較し、
赤の内でも、より長波長側あるいは短波長側の波長領域
での吸収係数が大きく違うことは充分考えられる。

このような特殊光観察についての医学的研究は、まだ
充分にはなされておらず、これから本格化しようとして
いる段階であり、照明光の組合せをいろいろ変えて病変
部を観察し、病変部の種類によりどのような照明光の組
合せが周辺部との識別の上で有効か調査し、その結果を
もとに診断に応用していきたいというニーズが強くあ
る。

上記のようなニーズに対処するために本出願人によっ
て特願昭61−284614号，特願昭62−047362号，特願昭62
−266060号が提案されている。

特願昭61−284614号では、異なる波長領域の光を透過
する複数のフィルタを有する回転フィルタを設けると共
に、選択手段を有し、この選択手段により上記フィルタ
と透過した波長領域のうち、１つまたは複数の波長領域
を選択できるようにしたものである。

また、特願昭62−047362号は異なる波長領域の光を透
過する複数のフィルタを有する回転フィルタとストロボ
光源からなりストロボ光源のフラッシュタイミングを制
御することにより照明光の種類（波長）を選択できるよ
うになっている。

更にまた、特願昭62−266060号は異なる波長領域の光
を透過する複数のフィルタを有する回転フィルタと、こ
のフィルタを透過して光をシャッタ手段によって選択で
きるようにしたものである。

本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、面順
次式の撮像装置において、容易に照明光の組合せを変更
できるようにし、且つ体腔内壁の中に存在する微妙に色
の違う部位を検出することのできる撮像装置を提供する
ことを目的としている。

［課題を解決するための手段及び作用］ 本発明による撮像装置は、異なる波長領域の照明光毎
に被観察体を撮像手段によって撮像する面順次式の撮像
装置において、 分光透過特性の異なる複数種の透過部を有し、光源か
らの照明光を前記複数の透過部を順次透過させることが
可能なフィルタと、前記透過部を透過した複数種の照明
光のうち、所定の照明光を選択的に遮蔽する光遮蔽手段
と、前記光遮蔽手段によって選択された各波長領域の照
明光に対応する前記撮像手段の出力信号をそれぞれ異な
る色信号に割当てて映像信号処理する映像信号処理手段
とを具備したことを特徴とする。

［実施例］ 以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。

第１図ないし第７図は本発明の一実施例に係り、第１
図は電子内視鏡装置の構成を示すブロック図、第２図は
電子内視鏡装置の全体を示す説明図、第３図は照明光と
CCDの読出しの動作説明タイミングチャート図、第４図
は設定スイッチを示す説明図、第５図は回転フィルタの
各フィルタの分光透過率を示す説明図、第６図は光遮蔽
板の説明図、第７図は回転フィルタの説明図である。

本実施例は、本発明を電子内視鏡装置に適用した例で
ある。

第２図に示すように、電子内視鏡１は、細長で例えば
軟性の挿入部２の後端に太径の操作部３が連設されてい
る。前記挿入部２は、口腔等から人体20の体腔内部21に
挿入できるようになっている。前記操作部３の後端部か
らは側方に可撓性のユニバーサルコード４が延設され、
このユニバーサルコード４の先端にコネクタ５が設けら
れている。前記電子内視鏡１は、前記コネクタ５を介し
て、光源装置及び映像信号処理回路が内蔵されたビデオ
プロセッサ６に接続されるようになっている。更に、こ
のビデオプロセッサ６には、カラーモニタ７が接続され
るようになっている。

前記挿入部２の先端側には、硬性の先端部９及びこの
先端部９に隣接する後方側に湾曲可能な湾曲部10が順次
設けられている。また、前記操作部３に設けられた湾曲
操作ノブ11を回動操作することによって、前記湾曲部10
を上下／左右方向に湾曲できるようになっている。ま
た、前記操作部３には、前記挿入部２内に設けられた処
置具チャンネルに連通する挿入口12が設けられている。

第１図に示すように、前記ビデオプロセッサ６内に
は、可視領域を含め紫外領域から赤外領域に至る広帯域
の波長の光を発光する光源25、例えば一般的にはハロゲ
ンランプやキセノンランプ等が設けられている。この光
源25の前方には、集光レンズ26と駆動部27によって回転
駆動される回転フィルタ28と駆動部13によって回転駆動
される光遮光手段としての回転遮蔽板14とが配設されて
おり、前記光源25から出射された光は、集光レンズ26を
通って、前記回転フィルタ28に入射し、照明光を各波長
帯域に分離された後に回転遮蔽板14を通過する。

前記回転フィルタ28は、第７図に示すように構成され
ている。

すなわち、円周方向に６等分に分割されており、更に
６分割された一つの部位は２等分に分割されて、この２
分割された各部には、第５図に示すような分光透過特性
を有する第１の赤色光R1,第２の赤色光R2を透過するフ
ィルタ28a,28bが設けられている。そして、残りの５つ
の部位にはフィルタ28a,28bに隣接して光を遮蔽する遮
光部16,16が設けられ、この遮光部16,16に隣接して第５
図に示すような分光透過特性を有する青色光Ｂを透過す
るフィルタ28cと緑色光Ｇを透過するフィルタ28dとが設
けられ、更に、フィルタ28cとフィルタ28dとの間には光
を遮蔽する遮光部16が設けられている。

第５図に示すように、第１の赤色光R1と第２の赤色光
R2とを合成すると通常の赤色光Ｒであり、この赤色光
Ｒ、緑色光Ｇ、青色光Ｂは、合成すると比視感度特性に
なるような分光透過率になっている。

また、前記回転フィルタ28の各フィルタ28a〜28dの内
周側には、半径の異なる５つの同心円上であって各フィ
ルタ28a〜28dの回転方向の前方に、どのフィルタが光路
上にあるかを検知するための回転角読取りマーク29a〜2
9eが設けられている。また、第１図に示すように、前記
回転角読取りマーク29a〜29eに対向して、この回転角読
取りマーク29a〜29eを読取るセンサ31が設けられてい
る。

なお、前記回転角読取りマーク29a〜29eは透孔や他の
部分と反射率の異なる部分として形成し、前記センサ31
は前記回転フィルタ28を挾んでまたは回転フィルタ28の
同一側に配設された発光素子と受光素子を有する光学的
センサとしても良いし、あるいは、前記回転角読取りマ
ーク29a〜29eは磁性材で形成し、前記センサ31はホール
素子等の磁気センサとしても良い。そして、前記センサ
31によって、回転フィルタ28の位相、すなわち、どのフ
ィルタが光路上にきているかを検知し、この位相情報
は、前記タイミングコントロール回路30に入力されるよ
うになっている。

尚、第７図において矢印61は、回転フィルタ28の回転
方向を示している。

また、前記駆動部27は、例えば駆動モータとモータド
ライバとからなり、前記タイミングコントロール回路30
によって回転が制御されるようになっている。

第６図において、前記回転遮蔽板14は回転フィルタ28
と同一の外径寸法であり、回転遮蔽板14の周方向には透
過する光の波長帯域を制限しない同心円状の素通しフィ
ルタ18を有しており、この素通しフィルタ18の一部には
遮光部17が設けられている。この遮光部17は前記回転フ
ィルタ28に設けられた遮光部16と同一形状となってい
る。この遮光部17の内周側には半径の異なる２つの同心
円のそれぞれに回転角読取りマーク19a,19bが遮光部17
の位置を検出するために設けられている。また、第１図
に示すように回転角読取りマーク19a,19bに対向して、
この回転角読取りマーク19a,19bを読取るセンサ22が設
けられている。

なお、前記回転角読取りマーク19a,19bは透孔や他の
部分と反射率の異なる部分として形成し、前記センサ22
は前記回転遮蔽板14を挟んで、または回転遮蔽板14の同
一側に配設された発光素子と受光素子を有する光学的セ
ンサとしても良いし、あるいは、前記回転角読取りマー
ク19a,19bは磁性材で形成し、前記センサ22はホール素
子等の磁気センサとしても良い。そして、前記センサ22
によって、遮光部17が光路上にきているかを検知し、こ
の位相情報は、前記タイミングコントロール回路30に入
力されるようになっている。

尚、第６図において矢印62は、回転遮蔽板14の回転方
向を示している。

また、前記駆動部13は、例えば駆動モータとモータド
ライバとからなり、前記タイミングコントロール回路30
によって回転が制御されるようになっている。

また、本実施例では、前記ビデオプロセッサ６の例え
ば操作パネルに、前記タイミングコントロール回路30に
対して照明光の組合せを指定する設定スイッチ60が設け
られている。この設定スイッチ60は、第４図に示すよう
に、それぞれ、B,G,Rの各色光による照明を行う押しボ
タンスイッチ60aと、B,G,R1の各照明光による照明を行
う押しボタンスイッチ60bとB,G,R2の各照明光による照
明を行う押しボタンスイッチ60cを有し、この押しボタ
ンスイッチ60a〜60cのうちの任意のボタンを押すことに
より、任意の照明光の組合せを選択できるようになって
いる。そして、前記タイミングコントロール回路30は、
センサ31で回転角読取りマーク29a〜29eを読取って得ら
れる位相情報と、前記回転遮蔽板14に設けられた回転角
読取りマーク19a,19bをセンサ22で読取って得られる位
相情報と、前記設定スイッチ60で選択された照明光の組
合せの情報とにより、タイミングコントロール回路30は
回転フィルタ28と回転遮蔽板14との回転位相を制御する
ようになっている。

前記回転フィルタ28および回転遮蔽板14を透過した照
明光は、集光レンズ22で集光されて、コネクタ５を介し
て接続された電子内視鏡１のユニバーサルコード４及び
挿入部２内に挿通されたライトガイド35に入射するよう
になっている。そして、この照明光は、ライトガイド35
を介して先端部９に導かれ、このライトガイド35の先端
面から出射され、先端部９に設けられた配光レンズ36を
通って、被写体、例えば第１図に示すように体腔内部21
の病変部23に向けて出射されるようになっている。

前記先端部９には、対物レンズ系41が設けられ、この
対物レンズ系41の結像位置には、撮像手段としての固体
撮像素子42が配設されている。この固体撮像素子42は、
可視領域から赤外領域に至る広い波長域で感度を有して
いる。

また、前記ビデオプロセッサ６内には、タイミングコ
ントロール回路30によって制御されるドライバ43が設け
られ、このドライバ43からの駆動信号が前記ユニバーサ
ルコード４及び挿入部２内に挿通された信号線44aを介
して、前記固体撮像素子42に供給され、この固体撮像素
子42が駆動されるようになっている。そして、この固体
撮像素子42は、照明光の切換に同期して時系列的に読出
され、この読出された信号は、前記挿入部２及びユニバ
ーサルコード４内に挿通された信号線44bを介して、前
記ビデオプロセッサ６内に設けられたプリプロセス回路
45に入力されるようになっている。そして、このプリプ
ロセス回路45で、例えばサンプルホールド回路によって
映像信号が抽出され、γ補正回路でγ補正されるように
なっている。このプリプロセス回路45の出力信号は、A/
Dコンバータ46でデジタル信号に変換され、前記タイミ
ングコントロール回路30によって切換が制御されるマル
チプレクサ47によって、面順次の照明に同期して切換え
られて、順次赤，緑，青の各色に対応したフレームメモ
リ48,49,50に記憶されるようになっている。このフリー
ムメモリ48,49,50は、モニタ７等の表示装置にマッチン
グした速度で同時に読出され、それぞれD/Aコンバータ5
1,52,53でアナログ信号に変換されて、R,G,B色信号が生
成されるようになっている。このように、本実施例で
は、前記設定スイッチ60で選択された３つのモードに対
応した固体撮像素子42の出力信号に、それぞれ任意にR,
G,Bの各色が割当てられて、R,G,B色信号が生成されるよ
うになっている。

このR,G,B色信号は、RGB出力端55から出力されると共
に、NTSCエンコーダ56に入力され、NTSC信号に変換され
て、NTSC出力端57から出力されるようになっている。前
記RGB出力端55には、３原色対応のカラーモニタ７が接
続でき、一方、前記NTSC出力端57には、NTSC方式のビデ
オ信号が入力されるカラーモニタ７が接続できるように
なっており、いずれの方式のモニタ７でも用いることが
できるようになっている。そして、このモニタ７に被写
体がカラー表示されるようになっている。

なお、前記RGB出力端55には、タイミングコントロー
ル回路30からの同期信号SYNC.を出力できる端子が併設
され、前記３原色対応のカラーモニタ７には、前記R,G,
B色信号とと共に、前記同期信号SYNC.が入力されるよう
になっている。

次に、以上の構成による実施例の作用について説明す
る。

まず、通常の色再現の忠実なカラー画像を得る場合に
は、設定スイッチ60で、R,G,Bの各照明光に対応する押
しボタンスイッチ60aを押す。タイミングコントロール
回路30は、センサ22,31で回転角読取りマーク19a,19b,2
9a〜29eを読取って得られる位相情報と、前記設定スイ
ッチ60で選択された照明光の組合せの情報とにより、回
転角読取りマーク29b,19aが同相となって回転するよう
に駆動部13,27を制御し、回転フィルタ28と回転遮蔽板1
4とを上記のような位相で同速度で回転させる。そし
て、この各フィルタ28a〜28dを透過した（R1＋R2）,G,B
の色光が、時系列的に被写体に照射される。この（R1＋
R2）,G,Bの各照明光に対応した被写体の反射光は、固体
撮像素子42で光電変換され、照明光の切換えに同期して
時系列的に読出される。

前記固体撮像素子42から読出され、プリプロセス回路
45,A/Dコンバータ46を経た、各照明光（R1＋R2）,G,Bに
対応した映像信号は、それぞれ（R1＋R2）,G,Bに対応す
るフレームメモリ48,49,50に記憶される。そして、この
フレームメモリ48,49,50が読出されて、R,G,B色信号
と、NTSC信号とが生成され、カラーモニタ７に被写体像
がカラー表示される。

一方、通常照明と異なるモードを選択した場合には下
記のようになる。

例えば、設定スイッチ60で、R1,G,Bの各色光に対応し
た押しボタンスイッチ60bを押す。タイミングコントロ
ール回路30は、センサ22,31で回転角読取りマーク19a,1
9b,29a〜29eを読取って得られる位相情報と、前記設定
スイッチ60で選択された照明光の組合せの情報とによ
り、回転角読取りマーク29a,19aが同相となって回転す
るように駆動部13,27を制御し、回転フィルタ28と回転
遮蔽板14とを上記のような位相で同速度で回転させる。
そして、この各フィルタ28a,28c,28dを透過したR1,G,B
の色光が、時系列的に被写体に照射される。このR1,G,B
の各照明光に対応した被写体の反射光は、固体撮像素子
42で光電変換され、照明光の切換に同期して時系列的に
読出される。

各照明光R1,G,Bに対応した映像信号は、それぞれR,G,
Bに対応するフレームメモリ48,49,50に記憶される。そ
の他の動作は上述の場合と同様である。

従って、照明光R1による映像信号は通常の赤として扱
われ、被写体が疑似カラー表示されることになる。

また、通常照明と異なるもうひとつのモードを選択し
た場合には下記のようになる。

設定スイッチ60で、R2,G,Bの各色光に対応した押しボ
タンスイッチ60cを押す。タイミングコントロール回路3
0は、センサ22,31で回転角読取りマーク19a,19b,29a〜2
9eを読取って得られる位相情報と、前記設定スイッチ60
で選択された照明光の組合せの情報とにより、回転角読
取りマーク29a,19bが同相となって回転するように駆動
部13,27を制御し、回転フィルタ28と回転遮蔽板14とを
上記のような位相で同速度で回転させる。

なお、第３図において固体撮像素子42からの画像信号
の読出しは通常照明のモードを押しボタンスイチ60aに
よって選択した場合は、第３図（ａ）および（ｂ）のよ
うに照明光がフィルタ28a,28bとを透過して（R1＋R2）
の色光が照射された後に読出しが行なわれる。

また、通常照明と異なるモードを押しボタンスイッチ
60bによって選択した場合には、第３図（ｃ）および
（ｄ）のように遮光部17によってフィルタ28bを透過し
たR2の色光が遮光された後にR1の読出しが行なわれる。

更に、通常照明と異なるもうひとつのモードを押しボ
タンスイッチ60cによって選択した場合には、第３図
（ｅ）および（ｆ）のように、遮光部17によってフィル
タ28aを透過したR1の色光が遮光された後にフィルタ28b
を透過したR2の色光が照射され、この後にR2の読出しが
行なわれる。

このように本実施例によれば、例えば胃内の赤い体壁
の中に存在する微妙に色の違う発赤を色光R1,R2を別個
に照射することによって検出することができる。

更に、フィルタ28a〜28dの開口面積を大きくしている
ために電子内視鏡１に供給する照明光を有効に使用する
ことができ、光量を大きく取ることができる なお、回転遮蔽板14に限らず、シャッタを設け、回転
フィルタ28の回転に同期させてシャッタを開閉させても
よい。また、メカニカルなシャッタに限らず電気的に透
過率を制御できる、例えば液晶板などを用いてもよい。

また、本実施例ではＲを透過するフィルタを分離した
がB,Gを分割してもよい。

更にまた、本実施例ではR1,R2,R1＋R2をＲに対応さ
せ、ＧをＧに対応させ、ＢをＢに対応させたがこれに限
定されることなく、どのように対応させて疑似カラー化
してもよい。

また、更に、設定スイッチ60で手動で照明光を選択す
るのではなく、照明光が自動的に交互に切換わるように
して、例えば一般的な色再現の良いモードであるR,G,B
照明による映像と、特殊光観察のモードであるR1,G,B照
明による映像とを、１つのモニタ７に２画面表示するこ
とによって、より診断しやすくするようにしても良い。

尚、本発明は、例えば、被観察部位に照明光を照射
し、この被観察部位を透過した光を受光する撮像装置に
も適用できる。また、撮像手段としては、内視鏡先端部
に設けられた固体撮像素子に限らず、イメージガイドに
よって観察像を伝達するファイバスコープの接眼部に取
りつけられるテレビカメラ等であっても良い。更に、回
転遮蔽板を複数枚設けてもよい。

［発明の効果］ 以上説明したように本発明によれば、面順次式の撮像
装置において、容易に照明光の組合せを変更できるよう
にし、且つ体腔内壁の中に存在する微妙に色の違う部位
を検出することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図ないし第７図は本発明の一実施例に係り、第１図
は電子内視鏡装置の構成を示すブロック図、第２図は電
子内視鏡装置の全体を示す説明図、第３図は照明光とCC
Dの読出しの動作説明タイミングチャート図、第４図は
設定スイッチを示す説明図、第５図は回転フィルタの各
フィルタの分光透過率を示す説明図、第６図は光遮蔽板
の説明図、第７図は回転フィルタの説明図である。 １……電子内視鏡 ７……カラーモニタ 14……回転遮蔽板 16,17……遮光部 22,31……センサ 25……光源 28……回転フィルタ 28a〜28d……フィルタ 29a〜29e……回転角読取りマーク 30……タイミングコントロール回路 42……固体撮像素子 43……ドライバ 45……プリプロセス回路 48,49,50……フレームメモリ 60……設定スイッチ

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】異なる波長領域の照明光毎に被観察体を撮
   像手段によって撮像する面順次式の撮像装置において、 分光透過特性の異なる複数種の透過部を有し、光源から
   の照明光を前記複数の透過部を順次透過させることが可
   能なフィルタと、 前記透過部を透過した複数種の照明光のうち、所定の照
   明光を選択的に遮蔽する光遮蔽手段と、 前記光遮蔽手段によって選択された各波長領域の照明光
   に対応する前記撮像手段の出力信号をそれぞれ異なる色
   信号に割当てて映像信号処理する映像信号処理手段と、 を具備したことを特徴とする撮像装置。