JP2843392B2 - 超音波モータの駆動回路 - Google Patents

超音波モータの駆動回路

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JP2843392B2 JP1330161A JP33016189A JP2843392B2 JP 2843392 B2 JP2843392 B2 JP 2843392B2 JP 1330161 A JP1330161 A JP 1330161A JP 33016189 A JP33016189 A JP 33016189A JP 2843392 B2 JP2843392 B2 JP 2843392B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は超音波モータの駆動回路、詳しくは2相以上
の交流電圧を必要とする超音波モータにおける各電圧の
位相差を高い分解能で調製可能な超音波モータの駆動回
路に関する。
[従来の技術] 圧電素子,電歪素子,磁歪素子等の電気−機械エネル
ギ交換素子を用いて進行性振動波を発生させて駆動する
超音波モータは、既に周知である。この超音波モータは
圧電素子の超音波振動を駆動源とするものについて簡単
に説明すると、隣接する多数の圧電素子が互いに逆極性
になるように分極処理され、2つの組に分けられ、λ/4
+nλ(λは進行波の波長、nは整数)の間隔を置いて
弾性体に固着されてステータが構成されており、このス
テータの各組毎にまとめられた各圧電素子の電極に、上
記弾性体および圧電素子からなる振動子の形状、材質に
よって決まる共振周波数で、同一振幅で、かつ位相のみ
が90゜(π/2)異なる交流電圧V0sinθとV0cosθが印加
されると、弾性体の表面に弾性進行波が励起される。こ
の進行波の励起されている弾性体の表の各質点は進行波
の進行方向とは逆向き方向の楕円振動を行なう。従っ
て、進行波の山の頂点付近に弾性体と摩擦接触するロー
タを置けば、このロータは楕円振動の方向に移動するこ
とになる。これが超音波モータの原理である。
この種超音波モータの中で、進行波型超音波モータや
縦振動とねじり振動を合成するタイプの複合振動子型超
音波モータなどは2相、あるいは2相以上の交流電圧を
必要とする。このような超音波モータにおいて、各電圧
の位相差は理論上は一定にすれば良い筈である。
しかしながら、モータの出来のばらつきや、電気的振
動と機械的振幅のずれ等が存在すると、必ずしも各電圧
の位相差を一定にすれば良いという訳にはいかない。そ
して、位相差が適当でないとモータのエネルギー変換効
率およびモータ出力の低下を招くため、各電圧の位相差
を調製できるような駆動回路が必要となる。このような
駆動回路として、例えば特開昭62−171475号公報にその
一例が開示されている。
即ち、上記特開昭62−171475号公報に開示された超音
波モータの駆動回路は、電気−機械エネルギー変換素子
の配される構体表面に第1及び第2の駆動電極を介して
それぞれ位相の異なる周波電圧を印加し、前記構体表面
に進行性振動波を発生させ、該振動波にて第2の構体と
第1の構体との相対的移動を行なわせる超音波モータの
駆動回路において、前記第1及び第2の駆動電極での各
駆動波形の位相差の特定位相差に対するずれを検知する
検知回路と、該検知回路出力に応じて第1の電極及び第
2の電極へ印加される各周波電圧の位相差を調定する調
定回路とを設けたことを特徴とするものである。
そして、各周波電圧の位相差のずれを検出する検知回
路出力に応じて、各周波電圧の位相差を調定回路でディ
ジタル的に設定するために、VCO(電圧制御発振器)の
出力を分周回路で32分周し、これによって360゜÷32=1
1.25゜ずつ位相シフトした信号を得るようにしている。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、VCOの発信出力を分周回路で32分周
し、これによって360℃÷32=11.25゜ずつ位相シフトし
た信号を得るようにした上記特開昭62−171475号公報記
載の超音波モータの駆動回路のような構成にすると、位
相シフトの分解能が11.25゜しかとれないことになる。
そこで、更に高い分解能を得るためにはVCOの発信周波
数を高くしなければならなくなる。VCOの場合、発信周
波数を高くすることは、電気的な充放電のサイクルを早
めることであり、そのためにVCOに使用するキャパシタ
の容量を小さくし、充放電の電流値を小さくしなければ
ならなくなる。
ところが、こうすると、外部からのノイズの侵入に対
して非常に弱くなる。特に、超音波モータの場合は数W
〜数十Wの電力をモータに送り込むため、そこから発生
するノイズがVCOの発信周波数を不安定にしてしまう。
また、回路自体が充放電を行なう部材、即ちキャパシタ
や抵抗やトランジスタなどの部品の特性にひどく敏感に
なり、温度条件の僅かな変化が発振周波数を大きく変え
てしまうことになる。
今、駆動周波数をf0とすると、特開昭62−171475号公
報に開示された実施例によれば、VCOの発振周波数は32f
0となる。例えば、f0=40KHzとすると、発振周波数は1.
28MHzとなってしまう。ところが、これ程の高周波発振
を行なっても位相シフトの分解能は、上述のように11.2
5゜しか得られず、更に高い分解能を得るために更に高
い発振周波数が必要になるが、回路の安定性を考える
と、1MHz以上の発振周波数をVCOで達成するのは非常に
難しい。
そこで、本発明の目的は、上記問題点を解消し、2相
以上の交流電圧を必要とする超音波モータの駆動回路に
おいて、回路ノイズや構成部材の特性に左右されること
なく、各駆動電圧の位相差を高い分解能で調整可能な超
音波モータの駆動回路を提供するにある。
[課題を解決するための手段および作用] 本発明による超音波モータの駆動回路は、少なくとも
2相の交流電圧を印加することにより駆動される超音波
モータの駆動回路において、 上記交流電圧に比べて高い高周波の信号を出力する発
振器と、この発振器の出力信号を分周する分周器と、こ
の分周器の出力を、上記発振器の出力周波数の周期の整
数倍の時間遅延させる遅延器と、上記分周器の出力と遅
延器の出力とを上記交流電圧として上記超音波モータに
印加する出力器とを有し、上記遅延器の遅延時間を変更
することにより、上記交流電圧の相対的な位相差を変化
させることを特徴とし、また、上記分周器の出力と遅延
器の出力とをそれぞれ同じ分周比にて分周しそれぞれの
分周出力の位相を一定に保つパルス弁別器を有し、上記
交流電圧の位相のずれをなくしたことを特徴とし、更
に、上記発振器は水晶発振器であることを特徴とする。
[実 施 例] 以下、図面を参照して本発明を具体的に説明する。第
1図は、本発明の第1実施例を示す超音波モータの駆動
回路のブロック系統図で、第2図は上記第1図における
各部の動作を説明するタイミングチャートである。図に
おいて、発振器1は、超音波モータの駆動周波数f0に比
べ十分高い発振周波数の発振出力CLKOを出力する。この
発振器1はVCO(電圧可変発振器)とは異なり、発振周
波数が固定された、例えば、水晶発振器のように安定性
の高いものが使用される。
この発振器1の出力を分周器2で分周し、周波数が4f
0でワンショットのパルス出力からなる第1の周波信号C
LK1を分周器2から出力する。この第1の周波数信号CLK
1を遅延器3がディジタル的に、つまり発振出力CLK0の
1周期分の時間を1単位として、その時間の整数倍だけ
遅延させて、第1の周波信号CLK1と同じ周波数の第3の
周波信号CLK2を出力する。この第2の周波信号CLK2も第
1の周波信号CLK1と同様ワッショット出力である。
上記第1,第2の周波信号CLK1,CLK2は、パルス弁別器
4に入力さて弁別器出力信号a1〜a4およびb1〜b4を出力
する。これらの弁別器出力信号a1〜a4は、第2図に示さ
れるように、第1の周波信号CLK1の出力を、また弁別器
出力信号b1〜b4は第2の周波信号CLK2の出力を、それぞ
れ4分周し、a1〜a4およびb1〜b4の順に1/4周期ずつシ
フトしたパルス出力である。このパルス出力a1〜a4,b1
〜b4は、S−Rフリップフロップ7〜10に送信されて第
2図のタイムチャートに示すようなF−F出力信号out1
〜out4を出力する。
F−F出力信号out1とout2はそれぞれデューティ比が
1/4で互いに180℃位相のシフトした信号で、F−F出力
信号out3とout4についても同じである。また、F−F出
力信号out1に対して、out3は、その位相が90゜に遅延器
3による遅れ分だけ加算された遅れ位相となっている。
つまり、F−F出力信号out1とout3、およびF−F出力
信号out2とout4は遅延器3によって位相差を変化させる
ことができることになる。これらの位相差の設定は位相
差設定手段6によって、また、駆動周波数の設定は駆動
周波数設定手段5によってそれぞれ行なわれる。
第3図は、上記第1図における分周器2,遅延器3,パル
ス弁別器4等を更に具体的に示したブロック系統図であ
る。この第3図においては、上記第1図における発振器
1として水晶発振器1aと、分周器2としてダウンカウン
タ2aを、また遅延器3としてダウンカウンタ3aをそれぞ
れ使用するようにしている。これらのダウンカウンタ2
a,3aは、駆動周波数設定手段5,位相差設定手段6でプリ
セットされたプリセット値からカウントを開始する。即
ち、発振出力信号CLK0がクロック信号入力端CLKに入力
されると、その都度ダウンカウントする。そして、カウ
ント値が(00……0)になると、ボロー出力端B0よりワ
ンショットパルスを出力し、再びプリセットされ、ダウ
ンカウントを再度開始する、という一連の減算動作を繰
り返す。こうして得られた第1の周波信号CLK1および第
2の周波信号CLK2は、パルス弁別器4に供給される。
ここで、上記のプリセット動作について説明する。ダ
ウンカウンタ2aの場合、そのボロー出力端B0から出力さ
れたボロー出力、即ち第1の周波信号CLK1がそのプリセ
ットイネーブル端子PEに印加されると、駆動周波数設定
手段5の設定値を読み込むようになっている。この設定
値が、上記第2図のタイミングチャートに示すプリセッ
ト値Aに相当する。そして、このプリセット値Aに発振
出力信号CLK0の周期を乗ずると、第1の周波信号CLK1の
周期が得られる。
また、ダウンカウンタ3aの場合、そのプリセットイネ
ーブル端子PEに印加される信号は第1の周波信号CLK1な
ので、この第1の周波信号CLK1がアクティブになる時点
で位相差設定手段6の設定値を読み込むようになってい
る。この設定値が、上記第2図のタイミングチャートに
示すプリセット値Bに相当する。そして、このプリセッ
ト値Bだけ発振出力信号CLK0をカウントすると、そのボ
ロー出力端より第2の周波信号CLK2が出力されるから、
上記プリセット値Bに発振出力信号CLK0の周期を乗ずれ
ば、ダウンカウンタ3aに代表される遅延器3による遅延
時間を求めることができる。
パルス弁別器4は2ビットカウンタ4a,4bと、1入力
−4出力マルチプレクサ4c,4dと、4入力−1出力マル
チプレクサ4eとにより構成されている。2ビットカウン
タ4aのクロック信号入力端CLKに第2の周波信号CLK2の
パルスが入力されると、その都度マルチプレクサ4cの出
力を切換えるため、同マルチプレクサ4cの入力端に供給
されている第1の周波信号CLK1の信号がa1,a2,a3,a4
順に振り分けられてゆく。また、2ビットカウンタ4bに
ついても同様に第1の周波信号CLK1のパルスが入力され
る度にマルチプレクサ4dの出力を切換え、第2の周波信
号CLK2のパルス信号をb1,b2,b3,b4の順に振り分けてゆ
く。ところが、これだけでは弁別器出力信号a1〜a4とb1
〜b4のタイミングを確定することができないので、マル
チプレクサ4eによりa1〜a4のいずれかのパルス信号を2
ビットカウンタ4bのリセット入力端RSTに入力して、タ
イミングの確定を行なっている。また、2ビットカウン
タ4bに入力する第1の周波信号CLK1の信号に若干の時間
遅れを作り、CLK入力とRST入力の重複を避けることが必
要となる。このようにしてタイミングを確定した後、S
−Rフリップフロップ7〜10を介してF−F出力信号ou
t1〜out4を抽出すれば、常にF−F出力信号out1,out2
とF−F出力信号out3,out4の位相差は一定であり、ま
た、マルチプレクサ4eの選択により、その位相差を更に
90゜毎に変化させることができる。以上が本発明の基本
概念で、これを要約すると下記のようになる。
即ち、超音波モータの駆動周波数f0よりも十分に高い
発振周波数を駆動する発振器1と、その出力を分周する
分周器2と、その分周器2の出力をディジタル的に遅延
される遅延器3とを備え、遅延器3の遅延時間を変化さ
せると超音波モータに入力する駆動回路出力の位相差が
変るように構成する。
しかし、これだけでは分周器2および遅延器3の出力
のそれ以後の、例えば4分周する処理の中でタイミング
のずれが発生する場合があり、このときに最終的な出力
の位相差がまちまちになる可能性、例えば+90゜,+18
0゜,+270゜の位相ズレが生じうる。そこで、そのタイ
ミングのズレを避けるため、パルス弁別器4を備えて、
位相関係を常に一定に保つようにしている。
なお、第3図の回路中にマルチプレクサ3bを挿入し
て、遅延器3aの出力と分周器2の出力とを切り換えるこ
とができるようにしてあるのは、次の理由によるもので
ある。
即ち、位相差設定手段6の設定値が0の場合や駆動周
波数設定手段5の設定値と同じ場合、つまり、遅延時間
を0にしたり、ダウンカウンタ2aの周期と同じにしたり
する場合には、適正なCLK2の出力が得られないことがあ
る。位相差設定値が00……0の場合には次のクロックパ
ルスCLKの入力で99……9となるため、CLK2が出力され
ず、位相差設定値が駆動周波数設定値と同じだと、丁度
ダウンカウンタがCLK2を出力するタイミングでCLK1が出
力されるため、プリセットイネーブル状態となってしま
い、CLK2を出せなくなるためである。
このような状態を防ぐため、上記のような設定は避け
てマルチプレクサ3bを切り換えて遅延器3aの出力の代わ
りに分周器2aの出力をCLK2として次段へ伝達させる。こ
のようにすると、CLK2はCLK1と同じものであるから遅延
時間が0、あるいはダウンカウンタ2aの周期分だけ遅れ
た出力と等価な信号が得られたと見做せることになる。
第4図は、上記第1実施例の超音波モータの駆動回路
を進行波型超音波モータに適用した場合のブロック系統
図である。この第4図においては、上記第1、3図と同
じ構成部材については同じ符号を付してその説明を省略
する。
図において、水晶発振器1aから出力された発振出力信
号CLK0は、分周器2,遅延器3にそれぞれ供給される。こ
の分周器2は、ここでは8ビットのプリセッタブルダウ
ンカウンタが使用され、そのプリセット入力端P5〜P8は
予め所定値に設定され、プリセット入力端P1〜P4は後述
するアントゲート5aの出力信号Q51〜Q54によりプリセッ
トされるようになっている。この分周器2はプリセット
値からダウンカウントを始め、出力が(00……0)にな
ると再びプリセットされる機構となっていて、これによ
り周期が プリセット値×(CLK0の周期) である第1の周波信号CLK1を出力するようになってい
る。
上記第1の周波信号CLK1は、位相差設定手段6でプリ
セットされる遅延器3に供給されて、そのボロー出力端
より第2の周波信号CLK2を発生する。これら第1,第2の
周波信号CLK1,CLK2は、パルス弁別器4に供給されてそ
の出力端より弁別器出力信号a1〜a4,b1〜b4を発生す
る。これら出力信号a1〜a4,b1〜b4は、S−Rフリップ
フロップ7〜10に供給されて、その出力端よりF−F出
力信号out1〜out4を発生する。上記遅延器3,位相差設定
手段6,パルス弁別器4,S−Rフリップフロップ7〜10に
ついては、前記第1,3図と同じである。
上記F−F出力信号out1〜out4のうち、信号out1,out
2が電力増幅器11に、信号out3,out4が電力増幅器12に、
それぞれ送られる。この電力増幅器11,12は、第5図に
示す構成になっていて、信号out1,out2あるいは信号out
3,out4が交互にトランジスタTr1,Tr3をオンし、それに
よってトランスL1の2次側から交流電圧Va,Vbを出力す
る。この交流電圧Va,Vbを、第4図に示す超音波モータ1
3の駆動電極13a,13bに印加すれば、モータ13は回転を始
める。
超音波モータ13のモニタ電極13cから得られたフィー
ドバック信号は、前記第1,3図に示した駆動周波数設定
手段5を構成するアンドゲート5a〜周波数調整手段5hに
供給される。このアンドゲート5a〜周波数調整手段5hは
駆動周波数の基準点を設定し、更にモニタ電極13cの出
力信号により最適な駆動周波数を追尾するような回路構
成になっているが、これについては本出願人より先に出
願された特願平1−2625号に詳細に示されているが、こ
こにその概要を述べる。なお、この説明中では各部から
出力される信号の位相角名をその信号名とする。
モニタ電極13cから取り出され、電圧がVFB、位相角が
θFBの正弦波のフィードバック信号θFBは波形整形器5g
により電圧VFB′位相角θFB′の方形波信号θFB′に交
換される。この方形波信号θFB′の位相θFB′は、ここ
では立ち上がりエッジを指して言っている。この方形波
信号θFB′を遅延器5dから出力される基準位相信号θre
fの立ち上がりエッジと比較し、θFB′のほうが進んで
いれば、“L"、遅れていれば“H"を、位相比較器5fが出
力する。上記基準位相信号θrefは、S−Rフリップフ
ロップ7のF−F出力信号out1をディジタル的に遅延さ
せた信号を用いている。即ち、F−F出力信号out1の立
ち上がりエッジにより、遅延器5dが発振出力信号CLK0を
カウントして、ある一定数を数えると、ワンショットパ
ルスを基準位相信号θrefとして出力する。この一定数
は、勿論ディジタル的に設定できるものであり、これに
より基準位相信号θrefを進めたり遅れさせたりするこ
とが可能で、しかも、その一定の細かさが駆動周波数に
比べ十分高い発振周波数である発振出力信号CLK0に依っ
ており、その設定の範囲も360゜をカバーすることがで
きる。
さて、位相比較器5fの出力信号は、そのままUP/DNカ
ウンタ5eのUP/DN信号となる。つまり、“L"ならばDNカ
ウント、“H"ならばUPカウントを行なう。このときのUP
/DNカウンタ5eのクロックパルスは、F−F出力信号out
2を用いているが、別の信号でも構わないし、更にout2
を分周したものでも構わない。UP/DNカウンタ5eから出
力されるカウンタ出力信号Q1〜Q4は、ナンドゲート5b,
アンドゲート5aを介して分周器2のプリセット入力端P1
〜P4に供給されて直接ディジタル的に駆動周波数を変え
るようになっている。
ナンドゲート5bは、Q11〜Q14をこのナンドゲート5bの
出力とすれば、F−F出力信号out1が“H"のときには、
その出力が (Q11,Q12,Q13,Q14) =(▲▼,▲▼,▲▼,▲▼) となるが、out1=Lのときには常に(HHHH)を出力す
る。同様にナンドゲート5cについてもQ61〜Q64を周波数
調整手段5hの出力とすれば、out2=Hのときに、その出
力が (Q31,Q32,Q33,Q34) =(▲▼,▲▼,▲▼,▲
▼) となり、out2=Lのとき、常に(HHHH)を出力する。と
ころで、F−F出力信号out1が“H"ならout2は“L"なの
で、out1が“H"のときアンドゲート5aの出力信号は (Q51,Q52,Q53,Q54) =(Q11,Q12,Q13,Q14) =(▲▼,▲▼,▲▼,▲▼) となり、out2=Hならout1=Lとなるので、 (Q51,Q52,Q53,Q54) =(Q31,Q32,Q33,Q34) =(▲▼,▲▼,▲▼,▲
▼) となる。更に、out3=Hまたはout4=Hのときには、ou
t1=out2=Lであるから、 (Q51,Q52,Q53,Q54)=(HHHH) となる。
プリセット入力端P5〜P8が予め所定値に設定された分
周器2のプリセット入力端P1〜P4へのプリセットのタイ
ミングおよびS−Rフリップフロップ7〜10から出力さ
れるF−F出力信号out1〜out4の切換のタイミングは、
先に分周器2がプリセットされ、すぐ後にF−F出力信
号out1〜out4を切換えているので、out1=Hの時間t1
長さを決めるプリセット値はout4=HのときのQ51〜Q54
の値ということになる。同様に、out3=Hの時間t2はou
t1=Hのときの、out2=Hの時間t3はout3=Hのとき
の、out4=Hの時間t4はout2=Hのときの、各時点にお
けるQ51〜Q54の値によってそれぞれ決まることになる。
従って、t1およびt3は常に一定で、t2はUP/DNカウンタ5
eの出力、t4は周波数調整手段5hの出力によって、それ
ぞれ変わることになる。
即ち、ナンドゲート5bおよびアンドゲート5aはUP/DN
カウンタ5eがアップカウントしていくと、out3=Hの時
間t2が短かくなり、逆にダウンカウントしていくと、時
間t2は長くなる。そこで、上記方形波信号θFB′の位相
θFB′が進むと時間t2が長くなるから駆動周波数が低く
なり、遅れると時間t2が短くなるから駆動周波数は高く
なる。このようにして、超音波モータの適正駆動周波数
への周波数補正、つまり周波数自動追尾が行なわれるこ
とになる。
第6図は、前記パルス弁別器4およびS−Rフリップ
フロップ7〜10部分、即ちF−F出力信号out1〜out4の
発生部分の別例を示すブロック系統図である。
シフトレジスタ4a1および3入力ノアゲート4b1はリン
グカウンタの働きをするように構成されている。即ち、
第1の数波信号CLK1の入力によって第7図のタイムチャ
ートに示すように、位相が順に90゜ずつズレていて、デ
ューティ比が1/4のパルス出力Q1〜Q4を得る。このパル
ス出力のうちQ1,Q3は前述したF−F出力信号out1,out3
に対応する。
また、同様に第2の周波信号CLK2もリングカウンタを
使って1/4分周すればよいが、前述した通り、単純にリ
ングカウンタを備えたゞけでは、CLK1の1/4分周出力Q1
〜Q4とCLK2の1/4分周出力Q1′〜Q4′のタイミングのズ
レが発生してしまう。そこで、シフトレジスタ4a2のデ
ータ入力に、シフトレジスタ4a1のパルス出力Q1〜Q4の
何れかを入力してタミイングが常に一定になるようにし
てある。このとき、パルス出力Q1〜Q4のうち、どの信号
を選ぶかはデータセレクタ4e1を通して行い、その制御
は制御端子A,Bにより行う。例えば、データセレクタ4e1
がD0、即ち、パルス出力Q1を選択すると、シフトレジス
タ4a2は、第7図に示すようなパルス出力Q1′〜Q4′を
出力する。この場合にはパルス出力Q1がHとなったとき
にCLK2が入力すると、シフトレジスタ4a2がパルス出力Q
1′をHとし、その次のCLK2入力時ではQ1=Lとなって
いるから、パルス出力Q1′はL,Q2′をHとする。そし
て、その次のCLK2入力時にはパルス出力Q3′だけ、更に
その次にはパルス出力Q4′だけがHになり、その次のCL
K2入力時には、再びパルス出力Q1=Hとなるので、Q1′
がHとなる。このようにしてQ1〜Q4とQ1′〜Q4′の位相
差は常に一定の関係を保つ。
また、データセレクタ4e1がD1、即ちパルス出力Q2を
選ぶと、上述した関係が90゜遅れ、D2つまりパルス出力
Q3を選ぶと180゜、D3即ちぱパルス出力Q4を選ぶと270゜
遅れることゝなる。一例として第7図にデータセレクタ
4e1がパルス出力Q3を選んだ場合のパルス出力Q1′〜Q
4′を点線で示す。
ここで、上記パルス出力Q1′をout3、Q2′をout4に対
応させれば、前記第3図におけるパルス弁別器4および
S−Rフリップフロップ7〜10と置換できることが明瞭
に理解される筈である。
なお、ここではデータセレクタ4e1を用いたが、これ
はマルチプレクサを使用してもよいことは言うまでもな
い。
次に、このように構成された上記第1実施例の超音波
モータの駆動回路の位相シフトの分解能について述べる
と、発振周波数を12MHz,駆動周波数f0=40KHzとする
と、f0の1周期分でカウントする発振出力信号CLK0のパ
ルス数は 12×106÷(40×103)=300 であるから、分解能は 360゜÷300=1.2゜ となる。これは十分に高い分解能なので、通常の超音波
モータの駆動電圧の位相差を調整する上で何等支障はな
い。
ところで、上記実施例では、2相の超音波モータを駆
動する場合について述べたが、3相の超音波モータを駆
動する駆動回路を以下に説明する。この種超音波モータ
では、当然のことながら3相以上の交流電圧を必要とす
るが、例えば下記の各公報にこのような例が開示されて
いる。即ち、 特開昭59−148581号公報に、位相が0゜,90゜,180゜,
270゜の4相のモータが同公報の第5図に開示されてい
る。
特開昭60−13480号公報に、位相が0゜,120゜,240゜
の3相のモータが同公報の第5図に、その電源が第3図
にそれぞれ開示されている。
特開昭63−305774号公報に、位相の異なる8相のモー
タが同公報の第7図に開示されている。
第8図は、本発明の第2実施例を示す超音波モータの
駆動回路のブロック系統図である。前記第1実施例が2
相の交流電圧を得るように構成されたのに対し、この第
2実施例は3相以上の交流電圧を必要とする場合に対応
し、その構成としては前記第1図と全く同じ構成のほ
か、前記遅延器3,位相差設定手段6と同様の遅延器13,
位相差設定手段14等が更に付加された形になっている。
本実施例においては、遅延器13および位相差設定手段14
が3番目の位相を決定するものであり、第4,第5……の
位相についても同様の手段を用意すればよい。また、パ
ルス弁別器4についても、前記第3図に示した2ビット
カウンタ4b,マルチプレクサ4d,4e,S−Rフリップフロッ
プ9,10を新たに付加すればよく、従って、これらの作
用,効果についても全く同じなのでその説明は省略す
る。
[発明の効果] 以上述べたように本発明によれば、発振器としてVCO
を使用せず、水晶振動子のような安定した発振器を用い
て、その出力を分周するようにしたので、同発振器の発
振周波数を高い周波数に設定してもノイズや構成部材の
特性による不安定性がなくなった。その結果、2相また
は2相以上の交流電圧を必要とする超音波モータの駆動
回路における各駆動電圧の位相差を高い分解能で調整で
きるようになり、これによって位相シフトの分解能を上
げることが可能になるという顕著な効果が発揮される。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の第1実施例を示す超音波モータの駆
動回路のブロック系統図、 第2図は、上記第1図における各部の動作を説明するタ
イミングチャート、 第3図は、上記第1図におけるパルス弁別器等を更に具
体的に示したブロック系統図、 第4図は、上記第1実施例を示す超音波モータの駆動回
路を進行波型超音波モータに適用した場合のブロック系
統図、 第5図は、上記第4図における電力増幅器の一例を示す
回路図、 第6図は、前記第3図におけるパルス弁別器の別例を示
すブロック系統図、 第7図は、上記第6図における各部の動作を説明するタ
イムチャート、 第8図は、本発明の第2実施例を示す超音波モータの駆
動回路のブロック系統図である。 1……発振器 2……分周器 3……遅延器 4……パルス弁別器 5……駆動周波数設定手段 6……相差設定手段 7〜10……S−Rフリップフロップ(出力器) 11,12……電力増幅器(出力器) 13……超音波モータ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも2相の交流電圧を印加すること
    により駆動される超音波モータの駆動回路において、 上記交流電圧に比べて高い周波数の信号を出力する発振
    器と、 この発振器の出力信号を分周する分周器と、 この分周器の出力を、上記発振器の出力周波数の周期の
    整数倍の時間遅延させる遅延器と、 上記分周器の出力と遅延器の出力とを、上記交流電圧と
    して上記超音波モータに印加する出力器と、 を有し、上記遅延器の遅延時間を変更することにより、
    上記交流電圧の相対的な位相差を変化させることを特徴
    とする超音波モータの駆動回路。
  2. 【請求項2】上記分周器の出力と遅延器の出力とを、そ
    れぞれ同じ分周比にて分周し、それぞれの分周出力の位
    相を一定に保つパルス弁別器を有し、上記交流電圧の位
    相のずれをなくしたことを特徴とする請求項1記載の超
    音波モータの駆動回路。
  3. 【請求項3】上記発振器は、水晶発振器であることを特
    徴とする請求項1記載の超音波モータの駆動回路。
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