JP2856323B2 - 半導体装置 - Google Patents

半導体装置

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JP2856323B2
JP2856323B2 JP63185457A JP18545788A JP2856323B2 JP 2856323 B2 JP2856323 B2 JP 2856323B2 JP 63185457 A JP63185457 A JP 63185457A JP 18545788 A JP18545788 A JP 18545788A JP 2856323 B2 JP2856323 B2 JP 2856323B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、半導体装置に係り、特に、高周波動作ある
いは高効率動作を実現するのに好適な半導体装置に関す
る。
〔従来の技術〕 従来の半導体装置は、例えば、アイ・イー・イー、エ
レクトロン・デバイス・レターズ、イー・ディー・エル
3(1982年)第366〜368頁(IEEE,Electron Device Let
t.EDL−3(1982)pp366−368)において論じられてい
る。
第2図は、上記文献に示された従来のヘテロ接合バイ
ポーラトランジスタのエネルギー帯構造を示す図であ
る。21はコレクタ層、22はベース層、23はエミッタ層、
24はオーミック電極を設けるためのキャップ層、ECは伝
導帯、EFはフェルミ準位、EVは価電子帯である。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術は、エミッタ層23をAlGaAs層で、キャッ
プ層24をGaAs層で形成しているため、その両者のヘテロ
接合界面に接触抵抗が存在し、動作速度を低下させる原
因となっていた。
また、第2図に示したように、ベース層22とエミッタ
層23との接合部分の伝導帯ECに、ヘテロ接合界面特有の
電位のとげが生じるため、接合部分に電流が流れにく
く、動作電圧が高くなるという問題を有していた。
さらに、ベース層22における多数キャリア、すなわ
ち、この場合、正孔がベース層22からエミッタ層23を越
えてキャップ層24へ逆注入されて電流増幅率を低下させ
ることを防ぐために、エミッタ層23の厚さをある程度以
上に薄くできないという問題も有していた。
本発明の目的は、上記の問題を解消し、低抵抗な接合
を得ると共に、低電圧で光束動作可能な素子を実現する
ことにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記の目的を達成するために、本発明は、n型GaAsエ
ミッタ層、p型GaAsベース層、n型GaAsコレクタ層を含
んでなるnpp型のバイポーラトランジスタを有する半導
体装置において、上記エミッタ層と上記ベース層との間
にInGaPバリア層を具備し、該バリア層は上記エミッタ
層および上記ベース層より禁制帯幅が広く、かつ、該バ
リア層の上記ベース層に対する伝導帯のエネルギー障壁
は、電子の熱エネルギー(kT)の2倍以下であることを
特徴とする。
例えば、GaAs層からなるnpnバイポーラトランジスタ
の場合、上記のような条件を有するバリア層としては、
In0 sGa0 2P層を用いることができる。材料の組み合わ
せは、この組み合わせに他にも種々存在する。バリア層
に要求される条件としては、次の2点が挙げられる。す
なわち、2種の材料間で伝導帯EC(pnpトランジスタ
では、価電子帯EV)の不連続値の大きさが、電子(ある
いは正孔)の熱エネルギーの2倍程度以下であること。
バリア層の厚さが、結晶の格子定数の不一致によるひ
ずみによって該バリア層に転移が発生する厚さ以下であ
ること、である。の材料に関しては、例えば、室温
(300K)においては、熱エネルギーは約26meVであるか
ら、2種の材料間の伝導帯ECの不連続値が約50meV以内
であれば、電子にとってヘテロ接合界面は実質的になめ
らかであり、エネルギー障壁は存在しない。このような
材料の組み合わせとしては、この他、In0.1Ga0.9AsとGa
Sb、In0.1Al0.9PとGaAs、In0.2Al0.8PとIn0.5Ga0.5
等がある。
〔作用〕
本発明の作用について、バイポーラトランジスタを例
として第1図を用いて説明する。第1図は、npnバイポ
ーラトランジスタのエネルギー帯構造図である。
1はn型コレクタ層、2はp型ベース層、3はn型エ
ミッタ層、5はエミッタ層3とベース層2との間に設け
られたバリア層、ECは伝導帯、EFはフェルミ準位、EV
価電子帯である。
このnpnバイポーラトランジスタの場合、第1図に示
すごとく、多数キャリアである電子に対するエミッタ・
ベース接合における伝導帯ECは、電位のとげやエネルギ
ー障壁は存在せず、連続的でなめらかなので、電子の拡
散は通常のpn接合と同様に生じ、ヘテロ接合における接
触抵抗や動作電圧の上昇は生じない。
一方、少数キャリアである正孔に対するエミッタ・ベ
ース接合における価電子帯EVには、図示のようなバリア
層5によるエネルギー障壁が存在するので、ベース層2
からエミッタ層3へ向けての正孔注入は、通常のヘテロ
接合バイポーラトランジスタと同様に小さい。
さらに、本発明では、バリア層を100Åと薄く形成で
きるので、製造も容易である。
〔実施例〕
実施例 1 第1図は、本発明の第1の実施例のバイポーラトラン
ジスタ中のエミッタ層からコレクタ層にかけてのエネル
ギー帯構造図である。
1はn型コレクタ層、2はp型ベース層、3はn型エ
ミッタ層、5はエミッタ層3とベース層2との間に設け
られたバリア層である。なお、基板は、n型GaAs基板で
ある。各層をさらに詳しく述べると、コレクタ層1は厚
さ400nmのSiドープ(不純物濃度5×1016/cm3)n型GaA
sコレクタ層、ベース層2は厚さ100nmのBeドープ(1×
1019/cm3)p型GaAsベース層、エミッタ層3は厚さ200n
mのSiドープ(5×1017/cm3)n型GaAsエミッタ層、バ
リア層5は厚さ10nmのアンドープIn0.8Ga0.2Pバリア層
である。
本素子の動作を以下に述べる。ベース層2に対してエ
ミッタ層3が負に、コレクタ層1が正になるように電圧
を加える。すると、エミッタ・ベース間は順方向にバイ
アスされるので、エミッタ層3からベース層2に向けて
電子が、逆方向に正孔が拡散して電流が流れる。このと
き、エミッタ・ベース接合の伝導帯ECは、第1図に示す
ように、連続であるので、電子の拡散は通常のpn接合と
同様に起きる。一方、価電子帯EVの側は、図示のごとく
バリア層5によるエネルギー障壁が存在するので、正孔
の拡散は妨げられ、通常のpn接合の場合よりも正孔電流
成分は小さくなる。エミッタ層3からベース層2に拡散
した電子は、100nmと薄いベース層2を通過して、より
電位の高いコレクタ層1へと流れ込む。従って、通常の
バイポーラトランジスタと同様に、電流増幅率βは電子
電流/正孔電流で表わされる。
本実施例の電流増幅率βを見積もるために、エミッタ
層3の不純物濃度をNE、ベース層2の不純物濃度をNB
ベース層2中の電子の拡散長をLB、ベース層2の厚さを
W、バリア層5の価電子帯不連続値をΔEV、および電子
の熱エネルギーをkTとすると、電流増幅率βは、次のよ
うに表わすことができる。
ここで、LB=1μmとすると、ΔEV=180meV、室温で
kT=26meVであるので、β≒250となり、実用上十分な値
が得られる。
この素子の特性を第2図に示す従来型のヘテロ接合バ
イポーラトランジスタと比較すると、次のようになる。
まず、エミッタ層3の半導体内部の抵抗は、本実施例
によれば、該エミッタ層3の面積が10μm2の場合、0.8
Ω程度となる。これに対し、従来型の場合、キャップ層
24とエミッタ層23との間のヘテロ接合界面の伝導体EC
生じる電位のとげの影響により、1×10-5Ω・cm2程度
以上の抵抗が生じる。すなわち、面積10μm2のエミッタ
について、100Ω以上の直列抵抗が生じる。従って、本
実施例によれば、エミッタの直列抵抗を従来型に比べて
1/100以下に削減できる。また、エミッタ・ベース接合
電圧については、本実施例によれば、1.0Vで103A/cm2
度の電流密度が得られるのに対し、従来型では、同じ電
流密度を得るために1.4Vの電圧が必要であった。これ
は、第2図に示したように、エミッタ層23とベース層22
のヘテロ接合界面の伝導帯ECに生じたポテンシャルのと
げのために電子の流れが妨げられるためである。すなわ
ち、本実施例によれば、ベース・エミッタ間電圧が小さ
くなり、その結果、同一電流値を流した場合の電力消費
量が%低減でき、従って、高速、高効率、低消費電力の
バイポーラトランジスタが実現できる。
実施例 2 第3図は、本発明の第2の実施例のバイポーラトラン
ジスタの断面図である。
201はn型GaAs基板、202はn型GaAsコレクタ層、203
はコレクタ電極、204はp型GaAsベース層、205はアンド
ープIn0.8Ga0.2Pバリア層、206はn型GaAsエミッタ
層、207はエミッタ電極、208はベース電極である。
本実施例では、上記のような構造にすることにより、
バイポーラトランジスタの製造工程において、バリア層
205を選択除去しても厚さを十分薄くしたベース層204を
良好に残すことができ、従って、動作の高速化を実現で
きる。
本実施例のバイポーラトランジスタの製造工程につい
て説明する。
まず、ドナー濃度1×1018/cm3のn型GaAs基板201上
に、ドナー濃度5×1016/cm3、厚さ400nmのn型GaAsコ
レクタ層202、アクセプタ濃度2×1019/cm3、厚さ20nm
のp型GaAsベース層204、厚さ10nmのアンドープIn0.8Ga
0.2Pバリア層205、ドナー濃度5×1017/cm3、厚さ200n
mのn型GaAsエミッタ層206を順次結晶成長させる。結晶
成長法としては、分子線エピタキシー法、化学気相成分
法等を用いることができる。
なお、基板として半絶縁性半導体基板を用い、コレク
タ層202を堆積する前にイオン注入、あるいは上記結晶
成長法により高濃度ドープ(1×1017/cm3以上)のn型
GaAsサブコレクタ層(図示せず)を形成してもよい。
次に、結晶成長を行なった後、基板を成長室から取り
出し、通常のホトリソグラフィーと化学エッチングによ
り第3図に示すような形状に加工する。次に、n型、p
型半導体に対して非整流性接触を形成し得るような金
属、ここではn型に対しては、AuGe合金層、p型に対し
てはAuZn合金層をそれぞれ被着し、通常のホトリソグラ
フィーと化学エッチングを用いて不必要な部分を除去
し、エミッタ電極207、ベース電極208、コレクタ電極20
3とする。その他の電極材料としては、n型に対してはA
uSn合金、AlGe合金等、p型に対してはCrAu合金、AuBe
合金等を用いても非整流性接触が取れるので、同様の効
果が得られる。本素子の特性については、第1の実施例
と同様の特性が得られる。
次に、本実施例において、ベース層204を露出する工
程について、第4図(a)〜(c)を用いて説明する。
すなわち、ベース層204の露出工程において、次のよう
な工程を経ることによって特に制御性良く、加工を行な
うことができる。
まず、成長した結晶に対して、ホトレジスト膜(図示
せず)によりエミッタ層206を保護した後、エッチング
することによりバリア層205を露出する(第4図
(a))。この場合、GaAsコレクタ層206とIn0.8Ga0.2
Pバリア層205の化学的性質が著しく異なることを利用
して選択的にGaAs層のみを除去することができる。ウェ
ットエッチング液としては、例えば、H2SO4:H2O2:H2O=
1:1:10の混合液を用いることにより、また、ドライエッ
チングとしては、COl2F2とHeの混合ガス、あるいはCl2
ガスを用いた反応性ドライエッチングを用いることによ
り、それぞれ100:1以上のエッチング選択比が容易に得
られる。GaAs層206のみをエッチングし、その下層にあ
るバリア層でエッチングを停止させる層としては、この
エッチング停止層のみにInあるいはAlを含む層を用い
る。
次に、リフトオフ用スペーサ層209を堆積した後、ホ
トリソグラフィーによりベース電極形成部分以外の部分
にホトレジスト膜210を被着する(第4図(b))。こ
の場合、スペーサ層209の材料としては、SiO2、SiN等を
用いることができる。また、スペーサ層209の厚さは、
後でリフトオフしようとする電極金属厚さよりも厚い必
要がある。例えば、厚さ200nmのAuZn合金層をリフトオ
フするためには、スペーサ層209の厚さは250nm程度以上
が望ましい。
次に、まず、ホトレジスト膜210をマスクにしてスペ
ーサ層209をエッチングし、続いて、バリア層205をエッ
チングし、ベース層204を露出する。次に、ベース電極2
08、208′を堆積し、第4図(c)に示す構造を得る。
その後、ホトレジスト膜210と該ホトレジスト膜210上の
電極金属208′を除去してベース電極208を形成する。
なお、本実施例では、スペーサ層209のエッチングに
はドライエッチングを、バリア層205のエッチングにはH
Clを用いたウェットエッチングを用いることができる。
これらのエッチングは、いずれも希望の層のみをエッチ
ングし、下地をエッチングしないという選択性エッチン
グであって、そのエッチング選択100:1以上の値を容易
に得ることができる。そのため、バリア層205、あるい
はベース層204を各々10nm、20nmと著しく薄くしてある
にもかかわらず、制御性良くベース層204の表面を露出
させることができる。
その結果、電子の走行距離を減少させることが可能と
なり、素子の高速化を図ることができる。選択エッチン
グを用いない従来技術では、ベース層厚が800nm以下に
なると、エッチングの不均一性、あるいは制御性の悪さ
によって生じるバラツキの結果、素子の歩留りが著しく
低下する。電子のベース走行時間は、ベース層の厚さの
2乗に逆比例するので、従来型の実用的限界である厚さ
800nmのベース層より本実施例による200nmのベース層の
方が1/16の走行時間の短縮が得られる。
なお、本実施例では、エミッタ層206とバリア層205を
加工するにあたって別々にホトリソグラフィーを行なっ
ているが、これらを1回のホトリソグラフィーで行な
う、いわゆる自己整合工程を経ることができることは言
うまでもない。この場合には、エミッタ層206直下の活
性ベース部分とベース電極208との間隔が低減でき、ベ
ース抵抗の低減を図ることができる。また、この場合に
は、エミッタ層206を同時にスペーサ層としても用いる
ことが可能なので、スペーサ層を省くことも可能であ
る。そのときにはエミッタ層206の厚さについて先に述
べたスペーサ層と同様の条件が要求される。
また、第1および第2の実施例においては、GaAs層と
In0.8Ga0.2P層の組み合わせを用いているが、材料の組
み合わせは、必ずしもこの組み合わせに限定されるわけ
ではない。バリア層に要求される条件としては、次の2
点が挙げられる。すなわち、2種の材料間で伝導帯EC
の不連続値の大きさが、電子の熱エネルギーの2倍程度
以下であること。バリア層の厚さが、結晶の格子定数
の不一致によるひずみによって該バリア層に転移が発生
する厚さ以下であること、である。の材料に関して
は、例えば、室温(300K)においては、熱エネルギーは
約26meVであるから、2種の材料間の伝導帯ECの不連続
値が約50meV以内であれば、電子にとってヘテロ接合界
面は実質的になめらかである。このような材料の組み合
わせとしては、実施例に挙げたGaAsとIn0.8Ga0.2Pの組
み合わせの他に、In0.1Ga0.9AsとGaSb、In0.1Al0.9Pと
GaAs、In0.2Al0.8PとIn0.5Ga0.5P等がある。これらに
ついても、Inを含む材料と含まない材料、例えばInGaAs
とGaSb、InAlPとGaAsの場合には、第2の実施例と同様
の選択エッチングが可能である。また、InAlPとInGaPの
組み合わせについてはAlとGaの弗化物の蒸気圧の違いに
より、CCl2F2ガスによる選択エッチングが可能である。
実施例 3 第5図は、本発明の第3の実施例のバイポーラトラン
ジスタのエネルギー帯構造図である。本実施例は、第1
の実施例におけるバリア層5の代わりに、第5図に示す
ような量子井戸構造を用いることが可能である。
301は第1の実施例のベース層と同様のベース層、305
は第1の実施例のエミッタ層と同様のエミッタ層、302
および304は、ベース層301およびエミッタ層305より電
子親和力の小さい厚さ2nmのAlAs量子障壁層、303は厚さ
1000Å以下、ここでは7nmのIn0.15Ga0.85As量子井戸層
である。量子井戸層303中では、電子、正子が両側の量
子障壁層302、304によって閉じ込められ、各々量子化準
位306、307を生じる。ここで量子井戸層303および量子
障壁層302、304の厚さとIn組成を選択することによっ
て、電子の量子化準位306と、エミッタ層305およびベー
ス層301との伝導帯ECが同じエネルギーになるようにす
ることができる。このとき、正孔の量子化準位307が両
側のエミッタ層305およびベース層301の価電子帯EVと一
致しないように選択すれば、第1の実施例と同様に、伝
導電子は量子井戸層303中の量子化準位306を通過するの
で抵抗を生じないのに対し、正孔は量子井戸を通過でき
ず、第1の実施例と同様の効果が得られる。この場合に
は、材料の組成と量子井戸層および量子障壁層の厚さと
の療法を用いて量子化準位のエネルギーを選ぶことがで
きるので、材料の選択が容易になるという利点がある。
本実施例の構造において、使用可能な材料としては、
先に挙げたGaAs(ベース、エミッタ層)−InGaAs(量子
井戸層)−AlAs(量子障壁層)の他にもGaSb−InGaSb−
AlSb、GaAs−InGaAsP−AlGaAs、GaAs−InGaAsP−AlGaA
s、InGaAs−InAlAs−InGaAlAs、InGaAs−InGaAlAs−In
P、InGaAsP−InGaAsP−InP等、様々な組み合わせにおい
ても、量子井戸層および量子障壁層の厚さを選択するこ
とにより同様のエネルギー帯構造を実現できるので、同
様の効果が達成可能である。
また、上記実施例の構造を用いる場合には使用可能な
材料が多種あるので、構造全体を格子整合させた形で構
成することも可能であり、熱サイクル等に対する信頼性
も向上させることができる。さらに、量子障壁層および
量子井戸層の厚さと材料組成を選択することによって正
孔のみが透過する様にすれば、pnp型のトランジスタも
実現できる。
実施例 4 本実施例では、第1の実施例においてGaAsで構成され
る部分(基板、コレクタ、ベース、エミッタ)をInPで
置き換えて構成し、In0.2Ga0.8Pで構成される部分(バ
リア層)をAl0.35Ga0.65Asで置き換える。また、p型を
n型に、n型をp型に変える。この場合、価電子帯がな
めらかにつながり、電導体ECにバリアの存在するpnp型
バイポーラトランジスタが構成される。GaAsとAlGaAsで
構成される従来のpnp型ヘテロ接合型バイポーラトラン
ジスタに比べて、エミッタ抵抗の値は約1/100となる。
また、第2の実施例と同様にInPとAlGaAsの化学的性質
の違いを利用して選択エッチングを利用した工程を用い
ることが可能である。この場合、InPはHCl水溶液、AlGa
AsはH2SO4:H2O2:H2O=1:1:10の溶液を用いてエッチング
でき、いずれの場合にも、選択比は1/100以上の値が得
られる。従って、第2の実施例と同様に20nm程度の厚さ
のベース層を形成することも容易であり、そうした場合
にはベース走行時間の同様の短縮が可能である。
実施例 5 第6図は、本発明の第5の実施例の光電変換素子の断
面図である。
401は厚さ50μmのBeドープ(アクセプタ濃度5×10
17/cm3)p型GaAs層、402は厚さ0.5μmのSnドープ(ド
ナー濃度5×1018/cm3)n型GaAs層、403は厚さ10nmのS
nドープ(ドナー濃度5×1018/cm3)n型In0.2Ga0.8
窓層、404は電極、405は裏面電極である。
第7図(a)は、本実施例の光電変換素子の電極404
直下のエネルギー帯構造図である。また、第7図(b)
は、従来の光電変換素子の同様のエネルギー帯構造図で
あり、401、402、404は本発明と同様であるが、窓層403
に代わって厚さ100nmのSnドープn型Al0.9Ga0.1As層406
が設けられている。さて、本実施例の光電変換素子の動
作は以下の様である。
第7図(a)は、電極404直下の部分を示すが、光入
射部分は電極404が存在せず、光は窓層403の側から入射
する。入射光は、n型GaAs層402およびp型GaAs層401で
吸収されて電子・正孔対を発生させる。発生した電子・
正孔対は拡散してn型GaAs層402およびp型GaAs層401の
界面に到達し、そこに存在する電界によって電子はn型
GaAs層402に、正孔はp型GaAs層401に流れ込み、電流と
なって素子外部への出力となる。
ここで、n型In0.2Ga0.8P窓層403が存在しない場合
には、GaAsの表面に存在する高い密度(1013/cm2程度)
の表面再結合中心によって生じる表面再結合によって電
子・正孔対は失なわれ、効率が著しく低下する。本実施
例で用いた窓層403は、第7図(a)に示すエネルギー
帯構造によって電子・正孔対のうち、少数キャリアであ
る正孔が表面に達するのを妨げる一方、多数キャリアで
ある電子に対しては何らのエネルギー障壁ともならな
い。そのため、直列抵抗は小さい。また、窓層403の厚
さは10nmと薄いため、光吸収も無視でき、効率を劣化さ
せることもない。その結果、内部量子効率は、光の波長
0.4〜0.8μmにわたって0.9以上の高い値となり、同時
に電極404の接触抵抗を10-6Ω・cm2の値が得られた。
一方、第7図(b)に示す素子においては、窓層での
吸収のため内部量子効率が0.5μmより波長の短い光に
対して0.8以下に低下し、また、電極404と窓層406、お
よび窓層406とn型GaAs402の間に生じる接触抵抗は10-4
Ω・cm2以上の値となった。この接触抵抗は、高速受光
素子においてはその速度を制限し、太陽電池においては
抵抗損失となって、いずれの場合にも素子の特性を制限
するものである。従って、本発明により、短波長域(0.
5μm以下)において0.1以上の量子効率の上昇、および
1/100以上の直列抵抗の低減が可能になった。また、本
実施例ではp型層401上にn型層402を設けて素子を構成
している。これは、表面の薄い層402について、同じキ
ャリア密度で比較すると、移動度が2000cm2/v・s以上
である電子の方が、100cm2/v・s程度である正孔よりも
20倍以上高く、そのために誘電率が20倍以上高いためで
ある。窓層としてAl0.9Ga0.1Asのような材料を用いる場
合には、p型層を表面側に用いた方が接触抵抗は低く
(約10-5Ω・cm2)なるので、そのような構造をとる例
が多いが、本発明は、それよりさらに接触抵抗が一桁低
く、またn型層の抵抗も1/20程度となっている。なお、
本実施例で用いたIn0.2Ga0.8PはGaAsに比べて表面準位
密度が1012/cm2程度と小さく、そのため、表面再結合速
度、電極との接触抵抗が共に小さくなっている。
実施例 6 第5の実施例において、n型をp型に変え、In0.2Ga
0.8P層403の代わりに、AlAs0.4Sb0.6層で構成する。Ga
AsとAlAs0.4Sb0.6とは価電子帯不連続を持たず、そのた
め、両者の界面での接触抵抗は存在しない。また、p型
AlAsSb層は通常の金属に対して良い非整流性接触を形成
し、10-7Ω・cm2以下の接触抵抗が容易に得られる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、ヘテロ接合界
面の接触抵抗を低減できるので、素子の直列抵抗が減少
し、定電圧動作、高速化・高効率化が可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1の実施例のバイポーラトランジ
スタのエネルギー帯構造図、第2図は、従来のヘテロ接
合バイポーラトランジスタのエネルギー帯構造図、第3
図は、本発明の第2の実施例のバイポーラトランジスタ
の断面図、第4図(a)〜(c)は、上記第2の実施例
の製造方法を示す工程断面図、第5図は、本発明の第3
の実施例のバイポーラトランジスタのエネルギー帯構造
図、第6図は、本発明の第5の実施例の光電変換素子の
断面図、第7図(a)は、本実施例の光電変換素子の電
極直下のエネルギー帯構造図、第7図(b)は、従来の
光電変換素子ののエネルギー帯構造図である。 1……n型コレクタ層 2……p型ベース層 3……n型エミッタ層 5……バリア層 EC……伝導帯 EF……フェルミ準位 EV……価電子帯 21……コレクタ層 22……ベース層 23……エミッタ層 24……キャップ層 201……n型GaAs基板 202……n型GaAsコレクタ層 203……コレクタ電極 204……n型GaAsベース層 205……アンドープIn0.8Ga0.2Pバリア層 206……n型GaAsエミッタ層 207……エミッタ電極 208、208′……ベース電極 209……スペーサ層 210……ホトレジスト膜 301……ベース層 302、304……AlAs量子障壁層 303……In0.15Ga0.85As量子井戸層 305……エミッタ層 306……電子の量子化準位 307……正孔の量子化準位 401……p型GaAs層 402……n型GaAs層 403……n型In0.2Ga0.8P窓層 404……電極 405……裏面電極 406……n型Al0.9Ga0.1As層
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−229360(JP,A) 特開 昭60−52055(JP,A) 小長井誠「半導体超格子入門」培風館 1987年 p.43 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 21/33 - 21/331 H01L 29/68 - 29/737

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】n型GaAsエミッタ層、p型GaAsベース層、
    n型GaAsコレクタ層を含んでなるnpn型のバイポーラト
    ランジスタを有する半導体装置において、上記エミッタ
    層と上記ベース層との間にInGaPバリア層を具備し、該
    バリア層は上記エミッタ層および上記ベース層より禁制
    帯幅が広く、かつ、該バリア層の上記ベース層に対する
    伝導帯のエネルギー障壁は、電子の熱エネルギー(kT)
    の2倍以下であることを特徴とする半導体装置。
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