JP2852681B2 - 2―アミノ―7―ヒドロキシテトラリンカルボキシアルキルエーテル類およびその製造方法 - Google Patents

2―アミノ―7―ヒドロキシテトラリンカルボキシアルキルエーテル類およびその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、2−アミノ−7−ヒドロキシテトラリンカ
ルボキシアルキルエーテル類、その製造方法、該製法中
の中間体、薬理学的に活性な化合物の合成の出発物質と
して該エーテルを用いることおよびかくして得られた鎮
痙活性を有する7−置換フェニルエタノールアミノテト
ラリン類に関する。
特に本発明は、その目的の一つにおいて、下記式 〔式中、Alkは直鎖または分枝状鎖のC3−C5アルキレン
基を示し、Rは水素原子またはC1−C4アルキル基を示
す。〕で表わされる2−アミノ−7−ヒドロキシテトラ
リンカルボキシアルキルエーテル類およびその塩に関す
る。更に詳しくは、Alkは、 〔式中、R1はエチル基、プロピル基またはブチル基を示
す; R2〜R7は、全てが水素原子であるか、R2〜R7の1つが
メチル基またはエチル基であり、その他が水素原子であ
るか、或いはR2〜R7の内の2つがメチル基であり、その
他が水素原子である; R′〜R′は、全てが水素原子であるか、 R′〜R′の1つがメチル基であり、その他が水
素である。〕、 〔式中、R10およびR11は相互に無関係にメチル基または
エチル基を示し;R10がメチル基の場合には、R11はプロ
ピル基を示す。〕または 〔式中、R12及びR13の内の1方が水素原子であり、他方
がメチル基、エチル基またはプロピル基であるか、或い
はR12およびR13の一方がメチル基であり、他方がメチル
基またはエチル基である。〕を示してもよい。
この新規な化合物は、薬理学的に活性な化合物、特に
鎮痙活性を有する7−置換フェニルエタノールアミノテ
トラリン類の製造に置ける出発物質として有用である。
本明細書において、“テトラリン”とは、1,2,3,4−
テトラヒドロナフタレンのことであり、“2−テトラロ
ン”とは、対応する2−オキソ誘導体のことである。
上記式(I)の化合物およびその塩は、下記の製法に
より得られることができる。該製法は、本発明の更に特
定の目的となるものであり、以下の通りである: (A)一般式(II) 〔式中、R′は接触水素添加または緩和な酸加水分解に
より適当に除去できるアミノ保護基を示す。〕で表わさ
れるN−保護2−アミノ−7−ヒドロキシテトラリン
を、塩基性縮合剤の存在下に一般式(III a) Hal−Alk1−COOR (III a) 〔式中、Rは上記に同じ、Halは塩素原子、臭素原子ま
たはヨウ素原子を示し、Alk1は上記(a)で定義したア
ルキレン基を示す〕で表わされる化合物とカルボキシア
ルキル化(カルバルコキシアルキル化)反応させるか、
強塩基の存在下に、一般式(III b) 〔式中、R10およびR11は(b)で定義したものと同様で
ある。〕で表わされる化合物とカルボキシアルキル化
(カルバルコキシアルキル化)反応させて、所望であれ
ば、得られた化合物を適当に選択した(C1−C4)アルカ
ノール中で塩化チオニルと反応させるか、或いは一般式
(III c) 〔R、R12およびR13は上記(c)で定義したのと同様で
ある。〕と、所望であれば、触媒量の第4級水酸化アン
モニウムの存在下にアルボキシアルキル(カルバルコキ
シアルキル)化反応させて、下記一般式(IV) 〔式中、R′、AlkおよびRは、上記に同じ。〕で表わ
されるN−保護2−アミノ−7−ヒドロキシテトラリン
カルボキシアルキルエーテルを得る;(B)接触水素添
加または緩和な酸加水分解により、N−保護基を除去し
て、必要であれば、低級カルバルコキシ(carbalkoxy)
基をカルボキシ基にサポニン化させた後、遊離塩基また
はその塩として一般式(I)の化合物を単離し、所望で
あれば該化合物を塩に変換しても良い。
“カルボキシアルキル化(カルバルコキシアルキル
化)”とは、代表的には、カルボキシ(カルバルコキ
シ)基、即ちカルボキシ基またはカルバルコキシ基(こ
こで“カルバルコキシ”基とは(C1−C4)アルコキシカ
ルボニル基をいう)で置換されたアルキル基で、フェノ
ール水酸基をエーテル化できる反応物とフェノール水酸
基との縮合反応を意味するものである。
好ましいN−保護基としては、tert−ブトキシカルボ
ニル(Boc)、ベンジルオキシカルボニルおよびペプチ
ド化学に従来用いられているN−保護基或いはベンゼン
環中でメトキシ基により置換されていないかまたは置換
されているベンジル、ベンズヒドリルまたはトリチル基
が挙げられる。
一般式(III a)の出発化合物としては、アルキルブ
ロモアルカノエート類が公的に用いられる。N−保護2
−アミノ−7−ヒドロキシテトラリン(II)と化合物
(III a)との反応は、アセトン、酢酸エチル、テトラ
ヒドロフラン等の有機溶媒中で、炭酸カリウムを始めと
する炭酸アルカリ金属等の一般的な塩基性縮合剤を用い
て行われる。
Alkが基−C(R10R11)−である式(I)の化合物を
製造する場合、ジャーナル オブ ジ アメリカン ケ
ミカル ソサエティ(J.Am.Chem.Soc.),1948,70,1153
−1158に記載の一般式手法に従って、一般式(III b)
の化合物をN−保護2−アミノ−7−ヒドロキシテトラ
リン(II)と反応させる。この場合、好ましくは、水素
化ナトリウム、水素化カリウム等の強塩基の存在下に反
応を行う。Rが水素原子と異なる一般式(I)の化合物
が所望である場合は、得られた酸を適当に選択したアル
カノール中、塩化チオニルで処理する。
N−保護2−アミノ−7−ヒドロキシテトラリン(I
I)と一般式(III c)のアクリル酸誘導体との反応は、
ベンゼン、トルエン、エチルエーテル、塩化メチレン等
の不活性非極性有機溶媒の存在下または不在化に実施し
て良い。所望であれば、少量の4級水酸化アンモニウ
ム、例えばトリメチルベンジルアンモニウムヒドロキシ
ドなどの触媒を反応系に加えることができる。好ましく
は、式(III c)の反応物を用いる場合、アミノ−テト
ラリン結合へのアクリレートの介入を回避するために、
式(II)の反応相手物質のアミノ基をBocまたは他の容
易に除去できるウレタン型保護基で保護する。
上記により得られた一般式(IV)のN−保護2−アミ
ノ−7−ヒドロキシテトラリンカルボキシアルキルエー
テルを、当業者にとって周知の標準的方法により、必要
であれば塩の形態で回収して、次いで脱保護する。
N−保護基の除去は、文献公知の方法による接触水素
添加または緩和な酸加水分解により行われる。特にBoc
基は、トリフルオロ酢酸の作用による温和な酸性条件下
に容易に切断される。上記の他の基は、好ましくは水素
化触媒としてPd/Cを用いて、接触水素化することにより
除去される。また、トリチル基およびメトキシ−トリチ
ル基は、温和な酸性条件下に、例えば50%ギ酸または有
機溶媒中の塩化水素を用いて、加水分解することにより
除去しても良い。
対応する遊離のカルボン酸を得るために、アミノ酸の
脱保護の前または後に、一般式(I)の化合物をサポニ
ン化しても良い。
一般式(I)の化合物は、好ましくは、化合物(I)
を適当に分離または結晶化できる鉱産または有機酸(例
えば、ピクリン酸、臭酸など)の塩として、光学的に活
性な塩(マンデル酸、カンファースルホン酸など)の塩
として、或いは薬学的に許容できる塩を形成する鉱産ま
たは有機酸(例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、硫酸水
素、硫酸二水素、メタンスルホン酸、メチル硫酸、マレ
イン酸、フマル酸、ナフタレン硫酸など)の塩として、
従来方法により単離される。
遊離塩基は、中和により得ることができ、通常の方法
で別の酸付加塩或いは、Rが水素である場合は、アルカ
リ金属の塩(ナトリウム塩など)を始めとする金属塩に
通常方法で転換することができる。
一般式(II)のN−保護2−アミノ−7ヒドロキシテ
トラリンは、下記一般式(II a)の2−アミノ−7−ヒ
ドロキシ−テトラリン を出発物質とするか、或いは下記一般式(V)の7−メ
トキシ−2−テトラロン から直接的に合成しても良い。
次に、2−アミノ−7−ヒドロキシテトラリン(II
a)は、一般式(V)の対応するメトキシテトラロンを
出発物質とし、ベンジルアミンと反応させ、得られたベ
ンジルイミノ中間体を水素化ホウ素ナトリウムで還元さ
せ、接触還元によりベンジル基を除去して、48%臭化水
素酸で脱メチル化することにより製造することができ
る。上記反応を下記反応行程式1に示す。
反応行程式1 一般式(V)の化合物とベンジルアミンとの反応は、
シッフ塩基の一般的製造方法に従って、トルエンなどの
有機溶媒中で、p−トルエンスルホン酸の存在下に実施
する。次いでこうして得られた化合物(VI)を単離また
は精製することなく、水素化ナトリウムで還元すること
ができる。例えばPd/Cによる該化合物の接触還元によ
り、一般式(VII a)の2−アミノ−7−メトキシテト
ラリンを得、これを48%臭化水素酸中で加熱して、中和
により容易に遊離塩に変換できる2−アミノ−7−ヒド
ロキシテトラリン(II a)の臭化水素酸塩を得る。
上記反応行程式1におけるN−保護された中間体に導
く第1ステップにおいて、ベンジルアミンをトリチルア
ミンまたはベンズヒドリルアミンにより置換しても良
い;また、これらの3種の化合物は、フェニル環の1つ
にメトキシ基を有していても良い。
一般式(II)、(II a)、(VII)および(VII a)の
化合物は、アミノ基に結合した炭素原子に不整中心を有
する。これら化合物およびキラル有機酸、好ましくは光
学的に活性なマンデル酸から、付加塩を製造し、分別結
晶化することにより、鏡像異性体の1つを多量に含む化
合物が得られ、結局はラセミ体の光学的分割をして2種
の光学的活性体を得ることができる。また、これらの化
合物の光学的分割は、特定のクロマトグラフ的手法によ
り行われても良い。
N−保護基R′の導入は、例えばエム.ホダンツィッ
キー(M.Bodanszky)らの方法(“ペプチド シンセシ
ス(Peptide Synthesis)”、第2版、John Wiley & S
ons,1976,p18〜49,チャプター3〜6)により、一般式
(II a)の化合物と上記アミノ基の保護のための適切な
反応物とを反応させることにより、行われる。
例えば、Bco基は、塩基性条件下にジ−tert−ブチル
−ジカーボネートと反応させることにより導入できる。
ベンジルオキシカルボニル基は、ホーニング(E.C.Horn
ing)、(オーガニック シンセシス(Organic Synthes
is)、Vol.III,Wiley,ニューヨーク,1955,p167)により
開示されているような一般的方法により導入できる。
従って、一般式(I)の化合物は、例えば、2−アミ
ノ−7−ヒロキシテトラリン(II a)のアミノ基をBoc
基で保護し、ジオキサン、ジメチルホルムアミド等の有
機溶媒中でジ−tert−ブチル−ジカーボネートとアミノ
テトラリン(II a)とを反応させ、得られた生成物を、
一般式(III a)、(III b)または(III c)の化合物
で上記条件下に処理し、トリフルオロ酢酸でBoc基を除
去してアミノ基を脱保護することにより、製造すること
ができる。上記反応を下記反応行程式2に示す。
反応行程式2 保護基Bocの除去は、カルバルコキシ基または分子立
体構造に影響しない。
N−保護は、7−メトキシ−2−テトラロン(V)を
出発物質とし、フェニル環の1つにメトキシ基が置換さ
れていても良いベンジルアミン、トリトチルアミン、ベ
ンズヒドリルアミンなどのアミンでシッフ塩基を形成し
て、水素化ホウ素ナトリウムで還元することにより、実
施できる。
従って、例えば、Alkが上記(a)または(b)で定
義されるアルキレン基を示す一般式(I)の化合物は、
一般式(VII)の2−ベンジルアミノ−7−メトキシテ
トラリン(反応行程式1)を出発物質とし、対応するフ
ェノールを式(III a)または(III a)の化合物と上記
と同じ条件下に反応させて、脱ベンジルすることにより
製造できる。上記反応を下記反応行程式3に示す。
反応行程式3 反応行程式2において、Boc基は、ベンジルオキシカ
ルボニル基または上記の他のN−保護基により置き換え
られて良い。反応行程式3において、ベンジル基は、ベ
ンゼン環上にメトキシ基が置換されているか、或いはフ
ェニル環の1つにメトキシ基が置換されていて良いベン
ズヒドリル基またはトリチル基により置き換えられて良
い。
一般式(I)の化合物の光学活性形は、化合物(II
a)の光学的活性体を出発物質として反応行程式2に要
約される方法によるか、或いは反応行程式3に記載の方
法に従って、化合物(VII)またはメトキシ基で置換さ
れていて良いベンズヒドリル誘導体もしくはトリチル誘
導体をラセミ分割することによるか、または例えば光学
的に活性な酸(好ましくは光学的に活性なマンデル酸)
で塩にして一般式(I)の化合物をラセミ分割すること
により、公知方法に従って、製造することができる。
一般式(IV)のN−保護2−アミノ−7−ヒドロキシ
テトラリンカルボキシアルキルエーテルおよびその塩
は、新規な化合物であり、式(I)の化合物の合成の重
要な中間体である。本発明は、式(IV)の化合物の個々
の異性体およびそれらの混合物をも包含する。
一般式(I)の2−アミノ−7−ヒドロキシテトラリ
ンカルボキシルアルキルエーテルおよびその塩は、薬学
的に活性な化合物の製造の中間体として有用である。例
えば、上記化合物は、胃腸管に選択的に作用するβ−ア
ドレナリン受容体拮抗作用を有し、鎮痙作用を有する医
薬製剤の製造に有用であるフェニルエタノールアミノテ
トラリン類の製造において用いることができる。
従って、本発明の更に目的とするところは、下記式
(XII) 〔式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、C1−C4アルキル
基またはトリフルオロメチル基を示し、AlkおよびRは
上記に同じである。〕で表わされる対応するフェニルエ
タノールアミノテトラリン類の製造において、一般式
(I)の2−アミノ−7−ヒドロキシテトラリンカルボ
キシアルキルエーテルを用いることにある。
フェニルエタノールアミノテトラリン(XII)を製造
する場合、式(I)の化合物を下記式(XIII) 〔式中、Xは上記に同じ。〕で表わされるスチレンオキ
シド(ラセミ体または光学活性体の形態)と反応させる
か、式(I)の化合物を下記(XIV) 〔式中、Xは上記に同じ。〕で表わされるマンデル酸の
機能的誘導体(ラセミ体または光学活性体の形態)と反
応させて、下記式(XV) 〔式中、X、RおよびAlkは上記に同じ。〕で表わされ
る中間体であるマンデルアミド誘導体のアミドカルボニ
ル基をメチレン基に還元して良い;得られた化合物(XI
I)は、必要であれば、対応する薬学的に許容できる塩
に変換しても良い。
式(I)の化合物と式(XIII)のスチレンオキシドと
の反応は、不活性有機溶媒、好ましくは不活性極性有機
溶媒を用いてまたは用いないで、エポキシドの開裂を制
御するために、等モル量のN−トリメチルシリルアセト
アミドの存在下に実施できる。反応は、通常数時間(代
表的には6〜24時間)で完全に終わり、室温でまたは反
応を早めるために、好ましくはより高い温度(代表的に
は50〜90℃)で実施して良い。
酸(XIV)の“機能的誘導体”としては、塩酸塩、無
水物、混合無水物、活性エーテル或いはジシクロヘキシ
ルカルボジイミドまたはベンゾトリアゾリル−N−オキ
シトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオ
ロホスフェート(BOP)で適当に活性化された遊離酸な
どを通常用いることができる。BOPなどの縮合剤で活性
化されたマンデル酸が好適に使用される。マンデル酸
(XIV)の機能的誘導体と化合物(I)との反応は、塩
化メチレンなどの不活性有機溶媒中で、必要であればト
リエチルアミンなどのプロトン受容体の存在下に通常実
施される。
次いで、ジボランまたは“ボラン−メチルスルフィ
ド”と一般的に称されるボランとジメチルスルフィドと
の錯体などの試薬発生ジボラン(reagent generating d
iborane)により、上記で得られたマンデル酸(XV)を
式(XII)の所望の化合物に還元する。テトラヒドロフ
ランなどの有機溶媒の存在下に還元反応を実施する。
合成方法とは無関係に、所望の生成物(XII)の単離
精製は、周知の方法により行われる。
式(XII)の化合物は、上記式中に2個のアステリス
クでマークした2個炭素原子に2個の不整中心を有する
ことが認められる。これらの化合物の製造において、2
つの反応物質(I)および(XIII)或いは(I)および
(XIV)の単鏡像異性体(single enantiomers)の使用
は、化合物(XII)の純粋な異性体をもたらす。上記反
応は、立体保存的(stereoconservative)であり、反応
物質(I)、(XIII)および(XIV)の2種のキラル炭
素原子の絶対立体配置((R.S)と慣用的に称される)
を式(XII)の最終化合物中に同じに維持する。ラセミ
体の反応物質の1つを用いることにより、2種のジアス
テレオ異性体の混合物を得る。一方、ラセミ体の両反応
物質を用いることにより、4種のジアステレオ異性体を
得る。ジアステレオ異性体の分別結晶化または混合物の
クロマトグラフィーにより、可能なジアステレオ異性体
の1つまたは単立体異性体(single stereoisomers)さ
えも多量に含有する化合物を得ることができる。
従って、式(XII)の化合物(X、AlkおよびRは上記
に同じ)の鏡像異性体およびその薬学的に許容される塩
並びに任意の割合の鏡像異性体またはジアステレオ異性
体の混合物もまた、本発明の別の目的である。
式(XII)の化合物の内、好ましい化合物としては、
純粋な鏡像異性体または任意の割合の鏡像異性体もしく
はジアステレオ異性体の混合物として、式中XおよびR
が上記に同じであり、Alkが基−C(R10R11)−または
基Alk1(R10、R11およびAlk1は上記に同じ)である化合
物およびその薬学的に許容される酸付加塩が挙げられ
る。
式(XII)の化合物の更に好ましいものとしては、単
鏡像異性体または任意の割合の鏡像異性体もしくはジア
ステレオ異性体の混合物として、式中XおよびRが上記
に同じであり、Alkが基−C(R10R11)−(R10およびR
11はメチル基である)化合物およびその薬学的に許容さ
れる酸付加塩が挙げられる。
式(XII)の化合物は、欧州特許211721号に開示のテ
トラリン部分の7位にエトキシカルボニルメトキシ置換
基を有する対応する化合物に較べて、β−受容体拮抗剤
として更に強力であり、胃腸管に対して更に選択的であ
ることがわかった。式(XII)の化合物は、腸管運動性
に対して優れた活性を有し、鎮痙剤として有用である。
その毒性は非常に低く、医薬製剤の活性成分として用い
ることができる。
本発明の式(XII)の化合物の1日投与量は、投与経
路、投与方法、治療を目的とするか予防を目的とする
か、被投与者の年令、および疾患の程度によって、投与
される哺乳類の1kg体重当り0−01〜10mg/kgである。式
(XII)の化合物は、通常0.1〜150mg、好ましくは1〜5
0mgを含有する投与形態で、1日1〜5回投与される。
式(XII)の活性成分の単位投与量と、薬学的担体と
を混合して、医薬組成物に好適に成形する。
従って、本発明の特定の目的は、活性成分として式
(XII)の化合物またはその薬学的に許容される塩を含
有し、平滑節の収縮を伴う胃腸管疾患の治療に有用な医
薬製剤にある。
本発明の医薬製剤は、経口投与用、舌下投与用、皮下
投与用、筋肉投与用、静脈投与用、皮内投与用、直腸投
与用などの剤形に成型することができる。
本発明の製剤は、当業者にとって自明である成分また
は賦形剤を用い、通常の方法により製造することができ
る。
下記に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明は
これに限定されるものではない。
製造例1 2−アミノ−7−ヒドロキシテトラリン臭化水素塩 (a)7−メトキシ−2−テトラロン(8g)、ベンジル
アミン(4.8g)、無水トルエン(150ml)およびp−ト
ルエンスルホン酸(100mg)の混合物を3時間還流し、
その後蒸発乾固させる。得られた油状残渣をメタノール
(100ml)に取り、水素化ホウ素ナトリウム(8.5g)を
注意深く加え、得られた溶液を0〜5℃に維持する。こ
の反応混合物を室温で一晩撹拌し、その後水(50ml)を
加え、更に30分間撹拌する。溶媒を蒸発させて、残渣を
水(30ml)と濃水酸化アンモニウム(10ml)との混合物
中に溶解する。反応混合物をエチルアセテート(200m
l)で抽出し、有機層を硫酸ナトリウム上で乾燥し、
過し、蒸発乾固させる。得られた黒っぽい油状物をフラ
ッシュクロマトグラフィー(flash chromatography)に
より、エチルアセテート/メタノール:95/5混合物で溶
離して精製する。得られた遊離塩基をイソプロパノール
(40ml)に溶解し、それに塩酸飽和イソプロパノールを
加え、該塩基を対応する塩酸塩に転換する。このように
して2−ベンジルアミノ−7−メトキシテトラリン塩酸
塩(11.4g)を得る。融点265〜267℃(dec.)。
(b)上記生成物をメタノール(200ml)と水(100ml)
との混合物に溶解し、45〜50℃で大気圧下に10%Pd/C
(1.2g)の存在下に水素添加する。4時間後、触媒を
過して除去し、液を蒸発乾固し、得られた残渣を無水
エタノールに2度溶解し、蒸発乾固する。得られた白色
の固体を熱いイソプロパノール(70ml)に溶解する。冷
却して、沈殿物として2−アミノ−7−メトキシテトラ
リン塩酸塩(7.8g)を得る。融点214〜216℃。
(c)段階(b)で得られた化合物(6.6g)の48%臭化
水素酸(80ml)の懸濁液を2時間還流する。得られた溶
液を蒸発乾固し、残渣を2度無水エタノールに取り、濃
縮乾固する。このようにして得られた油状の生成物を熱
いイソプロパノール(20ml)に溶解する。これにエチル
エーテル(30ml)を加え、2−アミノ−7−ヒドロキシ
テトラリン臭化水素塩(6.8g)の結晶沈殿物を得る。融
点171〜173℃。
製造例2 R−2−アミノ−7−ヒドロキシテトラリン一水和物 無水エタノール(550ml)中に(+)マンデル酸(43
g)を含む溶液を、無水エタノール(550ml)中に粗2−
アミノ−7−メトキシテトラリン遊離塩基(50g)を含
む溶液に加える(上記遊離塩基は、前記製造例1に記載
の対応する塩酸塩を10%水酸化ナトリウムで中和した後
に、エチルアセテートで抽出し、有機溶媒を蒸発させて
得られる)。反応混合物を室温で一晩放置し、得られた
沈殿物を過により回収し、無水エタノールから2回結
晶化し、室温で一晩中放置して析出する生成物を回収す
る。このようにして(+)マンデル酸(34.2g、74%)
との(+)2−アミノ−7−メトキシテトラリン付加塩
を得る。融点190〜192℃。
(最初の結晶化の母液は、別々に回収され、後述する製
造例3に使用される。) 得られた塩(34g)を水(300ml)に懸濁し、反応混合
物に1N水酸化ナトリウムを添加して塩基性にする。これ
をエチルアセテートで抽出して(+)2−アミノ−7−
メトキシテトラリン遊離塩基を得、有機溶媒を蒸発除去
し、残渣を48%臭化水素酸(260ml)に溶解する。反応
混合物を3時間還流温度に加熱し、その後真空下に濃縮
乾固する。残渣を水(70ml)に溶解した水溶液を濃水酸
化アンモニウムの添加によって塩基性にし、一晩中冷却
する。沈殿物を過により回収してR−2−アミノ−7
−ヒドロキシテトラリン一水和物(17g)を収得する。
融点143〜144℃、▲〔α〕20 D▼=+85.1゜(メタノー
ル中0.5%濃度)。対応する塩酸塩は、文献〔モレキュ
ラー ファーマコロジー(Molecular Pharmacology),1
982,22,281−289〕に報告されたものと一致する旋光度
を有する。
製造例3 S−2−アミノ−7−ヒドロキシテトラリン一水和物 (−)2−アミノ−7−メトキシテトラリンの(+)
マンデル酸塩を含む上記製造例2の生成物の最初の結晶
化の母液を蒸発乾固し、残渣を水(300ml)に懸濁し、
反応混合物を1N水酸化ナトリウムの添加によって塩基性
にする。遊離塩基をエチルアセテートで抽出し、その後
(+)マンデル酸の変わりに(−)マンデル酸を使用す
る以外は製造例2と同様にして有機溶液を処理し、
(−)2−アミノ−7−メトキシテトラリンの(−)マ
ンデル酸塩(融点189〜191℃)を収得し、これを中和
し、HBrで脱メチル化してS−2−アミノ−7−ヒドロ
キシテトラリン一水和物(17g)を得る。融点143〜144
℃、▲〔α〕20 D▼=−86.9゜(メタノール中0.5%濃
度)。
対応する塩酸塩は、文献(モレキュラー ファーマコ
ロジー、1982、22、281〜289)に報告されたものと一致
する旋光度を有する。
製造例4 2−ベンジルアミノ−7−ヒドロキシテトラリン 製造例1のステップ(a)に記載の2−ベンジルアミ
ノ−7−メトキシテトラリン塩酸塩(25g)と33%臭化
水素酸とを酢酸(215ml)に含有させた混合物を48%臭
化水素酸(36ml)の存在下に撹拌しながら2時間還流す
る。その後反応混合物を減圧下に濃縮乾固し、残渣を無
水エタノール(100ml)に取り、濃縮乾固する。無水エ
タノールへの取り濃縮乾固することを更に2回繰り返し
て得られた生成物を最終的にアセトン(150ml)を用い
て摩砕し、過して2−ベンジルアミノ−7−ヒドロキ
シテトラリン臭化水素塩(25.3g)を収得する。融点198
〜200℃。
この生成物を熱水(1300ml)中に溶解し、冷却した
後、濃水酸化アンモニウムを加える。遊離塩基をエチル
アセテートで抽出し、有機溶液を乾燥し、溶媒を蒸発除
去し、得られた固体をトルエン(250ml)から結晶化さ
せ、2−ベンジルアミノ−7−ヒドロキシテトラリン遊
離塩基(14g)を得る。融点161〜163℃。
製造例5 S−2−ベンジルアミノ−7−メトキシテトラリン塩酸
塩 無水エタノール(150ml)中に(−)マンデル酸(24.
5g)を含有する溶液を、無水エタノール(140ml)中に
製造例1のステップ(a)に記載の2−ベンジルアミノ
−7−メトキシテトラリン遊離塩基(44g)を含有する
溶液に加える。これを室温で一晩中放置して生じた沈殿
物を過によって回収し、洗浄し、無水エタノール(25
0ml)から2度晶出させて含有する(−)2−ベンジル
アミノ−7−メトキシテトラリンの(−)マンデル酸付
加塩(33g)を収得する。融点155〜157℃。▲〔α〕20
365▼=−316゜(メタノール中1%濃度)。(最初の結
晶化から得られた母液は、別々に回収され、後述する製
造例7に使用される。) 得られた塩(30g)を水(400ml)に溶解し、この水溶
液に32%水酸化アンモニウムを添加して塩基性にする。
遊離塩基をエチルアセテートで抽出し、有機抽出物を水
で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮乾固して油
状の生成物(20g)を得、これをイソプロパノールに溶
解する。塩化水素で飽和されたイソプロパノールの添加
によって生じる沈殿物を過により回収し、乾燥し(22
g)、メタノール/水:1/1の混合物から2回結晶化さ
せ、目的のS−2−ベンジルアミノ−7−メトキシテト
ラリン塩酸塩を収得する。融点287〜290℃。▲〔α〕20
365▼=−231゜(メタノール中1%濃度)。
この化合物(S)の絶対配置は、N−ベンジル基の除
去して、得られた生成物の旋光度と文献公知の旋光度と
を比較することによって指定される。
製造例6 S−2−ベンジルアミノ−7−ヒドロキシテトラリン臭
化水素塩 酢酸(100ml)中の33%臭化水素酸と48%臭化水素酸
(100ml)との混合物中にS−2−ベンジルアミノ−7
−メトキシテトラリン塩酸塩(15g)を含有する溶液を
撹拌下に3時間還流する。得られた溶液を減圧下に蒸発
乾固し、残渣を無水エタノールに取り蒸発乾固する。残
渣を無水エタノールに取って、濃縮乾固するステップを
3回繰り返す。このようにして得られた油状残渣を熱し
たアセトンに溶解し、そこから結晶化させる。沈殿物を
過により回収し、アセトンおよびエチルエーテルで洗
浄し、乾燥してS−2−ベンジルアミノ−7−ヒドロキ
シテトラリン臭化水素塩(17g)を収得する。融点198〜
202℃。▲〔α〕20 365▼=−201.7゜(メタノール中1
%濃度)。
製造例7 R−2−ベンジルアミノ−7−メトキシテトラリン塩酸
塩 (−)2−ベンジルアミノ−7−メトキシテトラリン
の(−)マンデル酸付加塩の最初の結晶化から得られた
母液(製造例5)を濃縮乾固し、得られた残渣を水(40
0ml)に溶解する。この水溶液を32%水酸化アンモニウ
ムの添加により塩基性とし、得られた遊離塩基をエチル
アセテートで抽出する。有機抽出物を水で洗浄、硫酸ナ
トリウムで乾燥し、濃縮乾固する。残渣をエタノールに
溶解し、そこに無水エタノール(75ml)中に(+)マン
デル酸(12.5g)を含有する溶液を加える。室温で一晩
中放置して生じた沈殿物を過によって回収し、洗浄
し、無水エタノールから3回結晶化させて、(+)2−
ベンジルアミノ−7−メトキシテトラリンの(+)マン
デル酸付加塩(24g)を収得する。融点152〜154℃。▲
〔α〕20 365▼=+309゜(メタノール中1%濃度)。
得られた塩(20g)を水(300ml)に溶解し、この水溶
液を32%水酸化アンモニウムの添加により塩基性にす
る。遊離塩基をエチルアセテートで抽出し、有機抽出物
を水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮乾固す
る。残渣をイソプロパノールに溶解し、それに塩化水素
が飽和したイソプロパノールを加えて、粗R−2−ベン
ジルアミノ−7−メトキシテトラリン塩酸塩を沈殿させ
ル。沈殿物を過により回収し、乾燥し、メタノール/
水:1/1混合物からの結晶化を2回行う。融点278278〜28
2℃。▲〔α〕20 365▼=+229.9゜(メタノール中1%
濃度)。
製造例8 R−2−ベンジルアミノ−7−ヒドロキシテトラリン臭
化水素塩 酢酸(100ml)中の33%臭化水素酸と48%臭化水素酸
との混合物中にR−2−ベンジルアミノ−7−メトキシ
テトラリン塩酸塩(15g)を含有する溶液を撹拌下に3
時間還流する。得られた溶液を減圧下に蒸発乾固し、残
渣を無水エタノールに取り、このエタノール溶液を蒸発
乾固する。残渣を無水エタノールに取り、濃縮乾固する
ステップを3回繰り返す。得られた残渣を熱したアセト
ンに溶解し、そこから結晶化させる。沈殿物を過によ
り回収し、アセトンおよびエチルエーテルで洗浄し、乾
燥してR−2−ベンジルアミノ−7−ヒドロキシテトラ
リン臭化水素塩(15.5g)を収得する。融点198〜202
℃。▲〔α〕20 365▼=+198.4゜(メタノール中1%濃
度)。
実施例1 2−ベンシルアミノ−7−(エトキシカルボニルペンタ
ン−5−イルオキシ)テトラリン塩酸塩 合成IVにおける2−ベンジルアミノ−7−ヒドロキシ
テトラリン遊離塩基(8g)と55%水素化ナトリウム(1.
7g)を含有するトルエン(250ml)との混合物を窒素気
流下に保持し、30分間70℃に加熱する。反応混合物を室
温まで冷却し、6−ブロモヘキサノイックアシッドエチ
ルエステル(10.5g)と臭化テトラブチルアンモニウム
(0.5g)をトルエン(200ml)に含有する混合物をゆっ
くりと滴下する。8時間の還流後、反応混合物を室温ま
で冷却し、それに水(100ml)を加える。有機層を分離
し、3N水酸化ナトリウムで洗浄し、乾燥し、濃縮乾固す
る。得られた残渣をイソプロパノールに溶解し、塩化水
素が飽和したイソプロパノールを加えて目的化合物(8.
9g)を沈殿させる。融点140〜142℃。
実施例2 2−アミノ−7−(エトキシカルボニルペンタン−5−
イルオキシ)テトラリン塩酸塩 実施例1で合成した2−ベンジルアミノ−7−(エト
キシカルボニルペンタン−5−イルオキシ)テトラリン
塩酸塩(8.9g)を含有する95%エタノール(150ml)溶
液を大気圧、60℃で水素添加触媒としての10%Pd/C(1
g)の存在下に水素添加する。3時間後、触媒を過に
より除去し、液を濃縮乾固し、残渣は無水エタノール
(100ml)への溶解および濃縮乾固を2回行なう。得ら
れた生成物をアセトン(100ml)を用いて摩砕し、過
し、イソプロパノール(50ml)から結晶化させ、上記に
示した目的化合物5.5gを得る。融点114〜117℃。
実施例3 2−ベンジルアミノ−7−(エトキシカルボニルプロパ
ン−3−イルオキシ)テトラリン塩酸塩 製造例4における2−ベンジルアミノ−7−ヒドロキ
シテトラリン遊離塩基(15g)と95%水素化ナトリウム
(2.8g)を含有するトルエン(400ml)との混合物を窒
素流下に保持し、30分間70℃に加熱する。反応混合物を
室温まで冷却し、4−ブロモブタノイックアシッドエチ
ルエステル(9.2ml)と臭化テトラブチルアンモニウム
(0.5g)とをトルエン(200ml)に含有させた混合物を
ゆっくりと滴下する。90℃で8時間加熱した後、反応混
合液を室温まで冷却し、エチルエーテル(100ml)で2
回抽出する。有機層を0.1N水酸化ナトリウムと水との混
合物で洗浄し、濃縮乾固する。残渣をイソプロパノール
(100ml)に溶解し、この溶液に活性炭を加えて懸濁さ
せ、過する。液に塩化水素が飽和したイソプロパノ
ールを添加して酸性とし、目的化合物(14g)を沈殿さ
せる。融点175〜177℃。
実施例4 2−アミノ−7−(エトキシカルボニルプロパン−3−
イルオキシ)テトラリン塩酸塩 実施例3で合成した2−ベンジルアミノ−7−(エト
キシカルボニルプロパン−3−イルオキシ)テトラリン
塩酸塩(14g)を含有する95%エタノール(250ml)と水
(10ml)との混合物を大気圧下に、60℃で、水素添加触
媒として10%Pd/C(2g)の存在下に水素添加する。5時
間後、触媒を去し、液を濃縮乾固する。残渣を無水
エタノール(100ml)に取り濃縮乾固し、これを数回く
り返す。その後得られた生成物をアセトンで摩砕し、
過し、イソプロパノールから結晶化させて、目的化合物
8.8gを得る。融点134〜136℃。
実施例5 2−ベンジルアミノ−7−(エトキシカルボニルブタン
−4−イルオキシ)テトラリン塩酸塩 製造例4で合成した2−ベンジルアミノ−7−ヒドロ
キシテトラリン遊離塩基(10g)と80%水素化ナトリウ
ム(1.6g)を含有するジメチルスルホキシド(140ml)
の溶液を室温で窒素流下に30分間撹拌する。ヨウ化カリ
ウムの触媒量および5−ブロモ吉草酸エチルエステル
(10.45g)を反応混合物に加え、17時間室温での撹拌を
続ける。その後氷/水(400ml)を加え、反応混合物を
エチルアセテートで抽出する。有機層を2N NaOHで洗浄
し、その後水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、真
空下に濃縮乾固する。残渣をイソプロパノールに溶解
し、得られた溶液に塩化水素が飽和したイソプロパノー
ルを添加して目的化合物を沈殿させ、イソプロパノール
(100ml)から結晶化させる。収量10.7g。融点154〜156
℃。
実施例6 2−アミノ−7−(エトキシカルボニルブタン−4−イ
ルオキシ)テトラリン塩酸塩 実施例5で合成した2−ベンジルアミノ−7−(エト
キシカルボニルブタン−4−イルオキシ)テトラリン塩
酸塩(10.7G)95%エタノール(250ml)および水(25m
l)に含有させた溶液を水素添加触媒として10%Pd/C
(1.2g)を用い、60℃、大気圧で水素添加する。6時間
後、触媒を去し、液を濃縮する。残渣を無水エタノ
ールに取り濃縮乾固し、これを数回くり返す。その後、
得られた生成物をエチルエーテルで摩砕し、過する。
残渣をイソプロパノールから結晶化させて上記に示した
目的化合物8gを収得する。融点131〜133℃。
実施例7 2−ベンジルアミノ−7−(2−カルボキシ−プロパン
−2−イルオキシ)テトラリン および 2−ベンジルアミノ−7−(2−エトキシカルボニル−
プロパン−2−イルオキシ)テトラリンオキサレート 製造例4で合成した2−ベンジルアミノ−7−ヒドロ
キシテトラリン遊離塩基(19g)および1,1,1−トリクロ
ロ−2−メチル−2−プロパノール(26.6g)をアセト
ン(500ml)に含有させた溶液を室温で15分間撹拌す
る。その後、反応混合物を15℃まで冷却し、それに水酸
化カリウム(10.9g)を加え、この反応混合物を室温で
2時間撹拌する。次いで水酸化カリウム(10.9g+10.9
g)を2回追加して加え、得られた反応混合物を一晩中
室温で撹拌し、その後減圧下に濃縮乾固する。氷/水
(250ml)を加え、溶液をエチルエーテルで洗浄し、活
性炭で脱色し、HClを添加してpH5〜6まで酸性にする。
沈殿した2−ベンジルアミノ−7−(2−カルボキシ−
プロパン−2−イルオキシ)テトラリン(14g)を過
により回収し、塩化チオニル(3.6ml)を含有する無水
エタノール(100ml)溶液に加える。混合物を還流温度
に4時間加熱し、濃縮乾固する。これに氷/水の混合物
を加え、溶液を水酸化アンモニウムの添加により塩基性
にする。溶液をエチルアセテートで抽出し、有機抽出物
を乾燥し、濃縮乾固する。得られた遊離塩基をアセトン
に溶解し、それにシュウ酸を加える。沈殿物を過によ
り回収し、95%エタノール(180ml)から結晶化させ
て、2−ベンジルアミノ−7−(2−エトキシカルボニ
ル−プロパン−2−イルオキシ)テトラリンオキサレー
ト11.3gを収得する。融点174〜176℃。
上記で得られた2−ベンジルアミノ−7−(2−カル
ボキシ−プロパン−2−イルオキシ)テトラリンの少量
を水で洗浄し、アセトンで処理し、乾燥する。融点240
〜242℃。
上記酸を実施例2における手順により水素添加して、
対応する脱保護された2−アミノ−7−(2−カルボキ
シプロパン−2−イルオキシ)テトラリンを得る。
実施例8 2−アミノ−7−(2−エトキシカルボニルプロパン−
2−イルオキシ)テトラリンオキサレート 実施例7で合成した2−ベンジルアミノ−7−(2−
エトキシカルボニル−プロパン−2−イルオキシ)テト
ラリン遊離塩基(9.1g)を含有する95%エタノール(10
0ml)と塩酸(4ml)との溶液を60℃、大気圧下に、水素
添加触媒として10%Pd/C(1g)を用いて水素添加する。
4時間後、触媒を過し、液を濃縮する。残渣を無水
エタノールに取り濃縮乾固し、これを数回くり返す。そ
の後、得られた生成物を希水酸化アンモニウムに溶解
し、エチルエーテルで抽出する。有機層を乾燥し、濃縮
乾固し、残渣をフラッシュクロマトグラフィーに供し、
塩化メチレン/エタノール:8/2混合物で溶離させて精製
する。所望の生成物を含有する分画を一緒にして、濃縮
乾固する。残渣をアセトンに溶解し、シュウ酸を加えて
目的化合物を沈殿させ、その後、アセトン(10ml)から
結晶化させて、0.66gを収得する。融点140〜142℃。
実施例9 S−2−ベンジルアミノ−7−(2−エトキシカルボニ
ルプロパン−2−イルオキシ)テトラリン塩酸塩 S−2−ベンジルアミノ−7−ヒドロキシテトラリン
遊離塩基(製造例6に記載の対応する臭化水素塩を水に
溶解し、この水溶液を濃水酸化アンモニウムの添加によ
り塩基性にし、該遊離塩基をエチルアセテートで抽出
し、有機溶媒を蒸発除去して合成される)から出発する
以下は実質的に実質例7と同様にして目的化合物を合成
する。この操作の最後に、得られた遊離塩基をイソプロ
パノールに溶解し、塩酸で飽和されたイソプロパノール
を加えてその塩酸塩を沈殿させ、過により分離し、イ
ソプロパノールから結晶化させる。
▲〔α〕20 365▼=−156.2゜(メタノール中0.5%濃
度)。融点152〜154℃。
実施例10 R−2−ベンジルアミノ−7−(2−エトキシカルボニ
ルプロパン−2−イルオキシ)テトラリン塩酸塩 R−2−ベンジルアミノ−7−ヒドロキシテトラリン
遊離塩基(製造例8に記載の対応する臭化水素塩を水に
溶解し、濃水酸化アンモニウムの添加により塩基性に
し、該遊離塩基をエチルアセテートで抽出し、有機溶媒
を蒸発除去して合成される)を出発物質する以外は実質
的に実施例7と同様にして目的化合物を合成する。この
操作の最後に、得られた遊離塩基をイソプロパノールに
溶解し、塩酸で飽和されたイソプロパノールを加えてそ
の塩酸塩を沈殿させ、過により分離し、イソプロパノ
ールから結晶化させる。▲〔α〕20 365▼=+158.4゜
(メタノール中0.5%濃度)。融点148〜150℃。
実施例11 S−2−アミノ−7−(2−エトキシカルボニルプロパ
ン−2−イルオキシ)テトラリンオキサレート 実施例9で得られた化合物から出発する以外は実質的
に実施例8と同様にして目的化合物を合成する。▲
〔α〕20 365▼=−140.4゜(メタノール中1%濃度)。
融点132〜134℃。
実施例12 R−2−アミノ−7−(2−エトキシカルボニルプロパ
ン−2−イルオキシ)テトラリンオキサレート 実施例10で得られた化合物から出発する以外は実質的
に実施例8と同様にして目的化合物を合成する。▲
〔α〕20 365▼=−140.9゜(メタノール中1%)。融点
131〜134℃。
実施例13 N−〔7−(エトキシカルボニルブタン−4−イルオキ
シ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル〕−2−
ヒドロキシ−2−(3−クロルフェニル)エタンアミン
塩酸塩 2−アミノ−7−(エトキシカルボニルブタン−4−
イルオキシ)テトラリン遊離塩基(5g)(実施例6で合
成した対応する塩酸塩を水に溶解し、水溶液を濃水酸化
アンモニウムの添加により塩基性にし、該遊離塩基をエ
チルアセテートで抽出し、溶媒を蒸発除去して得られ
る)と3−クロロスチレンオキサイド(4.6g)とを含有
する無水ジメチルスルホキシド(15ml)の溶液を窒素流
下に撹拌しながら11時間80℃に加熱する。一晩中室温で
放置した後、反応混合物を氷/水混合物に注ぎ、エチル
アセテートで抽出する。有機層を水で洗浄し、硫酸ナト
リウム上で乾燥し、濃縮乾固する。得られた残渣をエチ
ルエーテルに溶解し、それに塩化水素が飽和したイソプ
ロパノールを加える。沈殿物を過により回収し、乾燥
し、イソプロパノール(40ml)から2度結晶化して目的
化合物3.9gを得る。融点127〜130℃。
実施例14 N−〔7−(エトキシカルボニルペンタン−5−イルオ
キシ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル〕−2
−ヒドロキシ−2−(3−クロロフェニル)エタンアミ
ン塩酸塩 実施例2で合成した対応する塩酸塩を中和して得られ
る2−アミノ−7−(エトキシカルボニルペンタン−5
−イルオキシ)テトラリン遊離塩基(4.2g)とトリメチ
ルシリルアセトアミド(2.4g)とを含有する無水ジメチ
ルスルホキシド(10ml)の溶液を20分間25℃で撹拌す
る。その後、それに3−クロロスチレンオキサイド(3.
6g)を加え、反応混合物を9時間80℃に加熱し、その
後、濃塩酸(3ml)を含有する水(100ml)中に注ぐ。エ
チルアセテート(50ml)を加え、得られた混合物を1時
間撹拌する。水層を分離し、エチルアセテート(2×50
ml)で洗浄する。有機洗液を先に分離した有機層と合わ
し、水→希水酸化アンモニウム→水の順序で洗浄する。
洗浄した有機層を乾燥し、濃縮乾固する。残渣をフラッ
シュクロマトグラフィーに供し、エチルアセテートで溶
離することにより生成する。回収した分画中の溶媒を蒸
発除去して得られる生成物をイソプロピルエーテル(10
0ml)に溶解し、それに塩化水素が飽和したイソプロパ
ノールを加える。分離した油状の生成物(3.9g)を放置
したまま固化し、次いで過により回収した。イソプロ
パノール(20ml)からの結晶化によって目的化合物2gを
得る。融点109〜112℃。
実施例15 N−[7−(エトキシカルボニルプロパン−3−イルオ
キシ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル]−2
−ヒドロキシ−2−(3−クロロフェニル)エタナミン
塩酸塩 無水のジメチルスルホキシド(10ml)中に実施例4で
調製した対応する塩酸塩の中和により得られた2−アミ
ノ−7−(エトキシカルボニルプロパン−3−イルオキ
シ)テトラリン遊離塩基(5.3g)およびN−トリメチル
シリルアセトアミド(2.75g)を含む混合物を無水条件
下に反応容器に収容し、窒素気流中で25℃で20分間保持
する。次いで、これに3−クロロスチレンオキサイド
(3g)を加え、反応混合物を60℃で7時間加熱する。室
温で1晩放置した後、反応混合物を水中に注ぎ入れ、酢
酸エチルにより抽出する。有機層を完全に水洗し、乾燥
し、濃縮乾固する。得られた残留物をイソプロパノール
に溶解し、さらにこれに塩化水素で飽和したイソプロパ
ノールを加える。析出物を濾過により回収し、イソプロ
パノール(80ml)から再結晶させて、上記の化合物4.4g
を得る。融点=156〜158℃。
実施例16 N−[7−(2−エトキシカルボニル−プロパン−2−
イルオキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナフチ
ル]−2−ヒドロキシ−2−(3−クロロフェニル)エ
タナミン塩酸塩 無水のジメチルスルホキシド(10ml)中に実施例8で
調製した対応するシュウ酸塩の中和により得られた2−
アミノ−7−(2−エトキシカルボニル−プロパン−2
−イルオキシ)テトラリン遊離塩基(3.2g)およびN−
トリメチルシリルアセトアミド(2.5g)を含む混合物を
無水条件下且つ窒素気流中室温で20分間撹拌する。次い
で、これに3−クロロスチレンオキサイド(2.8g)を加
え、反応混合物を80℃で8時間加熱し、室温で1晩放置
し、次いで3−クロロスチレンオキサイド(1.0g)を追
加し、80℃でさらに5時間加熱し、氷/水(150ml)に
注ぎ入れる。高濃度塩酸(数滴)および酢酸エチル(10
0ml)をこれに加え、得られた混合物を室温で1時間撹
拌する。分離した2層の一方である水層を酢酸エチル
(50mlで2回)で洗浄し、有機性の洗浄物を分離した他
方の有機層と合わせ、水、希水酸化アンモニウムおよび
水で順次洗浄し、乾燥し、濃縮乾固して、油状生成物
(6.6g)を得る。これは、酢酸エチルを溶離剤とするフ
ラッシュ クロマトグラフィーにより精製される。この
様にして精製された生成物は、これをイソプロピルエー
テルに溶解し、塩化水素で飽和したイソプロパノールの
添加により、得られた溶液を酸性化して、対応する塩酸
塩に転換される。溶液を放置することにより、析出物が
形成されるので、これを濾過し、イソプロピルアルコー
ルを使用して2回結晶化を行なうことにより、所定の化
合物1gを得る。融点=142〜144。
実施例17 N−[(2S)−7−(2−エトキシカルボニル−プロパ
ン−2−イルオキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−
ナフチル]−(2R)−2−ヒドロキシ−2−(3−クロ
ロフェニル)エタナミン塩酸塩 実施例16の手法に準じて、(R)−3−クロロスチレ
ンオキサイドおよび実施例11で調製した対応するシュウ
酸塩の中和により得られたS−2−アミノ−7−(2−
エトキシカルボニルプロパン−2−イルオキシ)テトラ
リン遊離塩基を出発原料として、上記の化合物を製造し
た。
▲〔α〕20 365▼=−270゜(メタノール中1%濃度)、
融点206〜208℃。
実施例18 N−[(2R)−7−(2−エトキシカルボニル−プロパ
ン−2−イルオキシ)1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナ
フチル]−(2R)−2−ヒドロキシ−2−(3−クロロ
フェニル)エタナミン塩酸塩 実意例16の手法に準じて、(R)−3−クロロスチレ
ンオキサイドおよび実施例12で調製した対応するシュウ
酸塩の中和により得られたR−2−アミノ−7−(2−
エトキシカルボニルプロパン−2−イルオキシ)テトラ
リン有機塩基を出発原料として、上記の化合物を製造し
た。
▲〔α〕20 365▼=+125.70゜(メタノール中1%濃
度);融点=109〜112℃。
EP−A−255415に開示された方法にしたがって、実施
例13および16で得られた化合物を使用して、分離したラ
ットの結腸テストを行なった。IC50として表されるこれ
ら化合物の活性は、EP−A−211721の実施例11に記載さ
れたN−[7−(エトキシカルボニルメトキシ)−1,2,
3,4−テトラヒドロ−2−ナフチル]−2−ヒドロキシ
−2−(3−クロロフェニル)エタナミン シュウ酸塩
の活性よりも高いことが見出された。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (17)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式(I) [式中、Alkは、直鎖状または分枝状の(C3〜C5)アル
    キレン鎖を示す;Rは、水素または(C1〜C4)のアルキル
    を示す。]で表される2−アミノ−7−ヒドロキシテト
    ラリン カルボキシアルキル エーテルまたはその塩。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の化合物において、Alkが
    下記のいずれかである化合物: (R1は、エチル、プロピルまたはブチルを示す;R2〜R7
    は全てが水素であるか、或いはR2〜R7の1つがメチルま
    たはエチルであって、その他が水素であるか、或いはR2
    〜R7の2つがメチルであって、その他が水素である;R′
    〜R′は全てが水素であるか、或いはR′〜R′
    の一つがメチルであって、その他が水素である) (R10およびR11は相互に無関係にメチルまたはエチルで
    あるか、或いはR10がメチルである場合にはR11はプロピ
    ルであっても良い) (R12およびR13の一方は水素であって、他方はメチル、
    エチルまたはプロピルであるか、或いはR12およびR13
    一方はメチルであって、他方はメチルまたはエチルであ
    る)。
  3. 【請求項3】Alkが (R1−R11およびR′−R′は請求項2に定義され
    たものと同じ)である請求項2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】2−アミノ−7−(エトキシカルボニルプ
    ロパン−3−イルオキシ)テトラリン、2−アミノ−7
    −(エトキシカルボニルブタン−4−イルオキシ)テト
    ラリン、2−アミノ−7−(エトキシカルボニルペンタ
    ン−5−イルオキシ)テトラリン、2−アミノ−7−
    (2−エトキシカルボニルプロパン−2−イルオキシ)
    テトラリンおよびこれらの塩からなる群から選ばれた請
    求項3に記載の化合物。
  5. 【請求項5】下記式(IV)で表されるN−保護2−アミ
    ノ−7−ヒドロキシテトラリンカルボキシアルキル エ
    ーテルおよびその塩; (式中、R′は、接触水素添加または酸加水分解により
    除去できるアミノ保護基であり、AlkおよびRは請求項
    1の定義に同じ)。
  6. 【請求項6】R′が、tert−ブトキシカルボニル、ベン
    ジルオキシカルボニルおよびベンゼン環中でメトキシ基
    により置換されていないかまたは置換されているベンジ
    ル、ベンズヒドリルまたはトリチル基からなる群から選
    択される請求項5に記載の化合物。
  7. 【請求項7】2−ベンジルアミノ−7−(エトキシカル
    ボニルプロパン−3−イルオキシ)テトラリン、2−ベ
    ンジルアミノ−7−(エトキシカルボニルブタン−4−
    イルオキシ)テトラリン、2−ベンジルアミノ−7−
    (エトキシカルボニルペンタン−5−イルオキシ)テト
    ラリン、2−ベンジルアミノ−7−(2−エトキシカル
    ボニルプロパン−2−イルオキシ)テトラリンおよびこ
    れらの塩からなる群から選ばれた請求項6に記載の化合
    物。
  8. 【請求項8】下記式(XII) [式中、Xは水素原子、ハロゲン原子、C1−C4アルキル
    またはトリフルオロメチルを示し、Rは水素原子または
    C1−C4アルキルを示し、Alkは請求項1乃至3のいずれ
    かで定義されたものと同じである。]で表されるフェニ
    ルエタノールアミノテトラリン誘導体およびその薬学的
    に許容される塩。
  9. 【請求項9】下記一般式(I) (式中、AlkおよびRは請求項1で定義したものに同じ
    である)で表される化合物と下記式(XIII) 〔式中、Xは上記に同じ。〕で表されるスチレンオキシ
    ドと反応させて、中間体である下記式(XV) 〔式中、X、RおよびAlkは上記に同じ。〕のマンデル
    アミド誘導体のアミドカルボニル基をメチレン基に還元
    し、得られた化合物(XII)を、必要であれば、対応す
    る薬学的に許容できる塩に変換することによる、請求項
    8に記載のフェニルエタノールアミノテトラリンの製造
    方法。
  10. 【請求項10】下記一般式(I) (式中、AlkおよびRは請求項1で定義したものに同じ
    である)で表される化合物と下記式(XIV) 〔式中、Xは上記に同じ。〕で表されるマンデル酸の機
    能的誘導体(ラセミ体または光学活性体の形態)と反応
    させて、中間体である下記式(XV) 〔式中、X、RおよびAlkは上記に同じ。〕のマンデル
    アミド誘導体のアミドカルボニル基をメチレン基に還元
    し、得られた化合物(XII)を、必要であれば、対応す
    る薬学的に許容できる塩に変換することによる、請求項
    8に記載のフェニルエタノールアミノテトラリンの製造
    方法。
  11. 【請求項11】Alkが下記基である請求項8に記載の化
    合物。 (R1は、エチル、プロピルまたはブチルを示す;R2〜R7
    は全てが水素であるか、或いはR2〜R7の1つがメチルま
    たはエチルであって、その他が水素であるか、或いはR2
    〜R7の2つがメチルであって、その他が水素である;R′
    〜R′は全てが水素であるか、或いはR′〜R′
    の一つがメチルであって、その他が水素原子である;R
    10およびR11は同一または異なってメチルまたはエチル
    を示し、R10がメチルである場合は、R11はプロピルであ
    る。)
  12. 【請求項12】Alkが下記式で示されるものである請求
    項11に記載の化合物: (式中、R10およびR11は、請求項11の定義に同じ)。
  13. 【請求項13】N−[7−(エトキシカルボニルブタン
    −4−イルオキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−ナ
    フチル]−2−ヒドロキシ−2−(3−クロロフェニ
    ル)エタナミンおよびその薬理的に許容される塩からな
    る群から選ばれた請求項8に記載の化合物。
  14. 【請求項14】N−[7−(エトキシカルボニルプロパ
    ン−3−イルオキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−
    ナフチル]−2−ヒドロキシ−2−(3−クロロフェニ
    ル)エタナミンおよびその薬理的に許容される塩からな
    る群から選ばれた請求項8に記載の化合物。
  15. 【請求項15】N−[7−(エトキシカルボニルペンタ
    ン−5−イルオキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−
    ナフチル]−2−ヒドロキシ−2−(3−クロロフェニ
    ル)エタナミンおよびその薬理的に許容される塩からな
    る群から選ばれた請求項8に記載の化合物。
  16. 【請求項16】N−[7−(エトキシカルボニルプロパ
    ン−2−イルオキシ)−1,2,3,4−テトラヒドロ−2−
    ナフチル]−2−ヒドロキシ−2−(3−クロロフェニ
    ル)エタナミンおよびその薬理的に許容される塩からな
    る群から選ばれた請求項8に記載の化合物。
  17. 【請求項17】請求項8に記載の化合物を有効成分とし
    て含有する胃腸管疾患用医薬。
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