JP2867290B2 - トライアルレンズセット装置 - Google Patents

トライアルレンズセット装置

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【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は、トライアルレンズセット装置に関し、より
詳しくは、被検者の眼の検眼を行う検眼装置と組合せて
トライアルレンズをトライアルフレームに供するトライ
アルレンズセット装置に関する。
(従来の技術) 従来のトライアルレンズセットの一例を第7図を参照
して説明する。
同図に示すトライアルレンズセット50は、直方体状の
収納手段51の上面領域に多数の収納部52a,52b,52c,…,5
3a,53b,53c,…を列設状態に設け、各収納部52a,52b,52
c,…,53a,53b,53c,…に各々屈折度数(SPH)の異なる左
眼用のトライアルレンズ54a,54b,54c,…、右眼用のトラ
イアルレンズ55a,55b,55c,…を収納している。
収納部52a,52b,52c,…と収納部53a,53b,53c,…との間
には、屈折度数値9.0,8.0,7.0,6.50,…が付されてい
る。
しかしながら、上述したようなトライアルレンズセッ
ト50の場合、眼鏡試作の前段階における掛け枠検査の際
に使用する多数のトライアルレンズ54a,54b,54c,…,55
a,55b,55c…,を収納することだけを目的としたもので
ある。
このため、掛け枠検査に必要な個々のトライアルレン
ズ(例えば54a,55a)を捜し出すためには、前記屈折度
数値を目で追いながら所望のものを捜し当てなければな
らず、間違いが生じたり無駄な時間を浪費したりすると
いう問題があった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、トラ
イアルレンズ探索の迅速性向上と正確性を期すことが可
能なトライアルレンズセット装置を提供することを目的
とするものである。
[発明の構成] (課題を解決するための手段) 本発明は、多数のトライアルレンズを収納手段に収納
し、検眼装置により求めた被検者の検眼情報に応じて前
記各トライアルレンズを個別的にトライアルフレームに
供するトライアルレンズセット装置において、前記各ト
ライアルレンズの各収納部に対応する位置に配置した各
トライアルレンズ識別用の表示素子からなる表示手段
と、前記検眼装置からの種々の検眼情報を取込み、個々
の検眼情報に対応するトライアルレンズを収納した収納
部に対応する位置の表示素子の点灯制御を行う点灯制御
手段とを有するものである。
(作 用) 以下に本発明の作用を説明する。
上記構成のトライアルレンズセット装置において、検
眼装置からの種々の検眼情報を取込んだ点灯制御手段
は、個々の検眼情報に対応するトライアルレンズを収納
した収納部の対応する表示素子を点灯し、検者の識別に
供する。
(実施例) 以下に本発明の実施例を詳細に説明する。
第1図に示すトライアルレンズセット装置1は、全体
として直方隊状で、かつ、後述する検眼システム20の検
眼テープ21下側に装着可能な抽出状に形成された収納手
段2と、この収納手段2の上面領域に設けた4列構成の
収納部群3と、この収納部群3に収納された多数のトラ
イアルレンズ群4とを有している。
前記収納部群3は、屈折度数(SPH)用で、かつ、左
眼用の多数の収納部5a,5b,5c,…と、同じく右眼用の多
数の収納部6a,6b,6c,…と、円柱度数(CYL)用で、か
つ、左眼用の多数の収納部7a,7b,7c,…と、同じく右眼
用の多数の収納部8a,8b,8c,…とにより構成されてい
る。
前記トライアルレンズ群4は、前記収納部5a,5b,5c,
…,6a,6b,6c,…内に各々収納された屈折度数用のトライ
アルレンズ9a,9b,9c,…,10a,10b,10c,…と、前記収納部
7a,7b,7c,…8a,8b,8c,…内に各々収納された円柱度数用
のトライアルレンズ11a,11b,11c,…,12a,12b,12c,…と
を具備している。
前記収納部5a,5b,5c,…の各右横には、表示手段13を
構成する例えば発光ダイオードを用いた表示素子14a,14
b,14c,…が各々配置されている。また、前記収納部6a,6
b,6c,…の各左横には表示手段13を構成する例えば発光
ダイオードを用いた表示素子15a,15b,15c,…が各々配置
されている。
さらに、前記収納部7a,7b,7c,…の右横、収納部8a,8
b,8c,…の左横にも、既述したと同様な発光素子16a,16
b,16c,…,17a,17b,17c,…が各々配置されている。
また、前記収納部5a,6a間、5b,6b間、5c,6c間、…に
は、各々屈折度数を示す数値9.0,8.0,7.0,…が付され、
前記収納部7a,8a間、7b,8b間、7c,8c間、…には各々円
柱度数を示す数値3.0,2.75,2.50,…が付されている。
尚、第1図中、2aは収納手段2の挿入後端部に設けら
れた突部、18は把手である。
前記収納部5aの底部には、第2図に示すようにトライ
アルレンズ9aを収納したときこのトライアルレンズ9aの
外周部に接触して閉状態となり、トライアルレンズ9aを
収納部5aから取外したとき開状態となるマイクロスイッ
チMSWが配置されている。
他の収納部5b,5c,…,6a,6b,6c,…,7a,7b,7c,…,8a,8
b,8c,…に全く同様なマイクロスイッチMSWが配置され、
これらの各マイクロスイッチMSWにより消灯手段19を構
成している。
次に、前記トライアルレンズセット装置1を組込んだ
検眼システム20について、第3図(a),(b)を参照
して説明する。
第3図(a)に示す検眼システム20は、検眼テーブル
21の下側に前記トライアルレンズセット装置1を挿脱可
能に備えている。
また、検眼テーブル21上には他覚式検眼装置22及び自
覚式検眼装置23を各々配置している。
さらに、自覚式検眼装置23に相対する位置には箱型状
の視力表装置24を配置し、被検者が自覚式検眼装置23の
レンズ部23aから視力表装置24を視認するようになって
いる。
前記視力表装置24の表面には、第3図(b)に示すよ
うに、例えば視力テスト表示用のテストチャートCHを表
示する表示部25と、受光素子26とが設けられている。
尚、第3図(a)中、27は前記自覚式検眼装置23操作
用の操作ボックス、28は視力表装置24を遠隔操作するリ
ーモートコントローラである。
前記検眼テーブル21の端部には、第4図に示すように
マイクロスイッチMSW0が設けられ、トライアルレンズセ
ット装置1を検眼テーブル21に完全に挿入した際、この
マイクロスイッチMSW0が閉から開に変るようになってい
る。
第5図は、掛け枠検査用のトライアルフレーム30を示
すものである。
このトライアルフレーム30は、一対の耳掛け片31a,31
bの間に右眼用及び左眼用の円形開口孔を有する円形枠3
2a,32bを配置すると共に、円形枠32a,32bの前側に屈折
度数用、円柱度数用の各トライアルレンズやプリズム等
を装着するための複数段に亘る装着部33a,33bを設けて
いる。
次に、第6図を参照して前記トライアルレンズセット
装置1の回路系について説明する。
このトライアルレンズセット装置1は、前記両検眼装
置22,23からの種々の検眼情報を基に前記各表示素子14
a,14b,14c,…,15a,15b,15c,…,16a,16b,16c,…,17a,17
b,17c,…の表示制御を行う表示制御手段35を有してい
る。
この表示制御手段35は、両検眼装置22,23との間で情
報伝送を行うインターフェース36と、このインターフェ
ース36を介して両検眼装置22,23からの検眼情報を取込
み、その内容に応じた表示制御信号を送出するCPU37
と、前記検眼情報を記憶する記憶部38と、前記CPU37か
らの表示制御信号を基に個々の表示素子を点灯させる点
灯信号を送出する表示コントローラ39とを具備してい
る。
前記各表示素子14a,14b,14c,…,15a,15b,15c,…,16a,
16b,16c,…,17a,17b,17c,…は、各々対応するマイクロ
スイッチMSWを介して表示コントローラ39に接続されて
いる。
また、前記表示コントローラ39には、前記検眼テーブ
ル21の下面に設けたマイクロスイッチMSW0を介してバッ
テリー40が接続され、マイクロスイッチMSW0が開となっ
たときには、表示コントローラ39の電源が断たれ、これ
により、点灯中のいずれかの表示素子が消灯するように
なっている。
次に、上記構成のトライアルレンズセット装置1の作
用を説明する。
例えば、自覚式検眼装置23から右眼のSPH値9.0,CYL値
2.75、左眼のSPH値8.0,CYL値3.0からなる検眼情報がイ
ンターフェース36を介してCPU37に送られるものとす
る。
CPS37は、これらの検眼情報を記憶部38に送ると共
に、これらの内容を包含する表示制御信号を表示コント
ローラ39に送る。これにより、表示コントローラ39は、
右眼のSPH値9.0に対応する表示素子15aと、CYL値2.75に
対応する表示素子17bとに点灯信号を送り、両表示素子1
5a,17bを点灯させる。
同時に表示コントローラ39は、左眼のSPH値8.0に対応
する表示素子14bと、CYL値3.0に対応する表示素子16aと
に点灯信号を送り両表示素子14b,16aを点灯させる。こ
のとき、該当するトライアルレンズがなければ所定値と
なるように複数個を組合せて表示させる。
これにより、検者は点灯した表示素子15a,17b,14b,16
aに各々対応するトライアルレンズ10a,12b,9b,11aを直
ちに、かつ、誤りなく識別し、これらを各々取出して前
記トライアルフレーム30の装着部33a,33bに装着するこ
とが可能となる。
各トライアルレンズ10a,12b,9b,11aを各々収納部6a,8
b,5b,7aから取外した場合、各々に対応するマイクロス
イッチMSWがいずれも開状態になるので、点灯していた
表示素子15a,17b,14b,16aはいずれも消灯する。これに
より、不要な電力の浪費が無くなる。また、取外しても
消灯させず、色を変えて点灯させておけば元に戻す際に
わかりやすいと共に、検眼によって得られた値の前後の
値のトライアルレンズ等を取出す際にもわかりやすい。
また、トライアルレンズセット装置1から取出した前
記各トライアルレンズ10a,12b,9b,11aを各々元の収納部
6a,8b,5b,7aに戻した後、トライアルレンズセット装置
1を検眼テーブル21に完全に押し込むと、第4図に示す
マイクロスイッチMSW0が開となり、これにより、表示コ
ントローラ39の電源が断たれいずれの表示素子も相当す
るので、このトライアルレンズセット装置1を使用して
いないときの電力浪費も無くなる。
尚、屈折度数用トライアルレンズと円柱度数用トライ
アルレンズとを一体に形成したトライアルレンズを用い
たより枚数の多いトライアルレンズセット装置に適用す
れば、さらに効果的であり、その場合、複数の引出しに
収納されるため、該当する引出しを特定するためにラン
プ等の表示手段を設けてもよい。
本発明は上述した実施例のほか、種々の変更が可能で
ある。
例えば、前記表示素子を右眼用は赤、左眼用は緑とい
うように色分けしておくことにより、検者の識別効率を
より高めることができる。
また、前記収納手段の適宜の個所に各トライアルレン
ズの円柱軸の角度を表す表示部を設けるようにしてもよ
い。
[発明の効果] 以上詳述した本発明によれば、上記構成としたことに
より、点灯制御手段及び表示手段の動作の下に被検者の
検眼情報に対応するトライアルレンズを正確、かつ、迅
速に識別し、トライアルフレームに供することが可能な
トライアルレンズセット装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例装置の斜視図、第2図は同装置
の収納部の部分断面図、第3図(a)は同装置を組込ん
だ検眼システムの斜視図、第3図(b)は同検眼システ
ムの視力表装置の正面から見た斜視図、第4図は同検眼
システム及び実施例装置の部分断面図、第5図はトライ
アルフレームの斜視図、第6図は実施例装置の回路図を
示すブロック図、第7図は従来例の斜視図である。 1……トライアルレンズセット装置、 2……収納手段、3……収納部群、 4……トライアルレンズ群、19……消灯手段、 22……他覚式検眼装置、23……自覚式検眼装置、 30……トライアルフレーム、 35……表示制御手段。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】多数のトライアルレンズを収納手段に収納
    し、検眼装置により求めた被検者の検眼情報に応じて前
    記各トライアルレンズを個別的にトライアルフレームに
    供するトライアルレンズセット装置において、 前記各トライアルレンズの各収納部に対応する位置に配
    置した各トライアルレンズ識別用の表示素子からなる表
    示手段と、 前記検眼装置からの種々の検眼情報を取込み、個々の検
    眼情報に対応するトライアルレンズを収納した収納部に
    対応する位置の表示素子の点灯制御を行う点灯制御手段
    と を有することを特徴とするトライアルレンズセット装
    置。
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