JP2881077B2 - 無公害性耐火被覆組成物 - Google Patents

無公害性耐火被覆組成物

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JP2881077B2
JP2881077B2 JP27509392A JP27509392A JP2881077B2 JP 2881077 B2 JP2881077 B2 JP 2881077B2 JP 27509392 A JP27509392 A JP 27509392A JP 27509392 A JP27509392 A JP 27509392A JP 2881077 B2 JP2881077 B2 JP 2881077B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、建築物の耐火被覆組
成物に関するものである。従って、利用は建築分野であ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、建築物の構築において工期の短
縮, 職人の不足という面からRC造より鉄骨造の建築物
が増加している。この鉄骨造の鉄骨に対しては、火災時
の温度上昇を一定の限度内とし、建築物の倒壊を防ぐた
めに所定の耐火被覆を施さなければならない。日本にお
いては昭和50年以前は石綿の吹き付けが行われていた
が、石綿を扱うことによる健康障害や、石綿の飛散によ
る環境汚染、しいては人体への害のため、昭和50年以
降はロックウールの吹き付けが行われている。ロックウ
ールの吹き付けは、経済性の面では優れているが、最近
では、ロックウール繊維の飛散から作業環境が悪いと
か、外観が美しくないとか、表面強度が弱いという問題
により敬遠されている。
【0003】また、上記以外の耐火被覆材に水ガラスを
結合材とするものがあるが、耐水性あるいは耐候性に問
題があり、実用性には欠けるものであった。
【0004】これらを改良するものとして、特開昭61
−77687号に開示されるような水硬性セメント, 軽
量骨材及び水化度の大きい物質を特定の割合により組み
合わせた耐火被覆材がある。
【0005】さらに、これらを改良するものとして、特
開平2−311379号に開示されるような水硬性セメ
ント, 軽量骨材, 吸熱物質,水溶性樹脂, 及び合成樹脂
系混和剤を特定の割合により組み合わせた耐火被覆材が
ある。
【0006】
【発明が解決しようとする問題点】しかしながら、上記
の特開昭61−77687号に開示される耐火被覆材は
硬化後の乾燥収縮によってひび割れし易かったり、加熱
時の割れに弱く、剥離脱落し易かった。また詳細な説明
に示されているその他成分としての石綿,ガラス繊維,
岩綿繊維などを用いた場合は肌に刺さって炎症を起こし
たり、特に石綿などは肺などにも疾患を引き起こしたり
して危険であり実用的なものでなかった。また、特開平
2−311379号に開示される耐火被覆材は、吸熱物
質が定義されておらずその効果が不十分であったり、加
熱時の割れに弱く剥離脱落し易く耐火性能を損なう危険
性があった。この発明は、建築分野の従来の耐火被覆に
おける劣悪な作業環境、耐久性の欠如、仕上がり美観の
欠如、効率的耐火性能の欠如、トータルでの経済性の欠
如などの問題点を解決しようとするものである。
【0007】
【問題を解決するための手段】この発明の組成物は、骨
格として水硬性セメント10〜40重量%, 無機質軽量
骨材6〜40重量%, 吸熱性物質25〜75重量%, 無
公害性繊維0.1〜3重量%, 低増粘性増粘剤1〜10
重量%を配合してなっている。また、さらにその骨格に
軟凝結剤を0.1〜10重量%を配合してなっている。
その他に、さらに起泡化剤0.01〜3重量%を配合し
てなっている。水硬性セメントにより組成物に水硬性を
もたせ、無機質軽量骨材により被覆材の断熱化と軽量化
を行い、吸熱性物質を特定することにより耐火性能の安
定と耐火性能のより向上とを図り、無公害性繊維により
安全で割れなどに強い耐火被覆材とし、低増粘性増粘剤
によりポンプ圧送性と躯体に対する付着性を同時に高め
た耐火被覆材としている。また、軟凝結剤により一回当
たりの吹き付け厚さを厚くできるようにして、施工性を
高めている。またさらに、起泡化剤により軽量化と経済
化を図り、トータルでより実用的な耐火被覆材ともして
いる。
【0008】この発明の組成物を以下詳しく説明する。
まず水硬性セメントとは、白色ポルトランドセメント,
JIS-R-5210で規定する各種ポルトランドセメン
ト, JIS-R-5211で規定する各種高炉セメント,
JIS-R-5212で規定する各種シリカセメント, J
IS-R-5213で規定する各種フライアッシュセメン
トのような混合セメント, アルミナセメントなどのいず
れかあるいはこれらを組み合わせたものである。この水
硬性セメントは耐火被覆組成物の結合材としての働きを
する。このような水硬性セメント使用量は10〜40重
量%の範囲で使用する。この水硬性セメントの使用量が
10重量%未満の場合は、耐火被覆組成物の強度が弱く
なり、40重量%を超える場合には、不必要に強度が大
きく加熱時に熱歪みにより割れ易くなる。
【0009】次に、無機質軽量骨材には、独立気泡性の
無機質軽量骨材としての天然または工業的に産出するシ
ラス, ガラス屑, 黒曜石を加熱加工して中空発泡体とし
たシラスバルーン, ガラスバルーン, 黒曜石パーライト
などがあり、また、連通気泡性の無機質軽量骨材として
の天然に産出する真珠岩, 雲母状鉱物を加熱加工して連
通発泡体とした真珠岩パーライト, 焼成ヒル石などがあ
る。これらの不燃性を有する無機質軽量骨材の構成は、
独立気泡性の無機質軽量骨材を50重量%以上、連通気
泡性の無機質軽量骨材を50重量%以下の構成とするの
が良い。このような構成としたものは耐火性能を維持し
つつ独立気泡性の無機質軽量骨材のベアリング効果でポ
ンプ圧送性にも優れたものとすることができる。連通気
泡性の無機質軽量骨材が50重量%を超えるとポンプ圧
送性や耐火性能がやや低下する。また、無機質軽量骨材
の粒径は2mm以下のものが良い。粒径が2mmを超えるも
のはち密な断熱層を構成するうえで好ましくない。ま
た、見かけのかさ比重については0.4以下であること
が好ましい。この無機質軽量骨材の使用量は6〜40重
量%の範囲で使用する。無機質軽量骨材の使用量が、6
重量%未満の場合は軽量性がなく耐火被覆材としては好
ましくなく、40重量%を超える場合にはコスト的に割
高で耐火性能もやや不十分となる。
【0010】次に、この発明にいう吸熱性物質とは、示
差熱分析における示差熱曲線の吸熱ピークが50℃〜5
00℃の範囲にあり、熱分解における吸熱量が標準状態
換算で300cal/g以上であるもので、この例とし
てフッ化アルミニウム、水酸化アルミニウム、第二リン
酸カルシウム、シュウ酸カルシウム、水酸化コバルト、
ほう砂、水酸化マグネシウム、塩化コバルトアンモニア
錯体などがある。また、この吸熱性物質はその平均粒径
で10μ以下に特定したものである。この特定した吸熱
性物質を使用することにより、従来使用された粒径15
〜300μの水酸化アルミニウムや分解温度が850℃
の炭酸カルシウムなどに比べ実質的耐火被覆性能がより
効果的になる。ここで、吸熱性物質の吸熱ピークを50
℃〜500℃の範囲のものに限定するのは、鉄骨の柱,
梁の耐火試験では鋼材の平均温度で350℃以下である
ことが必要となっており、火災のときの燃焼温度約1,
000℃との温度差が大きい方が分解の割合が実質的に
大きくなるからである。この発明では、20mm厚以下で
1時間耐火、30mm厚以下で2時間耐火、40mm厚以下
で3時間耐火を目標として、有効となる吸熱性物質を求
めた。これを図1〜3により説明する。図1は、1時間
耐火加熱試験での炉内最高温度と耐火試験が合格となる
鋼材温度の温度勾配を示す図であり、同様にして、図2
は2時間耐火加熱試験の場合、図3は3時間耐火試験の
場合の温度勾配を示す図である。αは500℃において
熱分解吸熱する物質が耐火被覆層の中で吸熱に寄与でき
る割合を示す。αは下記の数式1により求められるが、
式中xは耐火被覆層の厚みであり、yは500℃となる
箇所の鋼材表面からの厚みである。
【0011】
【数式1】 α=100(1−y)/x (%)
【0012】図1の20mmの被覆厚で1時間耐火の性能
を持たせる場合は、500℃以下で分解する吸熱性物質
は分解効率α=75%以上の高効率で分解される可能性
をもつ。図2の30mmの被覆厚で2時間耐火の性能を持
たせる場合は、500℃以下で分解する吸熱性物質は分
解効率α=77%以上の高効率で分解される可能性をも
つ。図3の40mmの被覆厚で3時間耐火の性能を持たせ
る場合は、500℃以下で分解する吸熱性物質は分解効
率α=79%以上の高効率で分解される可能性をもつ。
ここで分解したものは吸熱に寄与し、鋼材の温度上昇を
抑えることができると考えられる。また、熱分解温度が
50℃未満のものは実用上不安定で使用できない。ま
た、500℃を超えるものは熱分解に寄与できる割合が
低くなり好ましくない。また、その平均粒径を10μ以
下と小さく選定することで熱分解の効率をより完全にで
きる。平均粒径が10μを超えると熱分解の効率が低下
する。また、吸熱性物質単の位質量当たりの吸熱量が3
00cal/g以上のものは鋼材や被覆材の温度上昇を
抑える力が大きく相乗的に実質的耐火被覆性能が高くな
るからである。また、吸熱性物質の吸熱量が300ca
l/g未満のものは性能上不十分となる。また、この吸
熱性物質の使用量は25〜75重量%の範囲で使用する
ことで有効になる。この吸熱性物質の使用量が25重量
%より少ないと、耐火性能が悪くなり被覆厚を厚くしな
ければならなくなる。また、75重量%より多いと、相
対的に水硬性セメントの配合割合が少なくなり結合力が
不足する。
【0013】次に、この発明にいう無公害性繊維とはチ
ョップドストランド加工したものであり、繊維長が2〜
20mmの範囲のもので配合量は0.1〜3重量%であ
る。またその繊維の材質は炭素繊維, ビニロン繊維, ア
ラミド繊維, ナイロン繊維などの中から選ばれた一種以
上のものである。チョップドストランド加工することと
材質の選定で害のないものとしている。配合量は0.1
重量%未満では割れやすく耐火性能が不十分となり、3
重量%を超えては吹き付け作業性などが低下し必要な
い。
【0014】また、低増粘性増粘剤とは、その2%水溶
液の粘度が20℃の溶液温度下で測定したときBM型粘
度計の30rpmの時の値で1,000cps以下となるメチ
ルセルロース, ポリビニルアルコール, ヒドロキシエチ
ルセルロースなどの合成高分子系増粘剤又はグアーガ
ム, アルギン酸誘導体などの天然高分子系増粘剤のいず
れか又は組み合わせたものであり、その使用量は1〜1
0重量%としたとき有効である。ここで特に低増粘性増
粘剤を使用するのは、高増粘性増粘剤に比べて使用割合
を多くしても極度に粘くならず使用に支障がなく、その
使用量を多くして気泡連行性を高めたり、ポンプ圧送性
を良くしたり、付着強さを強くできるからである。配合
量が1重量%未満では配合効果が少なく、10重量%を
超えて配合した場合は耐火性能が低下する。
【0015】また、この発明の無公害性耐火被覆組成物
は、一回当たりの吹き付け塗り厚さを厚くすることがで
きるように軟凝結剤として一般式MO・nSiO
(但し、Mはアルカリ金属、nは1.5〜7.0の数) で
示される硅酸塩化合物、コロイダルシリカのいずれかの
単独又は混合物を含有もしくは使用する。その含有又は
使用量は0.1〜10重量%とした場合にその効果があ
る。使用量が0.1重量%未満では凝結効果が小さく、
一回当たりの吹き付け塗り厚さを厚くできない。また、
10重量%を超えてはこの目的のためには必要ない。
【0016】さらに、この発明において用いられる起泡
化剤とは、起泡力が所定条件下における起泡力の測定に
おいて、0.1%起泡化剤水溶液使用条件下直後で20mm
以上および5分後で直後の値の75%以上である非イオ
ン, 非イオン・陰イオン, 陰イオン, 両性イオン活性剤
などのいずれかまたは混合物である。
【0017】非イオン性の起泡化剤としてはHLB (Hy
drophile‐Lipophile Balance) で9〜20の範囲にあ
るポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル, ポリオ
キシエチレンオクチルフェニルエーテル, ポリオキシエ
チレンドデシルフェニルエーテル, ポリオキシエチレン
アルキルアリルエーテル, ポリオキシエチレンオレイル
エーテル, ポリオキシエチレンラウリルエーテル, ポリ
オキシエチレンオレイルエーテル, ポリオキシエチレン
オレイン酸エステル, ポリオキシエチレンソルビタンモ
ノラウレート, ポリオキシエチレンラノリンアルコール
エーテル, ポリオキシエチレンラノリン脂肪酸エステ
ル, アルキルアルキロールアミド, ラウリン酸ジエタノ
ールアミド, ヤシ油脂肪酸モノ (またはジ) エタノール
アミド, オレイン酸ジエタノールアミド, ラウリン酸イ
ソプロパノールアミド, ステアリン酸モノエタノールア
ミド, ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸アミドなどがあ
る。
【0018】非イオン・陰イオン性の起泡化剤としては
ポリオキシエチレンアルキル (またはアルキルアリル)
エーテルのリン酸エステルなどがある。
【0019】陰イオン性の起泡化剤としてはポリオキシ
エチレンラウリル硫酸ナトリウム,ポリオキシエチレン
ラウリル硫酸トリエタノールアミン, ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン, アルキ
ル硫酸ナトリウム, アルキルエーテル硫酸ナトリウム,
ソジウムラウリルエーテル硫酸ナトリウム, アルキル硫
酸トリエタノールアミン,脂肪酸ソーダ (カリ) 石鹸,
ヒマシ油カリ石鹸, ラウリル硫酸ナトリウム, ラウリル
硫酸トリエタノールアミン, ラウリル硫酸アンモニウ
ム, 2エチルヘキシルアルキル硫酸エステルナトリウ
ム, アシルメチルタウリン酸ナトリウム, ラウロイルメ
チルタウリン酸ナトリウム, ジアルキルスルホ琥珀酸エ
ステルナトリウム, ドバノールエトキシ硫酸ナトリウ
ム, Nヤシ油脂肪酸アシルLグルタミン酸ナトリウムな
どがある。
【0020】両性イオンの起泡化剤としては、2ウンデ
シルNカルボキシメチルNヒドロキシエチルイミダゾリ
ニウムベタイン, 2アルキルNカルボキシメチルNヒド
ロキシエチルイミダゾリニウムベタイン, ラウリルカル
ボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイ
ン, ラウリルアミノプロピオネートなどがある。
【0021】これらの使用量は0.01〜3重量%の範
囲で使用されるが、特に泡沫の長時間安定性を得るため
にはロスマイルス法の起泡力の測定で泡沫安定性の指標
となる5分後の値が直後の起泡力の値の75%以上であ
る起泡化剤を使用するのが望ましい。
【0022】この他、補助的に高炉スラグ, 窯業クズ粉
末, 石膏, ドロマイトプラスター,カオリン, クレー,
陶土, けい藻土, タルク, ベントナイト, 硫酸バリウ
ム, アルミナなどを増量目的で使用することもできる。
また、酸化チタン, ベンガラ,オーカ, フタロシアニン
ブルー, フタロシアニングリーン, カーボンブラック,
などの各種着色顔料で着色して意匠性を高めることもで
きる。さらに、防錆剤を必要に応じて添加することもで
きる。これらの補助的な添加は本願の目的を損わない範
囲において水硬性セメントや無機質軽量骨材や特定した
吸熱性物質から置き替えて使用する。
【0023】この発明の組成物は適量の水と混練撹拌し
て、所定の容量のスラリーとしたり、所定の容量の微小
気泡含有のスラリーとし、ポンプ圧送して吹き付けガン
により被塗物に吹き付けて使用する。
【0024】ここで、この発明の請求項3の組成物を使
用するに際し、所望の起泡倍率を得るには起泡化剤の種
類を変えたり濃度を変えたりして行う。また微小気泡を
得るには、撹拌による場合は撹拌時の周速を大きくして
行い、カラム法 (カラムに起泡化剤溶液又は起泡化剤含
有スラリーと空気を通して泡沫化する方法) による場合
はカラムの間隙を小さくして使用すれば良い。
【0025】
【作用】この発明の無公害性耐火被覆組成物は、水硬性
セメントの割合を一定範囲にすることで耐火被覆材の強
度を保ちかつ加熱時においても収縮割れの少ないものと
し、無機質軽量骨材のうち粒径の細かい独立気泡性の無
機質軽量骨材の構成を多くすることにより高い断熱性と
良好なポンプ圧送性を得るようにし、吸熱性物質の吸熱
ピークと吸熱量を特定した上で粒径を選定することによ
り、耐火被覆性能にたいして吸熱反応の生じる温度範囲
を効率的にし、単位質量当たりの効果を有効にし、無公
害性繊維により安全でかつひび割れに強いものとし、低
増粘性増粘剤により材料の分離を防ぎポンプ圧送性と躯
体への付着性を高め、軟凝結剤により厚塗り施工性を高
め、起泡剤の働きにより軽量で断熱性の優れたより経済
的な耐火被覆材としている。
【0026】
【実施例】以下、この発明を実施例により説明する。実
施例1以下実施例12および比較例1ないし比較例6ま
での配合を下記表1, 表2に、それらの性能を表3に記
す。表中、割合を示す数値は重量%である。成分A
ポルトランドセメント,A2 はフライアッシュセメント
を、B1 は無機軽量骨材であるシラスバルーン (かさ比
重で0.2) で粒径が10〜250μのもの, B2 は黒
曜石系パーライト (かさ比重で0.1)で粒径が0.1〜
1.2mmのもの, B3 は真珠岩系パーライト (かさ比重
で0.2) で粒径が30〜600μのもの, B4 は焼成
ヒル石 (かさ比重で0.08) で粒径が0.2〜1.5mm
のもの, B5 は焼成ヒル石 (かさ比重で0.07) で粒
径が2.1mm〜3.3mmのものを、C1 は吸熱性物質であ
る水酸化アルミニウムのうち平均粒径1μのもの, C2
は同じく水酸化アルミニウムのうち平均粒径100μで
あるものを、D1 はチョップドストランド加工した繊維
長10mmの炭素繊維, D2 はチョップドストランド加工
した繊維長12mmのビニロン繊維を、E1 は低増粘性増
粘剤のヒドロキシエチルセルロースのHEC−ユニセル
QP−09L (2%水溶液の粘度で10cps, ダイセル
化学工業株式会社製) を、F1 は一般式M2 O・nSi
2 で示される(式中MはNa, nは1.6)特種水ガ
ラスでミズカネックス#150 (水沢化学工業株式会社
製) を、G1 は起泡化剤としてのHLBが10であるポ
リオキシエチレンラウリルエーテル(所定条件下におけ
る起泡力の測定では直後95mm, 5分後75mm) , G2
は起泡化剤としてのNヤシ油脂肪酸アシルLグルタミン
酸ナトリウム (所定条件下における起泡力の測定では直
後160mm, 5分後140mm) , G3 は起泡化剤として
のラウリルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾ
リニウムベタイン (所定条件下における起泡力測定では
直後170mm, 5分後145mm) , G4 はHLBが14
にある界面活性剤のポリオキシエチレンノニルフェニル
エーテル (所定条件下における起泡力測定では直後16
0mm, 5分後135mm) , G5 はHLBが8にある界面
活性剤のソルビタンモノラウレート (所定条件下におけ
る起泡力測定では直後15mm, 5分後10mm) を示して
いる。また、補助的な添加物としてH1 は増量材として
のベントナイト, H2 は防錆剤を、その他比較例の添加
物としてI1 は水溶性樹脂のHiメトローズ90SH1
5000 (信越化学工業株式会社製) , I2 は合成樹脂
系混和剤のモビニールパウダーDM−200(ヘキスト
合成株式会社製)を示している。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】これらの配合による組成物100重量部に
対して、80重量部程度の適量の水に加えて撹拌し、耐
火被覆組成物のスラリーとした。そしてこれを各種試験
に供するため、鋼材, 鉄板などに20mmの厚さで吹き付
けて、20℃, 60%の恒温室で3カ月間養生して恒量
とした後、各試験に供した。
【0030】
【試験項目および試験方法】 耐火性能試験 中央部に熱電対を取り付けた鋼材に各泡沫スラリー組成
物を20mmの厚さ吹き付けて所定の養生をして恒量とし
た試験体をJIS−A−1304標準加熱曲線に沿って
加熱し350℃になるまでの時間を測定して評価する。
また試験後の外観で劣化の少ないものを○、劣化の大き
いものを×とした。 付着強さ試験 鉄板に吹き付けて所定の養生をした7cm角の試験体を使
用して、JIS-A-6909に規定した標準状態の付着
強さ試験をする。 圧縮強度試験 JIS-R-5201のセメントの物理試験方法に準じて
28日の圧縮強度試験を行い圧縮強度を求める。 厚吹き性試験 室温20℃, 湿度60%の一定条件下で垂直にした鉄板
に、各組成の材料を同一の粘度としたものを吹き付け
て、ずり落ちることのない厚さで判断する。 起泡化割合 組成物100重量部を適量の水で泡沫スラリーとしたと
きの容量をaとし、それを完全に真空脱泡したときの容
量をbとし、次の式で起泡化による容量増加割合c
(%) を算出する。
【0031】
【数式2】 c=100(a−b)/b (%)
【0032】
【発明の効果】この発明によれば、吹き付けロックウー
ルの欠点とする繊維の飛散による劣悪作業環境の改善が
できる。また、独立気泡の無機質軽量骨材をその構成比
で多く使用することにより施工性と同時に断熱性と軽量
性を高めることができる。吸熱性物質についても、この
発明に言う特定のものとすることにより、効果的な耐火
性能の確保が可能となる。さらに、無公害性の繊維によ
り安全性を確保しつつひび割れを低減できる。また、低
増粘性増粘剤によりポンプ圧送作業性を改善すると同時
に鋼材への付着力を高めることができる。また、軟凝結
剤により一回当たりの塗り厚さを厚くして施工性を高め
ることができる。また、微小気泡を発生し易くかつ安定
化させることにより被覆層を軽量化し経済的に耐火被覆
層が得られるようになる。この他、水硬性セメントに白
色ポルトランドセメントを使用した場合には、着色顔料
を添加することにより化粧性も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】1時間耐火試験において炉内最高温度時の耐火
被覆層内の温度勾配により吸熱物質の分解効率を説明す
る図である。
【図2】2時間耐火試験において炉内最高温度時の耐火
被覆層内の温度勾配により吸熱物質の分解効率を説明す
る図である。
【図3】3時間耐火試験において炉内最高温度時の耐火
被覆層内の温度勾配により吸熱物質の分解効率を説明す
る図である。
【符号の説明】
α:熱分解効率 x:耐火被覆層の厚み y:500℃となる箇所の鋼材表面からの厚み
【表3】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 16:06 16:02)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 組成物全体を100重量%としたとき、
    結合材としての水硬性セメントを10〜40重量%、 シラスバルーン, ガラスバルーン, 黒曜石系パーライト
    などの中から選ばれた独立気泡性の無機質軽量骨材が5
    0重量%以上と焼成ヒル石, 真珠岩系パーライトなどの
    中から選ばれた連通気泡性の無機質軽量骨材が50重量
    %以下からなる粒径2mm以下の無機質軽量骨材を6〜
    40重量%、 示差熱分析における示差熱曲線の吸熱ピークが50℃〜
    500℃の範囲にあり、熱分解における吸熱量が300
    cal/g以上であり、かつ平均粒径10μ以下の特
    定した吸熱性物質を25〜75重量%、 チョップドストランド加工した炭素繊維, ビニロン繊
    維, アラミド繊維, ナイロン繊維などの中から選ばれた
    一種以上からなる繊維長2〜20mmの無公害性繊維を
    0.1〜3重量%、 さらに2%水溶液 (20℃) の粘度がBM型粘度計の3
    0rpmの時の粘度の値で1,000cps以下となる メチル
    セルロース, ポリビニルアルコール, ヒドロキシエチル
    セルロースなどの合成高分子系増粘剤又はグアーガム,
    アルギン酸誘導体などの天然高分子系増粘剤のいずれか
    又はそれらを組み合わせた低増粘性増粘剤を1〜10
    重量の〜を配合してなることを特徴とする無公害性
    耐火被覆組成物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の組成物を100重量部
    としたとき、さらにM2O・nSiO2 (但し、Mはアル
    カリ金属、nは1.5〜7.0の数) で示される硅酸塩化
    合物、コロイダルシリカのいずれかまたはそれらを組み
    合わせた軟凝結剤を0.1〜10重量%を配合してな
    ることを特徴とする無公害性耐火被覆組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の組成物を100重量部
    としたとき、さらに起泡力が25℃下のロスマイルス法
    による測定において、0.1%起泡化剤水溶液使用の条
    件下 (以下単に、所定条件下における起泡力の測定とい
    う)で、直後で20mm以上および5分後で直後の値の7
    5%以上である起泡化剤を0.01〜3重量%を請求
    項1または請求項2に記載の組成物に配合してなること
    を特徴とする無公害性耐火被覆組成物。
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