JP2848266B2 - 透明電磁波シールド基板 - Google Patents

透明電磁波シールド基板

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JP2848266B2
JP2848266B2 JP7088796A JP8879695A JP2848266B2 JP 2848266 B2 JP2848266 B2 JP 2848266B2 JP 7088796 A JP7088796 A JP 7088796A JP 8879695 A JP8879695 A JP 8879695A JP 2848266 B2 JP2848266 B2 JP 2848266B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁波を遮断して電磁
波障害(EMI)を防止する電磁波シールド基板に係
り、特に、各種ディスプレイの表示画面表面や建築用窓
等に適用されてその透明性を損なうことなく、高い電磁
波シールド効果を長期間に亘って安定して発揮できる電
磁波シールド基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年の電子機器の発達に伴い、これら電
子機器が外部電磁波から悪影響を受けて誤動作を引起こ
す問題が懸念されており、これら電子機器を外部電磁波
から保護したり電子機器から発生する電磁波を遮断する
電磁波シールド技術が注目を集めている。
【0003】この電磁波シールド効果は一般に下記
(1)式で表現される。すなわち、この式から分かるよ
うに電磁波シールド効果はその材料の導電性に関連して
おり、近年の高い要求(30dB程度の電磁波シールド
効果)に応えるためには5Ω/□程度の低い表面抵抗率
が求められている。
【0004】 電磁波シールド効果(dB)=20×log(Ei/Et) (1) (但し、式中、Eiは電磁波シールド材料に入射した電
磁波の電界強度、Etはこの電磁波シールド材料を透過
した電磁波の電界強度をそれぞれ示す) このため、従来、電磁波シールド技術としては、金属
箔、導電性塗料の塗膜、あるいは溶射された亜鉛膜等の
高導電膜を利用する方法が知られており、例えば、電子
機器の箱体にこれら導電膜を施して電子機器を外部電磁
波から保護したり、電子機器から発生する電磁波の外部
への漏出を防止している。
【0005】他方、透明性が要求される部位(例えば、
各種ディスプレイの表示画面)からの電磁波の透過を防
止する方法としては、透明導電膜として知られるITO
薄膜を適用する方法が提案されている(例えば、特開昭
62−215202号公報、Thin Solid Film 226(199
3) 104-109 参照)が、これらに適用されるITO薄膜
の比抵抗はせいぜい2.4×10-4Ω・cmに過ぎない。
このため、厚さ300nm程度のITO薄膜を適用する
特開昭62−215202号記載の発明においては十分
な電磁波シールド効果を得ることができず、他方、厚み
1000nmのITO薄膜を適用する『Thin Solid Fil
m 226(1993) 104-109 』に記載の手段においても、23
dB程度の電磁波シールド効果が得られるものの、可視
光線透過率が75%まで低下しその透明性を犠牲にして
いる。また、ITO薄膜は高い屈折率を有するためこの
表面の光反射率が高く、各種ディスプレイの表示画面表
面にITO薄膜を適用した場合、蛍光灯等の外部光源が
表示画面中に映り込んでその視認性を低下させ易かっ
た。
【0006】また、透明部位に適用する電磁波シールド
膜として導電性の高い銀薄膜を利用しかつその被膜を5
〜30nm程度に薄膜化させて透明性を確保し、これに
ITO等の透明な誘電体薄膜を積層して構成される多層
構造の電磁波シールド膜も提案されている(特開昭63
−173395号公報参照)。そして、この手段により
83%程度の可視光線透過率を維持したまま23dB程
度の電磁波シールド効果が確保されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記特開昭6
3−173395号公報に記載された電磁波シールド膜
においては、空気中の水分とITO及び銀薄膜とが反応
し易く、銀薄膜に経時的にシミ状の変質が生じてその透
明性が損なわれると共に電磁波シールド効果も低下する
問題点があった。
【0008】本発明はこのような問題点に着目してなさ
れたもので、その課題とするところは、電磁波シールド
効果と可視光線透過率が高く、しかも経時劣化がなく長
期間に亘って安定した高いシールド効果と光透過性能と
を発揮できる電磁波シールド基板を提供することにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に係
る発明は、透明基板上に、透明酸化物薄膜、厚さ5〜3
0nmの銀系薄膜及び透明酸化物薄膜の三層をこの順で
備える透明電磁波シールド基板を前提とし、上記透明酸
化物薄膜が、酸化インジウムから成る第1の基材と、銀
との固溶域をもたないか若しくは小さい元素の酸化物か
ら成る第2の基材との混合酸化物にて構成され、かつ、
上側の上記透明酸化物薄膜上に防湿性を有する低屈折率
の透明樹脂層が設けられていることを特徴とするもので
ある。
【0010】そして、請求項1に係る発明においては上
側の透明酸化物薄膜上に防湿性を有する透明樹脂層が設
けられているため、この透明樹脂層が空気中の水分から
銀系薄膜を保護してその経時劣化を防止することが可能
となる。
【0011】ここで、請求項1記載の発明に係る透明樹
脂層としては、空気中の水分の透過を防止する防湿性を
有する樹脂が利用でき、かつ、その表面の光反射を防止
して高い透明性を確保するため、屈折率1.3〜1.6
程度の低屈折率のものが好適に利用できる。また、その
厚みは、十分な透明性を確保し、かつ、コストを低く抑
えるため、0.1〜5μm程度が望ましい。
【0012】尚、この透明樹脂層に指紋や水滴等が付着
することを防止して長期間に亘ってその透明性を高く維
持するため、この透明樹脂層として撥水性を有する樹脂
を適用することが望ましい。請求項2に係る発明はこの
ような技術的理由からなされている。
【0013】すなわち、請求項2に係る発明は、請求項
1記載の発明に係る透明電磁波シールド基板を前提と
し、上記透明樹脂層が撥水性を有することを特徴とする
ものである。
【0014】このような撥水性の透明樹脂層としては、
例えば、フッ素系樹脂、オルガノポリシラン樹脂やポリ
シロキサン樹脂等シリコン基を有する樹脂、エポキシ樹
脂等が挙げられる。
【0015】また、上記透明樹脂層としては、透明酸化
物薄膜表面や銀系薄膜表面からの正反射光を防止してそ
のぎらつきを防止するため、光散乱性を有するものを適
用することが好ましい。光散乱性を有する透明樹脂とし
てはその表面に光の波長程度の凹凸を有するものが適用
できるが、上記透明樹脂層の厚みが0.1〜5μm程度
であることから、この透明樹脂層に粒径0.1〜0.9
μmの透明粉末を分散させることによりその表面に上記
凹凸を設けることが可能である。請求項3及び4に係る
発明はこのような技術的理由からなされたものである。
【0016】すなわち、請求項3に係る発明は、請求項
1又は2記載の発明に係る透明電磁波シールド基板を前
提とし、上記透明樹脂層が光散乱性を有することを特徴
とし、他方、請求項4に係る発明は、請求項3記載の発
明に係る透明電磁波シールド基板を前提とし、上記透明
樹脂層が平均粒径0.1〜0.9μmの透明粉末を含有
することを特徴とするものである。
【0017】そして、これら請求項3〜4に係る発明に
よれば、透明酸化物薄膜表面や銀系薄膜表面からの正反
射光が防止されてそのぎらつきを防止できるため、電磁
波シールド基板を通してその反対側を良好に透視するこ
とが可能となる。従って、例えば、液晶表示装置の表示
画面表面に電磁波シールド基板が適用された場合、その
表示画面を明るくまた高いコントラストで観察すること
が可能となる。
【0018】尚、請求項4に係る透明粉末としては、透
明樹脂層の透明性を維持するため、透明樹脂層の屈折率
と同程度の屈折率を有するものが好ましい。すなわち、
透明樹脂層の屈折率が1.3〜1.6程度であることか
ら、上記透明粉末も1.3〜1.6程度の屈折率を有す
るものが好適に利用できる。そして、透明樹脂と透明粉
末の屈折率が共に1.3〜1.6の範囲にある場合、光
透過率を高く維持したままその光反射とぎらつきとが防
止されて、透明性の高い電磁波シールド基材を得ること
が可能となる。他方、これに反して透明粉末の屈折率が
透明樹脂の屈折率と異なる場合には、その透明性は劣る
もののペーパーホワイト状に光散乱を呈するようになる
ため、その色彩を生かした用途に適用することができ
る。例えば、反射型液晶表示装置の表示画面表面に適用
されてその視野角を増大させることが可能となる。
【0019】次に、請求項4記載の発明に係る透明粉末
としては、例えば、透明顔料が利用でき、このような透
明顔料としては、酸化チタン、酸化珪素、酸化亜鉛、酸
化アルミニウム等の無機酸化物;硫酸バリウム等の無機
硫化物;フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム等のフ
ッ化物等が挙げられる。また、上記透明粉末として、ポ
リジビニルベンゼン、ポリスチレン、ポリテトラフルオ
ロエチレン等の樹脂粉末;これらの樹脂から構成される
中空のビーズ;あるいはこれらの樹脂又はその中空ビー
スの表面に表面処理を施した粉末等を利用することもで
きる。このような透明粉末は、上記透明樹脂層中で0.
1〜0.9μmの平均粒径を有するものであればよく、
その製造工程中の粒径を問わない。例えば、0.1μm
より小さい平均粒径の透明粉末を含有する樹脂塗料や印
刷インキを使用し、この塗料を透明酸化物薄膜上に塗布
又は印刷しその乾燥工程中で上記透明粉末を二次凝集さ
せて、平均粒径0.1〜0.9μmの透明粉末を形成す
ることも可能である。
【0020】尚、請求項1〜4記載の発明に係る透明樹
脂層は、バーコーティング、ロールコーティング、グラ
ビアコーティング、カーテンコーティング、スピンコー
ティング、フレキソ印刷、スクリーン印刷等の方法で塗
布又は印刷して形成することが可能である。
【0021】次に、銀系薄膜の両面に設けられる上記透
明酸化物薄膜としては、銀系薄膜の導電性を補ってその
電磁波シールド効果を増大させると共に、銀系薄膜との
化学反応が起こり難いものが好ましい。そこで、請求項
1記載の発明に係る透明酸化物薄膜として、酸化インジ
ウムから成る第1の基材と、銀との固溶域をもたないか
若しくは小さい元素の酸化物から成る第2の基材との混
合酸化物にて構成されるものが適用されている
【0022】
【0023】この様に請求項1記載の発明に係る透明電
磁波シールド基板によれば、透明酸化物薄膜が酸化イン
ジウムから成る第1の基材と、銀との固溶域をもたない
か若しくは小さい元素の酸化物から成る第2の基材との
混合酸化物にて構成され、銀系薄膜の導電性を補ってそ
の電磁波シールド効果を増大させ、しかも銀系薄膜との
化学反応を起こすことなく銀系薄膜を安定に保つため、
その透明性と電磁波シールド効果を長期間に亘って維持
することが可能となる。
【0024】尚、銀との固溶域をもたないか若しくは小
さい上記元素としては、例えば、チタン、ジルコニウ
ム、ハフニウム、タンタル、セリウム、珪素、ビスマ
ス、クロム等が使用でき、これらの中でも、チタン、ジ
ルコニウム、ハフニウム、タンタル又はセリウムが好ま
しく利用できる。請求項に係る発明は、上記元素を特
定した発明に関する。
【0025】すなわち、請求項に係る発明は、請求項
記載の発明に係る透明電磁波シールド基板を前提と
し、銀との固溶域をもたないか若しくは小さい上記元素
が、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、タンタル及び
セリウムから選択された1又は2以上の元素にて構成さ
れていることを特徴とするものである。
【0026】そして、請求項記載の発明に係る透明電
磁波シールド基板によれば、銀との固溶域をもたないか
若しくは小さい元素が、チタン、ジルコニウム、ハフニ
ウム、タンタル及びセリウムから選択された1又は2以
上の元素にて構成されているため、透明酸化物薄膜がI
TO薄膜により構成されている場合に較べてその屈折率
を約2.1〜2.3へと大きく増大させることができ
る。従って、この透明酸化物薄膜が銀系薄膜の反射防止
膜として作用し、光反射率を低下させてその光透過率を
増大させるため、高い透明性を維持したまま銀系薄膜の
膜厚を増大させてその導電率と電磁波シールド効果とを
増大させることが可能となる。例えば、銀系薄膜の厚さ
を14nmとすると面積抵抗率が2.8Ω/□、16n
mとすると2Ω/□程度の高導電率でしかも可視光線の
全域に亘って80%以上の高透過率を有する透明電磁波
シールド膜を得ることが可能となる。
【0027】尚、銀との固溶域をもたないか若しくは小
さい上記元素の含有割合がインジウムに対し5atom%
(原子%)未満である場合にはその耐湿性や屈折率が不
足して保存安定性や光透過率の改善が不十分である。他
方、50atom%を越えると、その成膜に適用されるター
ゲットの加工が困難で割れ易くなり、また成膜速度が著
しく低下する。これに対し、5〜50atom%の場合に
は、スパッタリング法を適用し、高屈折率で高品質の透
明酸化物薄膜を高速度で効率的に成膜することができ
る。このため、銀との固溶域をもたないか若しくは小さ
い上記元素の含有割合は5〜50atom%が望ましい。
【0028】ここで、上記スパッタリング法としては、
DCスパッタリングやRF−DCスパッタリング等の直
流スパッタリング法、RF(高周波)スパッタリング法
が利用できる。但し、銀との固溶域をもたないか若しく
は小さい上記元素の含有割合がインジウムに対し30at
om%を越えた場合、その成膜に必要なターゲットの導電
性が失われるため、DCスパッタリングやRF−DCス
パッタリング等の直流スパッタリングによる成膜は不可
能となる。この場合、RFスパッタリングによる成膜は
可能であるが、RFスパッタリングにおいては成膜につ
れて透明酸化物薄膜を支持する基板が加熱されるため、
上記基板がプラスチックフィルムである場合、上記加熱
やスパッタリング時に生じる酸素プラズマにより銀系薄
膜が凝集してその導電率が低下することがある。
【0029】次に、銀との固溶域をもたないか若しくは
小さい上記元素がチタンとこれより少量のセリウムとか
ら構成されている場合、スパッタリング速度が大きく増
大し(上記元素がチタンのみから構成される場合と較べ
て20〜30%増大する)、しかもスパッタリング装置
内の酸素分圧の変動に影響され難く光透過率や導電率が
安定した透明酸化物薄膜を形成することができる。請求
に係る発明は、このような技術的理由に基づいてな
されたものである。
【0030】すなわち、請求項に係る発明は、請求項
記載の発明に係る透明電磁波シールド基板を前提と
し、銀との固溶域をもたないか若しくは小さい上記元素
が、チタンとこれより少量のセリウムとで構成されてい
ることを特徴とするものである。
【0031】尚、本発明に係る透明酸化物薄膜は、これ
を単層の薄膜にて構成できる他、多層の薄膜にて構成す
ることも可能である。例えば、銀系薄膜に接触させて、
酸化インジウムから成る第1の基材と、銀との固溶域を
もたないか若しくは小さい元素の酸化物から成る第2の
基材との混合酸化物にて構成される薄膜を設け、この上
に酸化珪素薄膜を設けてこれら2層の薄膜により上記透
明酸化物薄膜を構成してもよい。また、上記透明酸化物
薄膜として、その組成が膜厚方向に連続的に変化する薄
膜を利用することもできる。この様な透明酸化物薄膜と
しては、銀系薄膜に接触する面が、酸化インジウムから
成る第1の基材と、銀との固溶域をもたないか若しくは
小さい元素の酸化物から成る第2の基材との混合酸化物
にて構成され、銀系薄膜から遠ざかるに従って連続的に
酸化珪素の濃度が増大する薄膜等が例示される。
【0032】次に、本発明に係る銀系薄膜としては、銀
単体の薄膜の他、銀の拡散を防止し、あるいはその硬度
を増大させるため、銀の固溶限度以下の濃度で他の元素
を添加した合金が利用できる。このような添加元素とし
ては、例えば、Al、Cu、Ni、Zn、Cd、Au又
はSn等が例示できるが、上記透明酸化物薄膜との化学
反応に起因した銀系薄膜の損傷を防止するため、銀との
固溶域をもたないか若しくは小さい上記元素に対して固
溶域のない金属元素を使用することが望ましい。このよ
うな金属元素としては、Al、Cu又はNiが挙げられ
る。
【0033】尚、上記銀系薄膜が膜厚5nmに満たない
場合その導電性が低く、また30nmを越える場合その
光透過率が低く、いずれの場合も上記透明電磁波シール
ド基板に適さない。
【0034】また、上記銀系薄膜と透明酸化物薄膜と
は、いずれもスパッタリング法によって成膜できる他、
真空蒸着法やイオンプレーティング法等の真空成膜法に
よって成膜することが可能であるが、その生産性の点か
ら上述したスパッタリング法が好ましく利用できる。そ
して、成膜の際、成膜装置内部の酸素量を制御すること
により上記透明酸化物薄膜中の酸素元素含有量を制御し
てその屈折率をコントロールすることができる。また、
この際、銀系薄膜の劣化を防止するため成膜装置内部の
水分は少ない方が好ましく、また、180℃以下又は室
温の基板温度で成膜することが望ましい。そして、銀系
薄膜と透明酸化物薄膜の全体を180℃以下又は室温の
基板温度で成膜した後、200℃以上の温度でアニーリ
ング処理を施すことによりこれら膜全体の導電性を増大
させることが可能である。
【0035】次に、本発明に係る透明基板としては、例
えば、ガラス、プラスチックボード、プラスチックフィ
ルム等が利用できる。また、本発明に係る透明基板とし
て、偏光フィルムを有する液晶表示装置のパネル基板
や、その反対面に透明電極や液晶駆動素子あるいはカラ
ーフィルター層等を備える液晶表示装置のパネル基板等
を利用することもでき、また、上記偏光フィルム、位相
差フィルム、又はこれらの保護フィルムを透明基板とし
てこの上に銀系薄膜や透明酸化物薄膜及び透明樹脂層を
積層して本発明に係る透明電磁波シールド基板を構成さ
せ、この透明電磁波シールド基板を上記パネル基板に積
層することも可能である。尚、上記保護フィルムとして
は、トリアセチルセルロースフィルム、ポリエチレンテ
レフタレートフィルム等が使用できる。
【0036】
【作用】請求項1〜記載の発明に係る透明電磁波シー
ルド基板によれば、厚さ5〜30nmの銀系薄膜上に設
けられた透明酸化物薄膜の上に防湿性を有する低屈折率
透明樹脂層を備えるため、この透明樹脂層が空気中の
水分から銀系薄膜を保護してその経時劣化を防止でき
かつ、表面の光反射をも防止することが可能となり、
に、上記透明酸化物薄膜が酸化インジウムから成る第1
の基材と、銀との固溶域をもたないか若しくは小さい元
素の酸化物から成る第2の基材との混合酸化物にて構成
され、銀系薄膜の導電性を補ってその電磁波シールド効
果を増大させ、しかも銀系薄膜との化学反応を起こすこ
となく銀系薄膜を安定に保つため、その透明性と電磁波
シールド効果を長期間に亘って維持することが可能とな
る。 次に、請求項2記載の発明に係る透明電磁波シール
ド基板によれば、上記透明樹脂層が撥水性を有している
ため、この透明樹脂層に指紋や水滴等が付着することを
防止して長期間に亘ってその透明性を高く維持すること
が可能となる。
【0037】また、請求項3〜4記載の発明に係る透明
電磁波シールド基板によれば、上記透明樹脂層が光散乱
性を有していることから、透明酸化物薄膜表面や銀系薄
膜表面からの正反射光が防止されてそのぎらつきを防止
でき、電磁波シールド基板を通してその反対側を良好に
透視することが可能となる。
【0038】
【0039】また、請求項5〜6記載の発明に係る透明
電磁波シールド基板によれば、銀との固溶域をもたない
か若しくは小さい元素が、チタン、ジルコニウム、ハフ
ニウム、タンタル及びセリウムから選択された1又は2
以上の元素にて構成されているため、透明酸化物薄膜が
ITO薄膜により構成されている場合に較べてその屈折
率を約2.1〜2.3へと大きく増大させることができ
る。従って、この透明酸化物薄膜が銀系薄膜の反射防止
膜として作用し、光反射率を低下させてその光透過率を
増大させるため、高い透明性を維持したまま銀系薄膜の
膜厚を増大させその導電率と電磁波シールド効果とを増
大させることが可能となる。
【0040】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例につい
て詳細に説明する。
【0041】[実施例1]この実施例に係る透明電磁波
シールド基板1は、図1に示すように偏光フィルムを透
明基板10とし、この透明基板10上に順次積層された
厚さ40nmの透明酸化物薄膜11と、厚さ14nmの
銀系薄膜12及び厚さ40nmの透明酸化物薄膜13
と、この透明酸化物薄膜13上に積層された厚さ約0.
25μmの透明樹脂層14とでその主要部が構成されて
いる。尚、上記透明酸化物薄膜11,13は、いずれも
ジルコニア(ZrO2 )を18atom%含有する酸化イン
ジウムの薄膜(IZO)にて構成されており、他方、銀
系薄膜12は銅(Cu)を2atom%含有する銀により構
成されている。また、透明樹脂層14は平均粒径0.2
μmのフッ化マグネシウム粉末を均一に分散させたフッ
素系アクリル樹脂にて構成されている。
【0042】そして、上記透明酸化物薄膜11、銀系薄
膜12及び透明酸化物薄膜13の全体の面積抵抗を測定
したところ、約4.5Ω/□であった。また、波長55
0nmの可視光線の反射率は約0.5%であった。
【0043】次に、この実施例に係る透明電磁波シール
ド基板1を空気中で1ケ月間放置して観察したところ、
その表面に外観の変化はまったく観察されなかった。
【0044】[実施例2]この実施例に係る透明電磁波
シールド基板2は、図2に示すようにガラス基板20上
に順次積層された厚さ40nmのIZO薄膜21と、厚
さ12nmの銀系薄膜22及び厚さ40nmのIZO薄
膜23と、このIZO薄膜23上に積層された厚さ約
0.2μmの透明樹脂層24とでその主要部が構成され
ている。尚、銀系薄膜22はアルミニウム(Al)を1
atom%含有する銀により構成されている。また、透明樹
脂層24は平均粒径0.1μmの酸化珪素(SiO2
粉末を均一に分散させたエポキシ樹脂にて構成されてい
る。
【0045】そして、上記IZO薄膜21、銀系薄膜2
2及びIZO薄膜23の全体の面積抵抗を測定したとこ
ろ、約4.0Ω/□であった。また、波長550nmの
可視光線の反射率は約0.8%であった。
【0046】次に、この透明電磁波シールド基板2を空
気中で1ケ月間放置して観察したところ、実施例1と同
様にその表面に外観の変化はまったく観察されなかっ
た。
【0047】[比較例]実施例1及び2と比較するた
め、ガラス基板を透明基板とし、この上に、順次、厚さ
40nmの酸化インジウム薄膜、厚さ12nmの銀薄膜
及び厚さ40nmの酸化インジウム薄膜を積層した。
【0048】そして、上記酸化インジウム薄膜を露出さ
せたまま空気中で1ケ月間放置して観察したところ、実
施例に係る透明電磁波シールド基板と相違して肉眼で観
察できるシミが多数発生していることが確認できた。
【0049】[実施例3]この実施例に係る透明電磁波
シールド基板3は、図3に示すように厚さ0.7mmの
ガラス基板30と、この上に順次積層された厚さ35n
mの透明酸化物薄膜31と、厚さ14nmの銀系薄膜
(但し、銅を0.8atom%含有する)32及び厚さ35
nmの透明酸化物薄膜33と、この透明酸化物薄膜33
上に積層された厚さ約0.25μmの透明樹脂層34と
でその主要部が構成されている。尚、上記透明酸化物薄
膜31,33は、いずれも、酸化チタン(TiO2 )を
含有する酸化インジウムの薄膜にて構成されており、酸
化チタンの含有量は、チタン元素がインジウム元素の2
0atom%となる量である。また、透明樹脂層34は平均
粒径0.2μmのフッ化マグネシウム粉末を均一に分散
させたフッ素系アクリル樹脂にて構成されている。
【0050】そして、この透明電磁波シールド基板3
は、以下のような方法で製造されたものである。
【0051】まず、ガラス基板30の表面をアルカリ系
界面活性剤と水とで洗浄した後、真空槽内に収容し、逆
スパッタリングと呼ばれるプラズマ処理を施してさらに
洗浄した。
【0052】次に、ガラス基板30を真空槽中から取り
出すことなく、このガラス基板30を室温に維持した状
態で、スパッタリング法により、透明酸化物薄膜31、
銀薄膜32及び透明酸化物薄膜33を順次成膜した。
【0053】次に、220℃、1時間のアニール処理を
施し、続いて上記透明樹脂層34を塗布乾燥して、上記
透明電磁波シールド基板3を製造した。
【0054】そして、上記透明酸化物薄膜31、銀薄膜
32及び透明酸化物薄膜33の全体の面積抵抗を測定し
たところ、約2.7Ω/□であった。また、その可視光
線透過率について下記表1に示す。
【0055】次に、この実施例に係る透明電磁波シール
ド基板3を空気中で8週間間放置して観察したところ、
実施例1と同様にその表面に外観の変化はまったく観察
されなかった。
【0056】[実施例4]この実施例に係る透明電磁波
シールド基板3は、透明酸化物薄膜31,33として、
酸化チタン(TiO2 )及び酸化セリウム(CeO2
を含有する酸化インジウムの薄膜が適用されている点を
除き実施例3と略同一である。尚、酸化チタンの含有量
は、チタン元素がインジウム元素の16atom%となる量
であり、酸化セリウムの含有量は、セリウム元素がイン
ジウム元素の4atom%となる量である。
【0057】そして、透明酸化物薄膜31、銀系薄膜3
2及び透明酸化物薄膜33の全体の面積抵抗は約2.7
Ω/□であった。またその可視光線透過率を表1に示
す。
【0058】また、この透明導電膜3を空気中で8週間
間放置して観察したところ、実施例1と同様にその表面
に外観の変化はまったく観察されなかった。
【0059】
【表1】
【0060】
【発明の効果】請求項1〜に係る発明によれば、厚さ
5〜30nmの銀系薄膜上に設けられた透明酸化物薄膜
の上に防湿性を有する低屈折率の透明樹脂層を備えるた
め、この透明樹脂層が空気中の水分から銀系薄膜を保護
してその経時劣化を防止でき、かつ、表面の光反射をも
防止することが可能となり、更に、上記透明酸化物薄膜
が酸化インジウムから成る第1の基材と、銀との固溶域
をもたないか若しくは小さい元素の酸化物から成る第2
の基材との混合酸化物にて構成され、銀系薄膜の導電性
を補ってその電磁波シールド効果を増大させ、しかも銀
系薄膜との化学反応を起こすことなく銀系薄膜を安定に
保つため、その透明性と電磁波シールド効果を長期間に
亘って維持することが可能となる。
【0061】従って、本発明に係る透明電磁波シールド
基板が各種ディスプレイの表示画面表面や建築用窓等に
適用された場合、その透明性を損なうことなくしかも高
い電磁波シールド効果を長期間に亘って安定して発揮で
きる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に係る透明電磁波シールド基板の断面
図。
【図2】実施例2に係る透明電磁波シールド基板の断面
図。
【図3】実施例3に係る透明電磁波シールド基板の断面
図。
【符号の説明】
1 透明電磁波シールド基板 10 透明基板 11 透明酸化物薄膜 12 銀系薄膜 13 透明酸化物薄膜 14 透明樹脂層 2 透明電磁波シールド基板 20 ガラス基板 21 透明酸化物薄膜 22 銀系薄膜 23 透明酸化物薄膜 24 透明樹脂層 3 透明電磁波シールド基板 30 ガラス基板 31 透明酸化物薄膜 32 銀系薄膜 33 透明酸化物薄膜 34 透明樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古賀 修 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版 印刷株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−173395(JP,A) 特開 平6−164186(JP,A) 特開 平1−232301(JP,A) 実開 昭61−145631(JP,U) 特公 昭56−39038(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05K 9/00

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】透明基板上に、透明酸化物薄膜、厚さ5〜
    30nmの銀系薄膜及び透明酸化物薄膜の三層をこの順
    で備える透明電磁波シールド基板において、上記透明酸化物薄膜が、酸化インジウムから成る第1の
    基材と、銀との固溶域をもたないか若しくは小さい元素
    の酸化物から成る第2の基材との混合酸化物にて構成さ
    れ、かつ、 上側の上記透明酸化物薄膜上に防湿性を有す
    低屈折率の透明樹脂層が設けられていることを特徴と
    する透明電磁波シールド基板。
  2. 【請求項2】上記透明樹脂層が、撥水性を有することを
    特徴とする請求項1記載の透明電磁波シールド基板。
  3. 【請求項3】上記透明樹脂層が、光散乱性を有すること
    を特徴とする請求項1又は2記載の透明電磁波シールド
    基板。
  4. 【請求項4】上記透明樹脂層が、平均粒径0.1〜0.
    9μmの透明粉末を含有することを特徴とする請求項3
    記載の透明電磁波シールド基板。
  5. 【請求項5】銀との固溶域をもたないか若しくは小さい
    上記元素が、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、タン
    タル及びセリウムから選択された1又は2以上の元素に
    て構成されていることを特徴とする請求項記載の透明
    電磁波シールド基板。
  6. 【請求項6】銀との固溶域をもたないか若しくは小さい
    上記元素が、チタンとこれより少量のセリウムとで構成
    されていることを特徴とする請求項記載の透明電磁波
    シールド基板。
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