JP2872572B2 - 傾動式背もたれ付いす - Google Patents

傾動式背もたれ付いす

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JP2872572B2 JP6115021A JP11502194A JP2872572B2 JP 2872572 B2 JP2872572 B2 JP 2872572B2 JP 6115021 A JP6115021 A JP 6115021A JP 11502194 A JP11502194 A JP 11502194A JP 2872572 B2 JP2872572 B2 JP 2872572B2
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  • Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ベース構造体と、ベー
ス構造体に支持されたシートと、水平の横軸を中心とし
てベース構造体に回動可能に取り付けられた支持構造体
を備えていて相対的に直立した位置と後方に傾いた位置
との間で可動である背もたれと、背もたれをその直立位
置の方へ付勢するばね手段とを有するタイプのいすに関
する。
【０００２】
【従来の技術】人間工学的に好ましい姿勢で極めて快適
に座れるという特徴を持ったいすを作り出すための研究
が、映画館、劇場、公会堂あるいは集会所や会議室等の
公共の場で使用されるいすの分野においても、近年ます
ます盛んに行われている。言うまでもなく、このような
タイプのいすは、構造が単純で安価でなくてはならな
い。従って、設計者はこのような相反するニーズ間で妥
協策を求めざるを得ず、完全に満足のいく解決手段は今
日まで見出されてはいない。
【０００３】本出願人は、まず、公共の場で使用するい
すにも、職場のいすに通常設けられているのと同様に、
直立位置の方へ弾性的に付勢された傾動式の背もたれを
設けるべきであるということを考慮した。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、公共の場で使用するいすとして特に有効に適用でき
るように上記問題を十分に解決している一方で、職場や
家庭用などの異なった適用分野においても都合良く使用
することのできる、「産業上の利用分野」に記載したタ
イプのいすを提供することである。
【０００５】
【発明の要旨】上記目的を達成すべく、本発明によれ
ば、ベース構造体と、ベース構造体に支持されたシート
と、水平の横軸を中心としてベース構造体に回動可能に
取り付けられた支持構造体を備えていて相対的に直立し
た位置と後方に傾いた位置との間で可動である背もたれ
と、背もたれをその直立位置の方へ付勢するばね手段と
を有するいすであって、ばね手段が、背もたれの支持構
造体の回動軸に沿って配置された板ばねを有し、板ばね
がその中心部でベース構造体に効果的に接続されかつ両
端で背もたれの支持構造体に接続されたことを特徴とす
るいすが提供される。
【０００６】板ばねの各半分は、板ばねの中心でベース
構造体に固定されかつ板ばねの両端で背もたれに接続さ
れたトーションバーとして作用する。従って、このよう
な構成により、非常に単純で安価であり、しかも容易か
つ迅速に組み付けることのできる構造を有しながらも、
背もたれの両側部とそれぞれ協働する２本のトーション
バーによる効果がもたらされる。
【０００７】本発明の好ましい実施態様では、ベース構
造体は上記板ばねが内部に配置された管状のクロスメン
バーを有しており、この管状のクロスメンバーは、その
中心部に、板ばねの回転を制限する少なくとも１つの内
部停止部を有している。背もたれの支持構造体は、管状
のクロスメンバーの両端内に回動可能に取り付けられた
２本の同軸のピンを有する２本のサイドアームを備えて
いる。管状のクロスメンバーに対するピンの回動を、背
もたれが直立している位置と後方に傾いた位置にそれぞ
れ対応する２つの限界位置間に制限すべく、各ピンと管
状のクロスメンバーの各端部とには、互いに協働するス
トップ手段が設けられている。板ばねの各半分は、背も
たれがその直立位置にあるときに背もたれをその位置に
保持しようとするねじり荷重を受けるように構成されて
いる。
【０００８】また、この好ましい実施態様では、管状の
クロスメンバーは、径線沿いに相対する内側に変形した
２つの部分をその中心に有する薄い金属板からなるチュ
ーブよりなり、背もたれが後方に傾くと、板ばねの中心
部がこの２つの部分に当接する。さらに、管状のクロス
メンバーの各端部と、その各端部内に回動可能に取り付
けられたピンとの間で相互に作用するストップ手段は、
管状のクロスメンバーの各端部に対してそれぞれ１つの
横断部材を有している。この横断部材は上記ピンに支持
されており、その両端は、管状のクロスメンバーの壁に
形成された周方向のスロット内に係合している。
【０００９】言うまでもなく、上記構造は、様々なタイ
プのいすに適用することができる。
【００１０】
【実施例】以下に、添付図面に示した本発明の実施例に
ついて詳細に説明する。
【００１１】図１,２に関し、参照符号１は本発明に係
るいす全体を示しており、このいす１は、シート３を支
持するベース構造体２と、背もたれ４とを有している。
ベース構造体２は、２本の前脚部７と２本の後脚部８を
それぞれに形成する互いに溶接された２本の曲がった管
状部材５,６を有している。２本の管状部材５,６は、そ
れぞれ略Ｕ字形状をなしている。管状部材５は、いす１
の両前脚部７をなす２つの翼部と、水平面上でＵ字形に
曲がっている中央部９（図２）とを有しており、この中
央部９にシート３が固定されている。一方、Ｕ字形の管
状部材６は、両後脚部８をなす２つの翼部と、両端部１
１（図２にはその一方のみが示されている）において管
状部材５に溶接された直線状の中央部１０とを有してい
る。直線状中央部１０は２つのエンドブッシュ１２（図
４,５）を片持ちで固定的に支持しており、両エンドブ
ッシュ１２の内部には、薄い金属板よりなる管状のクロ
スメンバー１３の端部がそれぞれ溶接されている。従っ
て、管状のクロスメンバー１３はいす１のベース構造体
２に固定されている。
【００１２】いす１の背もたれ４には２本のサイドアー
ム４ａを有する支持構造体が設けられている。各サイド
アーム４ａの末端には円筒状のピン１４が形成され、各
ピン１４は、摩擦抵抗の小さなプラスチック材よりなる
ブッシュ１５を介在させた状態で、管状のクロスメンバ
ー１３の両端部内にそれぞれ回動可能に取り付けられて
いる。各ピン１４を横断部材１６が横切っており、横断
部材１６の両端は、各エンドブッシュ１２に形成された
周方向のスロット１７内にそれぞれ係合している。従っ
て、管状のクロスメンバー１３の軸１８を中心とする背
もたれ４の傾動は、相対的に直立した位置と後方に傾い
た位置とにそれぞれ対応する２つの限界位置の間に限定
される。図１には、これら２つの位置を実線と破線とで
それぞれ示している。また、図４に示すように、横断部
材１６をロックするための止めねじが背もたれ４の各サ
イドアーム４ａ内に係合している。
【００１３】背もたれ４は、板ばね２０からなるばね手
段によって直立位置の方へ付勢されている。この板ばね
２０は管状のクロスメンバー１３内に配置されており、
その両端は各ピン１４の端面からピン１４内に軸方向に
形成されたスロット２１内にそれぞれ受けられている。
薄い金属板の管状のクロスメンバー１３の中心部は、図
３に参照符号２２で示すように、半径方向内側に変形し
た、径線沿いに相対する２つの部分を有している。背も
たれ４が後方に傾くと、これらの変形部分２２に板ばね
２０の中心部が強く当接する。各横断部材１６は、背も
たれ４を起き上がり位置に保持しようとする荷重が板ば
ね２０にかかるように、それぞれに対応する周方向のス
ロット１７内に配置されている。腰掛けた人が背もたれ
４に寄りかかると、板ばね２０のこの作用に対して、背
もたれを後方に傾けようとする力が働く。この板ばね２
０は、板ばねの中心でベース構造体に固定され、かつ背
もたれ４を支持する２本のサイドアーム４ａにそれぞれ
接続された一対のトーションバーとして作用する。
【００１４】以上の説明より明らかなように、本発明に
係るいすは、低コストで製造でき容易かつ迅速に組み付
けることのできる非常に単純な構造を有しながら、同時
に、相当に優れた快適性と人間工学的に好ましい姿勢と
を約束するものであるという点に特徴がある。
【００１５】図６〜１５には本発明に係るいすの第２実
施例を示している。これらの図では、図１〜５の第１実
施例のいすの各部に対応する部分を、それぞれ同じ参照
符号で示している。この第２実施例の場合には、いす１
のベース構造体２は２本の側板３０を有している。両側
板３０は、各下端に側方足部３１を有していてそれぞれ
略逆Ｔ字形をなしており、クロスメンバー３３によって
各上端で互いに接続している。図１０,１２に示すよう
に、側板３０とクロスメンバー３３は、平楕円形状の横
断面を有する薄い金属板からなるチューブより形成され
ている。クロスメンバー３３には、その両端に近い２箇
所の部分から突出して片持ちで保持された２つの付加部
材３４が設けられている。各付加部材３４によってブッ
シュ１２は図１〜５に示す第１実施例と同様にそれぞれ
支持され、各ブッシュ１２内に管状のクロスメンバー１
３の両端がそれぞれ溶接されている。背もたれ４を支持
する各サイドアーム４ａ、管状のクロスメンバー１３内
部の板ばね２０、及び、管状のクロスメンバー１３の両
端内にそれぞれ回動可能に取り付けられた、サイドアー
ム４ａのピン１４は、図１〜５の第１実施例に関して記
載したのと同様に構成されている。
【００１６】図６〜１５に示す実施例の場合では、さら
に、シート３が管状のクロスメンバー１３の中間部分に
回動可能に取り付けられているので、シート３を、通常
の使用位置（図６）と、公共の場や会議室に並べた同タ
イプのいすの列の間に人が通りやすい通路を作るように
ほぼ垂直に立ち上げた位置（図９）との間で動かすこと
ができる。いすの効果は、図１〜５に示す第１実施例の
いすに関して記載したものと完全に同様である。
【００１７】添付図面の図１６〜２０には、上記第２実
施例と同タイプの２つのいすを積み重ねてその占有空間
を最小限にした場合と、シートを立ち上がらせて前後に
並べた場合とを示している。
【００１８】以上の記載より明らかなように、本発明に
係るいすの構成は、種々のタイプのいすに容易に適応さ
せることができ、特に、一方では快適さの点で相当に優
れた効果を発揮し他方では非常に単純でコストのそれほ
どかからない構造を有するいすの製造に適している。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の第１実施例に係るいすの側面図であ
る。
【図２】 図１のいすの拡大部分底面図である。
【図３】 図２のIII−III線断面図である。
【図４】 図２のIV−IV線拡大部分断面図である。
【図５】 図４のV−V線一部破断断面図である。
【図６】 本発明の第２実施例に係るいすの側面図であ
る。
【図７】 図６のいすの正面図である。
【図８】 図６のいすの平面図である。
【図９】 図６のいすの異なる作用状態を示す側面図で
ある。
【図１０】 図６のX−X線拡大部分断面図である。
【図１１】 図１０のXI−XI線断面図である。
【図１２】 図１０のXII−XII線断面図である。
【図１３】 図１１のXIII−XIII線部分断面図である。
【図１４】 図１１のXIV−XIV線断面図である。
【図１５】 図１１のXV−XV線断面図である。
【図１６】 図６のタイプの２つのいすを積み重ねた状
態の側面図である。
【図１７】 図１６の正面図である。
【図１８】 図１６の平面図である。
【図１９】 図６のタイプの２つのいすを前後に並べた
状態の側面図である。
【図２０】 図１９の平面図である。
【符号の説明】
１ いす ２ ベース
構造体 ３ シート ４ 背もた
れ ４ａ サイドアーム（支持構造体） ５,６ 管
状部材 ７ 前脚部 ８ 後脚部 ９ Ｕ字形中央部 １０ 直線状
中央部 １１ 管状部材６の端部 １２ エン
ドブッシュ １３ 管状のクロスメンバー １４ ピン １５ プラスチックブッシュ １６ 横断
部材 １７ 横断部材用スロット １８ 軸 ２０ 板ばね ２１ 板ば
ね用スロット ２２ 変形部分 ３０ 側板 ３１ 側方足部 ３３ クロ
スメンバー ３４ 付加部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) A47C 7/44

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 ベース構造体（２）と、該ベース構造体
    （２）に支持されたシート（３）と、水平の横軸（１
    ８）を中心として上記ベース構造体（２）に回動可能に
    取り付けられた支持構造体（４ａ）を備えていて相対的
    に直立した位置と後方に傾いた位置との間で可動である
    背もたれ（４）と、該背もたれ（４）をその直立位置の
    方へ付勢するばね手段とを有するいすであって、 上記ばね手段は、上記背もたれの支持構造体（４ａ）の
    回動軸（１８）に沿って配置された板ばね（２０）を有
    し、該板ばね（２０）は、その中心部が上記ベース構造
    体（２）に効果的に接続されかつ両端が上記背もたれの
    支持構造体（４ａ）に接続され、 上記ベース構造体（２）は、上記板ばね（２０）が内部
    に配置された管状のクロスメンバー（１３）を有し、 上記管状のクロスメンバー（１３）は、その中心部に、
    上記板ばね（２０）と協働して該板ばねの回転を制限す
    る少なくとも１つの内部停止部（２２）を有することを
    特徴とするいす。
  2. 【請求項２】 上記背もたれの支持構造体（４ａ）は、
    上記管状のクロスメンバー（１３）の両端内に回動可能
    に取り付けられた２本の同軸のピン（１４）を有する２
    本のサイドアーム（４ａ）を備えており、 上記管状のクロスメンバー（１３）に対する上記ピン
    （１４）の回動を、上記背もたれ（４）が直立している
    位置と後方に傾いた位置にそれぞれ対応する２つの限界
    位置間に制限すべく、上記各ピン（１４）と上記管状の
    クロスメンバー（１３）の各端部とには、互いに協働す
    るストップ手段（１６,１７）が設けられており、 上記板ばね（２０）の各半分は、上記背もたれ（４）が
    その直立位置にあるときに該背もたれ（４）を該直立位
    置に保持しようとするねじり荷重を受けるように構成さ
    れていることを特徴とする請求項１記載のいす。
  3. 【請求項３】 上記管状のクロスメンバー（１３）の停
    止部は、該管状のクロスメンバー（１３）の壁から半径
    方向内側に変形した部分（２２）を有することを特徴と
    する請求項２記載のいす。
  4. 【請求項４】 上記管状のクロスメンバー（１３）は、
    半径方向内側に変形した２つの部分（２２）をその中心
    部に有し、該２つの部分（２２）は径線沿いに相対して
    いることを特徴とする請求項３記載のいす。
  5. 【請求項５】 上記管状のクロスメンバー（１３）に対
    する上記各ピン（１４）の回動を制限する上記ストップ
    手段は少なくとも１つの横断部材（１６）を有し、 上記横断部材（１６）は上記各ピン（１４）に取り付け
    られており、少なくともその一端は、上記管状のクロス
    メンバー（１３）に形成された周方向のスロット（１
    ７）内にそれぞれ係合していることを特徴とする請求項
    ２記載のいす。
  6. 【請求項６】 上記各ピン（１４）は、その端面からの
    びる軸方向のスロット（２１）を有し、該スロット（２
    １）内に上記板ばね（２０）の各端部が受けられること
    を特徴とする請求項５記載のいす。
JP6115021A 1993-05-27 1994-05-27 傾動式背もたれ付いす Expired - Lifetime JP2872572B2 (ja)

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ES (1) ES2096434T3 (ja)
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IL (1) IL109732A (ja)
IT (1) IT1270377B (ja)
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