JP2851622B2 - 角切り野菜の色彩選別機 - Google Patents

角切り野菜の色彩選別機

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JP2851622B2 JP18647488A JP18647488A JP2851622B2 JP 2851622 B2 JP2851622 B2 JP 2851622B2 JP 18647488 A JP18647488 A JP 18647488A JP 18647488 A JP18647488 A JP 18647488A JP 2851622 B2 JP2851622 B2 JP 2851622B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、角切りにしたにんじん、じゃがいも等の野
菜の中から、不良品を色相によって選別して除去する角
切り野菜の色彩選別機に関する。
〔従来の技術〕
従来、穀粒に光を投射して、その反射光の光量により
所定の色彩を有しない不良品、異物を選別除去するもの
として特公昭54−28336号公報等が知られ、また、波長
の異なる光を果実表皮に投射し、それらの反射光量を測
定することにより、果実を複数段に評価するものが特公
昭59−26357号等で公知である。
〔発明が解決しようとする問題点〕
ところで、前記特公昭54−28336号等の選別機構にお
いては、米粒等の穀粒を検出部へ整列させて供給するた
めの流下樋が設けられるのであるが、角切りの野菜は米
粒のように滑流することなく跳ねながら流下したり、あ
るいは野菜のカット面の水分によって樋面に付着するの
で不適であり、また、特公昭59−26357号で見られるよ
うにベルト搬送するものにおいても、角切り野菜のカッ
ト面の水分によって角切り野菜がベルト表面から離れに
くくなり、そのため、ベルトの終端から放出される角切
り野菜が正確に検出部に到達しないという不具合があ
る。
本発明はこれらの問題点にかんがみ、被選別物の検出
部への供給を正確に行うことのできる角切り野菜の色彩
選別機を提供することを技術的課題とする。
〔問題点を解決するための手段〕
前記問題点を解決するため本発明の角切り野菜の色彩
選別機においては、ほぼ水平に横架した搬送ベルトの始
端側に適量供給手段を接続し、同終端側には不良品検出
手段並びにこの不良品を除去するエジェクターを備えて
なる角切り野菜の色彩選別機において、 イ.前記不良品検出手段は1つの光学系に対して横方向
に複数の受光センサーを備えた受光部並びに光源を設け
た光学ケースを、搬送ベルトの終端部から帯状に放出す
る被選別物を挟んで対設する。
ロ.これらの光学ケースには各受光部に相対するバック
グラウンドをそれぞれ設ける。
ハ.更に、搬送ベルト表面には、その回転方向に延びる
線状の毛状突起をベルトの幅方向であって角切り野菜の
1辺の長さよりもやや短い間隔に植設する。
という技術的手段を講じたものである。
そして、各毛状突起の間隔は複数の受光センサーの検
出点における検出幅と一致させることが効果的である。
また、一方の光学ケースには被選別物の流れ方向に2
つの受光部を設けるとよい。
〔作用〕
適量供給手段によって搬送ベルトに適量ずつ角切り野
菜が供給され、搬送ベルト終端側に搬送される。搬送ベ
ルト終端部に至った角切り野菜は、一対の光学ケースの
間に向けて放出されるのであるが、角切り野菜は搬送ベ
ルト表面に、角切り野菜の1辺の長さよりもやや短い間
隔に植設された線状の毛状突起の間に、ある一辺を下方
にして支えられた搬送されるので、角切り野菜のカット
面が搬送ベルトに当着することがなく、しかも、各光学
ケース内の受光部に、より多くの面を向けて搬送終端部
から一定の落下路を描いて一対の光学ケースの間を落下
する。一対の光学ケースの間を落下する角切り野菜は、
光源からの投射光を受けるとともに2方向からの受光部
により角切り野菜のより多くの面の反射光量を検出さ
れ、この反射光量に基づいて不良品を判別し、エジェク
ターで除去する。
そして、各毛状突起の幅が各受光センサーの検出幅と
同一であるなら、ある一対の毛状突起によって搬送され
る角切り野菜は、必ずこの一対の毛状突起に対応する一
対の受光センサー間を通過するように働く。
また、一方の光学ケースに、被選別物の流れ方向に2
つの受光部を設けると、一対の光学ケースの間を落下す
る角切り野菜は、3方向の受光部によりほぼ全面の反射
光量を受光されることになる。
更に、受光部を搬送ベルトの幅方向に連設することに
より、搬送ベルトの幅が広くても、落下する全ての被選
別物の反射光量を正確に受光するように働く。
〔効果〕
角切り野菜は、搬送ベルト表面に形成した一対の線状
の毛状突起に、ある一辺を下方にして支えられて搬送さ
れるので、角切り野菜のカット面が搬送ベルト表面に当
着することがなく、該ベルトの搬送終端部から一対の光
学ケース間に一定の落下路で放出されて安定した選別が
行えるとともに、角切り野菜がある一面だけを各受光部
側に向けて落下するのではなく、異なる複数面を各受光
部側に向けることにより、選別精度が向上する。そし
て、各受光センサーの検出幅と線状の毛状突起の間隔と
を一致させたので、2つの隣接する受光センサーがまた
がって同一の角切り野菜を捕えることによって隣合うエ
ジェクターが同時に作動して良品までも除去することが
ない。
一方の光学ケースには被選別物の流れ方向に2つの受
光部を設けることにより、3つの受光部が異なる方向か
ら検出地点上にある角切り野菜のほぼ全面の反射光量を
捕えることができ、一面だけに変色部があるような不良
品も確実に判別して除去することができ、選別精度が向
上する。
また、各受光部を搬送ベルトの幅方向に連設すること
により、幅の広い搬送ベルトから落下する角切り野菜全
てを正確に選別する。しかも、各受光部には1つの光学
系に対して複数の受光センサーを設けるので、光学系の
全光量を正確に捕えることによって精度がより高くな
る。
〔発明の実施例〕
以下、本発明の好適な実施例を第1図乃至第5図に基
づいて説明する。第1図において、横設したほぼ直方体
の機枠1内中央付近に搬送ベルト2を回転可能に横架す
る。すなわち、平行に横設したローラー3とローラー4
とに掛け渡した搬送ベルト2は、ローラー3とベルト等
によって連結したモーター5により、一定速度で回転す
る。搬送ベルトの表層部はウレタンゴム等食品に無害な
材質からなり、表層部には角切り野菜の1辺よりもやや
短く、同じウレタンゴムからなる毛状突起6をベルトの
搬送方向に線状に、かつ複数列植設する(第3図参
照)。また、搬送ベルト2の上面(搬送面)の搬送方向
に直交する両側寄りには、角切り野菜が搬送途中に脱落
するのを防止するための側壁7が固設される(第4図参
照)。
搬送ベルト2の始端側には適量供給手段としての振動
供給樋8の樋端部を臨ませる。そして、振動供給樋8の
上方には供給ホッパー9の下端を臨ませるとともに、振
動供給樋8の底面は加振装置10によって支持される。
他方、搬送ベルト2の終端部から放出される角切り野
菜の落下経路Lの中途には不良品検出手段が設けられ
る。すなわち、落下経路Lを挟んで、長さがほぼ搬送ベ
ルト2の幅と同程度の一対の光学ケース11,12を互いに
対峙して設け、光学ケース11内には受光部13及び受光部
14を落下経路Lの方向にずらせて並設するとともに光学
ケース12内には受光部15を設ける。各受光部13〜15には
1つの光学系(複数のレンズからなることもある)16
と、その後方のセンサーボックス内にフォトダイオード
アレイ等からなる5つの受光センサー17a〜17eが設けら
れる。そして、光学ケース12内の受光部15に相対するバ
ックグラウンド18を光学ケース11内に設け、光学ケース
11内の受光部13,14は、落下経路Lにおける角切り野菜
の検出ラインPで互いに交差すべく、受光部13に対する
バックグラウンド19と受光部14に対するバックグラウン
ド20を光学ケース12に設ける。つまり、受光部13と受光
部14とが互いに内向きに設け、検出ラインPから各受光
部13〜15への距離は等距離となすとともに、各光学系16
は検出ラインP上の角切り野菜が、光学系16前方のスリ
ット(図示せず)を経て受光センサー17a〜17d上に結像
するよう設けられ、これにより、各毛状突起6の間隔と
各受光センサー17a〜17dの検出ラインP上の検出区域と
が一致するよう形成される。また、各受光部13〜15は光
学ケース11,12内において、搬送ベルト2の幅方向に連
設されるのであるが、各受光部13〜15の受光センサー17
a〜17eによって検出ラインP上の全ての角切り野菜のほ
ぼ全周面を捕らえることになる(第5図参照)。
各光学ケース11,12内には蛍光管21A〜21Eが配設され
る。すなわち、光学ケース11内には、光学ケース11の透
明板22を介して検出ラインP付近を照射する蛍光管21A,
21Cがそれぞれ受光部13,14に添って設けられるととも
に、バックグラウンド18の光源を兼ねた蛍光管21Bが設
けられ、他方、光学ケース12内には透明板23を介して検
出ラインP付近を照射する光源の働きとバックグランド
19,20の光源としての働きを兼ねた蛍光管21D,21Eが受光
部15を挟んで設けられる。各バックグラウンド18〜20は
それぞれ近傍に設けた蛍光管21B,21D,21Eに対する角度
を変えるられるよう、マイコンを介してサーボモーター
等により回動可能に設けられ(図示せず)、これによ
り、各バッグラウンド18〜20の明るさを被選別物に合わ
せて自動調整する。
検出ラインP下方の落下経路Lに近傍には各受光部13
〜15の受光センサー17a〜17eに対応してエジェクター24
を連設する。エジェクター24は図外のエヤーコンプレッ
サーに接続されるとともに、各エジェクター24にそれぞ
れ設けた電磁弁25によって高圧空気が噴出するよう、各
受光センサー17a〜17eと、この受光センサー17a〜17eに
対応するエジェクター24における電磁弁25の作動回路と
は電気的に接続される。また、エジェクター24の下方、
すなわち、落下経路L上には良品排出樋26を設けるとと
もに、良品排出樋26の一側にはエジェクター24によって
噴き飛ばされる不良品を受ける不良品排出樋27を設け、
その分岐部には調整弁28を設ける。
次に、上記実施例における具体的作動について説明す
る。角切り野菜の1つであるにんじんの角切りを供給ホ
ッパー9に投入し、加振装置10及びモーター6を起動さ
せると、にんじんの角切り(以下、単に「にんじん」と
いう)は振動供給樋8によって適量ずつ搬送ベルト2上
に供給される。搬送ベルト2上に供給されたにんじん
は、一対の線状の毛状突起6の先端部に支えられて1辺
を下方に向けた状態で搬送され、搬送ベルト2終端部に
至る。搬送ベルト2は約1.5m secで駆動しており、搬送
終端部のにんじんは、毛状突起6がローラー4に沿って
回動する際、順次、毛状突起6から容易に離脱して放出
され、図中Lで示すように一対の光学ケース11,12の間
に落下する。
つまり、1辺を下方に向けて搬送されるにんじんは、
その状態で放出されると、ほとんどのものが、辺部Bや
角部Cを各光学ケース11,12側に向けて落下し、面Aが
光学ケース11,12と平行状になることがなく、各受光部1
3〜15は当該にんじんを多面的に捕らえ、ほぼ全ての面
の反射光量を受光することができることになる。すなわ
ち、受光部13,14と受光部15とは帯状の落下経路Lを挟
み、しかも受光部13,14はにんじんの流れ方向にずらし
て検出ラインPに向けて設けられるので、にんじんが検
出ラインPを通過する時、3方向からにんじんのほとん
ど全面を捕らえることになり、一方、受光部13〜15の各
近傍には蛍光管21A〜21Eが配設されており、これによ
り、にんじんの全面が投射される。そして、受光部13〜
15の各受光センサー17a〜17eは、それぞれ相対するバッ
クグラウンド18〜20からの光量を受光しているのである
が、例えばある1面が黒ずんだような不良品のにんじん
が検出ラインPに差しかかると、この面に向いた受光部
13〜15の内のいずれかの受光センサー17a〜17eが、、正
常にんじんの光量とほぼ同じ光量に調整したバックグラ
ウンド18〜19の光量と不良面との光量差を検出する。こ
の差は電気的に変換され、あらかじめ設定されたしきい
値と比較し、しきい値よりも大きい信号(電圧)の場合
は当該にんじんを不良品と判別し、前記受光センサー17
a〜17eの位置に対応するエジェクター24がわずかに遅延
して作動し(検出ラインP上のにんじんがエジェクター
24の噴射口まで落下するのに要する時間だけ遅らせ
る)、当該にんじんを不良品排出樋27内に噴き飛ばす。
この際、搬送路となるある毛状突起6の間隔と、これに
対応する各受光部13〜15のある受光センサー17a〜17dの
検出区域及びエジェクター24の作動区域が、にんじんの
落下路上に配設されることにより、同一にんじんを重複
して検出して、隣接するエジェクター24が同時に作動し
て良品を噴き飛ばすことがない。
バックグランド18〜20の光量調整は、マイコン等によ
り、バックグランド18〜20の角度を変化させて光量を上
下させることによって受光センサー17a〜17eの出力波形
の最も小さくなる明るさを選び、バックグラウンド18〜
20の光量と原料にんじん中多数を占める正常にんじんと
の光量とを常に一致させるように働く。
光学ケース11,12の相対する透明壁22,23には、透明壁
22,23に付着するほこり等を除去するためのワイパー29
を設けるとよい。また、本発明は本実施例に限られるも
のではなく、複数の波長帯に分割された光量を別々に受
光センサーにより受領する、いわゆるバイクロマチック
タイプでも行えることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
第1図は側面図中央縦断面図、第2図は第1図の一部拡
大図、第3図は搬送ベルトの一部拡大斜視図、第4図は
被選別物の落下と一対の光学ケースとの関係を示す斜視
図、第5図は受光部の説明図である。 1…機枠、2…搬送ベルト、3…ローラー、4…ローラ
ー、5…モーター、6…毛状突起、7…側壁、8…振動
供給樋、9…供給ホッパー、10…加振装置、11,12…光
学ケース、13〜15…受光部、16…光学系、17a〜17e…受
光センサー、18,19,20…バックグラウンド、21A〜21E…
蛍光管、22,23…透明板、24…エジェクター、25…電磁
弁、26…良品排出樋、27…不良品排出樋、28…調整弁、
29…ワイパー。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ほぼ水平に横架した搬送ベルトの始端側に
    適量供給手段を接続し、同終端側には不良品検出手段並
    びにこの不良品を除去するエジェクターを備えてなる角
    切り野菜の色彩選別機において、前記不良品検出手段は
    1つの光学系に対して横方向に複数の受光センサーを備
    えた受光部並びに光源を設けた光学ケースを、搬送ベル
    トの終端部から帯状に放出する被選別物を挟んで対設す
    るとともに、これらの光学ケースには各受光部に相対す
    るバックグラウンドをそれぞれ設け、更に、前記搬送ベ
    ルト表面にはその回転方向に延びる線状の毛状突起を、
    ベルトの幅方向であって角切り野菜の1辺の長さよりも
    やや短い間隔に植設したことを特徴とする角切り野菜の
    色彩選別機。
  2. 【請求項2】各線状の毛状突起の間隔は、複数の受光セ
    ンサーの検出点における各検出幅と一致させてなる請求
    項(1)記載の角切り野菜の色彩選別機。
  3. 【請求項3】一対の光学ケースの内、一方の光学ケース
    には被選別物の流れ方向に2つの受光部を設けてなる請
    求項(1)又は(2)記載の角切り野菜の色彩選別機。
  4. 【請求項4】各受光部を搬送ベルトの幅方向に連設して
    なる請求項(1)、(2)又は(3)記載の角切り野菜
    の色彩選別機。
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