JP2861199B2 - 化合物半導体結晶の気相成長法 - Google Patents

化合物半導体結晶の気相成長法

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【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、有機金属気相成長法により、高濃度の炭素
ドープ化合物半導体結晶、例えば、GaAs、AlGaAs等のII
I−V族化合物半導体結晶を気相成長させる方法に関す
る。
(従来の技術) 有機金属気相成長法(OMVPE法)は、有機金属化合物
と金属水素化物を反応炉中で熱分解させることにより、
基板上に薄膜の単結晶を成長させる方法である。この方
法は、超薄膜の多層構造の形成が容易であり、量産性も
高いので、化合物半導体を用いたヘテロ接合デバイス用
ウェハの作製に用いられている。特に、ヘテロ接合デバ
イスの中でもヘテロ・バイポーラ・トランジスタ(HB
T)は、超高速で動作するので、盛んに開発されてい
る。
HBTは、n−GaAsのコレクタ、P+−GaAsのベース、n
−AlGaAsのエミッタから構成されている。HBTの構造
は、第3図に示すように、半絶縁性または導電性GaAs基
板の上にn+−GaAs及びn−GaAs層のコレクタ層を積層
し、さらにp+−GaAs層のベース層を積層し、さらにその
上にn−AlGaAs層及びn−GaAs層のエミッタ層を積層
し、上記p+−GaAs層とn−AlGaAs層との間にpn接合を形
成したものである。そして、コレクタ電極はn+−GaAsコ
レクタ層の上に、ベース電極はp+−GaAsベース層の上
に、エミッタ電極はn−GaAsエミッタ層の上にそれぞれ
形成する。このようなHBTの特性は、p+−GaAsのベース
層の正孔濃度が高いほど優れた特性が得られ、p+−GaAs
のベース層とn−AlGaAsのエミッタ層との間のpn接合の
界面が急峻なほど優れた特性が得られる。
従来、OMVPE法でp型ドーパントとして亜鉛(Zn)が
用いられていたが、亜鉛は拡散係数が大きいため、成長
中にベース領域からエミッタ領域への拡散を避けること
ができず、急峻なpn接合を得ることができないという問
題があった。
分子線エピタキシャル法(MBE法)では、1×1020cm
-3程度までドーピングすることが可能で、かつ、拡散係
数の小さなBeが一般的に用いられているが、OMVPE法で
は安全性の観点から、Beを用いることは困難である。そ
のため、亜鉛に比べて拡散係数が5桁程度小さいMgがド
ーパントとして検討されている。しかし、Mg原料のビス
シクロペタジエニルマグネシウム(Cp2Mg)やビスメチ
ルシクロペンタジエニルマグネシウム(M2Cp2Mg)は、
室温状態の配管や反応管の内壁に吸着されるため、反応
管にMg原料の供給を開始しても、内壁への吸着が飽和す
るまで、化合物半導体へのドーピング量が一定になら
ず、また、Mg原料を反応管から排気管に切り換えた後
も、配管や反応管の内壁に吸着したMg原料が徐々に脱離
して基板結晶表面に運ばれるために、Mgが引き続きドー
ピングされる。それ故、Mgのドーピングによりp型化合
物半導体を形成しようとするときに、急峻なドーピング
・プロファイルを得ることができないという問題があっ
た。
そのため、最近では炭素ドーピングが検討されてい
る。例えば、J.Appl.Phys.Vol.64,No.8,p.3975〜3979,
K.Sato et al.では、ガスソースMBE法によりIII族原料
にトリメチルガリウム(TMGa)を、V族原料に金属ヒ素
を用いて1020cm-3程度の炭素ドーピングを行っている。
また、Appl.Pyhs.Lett.Vol.53,No.14,p.1317〜1319,
T.F.Kuech et al.では、有機金属気相成長法により、II
I族原料にTMGa、V族原料にTMAsを用い、成長圧力76Tor
rで、成長温度600℃で炭素ドープGaAsを成長するとき
に、炭素ドープ量の最高値が2×1019cm-3であったと報
告している。
(発明が解決しようとする課題) OMVPE法により従来の成長条件の下で、TMGaとTMAsを
原料として炭素ドープGaAsを成長する場合、TMGaやTMAs
の流量を変えても炭素のドーピング量は殆ど変化させる
ことができない。そのため、成長温度を変えることによ
りドーピング量を制御している。例えば、上記のAppl.P
hys.Lett.Vol.53,No.14,p.1317〜1319,T.F.Kuech et a
l.では、成長圧力76Torrで、成長温度を600℃から700℃
に上げることにより、正孔濃度を1019cm-3から10cm-3
変化させたと報告されている。この成長温度による制御
法は、単層のエピタキシャル層を成長させるときには問
題がないが、炭素ドーピング量の異なる多層を成長させ
る場合は、層と層との間で成長を中断し長時間かけて成
長温度を変更しなければならないという問題があった。
本発明は、上記の問題を解消し、成長温度を変化させ
ることなく、炭素ドーピング量を広い範囲で制御するこ
とのできる気相成長法を提供しようとするものである。
(課題を解決するための手段) 本発明は、III−V族化合物半導体の有機金属気相成
長法において、V族原料として有機金属化合物を用いて
炭素をドーピングする際に、成長圧力を1〜40Torr、成
長温度を625℃以下とし、全ガス流量を変化させること
により炭素のドーピング量を制御することを特徴とする
気相成長法である。
(作用) TMGaとTMAsを原料に用いてGaAsにドーピングされる炭
素は、TMGa及びTMAsのメチル基の炭素がガリウム若しく
はヒ素と結合した形で、結晶中に取り込まれると考えら
れている。従来のTMGaとAsH3を原料とする場合には、As
H3が分解してできる水素原子がTMGaのメチル基と結合し
メタンとなるため、炭素がドーピングされにくいと考え
られていたが、実際には、この場合も一定量の炭素が結
晶中に取り込まれている。この反応をもう少し詳しくみ
ると、気相中でTMGaがAsH3から発生する水素原子と反応
して、メチル基が1つずつ外れて行き、モノメチルガリ
ウムの形でGaAs基板上に吸着され、最終的にガリウムと
炭素が結晶中に取り込まれると考えられる。従って、As
H3から発生する水素原子の濃度が高いほど炭素の取り込
みは少くなる。通常、AsH3を増やすと炭素の混入が少な
くなるのはこのためである。また、TMAsを原料とすると
きに、炭素が大量に結晶中に取り込まれのは、AsH3から
発生する水素原子が存在しないためと考えられる。ま
た、炭素のドーピング量は、成長温度が低いほど増加す
るが、低温ではTMGaやTMAsの分解が遅く、モノメチルガ
リウム、モノメチルヒ素の形で基板へ到達する確率が増
加するためと考えられる。
本発明者らは、有機金属化合物の分解が、1〜40Torr
という低い成長圧力の下で、成長に用いる全ガス流量に
も影響されると考えた。これは、成長圧力を一定に保っ
たまま、全ガス流量を変化させるとガス流速が変化し、
原料である有機金属化合物の基板表面における滞留時間
が変化するため、有機金属化合物の分解の割合も変化す
るためである。通常、全ガス流量の変化は、成長速度に
は大きな変化を及ぼさないが、炭素ドーピングにおいて
は、モノメチルガリウムの生成確率が炭素のドーピング
量に支配的な影響を及ぼすと考えられるので、全ガス流
量によって炭素のドーピング量を大きく変化させること
ができると考えた。そして、炭素ドーピングの全ガス流
量依存性について実験を繰り返したところ、炭素のドー
ピング量を全ガス流量により制御することが可能である
ことを見いだした。
(実施例1) 反応管内の圧力を10Torrに保ち、予め、反応管内にTM
Asを流した状態で、半絶縁性GaAs基板を成長温度575℃
まで加熱した後、TMGaとTMAlを反応管へ導入し、Al0.1G
a0.9Asエピタキシャル層の成長を開始した。この際、TM
AsとTMGaのモル比を6.8とし、TMGaの流量を6.7ml/minと
し、TMAlの流量を3.5ml/minとし、エピタキシャル層の
厚さが3μmとなるまで成長させた。その後、TMGaとTM
Alを排気管に切り換えて、基板温度を室温に戻して成長
を終了した。その間に、全ガス流量を500,350,250sccm
と変化させた。成長させたAl0.1Ga0.9Asエピタキシャル
層について、ホール効果測定を室温で行い、得られた正
孔濃度を第1図に示す。正孔濃度は、全ガス流量が500s
ccmのときに1.2×1020cm-3から250sccmのときには4.0×
1018cm-3まで大きく変化させることができた。
(実施例2) 反応管内の圧力を10Torrに保ち、全ガス流量を500scc
mにした状態で、予め、反応管内にTMAsを流し、半絶縁
性GaAs基板を成長温度575℃まで加熱した後、TMGaとTMA
lを反応管へ導入し、Al0.1Ga0.9Asエピタキシャル層の
成長を開始した。この際、TMAsとTMGaのモル比を6.8と
し、TMGaの流量を6.7ml/minとし、TMAlの流量を3.5ml/m
inとした。そして、エピタキシャル層の厚さが1μmと
なるまで成長させた後、全ガス流量を250sccmに変更し
て1μmのエピタキシャル層を成長させた。第1層と第
2層の間の成長中断は設けず、連続成長を行った。その
後、TMGaとTMAlを排気管に切り換えて基板温度を室温に
戻し成長を終了した。
成長したAl0.1Ga0.9Asエピタキシャル層の炭素濃度を
SIMS測定法で測定し、その結果を第2図に示す。図から
明らかなように、全ガス流量を500sccmとした第1層の
炭素濃度は1.2×1020cm-3であり、全ガス流量が250sccm
とした第2層の炭素濃度は4×1018cm-3であり、ともに
深さ方向に均一なプロファイルを示している。このこと
から、全ガス流量を変化させることにより、炭素のドー
ピング量を容易に制御可能であることが分かる。
この実施例では、2本の水素ラインを設け、その内の
1本をON/OFFして全ガス流量を制御しているが、1本の
水素ラインでも短時間に流量を変更すれば、任意の正孔
濃度を得ることができる。また、全ガス流量を時間とと
もに徐々に変化させれば、任意の正孔濃度のプロファイ
ルを形成することが出来る。
(発明の効果) 本発明は、上記の構成を採用することにより、V族原
料として有機金属化合物を用いた炭素ドーピングにおい
て、反応管に導入する全ガス流量を変化させることによ
り、容易に炭素ドーピング量を制御することができる。
この方法によれば、成長温度の変更にともなう成長中断
を行うことなく、正孔濃度を制御することができるた
め、簡単な操作で短時間で制御することができるように
なり、成長中断中に界面に不用な不純物や欠陥が導入さ
れるという虞れもなく、良好な界面を得ることができ、
エピタキシャル層の品質向上に大きく寄与するものであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は実施例1において全ガス流量を変化させるとき
の、AlGaAsエピタキシャル層の正孔濃度の変化を示す
図、第2図は実施例2のAlGaAsエピタキシャル層の正孔
濃度の深さ方向のプロファイルを示す図、第3図はHBT
の模式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−143810(JP,A) 特開 平1−259524(JP,A) 特開 平1−320297(JP,A) Appl.Phys.Lett.53 (14)1988−10−3,pp.1317〜1319

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】III−V族化合物半導体の有機金属気相成
    長法において、V族原料として有機金属化合物を用いて
    炭素をドーピングする際に、成長圧力を1〜40Torr、成
    長温度を625℃以下とし、全ガス流量を変化させること
    により炭素のドーピング量を制御することを特徴とする
    気相成長法。
  2. 【請求項2】前記III−V族化合物半導体がGaAsであ
    り、III族原料がトリメチルガリウム又はトリエチルガ
    リウムであり、V族有機金属化合物がトリメチルヒ素で
    あることを特徴とする請求項(1)記載の気相成長法。
  3. 【請求項3】前記III−V族化合物半導体がAlGaAsであ
    り、III族原料がトリメチルガリウム又はトリエチルガ
    リウム、及び、トリメチルアルミニウムであり、V族有
    機金属化合物がトリメチルヒ素であることを特徴とする
    請求項(1)記載の気相成長法。
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