JP2876538B2 - 内燃エンジンのバルブタイミング切換制御におけるフェールセーフ処理方法 - Google Patents

内燃エンジンのバルブタイミング切換制御におけるフェールセーフ処理方法

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JP2876538B2
JP2876538B2 JP63255291A JP25529188A JP2876538B2 JP 2876538 B2 JP2876538 B2 JP 2876538B2 JP 63255291 A JP63255291 A JP 63255291A JP 25529188 A JP25529188 A JP 25529188A JP 2876538 B2 JP2876538 B2 JP 2876538B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、吸気弁/又は排気弁のバルブタイミングが
切換可能な内燃エンジンのバルブタイミング切換制御に
関し、特にかかる制御においてエンジンの運転状態を検
出するセンサ等のバルブタイミング制御系に異常が発生
したときのフェールセーフ処理方法に関する。
(従来の技術) 吸気弁と排気弁の少なくとも一方のバルブタイミング
を低回転領域に適した低速バルブタイミング(以下「低
速V/T」という)と高回転領域に適した高速バルブタイ
ミング(以下「高速V/T」という)とに切換自在なエン
ジンにおいて、エンジン回転数と吸気管内絶対圧とに応
じてバルブタイミングを切換える方法が従来より知られ
ている(例えば特公昭49−33289号公報)。
一方、エンジンに供給する燃料量をエンジン回転数と
吸気管内絶対圧とに応じて設定した基本燃料量マップに
基づいて決定する方法も周知であって、第6図に示すよ
うにエンジン回転数Neと吸気管内絶対圧PBAとに応じて
高速V/T領域と低速V/T領域とを切換える場合、前記基本
燃料量マップ上の値を夫々のバルブタイミングに最適な
空燃比が得られるように設定することも公知である(例
えば実開昭61−157143号公報)。
また、エンジンの運転状態を検出するセンサ等に異常
が発生したことを検出したときには、バルブタイミング
を低速V/Tに固定するようにした異常処理方法が既に本
出願人により提案されている(昭和63年8月1日に出願
した特許出願)。
また、上記従来の制御方法が適用されるエンジン及び
その制御装置におけるバルブタイミングの切換は、具体
的には以下のようにして行なわれる。先ず、電子制御ユ
ニットからの指令信号によって電磁弁が開閉作動し、該
電磁弁の開閉に応じて油圧切換弁が開閉作動する。その
結果、バルブタイミングを切換えるための切換機構に供
給される油圧が変化し、その油圧の高/低に応じてバル
ブタイミングが高速V/Tと低速V/Tとに切換わる。
(発明が解決しようとする課題) 上記従来の異常処理方法によれば、センサ等の異常発
生検出時にはバルブタイミングを低速V/Tに切り換える
ための指令信号が電子制御ユニットから出力されて電磁
弁に供給されるが、油圧切換弁あるいは切換機構に不具
合が生じて実際のバルブタイミングは低速V/Tに切換わ
らず、高速V/Tとなっているような状態が発生すること
がある。このような場合には、エンジン運転状態が低速
V/T領域にあるときでも実際のバルブタイミングは高速V
/Tとなっている状態が発生することがあり、以下のよう
な問題を生じる。即ち、エンジン回転数が第6図の所定
回転数Ne1より低いときでも例えば3,000rpmを超えるよ
うな比較的高い回転領域において、上述のように実際の
バルブタイミングが高速V/Tであるにもかかわらず、低
速V/Tに適した基本燃料量に基づいてエンジンに供給す
る燃料量を決定すると、混合気の空燃比がリーンとな
り、燃焼温度あるいは排気ガス浄化装置の触媒温度の上
昇(例えば1,000℃を超える程度の上昇)を引き起こす
場合がある。その場合、過早点火(プレイグニッショ
ン)による、点火プラグの溶損や高回転でのノッキン
グ、触媒の耐久性劣化等の問題が発生する。
このような問題は、エンジン回転数が高く且つ高負荷
の運転状態においては、より顕著に現われる。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであ
り、エンジンの運転状態を検出するセンサ等を含むバル
ブタイミング制御系の異常を検出したときにおいても、
エンジンに供給する混合気の空燃比を適切に制御して、
燃焼温度あるいは排気ガス浄化装置の触媒温度が過度に
上昇することを防止し、プレイグニッションによる点火
プラグの溶損や高回転でのノッキング、触媒耐久性の劣
化等の問題を解消しうる、内燃エンジンのバルブタイミ
ング切換制御におけるフェールセーフ処理方法を提供す
ることを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記課題を解決するため本発明は、吸気弁と排気弁の
少なくとも一方のバルブタイミングを低回転領域に適し
た低速バルブタイミングと高回転領域に適した高速バル
ブタイミングとに切換自在な電子制御式内燃エンジン
の、電子制御ユニットから指令信号を出力してバルブタ
イミングを切換えるバルブタイミング切換制御における
フェールセーフ処理方法において、バルブタイミング制
御系の異常を検出した場合には、エンジンが低回転領域
と高回転領域のいずれにあるかに拘らずバルブタイミン
グを前記低速バルブタイミングとする指令信号を出力す
ると共に、該指令信号が出力されている状態でエンジン
回転数が所定回転数より高いときエンジンに供給する混
合気の空燃比をリッチ化するようにしたものである。
また、上記エンジンの回転数に替えて、エンジンの負
荷が設定された所定値より高いときエンジンに供給する
混合気の空燃比をリッチ化するようにしてもよい。
尚、本明細書でいうバルブタイミングの切換えとは、
バルブの開弁期間とバルブリフト量の両方あるいは一方
を切換えることをいう。
(実施例) 以下本発明の一実施例を添付図面に基づいて詳述す
る。
第1図は本発明の制御方法が適用される制御装置の全
体の構成図であり、同図中1は各シリンダに吸気弁と排
気弁とを各1対に設けたDOHC直列4気筒エンジンであ
る。
エンジン1の吸気管2の途中にはスロットルボディ3
が設けられ、その内部にはスロットル弁3′が配されて
いる。スロットル弁3′にはスロットル弁開度(θth)
センサ4が連結されており、当該スロットル弁3の開度
に応じた電気信号を出力して電子コントロールユニット
(以下「ECU」という)5に供給する。
燃料噴射弁6はエンジン1とスロットル弁3との間且
つ吸気管2の図示しない吸気弁の少し上流側に各気筒毎
に設けられており、各噴射弁は図示しない燃料ポンプに
接続されていると共にECU5に電気的に接続されて当該EC
U5からの信号により燃料噴射の開弁時間が制御される。
エンジン1の各気筒毎に設けられた点火プラグ22は駆
動回路21を介してECU5に接続されており、ECU5により点
火プラグ22の点火時期θigが制御される。
また、ECU5の出力側には、後述するバルブタイミング
切換制御を行なうための電磁弁23が接続されており、該
電磁弁23の開閉作動がECU5により制御される。
一方、スロットル弁3の直ぐ下流には管7を介して吸
気管内絶対圧(PBA)センサ8が設けられており、この
絶対圧センサ8により電気信号に変換された絶対圧信号
は前記ECU5に供給される。また、その下流には吸気温
(TA)センサ9が取付けられており、吸気温TAを検出し
て対応する電気信号を出力してECU5に供給する。
エンジン1の本体に装着されたエンジン水温(Tw)セ
ンサ10はサーミスタ等から成り、エンジン水温(冷却水
温)Twを検出して対応する温度信号を出力してECU5に供
給する。エンジン回転数(Ne)センサ11及び気筒判別
(CYL)センサ12はエンジン1のカム軸周囲又はクラン
ク軸周囲に取付けられている。エンジン回転数センサ11
はエンジン1のクランク軸の180度回転毎に所定のクラ
ンク角度位置でパルス(以下「TDC信号パルス」とい
う)を出力し、気筒判別センサ12は特定の気筒の所定の
クランク角度位置で信号パルスを出力するものであり、
これらの各信号パルスはECU5に供給される。
三元触媒14はエンジン1の排気管13に配置されてお
り、排気ガス中のHC,CO,NOx等の成分の浄化を行う。排
気ガス濃度検出器としてのO2センサ15は排気管13の三元
触媒14の上流側に装着されており、排気ガス中の酸素濃
度を検出してその検出値に応じた信号を出力しECU5に供
給する。
ECU5には更に車速センサ16、変速機のシフト位置を検
出するギヤ位置センサ17、後述するエンジン1の給油路
(第2図の88i,88e)内の油圧を検出する油圧センサ1
8、三元触媒14の温度(TCAT)を検出する触媒温度セン
サ19、及び点火プラグ22の温度(TPLG)を検出する点火
プラグ温度センサ20が接続されており、これらのセンサ
の検出信号がECU5に供給される。
ECU5は各種センサからの入力信号波形を整形し、電圧
レベルを所定レベルに修正し、アナログ信号値をデジタ
ル信号値に変換する等の機能を有する入力回路5a、中央
演算処理回路(以下「CPU」という)5b、CPU5bで実行さ
れる各種演算プログラム及び演算結果等を記憶する記憶
手段5c、前記燃料噴射弁6、駆動回路21及び電磁弁23に
駆動信号を供給する出力回路5d等から構成される。
CPU5bは上述の各種エンジンパラメータ信号に基づい
て、排気ガス中の酸素濃度に応じたフィードバック制御
運転領域やオープンループ制御運転領域等の種々のエン
ジン運転状態を判別するとともに、エンジン運転状態に
応じ、次式(1)に基づき、前記TDC信号パルスに同期
する燃料噴射弁6の燃料噴射時間TOUTを演算する。
TOUT=Ti×KFS×K1+K2 …(1) ここに、Tiは基本燃料量、具体的にはエンジン回転数
Neと吸気管内絶対圧PBAとに応じて決定される基本燃料
噴射時間であり、このTi値を決定するためのTiマップ
は、バルブタイミングを低速バルブタイミングとする運
転領域に対しては低速バルブタイミングに適した値に、
また高速バルブタイミングとする運転領域に対しては高
速バルブタイミングに適した値に設定されている。
KFSは後述する第7図に示す手法により算出されるフ
ェールセーフ用リッチ化補正係数である。
K1及びK2は夫々各種エンジンパラメータ信号に応じて
演算される他の補正係数及び補正変数であり、エンジン
運転状態に応じた燃費特性、エンジン加速特性等の諸特
性の最適化が図られるような所定値に決定される。
CPU5bは、更にエンジン回転数Neと吸気管内絶対圧PBA
とに応じて点火時期θigを決定する。
CPU5bは更に後述する第9図に示す手法により、バル
ブタイミングの切換指示信号を出力して電磁弁23の開閉
制御を行なう。
CPU5bは上述のようにして算出、決定した結果に基づ
いて、燃料噴射弁6、駆動回路21、および電磁弁23を駆
動する信号を、出力回路5dを介して出力する。
第2図は前記エンジン1の要部縦断面図であり、シリ
ンダブロック31内に4つのシリンダ32が直列に並んで設
けられ、シリンダブロック31の上端に結合されるシリン
ダヘッド33と、各シリンダ32に摺動可能に嵌合されるピ
ストン34との間には燃焼室35がそれぞれ画成される。ま
たシリンダヘッド33には、各燃焼室35の天井面を形成す
る部分に、一対の吸気口36及び一対の排気口37がそれぞ
れ設けられ、各吸気口36はシリンダヘッド33の一方の側
面に開口する吸気ポート38に連なり、各排気口37はシリ
ンダヘッド33の他方の側面に開口する排気ポート39に連
なる。
シリンダヘッド33の各シリンダ32に対応する部分に
は、各吸気口36を開閉可能な一対の吸気弁40iと、各排
気口37を開閉可能な一対の排気弁40eとを案内すべく、
ガイド筒41i,41eがそれぞれ嵌合、固定されており、そ
れらのガイド筒41i,41eから上方に突出した各吸気弁40i
及び各排気弁40eの上端にそれぞれ組付けられる鍔部42
i,42eと、シリンダヘッド33との間には弁ばね43i,43eが
それぞれ縮設され、これらの弁ばね43i,43eにより各吸
気弁40i及び各排気弁40eは、上方即ち閉弁方向に付勢さ
れている。
シリンダヘッド33と、該シリンダヘッド33の上端に結
合されるヘッドカバー44との間には作動室45が画成さ
れ、この作動室45内には、各シリンダ32における吸気弁
40iを開閉駆動するための吸気弁側動弁装置47iと、各シ
リンダ32における排気弁40eを開閉駆動するための排気
弁側動弁装置47eとが収納、配置される。両動弁装置47
i,47eは、基本的には同一の構成を有するものであり、
以下の説明では吸気弁側動弁装置47iについて参照符号
を添字iを付しながら説明し、排気弁側動弁装置17eに
ついては参照符号に添字eを付して図示するのみとす
る。
第3図を併せて参照して、吸気弁側動弁装置47iは、
機関のクランク軸(図示せず)から1/2の速度比で回転
駆動されるカムシャフト48iと、各シリンダ32にそれぞ
れ対応してカムシャフト48iに設けられる高速用カム51i
及び低速用カム49i,50i(低速用カム50iは、低速用カム
49iと略同形状であって高速用カム51iに対して、低速用
カム49iの反対側に位置している)と、カムシャフト48i
と平行にして固定配置されるロッカシャフト52iと、各
シリンダ32にそれぞれ対応してロッカシャフト52iに枢
支される第1駆動ロッカアーム53i、第2駆動ロッカア
ーム54i及び自由ロッカアーム55iと、各シリンダ32に対
応した各ロッカアーム53i,54i,55i間にそれぞれ設けら
れる連結切換機構56iとを備える。
第3図において、連結切換機構56iは、第1駆動ロッ
カアーム53i及び自由ロッカアーム55i間を連結可能な第
1切換ピン81と、自由ロッカアーム55i及び第2駆動ロ
ッカアーム54i間を連結可能な第2切換ピン82と、第1
及び第2切換ピン81,82の移動を規制する規制ピン83
と、各ピン81〜83を連結解除側に付勢する戻しばね84と
を備える。
第1駆動ロッカアーム53iには、自由ロッカアーム55i
側に開放した有底の第1ガイド穴85がロッカシャフト52
iと平行に穿設されており、この第1ガイド穴85に第1
切換ピン81が摺動可能に嵌合され、第1切換ピン81の一
端と第1ガイド穴85の閉塞端との間に油圧室86が画成さ
れる。しかも第1駆動ロッカアーム53iには油圧室86に
連通する通路87が穿設され、ロッカシャフト52iには給
油路88iが設けられ、給油路88iは第1駆動ロッカアーム
53iの揺動状態に拘らず通路87を介して油圧室86に常時
連通する。
自由ロッカアーム55iには、第1ガイド穴85に対応す
るガイド孔89がロッカシャフト52iと平行にして両側面
間にわたって穿設されており、第1切換ピン81の他端に
一端が当接される第2切換ピン82がガイド孔89に摺動可
能に嵌合される。
第2駆動ロッカアーム54iには、前記ガイド孔89に対
応する有底の第2ガイド穴90が自由ロッカアーム55i側
に開放してロッカシャフト52iと平行に穿設されてお
り、第2切換ピン85の他端に当接する円盤状の規制ピン
83が第2ガイド穴90に摺動可能に嵌合される。しかも第
2ガイド穴90の閉塞端には案内筒91が嵌合されており、
この案内筒91内に摺動可能に嵌合する軸部92が規制ピン
82に同軸にかつ一体に突設される。また戻しばね84は案
内筒91及び規制ピン83間に嵌挿されており、この戻しば
ね84により各ピン81,82,83が油圧室86側に付勢される。
かかる連結切換機構56iでは、油圧室86の油圧が高く
なることにより、第1切換ピン81がガイド孔89に嵌合す
るとともに第2切換ピン82が第2ガイド穴90に嵌合し
て、各ロッカアーム53i,55i,54iが連結される。また油
圧室86の油圧が低くなると戻しばね84のばね力により第
1切換ピン81が第2切換ピン82との当接面を第1駆動ロ
ッカアーム53i及び自由ロッカアーム55i間に対応させる
位置まで戻り、第2切換ピン82が規制ピン83との当接面
を自由ロッカアーム55i及び第2駆動ロッカアーム54i間
に対応させる位置まで戻るので各ロッカアーム53i,55i,
54iの連結状態が解除される。
次に、第4図を参照しながら両動弁装置47i,47eへの
給油系について説明すると、オイルパン(図示せず)か
ら油を上げるオイルポンプ(図示せず)にオイルギャラ
リ98,98′が接続され、このオイルギャラリ98,98′から
各連結切換機構56i,56eに油圧が供給されるとともに、
動弁装置47i,47eの各潤滑部に潤滑油が供給される。
オイルギャラリ98には、油圧を高、低に切換えて供給
するための切換弁99が接続されており、各ロッカシャフ
ト52i,52e内の給油路88i,88eは該切換弁99を介してオイ
ルギャラリ98に接続される。
各カムホルダ59の上面には両カムシャフト48i,48eに
対応して平行に延びる通路形成部材102i,102eが、複数
のボルトによりそれぞれ締着される。各通路形成部材10
2i,102eには、両端を閉塞した低速用潤滑油路104i,104e
と、高速用潤滑油路105i,105eとが、相互に並列してそ
れぞれ設けられており、低速用潤滑油路104i,104eはオ
イルギャラリ98′に、高速用潤滑油路105i,105eは給油
路88i,88eに夫々接続される。また、低速用潤滑油路104
i,104eはカムホルダ59に接続される。
切換弁99は、前記オイルギャラリ98に通じる入口ポー
ト119と給油路88i,88eに通じる出口ポート120とを有し
てシリンダヘッド3の一端面に取付けられるハウジング
121内に、スプール弁122が摺動自在に嵌合されて成る。
ハウジング121には、上端をキャップ123で閉塞される
シリンダ孔124が穿設されており、スプール弁体122は、
キャップ123との間に作動油圧室125を形成して該シリン
ダ孔124に摺動自在に嵌合される。しかもハウジング121
の下部とスプール弁体121との間に形成されたばね室126
には、スプール弁体122を上方即ち閉じ方向に向けて付
勢するばね127が収納される。スプール弁体122には、入
口ポート119及び出口ポート120間を連通可能な環状凹部
128が設けられており、第4図で示すようにスプール弁
体122は上動しているときには、スプール弁体122は入口
ポート119及び出口ポート120間を遮断する状態にある。
ハウジング121をシリンダヘッド33の端面に取付けた
状態で、入口ポート119と高速用油圧供給路116との間に
はオイルフィルタ129が挟持される。又ハウジング121に
は、入口ポート119及び出口ポート120間を連通するオリ
フィス孔131が穿設される。従ってスプール弁体122が閉
じ位置にある状態で、入口ポート119及び出口ポート120
間はオリフィス孔131を介して連通されており、オリフ
ィス孔131で絞られた油圧が、出口ポート120から給油路
88i,88eに供給される。
またハウジング121には、スプール弁体122が閉じ位置
にあるときのみ環状凹部128を介して出口ポート120に通
じるバイパスポート132が穿設され、このバイパスポー
ト132はシリンダヘッド33内の上部に連通する。
ハウジング121には、入口ポート119に常時連通する管
路135が接続されており、この管路135は電磁弁23を介し
て管路137に接続される。しかも管路137は、キャップ12
3に穿設した接続孔138に接続される。従って電磁弁23が
開弁作動したときに、作動油圧室125に油圧が供給さ
れ、この作動油圧室125内に導入された油圧の油圧力に
よりスプール弁体122が開弁方向に駆動される。
さらにハウジング121には、出口ポート120即ち給油路
88i,88eの油圧を検出するための油圧センサ18が取付け
られ、この油圧センサ18は、切換弁99が正常に作動して
いるか否かを検出する働きをする。
上述のように構成されたエンジン1の動弁装置47i,47
eの作動について以下に説明する。ここで各動弁装置47i
と47eとは同様の作動をするので、吸気弁側動弁装置47i
の作動についてのみ説明する。
ECU5から電磁弁23に対して開弁指令信号が出力される
と、該電磁弁23が開弁作動し、切換弁99が開弁作動して
給油路88iの油圧が上昇する。その結果、連結切換機構5
6iが作動して各ロッカアーム53i,54i,55iが連結状態と
なり、高速用カム51iによって、各ロッカアーム53i,54
i,55iが一体に作動し、一対の吸気弁40iが、開弁期間と
リフト量を比較的大きくした高速バルブタイミングで開
閉作動する。
一方、ECU5から電磁弁23に対して閉弁指令信号が出力
されると、電磁弁23、切換弁99が閉弁作動し、給油路88
iの油圧が低下する。その結果、連結切換機構56iが上記
と逆に作動して、各ロッカアーム53i,54i,55iの連結状
態が解除され、低速用カム49i,50iによって夫々対応す
るロッカアーム53i,54iが作動し、一対の吸気弁40iが、
開弁期間とリフト量を比較的小さくした低速バルブタイ
ミングで作動する。
次に、本発明に係るバルブタイミング切換制御につい
て以下に詳述する。
第5図はECU5によるバルブタイミングの切換制御、即
ち電磁弁23に対して出力する信号の出力制御プログラム
のフローチャートを示す。本プログラムはTDC信号パル
ス発生毎にこれと同期して実行される。
501のステップは、ECU5に各種センサから正常に信号
が入力されているか否か、又は他の制御系で異常が既に
発生しているか否か、即ちフェールセーフすべきか否か
を判別する。
具体的には吸気管内絶対圧(PBA)センサ8、気筒判
別(CYL)センサ12、エンジン回転数(TDC)センサ11、
エンジン水温センサ10、車速センサ16からの出力の異
常、点火時期制御信号出力及び燃料噴射制御出力の異
常、バルブタイミング制御用電磁弁23へ通電される電流
量の異常、バルブタイミング制御用電磁弁23の開閉に応
じた出口ポート120の正常な油圧変化が油圧センサ18内
の油圧スイッチで所定時間経過後も確認できないという
異常等を検出してフェールセーフすべきエンジンの運転
状態であると判別する。なお、気筒判別(CYL)センサ
及びTDCセンサのうちの一方に異常があるときには他方
の出力で該一方の出力の代用をはかる。
ステップ501の答が肯定(YES)、即ちフェールセーフ
すべきときには後述のステップ532に進み、否定(NO)
のときには後述するフェールセーフ用補正係数KFSを値
1.0に設定して(ステップ534)、ステップ502へ進む。
502は始動中か否かをNe等により判別するステップ、5
03はディレータイマの残り時間tSTが0になったか否か
を判別するステップであり、tSTを始動中に所定時間
(例えば5秒)にセットし(ステップ504)、始動後計
時動作を開始するようにした。505はエンジン水温Twが
設定温度Tw1(例えば60℃)より低いか否か、即ち暖機
が完了したか否かを判別するステップ、506は車速Vが
極低速の設定車速V1(ヒステリシス付きで例えば8km/5k
m)より低いか否かを判別するステップ、507は当該エン
ジン搭載車がマニアル車(MT)か否かを判別するステッ
プ、508はオートマチック車(AT)の場合にシフトレバ
ーがパーキング(P)レンジやニュートラル(N)レン
ジになっているか否かを判別するステップ、509はNeが
所定下限値Ne1(例えば4,800rpm)以上か否かを判別す
るステップであり、フェールセーフ中(ステップ501の
答が肯定(YES))、始動中(ステップ502の答が肯定
(YES))及び始動後ディレータイマの設定時間tST経過
前(ステップ503の答が肯定(YES))、暖機中(ステッ
プ505の答が肯定(YES))、停車中や徐行中(ステップ
506の答が肯定(YES))、P、Nレンジであるとき(ス
テップ508の答が肯定(YES))、及びNe<Ne1のときは
(ステップ509の答が否定(NO))、後述するように電
磁弁23の閉弁してバルブタイミングを低速バルブタイミ
ングに保持する。
前記ステップ509でNe≧Ne1が成立すると判別されたと
きは、ステップ513に進んでNeが所定上限値Ne2(例えば
5,900rpm)以上か否かの判別を行なう。ステップ513の
答が否定(NO)、即ちNe<Ne2が成立するときには、ス
テップ514に進み、吸気管内絶対圧PBAがエンジン回転数
Neに基づいて次式(2)により算出される判別値以上で
あるか否かを判別する。
判別値=A×Ne+B …(2) ここに、A,Bは第6図に示す前記所定下限値Ne1、所定
上限値Ne2及び所定圧PB1,PB2によって次のように決定
される定数である。
A=(PB1−PB2)/(Ne1−Ne2) B=(Ne1×PB2−Ne2×PB1)/(Ne1−Ne2) 即ち、(2)式で算出される判別値は、第6図のNe1
≦Ne<Ne2の範囲における直線I上のPBA値である。
尚、前記ステップ509,513,514の判別は、第6図の実
線と破線で示すようなヒステリシスが設けられている。
ステップ514の答が否定(NO)、即ちPBA<A×Ne+B
が成立するときには、後述するステップ515でセットさ
れたディレータイマのタイマ値tVTOFFが零か否かを判別
し(ステップ516)、この答が肯定(YES)ならばステッ
プ517で電磁弁23の閉弁指令、即ち低速バルブタイミン
グへの切換指令を出す。又、TOUT≧TVT、Ne≧Ne2、PBA
≧A×Ne+Bのいずれかが成立するときには、前記電磁
弁開弁ディレータイマのタイマ値をtVTOFF(例えば3
秒)にセットしてスタートして(ステップ515)、ステ
ップ518で電磁弁23の開弁指令、即ち高速バルブタイミ
ングへの切換指令を出す。
前記ステップ517で閉弁指令を出したときには、ステ
ップ519で油圧センサ18内の油圧スイッチがオンしたか
否か、即ち給油路88i,88eの油圧が低圧になったか否か
を判別する。この答が肯定(YES)、即ち、油圧スイッ
チがオンしたときには、ステップ521で低速バルブタイ
ミング切換ディレータイマの残り時間tLVTが0になった
か否かを判別する。ステップ521の答が肯定(YES)即
ち、tLVT=0になったときには、ステップ523で高速バ
ルブタイミング切換ディレータイマの残り時間tHVTを設
定時間(例えば0.1秒)にセットし、次にステツプ525で
燃料の噴射制御ルーチンで使用するTiマップと点火時期
マップとしてそれぞTiLマップと低速バルブタイミング
用点火時期マップ(θigLマップ)とを選択する処理を
行ない、続くステップ527でレブリミッタ値NHFCを低速
バルブタイミング用の値NHFC1とする処理を行なう。
上記レブリミッタ値NHFCは、エンジン回転数Neがこの
リブリミッタ値NHFC以上のとき燃料をカットして、エン
ジンの過回転を防止するためものであり、タイミングベ
ルトに作用する荷重を考慮して、このレブリミッタ値
を、低速バルブタイミングでは比較的低い値NHFC1(例
えば7500rpm)、高速バルブタイミングでは比較的高い
値NHFC1(例えば8100rpm)に設定するようにしている。
一方、前記ステップ518で開弁指令を出したときに
は、ステップ520で油圧センサ18内の油圧スイッチがオ
フしたか否か、即ち給油路88i,88eの油圧が高圧になっ
たか否かを判別する。その答が肯定(YES)、即ち、油
圧スイッチがオフしたときは、ステップ522で高速バル
ブタイミング切換ディレータイマの残り時間tHVTが0に
なったか否かを判別する。ステップ522の答が肯定(YE
S)、即ちtHVT=0になったときには、ステップ524で低
速バルブタイミング切換ディレータイマの残り時間tLVT
を設定時間(例えば0.2秒)にセットし、続くステップ5
28でNHFCを高速バルブタイミング用の値NHFC2とする処
理を行なう。
ところで、上記した両切換ディレータイマtHVT,tLVT
の設定時間は、電磁弁23が開閉されてから切換弁99が切
換わり、給油路88i,88eの油圧が変化して全シリンダの
連結切換機構56i,56eの切換動作が完了するまでの応答
遅れ時間に合わせて設定されており、電磁弁23の開から
閉への切換時、油圧センサ18内の油圧スイッチがオンす
るまでは、プログラムは519→522→524→528の順に進
み、オン後も全シリンダの連結切換機構56i,56eが低速
バルブタイミング側に切換わるまでは、519→521→528
の順に進み、又電磁弁23や切換弁99の故障等で閉弁指令
が出されても切換弁99が閉じ側に切換わらず、いつまで
たっても油圧センサ18内の油圧スイッチがオンしないと
きも、上記と同様に519→522→524→528の順に進み、結
局全シリンダの連結切換機構56i,56eが低速バルブタイ
ミング側に切換わらない限り、燃料の噴射制御は高速バ
ルブタイミングに適合したものに維持される。電磁弁23
の閉から開への切換時も、上記と同様にして、全シリン
ダの連結切換機構56i,56eが高速バルブタイミング側に
切換わらない限り、燃料の噴射制御は低速バルブタイミ
ングに適合したものに維持される。
一方、前記ステップ502の答が肯定(YES)、又は前記
ステップ503の答が否定(NO)、又は前記ステップ505,5
06の答が肯定(YES)のとき、即ち、始動中及び始動後
設定時間経過前、暖機中、停車中又は徐行中のときに
は、ステップ529に進んで電磁弁23の閉弁指令を出し、
ステップ529から523→527の順に進む。前記ステップ508
においてN、Pレンジの場合は、ステップ530に進んで
前回ループでエンジン運転状態が高速バルブタイミング
領域にあったか否かを判別し、又前記ステップ509にお
いてNe<Ne1が成立するときも、前記ステップ530に進
む。ステップ530の答が肯定(YES)のとき、即ち前回ル
ープで高速バルブタイミング領域にあったときは、前記
電磁弁開弁ディレータイマのタイマ値tVTOFFを零にして
(ステップ531)、ステップ517に進み、ステップ530の
答が否定(NO)のとき、即ち前回低速バルブタイミング
領域にあったとき、換言すれば全シリンダの連結切換機
構56i,56eが高速バルブタイミング側に切換えられてい
ないときには、上記と同様に529→523→527の順に進
み、油圧センサ18内の油圧スイッチとは係りなく低速バ
ルブタイミングに適合した燃料の噴射制御を行なう。こ
れは油圧センサ18内の油圧スイッチが断線等によりオフ
しっぱなしになったときの対策である。
ところで、上記したNHFC1はNe2より高く設定されてお
り、通常はNeがNHFC1に上昇する前にバルブタイミング
が高速バルブタイミングに切換わって、NHFCの値がN
HFC2に切換えられるため、NHFC1での燃料カットは行な
われない。これに対し、ステップ502〜508からステップ
529に進む運転状態では、空吹し等によりNeがNe2を上回
っても低速バルブタイミングに保持されるため、NHFC1
での燃料カットが行なわれる。又低速バルブタイミング
から高速バルブタイミングに切換わっても、tHVTが0に
なるまで、即ち連結機構56i,56eが実際に高速バルブタ
イミング側に切換るまでは、NHFC1での燃料カットが行
なわれる。
一方、前記ステップ501の答が肯定(YES)、即ちフェ
ールセーフ中のときには、電磁弁23の閉弁指令を出し
(ステップ532)、後述するフェールセーフ処理を実行
して(ステップ533)、前記ステップ527に進む。
第7図は前記ステップ533のフェールセーフ処理の実
施例を示す。第1の実施例(同図(a))では、エンジ
ン回転数Neがフェールセーフ用所定回転数NeFS(例えば
3,000rpm)より高いときには、リッチ化係数KFSを、例
えば第8図(a)に示すようにエンジン回転数Neに応じ
て設定されたリッチ化所定値XFS(>1.0)に設定し、エ
ンジン回転数Neが前記所定回転数NeFS以下のときには、
リッチ化補正係数KFSを値1.0に設定する。
これにより、フェールセーフ中に電磁弁23に対して閉
弁指令を出力しているにもかかわらず、切換弁99あるい
は連結切換機構56i,56e等に不具合が生じて実際のバル
ブタイミングは高速バルブタイミングとなっているよう
な場合であっても、混合気の空燃比がリーン化して燃焼
温度あるいは排気ガス浄化装置内の触媒温度が過度に上
昇することを防止し、プレイグニッションによる点火プ
ラグの溶損や高回転でのノッキング、触媒の耐久性劣化
等の問題が発生することを防止することができる。
また、上記問題は吸気管内絶対圧PBAが高い高負荷時
にも発生し易いので、第7図(b)に示すように吸気管
内絶対圧PBAがフェールセーフ所定低圧PBFS(例えば450
mmHg)より高いときには、リッチ化補正係数KFSを、例
えば第8図(b)に示すように吸気管内絶対圧PBAに応
じて設定されたリッチ化所定値XFSに設定し、吸気管内
絶対圧が前記所定圧PBFS以下のときには、リッチ化補正
係数を値1.0に設定する。
更に第7図(c)に示す変形例は、エンジン回転数Ne
が前記所定回転数NeFSより高く(Ne>NeFS)、且つ吸気
管内絶対圧PBAが前記所定圧PBFSより高い(PBA>PBFS
には、リッチ化補正係数を例えば第8図(c)に示すよ
うにエンジン回転数Ne及び吸気管内絶対圧PBAに応じて
設定されたリッチ化所定値XFSに設定し、Ne≦NeFS又はP
BA≦PBFSが成立するときには、KFS=1.0とするものであ
る。
また、同図(d)の変形例では排気ガス浄化装置の触
媒の温度TCATを検出し、触媒温度TCATが所定触媒温度T
CATFS(例えば1,000℃)より高い(TCAT>TCATFS)とき
には、リッチ化補正係数KFSをリッチ化所定値XFS1(例
えば1.3)に設定し、TCAT≦TCATFSが成立するときに
は、KFS=1.0とする。
更に、同図(e)の変形例では、点火プラグの温度T
PLGを検出し、プラグ温度TPLGが所定プラグ温度TPLGFS
(例えば950℃)より高い(TPLG>PPLGFS)ときには、K
FS=XFS1とし、TPLG≦TPLGFSが成立するときには、KFS
=1.0とする。
(発明の効果) 以上詳述したように本発明は、吸気弁と排気弁の少な
くとも一方のバルブタイミングを低回転領域に適した低
速バルブタイミングと高回転領域に適した高速バルブタ
イミングとに切換自在な電子制御式内燃エンジンの、電
子制御ユニットから指令信号を出力してバルブタイミン
グを切換えるバルブタイミング切換制御におけるフェー
ルセーフ処理方法において、バルブタイミング制御系の
異常を検出した場合には、エンジンが低回転領域と高回
転領域のいずれにあるかに拘らずバルブタイミングを前
記低速バルブタイミングとする指令信号を出力すると共
に、該指令信号が出力されている状態でエンジン回転数
が所定回転数より高いときエンジンに供給する混合気の
空燃比をリッチ化するようにしたので、エンジンの運転
状態を検出するセンサ等を含むバルブタイミング制御系
の異常を検出したときにおいても、エンジンに供給する
混合気の空燃比を適切に制御して、燃焼温度あるいは排
気ガス浄化装置の触媒温度が過度に上昇することを防止
し、プレイグニッションによる点火プラグの溶損及び高
回転でのノッキング、触媒耐久性の劣化等の問題を解決
することができるという効果を奏する。
また、請求項2に記載したように、上記エンジン回転
数に替えてエンジン負荷が所定負荷より高いときに、エ
ンジンに供給する混合気の空燃比をリッチ化するように
しても、上述と同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明のフェールセーフ処理方法を適用するエ
ンジン及び制御装置の全体構成図、第2図はエンジンの
要部縦断面図、第3図は連結切換機構を示す横断面図、
第4図は給油系統及び油圧切換装置を示す図、第5図は
バルブタイミングの切換制御ルーチンのフローチャー
ト、第6図はバルブタイミングの切換特性を示す図、第
7図はフェールセーフ処理用サブルーチンのフローチャ
ート、第8図はリッチ化所定値XFSの設定例を示す図で
ある。 1……内燃エンジン、5……電子コントロールユニット
(ECU)、6……燃料噴射弁、11……エンジン回転数セ
ンサ、23……電磁弁、40i……吸気弁、40e……排気弁、
47i,47e……動弁装置、88i,88e……給油路、99……切換
弁。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−150409(JP,A) 特開 昭52−153030(JP,A) 特開 昭52−25931(JP,A) 特開 昭59−12108(JP,A) 特開 昭59−70842(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02D 41/22 F02D 43/00 F02D 13/02 F01L 1/34

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸気弁と排気弁の少なくとも一方のバルブ
    タイミングを低回転領域に適した低速バルブタイミング
    と高回転領域に適した高速バルブタイミングとに切換自
    在な電子制御式内燃エンジンの、電子制御ユニットから
    指令信号を出力してバルブタイミングを切換えるバルブ
    タイミング切換制御におけるフェールセーフ処理方法に
    おいて、 バルブタイミング制御系の異常を検出した場合には、エ
    ンジンが低回転領域と高回転領域のいずれにあるかに拘
    らずバルブタイミングを前記低速バルブタイミングとす
    る指令信号を出力すると共に、該指令信号が出力されて
    いる状態でエンジン回転数が所定回転数より高いときエ
    ンジンに供給する混合気の空燃比をリッチ化することを
    特徴とする内燃エンジンのバルブタイミング切換制御に
    おけるフェールセーフ処理方法。
  2. 【請求項2】吸気弁と排気弁の少なくとも一方のバルブ
    タイミングを低回転領域に適した低速バルブタイミング
    と高回転領域に適した高速バルブタイミングとに切換自
    在な電子制御式内燃エンジンの、電子制御ユニットから
    指令信号を出力してバルブタイミングを切換えるバルブ
    タイミング切換制御におけるフェールセーフ処理方法に
    おいて、 バルブタイミング制御系の異常を検出した場合には、エ
    ンジンが低回転領域と高回転領域のいずれにあるかに拘
    らずバルブタイミングを前記低速バルブタイミングとす
    る指令信号を出力すると共に、該指令信号が出力されて
    いる状態でエンジン負荷が所定負荷より高いときエンジ
    ンに供給する混合気の空燃比をリッチ化することを特徴
    とする内燃エンジンのバルブタイミング切換制御におけ
    るフェールセーフ処理方法。
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