JP2847708B2 - プラズマ気相成長方法 - Google Patents

プラズマ気相成長方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 半導体素子の微細化に必要とされる急峻なドーピング
プロファイルを持つエピタキシャル基板に代表される低
汚染,低不純物の薄膜を形成した基板を製造するのに適
したプラズマ気相成長方法に関する。
〔従来技術〕
半導体シリコンのエピタキシャル成長法は砒素,燐,
アンチモン,硼素等の該半導体の電気特性を制御するた
めにシリコン中に添加される砒素,燐,アンチモン,硼
素等の微量不純物、所謂ドーパントの濃度の高い基板、
または局所的に電気特性を制御するためにイオン打込等
によりドーパント濃度を高くした領域、所謂埋込層の上
に、ドーパント濃度の低い単結晶層を形成する現在唯一
の方法である。
現在、トランジスタ,ダイオード,キャパシタセル及
びその集積回路等のシリコン半導体素子の形成に用いら
れるエピタキシャル基板には、素子微細化に対応するた
めに急峻なドーピングプロファイルをもつことが要求さ
れている。
従来シリコンエピタキシャル基板の製造には熱CVD(C
hemical Vapor Deposition)法が用いられてきた。熱CV
D法はシリコンの化合物を原料とし、原料の分解,基板
清浄化,エピタキシャル成長反応等を熱エネルギによっ
て進行させる方法であれが、基板を常圧乃至減圧(103
〜105Pa)雰囲気中で高温処理(1050〜1100℃)するた
め、基板、或いは埋込層中に高濃度に含まれるドーパン
トがエピタキシャル膜中に固相熱拡散し、或いは基板か
ら気相中に放出されたドーパントが基板周辺雰囲気の対
流にともなってエピタキシャル成長界面に再付着する、
所謂オートドーピング現象を生じ、ドーパントプロファ
イルを急峻にできないという問題がある。
従って、熱CVD法は微細半導体素子用のエピタキシャ
ル基板の製造法としては不十分であり、これに代わるエ
ピタキシャル成長法としてドーパントの熱拡散を抑制す
るためにより低い温度でエピタキシャル成長させ得る技
術が望まれている。
低温エピタキシャル成長法の従来技術の代表例として
は以下に掲げる3つの方法が知られている。
(1) MBE(Molecular Beam Epitaxy:分子線エピタキ
シャル成長)法 超高真空(10-8Pa程度)中で基板を高温加熱し、その
表面を昇華させて清浄化した後、真空蒸着によってエピ
タキシャル成長を行わせる方法である。エピタキシャル
成長開始前の基板表面の清浄化手段としては通常基板を
1100℃以上で高温熱処理するか、アルゴンイオンビーム
でスパッタする方法が採られている。
この方法に依る場合の基板温度Teは400℃(光高温計
による)、またドーパント濃度が1018→1015atom/ccに
減少するのに対応する最少ドーピングプロファイル遷移
幅tdptは0.3μm(ドーパントは砒素)、更に最低結晶
欠陥密度Ddは100/cm2である。
従ってMBE法の結晶性はプラズマ法に比べて良好であ
るといえるが、従来法に比べ成長速度が極端に低いとい
う欠点がある。
成長速度を上げるためには基板結晶表面で吸着種が泳
動しやすい条件とすることが必要であるが、MBE法では
成長反応系の構成材料がシリコンのみに限定され、基板
と吸着種の結合力(シリコン原子間の共有結合力)を弱
めるには基板の温度を高めるしか方法がない。
基板の低温化と膜の成長速度の向上、即ち生産性とは
相反するから工業的生産法としての性能向上には限界が
あり、この点からもMBE法は良好な低温エピタキシャル
成長手段とはいえない。
(2) プラズマエピタキシャル成長法 プラズマ中の電子イオンによる衝撃によって原料ガス
を分解し、この分解ガスを用いて基板に前処理を施し、
またエピタキシャル成長させる方法であり、プラズマか
らのエネルギ供給分だけ基板温度を下げて処理できる。
これに属する方法としてプラズマ併用型減圧CVDエピ
タキシャル成長法がある(日経マイクロデバイス1985年
10月号p.p.79〜87)。
第2図は上記従来のプラズマ気相成長装置の模式的縦
断面図であり、石英製の反応管21の上端部には原料ガス
の供給系22を、また下端部には排気系23を設けると共
に、反応管21内の中央部にはサセプタ24を設けてこれに
基板Sを装着し、また反応管21の外周には、前記サセプ
タ24の上方に高周波電極25を、更にサセプタ24と対向す
る外周にランプ26を配設して構成されている。
この方法では先ず基板Sに前処理を施した後、成膜が
行われる。
前処理は基板を過酸化水素+硝酸混合溶液に15分浸
し、水洗し、フッ化水素酸溶液に30秒浸し、再度水洗
し、次いで過酸化水素+塩酸混合溶液に15分浸し、水洗
し、遠心乾燥を20分施す。このようにして前処理を施し
た基板をチャンバに入れ、圧力1×10-5Paまで真空排気
し、基板をエピタキシャル成長温度に加熱し、高周波電
力50Wのアルゴンプラズマ中で30分処理する。
なおこの時接地電位に対し+300Vの直流バイアス電圧
をサセプタ24に印加する。アルゴン流量は20SCCM、圧力
は2.7Paに設定される。
この方法に依る場合の基板温度Teは700℃〜800℃、ま
た最少ドーピングプロファイル遷移幅は0.24μm〜0.15
μm(ドーパントは硼素,アンチモン)、更に最低結晶
欠陥密度Ddは1.2×103/cm2以上である。
このプラズマエピタキシャル成長法では吸着種の泳動
に必要なパワー,反応ガス組成,圧力等のプラズマ変数
を温度と独立して制御できるため、MBE法に比べて自由
度が大きい利点がある。
(3) 水素プラズマ前処理減圧CVDエピタキシャル成
長法(Solid−State Electronics,1973,Vol.16,pp.39−
42)。
この方法は前処理に水素の高周波プラズマを用いた低
圧熱CVD法である。
この方法による前処理は基板を蟻酸+過酸化水素混合
液に浸し、水洗し、次いで基板を反応管に入れて真空排
気し、反応管内に水素を供給し、圧力が約133Paとなる
ように水素流量を調整する。更に水素流量を調整して圧
力を30〜80Paとし、放電用電極に27MHz,350Wの高周波を
印加してグロー放電させ、基板雰囲気に水素プラズマを
発生させつつ数分間処理する。
この方法に依る場合の基板温度Teは850℃、また最低
結晶欠陥密度Ddは40/cm2以下である。
(4) 反応性イオンビームエピタキシャル成長法(RI
BD:Reactive Ion Beam Deposition),(Solid State D
evices and Materials,Tokyo,1985,pp.305−308,特開昭
61−53719号公報) この方法は電子サイクロトロン共鳴励起によってプラ
ズマを生成させ、このプラズマを利用して基板上に気相
成長を行わせる方法である。
第10図は上記従来の反応性イオンビームエピタキシャ
ル法の実施状態を示す模式的縦断面図であり、プラズマ
室31の一端部にマイクロ波導波管32を、また他端部にプ
ラズマ導入口31aに通じる球形の試料室33を接地すると
共に、周囲には励磁コイル34を配設し、また試料室33内
にはヒータ内蔵のバイアス電圧印加機能を備えた試料台
35を設けてこの上に基板Sを固定せしめてある。
而してこのような装置にあっては先ず前処理は基板を
硫酸+過酸化水素混合溶液により処理して、SiO2パッシ
ベーション膜を形成し、その後基板を試料室内に固定し
た後、基板温度Teを400〜800℃とし、イオンエネルギ
(バイアス電圧)600〜1200eVでアルゴンイオン等を用
いてSiO2パッシベーション膜をスパッタリングする。そ
の後、所定の条件で気相成長を開始する。
(5) ECR−CVDエピタキシャル成長法(第48回応用物
理学会学術講演会講演番号19p−K−10)。
この方法における前処理は基板をフッ化水素酸溶液処
理後、塩酸と過酸化水素の沸騰した混合溶液に浸して表
面に薄いSiO2膜を形成し、次いで真空中で基板温度100
℃、アルゴンイオンエネルギ(プラズマバイアス電圧に
よる)100eVでスパッタリングし、引き続き基板温度Te
を630℃にして30分間熱処理する。
ちなみに従来の一般的な熱CVDエピタキシャル成長法
(常圧法)に依る場合の基板温度Teは1050℃、また最少
ドーピングプロファイル遷移幅tdptは0.54μm(ドーパ
ント:アンチモン)、又は2.5μm(ドーパント:硼
素)、更に最低結晶欠陥密度Ddは10/cm2以下である。
このような事実から前述した各低温エピタキシャル成
長法はドーピング特性(tdpt)の面では優れているもの
の、結晶性(Dd)では依然としてかなり劣っていること
が解る。
有害不純物分子は、エピタキシャル成長開始までの
間、基板の表面及び試料室の内壁各部に吸着しており、
その量は系の到達真空度と相関がある。
ちなみにMBE法では到達真空度が10-8Pa程度の試料室
の内部で処理するため汚染は少ない。
プラズマエピタキシャル成長装置でも超高真空系を用
いることは可能であるが、数10SCCMという大量のガスを
注入するプラズマ反応に適した大排気速度を有し、反応
性ガス(可燃性であり、腐食、堆積を生じる)の排気が
可能で、しかも到達真空度が安定して10-8Paに維持し得
る真空ポンプがない。
例えば、クライオポンプで原料ガス(モノシラン等)
を排気すると、排気速度が漸減し、操業度が低下する。
このため従来のプラズマ気相成長装置ではターボ分子ポ
ンプ等の低真空度・大排気速度のポンプを一基具備する
ものしかない。
例外として、RIBD装置では到達真空度を重視し、イオ
ンポンプ及び、チタンサブリメーションポンプという高
真空度、低排気速度のポンプを具備しているが、良好な
エピタキシャル膜質は得られていない。この原因は排気
速度が小さいため成長時に注入するガス量が4SCCMに制
限され、十分な成長速度が得られず膜中に高濃度で混入
した有害不純物が結晶欠陥を惹起しているのである。
本発明者は試料室内部の到達真空度を高めるべく排気
ポンプとしてターボ分子ポンプ及びクライオポンプの両
方を具備したプラズマ気相成長装置を構成し、基板加熱
時の到達真空度を調査した結果、次の事実を知見した。
エピタキシャル膜中の不純物濃度はエピタキシャル
成長開始前の到達真空度が高いほど少ない。
またクライオポンプで排気した場合はターボ分子ポ
ンプ単体で排気した場合より到達真空度が約1桁向上す
る。
基板加熱開始前からクライオポンプで排気すると、
基板昇温後排気した場合に比べ到達真空度が悪くなる。
本発明にかかる知見に基づきなされたものであって、
従来からあるロードロック機構、基板加熱機構に加え、
新たにターボ分子ポンプ、クライオポンプの両方を具備
した真空系の装置において、基板昇温後、プラズマ処理
開始前にクライオポンプで排気することにより到達真空
度を高め、膜中への有害不純物の混入を抑制し、結晶性
の良好なエピタキシャル膜を形成し得るプラズマ気相成
長法を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は係るプラズマ気相成長方法は、真空の試料室
内で加熱昇温した基板表面にプラズマを用いて気相成長
を行わせるプラズマ気相成長方法において、前記試料室
の内部を、これにゲート弁を介して連設されたターボ分
子ポンプを用いて排気しつつ、基板を加熱昇温せしめる
工程と、前記基板が所定温度にまで昇温した後は前記タ
ーボ分子ポンプに代え、前記試料室の内部を、これにゲ
ート弁を介して連設されたクライオポンプを用いて排気
する工程と、前記試料室の内部が所定値まで減圧された
後は、該試料室の内部を、前記クライオポンプに代え、
前記ターボ分子ポンプを用いて排気し、該試料室に反応
ガスを注入しつつプラズマを発生させて気相成長せしめ
る工程とを含むことを特徴とする。
〔作用〕
本発明方法にあってはこれによってプラズマ処理が行
われる試料室内部の真空度を格段に高め得、それだけ有
害不純物が低減されることとなる。
〔実施例〕
以下本発明をその実施例を示す図面に基づき具体的に
説明する。第1図は本発明方法を実施するための気相成
長装置の縦断面図であり、図中1はプラズマ生成室、2
は導波管、3は試料Sを配置する試料室4は励磁コイル
を示している。
プラズマ生成室1はステンレス鋼製であって、工業用
周波数2.45Hzのマイクロ波に対してTE113モードの定在
波を形成する円筒型空洞共振器を構成するよう構成され
ており、一側壁中央には石英ガラス板等で閉鎖されたマ
イクロ波導入窓1aを備え、また他側壁中央には前記マイ
クロ波導入窓1aと対向する位置にプラズマの引出窓1bを
備えている。前記マイクロ波導入窓1aには導波管2の一
端部が接続され、またプラズマ引出窓1bにはこれに臨ま
せて試料室3が配設され、更に周囲には同心状に励磁コ
イル4が周設せしめられている。
導波管2はその他端部は図示しない高周波発振器に接
続され、高周波発振器で発せられた工業用周波数2.45Hz
のマイクロ波をマイクロ波導入窓1aを経てプラズマ生成
室1内に導入するようにしてある。
励磁コイル4は図示しない直流電源に接続されてお
り、直流電流の通流によってプラズマ生成室1内にマイ
クロ波の導入により電子サイクロトロン共鳴励起条件を
満足する8.75×10-2Tの磁束密度を与えると共に、試料
室3側に向けて磁束密度が低くなる発散磁界を形成し、
プラズマ生成室1内に生成されたプラズマをプラズマ引
出窓1bを通じて試料室3内に導入せしめるようになって
いる。
試料室3の一側壁にはゲート弁5aを介在させて複合型
のターボ分子ポンプ5が、またその上方には同じくゲー
ト弁6aを介在させてクライオポンプ6が連設されてい
る。ターボ分子ポンプ5は排気速度が1500L/秒の複合型
であり、そのゲート弁5aのコンダクタンスは3000L/秒で
ある。またクライオポンプ6の排気速度は2400L/秒であ
り、そのゲート弁6aのコンダクタンスは4630L/秒であ
る。一方他側壁にはゲート弁7aを介在させてロードロッ
ク室7が配設されている。ロードロック室7内には試料
Sを試料室3内に配置し、またここからロードロック室
7内に取り出すための搬送アーム7bが配設されている。
一方試料室3の内部には前記プラズマ引出窓1bと対向
させて試料台8が配設され、この試料台8上に石英製の
サセプタ9を介在させて前記プラズマ引出窓1bと対向さ
せて基板Sが着脱可能に装着され、またサセプタ9の下
方にはヒータ10を臨ませてある。試料台8はリング状に
形成されており、その下面の周方向にて円筒8aの上端部
に支持されている。円筒8aの下端部には円筒ラック8cを
備えると共に、試料室3の底壁にスラストベアリング8b
を用いて回転可能に支持されており、円筒ラック8cに噛
合させたピニオン8dを介してモータMより回転せしめら
れるようになっている。ヒータ10は高純度タンタル線
(直径0.7mm)3本をより合わせて素線とし、これを高
純度窒化珪素円板上に直径200mmの範囲で折り返し蛇行
させて一様に配設して構成してある。ヒータの電力容量
は6Kw程度である。
ヒータ10の赤外線は一部がサセプタ9に吸収される
が、大部分はこれを透過して基板Sを照射し、これを加
熱する。
ヒータ10内には図示しない測温用熱電対があり、この
出力に基づき熱電対検出温度パターンを負帰還制御する
温度制御系が設けられている。
なお、基板Sの温度は試料室3の上部壁に設けた窓3a
を通して光高温計11により測定される。
12は試料室3の上部壁に固定した四重極型の質量分析
器(QMS:Quadlepole Mass Spectrometer)であり、試料
室3内の残留ガス組成を分析し得るようにしてある。
13,14はいずれも原料ガスの供給系を示しており、ガ
ス供給系13からはアルゴンと水素との混合ガスが、また
ガス供給系14からはモノシランガスが夫々供給されるよ
うになっている。
而してこのような本発明方法にあっては次の過程で試
料室3内の排気を行う。
〔ターボ分子ポンプによる排気〕
基板Sを試料室3に導入するに先立って、予め試料室
3を10-6Pa程度にターボ分子ポンプ5を用いて真空排気
しておき、ロードロック室7に、図示しない配管から窒
素ガスを徐々に注入して内部を大気圧とし、図示しない
ゲート弁を開き搬送アーム7b上に支持台8,サセプタ9と
共に基板Sを載置する。
ゲート弁を閉じ、ロードロック室7内を図示しない油
回転ポンプを用いて10Paまで排気したのち、図示しない
クライオポンプで10-2Paまで排気し、ゲート弁7aを開
く。このときの真空度は10-5Paである。
搬送アーム7bを水平に移動させて基板S,サセプタ9,サ
セプタ支持台8を円筒ラック8c上部に載置し、搬送アー
ム7bをロードロック室7内に引き戻してゲート弁7aを閉
じる。
試料室3内は引き続きターボ分子ポンプ5で排気し、
再び10-6Pa程度の真空度に排気する。
モータMを起動し、基板Sをプラズマ生成室1,ヒータ
10に対し回転させつつヒータ10に通電し、基板を加熱昇
温する。昇温速度は1℃/秒である。基板温度は観測窓
3aを介して、光高温計11により測定される。基板Sはヒ
ータ10に対し回転せしめられ円周方向の基板温度を均一
化される。
この間ゲート弁5aを開き、ターボ分子ポンプ5は引き
続き運転を継続する。基板Sの温度が所定値、例えば80
0℃に達した時点で昇温を停止し、基板Sをこの温度に
保つ。この時の試料室3の圧力は1×10-4Paである。
〔クライオポンプによる排気〕
クライオポンプゲート弁6aを閉じた状態で、クライオ
ポンプ6を予め起動しておき、クライオポンプ6内の真
空度を4×10-7Pa程度にしておく。
ゲート弁5aを閉じると同時に弁6aを開き、試料室3内
をクライオポンプ6で排気する。
〔ターボ分子ポンプによる排気〕
試料室3の真空度が1×10-6Pa以下になった時点から
10分経過後、弁6aを閉じると同時に弁5aを開いて再び試
料室3をターボ分子ポンプ5で排気する。この時の試料
室3の圧力は5×10-7Pa、基板温度は800℃である。
プラズマ生成室1に、図示しないガス供給配管からア
ルゴンガスを25SCCMの流量で流し、ターボ分子ポンプ5
における入側の図示しないコンダクタンス弁の開度を調
節して試料室3の圧力を1×10-1Paに設定し、またプラ
ズマ生成室1にマイクロ波を供給し、ECRアルゴンプラ
ズマを発生させる。
プラズマ生成室1からプラズマ引出窓1bを通して試料
室3に引き出されたアルゴンプラズマは、基板S上に照
射され、基板表面に残留する図示しない自然酸化膜を除
去する前処理を施す。
次いでプラズマを生成させつつガス供給系13からプラ
ズマ生成室1へのアルゴンガス流量を減らすと同時に水
素ガスの供給を開始し、水素ガス流量を20SCCMに設定す
る。一方試料室3内にガス供給系14からシランガスを流
量5SCCMで供給する。供給する総ガス量に変化はない。
このときターボ分子ポンプ5の排気速度は一定であり、
圧力の変化はない。
このシラン・水素プラズマにより基板Sの表面にシリ
コン単結晶膜がエピタキシャル成長せしめられる。
次に本発明方法と従来方法及び比較例についての比較
試験結果について説明する。
比較のために同一の装置を使用して分子ターボポンプ
のみを用いて排気を行い、その他は前記本発明方法と同
様にしてエピタキシャル成長した場合の結果を比較例と
して示す。予備処理開始前の基板温度は800℃、真空度
は1×10-4Paである。
また従来方法は第2図に示す方法及び装置に依ってエ
ピタキシャル成長を行ったときの結果である。
結果は表1の通りである。
表1から明らかなように、本発明方法によった場合に
はDdが従来方法に比べて1桁以上減少しており、比較例
と比べてもDdが1/5.7であり、本発明による結晶性の向
上が顕著である。
従来方法に比べてドーピング特性は若干劣るが、熱CV
D法と比較してtdptは1/6であり、より急峻なドーピング
プロファイルが得られていることが解る。
なお、本発明はシリコン以外の半導体膜(化合物半導
体)のエピタキシャル成長、あるいはエピタキシャル成
長以外であっても、これと同程度の清浄度が要求される
薄膜(素子パッシベーション用酸化珪素膜、窒化珪素
膜)形成反応にも適用可能であることは勿論である。
〔効果〕
本発明方法にあっては、ターボ分子ポンプ及びクライ
オポンプはいずれもゲート弁を介して排気対象空間であ
る試料室に連設され、また基板を加熱しつつ、ターボ分
子ポンプを、更に基板が所定温度に達した後、クライオ
ポンプを夫々駆動して排気を行うこととしているから、
試料室内のガスを膨張させて圧力を高めることで、効率
的な排気を行い得、作業能率が高く、また結晶欠陥の大
幅な低減が可能となって、結晶性の向上が図れ、更によ
り急峻なドーピングプロファイルが得られる優れた効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方法を実施するための装置の模式図、第
2,第3図は従来方法及び装置の模式図である。 1……プラズマ生成室、2……マイクロ波導波管、3…
…試料室、4……励磁コイル、5……ターボ分子ポン
プ、6……クライオポンプ、7……ロードロック室、8
……試料台、9……サセプタ、10……ヒータ、11……光
高温計、12……質量分析器、13,14……原料ガス供給系

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】真空の試料室内で加熱昇温した基板表面に
    プラズマを用いて気相成長を行わせるプラズマ気相成長
    方法において、 前記試料室の内部を、これにゲート弁を介して連設され
    たターボ分子ポンプを用いて排気しつつ、基板を加熱昇
    温せしめる工程と、 前記基板が所定温度にまで昇温した後は前記ターボ分子
    ポンプに代え、前記試料室の内部を、これにゲート弁を
    介して連設されたクライオポンプを用いて排気する工程
    と、 前記試料室の内部が所定値まで減圧された後は、該試料
    室の内部を、前記クライオポンプに代え、前記ターボ分
    子ポンプを用いて排気し、該試料室に反応ガスを注入し
    つつプラズマを発生させて気相成長せしめる工程と を含むことを特徴とするプラズマ気相成長方法。
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