JP2843043B2 - 粘着テープ用織物 - Google Patents

粘着テープ用織物

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JP2843043B2
JP2843043B2 JP1028752A JP2875289A JP2843043B2 JP 2843043 B2 JP2843043 B2 JP 2843043B2 JP 1028752 A JP1028752 A JP 1028752A JP 2875289 A JP2875289 A JP 2875289A JP 2843043 B2 JP2843043 B2 JP 2843043B2
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和雄 中原
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、粘着テープ用織物に関する。特に、手切れ
性が良く、かつ、その切口がきれいな粘着テープ用織物
に関するものである。
(従来の技術) 近年、粘着テープが、包装材や組立作業における一時
的形態保持等のために汎用されているが、このような粘
着テープの要求特性の一つとして幅方向に簡単に引き裂
けるということが重要である。
従来、粘着テープ用織物として、経・緯糸にレーヨン
スフよりなる紡績糸、或いは、ビニロン繊維を用いたも
のが使われている。いずれも幅方向に簡単に引き裂ける
が、基布に厚み斑が発生しやすく、また、接着材である
樹脂の付着量が過大になりやすい等の欠点を有する。か
かる問題を解消すべく経・緯糸にポリエステルマルチフ
ィラメントを用いた薄地の粘着テープ用織物が種々提案
されている。例えば、粘着テープ用織物の要求特性の一
つである手切れ性付与の為に、経糸に用いるポリエステ
ルマルチフィラメント原糸に二次加工を施し、手で簡単
に引き裂けるよう強度及び伸度をあらかじめ低下させた
り、また、特開昭58−91845号公報に開示の如く、経糸
に特殊なポリマーを用い粘着テープ製造工程時の熱処理
により強度及び伸度を低下させている。
(発明が解決しようとする課題) 従来の技術では、粘着テープ用織物の経糸に用いられ
るマルチフィラメント物性のうち、強度及び伸度を適性
化(強度5g/d以下、伸度25%以下)させることにより粘
着テープの手切れ性を向上させる手段としているが、か
かる手段だけでは、必ずしも、その効果は十分でなかっ
た。
本発明者らは、粘着テープの手切れ性について鋭意研
究を重ねた結果、経糸に用いるマルチフィラメント物性
のうち、強度を5g/d以下及び伸度を25%以下にすること
に加え、織成された織物の経糸及び緯糸の曲り構造も粘
着テープの手切れ性に密接な関係があることを見いだし
た。
すなわち、本発明の目的は、極めて手切れ性が良く、
且つ、その切口がきれいな粘着テープ用織物を提供する
にある。
(課題を解決するための手段) 本発明は、経糸および緯糸を織成してなる織物におい
て、経糸は、強度5g/d以下、伸度25%以下の再生繊維マ
ルチフィラメントであり、緯糸は、その初期引張抵抗度
が前記経糸の初期引張抵抗度より小さく、かつ、110g/d
以下であるポリエステルマルチフィラメントからなるこ
とを特徴とする粘着テープ用織物である。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明の織物は、経糸に、強度が5g/d以下、伸度が25
%以下であるマルチフィラメントを用いるが、この経糸
に用いるマルチフィラメントの繊維種には上記強度及び
伸度を満足し、筬や綜絖等の摩耗が少ないことにより再
生繊維が用いられる。マルチフィラメントの強度が5g/
d、伸度が25%を超えると、得られる粘着テープを手で
引裂く場合、引裂き難くなるばかりか、無理に引裂く
と、その切口もノコギリ歯状となり汚くなる。また、緯
糸に、経糸の初期引張抵抗度より小さく、その初期引張
抵抗度が110g/d以下からなるポリエステルマルチフィラ
メントを用いる。繊維種としてポリエステルマルチフィ
ラメントを用いると強力・耐久性に優れ、かつ粘着テー
プ製造工程時及び製品としての寸法安定性が特に優れて
いる点で好ましい。
従来の如く、粘着テープ基布の緯糸に初期引張抵抗度
が110g/dを超えるとのポリエステルマルチフィラメント
を用い、空気噴射式織機で製織する場合、経糸及び緯糸
にかかる平均張力は、例えば、経糸に0.15g/d、緯糸に
0.45g/dとなり緯糸にかかる平均張力が、経糸にかかる
平均張力より大きいため、織成された織物の組織は、第
2図に示す如く、経糸曲り構造となり、経糸の配列状態
が織物幅方向に対し直線的にならない。その結果、でき
た粘着テープを手で引裂く際、経糸に作用する引裂応力
が分散し、糸ほつれの発生や手切れ性が低下する。ま
た、単に、経糸の平均張力を緯糸の平均張力以上に設定
した場合、経糸の毛羽立ちや経糸切れを起こし安定した
製織ができなくなる。
本発明において、緯糸に用いるポリエステルマルチフ
ィラメントの初期引張抵抗度は織物の経糸及び緯糸の曲
り構造に重要な関係を有する。すなわち、緯糸の初期引
張抵抗度が、110g/d以下からなるポリエステルマルチフ
ィラメントを用いることにより、製織時にかかる緯糸の
平均張力が経糸の平均張力より大きな場合においても、
織物の組織は第1図に示す如く緯糸曲り構造となり、経
糸の配列状態が織物幅方向に対し、直線的になる。その
結果、粘着テープを手で引裂く際、その引裂応力の分散
が防止でき、極めて良好な手切れ性が得られる。
しかし、緯糸に初期抵抗度が110g/d以下のポリエステ
ルマルチフィラメントを用いても、経糸の初期引張抵抗
度が緯糸の初期引張抵抗度より小さい場合、得られた粘
着テープ用織物は経糸曲り構造となり、手切れ性が低下
する。
また、緯糸にポリエステルマルチフィラメントを用
い、空気噴射式織機(織機回転数:600rpm)で製織する
際、緯糸を安定的に飛ばすためには、噴射空気使用量
が、織機1台1時間当り30Nm3と多く必要であり、製織
コストが高くなる。この点に対し、緯糸であるポリエス
テルマルチフィラメントの初期引張抵抗度と噴射空気使
用量の関係において、初期引張抵抗度110g/d以下、更に
好ましくは105g/d以下からなるポリエステルマルチフィ
ラメントを用いることにより、噴射空気使用量が、織機
1台1時間当り21Nm3とかなり少なくでき経済的に粘着
テープ用織物を製造することができる。
本発明でいう、マルチフィラメントの初期引張抵抗度
は、JIS L−1070フィラメント糸の引張試験方法の初期
引張抵抗度の測定によるものであり、下式により求めら
れる。
ここに、P:切線角の最大点Aにおける荷重(g)、d:
正量繊度(D)、l:試験長(mm)、l′:THの長さ(m
m)、(Hは垂線の足、Tは切線と横軸との交点) なお、本発明で用いた、強度、伸度、初期引張抵抗度
の測定条件を次に示す。
測定装置;テンシロン(RTM−100型) 東洋ボールドウィン社製 試料長;500mm 引張速度;500mm/分 環境条件;温度 20℃ 湿度 65% (実施例) 以下、実施例により、本発明を更に具体的に説明す
る。
実施例1 総繊度75デニール、45フィラメント、強度2.7g/d、伸
度9.8%、初期引張抵抗度135g/dであるキュプラ(ベン
ベルグ)マルチフィラメントを経糸に用い、総繊度100
デニール、36フィラメント、強度4.0g/d、伸度33%、初
期引張抵抗度105g/dであるポリエステルマルチフィラメ
ントを緯糸とし、織密度を経方向74本/吋、緯方向40/
吋として空気噴射式織機(津田駒ZA−103型.600rpm)で
製織した。得られた粘着テープ用織物の経糸及び緯糸の
曲り構造を調べた結果、第1図に示す如く緯糸曲り構造
となり、経糸が織物幅方向に対し直線的な配列状態を示
した。また、噴射空気使用量を測定した結果、織機1台
1時間当り、20.1Nm3であった。
この生機を基布として、厚さ50ミクロンのポリエチレ
ンフィルムを溶融押出して基布の表側に貼り合わせラミ
ネート加工を施した。更に、基布の表側に離型剤、裏側
に接着剤を付与して粘着テープを作成した。このように
して得られた粘着テープの手切れ性について評価した結
果、手で容易に引裂くことができ、糸ほつれの発生もな
く切口も極めてきれいであった。その結果は第1表に示
す。
比較例1 総繊度100デニール、48フィラメント、強度5.1g/d、
伸度17.8%、初期引張抵抗度125g/dからなるポリエステ
ルマルチフィラメントを緯糸として用いた以外は、実施
例1と同様な方法で粘着テープ用織物を作成した。噴射
空気使用量を測定した結果、織機1台1時間当り29.4Nm
3であった。得られた粘着テープ用織物は、第2図に示
す如く、経糸曲り構造を示した。また、得られた粘着テ
ープの手切れ性について評価した結果、手で引裂くこと
はできるが、糸ほつれが多く発生し、その切口もノコギ
リ歯状であった。その結果を第1表に示す。
比較例2 総繊度75デニール、74フィラメント、強度2.6g/d、伸
度12%、初期引張抵抗度98g/dからなるビスコースレー
ヨンマルチフィラメントを経糸に用いた以外は実施例1
と同様な方法で粘着テープ用織物及び粘着テープを作成
した。噴射空気使用量も測定した結果、織機1台1時間
当り20.1Nm3であった。
得られた粘着テープ用織物は、第2図に示す如く、経
糸曲り構造を示した。また、得られた粘着テープの手切
れ性について評価した結果、糸ほつれが多く、その切口
もノコギリ歯状であった。その結果を第1表に示す。
(発明の効果) 本発明の粘着テープ用織物は、空気噴射式織機により
経済的に製造でき、織物の組織が、緯糸曲り構造とな
り、経糸の配列が織物幅方向に対し直線的になる。その
結果、得られた粘着テープも手で引裂く際、経糸に作用
する引裂応力の分散が防止でき、極めて良好な手切れ性
が得られ、且つ、その切口もきれいな粘着テープ用織物
である。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明に係る実施例で得られた織物幅方向の経
糸と緯糸の組織断面構造を示す。 第2図は比較例で得られた織物の織物幅方向の経糸と緯
糸の組織断面構造を示す。 1……経糸、2……緯糸。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−72777(JP,A) 特開 昭63−12680(JP,A) 特開 昭63−210183(JP,A) 特開 昭63−120787(JP,A) 特開 昭63−97678(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09J 7/00 - 7/04 D03D 15/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】経糸および緯糸を織成してなる織物におい
    て、経糸は、強度5g/d以下、伸度25%以下の再生繊維マ
    ルチフィラメントであり、緯糸は、その初期引張抵抗度
    が前記経糸の初期引張抵抗度より小さく、かつ、110g/d
    以下であるポリエステルマルチフィラメントからなるこ
    とを特徴とする粘着テープ用織物。
JP1028752A 1989-02-09 1989-02-09 粘着テープ用織物 Expired - Lifetime JP2843043B2 (ja)

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DE202007006816U1 (de) * 2007-05-11 2008-09-18 Coroplast Fritz Müller Gmbh & Co. Kg Handeinreißbares Gewebe-Klebeband
CN102134459B (zh) * 2010-12-27 2013-04-24 大丰市丰安电气材料有限公司 有纬聚酯收缩粘带的加工工艺
DE102013223496A1 (de) 2013-11-18 2015-05-21 Tesa Se Neuartiges Polyester geeignet zur Herstellung von Trägermaterialien für Klebebändern

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