JP2836451B2 - 排気ガス再循環装置の故障診断装置 - Google Patents

排気ガス再循環装置の故障診断装置

Info

Publication number
JP2836451B2
JP2836451B2 JP5190294A JP19029493A JP2836451B2 JP 2836451 B2 JP2836451 B2 JP 2836451B2 JP 5190294 A JP5190294 A JP 5190294A JP 19029493 A JP19029493 A JP 19029493A JP 2836451 B2 JP2836451 B2 JP 2836451B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
egr
temperature
control valve
exhaust gas
engine
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP5190294A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0742622A (ja
Inventor
登喜司 伊藤
伸行 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP5190294A priority Critical patent/JP2836451B2/ja
Publication of JPH0742622A publication Critical patent/JPH0742622A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2836451B2 publication Critical patent/JP2836451B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exhaust-Gas Circulating Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は排気ガス再循環装置の故
障診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】機関排気通路と機関吸気通路とを連結す
る再循環排気ガス(以下、EGRと称す)通路内にEG
R制御弁を配置してEGRガスを再循環すべき機関運転
状態のときにはEGR制御弁を開弁すると共にEGRガ
スの再循環を停止すべき機関運転状態のときにはEGR
制御弁を閉弁するようにした排気ガス再循環装置が従来
より知られている。この場合、EGR制御弁が故障して
EGRガスの再循環を停止すべきときにEGRガスが供
給されると燃焼が悪化し、従ってEGR制御弁が故障し
たか否かを早期に発見することが必要となる。
【0003】そこでEGRガス供給口のすぐ下流の吸気
通路内に温度センサを配置し、EGRガスを再循環すべ
き機関運転状態のときにEGR制御弁を強制的に閉弁す
べくEGR制御弁にEGR制御弁閉弁信号を送り、EG
R制御弁閉弁信号を送る直前に温度センサによって検出
された吸気通路内の温度と、EGR制御弁閉弁信号を送
った後一定時間経過後に温度センサによって検出された
吸気通路内の温度との温度差が予め定められた温度差よ
りも小さいときにはEGR制御弁の作動に異常にあると
判断するようにした排気ガス再循環装置が公知である
(特開昭62−162761号公報参照)。即ち、EG
R制御弁閉弁信号を送ったときにEGR制御弁が閉弁す
れば吸気通路内へのEGRガスの供給が停止するので上
述の温度差はかなり大きくなるがEGR制御弁が故障し
てEGR制御弁閉弁信号を送ってもEGR制御弁が開弁
し続ければ吸気通路内へEGRガスが供給され続けるの
で上述の温度差はほとんど生じなくなる。従って上述の
温度差からEGR制御弁が故障を生じたか否かを判断で
きることになる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところでこのように温
度差からEGR制御弁が故障を生じたか否かを判断する
ようにした場合には正常時と異常時で最も温度差が大き
くなるときにEGR制御弁が故障を生じたか否かを判断
すれば誤判断を回避しつつEGR制御弁の故障を確実に
判断できることになる。ところでEGR制御弁が閉弁す
ると温度センサにより検出される温度は低下し始め、暫
らくすると一定温度に落ちつき、一定温度に落ちついた
後の温度差が最も大きくなる。従って誤判断を生じない
ようにEGR制御弁の故障をいちはやく判断するには温
度センサにより検出された温度が一定温度に落ちついた
直後の温度差からEGR制御弁の故障を判断すればよい
ことになる。
【0005】ところが温度センサにより検出された温度
が一定温度に落ちつくまでの時間はEGR制御弁閉弁信
号が送られる前のEGRガス量や機関本体、吸気管等の
温度によって大きく変化し、この時間はEGR制御弁閉
弁信号が送られる前のEGRガス量が多いほど、また機
関本体や吸気管等の温度が高いほど長くなる。従って上
述の排気ガス再循環装置のようにEGR制御弁閉弁信号
が送られた後一定時間後に温度差を検出するようにした
場合にはEGRガス量が多いとき、および機関本体等の
温度が高いときを考慮してこの一定時間をかなり長くし
なければならないことになる。
【0006】しかしながらこのようにEGR制御弁閉弁
信号が送られてから温度差を検出するまでの時間を長く
すると温度センサにより検出される温度が短時間のうち
に一定温度に落ちついた場合でも暫らくの間温度差の検
出を待っていなければならず、斯くしてEGR制御弁の
故障判断をすみやかに行うことができないという問題が
ある。また、このように温度差の検出を待っている間に
再びEGRガスを供給すべき運転状態になればEGR制
御弁の故障判断はできなくなり、従ってこの点からもE
GR制御弁の故障判断をすみやかに行えないということ
は大きな問題がある。
【0007】更に上述の排気ガス再循環装置ではEGR
ガスの供給をすべき運転状態のときにEGRガスの供給
を強制的に停止するようにしているので排気エミッショ
ンが悪化するという問題がある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明によれば、機関排気通路と機関吸気通路とを
連結する再循環排気ガス通路内に再循環排気ガス制御弁
を配置して排気ガスを再循環すべき機関運転状態のとき
には再循環排気ガス制御弁を開弁すると共に排気ガスの
再循環を停止すべき機関運転状態のときには再循環排気
ガス制御弁を閉弁するようにした排気ガス再循環装置に
おいて、再循環排気ガス通路内の温度を検出する温度セ
ンサと、カウント値が再循環排気ガス弁正常作動時の再
循環排気ガス通路内の温度に追従して増大減少する温度
推定カウンタとを具備し、機関運転状態が排気ガスを再
循環すべき運転状態から排気ガスの再循環を停止すべき
運転状態に移行したときに移行直前の再循環排気ガス通
路内の温度と移行後においてカウント値が予め定められ
た設定値まで低下したときの再循環排気ガス通路内の温
度との温度差が予め定められた温度差よりも小さいとき
には再循環排気ガス制御弁の作動に異常があると判断す
るようにしている。
【0009】
【作用】機関運転状態が排気ガスを再循環すべき運転状
態から排気ガスの再循環を停止すべき運転状態に移行し
た後、再循環排気ガス通路内の温度を表わすカウント値
が設定値まで低下したときに温度差が検出され、この温
度差に基いて再循環排気ガス制御弁の作動に異常がある
か否かが判断される。
【0010】
【実施例】図1を参照すると、1は機関本体、2は吸気
弁、3は吸気枝管、4は燃料噴射弁、5は排気弁、6は
排気マニホルドを夫々示す。各吸気枝管3は共通のサー
ジタンク7に連結され、サージタンク7は吸気ダクト8
およびエアフローメータ9を介してエアクリーナ10に
連結される。吸気ダクト8内にはスロットル弁11が配
置される。排気マニホルド6内とサージタンク7内とは
EGR通路12を介して互いに連結され、このEGR通
路12内にEGR制御装置13が配置される。
【0011】このEGR制御装置13はEGR制御弁1
4とモジュレータ15とを具備する。EGR制御弁14
はダイアフラム16により分離された負圧室17と大気
圧室18とを有し、負圧室17内にダイアフラム押圧用
圧縮ばね19が挿入される。また、弁ポート20の開閉
制御をする弁体21がダイアフラム16に連結される。
更に、EGR制御弁14は定圧室22を有し、この定圧
室22は一方では絞り23およびEGR通路12を介し
て排気マニホルド6内に連結され、他方では弁体21に
よって開口量が制御される弁ポート20およびEGR通
路12を介してサージタンク7内に連結される。
【0012】一方、モジュレータ15はダイアフラム2
4により分離された圧力制御室25と大気圧室26とを
有し、大気圧室26内にはダイアフラム押圧用圧縮ばね
27とエアブリード管28とが設けられる。エアブリー
ド管28の上端部は一方では負圧導管29を介してEG
R制御弁14の負圧室17に連結され、他方では絞り3
0および負圧導管31を介して吸気ダクト8内に開口す
る負圧ポート32に連結される。この負圧ポート32は
図1に示すようにスロットル弁11がアイドリング位置
にあるときにはスロットル弁11上流の吸気ダクト8内
に開口し、一方スロットル弁11が開弁するとスロット
ル弁11下流の吸気ダクト8内に開口する。エアブリー
ド管28の下端部にはダイアフラム24に対面配置され
た開口33が形成され、圧力制御室25は導管34を介
して定圧室22に連結される。
【0013】また、負圧導管29内には弁体36と、弁
体36を駆動するためのソレノイド37を具えた負圧制
御弁35が配置される。ソレノイド37が消勢されてい
るときには図1に示されるように弁体36が弁ポート3
8を開口すると共に大気ポート39を閉鎖しており、従
ってこのときにはEGR制御弁14の負圧室17は負圧
導管29,31を介して負圧ポート32に連結される。
これに対しソレノイド37が付勢されると弁体36が弁
ポート38を閉鎖すると共に大気ポート39を開口し、
従ってこのときにはEGR制御弁14の負圧室17は大
気に開放される。
【0014】負圧制御弁35のソレノイド37が消勢さ
れており、スロットル弁11が開弁してEGR制御弁1
4の負圧室17に負圧が作用すると排気マニホルド6内
の排気ガスがEGR通路12を介してサージタンク7内
に供給される。このとき排気マニホルド6からEGR通
路12および絞り23を介して定圧室22内に送り込ま
れた排気ガスの圧力が大気圧よりわずかばかり大きな設
定圧よりもわずかに高くなるとモジュレータ15のダイ
アフラム24は圧縮ばね27に抗して上昇する。その結
果、エアブリード開口33がダイアフラム24によって
絞られるので負圧室17内の負圧は大きくなる。斯くし
て弁体21が圧縮ばね19に抗して上昇して弁ポート2
0の開口面積を増大し、それによって定圧室22内の排
気ガス圧は低下する。この排気ガス圧が上述の設定圧よ
りもわずかに低下すると今度はダイアフラム24が下降
するためにエアブリード管28内へのエアブリード量が
増大し、それによって負圧室17内の負圧が小さくな
る。その結果、弁体21が圧縮ばね19のばね力により
下降するので弁ポート20の開口面積が減少せしめら
れ、斯くして定圧室22内の排気ガス圧が再び上昇す
る。このようにして定圧室22内の圧力はほぼ大気圧に
保持される。
【0015】排気マニホルド6内の排気ガスのゲージ圧
をPe とし、定圧室22内の排気ガスのゲージ圧をPo
とすると排気マニホルド6からEGR通路12および絞
り23を介して定圧室22内に流入する排気ガス流量Q
は(Pe −Po )の平方根に比例する。しかしながら定
圧室22内のゲージPo はほぼ大気圧である上述の設定
圧に等しいためにPo はほぼ零となり、斯くして排気ガ
ス流量QはPe の平方根に比例することになる。ところ
が吸入空気量Qa と排気ガス圧Pe 間にはPe∝Qa 2
なる関係があるので結局Q∝Qa となり、斯くしてサー
ジタンク7内に再循環されるEGRガス量Qは吸入空気
量Qa に比例することになる。云い換えればEGR制御
弁14とモジュレータ15によりEGR率がほぼ一定に
保持されることになる。
【0016】電子制御ユニット40はディジタルコンピ
ュータからなり、双方向性バス41によって相互に接続
されたリードオンリメモリ(ROM)42、ランダムア
クセスメモリ(RAM)43、CPU(マイクロプロセ
ッサ)44、常時電源に接続されたバックアップRAM
45、入力ポート46および出力ポート47を具備す
る。機関本体1には機関冷却水温に比例した出力電圧を
発生する水温センサ50が取付けられ、この水温センサ
50の出力電圧が対応するAD変換器51を介して入力
ポート46に入力される。また、EGR制御弁14とサ
ージタンク7間のEGR通路12内にはEGR通路12
内の温度に比例した出力電圧を発生する温度センサ52
が配置され、この温度センサ52の出力電圧が対応する
AD変換器51を介して入力ポート46に入力される。
エアフローメータ9の上流には吸入空気温に比例した出
力電圧を発生する吸気温センサ53が配置され、この吸
気温センサ53の出力電圧が対応するAD変換器51を
介して入力ポート46に入力される。
【0017】一方、エアフローメータ9は吸入空気量に
比例した出力電圧を発生し、この出力電圧が対応するA
D変換器51を介して入力ポート46に入力される。ス
ロットル弁11にはスロットル開度を示す出力信号を発
生するスロットルセンサ54が取付けられ、スロットル
センサ54の出力信号が対応するAD変換器51を介し
て入力ポート46に入力される。また、入力ポート46
には機関回転数を表わす出力パルスを発生する回転数セ
ンサ55、および車速を表わす出力パルスを発生する車
速センサ56が接続される。一方、出力ポート47は夫
々対応する駆動回路57を介して負圧制御弁35のソレ
ノイド37および警告灯58に接続される。
【0018】負圧制御弁35はEGR制御弁14の作動
を制御するために設けられており、まず初めに図2を参
照しつつ負圧制御弁35の制御ルーチンについて説明す
る。なお、このルーチンは一定時間毎の割込みによって
実行される。図2を参照するとまず初めにステップ10
0において機関始動後一定時間、例えば2秒が経過した
か否かが判別される。機関始動後2秒を経過していない
ときにはステップ105に進んで負圧制御弁35がオン
にされる。負圧制御弁35がオンにされると、即ちソレ
ノイド37が付勢されるとEGR制御弁14の負圧室1
7が大気に開放され、斯くしてEGR制御弁14が閉弁
せしめられる。従ってこのときにはサージタンク7への
EGRガスの供給が停止される。一方、機関始動後2秒
を経過するとステップ101に進んで水温センサ50に
より検出された機関冷却水温TWが一定温度、例えば6
0℃よりも高いか否かが判別される。TW<60℃のと
きにはステップ105に進んで負圧制御弁35がオンに
される。即ち、機関冷却水温TWが60℃よりも低いと
きにはEGR制御弁14の負圧室17が大気に開放さ
れ、斯くしてEGRガスの供給が停止される。
【0019】TW≧60℃になるとステップ102に進
んでアイドリング運転時であるか否かが判別される。例
えばスロットルセンサ54により検出されたスロットル
弁11の開度がアイドリング開度であるときにはアイド
リング運転時であると判断される。アイドリング運転時
であるときにはステップ105に進んで負圧制御弁35
がオンにされ、斯くしてEGRガスの供給が停止され
る。これに対してアイドリング運転時でないときにはス
テップ103に進んでエアフローメータ9により検出さ
れた吸収空気量Qが予め定められた設定値Qo よりも大
きいか否かが判別される。この設定値Qo は図3に示さ
れるように機関回転数Nの関数であり、機関回転数Nが
高くなるほど大きくなる。Q<Qo のときには、即ち吸
入空気量が少ないときにはステップ105に進み、斯く
してEGRガスの供給が停止される。
【0020】これに対してQ≧Qo のときにはステップ
104に進んで排気系の加熱防止のための燃料を増量す
るOTP増量が行われているか否かが判別される。OT
P増量が行われているときにはステップ105に進んで
負圧制御弁35がオンにされ、斯くしてEGRガスの供
給が停止される。これに対してOTP増量が行われてい
ないときには処理ルーチンを完了する。即ち、機関始動
後2秒経過しており、TW≧60℃であり、アイドリン
グ運転時でなく、Q≧Qo であり、かつOTP増量が行
われていないときには負圧制御弁35のソレノイド37
は消勢され、斯くしてこのときEGR制御弁14の負圧
室17は負圧導管29,31を介して負圧ポート32に
連結される。従ってこのとき負圧ポート32に負圧が作
用すればEGR制御弁14が開弁し、斯くしてサージタ
ンク7内にEGRガスが供給される。
【0021】図4はこのときのEGRオン領域、即ちE
GRガスの供給が行われる領域を示している。なお、図
4において縦軸TAはスロットル弁11の開度を、横軸
Nは機関回転数を示している。図1からわかるようにE
GR制御弁14の負圧室17が負圧ポート32に連結さ
れていてもスロットル弁開度TAが一定開度以上、図1
に示される実施例では5°以上にならないと負圧ポート
32に負圧が作用しない。従って図4に示されるように
EGRオン領域はスロットル弁開度TAが5°以上の領
域となる。一方、吸入空気量が多くなると負圧ポート3
2に作用する負圧が小さくなり、吸入空気量が図4の上
限値Go 以上ではEGR制御弁14が閉弁してしまう。
従ってEGRオン領域は吸入空気量が上限値Go 以下の
領域となる。
【0022】EGRガスの供給が開始されればEGR制
御弁14とサージタンク7間のEGR通路12内の温度
が上昇し、EGRガスの供給が停止されればこのEGR
通路12内の温度が低下するのでEGRガスが供給され
ているか或いはEGRガスの供給が停止されているかと
いうことからEGR通路12内の温度を推定することが
できる。本発明ではEGR通路12内の温度に追従して
カウント値が増大減少する温度推定カウンタによりEG
R通路12内の温度を推定しており、次に図5に示す温
度推定カウンタの制御ルーチンを参照しつつ推定のしか
たについて説明する。なお、このルーチンは一定時間毎
の割込みによって実行される。
【0023】図5を参照するとまず初めにステップ20
0において負圧制御弁35がオンであるか否か、即ちE
GRガスの供給が停止されているか否かが判別される。
負圧制御弁35がオフのとき、即ちEGRガスを供給し
うる状態のときにはステップ201に進んで図4に示す
EGRオン領域であるか否かが判別される。EGRオン
領域であるときには割込み時間間隔内におけるEGR通
路12の温度上昇量ΔXCが算出される。この温度上昇
量ΔXCは車速SPDの関数であって図6に示されるよ
うに車速SPDが速くなるほど小さくなる。即ち、車速
SPDが速くなるほど走行風によってEGR通路12を
形成している導管が冷却されるので車速SPDが速くな
るほど温度上昇率ΔXCは小さくなる。
【0024】次いでステップ203では温度推定カウン
ト値XCに温度上昇量ΔXCが加算される。次いでステ
ップ204では温度推定カウント値XCが上限値MAX
を越えたか否かが判別され、XC≧MAXのときにはス
テップ205に進んでXC=MAXとされる。従って図
7に示されるようにEGRガスが供給されているときに
は温度推定カウンタXCは徐々に増大し、XC=MAX
になるとその後はXC=MAXに保持される。
【0025】一方、ステップ200において負圧制御弁
35がオンであると判別されたとき、又はステップ20
1においてEGRオン領域でないと判別されたとき、即
ちEGRガスの供給が停止されているときにはステップ
206に進んで温度推定カウント値XCから温度下降量
ΔYが減算される。経験によると温度下降量ΔYは走行
風の影響をあまり受けないのでこの温度下降量ΔYは一
定値とされる。次いでステップ207では温度推定カウ
ント値XCが零以下になったか否かが判別され、XC≦
0のときにはステップ208に進んでXC=0とされ
る。
【0026】従って図7に示されるようにEGRガスの
供給が停止されているときには温度推定カウンタXCは
徐々に減少し、XC=0になるとその後はXC=0に保
持される。従ってXCはMAXと0との間を増大減少す
ることになる。この温度推定カウント値XCはEGR通
路12内の温度に追従して変化し、従ってEGR通路1
2内の温度をよく表わしていることになる。
【0027】次に負圧制御弁35の故障判断について説
明する。負圧制御弁35は弁体36が弁ポート38を閉
鎖し続けるような故障はまず生じないが弁体36が大気
ポート39を閉鎖し続けるような故障は生じる可能性が
ある。弁体36が大気ポート39を閉鎖し続けるとEG
Rガスの供給を停止すべきときにEGRガスが供給され
るので燃焼が悪化することになり、従ってこのような故
障はできるだけ早く検出することが必要となる。
【0028】図8は負圧制御弁35の弁体36が大気ポ
ート39を閉鎖し続けるような故障を生じたことを検出
するための負圧制御弁開異常検出ルーチンを示してお
り、このルーチンは一定時間毎の割込みによって実行さ
れる。図8を参照するとまず初めにステップ300にお
いて温度センサ52により検出された機関始動時のEG
R通路12内の温度がTHGSTAとされる。次いでス
テップ301では故障の検出を実行すべき運転条件が成
立しているか否かが判別される。即ち、スロットル開度
TAが6°以上でありかつ機関冷却水温TWが30℃≦
TW<60℃のときに実行条件が成立したと判断され
る。即ち、TW<60℃のときには前述したようにEG
R制御弁14の負圧室17を大気に開放すべく負圧制御
弁35がオンにされており、従ってこのときスロットル
開度TAが6℃以上となって負圧ポート32に負圧が作
用してもEGRガスの供給は停止され続けるはずであ
る。従ってこのときにEGRガスが供給されたとすると
弁体36が弁ポート38を開口していることになり、斯
くして負圧制御弁35が故障していると判断できること
になる。
【0029】実行条件が成立するとステップ302に進
んで温度センサ52により検出されたEGR通路12内
の温度THGが機関始動時のEGR通路12内の温度T
HGSTAに一定値、例えば20℃を加算した値よりも
大きいか否かが判別される。EGRガスの供給が停止さ
れていればEGR通路12内の温度THGが機関始動時
のEGR通路12内の温度THGSTAに対して20°
以上高くなることがあり得ず、従ってTHG≧THGS
TA+20℃のときには故障を生じている可能性が高い
と判断してステップ303に進む。ステップ303では
異常カウント値CAに割込み時間間隔Δtが加算され、
次いでステップ305に進む。
【0030】これに対してTHG<THGSTA+20
℃のときには正常である可能性が高いと判断してステッ
プ304に進む。ステップ304では正常カウント値C
Bに割込み時間間隔Δtが加算され、次いでステップ3
05に進む。ステップ305では異常カウント値CAが
一定値、例えば10秒以上になったか否かが判別され
る。CA≧10秒、即ちTHG≧THGSTA+20℃
の状態が10秒以上になれば負圧制御弁35が異常であ
ると考えられるのでこのときにはステップ306に進ん
で異常フラグFがセットされる。
【0031】これに対してCA<10sec のときにはス
テップ307に進んで異常カウント値CAが一定値、例
えば1秒よりも小さいか否かが判別される。CA<1se
c のときにはステップ308に進んで正常カウント値C
Bが一定値、例えば10秒以上であるか否かが判別され
る。CA<1sec でかつCB≧10sec のときには正常
であると考えられ、従ってこのときにはステップ309
に進んで異常フラグFがリセットされる。これに対して
10sec >CA≧1sec のとき、又はCA<1sec であ
ってもCB<10sec のときには正常であるとの判断を
しえないので処理ルーチンを完了する。
【0032】一方、EGR制御弁14が開弁状態に保持
されるとEGRガスの供給を停止すべきときにもEGR
ガスが供給され、斯くして燃焼が悪化する。従ってEG
R制御弁14が開弁状態に保持されるような故障を生じ
た場合にはこれを早期に発見する必要がある。図9はこ
のようなEGR制御弁14の故障を検出するための方法
を示しており、次にこの方法について図9を参照しつつ
説明する。
【0033】図9に示されるように温度センサ52によ
って検出されるEGR通路12内の温度THGはEGR
がオンのとき、即ちEGRガスが供給されているときに
は比較的高くなっている。次いでEGRがオフになる
と、即ちEGRガスの供給が停止されると温度センサ5
2によって検出されるEGR通路12内の温度THGは
低下しはじめる。次いで暫らくすると温度センサ52に
よって検出されるEGR通路12内の温度は機関運転状
態により定まる一定温度THGoffまで低下した後こ
の一定温度THGoffで落ちつく。従ってEGRガス
の供給を停止すべきときにEGR制御弁14が閉弁せし
められればEGRガスの供給を停止する直前に温度セン
サ52によって検出されたEGR通路12内の温度TH
GOと、上述の一定温度THGoffとの温度差はかな
り大きくなる。
【0034】これに対してEGR制御弁14が故障して
おり、従ってEGRガスの供給を停止すべきときにEG
R制御弁14が開弁し続けていると温度センサ52によ
って検出されたEGR通路12内の温度THGはTHG
Oに対してほとんど変化しない。従ってTHGOとTH
Goffとの温度差が予め定められた温度差ΔT(図
9)よりも大きくなればEGR制御弁14は正常に作動
しており、THGOとTHGoffとの温度差がΔTよ
りも小さければEGR制御弁14は故障していることに
なる。なお、EGRガス温が高くなると温度センサ52
の感度がにぶくなるのでΔTの値は図10に示されるよ
うにTHGOが高くなると減少せしめられる。
【0035】ところで冒頭で述べたようにEGR制御弁
14の故障を正確にかつ早期に検出するためにはEGR
ガスの供給を停止すべき機関運転状態になった後、EG
R制御弁14の正常作動時においてEGR通路12内の
温度が一定温度THGoffに達した直後にTHGOと
THGoffとの温度差を検出することが必要となる。
ところがEGRガスの供給を停止すべき機関運転状態に
なってからEGR制御弁14の正常作動時においてEG
R通路12内の温度がTHGoffに達するまでの時間
k (図9)はEGRガスが供給されているときのEG
Rガス量や機関温度等の影響を大きく受けるためにこれ
らEGRガス量や機関温度等によって大きく変化する。
そこで本発明ではこの時間Tk を推定するために温度推
定カウント値XCを用いている。
【0036】即ち、この温度推定カウント値XCは前述
したように温度センサ52によって検出されるEGR通
路12内の温度THGに追従して変化するのでEGRガ
スの供給を停止すべき運転状態になった後にこの温度推
定カウント値XCが予め定められた設定値まで低下した
ときに時間Tk が経過したと推定することができる。な
お、図9に示す実施例ではこの予め定められた設定値は
温度推定カウント値XCの下限値(=0)とされてい
る。
【0037】図11および図12はEGR制御弁14が
開弁しっぱなしであることを検出するためのルーチンを
示しており、このルーチンは一定時間毎の割込みによっ
て実行される。図11および図12を参照するとまず初
めにステップ400において図4に示すEGRオン領域
であるか否かが判別される。EGRオン領域でないとき
にはステップ404に進んでカウント値Dが零とされ、
次いでステップ405に進む。これに対してEGRオン
領域のときにはステップ401に進んでカウント値Dに
時間割込み間隔Δtが加算される。次いでステップ40
2ではカウント値Dが一定時間、例えば3秒よりも大き
くなったか否かが判別される。D≦3sec のときにはス
テップ405にジャンプし、D>3sec になるとステッ
プ403に進んで温度センサ52により検出されたEG
R通路12内の温度THGがTHGO(図9)とされ
る。
【0038】即ち、EGRオン領域となってから3秒経
過するとTHGがTHGOとされ、その後EGRオン領
域が続く限りTHGOが更新される。即ち、温度センサ
52には応答遅れがあり、EGRオフ領域からEGRオ
ン領域に移行してEGRガスの供給が開始されても温度
センサ52によって検出されるTHGはただちに上昇し
ない。従ってEGRオン領域になっても暫らくの間は温
度センサ52により検出された温度THGがEGR通路
12内の温度を正確に表わしていないことになり、従っ
てEGRオン領域に移行してから3秒間はTHGOを更
新させないようにしている。
【0039】ステップ405ではEGR制御弁14が開
弁しっぱなしであるか否かを検出する検出実行条件が成
立しているか否かが判別される。この場合、次の3つの
条件が成立したときに検出実行条件が成立していると判
断される。 (i)機関冷却水温TWが100℃以下でありかつ吸入
空気温THAが50℃以下であること、TW≧100℃
又はTAH≧50℃であると機関本体等の温度が高いた
めにEGRガスの供給が停止されても温度センサ52に
より検出される温度がなかなか低下しない。従って誤判
断を避けるためにTW<100℃でかつTHA<50°
のときに検出実行条件が成立していると判断される。
【0040】(ii)スロットル開度TAが一定開度、例
えば3°以下のとき。EGR制御弁14が正常に作動し
ている限りTA<3°になるとEGR制御弁14は閉弁
せしめられ、EGRガスの供給が停止されるのでTA<
3°のときには検出実行条件が成立していると判断され
る。 (iii) TA<3°であると判断されたときに前回の割
込みルーチンにおいて負圧制御弁35がオフとされてい
たとき、即ち負圧制御弁35のソレノイド37が消勢さ
れていたとき。即ち、TA<3°となる前にEGRガス
の供給が停止されていなかったときに検出実行条件が成
立していると判断される。
【0041】ステップ405において検出実行条件が成
立したと判断されるとステップ406に進んでステップ
403において更新されているTHGOから温度センサ
52により検出されたEGR通路12内の温度THGを
差引いた温度差(THGO−THG)が予め定められた
温度差ΔT(図9および図10)よりも小さいか否かが
判別される。なお、検出実行条件が成立するときにはE
GRオン領域からEGRオフ領域となっているのでステ
ップ400からステップ404に進んでおり、従ってT
HGOはEGRオン領域からEGRオフ領域に移行する
直前のEGR通路12内の温度THGを表わしている。
【0042】EGR制御弁14が故障しているときには
(THGO−THG)<ΔTとなり、EGR制御弁14
が正常であっても実行条件が成立した直後は(THGO
−THG)<ΔTとなっているのでこれらの場合にはス
テップ407に進む。ステップ407ではTHGOが一
定温度To 、例えば90℃よりも大きいか否かが判別さ
れる。即ち、EGR制御弁14が故障してEGR制御弁
14が閉じっぱなしになっていたときにはTHGOは9
0℃以下となる。即ち、THGOが90°以上となるの
はEGR制御弁14が正常に作動しているか、又はEG
R制御弁14が開きっぱなしになっているときである。
従ってステップ407ではEGR制御弁14が開きっぱ
なしであるか否かを検出するためにTHGOがTo より
も大きいか否かを判別するようにしている。
【0043】ステップ407においてTHGO≧To
あると判別されるとステップ408に進んで温度推定カ
ウント値XCが零になったか否かが判別される。XC=
0になったときにはEGR制御弁14が開きっぱなしで
あると判断しうる。即ち、XC=0になる前に(THG
O−THG)≧ΔTになればステップ408に進まない
のでステップ408でXC=0と判断されるのはXC=
0のときに(THGO−THG)<ΔTであることを意
味しており、従ってステップ408においてXC=0に
なるとEGR制御弁14が開きっぱなしであると判別で
きることになる。従って基本的にはステップ408まで
でEGR制御弁14の故障を判断できることになる。
【0044】ところで本発明による実施例ではステップ
408においてEGR制御弁14が故障していると判断
されたときには更に別の方法によりEGR制御弁14が
故障しているか否かを再度判断し、この別の方法によっ
ても再度EGR制御弁14が故障を生じていると判断さ
れたときには最終的にEGR制御弁14が故障を生じて
いると判断するようにしている。
【0045】この別の方法とは機関アイドリング運転時
における機関回転数の変動からEGR制御弁14の故障
を判断する方法である。即ち、EGR制御弁14が正常
に作動していれば機関アイドリング運転時にはEGRガ
スの供給が停止されるがEGR制御弁14が開きっぱな
しになっていると機関アイドリング運転時にEGRガス
が供給される。機関アイドリング運転時にEGRガスが
供給されると燃焼が悪化して失火を生ずるために機関回
転数の変動が大きくなり、従ってこのことからEGR制
御弁14が故障しているか否かを判別できることにな
る。
【0046】即ち、ステップ408においてXC=0に
なったと判断されたときにはステップ409に進んでカ
ウント値CCが一定時間、例えば22秒以上であるか否
かが判別され、次いでステップ410では失火カウンタ
の失火カウント値CMが一定値CMo 以上であるか否か
が判別される。これらのカウント値CC,CMo は図1
3に示すルーチンにおいて制御されており、従って先に
図13に示すルーチンについて説明する。なお、このル
ーチンは一定時間毎の割込みによって実行される。
【0047】図13を参照するとまず初めにステップ5
00において車速センサ56により検出された車速SP
Dが一定速度、例えば15km/h以上であるか否かが判
別される。SPD<15km/hのときにはステップ50
1に進んでアイドリング運転時であるか否かが判別され
る。この場合、スロットル弁11の開度がアイドリング
開度であるときにはアイドリング運転時であると判断さ
れる。アイドリング運転時にはステップ502に進んで
車速SPDが零であるか否かが判別される。アイドリン
グ運転時でないとき、或いはアイドリング運転時であっ
ても車速SPDが零でないときにはステップ512に進
んでカウント値CCが零とされ、次いでステップ513
に進んで失火カウント値CMが零とされる。
【0048】一方、アイドリング運転時であって車速S
PD=0のときにはステップ503に進んで、カウント
値CCに時間割込み間隔Δtが加算される。次いでステ
ップ504ではカウント値CCが2秒以上でありかつ2
2秒以下であるか否かが判別される。2sec ≦CC≦2
2sec のときにはステップ505に進んで今回の割込み
時における機関回転数Nと前回の割込み時における機関
回転数N1 との差の絶対値ΔN、即ち機関回転数の変動
量ΔNが算出される。次いでステップ506では変動量
ΔNが一定値ΔNo よりも大きいか否かが判別される。
ΔN>ΔNo のときにはステップ507に進み、ΔN≦
ΔNo のときにはステップ508にジャンプする。ステ
ップ507では失火カウント値CMが1だけインクリメ
ントされる。次いでステップ508ではフラグZがセッ
トされ、次いで処理サイクルを完了する。即ち、ステッ
プ503からステップ507では2sec ≦CC≦22se
c の期間において、即ち20秒間において生じた失火の
回数を表わす失火カウント値CMが算出される。次いで
車両が走行せしめられ、ステップ500において車速S
PDが15km/hを越えたと判断されるとステップ50
9に進んでフラグZがセットされているか否かが判別さ
れる。フラグZがセットされている場合にはステップ5
10に進んでTHGOが零とされ、次いでステップ51
1においてフラグZがリセットされる。即ち、図13に
示すフローチャートからわかるようにアイドリング運転
状態において車両が一定時間以上、例えば2秒間以上停
止せしめられるとフラグZがセットされ、フラグZがセ
ットされるとその後車速SPDが15km/hを越えたと
きにTHGOが零とされる。これは次の理由による。
【0049】即ち、車両停止後、車両が運転されてEG
Rガスの供給が開始され、次いで短時間のうちに再びE
GRガスの供給を停止すべき運転状態に移行した場合で
もTHGOとTHGとの温度差(THGO−THG)に
基いてEGR制御弁14が故障しているか否かが判別さ
れる。この場合、THGOがEGRガスの供給を停止す
べき運転状態に移行する直前の正しい温度を示していな
いと誤判断することになる。ところが車両が一旦停止せ
しめられるとEGR通路12内の温度THGは急速に低
下し、車両の走行が開始された直後のEGR通路12内
の温度THGは記憶されているTHGOの値に比べてか
なり低くなっている。従ってこのとき記憶されているT
HGOを用いて温度差(THGO−THG)からEGR
制御弁14の故障を判断すると誤判断を生ずるおそれが
ある。そこで車両が停止された後に車速SPDが15km
/hを越えたときには一旦THGOを零にして図11の
ステップ403においてTHGOが設定されるまではE
GR制御弁14の故障判断をしないようにしている。
【0050】再び図12に戻るとステップ409におい
ては前述したようにカウント値CCが22秒以上である
か否か、即ちアイドリング運転状態で車両が22秒間以
上停止したか否かが判別される。CC≧22sec のとき
にはステップ410に進んで失火カウント値CMが一定
値CMo よりも大きいか否か、即ちアイドリング運転時
にEGRガスが供給されていて機関回転数が変動したか
否かが判別される。CM≧CMo のときにはステップ4
11に進んでEGR制御弁14が故障していることを示
す異常フラグXがセットされる。次いでステップ412
では例えば機関運転時に異常フラグX又は異常フラグF
(図8)がセットされ、次いで機関停止後再び機関が運
転されたときに同一の異常フラグX又はFがセットされ
たときにはEGR制御弁14が故障していると判断さ
れ、例えば警告灯58が点灯せしめられる。
【0051】一方、ステップ406において(THGO
−THG)≧ΔTであると判断されたときにはEGR制
御弁14は正常に作動していると判断される。従ってこ
のときはステップ413に進んで異常フラグXがリセッ
トされる。次いでステップ414では負圧制御弁35が
故障を生じていることを示す異常フラグF(図8)がセ
ットされているか否かが判別される。異常フラグFがセ
ットされているときには処理サイクルを完了する。これ
に対して異常フラグFがリセットされているときにはス
テップ415に進み、機関の運転・停止が3回繰返され
たときにいずれの機関運転時にも正常であると判別され
たときには警告灯58が消灯せしめられる。
【0052】図14はEGR制御弁14が閉じっぱなし
になっていることを検出するためのルーチンを示してお
り、このルーチンは一定時間毎の割込みによって実行さ
れる。図4を参照するとまず初めにステップ600にお
いてEGR制御弁14が閉じっぱなしになっていること
を検出する検出実行条件が成立したか否かが判別され
る。この検出実行条件はEGR制御弁14が正常に作動
していればEGRガスが供給されるときを示しており、
従って以下の3つの条件が成立したときに検出実行条件
が成立したと判断される。
【0053】(i)スロットル開度TAが5°以上のと
きであってGo (図4)以下のとき。即ち、図4のEG
Rオン領域であるとき。 (ii)機関回転数Nが1500r.p.m よりも高いとき。
N>1500r.p.m であれば必ずEGRガスが供給され
る。 (iii) 負圧制御弁35のソレノイド37が消勢されて
いるとき。
【0054】検出実行条件が成立したと判断されるとス
テップ601に進んで検出実行条件が成立した直後に温
度センサ52によって検出されたEGR通路12内の温
度THGがTHGSとされる。次いでステップ602に
進んでEGR通路管壁の温度を示すカウンタCFにΔC
Fが加算される。吸入空気量Qが増大するほどEGRガ
スの供給量は増大し、従ってEGR通路管壁の温度上昇
量は吸入空気量Qに比例するのでステップ602におけ
るΔCFの値は図15に示されるように吸入空気量Qが
増大するほど大きくなる。次いでステップ603ではカ
ウント値CFが最大値MAXを越えたか否かが判別さ
れ、CF≧MAXのときにはステップ604に進んでC
FがMAXとされる。次いでステップ605に進む。
【0055】一方、ステップ600において検出実行条
件が成立していないと判別されたときにはステップ60
6に進んでカウント値CFが1だけディクリメントされ
る。次いでステップ607ではカウント値CFが零以下
となったか否かが判別され、CF≦0になるとステップ
608に進んでCF=0とされる。次いでステップ65
に進む。
【0056】次いでステップ605ではカウント値CF
が最大値MAXであるか否かが判別される。即ち、EG
Rガスの供給が開始されてもEGR通路管壁の温度が低
いうちは温度センサ52によって検出されるEGR通路
12内の温度はさほど上昇しない。しかしながらCF=
MAXになればEGR通路管壁の温度が十分に高くなる
ので温度センサ52によって検出されるEGR通路12
内の温度は高くなる。従ってCF=MAXになったとき
にEGR通路12内の温度が十分に高ければEGRガス
が供給されていたことになり、CF=MAXになったと
きにEGR通路12内の温度が低ければEGRガスの供
給が停止されていたことになる。従ってCF=MAXに
なったときのEGR通路12内の温度THGからEGR
制御弁14が閉じっぱなしになっているか否かを判断で
きることになり、この判断は次のステップ607および
608で行われる。
【0057】即ち、ステップ605においてCF=MA
Xであると判別されるとステップ606に進んで温度セ
ンサ52により検出されたEGR通路12内の温度TH
Gが吸入空気温THAに一定温度、例えば30°を加算
した値(THA+30°)よりも大きいか否かが判別さ
れる。THG>THA+30℃であればEGRガスが供
給されているものと考えられ、従ってこのときにはステ
ップ609に進んでEGR制御弁14は正常であると判
断される。
【0058】これに対してTHG≦THA+30°のと
きにはEGRガスの供給が停止されていた可能性がある
と判断され、ステップ607に進む。ステップ607で
は温度センサ52により検出されたEGR通路12内の
温度THGが検出実行条件成立直後のEGR通路12内
の温度THGSに一定温度、例えば10°を加算した値
(THGS+10°)よりも低いか否かが判別される。
THG<THGS+10°のときにはEGRガスが供給
されていなかったものと考えられ、従ってこのときには
ステップ608に進んでEGR制御弁14が閉じっぱな
しであると判断される。ステップ608においてEGR
制御弁14が閉じっぱなしであると判断されたときには
例えば警告灯58が点灯せしめられる。
【0059】
【発明の効果】EGR制御弁が開きっぱなしになったこ
とを短時間でもって検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関の全体図である。
【図2】負圧制御弁を制御するためのフローチャートで
ある。
【図3】吸入空気量の設定値Qo を示す線図である。
【図4】EGRオン領域を示す図である。
【図5】温度推定カウンタを制御するためのフローチャ
ートである。
【図6】温度検出カウント値XCの加算量ΔXCを示す
線図である。
【図7】温度検出カウンタ値XCの変化を示す線図であ
る。
【図8】負圧制御弁の開異常を検出するためのフローチ
ャートである。
【図9】EGR通路内の温度THGの変化を示す線図で
ある。
【図10】温度差ΔTを示す線図である。
【図11】EGR制御弁の開異常を検出するためのフロ
ーチャートである。
【図12】EGR制御弁の開異常を検出するためのフロ
ーチャートである。
【図13】失火カウンタCMを制御するためのフローチ
ャートである。
【図14】EGR制御弁の閉異常を検出するためのフロ
ーチャートである。
【図15】カウンタCFの加算値ΔCFを示す線図であ
る。
【符号の説明】
12…EGR通路 13…EGR制御装置 14…EGR制御弁 15…モジュレータ 35…負圧制御弁 52…温度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F02M 25/07 550 F02M 25/07 520

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 機関排気通路と機関吸気通路とを連結す
    る再循環排気ガス通路内に再循環排気ガス制御弁を配置
    して排気ガスを再循環すべき機関運転状態のときには再
    循環排気ガス制御弁を開弁すると共に排気ガスの再循環
    を停止すべき機関運転状態のときには再循環排気ガス制
    御弁を閉弁するようにした排気ガス再循環装置におい
    て、再循環排気ガス通路内の温度を検出する温度センサ
    と、カウント値が再循環排気ガス弁正常作動時の再循環
    排気ガス通路内の温度に追従して増大減少する温度推定
    カウンタとを具備し、機関運転状態が排気ガスを再循環
    すべき運転状態から排気ガスの再循環を停止すべき運転
    状態に移行したときに移行直前の再循環排気ガス通路内
    の温度と移行後においてカウント値が予め定められた設
    定値まで低下したときの再循環排気ガス通路内の温度と
    の温度差が予め定められた温度差よりも小さいときには
    再循環排気ガス制御弁の作動に異常があると判断するよ
    うにした排気ガス再循環装置の故障診断装置。
JP5190294A 1993-07-30 1993-07-30 排気ガス再循環装置の故障診断装置 Expired - Fee Related JP2836451B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5190294A JP2836451B2 (ja) 1993-07-30 1993-07-30 排気ガス再循環装置の故障診断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5190294A JP2836451B2 (ja) 1993-07-30 1993-07-30 排気ガス再循環装置の故障診断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0742622A JPH0742622A (ja) 1995-02-10
JP2836451B2 true JP2836451B2 (ja) 1998-12-14

Family

ID=16255780

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5190294A Expired - Fee Related JP2836451B2 (ja) 1993-07-30 1993-07-30 排気ガス再循環装置の故障診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2836451B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR19980021047A (ko) * 1996-09-13 1998-06-25 김영귀 저저항 타입의 온도센서를 이용한 배기개스 재순환 제어장치
JPH10141150A (ja) * 1996-11-13 1998-05-26 Nissan Motor Co Ltd エンジンの排気還流制御装置の故障診断装置
KR100325742B1 (ko) * 1999-10-28 2002-03-06 류정열 자동차 엔진의 배기개스환류 제어장치 및 방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0742622A (ja) 1995-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2926917B2 (ja) 車両の異常診断装置
US10914252B2 (en) EGR apparatus of engine
US4793318A (en) Diagnostic system for exhaust gas recirculation device
US5309887A (en) Method of detecting abnormality in exhaust gas recirculation control system of internal combustion engine and apparatus for carrying out the same
EP1872006A1 (en) Defect determining device for turbo charger
JPS6251746A (ja) 排気ガス還流制御装置
JPH04269364A (ja) Egr制御装置の故障診断装置
JP3097491B2 (ja) 排気ガス還流装置の故障診断装置
US6886399B2 (en) Method for determining mass flows into the inlet manifold of an internal combustion engine
JP5538712B2 (ja) 内燃機関のegr装置
JP2836451B2 (ja) 排気ガス再循環装置の故障診断装置
US10267245B2 (en) Supercharging system
US6738709B2 (en) Failure diagnostic system of evaporated fuel processing system
JP3038865B2 (ja) 排気還流装置の故障診断装置
JP4103185B2 (ja) 圧力センサの異常診断装置
JP2002349357A (ja) 排出ガス環流システムの異常診断装置
JP3497247B2 (ja) 排気ガス還流装置の異常診断装置
JP2814790B2 (ja) 排気ガス再循環装置の故障診断装置
JPH05113156A (ja) 排気ガス再循環装置の故障診断装置
JP2814792B2 (ja) 排気ガス再循環装置の故障診断装置
JP4000539B2 (ja) 内燃機関の燃料噴射制御装置
JPS63263258A (ja) 排気ガス再循環装置のダイアグノ−シス装置
JP2591293B2 (ja) 排気還流装置の故障診断装置
JPS6189956A (ja) 電子制御式燃料噴射装置
JP2814791B2 (ja) 排気ガス再循環装置の故障診断装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees