JP2850653B2 - 耐候性ポリオレフィン系樹脂組成物 - Google Patents

耐候性ポリオレフィン系樹脂組成物

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JP2850653B2
JP2850653B2 JP4192138A JP19213892A JP2850653B2 JP 2850653 B2 JP2850653 B2 JP 2850653B2 JP 4192138 A JP4192138 A JP 4192138A JP 19213892 A JP19213892 A JP 19213892A JP 2850653 B2 JP2850653 B2 JP 2850653B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐候性が改善されたポ
リオレフィン系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ポリオ
レフィン系樹脂は食品包装をはじめ、繊維包装、医薬品
包装、肥料包装などの包装のほか、農業用資材、建築用
資材など幅広い用途に使用されている。特に近年、ポリ
オレフィン系樹脂の屋外での使用は、年々増加の傾向に
あり今後も増大することが予想され、その使用目的に応
じた耐候性が要求されている。そのため紫外線吸収剤、
ヒンダードアミン系光安定剤、消光剤の改良開発、およ
び添加処方の研究が多く行われている(例えば、特開昭
54−21450号公報、特開昭54−70347号公
報、特開昭59−133239号公報、特開昭59−2
7936号公報、特公昭45−22625号公報、特公
昭60−16459号公報等)。
【0003】しかしながら、これら耐候性付与剤は、一
般的に成形品表面への移行が大きく、したがってその効
果が持続しないため、その改良として高分子化(例えば
特開昭55−54312号公報等)や揮散防止化(例え
ば特開昭59−155405号公報等)などが研究され
ている。一方コスト面からもより高性能化の研究がされ
ている(例えば、特開昭52−71486号公報、特開
昭52−73886号公報、特開昭53−67749号
公報、特開昭59−86645号公報等)。これらの中
でも、分子中にピペリジン誘導体を有するヒンダードア
ミン系化合物は、ポリオレフィン系樹脂に対して大きな
効果があることが知られており、その使用量は増加の傾
向にある。
【0004】ところで、ポリオレフィン系樹脂には取扱
作業性を良くするために、シリカ、ゼオライト、タルク
等のアンチブロッキング剤が添加されている。このアン
チブロッキング剤と、耐候性付与剤を併用すると、耐候
性付与剤が本来の性能を阻害されることが多いという不
都合を有していた。従って、ポリオレフィン系樹脂の使
用目的に応じた耐候性を得るためには、耐候性付与剤の
添加量を多くしなければならず、経済的不利を招いてい
た。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる現状に鑑み、本発
明者らはアンチブロッキング剤と耐候性付与剤を併用し
ても耐候性付与剤が本来の性能を阻害されることのない
ポリオレフィン系樹脂組成物について鋭意検討した結
果、耐候性が改善され、しかも取扱作業性が良好なポリ
オレフィン系樹脂組成物を見出し、さらに種々の検討を
加えて本発明を完成させた。
【0006】すなわち、本発明は、ポリオレフィン系樹
脂100重量部に対して、(a)表面のOH基量が20
0μmol/g以下であり、かつ平均粒径が3〜8μm
のシリカ、珪藻土及びカオリンの中から選ばれるアンチ
ブロッキング剤を0.01〜3.0重量部及び(b)耐
候性付与剤を0.01〜1.0重量部含有することを特
徴とする耐候性ポリオレフィン系樹脂組成物を提供する
ものである。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いるポリオレフィン系樹脂としては、その製造法は限
定されるものではなく、例えばイオン重合法またはラジ
カル重合法で製造することができる。イオン重合法で得
られるポリオレフィン系樹脂としては、例えばポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ−4−メ
チルペンテン−1等のホモポリマーまたは、エチレンと
α−オレフィンとを共重合して得られるエチレン共重合
体等が挙げられる。α−オレフィンとしては、例えばプ
ロピレン、ブテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキ
セン−1、オクテン−1、デセン−1、オクタデセン−
1等の炭素数3〜18のα−オレフィンが用いられ、こ
れらα−オレフィンは、1種のみならず2種以上用いる
ことができる。そのほか、プロピレンとブテン−1との
共重合体等、プロピレン系共重合体等を例示することが
できる。ラジカル重合法で得られるポリオレフィン系樹
脂としては、例えばエチレン単独またはエチレンとラジ
カル重合し得る単量体とを共重合して得られるエチレン
共重合体等が挙げられる。ラジカル重合し得る単量体と
しては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸
等の不飽和カルボン酸およびそのエステル化物や酸無水
物、酢酸ビニル等のビニルエステル類などが挙げられ
る。不飽和カルボン酸のエステル化物として具体的に
は、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリ
ル酸グリシジル等が挙げられる。これらラジカル重合し
得る単量体は1種のみならず2種以上用いることができ
る。
【0008】また、本発明で用いる(a)成分のアンチ
ブロッキング剤としては、表面のOH基量が200μm
ol/g以下であり、かつ平均粒径が3〜8μmのシリ
カ、珪藻土及びカオリンの中から選ばれるアンチブロッ
キング剤が挙げられる。アンチブロッキング剤の配合量
は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、0.
01〜3.0重量部である。配合量が0.01重量部未
満では成形後の作業性の改良効果が小さく、3.0重量
部を越えると透明性などの光学的性質が低下する。アン
チブロッキング剤の粒径は、コールターカウンターを用
い、試料を電解液に超音波で2分間分散させて測定した
値である。
【0009】また、ここでアンチブロッキング剤の表面
OH基量は、以下の方法により測定した。アンチブロッ
キング剤を120℃で2時間、真空乾燥し、シリカゲル
デシケーター中で室温まで放冷した後、2g秤量し、乾
燥した100ml三ツ口フラスコに入れ、脱水したトル
エン40mlを加える。次に、系内を乾燥した窒素ガス
で置換後、トリエチルアルミニウムの11容積%トルエ
ン溶液をマグネチックスターラー撹拌下に加え、アンチ
ブロッキング剤表面のOH基とトリエチルアルミニウム
との反応により発生するエタンガス量を定量し、次式に
より表面OH基量(n)を算出した。 n=PV/RTW 〔ここにn:表面OH基量(mol/g、P:圧力(a
tm)、V:エタンガス発生量(l)、R:気体定数
(atm・l/mol・度K)、W:試料重量(g)〕
【0010】本発明で用いる(b)成分の耐候性付与剤
としては、特に限定されるものではなく、通常使用され
るものが挙げられる。耐候性付与剤としては、例えばベ
ンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、サリシレート
系、シアノアクリレート系、オキザリックアシッドアミ
ド系等の紫外線吸収剤、ニッケル系、ヒンダードアミン
系等の光安定剤が挙げられる。
【0011】紫外線吸収剤の具体的化合物としては、
2, 4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ
−4−メトキシベンゾフェノン、2- ヒドロキシ−4−
n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−
ベンジロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メ
トキシ−5−スルホキシベンゾフェノン、2−ヒドロキ
シ−4−メトキシ−5−スルホキシトリハイドレイトベ
ンゾフェノン、2, 2’−ヒドロキシ−4−メトキシベ
ンゾフェノン、2, 2',4, 4’−テトラヒドロキシベ
ンゾフェノン、2, 2’−ジヒドロキシ−4, 4’−ジ
メトキシベンゾフェノン、2, 2’−ジヒドロキシ-
4, 4’−ジメトキシ−5−ソジウムスルホキシベンゾ
フェノン、ビス(5−ベンゾイル−4−ヒドロキシ−2
−メトキシフェニル)メタン、2−ヒドロキシ−4−n
−ドデシルオキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4
−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−
(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾト
リアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−ブチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ
−5’−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ=5’−t−オクチルフェニル)ベ
ンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t
−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾ
トリアゾール、2-(2’−ヒドロキシ−3’,5’−
ジ−t−ブチルメチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチル
フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−
(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−アミルフェ
ニル)ベンゾトリアゾール、2−〔2’−ヒドロキシ−
3’,5’−ビス(α, α−ジメチルベンジル)フェニ
ル〕ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−
4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2,
2’−メチレンビス〔4−(1, 1, 3, 3- テトラメ
チルブチル)−6−(2N−ベンゾトリアゾール−2−
イル)フェノール〕、フェニルサリシレート、4−t−
ブチルフェニルサリシレート、2, 4−ジ−t−ブチル
フェニル−3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロ
キシベンゾエートサリシレート、4−t−オクチルフェ
ニルサリシレート、1−メチル(β, β−ジフェニル)
シアノアクリレート、2−エチルヘキシル(β, β−ジ
フェニル)シアノアクリレート、2−エトキシ−2’−
エチルオキザリックアシッドビスアニリド、2−エトキ
シ−5−t−ブチル−2’−エチルオキザリックアシッ
ドビスアニリド等が挙げられる。
【0012】ニッケル系光安定剤の具体的化合物として
は、ニッケルジブチルジチオカーバメート、〔2, 2’
−チオビス(4−t−オクチルフェノレート)〕−2−
エチルヘキシルアミンニッケル塩(II)、〔2, 2’
−チオビス(4−t−オクチルフェノレート)〕−n−
ブチルアミンニッケル塩(II)、3, 5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシベンジル燐酸モノエチレートニッ
ケル錯塩、ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファ
イド、2, 2’−チオビス(4−t−オクチルフェノレ
ート)トリエタノールアミンニッケル塩(II)等が挙
げられる。
【0013】ヒンダードアミン系光安定剤の具体的化合
物としては、ビス(2, 2, 6, 6−テトラメチル−4
−ピペリジル)セバケート、ビス(1, 2, 2, 6, 6
−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−(3, 5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2−n−ブ
チルマロネート、4−ヒドロキシ−2, 2, 6, 6−テ
トラメチル−1−ピペリジンエタノールとコハク酸との
ポリエステル、〔4−(4−ヒドロキシ−3, 5−ジ−
t−ブチルフェニル)プロピオニル〕−N−(4−ヒド
ロキシ−3, 5−ジ−t−ブチルフェニル)メチル−
2, 2, 6, 6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,
2, 2, 6, 6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバ
ケート、テトラキス(2, 2, 6, 6−テトラメチル−
4−ピペリジル)−1, 2, 3, 4- ブタンテトラカル
ボキシレート、ポリ{〔6−(1,1, 3, 3−テトラ
メチルブチル)イミノ−1, 3, 5−トリアジン−2,
4−ジイル〕〔(2, 2, 6, 6−テトラメチル−4−
ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2, 2, 6,
6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕}、ポリ
{〔6−モルフォリノ−1, 3, 5−トリアジン−2,
4−ジイル〕〔(2,2, 6, 6−テトラメチル−4−
ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2, 6,
6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕}、フェ
ニル−4−ピペリジルカーボネート、1, 1’−(1,
2−エタンジイル)ビス(3, 3, 5,5−テトラメチ
ルピペラジンオン)、2, 2, 6, 6−テトラメチル−
4−ピペリジル/トリデシル(混合)−1, 2, 3, 4
−ブタンカルボキシレート、1,2, 2, 6, 6−ペン
タメチル−4−ピペリジル/トリデシル(混合)−1,
2, 3, 4−ブタンテトラカルボキシレート、2, 2,
6, 6−テトラメチル−4−ピペリジル/β, β,
β’,β’−テトラメチル−3, 9,−〔2, 4, 8,
10−テトラオキサスピロ(5, 5)ウンデカン〕ジエ
チル(混合)−1, 2,3, 4−ブタンテトラカルボキ
シレート、1, 2, 2, 6, 6−ペンタメチル−4−ピ
ペリジル/β, β, β’,β’−テトラメチル−3, 9
−〔2, 4, 8,10−テトラオキサスピロ(5, 5)
ウンデカン〕ジエチル(混合)−1, 2,3, 4−ブタ
ンテトラカルボキシレート等が挙げられる。
【0014】これら耐候性付与剤の配合量は、ポリオレ
フィン系樹脂100重量部に対して、0.01〜1.0
重量部である。配合量が0.01重量部未満では耐候性
改良効果に乏しく、1.0重量部を越えるとブリードに
より透明性などの光学的性質が低下する。また、これら
耐候性付与剤は一種のみならず二種以上混合して使用で
きる。
【0015】本発明の耐候性ポリオレフィン系樹脂組成
物の製造方法は特に限定されるものではなく、例えば本
発明で用いる各成分を均一に混合することにより得るこ
とができる。混合方法としては、各成分を前記範囲で種
々公知の方法、例えばタンブラーブレンダー、ヘンシェ
ルミキサーのような混合機を用いてドライブレンドする
方法、混合後更に単軸押出機、多軸押出機等で溶融混練
造粒する方法、あるいはバンバリーミキサー、ニーダ
ー、ロールミル等で溶融混練後造粒する方法等を採用す
ることができる。各成分の混合は、それらを一度に混合
することもできるし、それらの一部をあらかじめ混合し
た後、残りの部分と更に混合することもできる。
【0016】本発明においては、通常使用される他の公
知の配合剤、例えば酸化防止剤、中和剤、防曇剤、滑
剤、離型剤、顔料、難燃剤、無機または有機の充填剤等
を本発明の目的を損なわない範囲で配合してもよい。
【0017】本発明の調整された組成物は、種々公知の
成形加工方法、例えば押出成形、カレンダー成形、射出
成形、圧空成形、真空成形、中空成形等により、耐候性
に優れた製品を得ることができる。成形加工は、本発明
による組成物を単独で成形加工してもよいし、他の熱可
塑性樹脂組成物と積層成形加工してもよい。ただし積層
成形加工においては、本発明による組成物が最外層の両
側または片側になるよう積層加工することが好ましい。
積層成形の例としては、本発明による組成物とポリエチ
レン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル共重合体、
ポリアミド、ポリエステルなど適当な他の樹脂と共押出
インフレーション成形または共押出キャスト成形するこ
とにより二層ないしは二層以上の共押出フィルムにする
ことができる。更に本発明による組成物を単独で成形加
工したフィルムまたは共押出フィルムを延伸もしくは無
延伸のポリプロピレン、ポリアミド等のフィルムまたは
シート、延伸ポリエステルフィルム、アルミ箔、セロハ
ン、紙、更にはその複合フィルムまたはシートなどとド
ライラミネーションあるいはサンドイッチラミネーショ
ンすることにより積層フィルムまたは積層シートにする
ことができる。
【0018】更に、本発明による組成物を各種のプラス
チックフィルム、アルミ箔、板紙、紙などの基材に対し
て押出コーティングまたは共押出コーティングすること
によりラミネート物を作成することもできる。また、本
発明による組成物を単独で成形加工したシートまたは共
押出シートを圧空成形、真空成形することにより各種の
容器にすることができる。更に、本発明による組成物を
単独あるいはポリアミド、ポリビニルアルコールなどと
共押出中空成形することにより各種の容器にすることも
できる。
【0019】
【発明の効果】以上、詳述したように本発明は、特定の
OH基量を有するアンチブロッキング剤と耐候性付与剤
を含有することにより、従来阻害されていた耐候性が改
善されたポリオレフィン系樹脂組成物を提供することが
できる。
【0020】
【実施例】以下、本発明を実施例および比較例により具
体的に説明するが、本発明はこれらによって限定される
ものではない。なお、実施例および比較例における評価
は、下記の方法により行った。
【0021】(1)屋外暴露試験 同一加工条件で成形したフィルムを砂地にて60日間屋
外暴露による展張を行った後、JIS K 6781
(農業用ポリエチレンフィルム試験方法)に準じ引張試
験を行い、暴露前と後の伸びを測定した。そして次式に
より伸び残率を求めた。 Lw =L2 x100/L1 〔ここにLw :伸び残率(%)、L1 :暴露前の伸び
(%)、L2 :暴露後の伸び(%)〕
【0022】(2)促進耐候性試験 同一成形条件で成形したシートにて耐候性試験機(スガ
試験機(株)製サンシャインスーパーロングライフウェ
ザーメーターWEL−SUN−DCH型)を使用し、ブ
ラックパネル温度83℃、スプレー時間18分/120
分の条件で1000時間の試験を行い、試験前と後の伸
びを測定した。そして次式により伸び残率を求めた。 Lw =L2 x100/L1 〔ここにLw :伸び残率(%)、L1 :試験前の伸び
(%)、L2 :試験後の伸び(%)〕
【0023】実施例l、比較例l〜 エチレン−ブテン−1共重合体(住友化学工業社製スミ
カセン−L FA101−0(MFR=0.8g/10
min、密度=0.919g/cm3))90重量%お
よび低密度ポリエチレン(住友化学工業社製スミカセン
F102−0(MFR=0.35g/10min、密
度=0.922g/cm3))10重量%からなるポリ
オレフィン系樹脂100重量部に対し、表lに示した表
面のOH基量が異なるアンチブロッキング剤を0.4重
量部、エルカ酸アミドを0.2重量部、耐候性付与剤と
してポリ{〔6−(1,1,3,3−テトラメチルブチ
ル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイ
ル〕〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テト
ラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕}(チバガイギー
社製 CHIMASSORB944 LD)を0.2重
量部それぞれ配合し、バンバリーミキサーにて150
℃、10分間均一に溶融混合した後、65mm径単軸押
出機にてペレット化し、それぞれの樹脂組成物を得た。
この組成物を、プラコー社製EX−50インフレ成形機
に125mmφでリップ間隙2mmのダイを取り付け加
工温度200℃、BUR2.5、押出量25kg/hr
の条件下にインフレフィルム加工を行い、厚さ20μの
フィルムを作成した。得られたフィルムを用いて屋外暴
露試験を行い伸び残率を求めた。更にフィルムを熱プレ
ス成形機を用いて厚さ0.5mmのシートを作成し、促
進耐候性試験を行い伸び残率を求めた。結果を表lに示
す。
【0024】実施例、比較例8〜10 エチレン−酢酸ビニル共重合体(住友化学工業社製エバ
テート H2021F(MFR=1.5g/10mi
n、酢酸ビニル含量15重量%))100重量部に対
し、表2に示した表面のOH基量が異なるアンチブロッ
キング剤を0.3重量部、耐侯性付与剤としてポリ
{〔6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミ
ノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル〕
〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
イミノ〕へキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)イミノ〕}(チバガイギー社製
CHIMASSORB944 LD)を0.2重量部そ
れぞれ配合し、バンバリーミキサーにて150℃、10
分間均一に溶融混合した後、65mm径単軸押出機にて
ペレット化し、それぞれの樹脂組成物を得た。得られた
樹脂組成物を熱プレス成形機を用いて厚さ0.5mmの
シートを作成し、促進耐候性試験を行い伸び残率を求め
た。結果を表2に示す。
【0025】実施例、比較例11〜16 高圧法ポリエチレン(住友化学工業社製スミカセン F
208−0(MFR=1.5g/10min、密度=
0.922g/cm3))100重量部に対し、表2に
示した表面のOH基量が異なるアンチブロッキング剤を
0.2重量部、耐候性付与剤としてポリ{〔6−(1,
1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5
トリアジン−2,4−ジイル〕〔(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン
〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
イミノ〕}(チバガイギー社製CHIMASSORB9
44LD)を0.2重量部それぞれ配合し、バンバリー
ミキサーにて150℃、10分間均一に溶融混合した
後、65mm径単軸押出機にてペレット化し、それぞれ
の樹脂組成物を得た。得られた樹脂組成物を熱プレス成
形機を用いて厚さ0.5mmのシートを作成し、促進耐
候性試験を行い伸び残率を求めた。結果を表2に示す。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−6041(JP,A) 特開 昭63−175072(JP,A) 特開 昭57−67638(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 23/00 - 23/36

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し
    て、(a)表面のOH基量が200μmol/g以下で
    り、かつ平均粒径が3〜8μmのシリカ、珪藻土及び
    カオリンの中から選ばれるアンチブロッキング剤を0.
    01〜3.0重量部及び(b)耐候性付与剤を0.01
    〜1.0重量部含有することを特徴とする耐候性ポリオ
    レフィン系樹脂組成物。
JP4192138A 1992-07-20 1992-07-20 耐候性ポリオレフィン系樹脂組成物 Expired - Lifetime JP2850653B2 (ja)

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