JP2866895B2 - カラオケ用ディスプレイの歌詞表示装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、カラオケ情報をデータベースとし、これを
音楽再生するカラオケ装置に係り、音楽の進行に対応し
てディスプレイに歌詞を表示または制御するための歌詞
表示装置に関する。

〔従来の技術およびその課題〕 一般に、カラオケではアンプを通してスピーカから楽
曲が流れると共に、CRTなどのディスプレイに楽曲に対
応した歌詞が順次表示されるものであるが、現在のとこ
ろはこれらはコンパクトディスクなどに収容されたPCM
信号を独立した装置によって再生しているものがほとん
どであり、二進符号化したデジタル情報によって処理し
ているものはなかった。

ところで、本発明では二進行符号化された歌詞情報お
よび楽曲情報をデータベースとしてホストコンピュータ
に保存し、これを公衆回線によってガウンロードする手
段も予定しているが、従来のこの種の技術としては、ビ
デオテックス通信網を用いて視覚情報と聴覚情報とを電
送する手段が知られている。しかし、この手段では一画
面中の一部分づつを表示していったり、一部分づつを消
去したりしようとすれば、表示・消去の書き換え速度が
遅くなるので、全画面単位で書き換えをしなければ、楽
曲の進行に適切に対応することができない。従って、一
画面単位内で歌詞のみを適当に消去たり、背景色を適当
に変更することはできないという欠陥がある。さらに、
利用者側の端末の種類によって画面書き換えの速度が異
なるので、端末一様に所定の速度で同期させることは不
可能である。

本発明は、このような従来の課題を解決しようとする
もので、二進符号によってカラオケ情報を記憶・処理す
る構成において、ディスプレイ上に表示された歌詞のう
ち、音楽再生が終わった歌詞を一部分づつ消去したり、
表示された歌詞の背景色を適宜変更することができ、さ
らに楽曲と正確に対応した歌詞の進行が可能なカラオケ
用ディスプレイの歌詞表示装置を提供することを目的と
する。

〔課題を解決するための手段〕

本発明は上記目的を達成するために、二進符号化した
楽曲情報および歌詞情報から成るカラオケ情報をデータ
ベースとしたカラオケ装置において、特定のカラオケ情
報を演算・処理する中央処理手段と、この演算・処理さ
れた情報によって順次音楽再生を行うと共にディスプレ
イへの歌詞表示を制御するシーケンサと、パターンデー
タを発生しディスプレイに表示させる文字情報を作成す
る文字発生手段と、この文字情報に使用される色データ
を保有するカラーテーブルとを備え、上記楽曲情報に、
上記ディスプレイへの歌詞表示を進行し文字情報の色変
更を制御するトリガ信号を混在させ、音楽再生時に、上
記楽曲情報に基づいて音楽を再生し、上記トリガ信号に
基づいて歌詞表示の進行と文字情報の色変更を制御する
という手段を用いた。

また、文字発生手段は、ディスプレイに表示させる文
字・記号のパターンデータを発生するパターンROMと、
パターンデータに基づいて文字情報を作成するキャラク
タジェネレータとからなり、歌詞情報に従って上記パタ
ーンROMからパターンデータを発生させ、このパターン
データに基づいて作成された文字情報の色をカラーテー
ブルから選択することによって、歌詞表示と色変更を行
うという手段を用いた。

〔作用〕

データベースは、予想されるカラオケ（通常は数千
曲）の楽曲および歌詞を二進符号化した情報がカラオケ
情報として集積されており、中央処理手段では特定のカ
ラオケ情報を指定してこれをロードし、演算・処理を行
う作用をする。またこの演算・処理された情報はシーケ
ンサに入力されるが、このシーケンサは情報を音楽再生
と歌詞表示別に順次シーケンシャルに実行させる機能を
有する。

文字発生手段のパターンROMは各種の文字や記号をデ
ータに保有しており、歌詞情報に対応する文字や記号を
提供し、さらにカラーテーブルは予想される複数の色を
データとしており、ディスプレイの背景色はこのカラー
テーブルから選択される。また文字発生手段において
は、キャラクタ制御装置がシーケンサからの実行信号に
よってビデオメモリに記憶した画素情報に対応する文字
パターン及び背景色をパターンROM及びカラーテーブル
から読み出し、文字パターンについてはキャラクタジェ
ネレータによってドットマトリックス化させるという作
用を行う。このキャラクタジェネレータではパターンRO
Mのデータ内容をドットマトリックスに変換し、ディス
プレイに表示可能な状態にする機能を有し、この内容を
ビデオ制御装置が処理することによってディスプレイに
歌詞を表示すると共に、音楽再生の進行に対応して歌詞
の色を順次変更したり、背景色を適宜変更するという作
用を行う。

又楽曲情報に混在させたトリガ信号は音楽再生の進行
状態を歌詞表示部分に連絡し、音楽再生と歌詞の進行と
をリンクさせるという機能を有する。

〔実 施 例〕

以下、本発明の一実施例を歌詞表示装置の概略を示す
ブロック図に従ってさらに詳述すると、１は外部に設置
されているホストコンピュータで、本発明装置とは公衆
回線によって連絡されている。２は通信装置で、デジタ
ル回線の場合にはインターフェイスが、アナログ回線の
場合にはモデムが用いられる。３はロードしたカラオケ
情報を演算・処理するために中央制御装置で、CPUと共
にカラオケ情報をストアしておく記憶素子やカラオケ情
報を指定するための入力装置を含んでいる。４はシーケ
ンサで、カラオケ情報のうち、処理された楽曲情報を順
次MIDI装置などの音源へ出力すると共に、歌詞情報は楽
曲情報とは別個に後段に出力する。５はたとえばJIS第
１水準や第２水準などの多数の漢字・記号などのパター
ンをデータとして保有するパターンROM、６は複数の色
指定情報をデータとして保有するカラーテーブル、７は
キャラクタ制御装置で、ビデオメモリ８に記憶された歌
詞情報全体を後述するディスプレイに表示させると共
に、シーケンサ４からの信号に対応して歌詞の進行や背
景色の変更を制御するものである。９はパターンROM5か
ら読み出された文字情報をディスプレイ上にドットマト
リックスとして表示するためのキャラクタジェネレー
タ、10はキャラクタジェネレータによって変換された文
字パターンをディスプレイ11上に表示したり、キャラク
タ制御装置７からの信号によってディスプレイ11を制御
するためのビデオ制御装置である。なお、図中１本矢印
はカラオケ情報によって制御される信号を示し、２本矢
印はデータの流れを示すもので、シーケンサ４からキャ
ラクタ制御装置７へ向かう矢印のうち、１本矢印12は楽
曲情報中に混在し、音楽再生の進行状態を歌詞表示のほ
うに指示して歌詞の進行を制御したり、背景色を変更さ
せたりするためのトリガ信号、２本矢印13は歌詞情報の
データの流れである。

次に、本実施例の動作について説明すると、先ず中央
制御装置３の入力装置を操作して希望するカラオケを識
別コードなどによって呼び出す。すると、公衆回線を通
じてホストコンピュータ１からカラオケ情報がロードさ
れ、記憶素子にストアされる。これをCPUによって演算
・処理したのちに、楽曲情報はシーケンサ４を介してMI
DI装置で統一された音源によって音楽再生される。ま
た、歌詞情報はシーケンサ４を介してキャラクタ制御装
置７に入力され、ビデオメモリ８に記憶される。この記
憶された歌詞情報は音楽の再生に先立って指定された歌
詞（文字）をパターンROM5から読み出し、キャラクタジ
ェネレータ９によってドットマトリックス化された後に
ビデオ制御装置10を介してディスプレイ11に表示され
る。続いて音楽再生が開始されると、シーケンサ４は楽
曲情報を順次処理するが、楽曲情報には音楽再生と歌詞
とが対応する位置に現在再生している部分を示すトリガ
信号、さらには適当な位置にディスプレイ11の背景色を
変更するためのトリガ信号が混在されており、この信号
は矢印12のようにシーケンサ４から順次キャラクタ制御
装置７に入力される。この場合、歌詞の進行については
キャラクタジェネレータ９を介してビデオ制御装置10に
よって処理された後に、音楽の再生部分に対応する歌詞
の位置を矢印で示したり、終了した歌詞の色を変更させ
たりすることによって音楽再生と歌詞の表示とをリンク
させる。また背景色については、キャラクタ制御装置７
によってカラーテーブル６から色指定を読み出し、この
情報によってディスプレイ11の背景を適宜変更させてゆ
くのである。

このようにすれば、カラオケのデータを二進符号化し
て楽曲情報と歌詞情報とを同一ファイルに収容した場合
でも、音楽再生と歌詞表示の進行とが正確にリンクす
る。

なお、本実施例ではデータベースは外部のホストコン
ピュータに依存したが、端末装置にたとえば光ディスク
を装備した場合でも図中の通信部分を省略するだけの構
成で足り、同様の機能を発揮することができる。

〔発明の効果〕

本発明は、楽曲情報に混在させたトリガ信号によって
歌詞の表示を同期させて進行させる構成としているの
で、音楽再生と歌詞表示とは確実にリンクすることがで
き、性格の異なる処理の際に生ずるずれを防止して、利
用勝手のよいカラオケ装置を提供することができた。

また、楽曲情報をシーケンシャルに抽出してタイミン
グ制御しつつ再生するので、データが最終部分まで揃っ
ていなくても再生を開始することが可能であり、再生開
始までの時間を短縮することができた。

さらに、カラオケ情報を楽曲情報と歌詞情報に分け
て、歌詞情報を処理する際に内蔵したパターンROMやカ
ラーテーブルのデータを用いることとしたので、単位あ
たりの歌詞情報のデータ量は比較的少なくてすみ、デー
タのロードの要する時間を短縮することができるなど、
そのもたらす効果は著大なものである。

【図面の簡単な説明】

図は本発明の一実施例を示すブロック図である。 尚、図中１……ホストコンピュータ、２……通信装置、
３……中央制御装置、４……シーケンサ、５……パター
ンROM、６……カラーテーブル、７……キャラクタ制御
装置、８……ビデオメモリ、９……キャラクタジェネレ
ータ、10……ビデオ制御装置、11……ディスプレイ。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】二進符号化した楽曲情報および歌詞情報か
   ら成るカラオケ情報をデータベースとしたカラオケ装置
   において、特定のカラオケ情報を演算・処理する中央処
   理手段と、この演算・処理された情報によって順次音楽
   再生を行うと共にディスプレイへの歌詞表示を制御する
   シーケンサと、パターンデータを発生しディスプレイに
   表示させる文字情報を作成する文字発生手段と、この文
   字情報に使用される色データを保有するカラーテーブル
   とを備え、上記楽曲情報に、上記ディスプレイへの歌詞
   表示を進行し文字情報の色変更を制御するトリガ信号を
   混在させ、音楽再生時に、上記楽曲情報に基づいて音楽
   を再生し、上記トリガ信号に基づいて歌詞表示の進行と
   文字情報の色変更を制御するカラオケ用ディスプレイの
   歌詞表示装置であって、上記文字発生手段が、ディスプ
   レイに表示させる文字・記号のパターンデータを発生す
   るパターンROMと、パターンデータに基づいて文字情報
   を作成するキャラクタジェネレータとからなり、歌詞情
   報に従って上記パターンROMからパターンデータを発生
   させ、このパターンデータに基づいて作成された文字情
   報の色をカラーテーブルから選択することによって、歌
   詞表示と色変更を行うことを特徴とするカラオケ用ディ
   スプレイの歌詞表示装置。