JP2861396B2 - ブレーキ液圧制御装置 - Google Patents

ブレーキ液圧制御装置

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JP2861396B2
JP2861396B2 JP2406742A JP40674290A JP2861396B2 JP 2861396 B2 JP2861396 B2 JP 2861396B2 JP 2406742 A JP2406742 A JP 2406742A JP 40674290 A JP40674290 A JP 40674290A JP 2861396 B2 JP2861396 B2 JP 2861396B2
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剛 藤本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動車用ブレーキシステ
ムのブレーキ液圧制御装置に関し、詳しくは、補助動力
源の補助動力圧を利用した液圧ブースタを備え、該ブー
スト圧により例えば一部の車輪ブレーキを加圧すると共
に、他の車輪ブレーキをマスターシリンダの液圧で加圧
するようにしたブレーキ液圧制御装置において、特に、
補助動力源あるいはブースト圧の導入ラインに失陥が発
生してブースト圧が低下した場合に、十分なブレーキの
効きを確保し、かつ、正常時には制動初期においてブレ
ーキペダルのストロークとブレーキの効きとの関係を改
良して遊び感を小さくするものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のブレーキシステムにおい
ては、リザーバに蓄えられている作動液をポンプにより
吸引加圧して常時高圧の補助動力圧として蓄える補助動
力源を設け、この補助動力圧を利用した液圧ブースタを
設け、該液圧ブースタを従来の真空ブースタの代わりに
用いることが知られている。この液圧ブースタは、小型
化および高倍率化が容易であり、マスターシリンダおよ
びアンチロック制御装置と一体化して車両への装着性を
向上させることが出来る。
【0003】また、上記液圧ブースタのブースト圧によ
って、踏力によるマスターシリンダの推力を助勢すると
共に、一部の車輪ブレーキに対しては、従来のマスター
シリンダによるスタティックフルードによって加圧する
代わりに、該液圧ブースタのブースト室に生成されるブ
ースト圧を有するダイナミックフルードによって加圧す
る方式が知られている。
【0004】例えば、特開昭57−104449号公報
に開示されたブレーキ作動シリンダの圧力制御機構で
は、マスターシリンダで前輪ブレーキを加圧し、ブース
ト圧で後輪ブレーキを加圧し、かつ、ブースト室と後輪
ブレーキとの間の連通を開閉する導入弁と、後輪ブレー
キからリザーバへダイナミックフルードを排出する排出
弁を設けることにより、後輪側にダイナミックフルード
によるアンチロック装置を構成している。このようにす
れば、スタティックフルード側と異なりマスターシリン
ダの行程消費の問題がないので、極めて簡単に後輪用の
アンチロック装置を構成することが出来る。
【0005】しかしながら、上記圧力制御機構では、補
助動力源あるいは後輪ブレーキ回路に失陥が発生した
時、後輪ブレーキが加圧不能になると共に、ブースタの
ブースト機能まで失われることとなる。ブースト機能が
失われると、一定のブレーキの効きを得るために必要な
踏力が増大し、言い換えると、ブレーキペダルを一定の
力で踏み込んでもブレーキの効きが小さいという問題が
生じる。
【0006】このような状態において、一定のブレーキ
の効きを得るために必要な踏力を十分小さく押さえるた
めには、マスターシリンダ径を小さくする必要がある。
しかし、その場合には、正常時のペダルストロークが大
きくなり、ブレーキの剛性感が悪化する問題がある。
【0007】上記問題を解決するために、本出願人は先
に特平願2ー186328号において、補助動力源ある
いはブースト室から車輪ブレーキへのブレーキ回路に失
陥が発生してブースト圧が正常に上昇しなくなった場合
でも、一定のブレーキの効きを得るために必要な踏力
を、十分小さく出来るようにマスターシリンダ径を小さ
く設定し、しかも、このようにマスターシリンダ径を小
さく設定しても、正常時には十分短いペダルストローク
でブレーキが作動する構成とし、正常時のブレーキの剛
性感を確保するこブレーキ液圧制御装置を提供してい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記した装置は、図5
に示すように、正常時、加圧ユニット100のポート1
01から導入されるブースト圧上昇により小径の第1ピ
ストン102により大径の第2ピストン103を押圧移
動して、該第2ピストン103と一体に移動する弁体1
04の先端に設けたシール部材105でリザーバとの連
通するポート106を閉鎖すると同時に、ポート107
から導入されるマスターシリンダ圧で第2ピストン10
3を加圧して、シリンダ室108の圧力流体をポート1
10より前輪ブレーキ111に供給している。
【0009】この種のブレーキ装置におけるブレーキペ
ダルのストロークとブレーキの効きとの関係は、図6に
示すように、従来の一般の装置では、図中、 点線Aで示
すように、ブレーキペダルを踏んでブレーキが効きだし
ても、該ブレーキ圧力は徐々に増大するために、遊び感
が大きく、言い換えれば、ブレーキの効きが運転者の意
志に対して遅れる欠点があった。これに対して、上記本
出願人の装置では、図中、一点鎖線Bで示すように、従
来の一般の装置よりはブレーキ圧力の加速的な増大がな
されるため、遊び感を少なくすることが出来る。
【0010】しかしながら、上記本出願人の発明に係わ
る装置においても、ブースト圧が上昇して第1ピストン
が第2ピストンを移動するまでのブレーキの効きがゼロ
のストロークS1を経て、第2ピストンが移動してリザ
ーバへの還流ポートを閉鎖すると共にマスターシリンダ
圧と共に圧力流体を車輪ブレーキに供給する際、車輪ブ
レーキに供給される圧力流体は漸次加圧されるために、
ブレーキの効き始め、即ち、制動初期において、従来の
一般のブレーキ装置よりは改善されているものの、多少
の遊び感が残る問題がある。
【0011】本発明は、上記した本出願人に係わるブレ
ーキ装置を改良し、上記図6において実線Cで示すよう
に、制動初期において、ブレーキが効き始めた時点から
所要の一定圧力が車輪ブレーキに供給されるようにし
て、遊び感をなくすことを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、上記した本出願人に係わる装置におい
て、上記第2ピストンを摺動自在に貫通し、一端がブー
スト圧により移動される第1ピストンに当接して移動さ
れると共に他端にリザーバへの還流ポートを開閉する弁
体を設けたファストフィルピストンを付設し、第1ピス
トンの移動によりまず上記ファストフィルピストンを移
動して還流ポートを閉鎖すると共に、該還流ポートが閉
鎖され、かつ、車輪ブレーキに一定の加圧が行われるま
では、第1ピストンと第2ピストン間のマスターシリン
ダ圧が供給される第2シリンダ室の体積が変化しない構
成とすることにより、制動初期のマスタシリンダストロ
ーク、即ち、ペダルストロークを小さくし、ペダルスト
ロークに対するブレーキの効きを改善し、遊び感をなく
すものである。
【0013】詳しくは、本発明は、ブレーキペダルに加
えられる踏力によって駆動され、ブレーキ液圧を発生す
るマスターシリンダと、リザーバから流体を吸引加圧し
て常時補助動力圧として蓄える補助動力源と、ブースト
室を有し、上記ブレーキペダルの操作時には上記補助動
力源からの補助動力圧を受けて上記ブースト室に踏力に
比例したブースト圧を生成し、このブースト圧によって
上記踏力によるマスターシリンダの推力を助勢する液圧
ブースタを有する制動ユニットと、車両の各車輪にブレ
ーキ力を発生させる車輪ブレーキの少なくとも1つに該
液圧ブースタのブースト室からブースト圧をブレーキ圧
として供給する加圧ユニットとを有するブレーキ液圧制
御装置において、上記加圧ユニットは、大径穴部と小径
穴部とを直列に備えたハウジングと、上記小径穴部に摺
動自在に嵌合され該小径穴部内の第1シリンダ室の体積
を可変する第1ピストンと、上記大径穴部に摺動自在に
嵌合され該大径穴部を第2シリンダ室と第3シリンダ室
に液封分離する第2ピストンと、上記第2ピストンを液
封かつ摺動自在に貫通し、上記第3シリンダ室側の先端
に第2ピストンの端面側へ延在するツバ部を設けたファ
ストフィルピストンと、上記ファストフィルピストンを
第2シリンダ室側へ付勢する手段と、上記第1シリンダ
室をブースト室と連通する通路に接続したポートと、上
記第2シリンダ室をマスターシリンダと連通する通路に
接続したポートと、上記第3シリンダ室を1つ以上の車
輪ブレーキに連通する通路に接続したポートと、上記第
3シリンダ室をリザーバに連通する開放通路と連通する
ポートと、上記開放通路と第3シリンダ室を連通するポ
ートの開閉手段を上記ファストフィルピストンに連結す
る構成とし、ブースト圧正常時はブースト圧を受けた第
1ピストンによりファストフィルピストンを移動して上
記開閉手段を閉弁し、該閉弁後に一定の行程までファス
トフィルピストンのみにより第3シリンダ室の圧力流体
を車輪ブレーキに供給して加圧し、その後に、第1ピス
トンで第2ピストンを押して、該第2ピストンをブース
ト圧とマスターシリンダ圧により第3シリンダ室側へ移
動し、該第3シリンダ室の圧力流体を車輪ブレーキに供
給して加圧する一方、ブースト圧失陥時にはマスターシ
リンダ液圧のみ第2ピストンおよびファストフィルピス
トン全面積に作用させて第2ピストン及びファストフィ
ルピストンを移動させ、上記開閉手段を閉弁して車輪ブ
レーキを加圧する構成としていることを特徴とするブレ
ーキ液圧制御装置を提供するものである。
【0014】上記装置において、ファストフィルピスト
ンの径と第1ピストンの径とは同一に設定し、第1ピス
トンがファストフィルピストンを移動して開閉手段によ
り還流用ポートが閉じた後に第2ピストンと当接するま
では、該第2ピストンと第1ピストンとの間のマスター
シリンダ圧が導入される第2シリンダ室の体積は一定に
保持する構成としている。
【0015】また、本発明は、上記加圧ユニットの第1
シリンダ室とブースト室とを連通する通路の途中に切換
弁からなる調圧手段を設け、上記第1シリンダ室をブー
スト室、リザーバに選択的に連通すると共に該通路を閉
鎖して第1シリンダ室を閉鎖可能とし、よって、第1シ
リンダ室の液圧を調整出来るようにし、さらに、上記マ
スターシリンダと第2シリンダ室を連通する通路の途中
に設けられた通路開閉手段と、第2ピストンの両端によ
り液封された中間室と、上記中間室とマスターシリンダ
を連通する通路と、上記第2ピストン及び/またはファ
ストフィルピストンの内部に設けられた中間室と第2シ
リンダ室を連通する通路と、上記中間室と第2シリンダ
室との連通を開閉する手段とを設けて、アンチロック動
作も行うことを可能とするブレーキ液圧制御装置を提供
するものである。
【0016】さらにまた、本発明は、上記調圧手段の上
流に、ブースト室と補助動力源とを選択的に上記第1シ
リンダ室に連通する切換弁を設け、第1シリンダ室に直
接補助動力圧を導入してトラクションコントロール動作
を行えるようにするものである。
【0017】
【作用】本発明では、上記した構成とすることにより、
正常時において、踏力に応じた必要な制動を行うため、
車輪ブレーキに供給する必要のある体積の流体の一部を
ブースト室から加圧ユニットを介してマスターシリンダ
圧で加圧される一方の車輪ブレーキ側へ間接的に補給す
ることになり、マスターシリンダのシリンダ径を小さく
設定してもブレーキの剛性感を確保することが出来る。
【0018】特に、本装置では、ファストフィルピスト
ンを設け、ブースト圧が作用する第1ピストンにより第
2ピストンを介さずに直接移動して還流用ポートの閉弁
を行い、制動初期の加圧を行う。この間、マスターシリ
ンダ圧が作用する第2シリンダ室の体積を一定としてい
るため、マスターシリンダはストロークする必要がな
く、従来のブレーキシステムでは大きな値を要した制動
初期のペダルストロークが短縮され、遊び感を無くすこ
とが出来る。
【0019】さらに、上記のように、ブレーキの剛性感
を確保し、かつブレーキの遊び感じをなくしつつマスタ
ーシリンダの径を小さく出来るため、補給動力源あるい
はブースト室から他方の車輪ブレーキ回路に欠陥が発生
して、該車輪ブレーキ側の加圧およびマスターシリンダ
推力の助勢がが不能となった場合においても、前記マス
ターシリンダ側で加圧する側の車輪ブレーキを所要の小
さい踏力で十分なブレーキの効きを確保することが出来
る。
【0020】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例により詳細
に説明する。図1および図2は第1実施例を示し、1は
制動ユニット、2は加圧ユニット、3は補助動力源、4
は前輪ブレーキ、5は後輪ブレーキであり、上記加圧ユ
ニット2は制動ユニット1内のマスターシリンダ6のス
トロークを短くするために必要な体積の流体を前輪ブレ
ーキ4へ補給するために設けている。
【0021】図2に示す上記制動ユニット1は、上記マ
スターシリンダ6および液圧ブースタ7(以下、ブース
タ7と略す)を内部に組み込んだ公知の構造であり、ブ
ースタ7には補助動力源3より通路9を介して高圧の補
助動力圧が供給されている。該補助動力源3はモータ1
0、ポンプ11およびアキュムレータ12を備え、リザ
ーバ13から通路14を通して作動液を吸引加圧し、常
時高圧の補助動力圧をアキュムレータ12に蓄えてい
る。
【0022】上記ブースタ7はブースト室15を有し、
補助動力源3より制動ユニット1のポート17に供給さ
れた補助動力圧をブレーキペダル16の操作時に供給
し、流路18A〜18Dを経てブースト室15に導入
し、ブレーキペダル16の踏力に比例したブースト圧を
ブースト室15に生成し、該ブースト圧によりブースト
ピストン25を押圧し上記踏力によるマスターシリンダ
6の推力を助勢している。
【0023】上記ブースト室15をポート19より通路
20を介して後輪ブレーキ5と連通させ、ブースト圧に
より後輪ブレーキ5を加圧すると同時に、通路20より
分岐した通路26を介して加圧ユニット2に導入し、後
述するように、加圧ユニット2においてブースト圧によ
り前輪ブレーキ4側への作動液圧を加圧している。
【0024】一方、制動ユニット1内のマスターシリン
ダ室21に生成するマスターシリンダ圧を通路22、加
圧ユニット2、通路23を介して前輪ブレーキ4に導入
し、よって、マスターシリンダ圧を加圧ユニット2でブ
ースト圧により加圧した後、前輪ブレーキ4に導入し
て、前輪ブレーキ4を加圧している。
【0025】上記加圧ユニット2はハウジング30内に
軸方向に段付き穴31を有し、該段付き穴31は図中右
端側に直径(a)の小径穴部31a、中間部に直径(b)の最
小径穴部31b、 左端側に直径(c)大径穴部31cを直列
に連続して設け、かつ、上記小径穴部31aと最小径穴部
31bとの間に環状突出部31dを設けた形状である。
【0026】上記小径穴部31aには第1ピストン32
を液封かつ摺動自在に嵌合すると共に、上記環状突出部
31dを液封かつ摺動自在に貫通させて最小径穴部31b
に突出させ、 該第1ピストン32の一端面32aと小径
穴部31aの端面との間に直径(a)の小径の第1シリンダ
室34を形成している。
【0027】また、大径穴部31cには第2ピストン3
3を液封かつ摺動自在に嵌合し、該第2ピストン33の
図中右端面と上記第1ピストン32により閉鎖される環
状突出部31dとの間に、 上記最***部31bと大径穴部
31cを連通する第2シリンダ室35を形成する一方、
第2ピストン33の図中左端面と大径穴部31cの端面
との間に直径(c)の大径の第3シリンダ室36を形成し
ている。
【0028】上記第2ピストン33に軸心部には、ファ
ストフィルピストン37を液封かつ摺動自在に貫通して
取り付けている。該ファストフィルピストン37は上記
第1ピストン32の直径(d)と同一の直径(d)としてお
り、 その第3シリンダ室36側に突出した端面に第3シ
リンダ室36の内壁に摺動自在に当接するツバ部37a
を有し、 該ツバ部37aと大径穴部31cの端面側に設置
する後述の開閉弁手段カバー部材38との間にスプリン
グ39を張設することにより、該ファストフィルピスト
ン37を第2シリンダ室35側に付勢している。
【0029】よって、該ファストフィルピストン37の
ツバ部37aが、図1に示すように、第2ピストン33の
端面33aに当接して第2ピストン33を第2シリンダ
室35側に付勢し、第2ピストン33の他端面33bを
大径穴部31cと最小径穴部31bとの境界を規定する段
部31fに当接させている。 かつ、 ファストフィルピス
トン37の第2シリンダ室35に突出した他端面37b
は上記第1ピストン32の端面と当接している。
【0030】上記ファストフィルピストン37には、図
示のように、ツバ部37aを設けた先端面から軸心に沿
って切り欠いた弁体移動用の溝37cを設け、 該溝37c
に還流ポート開閉用の弁体40の一端係止部40aを摺
動自在に係合している。
【0031】上記弁体40の他端部にはシール部材から
なる開閉弁部41を取り付け、弁体40の移動に応じ
て、大径穴部31cの端面に穿設した還流用ポート42
を開閉するようにしている。該還流用ポート42は通路
44を介してリザーバ13と連通している。また、上記
開閉弁部41を囲むように上記開閉手段カバー部材38
を弁体40と摺動自在に設置し、該カバー部材38と開
閉弁部41との間にスプリング43を張設して弁体40
を閉弁方向(図中左方向)に付勢し、よって、他端側の係
止部40aが常時ツバ部37aに当接するようにしてい
る。
【0032】上記第1シリンダ室34の小径穴部31a
の端面にはブースト圧導入用のポート45を開口し、該
ポート45を上記通路26に連通し、第1シリンダ室3
4内にブースト圧が導入し、第1ピストン32に作用す
るようにしている。また、上記最小径穴部31bの周面
にマスターシリンダ圧導入用のポート46を開口し、該
ポート46を上記通路22と連通して、第2シリンダ室
35内にマスターシリンダ圧を導入している。
【0033】また、大径穴部31cの周面にはポート4
7を開口して、第3シリンダ室36を前記したように前
輪ブレーキ4と通路23を介して連通しており、第1ピ
ストンの推力によるファストフィルピストンの第3シリ
ンダ室方向への移動および、第2シリンダ室35の圧力
により第2ピストン33が第3シリンダ室36側に移動
した時に、通路23を通して圧力流体を前輪ブレーキ4
に導入している。
【0034】上記した構造よりなる第1実施例におい
て、補助動力源3あるいは後輪ブレーキ回路側に失陥が
発生しておらず、ブレーキペダル16の操作によりブー
スト圧が正常に上昇する場合には、ブースト圧の圧力流
体はブースト室15から通路20を通り後輪ブレーキ5
を加圧すると同時に、通路26より加圧ユニット2の第
1シリンダ室34内に流入する。
【0035】よって、図1に示す状態から、まず、第1
ピストン32により押圧されてファストフィルピストン
37が第3シリンダ室36側に移動し、該ファストフィ
ルピストン37に係止した弁体40も第3シリンダ室3
6側に移動して、その先端の開閉弁部41で還流用ポー
ト42を閉鎖する。
【0036】上記のように、第1ピストン32によりフ
ァストフィルピストン37が移動しても、第1ピストン
32が第2ピストン33に当接するまでは、即ち、図
中、長さLの距離を第1ピストンが移動するまでは、第
2ピストン33は静止状態にある。かつ、ファストフィ
ルピストン37の直径と第1ピストン32の直径を同一
の(d)に設定しているため、 第2シリンダ室35の体積
は変化しない。従って、前記図6に示すように、ペダル
を踏んでブースト圧が上昇するまでのストロークS1に
達してから、ある一定圧力に達するまではペダルがスト
ロークしないという作用が生じる。
【0037】第1ピストン32が第2ピストン33に接
すると、第2ピストン33を第1ピストンに作用するブ
ースト圧と第2シリンダ室35に導入されているマスタ
ーシリンダ圧とで加圧して第3シリンダ室36側へ移動
させる。該第3シリンダ室36では還流用ポート42が
既に開閉弁部41により閉鎖されているため、第2ピス
トン33の移動により、第3シリンダ室36内の圧力流
体が通路23を経て前輪ブレーキ4へ導入される。
【0038】このように、前輪ブレーキを加圧するのに
必要な圧力流体を制動初期においてマスターシリンダを
ストロークさせることなく供給でき、かつ、制動中期に
おいては上記圧力流体の一定の割合を第1ピストンを介
したブースト圧により供給するので、マスターシリンダ
の径を細くしても短いペダルストロークで剛性感のある
ブレーキシステムを構成できる。
【0039】かつ、上記加圧ユニット2におけるブース
ト圧での加圧動作により、マスターシリンダ6がまかな
う液量と前輪ブレーキ4が必要とする液量の関係は下式
の通りとなる。
【0040】
【式】 マスターシリンダ液量=〔前輪ブレーキ液量−(πd2/4)・(L−S)〕 ×(c2−d2)/c2
【0041】上記式において、cは第3シリンダ室36
の直径、dはファストフィルピストンの直径、Lは第1
ピストン32と第2ピストン33の間の距離、Sは還流
用ポート42と開閉弁部41の間の距離である。上記式
から明らかなように、マスターシリンダ6から前輪ブレ
ーキ4側へ供給する圧力流体を減少することができ、よ
って、マスターシリンダ6の径を細く設定した場合で
も、前輪ブレーキ4には加圧ユニット2から流体が補給
されているため、短いペダルストロークで剛性感のある
ブレーキシステムを実現出来る。
【0042】一方、補助動力源3、ブースト室15に関
係する系統、あるいは後輪ブレーキ5への通路20に失
陥が生じた場合、ブースト室15の圧力は上昇せず、よ
って、加圧ユニット2の第1シリンダ室34にはブース
ト圧が導入しないため、第1ピストン32は図2に示す
原位置にとどまる。この場合、制動ユニット1のマスタ
ーシリンダ室21はブースト圧の助勢なしに人力によっ
て直接加圧される。マスターシリンダ室21に発生した
圧力流体は正常時と同様に通路22、吸入口46を経て
第2シリンダ室35に流入する。この時、第2ピストン
33は第1ピストン32から離れるため、圧力は第2ピ
ストン33およびファストフィルピストン37の全面積
に作用して第3シリンダ室36側に押圧する。したがっ
て該第2ピストン33とファストフィルピストン37が
一体で移動し、還流用ポート42を閉鎖し、ポート4
7、通路23を経て前輪ブレーキ4に圧力流体を供給す
る。
【0043】その際、上記したように、マスターシリン
ダ6の径を一定のブレーキの効きを得るのに必要な踏力
を十分に小さくし得るサイズに設定しているので、十分
なブレーキの効きを発生させることが出来る。但し、マ
スターシリンダ6がまかなう液量は車輪ブレーキ4が必
要とする液量と同じになるのでペダルストロークが正常
時よりは増大する。
【0044】本発明は上記実施例に限定されず、図3に
示す第2実施例および図4に示す第3実施例に示す如く
構成することも出来る。尚、第2実施例および第3実施
例において上記第1実施例と同一の部材および部分は同
一符号を付して説明を省略する。
【0045】図3に示す第2実施例は、補助動力圧正常
時にアンチロック動作も行うことを可能としたものであ
る。本第2実施例では、補助動力圧により作動する切換
弁60、電気信号によって切換作動する切換弁61、6
2、63を設けると共に、加圧ユニット2'のファスト
フィルピストン70および第2ピストン65の構造を変
更している。
【0046】即ち、加圧ユニット2'の第2ピストン6
5の外周面に凹部を設けて大径穴部31cの内周面との
間に両端をシールにより液封された中間室66を形成し
ている。かつ、該中間室66と内周部とを連通する通路
68を設けると共に、中間室66に連通するマスターシ
リンダ液圧導入用のポート67を加圧ユニットのハウジ
ングに設け、該ポート67を通路22から分岐した通路
73に接続している。
【0047】上記中間室66は通路73、22を介して
常時マスターシリンダ室21と連通する一方、通路73
の分岐点から下流の通路22に、マスターシリンダ室2
1と第2シリンダ室35との通路開閉手段となる上記切
換弁60を設けている。該切換弁60は通常は図示の閉
位置にあり、補助動力源系統に失陥が発生した時に開位
置に切り換わり、第1実施例と同様に加圧ユニット2'
のポート46にマスターシリンダ圧を導入している。
【0048】上記ファストフィルピストン70の内部に
は、上記中間室内66と第2シリンダ室35とを連通す
るために、上記通路68と連通する外周溝70a、L字
状通路70b、逆止弁室70cからなる液通路を形成し、
逆止弁室70c内にバネ75で付勢した弁ボール76か
らなる通路開閉手段を設置している。該逆止弁室70c
は端面に開口すると共に、該開口部と対向する第1ピス
トン32の端面32bより開弁ピン77を突設し、第1
ピストン32がファストフィルピストン70に当接した
時に、開弁ピン77が逆止弁室70c内に突出し、弁座
より弁ボール76をバネ75に抗して移動し、中間室6
6と第2シリンダ室35とを連通するようにしている。
【0049】さらに、上記加圧ユニット2'の第1シリ
ンダ室34に開口するポート45にブースト圧を導入し
ていた通路26に、第1シリンダ室34の液圧を調圧す
る手段となる3位置切換弁61を設置している。即ち、
通路26を切換弁61を介して流体圧導入通路80と、
リザーバ13に接続した流体圧導出通路81とに第1シ
リンダ室34を選択的に連通させるか、あるいは通路2
6を閉鎖するようにしている。
【0050】さらに、上記調圧手段を構成する切換弁6
1の上流の流体圧導入用通路80に、2位置切換弁62
を設置し、流体圧導入用通路80をブースト室15と連
通した通路20と補助駆動源3に連通した通路82とに
選択的に接続するようにしている。通常ブレーキ時には
切換弁62、61を図示の位置として、ブースト圧を加
圧ユニット2'の第1シリンダ室34内に導入してい
る。さらに、上記流体圧導入通路80と流体圧導出通路
81を3位置切換弁63を介して後輪ブレーキ5に接続
した通路83と接続している。
【0051】上記第2実施例の作動を説明すると、ブー
スト圧の正常作動時には、マスターシリンダ液圧は通路
22、73を介して加圧ユニット2'の中間室66に流
入する一方、第1シリンダ室34内に導入したブースト
圧により第1ピストン32が押圧され、該第1ピストン
32に取り付けた開弁ピン77が弁ボール76を押圧し
て逆止弁を開く。第1ピストン32がファストフィルピ
ストン70の端面に当接した状態でも逆止弁室70cの
開口の一部は閉鎖されずに第2シリンダ室25に開口し
た状態にある。よって、中間室66に流入したマスター
シリンダ圧の圧力流体は第2シリンダ室35に流入し、
上記第1実施例と同様となり、第2ピストン65はマス
ターシリンダ圧の圧力流体により押圧されると共に、ブ
ースト圧で押圧される第1ピストン32にも押圧され
て、第3シリンダ室36側に移動し、この流体圧で前輪
ブレーキ4を加圧する。後輪ブレーキ5側ではブースト
圧の圧力流体が通路20、80、83より後輪ブレーキ
5に導入して加圧する。
【0052】次に、アンチロック動作のためにブレーキ
の減圧が必要となった場合、切換弁61が切り換わり、
通路26を流体圧導出通路81に連通し、第1シリンダ
室34をリザーバ13と連通する。よって、第1シリン
ダ室34の圧力流体はリザーバ13に還流し、第1シリ
ンダ室34を減圧する。この第1シリンダ室34の減圧
により第1ピストン32は第1シリンダ室34の方向に
後退し、連動して開弁ピストン77が後退するため、弁
ボール76はバネ75により弁座に着座して中間室66
と第2シリンダ室35との連通を遮断する。よって、中
間室66に流入するマスターシリンダ圧の圧力流体は第
2シリンダ室35に供給されなくなると共に、上記した
ように、第1ピストン32が後退するため第2シリンダ
室35の容積が増大し、第2シリンダ室35は減圧され
る。従って、バネ39により付勢されたファストフィル
ピストン70および第2ピストン65も第1シリンダ室
34の方向に後退し、第3シリンダ室36の容積が増大
することにより前輪ブレーキ4のブレーキ液圧が減圧さ
れる。
【0053】尚、ファストフィルピストン70および第
2ピストン65を原位置まで引きもどすために、第1ピ
ストン32には後退ストロークの余裕を設けている。一
方、後輪ブレーキ5側では切換弁63が切り換わり、通
路83を通路81と連通することにより後輪ブレーキ5
を減圧する。
【0054】また、例えば、トラクションコントロール
動作等のために、ペダル操作に拘わらず、車輪ブレーキ
を加圧することが必要となった場合は、切換弁62を図
示の位置から切り換える。該切換動作で、流体圧導入通
路80を補助動力源3と連通し、補助動力圧を直接後輪
ブレーキ5に導入して加圧する。一方、前輪ブレーキ4
側では加圧ユニット2'の第1シリンダ室34に補助動
力圧が直接導入される。この補助動力圧の導入により第
1ピストン32が押圧され、第2ピストン65を押圧し
て第3シリンダ室36側に移動することにより、前輪ブ
レーキ4を加圧することが出来る。後輪ブレーキは補助
動力圧により直接加圧される。
【0055】上記補助動力源3の系統の失陥が生じた場
合、切換弁60が切り換わり、通路22より第2シリン
ダ室35に直接マスターシリンダ圧の圧力流体を導入す
る。よって、ファストフィルピストン70内の逆止弁が
開閉いずれの状態でも、即ち、ブースト圧により第1ピ
ストン32が押圧されないために開弁ピン77で弁ボー
ル76を開かず、閉鎖状態であっても、第2ピストン6
5を第2シリンダ室35に導入したマスターシリンダ圧
の圧力流体で加圧して移動する。よって、前記第1実施
例と同様に前輪ブレーキ4を加圧する。このように、第
2実施例では、補助動力源系統の失陥に対応できると共
に、アンチロック時の減圧動作ができ、さらに、トラク
ションコントロール動作も出来る。
【0056】図4に示す第3実施例は、上記第2実施例
に示す加圧ユニット2'と同一の加圧ユニット2'を用い
ており、該加圧ユニット2'の第1シリンダ室34に開
口したポート45と切換弁61とを連通する通路26に
通路開閉用の切換弁90を介設した点のみが相違する。
補助動力圧の失陥時には切換弁90を切り換えて通路2
6を閉鎖する。よって、該通路26の閉鎖により、加圧
ユニット2'の第1シリンダ室34の体積変化を防止
し、第1ピストン32の第1シリンダ室34の方向への
移動を押さえることが出来る。よって、第2シリンダ室
35に作用するマスターシリンダ圧は第2ピストン65
を第3シリンダ室36の方向へ押圧するように作用し、
マスターシリンダのロスストロークを小さくすることが
出来る。尚、他の作用は前記第2実施例と同様であるた
め、説明を省略する。
【0057】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、本発明
に係わるブレーキ液圧制御装置によれば、正常時におい
て、マスターシリンダ圧を供給する一方の車輪(前輪)ブ
レーキ側に、ブースト圧に応じた体積の流体をブースト
室から加圧ユニットを介して補給しているため、短いペ
ダルストロークで良好なブレーキの効きを得るというブ
レーキの剛性感を損なうことなく、マスターシリンダの
径を小さく設定することが出来る。従って、補助動力源
あるいは該補助動力源と連通する回路の欠陥が生じた場
合でも、一定のブレーキの効きを得るために必要な踏力
を十分小さくすることが出来る。
【0058】また、特に、ファストフィルピストンを設
けて、ブースト圧上昇時に第1ピストンによりファスト
フィルピストンのみを移動して還流用ポートを閉鎖し、
制動初期の加圧を行う。その間、第2ピストンを静止し
てマスターシリンダ圧が導入される第2シリンダ室の体
積を一定としているため、一定の圧力まではペダルがス
トロークせず、制動初期でのペダルストロークが短縮さ
れ遊び感を少なくすることが出来る。
【0059】上記したように、制動初期での遊びを少な
く出来ると共に一定のブレーキの効きを得るために必要
な踏力を十分に小さくすることが出来るため、この種の
液圧ブースタを使用したブレーキシステムを適用できる
車両の範囲が小重量のものに限定されず、広い範囲で使
用することが出来る。かつ、装着車両の駆動方式、重量
分配とは無関係に、加圧ユニットの第1シリンダ室をリ
ザーバおよび補助駆動源にも選択的に連通させる構成と
することにより、アンチロック、トラクションコントロ
ールを含めたブレーキシステムを構成することが出来
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例のブレーキシステムの全
体構成図である。
【図2】 図1に示す第1実施例のブレーキシステムの
制動ユニットの断面図である。
【図3】 本発明の第2実施例のブレーキシステムの全
体構成図である。
【図4】 本発明の第3実施例のブレーキシステムの全
体構成図である。
【図5】 従来例を示す断面図である。
【図6】 従来の問題点および本発明の目標を示す線図
である。
【符号の説明】
1 制動ユニット 2、2' 加圧ユニット 3 補助駆動源 4 前輪ブレーキ 5 後輪ブレーキ 6 マスターシリンダ 7 ブースタ 13 リザーバ 15 ブースト室 20、23、26 通路 30 ハウジング 31 段付き穴 32 第1ピストン 33、65 第2ピストン 34 第1シリンダ室 35 第2シリンダ室 36 第3シリンダ室 37、70 ファストフィルピストン 40 弁体 42、45、46、67 ポート 60、61、62、63、90 切換弁 66 中間室 80 流体圧導入通路 81 流体圧導出通路

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ブレーキペダルに加えられる踏力によっ
    て駆動され、ブレーキ液圧を発生するマスターシリンダ
    と、 リザーバから流体を吸引加圧して常時補助動力圧として
    蓄える補助動力源と、 ブースト室を有し、上記ブレーキペダルの操作時には上
    記補助動力源からの補助動力圧を受けて上記ブースト室
    に踏力に比例したブースト圧を生成し、このブースト圧
    によって上記踏力によるマスターシリンダの推力を助勢
    する液圧ブースタを有する制動ユニットと、 車両の各車輪にブレーキ力を発生させる車輪ブレーキの
    少なくとも1つに該液圧ブースタのブースト室からブー
    スト圧をブレーキ圧として供給する加圧ユニットとを有
    するブレーキ液圧制御装置において、 上記加圧ユニットは、大径穴部と小径穴部とを直列に備
    えたハウジングと、 上記小径穴部に摺動自在に嵌合され該小径穴部内の第1
    シリンダ室の体積を可変する第1ピストンと、 上記大径穴部に摺動自在に嵌合され該大径穴部を第2シ
    リンダ室と第3シリンダ室に液封分離する第2ピストン
    と、 上記第2ピストンを液封かつ摺動自在に貫通し、上記第
    3シリンダ室側の先端に第2ピストンの端面側へ延在す
    るツバ部を設けたファストフィルピストンと、 上記ファストフィルピストンを第2シリンダ室側へ付勢
    する手段と、 上記第1シリンダ室をブースト室と連通する通路に接続
    したポートと、 上記第2シリンダ室をマスターシリンダと連通する通路
    に接続したポートと、 上記第3シリンダ室を1つ以上の車輪ブレーキに連通す
    る通路に接続したポートと、 上記第3シリンダ室をリザーバに連通する開放通路と連
    通するポートと、 上記開放通路と第3シリンダ室を連通するポートの開閉
    手段を上記ファストフィルピストンに連結する構成と
    し、 ブースト圧正常時はブースト圧を受けた第1ピストンに
    よりファストフィルピストンを移動して上記開閉手段を
    閉弁し、該閉弁後に一定の行程まではファストフィルピ
    ストンのみにより第3シリンダ室の圧力流体を車輪ブレ
    ーキに供給して加圧し、その後に、第1ピストンを第2
    ピストンに当接してブースト圧とマスターシリンダ圧に
    より第3シリンダ室側へ移動し、該第3シリンダ室の圧
    力流体を車輪ブレーキに供給して加圧する一方、 ブースト圧失陥時にはマスターシリンダ液圧のみ第2ピ
    ストン及びファストフィルピストン全面積に作用させて
    第2ピストンおよびファストフィルピストンを移動さ
    せ、上記開閉手段を閉弁して、車輪ブレーキを加圧する
    構成としていることを特徴とするブレーキ液圧制御装
    置。
  2. 【請求項2】 上記ファストフィルピストンの径と第1
    ピストンの径とは同一に設定し、第1ピストンがファス
    トフィルピストンを移動して開閉手段により還流用ポー
    トが閉じた後に第2ピストンと当接するまでは、該第2
    ピストンと第1ピストンとの間のマスターシリンダ圧が
    導入される第2シリンダ室の体積は一定に保持する構成
    としている請求項1記載のブレーキ液圧制御装置。
  3. 【請求項3】 上記第1シリンダ室とブースト室を連通
    する上記通路の途中に設けられ、上記第1シリンダ室を
    ブースト室、リザーバに選択的に連通すると共に該通路
    の閉鎖も可能として、第1シリンダ室の液圧を調圧する
    調圧手段と、上記マスターシリンダと第2シリンダ室を
    連通する前記通路の途中に設けられた通路開閉手段と、
    第2ピストンの両端により液封された中間室と、上記中
    間室とマスターシリンダを連通する通路と、上記第2ピ
    ストンまたはファストフィルピストンの内部に設けられ
    た中間室と第2シリンダ室を連通する通路と、上記中間
    室と第2シリンダ室との連通を開閉する手段とを設け、
    補助動力圧正常時においてアンチロック動作を行うこと
    を可能とした構成としていることを特徴とする請求項1
    あるいは請求項2のいずれか1項に記載のブレーキ液圧
    制御装置。
  4. 【請求項4】 上記第1ピストンが第2ピストンの休止
    位置よりさらに第1シリンダ室方向へ移動出来るように
    構成したことを特徴とする請求項3記載のブレーキ液圧
    制御装置。
  5. 【請求項5】 上記第1シリンダ室とブースト室を連通
    する通路の途中の上記調圧手段の上流に設けられ、その
    下流の回路と補助動力源の通路を選択的に開閉する手段
    を設けたことを特徴とする請求項3記載のブレーキ液圧
    制御装置。
  6. 【請求項6】 上記補助動力失陥時に第1ピストンが休
    止位置にとどまるように構成されたことを特徴とする請
    求項4記載のブレーキ液圧制御装置。
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