JP2843796B2 - 触媒の乾燥方法 - Google Patents

触媒の乾燥方法

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JP2843796B2 JP8212068A JP21206896A JP2843796B2 JP 2843796 B2 JP2843796 B2 JP 2843796B2 JP 8212068 A JP8212068 A JP 8212068A JP 21206896 A JP21206896 A JP 21206896A JP 2843796 B2 JP2843796 B2 JP 2843796B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、触媒(特にゼオライト
基体触媒)の乾燥方法に関する。 【0002】 【従来の技術】触媒は、石油化学、特に炭化水素原料の
ノルマルパラフィンやその他の望ましくない成分を望ま
しい芳香族化合物に変換する改質操作において、広く用
いられている。こうした目的に使用される触媒の代表的
なものには、基体と基体上に分散させた1つまたはそれ
以上の金属、最も代表的には白金、があるが、物理的に
基体を支持するための結合剤も挙げることができる。 【0003】一般に、改質触媒は、金属の塩を基体上に
析出させた後、その基体を酸化雰囲気中で析出塩と共に
焼成して金属を酸化物及び/または金属と酸素とその他
の成分(代表的には塩素)を含む金属酸化物複合体に変
換させることにより調製される。通常は、この酸化状態
の触媒を反応器に入れ、高温で水素と接触させて金属酸
化物あるいは酸化物複合体を遊離金属に還元することに
より、触媒を還元または活性状態にする。代表的な改質
方法では、炭化水素原料を水素と一緒に高温で反応器に
通す。こうした条件下で原料中のパラフィンの一部が還
元または活性化触媒と接触して反応し、所望の芳香族生
成物が形成される。触媒を長時間このように使用する
と、一般にかなりの活性が失なわれるため、工程中に触
媒上に蓄積した炭素質析出物が燃焼するように触媒を酸
素にさらすなどの方法で、触媒を再生している。酸化物
または酸化物複合体の形の金属と共に、再度酸化状態と
なった再生触媒は再び還元され、工程が繰り返される。 【0004】基体の性質並びに基体上又は基体中の金属
の分布は、触媒の性能を大きな影響を与えうる。ゼオラ
イト基体を組入れた触媒、特にL型ゼオライト基体は、
米国特許第4,104,302号に記載されたような改
質操作に使用できるが、本明細書ではその開示を参考に
している。“L型ゼオライト”は、さらに以下で述べる
ような特別な結晶構造を有するゼオライトである。L型
ゼオライト基体の触媒は、一般に良好な選択性を与える
ため、あまり望ましくない副生物よりむしろ所望の芳香
族生成物への原料の変換を促進する。1983年11月
10日出願の米国特許出願第550,952号、その開
示も本明細書では参考にしているが、それに記載の通
り、L型ゼオライト基体触媒の活性と選択性は、金属酸
化物または金属酸化物複合体が還元以前に粒径が7オン
グストローム未満の粒子の形で主に細孔内に配置される
ように、金属酸化物または金属酸化物複合体をゼオライ
トの細孔またはチャンネル(孔路)内に分散させること
により、著しく改良される。ゼオライト基体触媒は、そ
の開示も本明細書中で参考にしている米国特許第4,5
44,539号に記載の円筒形態の特別な改良L型ゼオ
ライトの出現によって、改質操作において益々重要とな
ってきた。これらのゼオライトは、L型ゼオライト触媒
基体のその他の利点と結びついて、とりわけ触媒の寿命
を高めるものである。 【0005】 【発明が解決しようとする問題】上記のL型ゼオライト
基体触媒を含むゼオライト基体触媒は一般には吸湿性を
有する。従って、新たに焼成した新しい触媒は乾燥して
いるが、触媒を反応器に投入する間などの周囲雰囲気に
さらされる水分を吸収する。これらの触媒は、反応器
が内部成分の供給や修復のためなどで大気に開かれる場
合も、同様に水分を吸収するはずである。多くの改質操
作では、触媒は原料と接触する際には乾燥していなけれ
ばならない。そのため、ゼオライト基体触媒の実用的乾
燥法が益々必要となってきている。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明は、触媒の乾燥方
法を提供する。本発明のこの態様は、使用時の還元(す
なわち活性化)状態にあるゼオライト基体金属含有触媒
の性能が、酸化状態の触媒を乾燥する際の条件によって
大きく影響されるという発見に基づくものである。ある
特定の理論に縛られることを望むわけではないが、乾燥
を不適切に行うと、金属酸化物又は金属酸化物複合体の
望ましい微細分散が破壊され、その結果、触媒を還元し
ても、還元型金属はもはや望ましい分散状態ではゼオラ
イト細孔内に分布しなくなるものと思われる。乾燥操作
中に触媒内部から水蒸気として発生する水は細孔内に分
散した金属酸化物や金属酸化物複合体を除去する傾向が
あり、そのため、金属酸化物または金属酸化物複合体の
再分布や凝集を促進する傾向にある。 【0007】不適切な乾燥による触媒の損傷が実際にど
のような機構で起こっていようと、こうした損傷は、本
発明の乾燥方法によって実質的に回避される。本発明の
この態様に従う乾燥方法では、ゼオライトの細孔に金属
酸化物または金属酸化物複合体を分散させた湿ったゼオ
ライト基体触媒は、触媒に気体を接触させ、かつ触媒か
らの水の発生率を制限するように触媒への熱投入率を制
限しながら触媒を加熱することにより乾燥される。従っ
て、金属酸化物または複合体は加熱工程後、分散した状
態のまま残る。 【0008】加熱工程中の触媒と接触する気相の水蒸気
濃度も、好適には、ほぼ所定の最大水蒸気濃度、すなわ
ち、約3000vppm(体積ppm)以下、最も好ま
しくは約1500vppm以下、に制限する。水蒸気
は、ゼオライト構造内で金属酸化物または複合体を流動
化させる傾向にあると確信する。従って、気体中の水蒸
気濃度が高いと金属酸化物または複合体の再分布及び/
凝集が促進される傾向にある。加熱工程中の気体中の水
蒸気濃度を制限すれば、そうした再分布や凝集を阻止す
ることができる。 【0009】気体は触媒と接触する前は実質的に乾燥し
ていることが好ましい。従って、触媒との接触中に気体
中に存在する水蒸気のほぼ全部が触媒自身から発生した
水蒸気である。好適には、気体は、前もって定めた触媒
単位重量当りの気体流量、すなわち“重量空間速度”で
触媒と接触する。従って、気体中の水蒸気濃度は、触媒
からある限られた割合で発生する水に制限される。 【0010】本発明のもう1つの態様に従うと、触媒か
らの水発生率または水発生率に直接関係するパラメータ
ーを測定し、その測定に対応して触媒への熱投入率を調
整する。 【0011】触媒を閉鎖した反応器に投入し、上記の前
もって定めた“重量空間速度”で気体を反応器に通すこ
とにより、加熱工程中に気体と接触させてもよい。この
条件下では、反応器を出る流出気体流中の水蒸気濃度と
触媒からの水発生率との間にはあらかじめ定められた関
係がある。熱投入率は、反応器を出る流出気体流中の水
蒸気濃度の測定値に対応して調整される。 【0012】熱は、好適には反応器に入る気体または反
応器の壁など触媒と熱移動関係にある熱源によって触媒
に供給される。熱源の温度は、加熱工程中に徐々に上昇
させてもよい。水発生率の増加或いは、それに伴う流出
水蒸気濃度の増加に応じて、熱源を一時的に弱めたり、
あるいは好適には停止させることができる。また、水発
生率または流出水蒸気濃度の低下に対応して、熱源温度
の上昇を促進または再開してもよい。特に好適な実施態
様では、熱を気体によって触媒に供給し、反応器に供給
した気体の投入温度を徐々に上昇させる。流出水蒸気濃
度があらかじめ定めた目標値まで増加した場合は気体投
入温度の上昇を一時的に止め、流出水蒸気濃度があらか
じめ定めたトリガー値以下に下がった場合に再び再開さ
せる。 【0013】このような熱源の温度上昇率についてのフ
ィードバック制御は、ゼオライトの不均一な水分放出性
を補生する。ゼオライトの温度を単位時間当り一定の割
合で上昇させた場合、単位時間当りの水発生率は一般に
はピーク値まで上昇した後再び低下する。これに対し
て、上述のフィードバック制御法を採用すると、熱源の
温度上昇率並びにそれに伴う触媒自体の温度上昇率を、
上記のピーク値をとるような挙動の補正に必要な程度ま
で下げることができ、触媒から発生する水の発生率を制
限することができる。 【0014】本発明はいかなる操作理論にも限定される
ものではないが、フィードバック制御手法によって得ら
れる水発生率の効果的制御の1つの理論的説明は、触媒
の熱均衡に関係している。熱源から触媒への熱移動は、
熱源と触媒との温度差に直接関係している。熱源の温度
を一定の割合で上昇させた場合、触媒の温度上昇と熱源
の温度上昇との間には、時間的ずれがある。水が発生し
なければ、熱源と触媒の温度差はほぼ一定に保たれ、そ
のため、熱源から触媒への熱移動率もほぼ一定に保たれ
る。しかし、ゼオライトから水が水蒸気として発生する
際には、顕熱が蒸発の潜熱に変換する必要がある。従っ
て、水蒸気発生が起こる温度に触媒が達すると、大部分
の熱は触媒内で水の蒸発に消費され、それにより触媒温
度の上昇が妨げられる。熱源温度が一定の率で上昇し続
ければ、熱源と触媒間の温度差は増大し、それにより触
媒への熱移動率と水発生率が増加する。しかし、本発明
の好適な実施態様では、水発生率が増大した場合、温度
差の増大を制限あるいはなくすように熱源温度の上昇を
低下あるいは停止させている。従って、触媒への熱移動
率と、その結果、水発生率が限定される。 【0015】加熱工程で使用する気体は、好適には非還
元気体、最も好適には不活性気体である。従って、触媒
がまだ実質的に水分を含んでいる間は還元条件にさらさ
ないことが好ましい。本発明のこの態様は、湿ったゼオ
ライト基体触媒を水素などの還元気体にさらすと、特に
触媒を深いベッドに配置してある場合、触媒に損傷を与
えることになるという発見を具体化したものである。 【0016】 【発明の効果】本発明による乾燥方法は、工業的規模の
反応器中の触媒に容易に適用することができ、従って、
改質及びその他の操作でのゼオライト基体金属含有触媒
の有用性を大いに高めるものである。 【0017】本発明の前述及びその他の目的、特徴、利
点は、以下に述べる発明の実施の形態からさらに容易に
明らかになろう。 【0018】 【発明の実施の形態】本発明の1つの実施態様に従う方
法では、触媒は、不活性結合剤によって互いに結合した
ゼオライト結晶から成るペレットの形である。ゼオライ
ト結晶は、その細孔内に分散した酸化白金を有してお
り、その酸化白金の大部分は、当初から約7オングスト
ロームより小さな粒子で細孔内に配置されている。その
ペレットを、改質操作で一般に利用されている型の反応
器に入れるが、その反応器には、上流の端に入口、下流
の端に出口がついている。ペレットを反応器内の深いベ
ッドに置く。本開示で使用されているように、“深いベ
ッド”とは、触媒の平均粒子の約50倍以上の深さ(す
なわち、上流側の端から下流側の端までの長さ)を有す
る触媒粒子のべッド(すなわち、触媒粒子の層、触媒床
ともいう)を意味する。触媒の平均粒径の約300〜2
000倍の深さを有する触媒ベッドが一般的に使用され
る。例えば、約0.062インチの触媒粒子を使用する
場合、約2〜10フィートの触媒ベッドの深さが適して
いる。 【0019】触媒ペレットを取扱って反応器に入れる際
ゼオライト結晶は水分を吸収する。反応器に入れた後、
反応器を閉鎖し、ほぼ室温の乾燥した不活性気体を反応
器に運して、系を浄化する。しかる後に、追加量の乾燥
不活性気体を一定流速(すなわち、触媒に対して一定の
重量空間速度)において単流操作方式(すなわち一過
式)で反応器に通しながら触媒を徐々に加熱することに
よって、触媒を乾燥させる。代わりに、再循環閉回路の
ガスを乾燥させながら、及び/または系からガスを追い
出し新鮮な補給ガスを添加しながら、乾燥した不活性気
体を再循環流の反応器に通すこともできる。 【0020】反応器に入る不活性気体の入口温度は、熱
が気体により触媒へ供給されるようにあらかじめ定めた
率で次第に上昇させる。“流出水蒸気濃度”、すなわち
反応器を出る気体流の水蒸気濃度を監視する。加熱工程
の初期段階では、触媒からの水発生率、従って流出水蒸
気濃度は低いままである。入口の気体温度が継続して上
昇し、触媒温度も上昇し続けると、水発生率、従って流
出水蒸気濃度が増加する。流出水蒸気濃度があらかじめ
定めた目標値に達した場合、入口温度の上昇を一時的に
止め、継続的上昇の間に到達した最終入口温度に等しい
一定の入口温度で気体を供給する。流出水蒸気濃度が目
標温度より低いあらかじめ定めたトリガー値以下に低下
するまで、この一定の入口温度操作を続け、それから入
口温度の上昇を再開する。流出水蒸気濃度が再び目標値
まで増加したら、この操作循環をくり返す。気体入口温
度、従って触媒温度が比較的高くなった時に、触媒は実
質的に乾燥し、系は円滑な操作形式に入る。この形式で
は、流出水蒸気濃度は、入口気体温度の連続的上昇にも
拘らず目標値以上にはならず、従って、入口気体温度の
上昇を止める必要はない。 【0021】入口温度が、酸化白金を水素と接触させて
遊離金属白金に還元するのに適した高温に達するまで、
加熱操作をその円滑な形式で続け、還元に適した温度に
達したら、不活性気体の流通を止める。 【0022】上記の実施の形態では、熱は反応器に入る
不活性気体による乾燥操作中に触媒に供給される。気体
の入口温度は連続的に上昇するので、熱は気体から触媒
へ移動する。気体温度が上昇している間に、入口気体温
度は触媒ベッドのどの部分の温度よりも高くなる。従っ
て、反応器中の気体下降流は、まず、いくらかの熱を触
媒ベッドの最上流部分に与え、下流へ流れるにつれ次第
に冷たくなる。従って、触媒ベッド内には上流から下流
の方向へ温度勾配がある。そのため、触媒ベッドの最上
流、すなわち最も熱い部分の温度は、入口温度が上昇す
る間、その気体入口温度を正確に追跡する。触媒の最も
熱い部分が急速な率で水蒸気を発生し始めると、気体入
口温度の上昇は、その結果生じる流出水蒸気濃度の増加
に対応して中断される。そうした中断の間に触媒ベッド
の上流域は気体入口温度に近い温度となるため、上流域
の冷却効果は減少する。そのため、触媒ベッドのはるか
に下流の区域に達する気体は次第に暖かくなる。ベッド
全体の触媒温度は、従って徐々に一定の気体入口温度に
近づき、触媒ベッドを通じての温度勾配は次第に減少す
る。本発明のその他の実施の形態においても同様の温度
勾配緩和効果が得られるが、そこでは、加熱反応器壁あ
るいは触媒と熱移動関係にあるもう1つの加熱固体な
ど、気体以外の熱源から熱を触媒に供給している。反応
器壁あるいはその他の固体の温度は徐々に上昇する。触
媒内には温度勾配があるが、反応器壁あるいはその他の
固体熱源に接した触媒ベッドの部分が最も熱く、最も正
確に壁あるいは固体の温度を追跡している。壁またはそ
の他の固体の温度の上昇は、触媒からの水発生率の増加
に対応して一時的に中断するか、あるいは遅くなり、そ
のため触媒床の温度勾配は減少する。 【0023】本発明によって、触媒が均一に加熱されな
い場合でも、触媒からの水分発生速度及び触媒に接触す
るガス中の水蒸気濃度を効果的に制御できる。したがっ
て本発明の乾燥方法は工業規模の反応器内のゼオライト
基体の触媒を乾燥するのに大きな利点をもたらす、そし
て特に、改質プロセスで一般に使用されるように、触媒
が厚く充填される反応器の場合にメリットが大である。 【0024】前述の実施の形態において、加熱工程の
間、流出する水蒸気濃度の測定値に対応してガス入口温
度の上昇が中断され、したがって触媒への熱入力が制御
される。加熱工程の間、流入するガスは実質的に乾燥し
ており、かつそのガスの空間重量速度は一定であるか
ら、流出水蒸気濃度は触媒からの水分発生の合計速度に
実質的に比例する。フィードバック制御方法の代案とし
て、ある既知の、または一定の関係に準拠して、水分発
生の速度と関係のある別のパラメーターを測定すること
ができ、そして熱入力の速度はそのような他のパラメー
ターの測定値に対応して制御される。同様に、水分発生
速度は直接測定できる、そしてその測定値は熱入力を制
御するのに利用できる。しかし流出水蒸気濃度の測定及
びそれに対応したフィードバック制御が好ましい。流出
水蒸気濃度は全触媒床からの全水分発生速度の尺度とな
る。したがって、触媒床のどの部分からの水分発生かに
対し敏感である。流出水蒸気濃度を用いたフィードバッ
ク制御は触媒床の全体を通じて温度及び/または水分発
生が不均一であるにもかかわらず、触媒床のすべての部
分を効果的に保護し、過剰な水分発生速度に起因する損
傷を受けないようにする。 【0025】さらに、流出水蒸気濃度の測定値に基づく
熱入力のフィードバック制御によって触媒床のすべての
部分が過剰な水蒸気濃度にされされないよう効果的に保
護される。流出水蒸気濃度は、触媒床の下流端における
水蒸気濃度と同じであり、下流端では一般に水蒸気濃度
が最も大である。ガス中の水蒸気濃度は、事故によるガ
ス流量の減少;触媒以外の他の源からの水蒸気による流
入ガスの偶発的汚染;またはガス乾燥またはパージ系の
故障などによって増加する。流出水蒸気濃度の測定値に
基づくフィードバック制御方法によって、これらの要因
に対処でき、したがってガス中の水蒸気濃度を効果的に
制限できる。 【0026】本発明による触媒乾燥方法は工業規模の改
質反応器のゼオライト基体触媒に適用できる。一般に、
この触媒は、本発明による工業規模の乾燥と還元を受け
た後も、新たに焼成され、大気中の水分を吸収していな
い乾燥触媒からの還元だけが行なわれる実験室規模の処
理方法で得られる金属の分散状態を保持する。金属酸化
物または金属酸化物錯体の移動に起因する触媒の劣化を
最小限にするか無くするという点で本発明の乾燥と還元
が成功しているということは還元後の触媒中の金属の分
布を、高解像電子顕微鏡測定のような直接物理測定によ
って決定できる。 【0027】本書に使用している用語の「活性」は標準
状態で触媒と接触した時、生成物に変換した標準原料の
百分率を指す、「芳香族に対する選択性」という用語は
希望しない副産物でなく、希望する芳香族生成物に変換
された原料の百分率を指す。一般的に、活性と芳香族に
対する選択性は両方とも触媒中の金属の分布に直接左右
される。直接に測定された分散及び触媒の活性と選択性
は水分の吸収を起こさせず、したがって乾燥工程を必要
としない実験室規模処理手順で活性化された乾燥触媒の
場合と類似のパラメーターを用いて比較される。本発明
にもとづく乾燥と活性化処理手順を工業規模の触媒床に
行なった時触媒床内で均一に保持できる金属の分散程度
は、触媒床の各部分からサンプルをとり、そのサンプル
を個々に、分散、活性及び/または選択性の測定に供す
るか、工業用反応器の改質操作実施中に、触媒床の各部
分の触媒の性能を調べることによって決定できる。一般
に、改質反応は吸熱的であり、吸熱すなわち単位の触媒
あたり消費された熱量は活性の間接的尺度となる。床
内、すべての位置のゼオライト中の金属分散が均一であ
る触媒床において、吸熱量は反応物濃度とアレニウス
(Arrhenius)の関係式にもとづく、触媒床各部分の支
配的な温度によって変化する。 【0028】改質以外の操作用の触媒に対しても同様な
試験方法が適用できる。 【0029】本発明の実施に際してはL型ゼオライト基
体の触媒が好ましい。あるL型ゼオライトの結晶構造と
製造方法が米国特許第3,216,789号に開示され
ている。本発明の方法に用いられるL型ゼオライトは米
国特許第4,544,539号に開示されているような
円筒形の形態を持つL型ゼオライトであるのが好まし
く、その開示は参考として本書に組み込まれている。上
記米国特許第4,544,539号に詳細に説明されて
いる通り、下記の表1に示す主要d(オングストロー
ム)ピーク値を持つ固有X線回析パターン(CuXα線
で測定)を示すゼオライトが好ましい。 【0030】 【表1】 【0031】米国特許第4,544,539号による
と、好ましい円筒形ゼオライトはアルミノケイ酸塩であ
るので、以後はアルミノケイ酸塩に関して記述する。た
だし、他の元素と置き換えてもよく、例えばアルミニウ
ムをガリウム、ホウ素、鉄及び類似の3価の元素で置換
でき、またケイ素はゲルマニウムまたはリンのような元
素で置換できる。アルミノケイ酸塩は次の組成を持つの
が好ましい(無水の形の成分酸化物のモル比で表現され
ている)。 【0032】すなわち(0.9−1.3)M2/nO:A
23:x SiO2であって、ここでMは原子価nの陽
イオン、xは5から7.5であり、好ましくは約5.7
から約7.4でありもっと好ましくは約6から約7であ
り、最も好ましいのは約6.0から約6.5である。好
ましいゼオライトは鋭いピークをもつ特徴のはっきりと
したX線回析パターン(結合剤や他の稀釈剤のない場
合)で示されるような結晶性の高いゼオライトである。 【0033】上記の一般式中の交換可能な陽イオンMが
カリウムであることが非常に好ましいが、しかしMの1
部をアルカリ、アルカリ土類金属例えばナトリウム、ル
ビジウムまたはセシウムのような他の陽イオンで置き換
えることが可能である。M2/nO:Al23の比は約
0.95から約1.15であるのが好ましく、一般的に
1以上である。 【0034】ゼオライトのアルミノケイ酸塩の形は水和
物であって、一般的に、Al23モルあたり0から約9
モルの水を持つものである。触媒の基体として用いる時
は、以下に述べるとおり、ゼオライトをまず焼成して水
を除去するのが好ましい。水溶液のゲルから通常の方法
で造る場合は、水和物の形をまず造り、そしてこれを加
熱して脱水するのがよい。 【0035】ゼオライトを走査電子顕微鏡写真(SE
M)で検査した時非常に明白な結晶形態を示すものが好
ましい。好ましいゼオライトは走査型電子顕微鏡写真で
は明白な円柱に見える。「円柱」と「円柱の」の用語
は、本明細書中では、立体幾何学で定義される円筒(す
なわち、ある固定線に対して平行に移動する線分によっ
て生ずる曲面と2つの平行な面(底面)とによって区切
られる立体)と実質的に同じ形状の粒子を意味する。こ
の用語を用いた場合、一般的に円筒の形をしているが表
面にわずかな不規則性があったり、典型的な結晶学的欠
陥又は転位をもつ粒子を除外するものではない。本発明
の円筒形粒子は実質的に丸い円柱の形であるのが好まし
く、そして最も好ましいものは実質的に正しく丸い円柱
である。特に好ましい円柱状粒子は、0.5以上の縦横
比(円柱の直径に対する円柱表面の長さ)を持つもので
ある。縦横比の小さい粒子はまた円板として記述され、
その場合円板は実質的に平らな基部平面を持つ。アルミ
ノケイ酸塩ゼオライトの特徴として、約50%以上、も
っと好ましくは約70%、そして最も好ましくは約85
%が円柱のクリスタライトであることが好ましい。円柱
のクリスタライトの縦横比は約0.5から約l.5がよ
い。 【0036】好ましいゼオライト円柱またはクリスタラ
イトの平均直径は約0.1ミクロン以上、好ましくは約
0.5ミクロン以上、もっと好ましくは約0.5から約
4ミクロンであり、最も好ましくは約1.0から約3.
0ミクロンである。ゼオライトの実質的にすべての円柱
状粒子が0.5から4ミクロンの範囲内に入るのが好ま
しい。 【0037】円柱形態のゼオライトは必要な縦横比にも
とづき、ゼオライト製造用の反応混合物の組成をある所
定の枠内に収めることによって造られる。好ましいゼオ
ライトを造る場合、水、ケイ素源、及びアルミニウム源
から成り、次のモル比(酸化物として表現)の範囲内に
入る組成のアルカリ性反応混合物すなわち M2O/SiO2:0.22−0.36 H20/M23:25−90 SiO2/Al23:6−15 (ここで、Mは原子価nの陽イオン、であり好ましくは
カリウムまたはK+M´の混合物であって、M′はK2
O/(M−′2O+K2O)が0.7以上である限りアル
カリ金属またはナトリウム、カルシウム、バリウム、ま
たはルビジウムのようなアルカリ土類金属である)の混
合物を希望の円柱状アルミノケイ酸塩を造るために、7
5℃以上の温度好ましくは約100℃から約250℃、
もっと好ましくは約120℃から約225℃、に加熱す
る。 【0038】H2O/(K2O+M′2O+SiO2+Al
23)の比は6より大であるのが好ましく、8より大で
あることが最も好ましい。 【0039】次の範囲内のゼオライトを造るのが好まし
い。 【0040】 K2O/SiO2:0.24−0.30 H2O/K2O:35−65 SiO2/Al23:8−12 【0041】特に、反応混合物を約120℃から約22
5℃に加熱する方法において最適の組成は実質的に次の
モル比である。 【0042】2.62K2O:Al23:10SiO2
160H2O。 【0043】粒子の大きさは反応混合物の組成にも影響
を受ける。アルカリ度を低くするか、稀釈度を高くする
か、或いは温度を高くすれば、粒度の大きなものができ
やすくなる。結晶化は150℃、で約24から96時
間、一般的には、48から72時間の範囲内で行なうの
が好ましい。結晶化は一般に、密閉したオ一トグレーブ
で、したがって自生の圧力で行なわれる。より高い圧力
を使うことも可能である。圧力が低いと結晶化に長時間
が必要である。前述の製造に引き続き、アルミノケイ酸
塩またはゼオライトを通常の方法で分離し、洗浄し、そ
して乾燥する。 【0044】本発明の方法に用いるようなゼオライト基
体の金属含有触媒は金属またはVIII族金属の1種類以上
の金属類をゼオライトの細孔の中に担持させて造られ
る。VIII族の金属はニッケル、ルテニウム、ロジウム、
イリジウム、パラジウム、白金及びそれらの組み合わせ
から成る群から選ばれる。金属は白金であるか、または
ゼオライトの重量を基準として一般的に約0.3から約
1.5重量%の白金を含有し、そして米国特許第4,5
68,656号に開示されている方法によってゼオライ
ト中に担持されるのが好ましい。この開示は参考として
本書に取り入れている。 【0045】米国特許第4,568,656号の担持方
法では、一般的にはゼオライト結晶と結合材からなる母
体の中にあるゼオライトを白金の塩と白金以外の金属塩
を含有する水溶液の担持溶液と接触させ、熟成させて、
白金塩をゼオライトの細孔内に分布させ、そして乾燥し
てから白金の塩を白金酸化物に変換するために焼成す
る。 【0046】担持溶液中の白金以外の金属の塩の量は、
以後の乾燥、焼成、及び還元を通じて触媒上に酸性の場
所を絶対に作らないために重要である。さらに、担持溶
液中の白金以外の金属の塩の量を適切にすることによっ
て炭化水素がゼオライトの細孔を通るのを妨げる塩を造
る金属イオンが過剰になるのを防ぐ。 【0047】使用される担持溶液の量は(Zと定義す
る)、担持体の全細孔容積を初期湿潤のために満たすの
に必要な量(Xと定義する、Zは常にXより大である)
より過剰である。 【0048】白金以外の金属の塩の量(Aと定義する)
は最初の白金源と結合した状態で担持溶液中に存在す
る、そのため担持後には白金以外の金属の塩の初めの量
(A)プラス白金源とゼオライト間のイオン−交換によ
って溶液に加えられた白金以外の金属の塩の量(A1
定義する)が担持溶液(Z)の中に存在し、以下の数1
で表されるその濃度は白金源とゼオライト間のイオン交
換によって溶液に加えられる白金以外の金属の塩の初期
湿潤における、以下の数2で表される濃度と次の数3で
表される範囲内で等しくなるようにする;過剰の液を担
持体から除去し、次に固体を効果的な時間と温度で熟成
して、白金がゼオライト中を移動し均一に分布できるよ
うにする。その後、熟成ゼオライトを乾燥し、焼成して
白金を酸化白金に変換する。 【0049】 【数1】 【0050】 【数2】 【0051】 【数3】 【0052】L型のゼオライト基体触媒は一般に、約1
10℃以上に加熱されると、初めにゼオライト上に吸収
していた水の殆んど全部を放出する。一般的に、約16
0℃で最も大量の水の発生が起こり、さらに約250℃
から260℃まで高温になると水の発生量が減少する。
このような触媒を一般に、約110℃またはそれ以下か
ら約200℃以上、好ましくは約230℃以上、そして
最も好ましくは約250℃以上に不活性ガスと接触させ
ながら加熱して乾燥させる。 【0053】L型ゼオライト基体触媒の場合、乾燥中
は、入口ガス温度は1時間あたり約28℃またはそれ以
下の速さで増加させるのが好ましい。そして、流出水蒸
気濃度が好ましい目標値の約1500vppmすなわち
容積で百万分の約1500に達した時は入ロガス温度上
昇を中断する。流出ガス濃度が約500vppmまたは
それ以下のトリガー値まで低下すると、入口ガス温度の
増加を再開する。窒素は乾燥工程用の好ましい不活性ガ
スである。反応器内触媒の真の全重量を基準にした、触
媒から平均水分発生速度は、触媒の100重量部あた
り、1時間あたり約0.67重量部の水分発生に限定す
るのが好ましく、約0.50がもっと好ましい。触媒に
関して本書で使用している用語「真の重量」は結合材を
除いた触媒の重量を指す。用語「全体重量」は結合材を
含めた触媒の重量を指す。 【0054】本発明の一部分を次の例によって説明す
る。 【0055】 【実施例】 例1 米国特許第4,544,539号にもとづく円柱形態の
L型ゼオライト、及び重量で約25%のAl23からな
る不活性の結合材で構成される触媒を米国特許第4,5
68,656号に記述された手順にもとづきテトラアミ
ン塩化白金(I)を用いて、担持させ、上記特許に記載
の通り、焼成する。焼成された触媒は殆んど乾燥してい
る。 【0056】乾燥焼成触媒を大量のグループのAとB及
び少量のグループのCに分ける。グループAは工業規模
の改質反応器に、深い触媒床として装入され、取り扱い
中に、触媒の全体重量基準で約10重量%の水分を吸収
する。装入後、反応器を閉じ乾燥窒素を用いてパージす
る。触媒を乾燥するために、約345KPaの絶対圧力
のもとに、触媒の総重量を基準にして触媒1重量部あた
り毎時約5重量部の空間質量速度で乾燥窒素を反応器に
通す。反応器の下流端出口から排出する窒素気流中で流
出水蒸気濃度を測定する。反応器の上流端に流入する窒
素の入口温度は当初は約37℃であり、1時間当り約2
7℃の速度で増加させる。流出水蒸気濃度が1500v
ppmに達すると、入口窒素温度の増加を中断し、流出
水蒸気濃度が500Vppmまで下がると、再開する。
入口窒素温度が230℃に達すると、窒素の流れを止
め、触媒の総重量を基準にして触媒1重量部当り毎時約
0.6重量部の重量空間速度の単流操作方式(すなわち
一過式)の水素気流に切換える。 【0057】系内の窒素がほとんどパージされた後、水
素流れを約1.5の空間質量速度の循環様式に切り換
え、反応器内の圧力を徐々に絶対圧約1138KPaま
で増加させ、そして水素入口温度を約450℃に達する
まで1時間あたり約42℃の割合で上げて行く。そして
この処理によって、触媒は完全に還元され、反応器内で
原料と接触させることができる。 【0058】使用に際しては、約56%のC6炭化水素
及び約44%のC7炭化水素原料を、触媒の総重量を基
準にして毎時約6.4の重量空間速度で、上記炭化水素
原料に対して約6:1のモル比の水素と共に、約471
℃の入口温度の反応器に流通させる。原料はベンゼン、
トルエン、及びC8 +芳香族を含む芳香族生成物に好成績
で変換される。このことから、触媒の白金は乾燥、還元
の後もゼオライトの細孔内に十分に分散していたことが
明らかである。改質操作の間、触媒床内の各場所におけ
る吸熱量は床内の異なった場所における反応物濃度、な
らびに、床内の異なった場所において支配的な温度につ
いてのアーレニウスの関係式に基づく予測パターンに極
めて良く一致する。このことからゼオライト内の金属の
分散は、触媒床全体を通じて、実質的に均一であること
が明らかである。 【0059】還元工程の後であるが原料と接触させる前
に、触媒のサンプルを、一般に金属の分散が最も悪い触
媒床の下流端から採取する。このサンプルの高解像電子
顕微鏡検査を行ない、またこのサンプルを実験室規模の
反応器内でノルマルヘプタンと接触させて、活性と芳香
族に対する選択性を試験する。その接触の条件は、50
0℃の温度、触媒の全体重量基準で、触媒の重量部あた
り20重量部のへプタンの空間質量速度、及び6:l水
素:へプタンモル比である。 【0060】同じ焼成触媒のグループBをグループAに
使用したのと同じ工業規格反応器に装入し、同じ条件を
用いて乾燥し、還元する。そしてグループBは反応器内
で行なわれる改質操作において実質的に同じ結果を示
す。グループBの還元触媒のサンプルを、原料と接触さ
せる前に採取し、そして、グループAの場合と実質的に
同じ方法で活性及び選択性の試験を行なう。 【0061】同じ乾燥、焼成触媒の中の小グループCを
活性と選択性試験に用いられる実験室反応器に装入し、
その反応器の中で還元しグループA及びBに対して行な
ったのと同じ活性と選択性試験に供す。 【0062】グループAとBの還元触媒は両方とも、高
解像ミクロン顕微鏡検査によって調べると、還元された
白金がゼオライトの細孔内に良好に分散している。次の
表2に記載されている活性と選択性の試験結果による
と、工業規模の反応器内で、工業的、規模で乾燥され、
還元されたグループAとBの触媒は実験室的な方法だけ
で処理されたグループCの触媒に優るとも劣らない特性
を持つことがさらに明らかである。さらに、グループA
とBの両方のグループで一貫して良い結果が得られるこ
とは、本発明にもとづく乾燥と還元処理手順の再現性と
一貫性を証明する。 【0063】 【表2】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ジョン・チャールズ・ローティー アメリカ合衆国ルイジアナ州バトン・ル ージュ、ジョン・ニューカム 7736 (72)発明者 テオドラス・マリア・ウォーテル オランダ王国 3161 アール・エル、ホ ーン、モザート・ラーン 28 (72)発明者 ジェームス・レスリー・カーター アメリカ合衆国ジョージア州サバナ、デ レガル・ロード 39 (56)参考文献 「触媒講座第5巻(工学編1)触媒設 計」,触媒学会編(講談社サイエンテイ フィック),昭和60年12月10日発行の 「4.5.3 乾燥時の再分配挙動」の 項 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01J 21/00 - 38/74

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.ゼオライトとその細孔中に分散した金属酸化物又は
    金属酸化物複合体とを含有する湿潤触媒を乾燥する方法
    にして、上記触媒を気体と接触させながら上記触媒を加
    熱するに当たり、上記触媒に対する熱投入速度を制限す
    ることにより加熱工程中に上記触媒から発生する水分の
    発生速度を制限して、加熱工程後においても上記金属酸
    化物又は金属酸化物複合体が分散状態を保つようにする
    ことを特徴とする方法。 2.請求項1記載の方法において、前記加熱工程中に気
    体が所定の空間速度で前記触媒と接触するように気体流
    量を調節して、加熱工程中に触媒から発生する水分の発
    生速度を制限すると共に水蒸気濃度を制限することを特
    徴とする方法。 3.請求項1記載の方法において、前記ゼオライトがゼ
    オライトLであることを特徴とする方法。 4.請求項3記載の方法において、前記ゼオライトが、
    以下の主要d値: 16.1±0.4 3.17±0.02 7.52±0.05 3.07±0.02 6.00±0.04 2.91±0.02 4.57±0.04 2.65±0.02 4.35±0.04 2.46±0.02 3.91±0.02 2.42±0.01 3.47±0.02 2.19±0.01 3.28±0.02 をもつ固有X線回析パターン(CuKα線で測定)を示
    し、かつ縦横比が0.5以上で平均直径が0.5ミクロ
    ン以上の円形円筒形の微結晶ゼオライトを50%以上含
    有する非常に結晶性の高い微結晶からなるゼオライトで
    あることを特徴とする方法。 5.請求項4記載の方法において、前記金属酸化物又は
    金属酸化物複合体に1種類以上の第VIII族金属が含まれ
    ていることを特徴とする方法。 6.請求項5記載の方法において、前記1種類以上の第
    VIII族金属に白金が含まれていることを特徴とする方
    法。 7.請求項6記載の方法において、前記加熱工程中に触
    媒から発生する水分の発生速度を、触媒の正味重量を基
    準にして触媒100重量部当たり毎時0.67重量部以
    下の水分量に制限することを特徴とする方法。 8.請求項7記載の方法において、前記加熱工程中に触
    媒と接触させる気体が不活性気体であることを特徴とす
    る方法。 9.ゼオライト基体触媒を乾燥する方法にして、前記触
    媒を気体と接触させながら前記触媒を加熱するに当た
    り、前記触媒から発生する水分の発生速度又は前記水分
    発生速度に直接関係するパラメーターを測定し、前記触
    媒に対する熱投入速度を調節することにより、前記触媒
    から発生する水分の発生速度を制限することを特徴とす
    る方法。 10.請求項9記載の方法において、前記加熱工程中に
    気体が所定の空間速度で前記触媒と接触するように気体
    流量を調節して、加熱工程中に触媒から発生する水分の
    発生速度を制限すると共に水蒸気濃度を制限することを
    特徴とする方法。 11.請求項10記載の方法において、前記触媒を閉鎖
    した反応器に投入し、前記反応器を出る気体中の流出水
    蒸気濃度を測定し、前記測定された流出水蒸気濃度に対
    応して前記触媒の熱投入量を調節する工程を含むことを
    特徴とする方法。 12.請求項11記載の方法において、前記触媒と熱移
    動関係にある熱源によって前記触媒に熱を供給し、前記
    熱源の温度を徐々に上昇させ、前記流出水蒸気濃度の増
    加に対応して前記温度上昇を遅くしたり、一時的に停止
    させたり、又は、前記流出水蒸気濃度の減少に対応して
    前記温度上昇を促進したり再開したりすることを特徴と
    する方法。 13.請求項12記載の方法において、前記熱源が前記
    反応器に供給された気体を含有し、反応器に供給する気
    体の投入温度を徐々に上昇させ、流出水蒸気濃度に対応
    して投入温度の上昇を一時的に止め、流出水蒸気濃度前
    記あらかじめ測定した流出水蒸気以下に下がったときに
    は再開させることを特徴とする方法。 14.請求項13記載の方法において、前記ゼオライト
    基体触媒が、前記ゼオライトの細孔に分散している金属
    酸化物又は金属酸化物複合体を含み、加熱工程後におい
    ても前記金属酸化物又は金属酸化物複合体が分散状態を
    保つことを特徴とする方法。 15.請求項14記載の方法において、前記ゼオライト
    がゼオライトLであることを特徴とする方法。 16.請求項15記載の方法において、前記ゼオライト
    が、以下の主要d値: 16.1±0.4 3.17±0.02 7.52±0.05 3.07±0.02 6.00±0.04 2.91±0.02 4.57±0.04 2.65±0.02 4.35±0.04 2.46±0.02 3.91±0.02 2.42±0.01 3.47±0.02 2.19±0.01 3.28±0.02 をもつ固有X線回析パターン(CuKα線で測定)を示
    し、かつ縦横比が0.5以上で平均直径が0.5ミクロ
    ン以上の円形円筒形の微結晶ゼオライトを50%以上含
    有する結晶性の高い微結晶からなるゼオライトであるこ
    とを特徴とする方法。 17.請求項16記載の方法において、前記金属酸化物
    又は金属酸化物複合体に1種類以上の第VIII族金属が含
    まれていることを特徴とする方法。 18.請求項17記載の方法において、前記1種類以上
    の第VIII族金属に白金が含まれていることを特徴とする
    方法。 19.請求項18記載の方法において、流出水蒸気濃度
    が3000vppmより小さいことを特徴とする方法。 20.請求項19記載の方法において、流出水蒸気濃度
    が1500vppmであることを特徴とする方法。 21.請求項19記載の方法において、流出水蒸気濃度
    が500vppmであることを特徴とする方法。 22.請求項19記載の方法において、気体投入温度を
    一時間あたり28℃より低い割合で徐々に増大すること
    を特徴とする方法。 23.請求項14記載の方法において、前記加熱工程中
    に触媒と接触させる気体が不活性気体であることを特徴
    とする方法。
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