JP2878545B2 - ドーム屋根建築物 - Google Patents

ドーム屋根建築物

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JP2878545B2
JP2878545B2 JP133093A JP133093A JP2878545B2 JP 2878545 B2 JP2878545 B2 JP 2878545B2 JP 133093 A JP133093 A JP 133093A JP 133093 A JP133093 A JP 133093A JP 2878545 B2 JP2878545 B2 JP 2878545B2
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dome
pillars
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steel
inclination
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克巳 原
昇二 大井
一幸 梶原
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NITSUKEN SETSUKEI KK
OOBAYASHIGUMI KK
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NITSUKEN SETSUKEI KK
OOBAYASHIGUMI KK
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ドーム屋根により大
きな屋内空間を形成した多目的アリーナなどのドーム屋
根建築物に関し、特に、鉄骨トラス構造を主体としてド
ーム屋根を構築するものに関する。
【0002】
【従来の技術】野球やサッカー、ラクビーなどの競技場
として使用でき、大観客を収容することのできる大きな
ドーム屋根建築物を構築する場合、従来の代表的な鉄骨
トラス構造のドーム屋根では次ぎのようないくつかの問
題があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】鉄骨トラス構造を採用
した従来のドーム屋根においては、屋根の勾配が外周ほ
ど急勾配となるドーム曲面になっていた。そのため施工
が困難であるという問題を生ずる。また、そのドーム曲
面形状では、ドーム内の音響特性が良くないという問題
がある。特にドーム屋根の内面反射がドーム内の床面の
ほぼ中央に焦点を結び、床面から再びドーム天井内面に
向かって大きなエネルギーの反射がおき、残響時間およ
び残響エネルギーが著しく大きいという問題がある。こ
れはドーム屋根施設をコンサートやお祭りあるいは展示
会といった各種のイベント会場として使用するのにはま
ったく相応しくない音響特性である。さらに、ドーム内
における最外周部分の天井高も相当高くなり、有効に活
用されない無駄な空間が多くなり、そのため空調システ
ムの負荷も大きくなっていた。
【0004】この発明は前述した従来の問題点に鑑みな
されたもので、その目的は、鉄骨トラス構造を主体とす
るドーム屋根を採用した建築物であって、ドーム屋根の
最外周部分の傾斜が他の部分より緩くなる構造とし、そ
の上で施工上の問題や強度の問題、それに音響特性の問
題を解決することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明によるドーム屋
根建築物は、鉄骨鉄筋コンクリート構造を主体としたド
ーナツ形の下部構造体と、前記下部構造体の内周上端部
に多数の脚柱の下端を連結して、これら脚柱を斜上方に
放射状に配列してなるドーム脚部と、前記各脚柱と前記
下部構造体との連結部分を円周方向に相互に連結するテ
ンションリングと、鉄骨トラス構造で最外周部分にコン
プレッションリングが付加されていて、そのコンプレッ
ションリングの部分を前記ドーム脚部の前記各脚柱の上
端に連結したドーム本体部とを備え、前記ドーム本体部
の外周側のドーム曲面の傾斜よりも前記ドーム脚部の傾
斜を緩く設定したものである。
【0006】
【作用】ドーム屋根の荷重はドーム脚部の各脚柱を介し
て下部構造体に加わる。この荷重の水平方向成分(径を
拡大する方向に加わる)は前記テンションリングで抑え
込まれる。
【0007】
【実施例】図1および図2に本発明の一実施例によるド
ーム屋根建築物の構成を示している。この実施例のドー
ム屋根は直径165m、ライズ約43mの鉄骨ドームで
あり、直径134mのドーム本体部1と、その外側外周
部のドーム脚部2と、ドーム本体部1の頂部に組み合わ
された直径45mのシステムトラスからなるドーム頂部
3の3つの部分から構成されている。また、これら3つ
の部分からなるドーム屋根を支持する地上側の下部構造
体は、内周側に多層構造の観覧席5を付設した鉄骨鉄筋
コンクリート構造を主体とするドーナツ形のスタンド構
造体4である。
【0008】ドーム本体部1は、ロールH形鋼やCT形
鋼などの形鋼を使用した鉄骨トラス構造であり、放射方
向および円周方向ともに圧縮応力場を形成している。ド
ーム本体部1の最内周部分にはコンプレッションリング
1aが付加されており、また最外周部分にもコンプレッ
ションリング1bが付加されている。これらコンプレッ
ションリング1a、1bはドーム曲面内力の水平成分を
処理する環状部材であり、この部材の断面には圧縮応力
を生ずる。ドーム頂部3は、鋼管とノードからなる四角
錐体ユニットを中心とする軽量のシステムトラスからな
り、ドーム本体部1の最内周のコンプレッションリング
1aにその最外周が嵌め込まれて連結されている。この
ドーム頂部3の部分には、穴あき外面パネルとガラス天
窓とルーバが設けられ、自然換気と自然採光を行うよう
になっている。
【0009】スタンド構造体4はほぼX字形に組み合わ
された2本の柱6a、6bを一組とするツインカラム構
造を採用し、主体構造は鉄骨鉄筋コンクリート構造であ
る。ツインカラム6a、6bが円周上に一定間隔で多数
構築され、これら多数のツインカラム6a、6bが床ス
ラブ6cや梁6dで一体に連結された構造となってい
る。また、ツインカラム6a、6bの中程の最もくびれ
た部分には、鋼板内蔵のSRC耐力壁6eを設け、十分
な耐力、変形能をもたせている。なお、観覧席5はプレ
キャスト板を採用し、持ち出しの床は鉄骨の上に合成床
板を配置する構造とし、建物の軽量化および工期の短縮
を図っている。
【0010】ドーム脚部には、2本の鉄骨部材をほぼY
字状に組合せて一体化した多数の脚柱7で構成されてい
る。脚柱7は、ドーム中心に向かって斜上方を向き一定
ピッチで放射状に配置されており、脚柱7の下端部がス
タンド構造体4の内周上端に連結され、Y字形に開いた
上端がドーム本体部1の最外周のコンプレッションリン
グ1bの部分に連結されている。また、各脚柱7とスタ
ンド構造体4との連結部分をテンションリング8により
円周方向に相互に連結している。なお、脚柱7とコンプ
レッションリング1bとの連結点および脚柱7とテンシ
ョンリング8との連結点はそれぞれピン結合となってお
り、水平なピンを中心に回動可能となっている。
【0011】また図1に示しているように、ドーム脚部
2の各脚柱7のドーム中心から見た傾斜角度は、ドーム
本体部1の最外周のドーム曲面の傾斜よりも緩くなって
おり、なだらかに裾野が広がったドーム屋根が構成され
ている。したがって、ドーム屋根の重量はドーム脚部2
を介して下部のスタンド構造体4へ均等に伝達される。
スタンド構造体における各脚柱7の連結点は円周方向に
テンションリング8で連結されているので、ドーム脚部
2からスタンド構造体4に伝わる水平力(径を広げる方
向に作用する)がテンションリング8によって効果的に
受け止められる。つまりテンションリング8のフープテ
ンション効果によってドーム屋根からの水平力が抑え込
まれるので、スタンド構造体5はドーム屋根から作用す
る大きな水平力を負担する必要はなくなる。
【0012】ところで、前記実施例のドーム屋根建築物
の施工手順は基本的に次ぎのようになる。まずドーナツ
形のスタンド構造体4を構築する。このスタンド構造体
4に対してドーム脚部2の各脚柱7を連結し、その上端
側をジャッキなどで支持しておく。一方、スタンド構造
体4の内周の地上レベルでドーム本体部1を構築し、こ
れにドーム頂部3を組み合わせる。その後ドーム本体部
1をリフトアップし、ドーム本体部1の最外周を脚柱7
の上端位置に組み合わせて両者を連結する。
【0013】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明で
は、ドーム屋根をドーム本体部(実施例におけるドーム
頂部も含む)とその外周に組み合わされるドーム脚部と
に分けて構成し、地上側の下部構造体の内周上端にドー
ム脚部の各脚柱の下端を連結することで、ドーム屋根全
体を下部構造体に支持させる。ここで、ドーム本体部の
最外周にはコンプレッションリングを設け、ドーム脚部
の各脚柱をこのコンプレッションリングの部分に連結す
る。また各脚柱と下部構造体との連結部分をテンション
リングで円周方向に連結する。そしてドーム本体部の外
周側のドーム曲面の傾斜よりもドーム脚部の傾斜を緩く
設定する。こうすることでドーム屋根から下部構造体に
伝わる水平力はテンションリングで抑え込まれ、下部構
造体はこの水平荷重に対する耐力はあまり必要ない。こ
のように強度的にも優れた構成であり、またドーム本体
部とドーム脚部とに分けたことにより施工も容易とな
る。
【0014】またドーム脚部の傾斜を緩くしてなだらか
に裾野を引くドーム曲面としたので、ドーム内の外周近
くの天井高は必要以上に高くならず、無駄な空間を発生
せず、したがって空調システムの負荷が軽減される。さ
らにドーム天井の内面はホーン状に広がるので、従来の
お椀形のように天井内面の反射エネルギーが床面中央付
近に焦点を結び、残響時間および残響エネルギーが大き
くなるという問題を解消することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例によるドーム屋根建築物の
概略構成を示す断面図である。
【図2】同上実施例におけるドーム屋根部分の平面図で
ある。
【符号の説明】
1 ドーム本体 2 ドーム脚部 3 ドーム頂部 4 スタンド構造体(下部構造体) 5 観覧席 6a、6b ツインカラム 7 脚柱 8 テンションリング
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梶原 一幸 大阪府大阪市中央区北浜東4番33号 株 式会社大林組内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04B 1/32 102 E04B 7/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄骨鉄筋コンクリート構造を主体とした
    ドーナツ形の下部構造体と、 前記下部構造体の内周上端部に多数の脚柱の下端を連結
    して、これら脚柱を斜上方に放射状に配列してなるドー
    ム脚部と、 前記各脚柱と前記下部構造体との連結部分を円周方向に
    相互に連結するテンションリングと、 鉄骨トラス構造で最外周部分にコンプレッションリング
    が付加されていて、そのコンプレッションリングの部分
    を前記ドーム脚部の前記各脚柱の上端に連結したドーム
    本体部とを備え、 前記ドーム本体部の外周側のドーム曲面の傾斜よりも前
    記ドーム脚部の傾斜を緩く設定したことを特徴とするド
    ーム屋根建築物。
JP133093A 1993-01-07 1993-01-07 ドーム屋根建築物 Expired - Lifetime JP2878545B2 (ja)

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JPH06200561A JPH06200561A (ja) 1994-07-19
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