JP2843628B2 - 多官能性ビニルエーテル末端基付きエステルオリゴマー - Google Patents

多官能性ビニルエーテル末端基付きエステルオリゴマー

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JP2843628B2 JP1503329A JP50332989A JP2843628B2 JP 2843628 B2 JP2843628 B2 JP 2843628B2 JP 1503329 A JP1503329 A JP 1503329A JP 50332989 A JP50332989 A JP 50332989A JP 2843628 B2 JP2843628 B2 JP 2843628B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 ビニルエーテルは、カチオン機構により重合すること
が知られており、樹脂配合物の高速硬化を必要とする用
途に有用な、きわめて反応性のモノマーである。ビニル
エーテルはエポキシ樹脂よりはるかに速やかに反応し、
従って樹脂が他の処理工程と調和する速度で硬化する性
能に応じてインキ、被膜、エラストマー、フォームその
他の種類の製品に用いられる。ビニルエーテルの使用に
伴う欠点は、それらの商業的入取性が比較的限られてい
ることである。一般に入手されるビニルエーテルは低分
子量の単官能性または二官能性モノマーであり、これに
対し大部分の商業的用途においてはより高分子量のオリ
ゴマー材料が好ましい。
本発明はビニルエーテル末端基付きエステルを開示す
る。認められるように、この種のエステルの構造は反応
体の最小の変化において広範に変更しやすい。この融通
性によって、ビニルエーテル末端基付きオリゴマーの性
質および特性を容易に変更することができ、かつ対応す
る変化が得られた硬化樹脂に生じる。オリゴマーが2以
上のビニル基を含む場合、硬化樹脂は著しく架橋したき
わめて高い分子量のポリマーである。これらのポリマー
は前駆物質オリゴマーの構造に応じて広範な特性を備え
た熱硬化性材料である。本発明のビニルエーテル末端基
付きエステルは放射線硬化性被膜に対する要望を満たす
べく設計されたものであるが、それらはこれよりはるか
に広い用途をもつ。特に本発明のエステルは放射線硬化
以外の手段で容易に重合し、得られたポリマーは本発明
に包含されるものとする。
発明の要約 本発明の目的は、容易にかつ経済的に合成され、その
変換の数が多く、ただしそれぞれは容易に製造すること
ができ、得られる材料の少なくとも大部分が放射線硬化
してポリマー被膜を与えるビニルエーテルオリゴマーエ
ステルを提供することである。このビニルエーテルオリ
ゴマーエステルは、式R1CH=CR2OXOHで表されるビニル
エーテル末端基付きアルコール、または1モル割合の上
記式のビニルエーテル末端基付きアルコールと100モル
割合までの式Z(OH)2で表される少なくとも1種のジオー
ルとの混合物と、生成エステル中に遊離のアルコール性
ヒドロキシル基が本質的に存在しない状態となるのに十
分な量の、少なくとも3個のカルボキシル部分を含むポ
リカルボン酸またはその活性化誘導体とを、エステル形
成性縮合反応条件下で縮合させることによって製造する
ことができる。但し上記の式におてい、 R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子および10個
までの炭素原子を含む低級アルキル部分よりなる群から
選ばれ; −OXOHは、式HO(CnH2n)OH(式中、nは2〜10の整数
である)のアルキレンジオール、式H(OCH2CH2)mOH(式
中、mは1〜50の整数である)のポリ(エチレンオキ
シ)グリコール、式H[OCH2(CH3)CH]BmOH(式中、m
は1〜50の整数である)のポリ(プロピレンオキシ)グ
リコールおよび式HO(CH2)nR3(CH2)nOH(式中、nは1〜
6の整数であり、そしてR3は炭素原子5〜8個の環サイ
ズを有する2価の飽和環状炭化水素基である)のビス
(ヒドロキシアルキル)シクロアルカンより成る群から
選ばれる式HOXOHで代表されるジオールの一方のOH基か
ら水素が除かれた残基であり;そして Z(OH)2は、上記ジオールX(OH)2の1種または該ジオー
ルのいずれかの組み合わせである。
上記方法で製造されるビニルエーテルオリゴマーエス
テルの一形態は一群の多官能性ビニルエーテル末端基付
きオリゴマーエステルであって、エステルの酸部分がポ
リカルボン酸、少なくともトリカルボン酸であるもので
ある。より詳細な形態においては、エステルのアルコー
ル部分が、アセチレン系化合物とエチレンもしくはプロ
ピレングリコールまたはビス(ヒドロキシアルキル)シ
クロアルカンの付加物とみなすことができるビニルエー
テルである。他の形態においては、エチレンのアルコー
ル部分がアセチレン系化合物とポリ(エチレン)または
ポリ(プロピレン)グリコールの付加物とみなすことが
できるビニルエーテルである。他の形態においては、ア
セチレン系化合物は末端アセチレンである。さらに他の
形態においては、エステルの酸部分がトリカルボン酸で
ある。さらに他の特定の形態においては、グリコール類
がオリゴマーエステルの連鎖延長剤として用いられる。
他の形態は以下の詳細な説明から明らかになるであろ
う。
発明の説明 ここに詳述する本発明は広範な分子量分布を示し、た
だし1個または2個以上の末端ビニルエーテル部分の存
在を特徴とし、ポリカルボン酸のエステルである一群の
化合物である。本発明の製品の製造に用いられる反応体
の1つはアセチレン系化合物(アルキレン)とジオール
の付加物であるか、またはそうであるとみなされ、得ら
れる物質はビニルエーテル末端基付きアルコール類であ
る。簡略化のため、当該ビニルエーテル末端基付きアル
コール類を製造するための一手段を表わすために、この
章ではジオールの代表例として総称ジオール、HOXOHを
用いる。すなわち R1C≡CR2+HOXOH→R1CH=CR2OXOH. ビニルエーテル末端基付きアルコール類を付加物として
製造する場合、反応条件は通常は実質的に二付加物を排
除して、またはより好ましくは二付加物に対して大幅に
一付加物を形成すべく選ばれる。一付加物を単離して純
粋な形で用いることもできるが、反応混合物全体をカル
ボン酸とのエステル形成におけるアルコール系反応体と
して用いる場合の方が多く、その際未反応のグリコール
(またはジオール)が連鎖延長剤としての重要な機能を
もつ。
次いでビニルエーテル末端基付きアルコール類をポリ
カルボン酸と反応させる。実際にはアルコール類とカル
ボン酸の反応は商業的生産には余りにも緩慢または不完
全であり、アルコール類をカルボン酸のある種の活性化
誘導体、たとえば酸クロリドまたは酸無水物と反応させ
る。しかし説明の簡略化および明確化のために、カルボ
ン酸を用いる反応について説明を続ける。酸がトリカル
ボン酸である場合、反応は下記のとおり表わされる。
3R1CH=CR2OXOH+[HO(O)C]3Y→[R1CH=CR2OXO(O)C]3Y 上記反応はアルコール系反応体が下記のもののみである
場合、最も正確であり R1CH=CR2OXOH より普通の場合、すなわちアルコール系の反応体が未反
応グリコールを含む混合物である場合、または第2のグ
リコール類がビニルエーテル末端基付きアルコール類に
添加される場合、生成物はオリゴマーエステルの混合物
である。
この種のオリゴマーエステル−これは多官能性カルボ
ン酸とグリコール類の多少とも一般的な縮合反応におい
て生成する−はポリカルボン酸がまずグリコール類と反
応してオリゴマーポリカルボン酸を形成する複数の逐次
エステル化反応により生じるものと考えることができ
る。後者を次いでビニルエーテル末端基付きアルコール
類でエステル化することにより末端キャップして、オリ
ゴマー生成物とすることができる。オリゴマーエステル
は厳密に上記の反応順で生成する必要はない。他の順序
によっても同一のオリゴマーエステルが得られるからで
ある。用いるカルボン酸の多官能性のため生成物は分子
量、ビニルエーテル基の相対数などが異なる複雑な混合
物となることは容易に認められるであろう。
本発明のオリゴマーエステルの製造に用いられるビニ
ルエーテル末端基付きアルコール類はアルキンとジオー
ル付加物に相当する構造をもつ。この明細書においては
“ジオール”と“グリコール”という語は変換して用い
ることができ、同義である。本発明のビニルエーテル末
端基付きアルコール類の若干は事実、アルキンへのジオ
ールの付加によって製造しうるが、ここではビニルエー
テル末端基付きアルコール類は他の方法でも製造するこ
とができ、この種のアルコール類への他の経路もしばし
ば好ましい点を強調すべきである。アルキンは一般式R1
C≡CR2,ジオールは一般式X(OH)2を有する。本発明のビ
ニルエーテル末端基付きアルコール類は従ってR1CH=CR
2OXOHである。
基R1およびR2は別個に水素原子、1〜10個の炭素原子
を含む低級アルキル部分よりなる群から選ばれるが、1
〜4個の炭素原子を含むものが好ましい。R1およびR2
両者がアルキル部分でないことが好ましい。両者が低級
アルキル基である場合、これによって本発明のオリゴマ
ーの重合速度は、その重合速度が望ましくないものとな
る状態にまで低下するからである。R1がアルキル部分で
ある場合、R2が水素原子であることが好ましく、逆にR2
が水素原子であり、R1が炭素原子1〜4個のアルキルで
ある場合がきわめて望ましい。好ましい形態において
は、R1(R2)がメチル基であり、R2(R1)が水素原子であ
る。よりいっそう好ましい形態においては、R1およびR2
が両者とも水素原子である。
ビニルエーテルアルコール断片において基−OXOHは構
造式X(OH)2のジオールに由来するか、または由来すると
考えられる。ビニルエーテルアルコール断片中に必要な
基を供給するジオールHOXOHのうち、重要な一群はアル
キレングリコール、HO(CnH2n)OH,からなり、式中のn
は2〜約10の整数である。直鎖アルキレングリコール、
HO(CH2)nOH,(ポリメチレンジオール)−nが2〜約10
の整数であるもの−が特に有用であり、殊にnが2〜約
6のものが有用である。この群の員子の代表例はエチレ
ングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジ
オール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオー
ル、1,9−ノナンジオール、および1,10−デカンジオー
ル(デカメチレングリコール)である。
非直鎖または分枝鎖アルキレンジオールも断片−OXOH
を供給するために用いることができ、この場合これらの
グリコール類は3〜約10個の炭素原子を含む。その例に
は1,2−プロピレングリコール、2,3−ブタンジオール、
2,3−ジメチル−2,3−ブタンジオール、2,3−ジメチル
−1,4−グタンジオールなどが含まれる。
基−OXOH源として有用な他の一群のジオールはポリア
ルキレンオキシグリコール、特にポリ(エチレンオキシ
グリコール)、[-CH2CH2O-]m,およびポリ(プロピレ
ンオキシ)グリコール,[-CH(CH3)CH2O-]m,であり、
式中のmは1〜約50の整数であり、より普通にはmは1
〜約10の整数であり、きわめて好ましくは1〜約5であ
る。この領域の本発明においてグリコール類の例にはジ
エチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラ
エチレングリコール、ペンタエチレングリコール、ヘキ
サエチレングリコールなど、およびプロピレンオキシグ
リコール類の同族体が含まれる。
本発明を実施する際に用いられるさらに他の一群のジ
オールはビス(ヒドロキシアルキル)シクロアルカンで
あり、その式は(HO(CH2)n)2Rである。すべての場合、ヒ
ドロキシル部分は第1ヒドロキシルであり、すなわちこ
れはアルキレン鎖の末端に位置することを留意すべきで
ある。この領域の本発明のジオールにおいて、nは1〜
約6、好ましくは1〜3の整数であり、n=1である員
子がきわめて好ましい。Rはその母体がシクロペンタ
ン、シクロヘキサン、シクロヘプタンまたはシクロオク
タンである2価の基であり、シクロヘキサンが比較的入
手しやすいため好ましい。
上記ジオールの例には下記の物が含まれる:ビス(ヒ
ドロキシメチル)シクロペンタン、ビス(2−ヒドロキ
シエチル)シクロペンタン、ビス(3−ヒドロキシプロ
ピル)シクロペンタン、ビス(4−ヒドロキシブチル)
シクロペンタン、ビス(5−ヒドロキシペンチル)シク
ロペンタン、ビス(6−ヒドロキシヘキシル)シクロペ
ンタン、ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン、ビ
ス(2−ヒドロキシエチル)シクロヘキサン、ビス(3
−ヒドロキシプロピル)シクロヘキサン、ビス(4−ヒ
ドロキシブチル)シクロヘキサン、ビス(5−ヒドロキ
シペンチル)シクロヘキサン、ビス(6−ヒドロキシヘ
キシル)シクロヘキサン、ならびに以上のジオールのシ
クロヘプタンおよびシクロオクタン同族体。
ヒドロキシアルキル基の配置に関して好ましい員子は
1,3−ビス(ヒドロキシアルキル)シクロペンタンなら
びに1,4−ビス(ヒドロキシアルキル)シクロヘキサ
ン、−シクロヘプタン、および−シクロオクタンであ
る。上記のものと異なる位置において置換されたジオー
ルも本発明の実施に際して使用しうるが、必ずしも同等
の結果を与えない。ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘ
キサンが本発明の実施に際して用いられるきわめて好ま
しいジオールである。それらは対応するフタル酸の還元
によって容易に得られるからであり、これらのうち1,4
−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサンがきわめて
好ましい。
ビニルエーテル末端基付きアルコールを次いでポリカ
ルボン酸−少なくともトリカルボン酸−と反応させてビ
ニルエーテル末端基付きエステルとなす。この場合4種
の著しく異なる形態があり、それらのうち3種はジオー
ルZ(OH)2を反応体として用いる。1形態において純粋な
ビニルエーテル末端基付きアルコール類のみが酸と反応
する。第2形態においては、ビニルエーテル末端基付き
アルコール類、およびそのビニルエーテル末端基付きア
ルコール類が製造された、または製造されたと考えられ
る未反応ジオールの混合物を酸と反応させる。この形態
の場合、ジオール、Z(OH)2,がポリカルボン酸をエステ
ル化してX=Zであるオリゴマーエステルを与えること
により、連鎖延長剤として作用する。他の形態において
は、ビニルエーテル末端基付きアルコール類と第2ジオ
ール、Z(OH)2,の混合物を酸と反応させる。この場合も
このジオールがカルボン酸のエステル形態により連鎖延
長剤として作用するが、この場合はXとZが異なる。最
後に第4形態においては、ビニルエーテル末端基付きア
ルコール、未反応ジオール−そのビニルエーテル末端基
付きアルコールが製造されたか、または製造されたと考
えられるもの−、および第2の無関係なジオールの混合
物をポリカルボン酸と反応させる。上記各例の場合と同
様に、未反応ジオールはカルボン酸と反応してオリゴマ
ーエステルを与え、この形態の場合、Zのうち若干はX
と異なり、若干は同一である。
カルボン酸と反応するアルコール混合物の成分はR1CH
=CR2OX(OH)(成分A),X(OH)2(成分B),およびZ(O
H)2(成分C)であり、ここでZ(OH)2はX(OH)2と同じ群
から選ばれるが、その群の異なる員子を表わすにすぎな
い。反応体アルコール混合物において(B+C)/Aのモ
ル比は0〜約100である。比は0である場合、遊離ジオ
ールは存在せず、これは一般的かつ望ましい場合である
が、一般にはアルコール混合物はビニルエーテル末端基
付きアルコール類のみでなく若干のジオールをも含有す
るであろう。好ましい場合、上記の比は約0〜約5であ
る。
前記のように、本発明のエステルを得るためのアルコ
ール類とカルボン酸の反応は余りにも緩徐であり、場合
により余りにも不完全であるため、商業的製法となり得
ず、実際にはカルボン酸の活性化誘導体が反応体として
用いられる。これらの誘導体のうちでは酸クロリドおよ
び酸無水物が最も頻繁に用いられ、以下の記載において
は、本発明のオリゴマーエステルの製造に用いられる活
性化された酸誘導体の母体であるカルボン酸について述
べる。
本発明を実施する際に使用しうるか、または使用しう
る活性化誘導体の母体であるポリカルボン酸について
は、少なくともトリカルボン酸が必要であることを先に
述べた。本発明のビニルエーテル末端基付きエステルの
酸部分を表わすトリカルボン酸のうち、ベンゼントリカ
ルボン酸、特に1,3,5−ベンゼントリカルボン酸(トリ
メシン酸)、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸(トリメ
リット酸)、それらの還元されたヘキサヒドロ対応物、
およびクエン酸が挙げられる。テトラカルボン酸のうち
では、ベンゼンテトラカルボン酸、特に1,2,4,5−ベン
ゼンテトラカルボン酸(ピロメリット酸)、3,3′,4,
4′−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、1,4,5,8−ナフ
タリンテトラカルボン酸、およびそれらの還元されたヘ
キサヒドロ対応物、ならびにビシクロ[2.2.1]ヘプタ
ン−2,3,5,6−テトラカルボン酸が挙げられる。
アルコール混合物が1種または2種以上のジオールを
含有する場合、3種の亜形が考えられる。すべての場
合、混合物は少なくとも1種のビニルエーテル末端基付
きアルコール類を含有し、亜形は混合物がこのエーテル
中に見られる構造基を含むジオール、無関係のジオー
ル、またはこれらの混合物をも含有する場合である。こ
れらの場合いずれにおいても、ジオール対ビニルエーテ
ル末端基付きアルコールのモル比は約100まで、好まし
くは約0〜約5である。
前記のように、本発明生成物の構造は無数の変換が可
能である。たとえばジオールの各ヒドロキシルはポリカ
ルボン酸とジオールの反応により生じる種々のオリゴマ
ーエステルサブユニットと反応しうる。またオリゴマー
エステルのいずれのサブユニットにおいても、ジオール
は各種のカルボキシル基と分子間反応して広範に架橋し
たサブユニットを与える。本発明の重要な特色は、すべ
ての場合、最終生成物中にジオールから遊離ヒドロキシ
ル基が本質的に生じないことである。すなわちジオール
の最初のヒドロキシル基の約5%以下が未反応のまま残
される。これは良好な特性を備えたポリマーを得るため
に望ましい。
本発明のビニルエーテル末端基付きオリゴマーエステ
ルは当技術分野で既知のいかなる方法によっても硬化ま
たは重合させることができる。たとえば樹脂を約50から
恐らく500KeVまでの範囲のエネルギーの電子ビームで線
量約0.1〜約10.0Mradにおいて処理することなどにより
放射線硬化させることができる。電子ビム硬化は高速カ
チオン重合させるためにヨードニウムまたはスルホニウ
ム塩の存在下で有利に行われる。オニウム塩の存在下で
の紫外線硬化もカチオン重合を行うために実施しうる。
他の手段にはルイス酸、たとえば三フッ化ホウ素の存在
下、または強酸、たとばp−トルエンスルホン酸および
トリフルオロメチルスルホン酸の存在下での熱硬化が含
まれる。これらの重合法はすべて当業者に周知であり、
これ以上詳述する必要はない。
本発明生成物の高い架橋密度は、卓越した耐溶剤性を
備えた高分子被膜を与える。架橋密度が増大するほどし
ばしばこれに伴ってより低い伸び率および耐衝撃性をも
つ、より硬く、より柔軟性の少ない被膜が得られ、これ
らの性質が目的でない場合は、本発明の生成物をたとえ
ばより低い架橋密度のビニルエーテル、たとえば各種の
単官能性および二官能性アルコールのビニルエーテルで
希釈することにより、架橋密度を低下させることができ
る。単官能性ビニルエーテルが架橋密度を低下させるた
めに最良であり、容易に入手されるビニルエーテルの例
はイソオクチルビニルエーテル、デシルビニルエーテ
ル、ヘキサデシルビニルエーテル、オクタデシルビニル
エーテル、n−ブチルビニルエーテル、およびイソブチ
ルビニルエーテルである。この観点で本発明を実施する
際には一般にいずれかのアルカノールまたはシクロアル
カノールのビニルエーテルが用いられる。二官能性アル
コール類のビニルエーテルのうちではトリエチレングリ
コールジビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニ
ルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニ
ルエーテルおよび1,6−ヘキサンジオールジビニルエー
テルがこの群の例として挙げられる。
以下の例は本発明を説明するものであり、本発明がこ
れらに限定され、またはこれらにより何らかの形で制限
されることはない。
実施例1 1,3,5−ベンゼントリカルボン(トリメシン)酸に基づ
くオリゴマーエステルの合成. トリエチレングリコー
ルモノビニルエーテル,(TEGMVE,20g,0.114mol),ト
リエチルアミン(14g)およびジメチルアミノピリジン
(0.2g)を、添加ろうと、冷却器および撹拌機付きの25
0mL丸底フラスコ中で150mLの無水エーテルと混和した。
添加ろうとにエーテル70mL中のトリメソイルクロリド
(10.0g,.038mol)を装填した。酸クロリド溶液を40分
間にわたって添加した。固体状の塩酸トリエチルアミン
が反応混合物から沈殿した。混合物を過し、次いで30
0mLの2%H3PO4で2回、続いて5%NaHCO3で、次いで水
で洗浄した。エーテル層をNa2SO4で乾燥させ、次いで真
空中で濃縮して16.22g(収率60%)の透明な淡黄色液体
を得た。HNMRは予想した生成物と一致した。
この操作をTEGMVEの代わりに1,4−ブタンジオールモ
ノビニルエーテル、BDMVE,を用いて反復し、同族のエス
テルBを製造した。
実施例2 放射線硬化。照射すべき試料をトリアリールスルホニ
ウム塩(ゼネラル・エレクトリックUVE−1016,2重量
%)と混和し、ボンデライト(Bonderite)−40処理鋼
製の試験パネル(パーカー・ケミカル)またはポリエチ
レンコーティッド板紙に塗布した。過剰の試料を支持体
の一端に置き、#6線巻き棒を均一な圧力で支持体上で
引き、過剰の材料を端から押出した。この方法により厚
さ6〜12μmの被膜が得られた。
PRCモデルQC0−1202のプロセッサーをUV硬化に用い
た。このユニットは2個の12インチ中圧水銀アーク灯お
よび変速コンベヤー(約15.2〜152.4m/min,50〜500ft/m
in)を備えていた。試験には1度に1個のアーク灯のみ
を用いた。
15cm線形電極を備えたエナージー・サイエンシズ・エ
レクトロカーテン・モデルCB−150をEB硬化に用いた。1
60KeVの電子エネルギーを用いた。試料はCB−150ユニッ
ト内の変速コンベヤー(約6.1〜71.6m/min,20〜235ft/m
in)上のアルミニウムトレー上に配置された。照射は窒
素雰囲気内で行われた。
被膜は照射後1時間以内に評価された。メチルエチル
ケトンを用いて被膜を耐溶剤性につき試験した。被膜を
破壊するのに必要な往復摩擦回数を記録した。裏面衝撃
値はガードナー衝撃試験機を用いてASTM法D2794により
鋼パネル上で測定された。被膜の伸びは被覆された鋼パ
ネルをコニカルマンドレル上でASTM法D522に従って折曲
げることにより測定された。付着性はASTM D3359により
スコッチ610粘着テープを用いて測定された。鉛筆硬度
はASTM D3363により測定された。
実施例3 オリゴマー多官能性ビニルエーテルエステルの製造。
反応混合物中に二官能性アルコールを含有させることに
より、高分子量材料を製造することができる。たとえば
ジエチレングリコール(10.5g,0.1mol)およびジエチレ
ングリコールモノビニルエーテル(DEGMVE,52.4g,0.4mo
l)とトリエチルアミン(60g)およびジメチルアミノピ
リジン(0.8g)ならびに250mLの無水エーテルを、添加
ろうと、冷却器および撹拌機付きの1丸底フラスコ中
で混和する。添加ろうとにエーテル200mL中のトリメソ
イルクロリド(53.1g,0.2mol)を装填する。この酸クロ
リド溶液を1.0時間にわたって滴加する。反応が終了し
た時点で混合物を過し、次いで1.0Lの2%H3PO4で2
回、続いて5%NaHCO3で、次いで水で洗浄する。生成物
はエーテルを真空中で蒸発させたのち得られる。生成物
は種々の分子量のオリゴマーの混和物であり、適宜なオ
ニウム塩触媒と混和し、UVまたはEB照射により硬化させ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 オリヴァーズ,ジョージ・エム アメリカ合衆国インディアナ州47906, ウエスト・ラファイエット,ウエスト・ オーク・ストリート 320 (56)参考文献 特開 昭57−165409(JP,A) 特開 昭49−120981(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 69/76 C07C 67/08 C08G 63/52 C08G 63/66 CA(STN) REGISTRY(STN) WPIDS(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式R1CH=CR2OXOHで表されるビニルエーテ
    ル末端基付きアルコール、または1モル割合の上記式の
    ビニルエーテル末端基付きアルコールと100モル割合ま
    での式Z(OH)2で表される少なくとも1種のジオールとの
    混合物と、生成エステル中に遊離のアルコール性ヒドロ
    キシル基が本質的に存在しない状態となるのに十分な量
    の、少なくとも3個のカルボキシル部分を含むポリカル
    ボン酸またはその活性化誘導体とを、エステル形成性縮
    合反応条件下で縮合させることから成る、未反応アルコ
    ール性ヒドロキシル基含量が5%未満である、ビニルエ
    ーテル末端基付きオリゴマーエステルの製造法:但し、
    上記の式において、 R1およびR2は、それぞれ独立に、水素原子および10個ま
    での炭素原子を含む低級アルキル部分よりなる群から選
    ばれ; −OXOHは、式HO(CnH2n)OH(式中、nは2〜10の整数で
    ある)のアルキレンジオール、式H(OCH2CH2)mOH(式
    中、mは1〜50の整数である)のポリ(エチレンオキ
    シ)グリコール、式H[OCH2(CH3)CH]mOH(式中、mは1
    〜50の整数である)のポリ(プロピレンオキシ)グリコ
    ールおよび式HO(CH2)nR3(CH2)nOH(式中、nは1〜6の
    整数であり、そしてR3は炭素原子5〜8個の環サイズを
    有する2価の飽和環状炭化水素基である)のビス(ヒド
    ロキシアルキル)シクロアルカンより成る群から選ばれ
    る式HOXOHで代表されるジオールの一方のOH基から水素
    が除かれた残基であり;そして Z(OH)2は、上記ジオールX(OH)2の1種または該ジオール
    のいずれかの組み合わせである。
  2. 【請求項2】X(OH)2が、式HO(CH2)nOH(式中、nは2〜
    10の整数である)の直鎖ポリメチレンジオールである、
    請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】X(OH)2が、式H(OCH2CH2)mOH(式中、mは
    1〜50の整数である)のポリ(エチレンオキシ)グリコ
    ールまたは式H[OCH2(CH3)CH]mOH(式中、mは1〜50
    の整数である)のポリ(プロピレンオキシ)グリコール
    である、請求の範囲第1項に記載の方法。
  4. 【請求項4】ポリカルボン酸が、トリカルボン酸であ
    る、請求の範囲第1項に記載の方法。
  5. 【請求項5】ポリカルボン酸が、テトラカルボン酸であ
    る、請求の範囲第1項に記載の方法。
  6. 【請求項6】X(OH)2が、ビス(ヒドロキシメチル)シク
    ロペンタン、同シクロヘキサン、同シクロヘプタンまた
    は同シクロオクタンである、請求の範囲第1項に記載の
    方法。
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