JP2848108B2 - 移動体衛星通信システム - Google Patents
移動体衛星通信システムInfo
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、基地局と複数の移動体
との間の衛星通信に利用する。
との間の衛星通信に利用する。
【０００２】本発明は、移動体と基地局間、および移動
体相互間の直接通信を効率よく行うことができる移動体
衛星通信システムに関する。
体相互間の直接通信を効率よく行うことができる移動体
衛星通信システムに関する。
【０００３】
【従来の技術】図４は従来における移動体通信システム
の構成例を示す図である。
の構成例を示す図である。
【０００４】一般加入電話網に接続された基地局１５と
複数の移動体端末１６との通信は通信衛星１を介して行
われ、通信衛星１には、移動体１６との通信を行う第一
の送受信装置２と、移動体１６側のダウンコンバータ３
およびアップコンバータ４と、基地局１５との通信を行
う第二の送受信装置１４と、基地局１５側のダウンコン
バータ１１およびアップコンバータ１２とが備えられ
る。
複数の移動体端末１６との通信は通信衛星１を介して行
われ、通信衛星１には、移動体１６との通信を行う第一
の送受信装置２と、移動体１６側のダウンコンバータ３
およびアップコンバータ４と、基地局１５との通信を行
う第二の送受信装置１４と、基地局１５側のダウンコン
バータ１１およびアップコンバータ１２とが備えられ
る。
【０００５】基地局１５側の周波数Ｆｕ、ＦｄにはＣバ
ンドまたはＫｕ周波数帯域が用いられ、移動体１６側の
周波数ｆｕ、ｆｄにはＬ周波数帯域（１．６／１．５Ｇ
Ｈｚ）が用いられ、移動体１６と基地１５との間の通信
に限定されていた。しかしながら近年移動体１６相互間
が遠く離れている場合に通信衛星１を利用して通信を行
った方が便利であることから移動体１６相互間で通信が
行えるシステムが要望されている。
ンドまたはＫｕ周波数帯域が用いられ、移動体１６側の
周波数ｆｕ、ｆｄにはＬ周波数帯域（１．６／１．５Ｇ
Ｈｚ）が用いられ、移動体１６と基地１５との間の通信
に限定されていた。しかしながら近年移動体１６相互間
が遠く離れている場合に通信衛星１を利用して通信を行
った方が便利であることから移動体１６相互間で通信が
行えるシステムが要望されている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】移動体相互間の通信
は、基地局で折り返し通信を行うことにより簡単に実施
できるが、衛星までの距離を２往復しなければならない
ため信号遅延時間が２倍（２×０．２７ｓｅｃ＝０．５
４ｓｅｃ）となり、したがって話者間の遅延は１秒以上
となるため音声通信には適せず、さらに、各通信路で加
わる雑音のためＣ／Ｎが劣化する問題がある。
は、基地局で折り返し通信を行うことにより簡単に実施
できるが、衛星までの距離を２往復しなければならない
ため信号遅延時間が２倍（２×０．２７ｓｅｃ＝０．５
４ｓｅｃ）となり、したがって話者間の遅延は１秒以上
となるため音声通信には適せず、さらに、各通信路で加
わる雑音のためＣ／Ｎが劣化する問題がある。
【０００７】この問題を解決するために図５に示すシス
テムが提案され、第三世代Ｉｎｍａｒｓａｔ衛星に適用
された。このシステムは図４に示すシステムに、相互に
重ならないよう相補的な周波数特性を有する帯域フィル
タ１７および１８と、信号合成器１９とが加えられたも
のである。
テムが提案され、第三世代Ｉｎｍａｒｓａｔ衛星に適用
された。このシステムは図４に示すシステムに、相互に
重ならないよう相補的な周波数特性を有する帯域フィル
タ１７および１８と、信号合成器１９とが加えられたも
のである。
【０００８】このシステムによれば移動体相互間の通信
をより効果的に行うことができるが、帯域フィルタ１７
および１８は周波数特性が固定的であるために、使用可
能な全帯域幅を移動体および基地局の通信専用部と、移
動体相互間の通信専用部との二つの専用部に固定的に割
り当てることになり、この制限が受け入れられない場合
に帯域フィルタ１７および１８を全通過性にする必要が
ある。このように全通過性にすると雑音によるＣ／Ｎの
劣化を免れることができない問題が再度発生し、したが
って移動体の限られたアンテナ利得のために非常に低い
Ｃ／Ｎ条件のもとで運用される衛星通信には帯域フィル
タ１７および１８による帯域制限が必要不可欠となる。
をより効果的に行うことができるが、帯域フィルタ１７
および１８は周波数特性が固定的であるために、使用可
能な全帯域幅を移動体および基地局の通信専用部と、移
動体相互間の通信専用部との二つの専用部に固定的に割
り当てることになり、この制限が受け入れられない場合
に帯域フィルタ１７および１８を全通過性にする必要が
ある。このように全通過性にすると雑音によるＣ／Ｎの
劣化を免れることができない問題が再度発生し、したが
って移動体の限られたアンテナ利得のために非常に低い
Ｃ／Ｎ条件のもとで運用される衛星通信には帯域フィル
タ１７および１８による帯域制限が必要不可欠となる。
【０００９】このように帯域が制限されて全帯域が固定
的に分割されれば、移動体間および移動体と基地局間の
通信トラフィックの一方に周波数不足を生じ、他方に周
波数余剰を生じ易くなり通信を効率的に行えない問題を
生じる。
的に分割されれば、移動体間および移動体と基地局間の
通信トラフィックの一方に周波数不足を生じ、他方に周
波数余剰を生じ易くなり通信を効率的に行えない問題を
生じる。
【００１０】本発明はこのような背景のもとに行われた
もので、移動体間および移動体と基地局との間の通信を
需要に応じて常時最も経済的な通話路を設定することが
でき、かつ伝搬時間を増やすことなく、Ｃ／Ｎ条件を劣
化させないシステムを提供することを目的とする。
もので、移動体間および移動体と基地局との間の通信を
需要に応じて常時最も経済的な通話路を設定することが
でき、かつ伝搬時間を増やすことなく、Ｃ／Ｎ条件を劣
化させないシステムを提供することを目的とする。
【００１１】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般加入電話
網に接続された基地局と複数の移動体とが通信衛星を介
して基地局側通信路と移動体側通信路により相互接続さ
れ、前記通信衛星に、前記移動体との通信を行う第一の
送受信装置と、この第一の送受信装置に接続される前記
移動体側の第一のダウンコンバータおよび第一のアップ
コンバータと、前記基地局との通信を行う第二の送受信
装置と、この第二の送受信装置に接続される前記基地局
側の第二のダウンコンバータおよび第二のアップコンバ
ータとを備えた移動体衛星通信システムにおいて、前記
通信衛星に、前記第一のダウンコンバータの出力が入力
され前記移動体からの上り回線信号を受けて単位周波数
ステップの周波数分割多重チャネルに分波する第一の分
波回路と、前記第二のダウンコンバータの出力が入力さ
れ前記基地局からの上り回線信号を受けて単位周波数ス
テップの周波数分割多重チャネルに分波する第二の分波
回路と、前記第一の分波回路および前記第二の分波回路
からの出力が入力され基底帯域信号の交換接続処理を行
い前記基地局または前記移動体に出力するベースバンド
処理回路と、このベースバンド処理回路の交換接続を制
御する制御回路と、前記ベースバンド処理回路からの一
群の出力が入力され単位周波数ステップの周波数分割多
重チャネル合成を行い前記第一のアップコンバータに出
力する第一の合波回路と、前記ベースバンド処理回路か
らの一群の出力が入力され単位周波数ステップの周波数
分割多重チャネル合成を行い前記第二のアップコンバー
タに出力する第二の合波回路とを備えたことを特徴とす
る。
網に接続された基地局と複数の移動体とが通信衛星を介
して基地局側通信路と移動体側通信路により相互接続さ
れ、前記通信衛星に、前記移動体との通信を行う第一の
送受信装置と、この第一の送受信装置に接続される前記
移動体側の第一のダウンコンバータおよび第一のアップ
コンバータと、前記基地局との通信を行う第二の送受信
装置と、この第二の送受信装置に接続される前記基地局
側の第二のダウンコンバータおよび第二のアップコンバ
ータとを備えた移動体衛星通信システムにおいて、前記
通信衛星に、前記第一のダウンコンバータの出力が入力
され前記移動体からの上り回線信号を受けて単位周波数
ステップの周波数分割多重チャネルに分波する第一の分
波回路と、前記第二のダウンコンバータの出力が入力さ
れ前記基地局からの上り回線信号を受けて単位周波数ス
テップの周波数分割多重チャネルに分波する第二の分波
回路と、前記第一の分波回路および前記第二の分波回路
からの出力が入力され基底帯域信号の交換接続処理を行
い前記基地局または前記移動体に出力するベースバンド
処理回路と、このベースバンド処理回路の交換接続を制
御する制御回路と、前記ベースバンド処理回路からの一
群の出力が入力され単位周波数ステップの周波数分割多
重チャネル合成を行い前記第一のアップコンバータに出
力する第一の合波回路と、前記ベースバンド処理回路か
らの一群の出力が入力され単位周波数ステップの周波数
分割多重チャネル合成を行い前記第二のアップコンバー
タに出力する第二の合波回路とを備えたことを特徴とす
る。
【００１２】前記基地局との信号の受信および送信を前
記第二の送受信装置を介して行うアップダウンコンバー
タを前記通信衛星に備え、前記制御回路は、このアップ
ダウンコンバータからの信号にしたがって前記ベースバ
ンド処理回路の接続切替え制御を行い、前記ベースバン
ド処理回路は、前記制御回路の指示により前記移動体と
前記基地局との間、もしくは前記移動体相互間の呼びの
設定、通話、切断、および課金を含む回線制御動作を一
元的に行う手段を含むことが望ましい。
記第二の送受信装置を介して行うアップダウンコンバー
タを前記通信衛星に備え、前記制御回路は、このアップ
ダウンコンバータからの信号にしたがって前記ベースバ
ンド処理回路の接続切替え制御を行い、前記ベースバン
ド処理回路は、前記制御回路の指示により前記移動体と
前記基地局との間、もしくは前記移動体相互間の呼びの
設定、通話、切断、および課金を含む回線制御動作を一
元的に行う手段を含むことが望ましい。
【００１３】
【作用】ある移動体が他の移動体と通信を行うときに、
分波された信号がベースバンド処理回路に入力し、ベー
スバンド処理回路は基地局からの指示を受けた制御回路
の接続切替え制御により所定の送り先である移動体への
切替え接続を行って合波した後送信する。基地局への場
合も同様にベースバンド処理回路により接続制御されて
出力され、また、基地局から移動体への出力も同様に制
御される。
分波された信号がベースバンド処理回路に入力し、ベー
スバンド処理回路は基地局からの指示を受けた制御回路
の接続切替え制御により所定の送り先である移動体への
切替え接続を行って合波した後送信する。基地局への場
合も同様にベースバンド処理回路により接続制御されて
出力され、また、基地局から移動体への出力も同様に制
御される。
【００１４】これにより、移動体と基地局との間の通信
に加えて移動体相互の接続が衛星上において可能とな
り、要求に即応した効率的な周波数資源の運用および使
用効率を向上させることができる。
に加えて移動体相互の接続が衛星上において可能とな
り、要求に即応した効率的な周波数資源の運用および使
用効率を向上させることができる。
【００１５】
【実施例】次に、本発明実施例を図面に基づいて説明す
る。図１は本発明実施例の構成を示すブロック図であ
る。
る。図１は本発明実施例の構成を示すブロック図であ
る。
【００１６】本発明実施例は、一般加入電話網に接続さ
れた基地局１５と複数の移動体１６とが通信衛星１を介
して基地局側通信路と移動体側通信路により接続され、
通信衛星１に、移動体１６との通信を行う第一の送受信
装置２と、移動体側の第一のダウンコンバータ３および
第一のアップコンバータ４と、基地局１５との通信を行
う第二の送受信装置１４と、基地局１５側の第二のダウ
ンコンバータ１１および第二のアップコンバータ１２と
を備え、さらに、本発明の特徴として、通信衛星１に、
移動体１６からの上り回線信号を受けて単位周波数ステ
ップの周波数分割多重チャネルに分波する第一の分波回
路６と、基地局１５からの上り回線信号を受けて単位周
波数ステップの周波数分割多重チャネルに分波する第二
の分波回路７と、第一および第二の分波回路６および７
からの一群の出力を受けて基底帯域信号処理を行い指示
にしたがって基地局１５または移動体１６に出力するベ
ースバンド処理回路９と、このベースバンド処理回路９
の交換接続を制御する制御回路１０と、ベースバンド処
理回路９からの一群の出力を受けて単位周波数ステップ
の周波数分割多重チャネル合成を行い第一の送受信装置
２に出力する第一の合波回路５と、ベースバンド処理回
路９からの一群の出力を受けて単位周波数ステップの周
波数分割多重チャネル合成を行い第二の送受信装置１４
に出力する第二の合波回路８とを備える。
れた基地局１５と複数の移動体１６とが通信衛星１を介
して基地局側通信路と移動体側通信路により接続され、
通信衛星１に、移動体１６との通信を行う第一の送受信
装置２と、移動体側の第一のダウンコンバータ３および
第一のアップコンバータ４と、基地局１５との通信を行
う第二の送受信装置１４と、基地局１５側の第二のダウ
ンコンバータ１１および第二のアップコンバータ１２と
を備え、さらに、本発明の特徴として、通信衛星１に、
移動体１６からの上り回線信号を受けて単位周波数ステ
ップの周波数分割多重チャネルに分波する第一の分波回
路６と、基地局１５からの上り回線信号を受けて単位周
波数ステップの周波数分割多重チャネルに分波する第二
の分波回路７と、第一および第二の分波回路６および７
からの一群の出力を受けて基底帯域信号処理を行い指示
にしたがって基地局１５または移動体１６に出力するベ
ースバンド処理回路９と、このベースバンド処理回路９
の交換接続を制御する制御回路１０と、ベースバンド処
理回路９からの一群の出力を受けて単位周波数ステップ
の周波数分割多重チャネル合成を行い第一の送受信装置
２に出力する第一の合波回路５と、ベースバンド処理回
路９からの一群の出力を受けて単位周波数ステップの周
波数分割多重チャネル合成を行い第二の送受信装置１４
に出力する第二の合波回路８とを備える。
【００１７】さらに、基地局１５との信号の受信および
送信を第二の送受信装置１４を介して行うアップダウン
コンバータ１３を通信衛星１に備え、制御回路１０は、
このアップダウンコンバータ１３からの信号にしたがっ
てベースバンド処理回路９の接続切替え制御を行い、ベ
ースバンド処理回路９には、制御回路１０の指示により
移動体１６と基地局１５との間、もしくは移動体１６相
互間の呼びの設定、通話、切断、および課金を含む回線
制御動作を一元的に行う手段を含む。
送信を第二の送受信装置１４を介して行うアップダウン
コンバータ１３を通信衛星１に備え、制御回路１０は、
このアップダウンコンバータ１３からの信号にしたがっ
てベースバンド処理回路９の接続切替え制御を行い、ベ
ースバンド処理回路９には、制御回路１０の指示により
移動体１６と基地局１５との間、もしくは移動体１６相
互間の呼びの設定、通話、切断、および課金を含む回線
制御動作を一元的に行う手段を含む。
【００１８】図２（ａ）は本発明実施例における分波回
路の周波数特性を示す図、（ｂ）は本発明実施例におけ
る合波回路の周波数特性を示す図、（ｃ）は本発明実施
例における分波回路と合波回路との総合周波数特性を示
す図である。
路の周波数特性を示す図、（ｂ）は本発明実施例におけ
る合波回路の周波数特性を示す図、（ｃ）は本発明実施
例における分波回路と合波回路との総合周波数特性を示
す図である。
【００１９】このように本発明実施例における分波回路
および合波回路の周波数特性は、Δｆ（Ｈｚ）ステップ
のチャネルのそれぞれの隣接チャネルに帯域を伸ばして
いることを特徴とするもので、さらに、分波回路および
合波回路の双方を通過すると、図２（ｃ）に示すように
隣合うチャネルが加えられるために平坦な周波数特性と
なる。このような特性を利用すれば、複数の隣接チャネ
ルを一括して用いることにより任意の帯域幅の変調信号
を伝送することができる。
および合波回路の周波数特性は、Δｆ（Ｈｚ）ステップ
のチャネルのそれぞれの隣接チャネルに帯域を伸ばして
いることを特徴とするもので、さらに、分波回路および
合波回路の双方を通過すると、図２（ｃ）に示すように
隣合うチャネルが加えられるために平坦な周波数特性と
なる。このような特性を利用すれば、複数の隣接チャネ
ルを一括して用いることにより任意の帯域幅の変調信号
を伝送することができる。
【００２０】ベースバンド処理回路９は、基本的には交
換動作を行う回路である。制御回路１０の制御により第
一および第二の分波回路６および７からの一群の入力信
号を第一および第二の合波回路５および８の出力信号に
接続する。
換動作を行う回路である。制御回路１０の制御により第
一および第二の分波回路６および７からの一群の入力信
号を第一および第二の合波回路５および８の出力信号に
接続する。
【００２１】本発明はその際第一の分波回路６から第一
の合波回路５に、すなわち移動体１６から他の移動体１
６へ接続する場合にも第二の合波回路８へも共に接続
し、移動体１６同士の通信も必ず基地局１５へ信号が送
信されるようにすることを特徴とする。これにより移動
体１６相互の通信においても常に基地局１５が通信状況
を把握することができ、通話の終了を検出したときに基
地局１５は制御回路１０を介してベースバンド処理回路
９を制御して移動体１６相互のリンクを切断し、以後基
地局側通信路と移動体側通信路との間の通信路を介して
通常の移動体１６と基地局１５との間の通信と同様にし
て終話処理を行う。また、呼設定は通常の移動体１６と
基地局１５との間の通信と同様に行われる。
の合波回路５に、すなわち移動体１６から他の移動体１
６へ接続する場合にも第二の合波回路８へも共に接続
し、移動体１６同士の通信も必ず基地局１５へ信号が送
信されるようにすることを特徴とする。これにより移動
体１６相互の通信においても常に基地局１５が通信状況
を把握することができ、通話の終了を検出したときに基
地局１５は制御回路１０を介してベースバンド処理回路
９を制御して移動体１６相互のリンクを切断し、以後基
地局側通信路と移動体側通信路との間の通信路を介して
通常の移動体１６と基地局１５との間の通信と同様にし
て終話処理を行う。また、呼設定は通常の移動体１６と
基地局１５との間の通信と同様に行われる。
【００２２】ベースバンド処理回路９で、単に交換スイ
ッチだけでなく復調信号再生をも行い、いわゆる再生中
継を行う。再生中断により上り回線と下り回線との熱雑
音の相加が遮断され全体のＣ／Ｎ条件を改善する。
ッチだけでなく復調信号再生をも行い、いわゆる再生中
継を行う。再生中断により上り回線と下り回線との熱雑
音の相加が遮断され全体のＣ／Ｎ条件を改善する。
【００２３】図３は本発明実施例の応用例を示す図であ
る。移動体衛星通信には国際的にＬ波帯（ｆｄ＝１５２
６．５〜１５５９．０ＭＨｚ、ｆｕ＝１６３１．５〜１
６６０．５ＭＨｚ）が割り当てられているが、期待され
る需要に対して余りに不足である。そのために移動体１
６のサービス地域をいくつかに分け同じ周波数を何回も
再使用することにより全体の周波数帯域幅を拡大するこ
とができる。同時に衛星アンテナのアンテナ利得が向上
して、その分移動体１６のアンテナが小型化できる利点
もある。図３に示すように、この場合も移動体１６相互
の通信時にも必ず基地局１５に同時に接続するようにし
ておけば、通常の移動体と基地局１５との間の通信と同
じく呼の設定、切断動作を行うことができる。
る。移動体衛星通信には国際的にＬ波帯（ｆｄ＝１５２
６．５〜１５５９．０ＭＨｚ、ｆｕ＝１６３１．５〜１
６６０．５ＭＨｚ）が割り当てられているが、期待され
る需要に対して余りに不足である。そのために移動体１
６のサービス地域をいくつかに分け同じ周波数を何回も
再使用することにより全体の周波数帯域幅を拡大するこ
とができる。同時に衛星アンテナのアンテナ利得が向上
して、その分移動体１６のアンテナが小型化できる利点
もある。図３に示すように、この場合も移動体１６相互
の通信時にも必ず基地局１５に同時に接続するようにし
ておけば、通常の移動体と基地局１５との間の通信と同
じく呼の設定、切断動作を行うことができる。
【００２４】なお、第一および第二の分波回路６および
７のステップ周波数Δｆ（Ｈｚ）は移動体衛星通信周波
数でよく用いられている１０ＫＨｚ程度にしておけば、
トラフィック量に応じてチャネル単位で動的にチャネル
制御を行うことにより周波数利用効率を最大にすること
ができる。
７のステップ周波数Δｆ（Ｈｚ）は移動体衛星通信周波
数でよく用いられている１０ＫＨｚ程度にしておけば、
トラフィック量に応じてチャネル単位で動的にチャネル
制御を行うことにより周波数利用効率を最大にすること
ができる。
【００２５】図２に示す周波数特性の分波回路の技術は
次の文献に示されている。
次の文献に示されている。
【００２６】Ｏｓａｍｕ Ｉｃｈｉｙｏｓｈｉ“Ａ Ｇ
ｅｎｅｒａｌｉｚｅｄ Ｔｒａｎｓｍｕｌｔｉｐｌｅｘ
ｅｒ ａｎｄ Ｉｔ’ｓ Ａｐｐｌｉｃａｔｉｏｎ ｔ
ｏＭｏｂｉｌｅ Ｓａｔｅｌｌｉｔｅ Ｃｏｍｍｕｎｉ
ｃａｔｉｏｎｓ”Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ Ｍｏｂ
ｉｌｅ Ｓａｔｅｌｌｉｔｅ Ｃｏｎｆｅｒｅｎｃｅ、
Ｏｔｔａｗａ，１９９０．
ｅｎｅｒａｌｉｚｅｄ Ｔｒａｎｓｍｕｌｔｉｐｌｅｘ
ｅｒ ａｎｄ Ｉｔ’ｓ Ａｐｐｌｉｃａｔｉｏｎ ｔ
ｏＭｏｂｉｌｅ Ｓａｔｅｌｌｉｔｅ Ｃｏｍｍｕｎｉ
ｃａｔｉｏｎｓ”Ｉｎｔｅｒｎａｔｉｏｎａｌ Ｍｏｂ
ｉｌｅ Ｓａｔｅｌｌｉｔｅ Ｃｏｎｆｅｒｅｎｃｅ、
Ｏｔｔａｗａ，１９９０．
【００２７】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、移
動体と基地局間との通信に加えて移動体相互間の直接通
信を行うことができ、要求に即応した効率的な周波数資
源の運用をはかることができる。また、任意の帯域幅の
信号を伝送することができるとともに、Ｃ／Ｎ条件を大
幅に改良し周波数資源の使用効率を向上させることがで
きる効果がある。
動体と基地局間との通信に加えて移動体相互間の直接通
信を行うことができ、要求に即応した効率的な周波数資
源の運用をはかることができる。また、任意の帯域幅の
信号を伝送することができるとともに、Ｃ／Ｎ条件を大
幅に改良し周波数資源の使用効率を向上させることがで
きる効果がある。
【図１】本発明実施例の構成を示すブロック図。
【図２】（ａ）は本発明実施例における分波回路の周波
数特性を示す図、（ｂ）は本発明実施例における合波回
路の特性を示す図、（ｃ）は本発明実施例における分波
回路と合波回路との総合周波数特性を示す図。
数特性を示す図、（ｂ）は本発明実施例における合波回
路の特性を示す図、（ｃ）は本発明実施例における分波
回路と合波回路との総合周波数特性を示す図。
【図３】本発明実施例の応用例を示すブロック図。
【図４】従来例の構成を示すブロック図。
【図５】従来例の他の構成例を示すブロック図。
１ 通信衛星 ２、２−１、２−２ 第一の送受信装置 ３、３−１、３−２ 第一のダウンコンバータ ４、４−１、４−２ 第一のアップコンバータ ５、５−１、５−２ 第一の合波回路 ６、６−１、６−２ 第一の分波回路 ７ 第二の分波回路 ８ 第二の合波回路 ９ ベースバンド処理回路 １０ 制御回路 １１ 第二のダウンコンバータ １２ 第二のアップコンバータ １３ アップダウンコンバータ １４ 第二の送受信装置 １５ 基地局 １６ 移動体 １７、１８ 帯域フィルタ １９ 信号合成器
Claims (3)
- 【請求項１】 一般加入電話網に接続された基地局と複
数の移動体とが通信衛星を介して基地局側通信路と移動
体側通信路により相互接続され、 前記通信衛星に、 前記移動体との通信を行う第一の送受信装置と、この第一の送受信装置に接続される 前記移動体側の第一
のダウンコンバータおよび第一のアップコンバータと、 前記基地局との通信を行う第二の送受信装置と、この第二の送受信装置に接続される 前記基地局側の第二
のダウンコンバータおよび第二のアップコンバータとを
備えた移動体衛星通信システムにおいて、 前記通信衛星に、前記第一のダウンコンバータの出力が入力され 前記移動
体からの上り回線信号を受けて単位周波数ステップの周
波数分割多重チャネルに分波する第一の分波回路と、前記第二のダウンコンバータの出力が入力され 前記基地
局からの上り回線信号を受けて単位周波数ステップの周
波数分割多重チャネルに分波する第二の分波回路と、 前記第一の分波回路および前記第二の分波回路からの出
力が入力され基底帯域信号の交換接続処理を行い前記基
地局または前記移動体に出力するベースバンド処理回路
と、 このベースバンド処理回路の交換接続を制御する制御回
路と、 前記ベースバンド処理回路からの一群の出力が入力され
単位周波数ステップの周波数分割多重チャネル合成を行
い前記第一のアップコンバータに出力する第一の合波回
路と、 前記ベースバンド処理回路からの一群の出力が入力され
単位周波数ステップの周波数分割多重チャネル合成を行
い前記第二のアップコンバータに出力する第二の合波回
路とを備えたことを特徴とする移動体衛星通信システ
ム。 - 【請求項２】 前記基地局との信号の受信および送信を
前記第二の送受信装置を介して行うアップダウンコンバ
ータを前記通信衛星に備え、前記制御回路は、このアッ
プダウンコンバータからの信号にしたがって前記ベース
バンド処理回路の接続切替え制御を行う請求項１記載の
移動体衛星通信システム。 - 【請求項３】 前記ベースバンド処理回路は、前記制御
回路の指示により前記移動体と前記基地局との間、もし
くは前記移動体相互間の呼びの設定、通話、切断、およ
び課金を含む回線制御動作を一元的に行う手段を含む請
求項１記載の移動体衛星通信システム。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11146692A JP2848108B2 (ja) | 1992-04-30 | 1992-04-30 | 移動体衛星通信システム |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11146692A JP2848108B2 (ja) | 1992-04-30 | 1992-04-30 | 移動体衛星通信システム |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05308311A JPH05308311A (ja) | 1993-11-19 |
| JP2848108B2 true JP2848108B2 (ja) | 1999-01-20 |
Family
ID=14561962
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11146692A Expired - Fee Related JP2848108B2 (ja) | 1992-04-30 | 1992-04-30 | 移動体衛星通信システム |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2848108B2 (ja) |
-
1992
- 1992-04-30 JP JP11146692A patent/JP2848108B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05308311A (ja) | 1993-11-19 |
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