JP2842414B2 - インクジェットヘッド - Google Patents

インクジェットヘッド

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JP2842414B2
JP2842414B2 JP28666896A JP28666896A JP2842414B2 JP 2842414 B2 JP2842414 B2 JP 2842414B2 JP 28666896 A JP28666896 A JP 28666896A JP 28666896 A JP28666896 A JP 28666896A JP 2842414 B2 JP2842414 B2 JP 2842414B2
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ink pressurizing
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2202/00Embodiments of or processes related to ink-jet or thermal heads
    • B41J2202/01Embodiments of or processes related to ink-jet heads
    • B41J2202/10Finger type piezoelectric elements

Landscapes

  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リンタに使用されるインクジェットヘッドに係り、特に
必要に応じてヘッドを構成する圧電材料に電圧を印加し
て、その変形によりインク加圧室内に発生する圧力波で
ノズルからインクを吐出させるインクジェットヘッドに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、インクジェットプリンタに使
用されるインクジェットヘッドでは、応答周波数向上の
ためと、他の圧力室との干渉を避けるために、インク供
給室とインク加圧室との間にインクの供給流路を兼ねた
絞り部が必要である。
【0003】実開平7−26135号公報(第1の従来
例)には、図10に示すように、上記絞りを各インク加
圧室103a毎に個別に設けたインクジェットヘッドが
開示されている。即ち、インク加圧室103aの全体を
覆う蓋部材105に所定間隔で貫通孔105aが形成さ
れ、この貫通孔105aが各インク加圧室103aに連
通するようになっている。そして、この貫通孔105a
の表面側には、所定のインク供給室(図示略)が配設さ
れ、消費されたインクを随時補充するようになってい
る。
【0004】また、特開平6−305137号公報に
は、図11に示すように、上記絞り部を、全てのインク
加圧室132にわたって一本のスリット136としたイ
ンクジェットプリントヘッドが示されている。即ち、イ
ンク加圧室132を覆う蓋部材133に各インク加圧室
132の長手方向に対して直角にスリット136が形成
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記各
従来例には以下のような不都合が生じていた。即ち、第
1の従来例にかかるインクジェットヘッドでは、微少な
貫通孔を多数且つ均一に形成するのに多数の工数が必要
となる、という不都合を生じていた。また、加工された
後の微少な貫通孔のバラツキによって、各インク加圧室
に対するインクの供給特性に差異が生じる。これに起因
して、各インク加圧室に対応するノズル間で相互にイン
クの吐出特性差が発生する、という不都合を生じてい
た。
【0006】また、第2の従来例にかかるインクジェッ
トヘッドでは、貫通孔の加工工数は低減することができ
る。しかしながら、薄くて面積が大きな蓋部材をヘッド
基板に貼り付ける際に、スリット部によって蓋部材のほ
ぼ全体が分断されているので、変形しやすく取り扱いが
困難である、という不都合を生じていた。また、蓋部材
をヘッド基板に貼り合わせた場合に、蓋部材の変形によ
ってスリットの幅が一定でなく、特にスリットの中央部
でスリット幅が両端部に比べて広がってしまう、という
不都合を生じていた。
【0007】
【発明の目的】本発明はかかる従来例の有する不都合を
改善し、特に製造時の工数低減と、インク吐出特性のバ
ラツキの低減を実現したインクジェットヘッドを提供す
ることを、その目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明のインクジェットヘッドは、圧電材料か
らなり相互に平行な複数の細長いインク加圧室を有する
ヘッド基板と、インク加圧室全体を覆う蓋部材とを備
え、ヘッド基板の一方端にインク噴出口を設けている。
そして、蓋部材に、少なくとも2個のインク加圧室に連
通するスリットを少なくとも2本形成すると共に、当該
各スリットを相互にインク加圧室の長さ方向にずらして
配置し、各スリットを、各インク加圧室の幅方向に相互
にずらすと共に、各スリットの一部分が相互にインク加
圧室の幅方向に所定量重複する位置に各スリットを配置
する、という構成を採っている。
【0009】以上のように構成されたことにより、ヘッ
ド基板に蓋部材を貼り付けると、各スリットがインク加
圧室とインク供給室を連通させる。特に、スリットは隣
接するもの同士で所定量の重複部が形成されており、正
確に位置決めしなくても各インク加圧室に均一にインク
を供給することができる。即ち、複数のインク加圧室に
わたったスリットとすることにより、インク加圧室毎に
微少な穴を開けるといった手間もいらず、インク加圧室
毎のバラツキも発生しない。一方、全インク加圧室にわ
たったスリットでないために、蓋部材の強度が低下せず
貼り合わせ時の取り扱いが容易であるし、スリットの端
と中央部で貼り合わせ後の幅が異なるといったことも起
こらない。
【0010】請求項2記載の発明では、各スリットの長
さを、各インク加圧室の相互間距離の整数倍と各スリッ
ト相互の重複量とを加えた長さに設定するという構成を
採り、その他の構成は請求項1記載の発明と同様であ
る。以上のように構成することにより、各スリットが各
インク加圧室に対応して確実にインクを供給できる。ま
た、所定量の重複が有るために、多少蓋部材の貼り付け
位置がずれても、インクの供給特性に変化は生じない。
【0011】請求項3記載の発明では、重複量を、各イ
ンク加圧室相互間の圧電材料の壁の幅より短く設定する
という構成を採り、その他の構成は請求項2記載の発明
と同様である。以上のように構成したことにより、重複
部が圧電材料の壁近傍の位置に位置決めされた場合で
も、各インク加圧室に対するインク供給特性は差異が生
じない。
【0012】更に、請求項4記載の発明では、各スリッ
トの重複部分を、各インク加圧室の相互間に位置決めす
るという構成を採り、その他の構成は請求項4記載の発
明と同様である。以上のように構成されたことにより、
重複部がインク加圧室の相互間に位置する限り、各スリ
ットは適切にインク加圧室と連通し、全てのインク加圧
室に対して均一にインクが供給される。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について図
面を参照して詳細に説明する。
【0014】〔第1の実施形態〕 〔インクジェットヘッドの構成〕先ず、図1に示すよう
に、本発明のインクジェットヘッド1は、圧電材料から
なり相互に平行な複数の細長いインク加圧室11を有す
るヘッド基板1aと、インク加圧室11全体を覆う蓋部
材2とを備え、ヘッド基板1aの一方端にインク噴出口
9が設けられている。そして、蓋部材2に、少なくとも
2個のインク加圧室11に連通するスリット10が少な
くとも2本形成されると共に、当該各スリット10が相
互にインク加圧室11の長さ方向にずらして配置され、
且つ各スリット10が、各インク加圧室11の幅方向に
相互にずらして配置されると共に、各スリット10の一
部分が相互にインク加圧室11の幅方向に所定量重複す
る位置に各スリット10が配置されている。
【0015】以下に詳述すると、ヘッド基板1aは圧電
材料(圧電セラミック)から構成されており、所定のベ
ース6(図3参照)に担持されている。また、ヘッド基
板1aはインクジェットヘッド1の基本的な構成要素と
なっているので、後述するインク加圧室11を形成し、
またインク供給室4を担持できるように充分な大きさが
確保されている。
【0016】ヘッド基板1aの表面には略円弧状のイン
ク加圧室11が形成されている。このインク加圧室11
は、印字用のインク(図示略)を内部に貯留し、所定の
圧力を発生させてインクを外部に噴出させるためのもの
である。また、インク加圧室11の両側には、圧電材料
からなる壁を隔てて所定のダミー溝15aが形成されて
いる。即ち、インク加圧室11とダミー溝15aは一つ
おきに交互に形成されている。このダミー溝15aは、
圧電効果によるインク加圧室11の体積変化を容易とす
るためのものである。また、ダミー溝15aは、スリッ
ト10からインクが侵入しないように、インク加圧室よ
り短く形成されている。
【0017】また、ヘッド基板1aの上には、インク加
圧室11のほぼ全体を覆うように蓋部材2が接着されて
いる。この蓋部材2はインク加圧室11を覆うことによ
りインク加圧室11を密閉空間とし、インクを確実に噴
出させるために設けられている。また、図1に示すよう
に、蓋部材2とインク加圧室11の一端部には印字用の
インクが噴出するインク噴出口9が形成されている。本
実施形態では、ノズルプレート3に穿孔された穴がイン
ク噴出口9となっているが、このノズルプレート3を設
けず、直接蓋部材2に構成するようにしてもよい。
【0018】蓋部材2の所定領域であって、インク加圧
室11の他端部近傍には所定のスリット10が形成され
ている。このスリット10は、蓋部材2の上に担持され
るインク供給室4からのインクの通り道となるものであ
る。
【0019】蓋部材に形成されるスリット10について
更に詳述すると、図2に示すように、スリット10は、
インク加圧室11の長手方向に対して直角方向に長く形
成されている。そして、スリット10の長さは、インク
加圧室11の相互間距離P1の2倍より長く形成されて
おり、一本のスリット10は二本のインク加圧室11に
連通するようになっている。
【0020】また、相互に隣接するスリット10同士
は、インク加圧室11の長手方向にずらされて配置され
ている。そして、これら隣接するスリット10は、僅か
の重複量でインク加圧室11の幅方向に相互に重複する
ように形成されている。このため、各スリット10は僅
かに重複しながら互い違いに配置されている。本実施形
態のスリット10の具体的な長さは、図2に示すよう
に、インク加圧室11のピッチP1の2倍に重複量Lを
加えた値である。そして、各スリット10は、インク加
圧室11の幅方向にP1の2倍だけずらされて並べられ
ているので、相互に隣接するスリット10同士はLの長
さだけ重複する。スリット10が以上のように配置され
ることにより、一本のスリット10から2本のインク加
圧室11へインクが供給されることとなる。ここで、イ
ンクジェットヘッド1の製造の際に、スリット10は個
別の穴でないため加工工数が少なくて済む。また、スリ
ット10の長さが短いので、スリット10を設けた蓋部
材2のヘッド基板1aへの貼り付けの際の取り扱いが容
易となる。
【0021】また、図3に示すように、圧電材料からな
るヘッド基板1aに対する電気的接続のために、電気的
パターンが形成され外部との接続用コネクタ5が取り付
けてあるベース6にヘッド基板1aが接着されている。
そして、ボンディングワイヤ7によってヘッド基板1a
とベース6が接続され、さらにボンディングワイヤ7に
保護のシールド8が施されている。
【0022】上記インク加圧室11の内部には、図4に
示すように、圧電材料を駆動するための電極16a,1
6b,16c,16dが設けられている。一方、ヘッド
基板1aの上面には電極は装備されていない。即ち、上
面にマスキングを施してインク加圧室11の内部にのみ
電極16a,16b,16c,16dを形成し、その後
マスキングを剥がしても良いし、全面に電極16a,1
6b,16c,16dを形成した後、上面をラッピング
することにより、上面に付いた電極用材料を取り去るよ
うにしても良い。
【0023】更に、インク加圧室11内には、電極16
a,16b,16c,16dの劣化を防止すると共に、
インクに電流が流れないようにするための保護層14が
形成されている。水性のインクは導電性があり、電流が
流れると固体分が析出して堆積し、インク噴出口9を詰
まらせたりしてインクジェットヘッド1の信頼性を損な
うからである。このための保護層14は、絶縁性のもの
でインクに浸されず、電極16a,16b,16c,1
6dにも悪影響を与えないものであれば良い。SiO2
等をCVDやスパッタで積層しても良いし、他の材料を
コーティングしても良い。
【0024】また、ヘッド基板1aには、圧電材料に形
成された壁17a,17bを圧電素子として機能させる
ために、インク加圧室11の両側のダミー溝15aに形
成された電極16b、16dから圧力室11に形成され
た電極16c方向(図2中の矢印方向)に電圧が加えら
れて分極処理がなされるようになっている。
【0025】〔インクジェットヘッドの製造〕インク加
圧室11は、ダイシングブレード(図示略)にて形成さ
れる。実際には先ず、圧電材料からなるヘッド基板1a
の上面からインク加圧室11aの深さまでダイシングブ
レードで垂直下方に加工をすすめる。その後必要に応じ
てインク加圧室11の長さ(図1の左右方向)分平行に
ダイシングブレードを移動させて加工し、その後垂直上
方に持ち上げる。このようにすることにより、インク加
圧室11の前後に一定の曲率を持った傾斜面が形成され
る。
【0026】インク噴出口9の近傍のノズルプレート3
に連通する空間の加工に関しては、インク噴出口9の内
径に合わせた適当な深さのところで溝列と直角方向に切
断する。例えば、図3を参照すると、ダイシングブレー
ドで加工されたインク加圧室11の最左端部を切断する
と、蓋部材2とヘッド基板1aによって形成されるイン
ク加圧室11の空間は浅いものとなる。一方、インク加
圧室11の中央方向に近い側で切断するほど深い空間が
形成される。
【0027】〔インクジェットヘッドの動作〕図2乃至
図5に基づいてインクジェットヘッド1の動作を説明す
る。先ず、インクを噴出させたいインク噴出口9に対応
するインク加圧室11に形成された電極16cを共通電
極とし、インク加圧室11の左右両側のダミー溝15a
に形成された電極16b、16dを個別電極としてあ
る。そして、電極16b及び16dと電極16cの相互
間に、駆動のための電圧が供給される(図4参照)。電
圧が加えられると圧電材料の壁17a、17bは、高さ
方向には縮み、幅方向には膨らむ(図5参照)。変形前
と変形後の体積変化によりインク加圧室11内には、圧
力波が発生し、圧力波はインク噴出口9まで伝搬し、イ
ンク噴出口9からインクが噴出する。
【0028】噴出した分のインクは、スリット10(図
3参照)を通ってインク供給室4から補給される。イン
ク供給室4へは図示しない外部のインクタンク(図示
略)から補給されるようになっている。このとき、イン
ク供給室4からインク加圧室11へは蓋部材2に形成さ
れたスリット10を介してインクが供給されるが、1本
のスリットが二本のインク加圧室11に連通しているの
で、各スリット10からそれぞれ2本のインク加圧室1
1にインクが供給される。
【0029】ここで、分極及び電圧印加方向は、上記記
載の方向に限定されるものではなく、上記と逆でも良
い。また、他の伸縮モード(圧電素子の分極方向と駆動
のための電圧印加方向が同じである)動作のインクジェ
ットヘッド(分極方向と電圧印加方向が圧電材の厚さ方
向である)や、圧電素子の分極方向と駆動のための電圧
印加方向が直角方向であるせん断モード(電圧印加方向
は、実施形態で示した方向と同じで、分極方向が圧電材
料の厚さ方向である、等)での動作のインクジェットヘ
ッドでも良い。
【0030】〔第2の実施形態〕次に、本発明の第2の
実施形態について図6を参照して説明する。図6に示す
インクジェットヘッドにおいては、蓋部材に形成された
スリットの配置に特徴を有している。即ち、本実施形態
においては、図3に開示した2本のスリット列が更に2
本追加されている。そして、インク加圧室11の幅方向
についてのスリット10の間隔は、それぞれのスリット
列10aともインク加圧室11の相互間距離P1の略2
倍となっている。
【0031】具体的に説明すると、一列目のスリット列
10aは、上記したようにインク加圧室11の相互間距
離P1の略2倍の間隔で隔てられている。そして、二列
目のスリット列10bもスリット10の間隔は同じであ
るが、一列目のスリット列10aに対してはインク加圧
室11の幅方向にP1の2倍だけずれて配置されてい
る。次の三列目のスリット列10cは、一列目のスリッ
ト列10aに対して、インク加圧室11の幅方向に略P
1だけずれて配置されている。更に、四列目のスリット
列10dは、一列目のスリット列10aに対して略P1
の3倍だけずれて配置されている。そして、各スリット
10の端部同士の重複部はダミー溝の位置となってい
る。
【0032】以上のように構成された蓋部材及びスリッ
ト10によれば、上記した第1の実施形態と同様に一本
のスリット10によって2本のインク加圧室11に対し
てインクを供給することができる。そして、更には、一
本のインク加圧室11に対してもう一本のスリット10
がインク供給室4(図3参照)とを連通させる。即ち、
一本のインク加圧室11に対して二箇所のスリット10
からインクが供給される。即ち、インクを供給するスリ
ット10が多数設けられることにより、インク加圧室1
1に対するインクの供給が円滑になる。
【0033】また、以上のように配置されるスリット1
0を有する蓋部材は、図7に示すように、ヘッド基板に
対して特に位置決めしなくても有効に機能する。即ち、
インク加圧室11の寸法や位置に対し、スリット10の
長さやスリット10同士の重複量を適切に設定すること
により、インク加圧室に対して任意の位置に蓋部材を位
置決めしても、全てのインク加圧室にスリットがかか
り、インクは適切に供給されるため、インクジェットヘ
ッドとしての特性及び性能には差が生じないようにな
る。
【0034】〔第3の実施形態〕次に、本発明の第3の
実施形態について図8を参照して説明する。図8に示す
インク加圧室11は、ダイシングブレード(図示略)に
て、ヘッド基板1aの上面からインク加圧室11の深さ
まで垂直下方に降下して溝を形成し、そのままダイシン
グブレードを垂直に上昇させることによって形成されて
いる。従って、インク加圧室11には一定深さの部分が
なく、円弧部のみであり、インク加圧室11の両側壁の
変形によって圧力波を発生させるようになっている。他
の部分については第1の実施形態と同様である。このよ
うに構成することにより、インク噴出口9の近傍及びス
リット10の近傍で淀み部が生じず、インクが円滑に流
れ、印字品質を高めることができる、という優れた効果
を生じる。
【0035】〔第4の実施形態〕次に本発明の第4の実
施形態について図9を参照して説明する。図9では、イ
ンクの噴出方向が上記した各実施形態と異なり、圧電材
料1aの上方向に噴出するようになっている。即ち、蓋
部材2にインク噴出口9が設けられており、ノズルプレ
ートは設けられていない。その他の構成は、第1の実施
形態と同様である。以上のように構成することにより、
蓋部材にノズルを直接形成することができ、ノズルプレ
ート等の別な部材を改めて設ける必要がない。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、前記蓋
部材に複数のインク加圧室に連通するスリットを少なく
とも2本形成した。このため、従来より行われていた圧
力室毎に微小な貫通孔を設ける場合と比較して、加工工
数を低減することができる、という優れた効果を生じ
る。
【0037】また、インク供給口として従来より用いら
れている微少な穴ではなく、所定の長さを有するスリッ
トを用いるので、加工精度にバラツキがでにくく、この
結果インクの吐出特性にバラツキが生じにくい、という
優れた効果を生じる。
【0038】また、蓋部材に形成された各スリットは、
インク加圧室全体わたるものではなく、蓋部材の強度も
低下しないので、ヘッド基板に対して蓋部材を貼り付け
る場合にも、特別な注意と手間がいらない、という優れ
た効果を生じる。
【0039】更には、解析により求められるスリット間
の適正な重複量を設定すれば、ヘッド基板の任意の位置
に蓋部材を貼り付けても、インクの吐出特性に差が生じ
ないようにすることが可能となり、貼り合わせの位置決
めの手間が不要となる、という優れた効果を生じる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】図1に開示したインクジェットヘッドの平面図
を示し、特にインク供給室を取り外した場合の平面図を
示す。
【図3】図1に開示したインクジェットヘッドのインク
加圧室長手方向の断面図である。
【図4】図3のX−X線における断面図を示す。
【図5】図4に開示したインクジェットヘッドに電圧が
加えられ、インク加圧室が変形している状態を示す断面
図である。
【図6】本発明の他の実施形態を示す平面図であり、特
にインク供給室を取り外した状態を示す平面図である。
【図7】図6に開示した蓋部材をインク加圧室に対して
任意の位置で貼り付けた状態を示す平面図である。
【図8】本発明の他の実施形態を示す断面図であり、特
にインク加圧室が円弧状に形成されている場合を示す。
【図9】本発明の他の実施形態を示す断面図であり、特
にノズルが上方を向いている場合を示す断面図である。
【図10】従来例を示す斜視図である。
【図11】他の従来例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 インクジェットヘッド 1a ヘッド基板(圧電材料) 2 蓋部材 3 ノズルプレート 4 インク供給室 9 インク噴出口 10 スリット 11 インク加圧室

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電材料からなり相互に平行な複数の細
    長いインク加圧室を有するヘッド基板と、前記インク加
    圧室全体を覆う蓋部材とを備え、前記ヘッド基板の一方
    端にインク噴出口を設けたインクジェットヘッドにおい
    て、 前記蓋部材に、少なくとも2個のインク加圧室に連通す
    るスリットを少なくとも2本形成すると共に、当該各ス
    リットを相互に前記インク加圧室の長さに沿った方向に
    ずらして配置し、 前記各スリットを、前記各インク加圧室の幅方向に相互
    にずらすと共に、各スリットの一部分が相互に前記イン
    ク加圧室の幅方向に所定量重複する位置に前記各スリッ
    トを配置することを特徴としたインクジェットヘッド。
  2. 【請求項2】 前記各スリットの長さを、前記各インク
    加圧室の相互間距離の整数倍と前記各スリット相互の重
    複量とを加えた長さに設定することを特徴とした請求項
    1記載のインクジェットヘッド。
  3. 【請求項3】 前記重複量を、前記各インク加圧室相互
    間の前記圧電材料の壁の幅より短く設定することを特徴
    とした請求項2記載のインクジェットヘッド。
  4. 【請求項4】 前記各スリットの重複部分を、前記各イ
    ンク加圧室の相互間に位置決めすることを特徴とした請
    求項3記載のインクジェットヘッド。
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