JP2835742B2 - ヒンジ装置及びこの装置を用いた電子機器 - Google Patents

ヒンジ装置及びこの装置を用いた電子機器

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JP2835742B2
JP2835742B2 JP9637589A JP9637589A JP2835742B2 JP 2835742 B2 JP2835742 B2 JP 2835742B2 JP 9637589 A JP9637589 A JP 9637589A JP 9637589 A JP9637589 A JP 9637589A JP 2835742 B2 JP2835742 B2 JP 2835742B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、ヒンジ装置、及びこの装置を用いたラッ
プトップ型のマイクロコンピュータやワードプロセッサ
等の電子機器に関する。
[従来の技術] 従来、この種のヒンジ装置としては、ベースと、この
ベースに回転可能に支持され、少なくとも一方向の負担
トルクにより回転するシャフトと、前記ベースとシャフ
トとの間に介在し、シャフトに作用する負担トルクに抗
してシャフトを静止させるコイルバネを備えたものが知
られている(例えば実公昭48−29018号公報、特開昭59
−99111号公報、特開昭60−6986号公報、実開昭62−742
87号公報)。
上記実公昭48−29018号公報及び実開昭62−74287号公
報に記載のヒンジ装置は、コイルバネのスプリング特性
を利用し、その両端の少なくとも一方を摩擦面に弾性的
に当接させ、摩擦面との間の摩擦抵抗によりシャフトの
回転を阻止していた。
又、特開昭60−6986号公報に記載のヒンジ装置は、上
記摩擦力と、ラチェット機構を用い、シャフトをラチェ
ットの歯の間隔毎に静止できるようにしていた。
さらに、前記特開昭59−99111号公報に記載のヒンジ
装置は、コイルバネのスリップ特性を利用し、その中心
にシャフトを通し、一端を固定し、他端を自由端とし、
コイルバネを巻回方向に回転させることで縮径させ、シ
ャフトに強固に巻付かせて、シャフトをロックすると共
に、巻回方向と反対方向に回転させることで拡径させ、
上記ロック状態を解除させていた。
一方、シャフトのトルクを制動するダンパー手段を備
えたヒンジ装置も知られている。
さらに、前記特開昭60−6986号公報、実開昭62−7428
7号公報によれば、機器本体と、この機器本体にヒンジ
装置を介して回転可能に支持され、機器本体の上にほゞ
重合する閉位置と、この閉位置から上方に開いてほゞ直
立した直立位置と、この直立位置から後傾した傾動位置
を採ることができる回転部材を備えた電子機器が知られ
ている。
[発明が解決しようとする課題] しかし、従来のヒンジ装置は、いずれも摩擦抵抗を利
用してシャフトの回転を阻止していたので、長期間使用
すると、摩擦面が摩耗し易く、耐久性に乏しいという問
題点があった。
又、摩擦面の粗さ、バネ材の強度等のばらつき、摩擦
面の摩耗等により、摩擦トルクにばらつきが生じ易いと
いう問題点があった。
さらに、摩擦係止すると、シャフトを回転する際に、
スムーズさに欠けるという問題点があった。
これに加え、ラチェット機構を用いると、シャフトを
任意の位置に停止できず、又、機構が非常に複雑になる
という問題点があった。
一方、ダンパー手段を備えたヒンジ装置も知られてい
たが、ダンパー手段をヒンジ装置に組込むと、装置が大
型化してしまい、小型で、且つ制動力の大きなものを組
込むことが困難であるという問題点があった。
又、従来の電子機器に用いていたヒンジ装置は、いず
れも摩擦抵抗を利用しているので、耐久性に乏しく、
又、摩擦遅が絶えず作用しているので、回転体の角度調
節が困難であるという問題点があった。
そこで、本発明は、上記した従来のヒンジ装置の有す
る問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とする
ところは、耐久性及び信頼性に富み、しかも動きのスム
ーズなヒンジ装置を提供しようとするものである。
又、小型で、制動力の大きなダンパー手段を組込んだ
ヒンジ装置を提供することを目的とする。
さらに、耐久性及び信頼性に富み、しかも回転体の角
度調節が容易で、且つ高級感に富み、電子機器に好適な
ヒンジ装置を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] そこで、本発明は上記目的を達成するためのものであ
り、以下にその内容を図面に示した実施例を用いて説明
する。
請求項1に記載のヒンジ装置は、ベース(6)のシャ
フト(7)と同軸上に回転可能に支持され、シャフトと
独立して回転するロータ(10)と、シャフトのトルクを
ロータに伝達し、ロータをシャフトと同方向に回転する
と共に、シャフトに対するロータの回転比を大きく設定
した歯車機構(例えば遊星ギア15等)を備え、コイルバ
ネ(11)の一端(11a)をシャフトに、他端(11b)をロ
ータに連結し、シャフトが負担トルク(F1)により一方
向に回転する際に、該シャフトとロータとの間の回転差
によりコイルバネを巻き解くと共に、その際のバネ荷重
(F2′)を、前記シャフトに作用する負担トルクにほゞ
バランスさせるようにしたことを特徴とする。
請求項2に記載のヒンジ装置は、ロータ(10)のトル
クを制御するダンパー手段(例えばオイル25等)を備え
たことを特徴とする。
請求項3に記載のヒンジ装置は、シャフト(7)とコ
イルバネ(11)の一端(11a)との間には、シャフトの
所要角度範囲(例えばA=90゜)内でのトルクの伝達を
断つクラッチ手段(例えばプレート21)を設けたことを
特徴とする。
請求項に記載の電子機器は、そのヒンジ装置(4)
が、機器本体(2)に固定されるベース(6)と、この
ベースに回転可能に支持され、回転部品(3)と一体に
回転するシャフト(7)と、前記ベースにシャフトと同
軸上に回転可能に支持され、シャフト(7)と独立して
回転するロータ(10)と、シャフトのトルクをロータに
伝達し、ロータをシャフトと同方向に回転すると共に、
シャフトに対するロータの回転比を大きく設定した歯車
機構(例えば遊星ギア15等)と、一端(11a)がシャフ
トに、他端(11b)がロータに夫々連結され、回転部品
が直立位置から傾動位置に回転する際に、シャフト
とロータとの回転差により巻き解くと共に、その際のバ
ネ荷重(F2′)を、シャフトに作用する負担トルク(F
1)にほゞバランスさせるようにしたコイルバネ(11)
と、シャフトとコイルバネの一端との間に介在し、回転
部品が閉位置と直立位置との間で回転する際には、シ
ャフトのトルクの伝達を断つクラッチ手段(例えばプレ
ート21)と、ロータとベースとの間に介在し、ロータの
トルクを制動するダンパー手段(例えばオイル25等)と
を備えたことを特徴とする。
[作用] 請求項1に記載のヒンジ装置によれば、コイルバネ
(11)を巻き解く際のバネ荷重(F2)を、歯車機構(15
等)を介して拡大してシャフト(7)に伝達し、シャフ
トを負担トルク(F1)に抗して静止することができる。
請求項2に記載のヒンジ装置によれば、歯車機構(1
5)により制動力を拡大できるばかりでなく、ダンパー
手段(25)の起動トルク(F3)を、コイルバネ(11)の
バネ荷重(F2′)と同時に作用させることができるの
で、シャフト(7)の静止動作を安定したものにでき
る。
請求項3に記載のヒンジ装置によれば、シャフト
(7)の所要角度範囲(A)内では、クラッチ手段(2
1)によりトルクの伝達を断つことができるので、シャ
フトにバネ荷重(F2′)が作用せず、シャフトを比較的
軽快に回転できる。
請求項に記載の電子機器によれば、回転部品(3)
を機器本体(2)の上にほゞ重合した閉位置から直立
位置に開く際には、クラッチ手段(21)によりトルク
の伝達を断つことができるので、比較的軽快に開くこと
ができる。
そして、回転部品を直立位置から後傾し、手を離す
と、その位置で歯車機構(15等)により拡大されたコイ
ルバネ(11)のバネ荷重(F2′)とダンパー手段(25)
の起動トルク(F3)とにより、回転部品は負担トルク
(F1)に抗して静止する。
次に、上記静止位置から回転部品を閉じる際には、ダ
ンバー手段の制動力に抗して回動すればよく、コイルバ
ネの復元力により比較的軽快に回動することができる。
そして、回転部品を直立位置まで回動すると、クラッ
チ手段によりコイルバネとの間のトルクの伝達が断た
れ、回転部品は、その自重等により、歯車機構により拡
大されたダンパー手段の制動力によりゆっくりと且つ静
粛に閉じる。
[実施例] 以下に本発明を図面に示した一実施例に基づき説明す
る。
第2図中、1はラップトップ型のマイクロコンピュー
タやワードプロセッサ等の電子機器を示し、この電子機
器1は、内部にCPUやメモリ等を有し、表面にキーボー
ドを有する機器本体2と、液晶やプラズマ等を用いた比
較的薄型のディスプレイを有する回転部品3から成り、
回転部品3はヒンジ装置4を介して機器本体2に回転可
能に支持され、第7図に示すように、機器本体2の上に
ほゞ重合する閉位置と、この閉位置から上方に約90
度開いてほゞ直立した直立位置と、この直立位置か
ら約50度後傾した後傾位置を採ることができる。
上記ヒンジ装置4は、第7図に示すように、直立位置
ととの間の角度範囲(B=50゜)内では、回転部品
3のフリーストップ機構を有し、閉位置と後傾位置
との間の全角度範囲(A+B=140゜)においてダンパ
ー機能を有する。
上記ヒンジ装置4は、第3図に示すように、大別する
と、取付金具5を介して機器本体2に固定されるベース
6と、このベース6に回転可能に支持され、前記回転部
品3と一体に回転するシャフト7とから成る。
上記ベース6は、第図に示すように、有底筒型のハ
ウジング8と、このハウジング8の開放端に被着するキ
ャップ9とから成り、前記キャップ9の中心には、シャ
フト7が通る円形の比較的大径な挿通孔9′(第4図)
を有し、シャフト7はキャップ9の挿通孔9′を貫通し
てハウジング8の内外に突出する。
そして、上記ハウジング8内には、シャフト7に外嵌
し、シャフト7と独立して回転するロータ10と、シャフ
ト7のトルクをロータ10に伝達し、ロータ10をシャフト
7と同方向に回転すると共に、シャフト7に対するロー
タ10の回転比を大きく設定したハウジング歯車機構と、
一端11aがシャフト7に、他端11bがロータ10に夫々連結
され、回転部品3が直立位置から後傾位置に回動す
る際に、シャフト7とロータ10との回転差により巻き解
くと共に、その際のバネ荷重F2′を、シャフト7に作用
する負担トルクF1にほゞバランスさせるようにしたコイ
ルバネ11と、シャフト7とコイルバネ11の一端11aとの
間に介在し、回転部品3が閉位置と直立位置との間
で回動する際には、シャフト7のトルクの伝達を断つク
ラッチ手段と、ロータ10とベース6との間に介在し、ロ
ータ10のトルクを制動するダンバー手段を組込んでい
る。
上記ハウジング8とキャップ9とは、夫々プラスチッ
クの成形品で、両者の間には、ワンタッチ式の連結手段
を有し、こゝではハウジング8の外周に一対の爪12,12
を設け、キャップ9の開放端には、ハウジング8の爪12
に対応した位置に一対の弾性片13,13を設け、各弾性片1
3には前記爪12が嵌り込む長孔13′を設け、弾性片13の
弾性を利用して爪12を長孔13′に夫々嵌め込み、キャッ
プ9が外れないようにすると共に、共回りを防止する。
前記シャフト7は、金属製で、キャップ9の挿入孔
9′に通り、キャップ9から外に突出すると共に、非円
形、例えば小判形断面の一端部7aと、この一端部7aから
少し細くなって後向きに延び、ハウジング8内に突出す
る円形断面の他端部7bとを有し、他端部7bの先端部7b′
を非円形、例えば小判形断面とする。
前記ロータ10は、プラスチックの成形品で、円筒形の
胴部10aと、その一端部から円形に張出した鍔部10bとを
有し、その中心には胴部10aと鍔部10bとに一連に貫通
し、シャフト7の細くなった円形断面の他端部7bが通る
貫通孔10′を有する。
前記歯車機構は、第5図に示すように、遊星式構造
で、増速に用い、シャフト7とロータ10との速度比を、
1:2程度に設定する。尚、歯車機構によるシャフト7と
ロータ10との速度比は、1:2に限らず、ギア比を変える
ことにより自由に設定することができる。
上記歯車機構は、キャップ9の内周に設けられた内ギ
ア14と、これに噛合う複数の遊星ギア15…とを有し、シ
ャフト7と一体に回転するシャフトギア16と、遊星ギア
15に噛合い、ロータ10と一体に回転するロータギア17と
から構成し、各ギア14〜17は金属製とする。
上記シャフトギア16(第1図,第4図)の中心には、
シャフト7の太い非円形断面の一端部7aが通る非円形、
例えば小判形の孔16aを設け、この孔16aにシャフト7の
一端部7aを通して、シャフトギア16がシャフト7と一体
に回転するようにすると共に、シャフト7にピン18を差
込み、シャフト7がシャフトギア16の孔16aから外に抜
けないようにする。
そして、シャフトギア16(第1図,第5図)には、そ
の遊星ギア15を有する面とは反対側の面に、キャップ9
の挿通孔9′に嵌り込む円形の***部16bを設け、この
***部16bは各遊星ギア15をキャップ9の内周の内ギア1
4に噛合せながら、キャップ9の挿通孔9′(第4図)
に合わせて内側から嵌め込む。
尚、キャップ9の内面には、第1図に示すように、シ
ャフトギア16に当接する半球形の特記8″を環状に点在
させ、シャフトギア16との接触抵抗を低減する。
前記ロータギア17の中心には、第4図に示すように、
シャフト7の細くなった円形断面の他端部7bが通る円形
の孔17′を開設し、この孔17′にシャフト7の他端部7b
を通すことで、シャフト7に対して回転可能とする(第
5図)。
又、ロータギア17(第4図)には、放射状に延びた複
数のキー19′…を有する係合部19を設け、対してロータ
10の鍔部10bには、ロータギア17のキー19′が嵌り込む
放射状に延びたキー溝20′…を有し、ロータギア17の係
合部19がスッポリと嵌り込む大きさの係止部20を設け
る。そして、ロータギア17のキー19′をロータ10のキー
溝20′に合せて、ロータギア17の係合部19をロータ10の
係止部20に嵌め込み、ロータ19とロータギア17とがシャ
フト7を中心に一体に回転するようにする。又、ロータ
ギア17は、シャフトギア16の遊星ギア15に噛み合わせる
(第5図)。
前記コイルバネ11は、金属製で、その内周をロータ10
の胴部10a(第4図)の外周が通る太さとし、その一端1
1aは単に巻回方向に開放した自由端とすると共に、他端
11bは軸方向に延出させ、その先端を上記ロータ10の鍔
部10bの係止孔10b′(第1図,第4図)に挿入して係止
する。
前記クラッチ手段は、プラスチック製でプレート21
(第1図,第4図)から成り、その中央にはシャフト7
の非円形断面の先端部7b′が通る非円形、例えば小判形
の孔21′(第4図)を設け、この孔21′にシャフト7の
先端部7b′を通すことで、シャフト7と一体に回転する
ようにする(第1図)。
そして、プレート21(第1図)のコイルバネ11に向い
た面には、コイルバネ11の一端11a(第6図)に引掛か
る鋸歯系断面の当接部22を設け、この当接部22は、回転
部品3(第2図)が閉位置(第7図)から直立位置
の直前までの間の角度範囲A内では、コイルバネ11の一
端11a(第6図)に引掛からず、シャフト7のトルクを
コイルバネ11に伝達しない。そして直立位置からコイ
ルバネ11の一端11aに引掛かり、後傾位置に至る角度
範囲B内ではシャフト7のトルクをコイルバネ11に伝達
する(第6図)。
前記ダンパー手段には、オイルダンパーを用い、ハウ
ジング8(第1図,第6図)内に一回り小さい有底筒形
の内筒23を収容し、ハウジング8の内面と内筒23の外面
との隙間24内にシリコーン等のオイル25を充填し、隙間
24の開口端にはOリング26を装着してシールする。
上記内筒23(第1図)は、ハウジング8と同様にプラ
スチック製で、ハウジング8の底に設けた円形の窪み27
内に嵌り込む円形の突軸28を有し、この突軸28を中心に
ハウジング8内で回転できるようにする。そして、内筒
23の筒内部には、ロータ10、コイルバネ11及びプレート
21を収容し、ロータ10との間には、互いに嵌合する凹凸
部29,30(第4図)を夫々に設け、ロータ10と一体に回
転するようにする。又、内筒23の外周には、第1,6図に
示すように、オイル25の剪断力を大きくするため、軸方
向に延びる複数の縦溝23′…を形成する。
第1図中、31はプラスチック製のスペーサであり、内
筒23の底の円形の軸溝32内にスッポリと嵌り込み、その
中心には、シャフト7の非円形断面の先端部7b′が嵌り
込む非円形、例えば小判形の盲孔31′を設け、内筒23の
軸溝32内でシャフト7と一体に回転するようにする。
次に、組立てた状態のヒンジ装置4は、第2,3図に示
すように、前記した取付金具5で機器本体2の上面に固
定する。
取付金具5は、金属板をL字形に屈曲して形成し、そ
の下側の取付片5aを機器本体2の上面にねじ止めする。
又、取付金具5の直立片5bには、円形の取付孔5cを設
け、その孔縁には半径方向外向きに放射上に延びた複数
の放射溝5c′…を設ける。これに対し、ハウジング8の
後端部には、上記取付孔5cに嵌り込む円形に***した嵌
入部33を設け、その外周に放射溝5c′に夫々嵌り込む放
射状に延びた複数のフランジ33′…を設ける。そして、
ハウジング8のフランジ部33′を取付金具5の放射溝5
c′に合せて、ハウジング8の嵌入部33を取付金具5の
取付孔5c内に嵌め込めことで、ハウジング8の回転を防
止する。
又、ヒンジ装置4のキャップ9には、その挿通孔9′
(第4図)を中心にした略々半円形の載置部34(第3
図)を設け、その平らな底面を取付金具5の取付片5aの
上面に載置し、下方からねじ止めして固定する。
一方、回転部品3(第2図)からは一対のアーム35,3
6が延び、一方のアーム35の先端部には、ヒンジ装置4
のシャフト7(第4図)の非円形の一端部7aが嵌り込む
非円形、例えば小判形の軸孔35′(第3図)を設け、こ
の軸孔35′にキャップ9から外に突出したシャフト7の
突出端を挿入し、回転部品3とシャフト7とが一体に回
転するようにする(第7図)。又、他方のアーム35(第
3図)は、機器本体2の横軸37に軸支する。
次に、ヒンジ装置4の作用を説明する。
第7図に示すように、機器本体2の上にほゞ重合した
閉位置にある回転部品3を開くには、回転部品3を持
って上方に引上げればよい。
回転部品3を引上げると、その一方のアーム35はヒン
ジ装置4のシャフト7と一体に回転すると共に、他方の
アーム36は機器本体2の横軸37を中心に回転する。そし
て、シャフト7が回転すると、これと一体にシャフトギ
ア16、プレート21、スペーサ31が回転する。
シャフトギア16が回転すると、その遊星ギア15がキャ
ップ9の内ギア14との噛合いにより回転し、ロータギア
17をシャフト7と同方向に、且つ2倍の速度比で回転す
る。ロータギア17が回転すると、ロータ10及び内筒23が
回転する。内筒23が回転すると、ハウジング8との間の
オイル25との剪断抵抗により、制動力が発生する。
この制動力は、歯車機構によりほゞ2倍に拡大され、
シャフト7に制動力を働かせる。このため、回転部品3
を引上げるには、制動力に抗して、回転部品3を回動さ
せなければならない。但し、回転部品3を引上げる際に
は、その前縁部を持って引上げるのが一般的であるの
で、力点からシャフト7までの距離が長いことから、比
較的軽い力で回転部品3を引上げることができる。
一方、プレート21は、シャフト7と一体に回転する
が、回転部品3を閉位置から直立位置の直前まで回
転する角度範囲(A=90゜)内では、プレート21の当接
部22は、コイルバネ11の一端11aに引掛からず、コイル
バネ11は単にロータ10と一体に回転する。このため、コ
イルバネ11のバネ荷重F2′がシャフト7に作用しない分
だけ、回転部品3を比較的軽い力で、且つスピーディに
引上げることができる。
そして、回転部品3を閉位置から直立位置まで引
上げると、この位置でプレート21の当接部22は、コイル
バネ11の一端11aに引掛かる。この直立位置で回転部
品3から手を離すと、シャフト7にトルクが発生しない
ので、シャフト7は回ることがなく、回転部品3は直立
位置に静止する。
そして、直立位置に静止する回転部品3を手で後傾
すると、ロータ10が歯車機構により、シャフト7及びプ
レート21より速く回転することから、コイルバネ11が巻
き解かれる。
そして、直立位置と後傾位置との間の角度範囲
(B=50゜)内で、回転部品3から手を離すと、回転部
品3はその位置で静止する。
即ち、回転部品3から手を離すと、その自重等による
負担トルクF1が発生し、この負担トルクF1により回転部
品はさらに後傾しようとする。これに対し、コイルバネ
11が巻き戻ろうとする復元力によるバネ荷重F2は、歯車
機構によりほゞ2倍に拡大され、シャフト7に作用す
る。そして、上記負担トルクF1と歯車機構によりほゞ2
倍に拡大されたバネ荷重F2′とがほゞバランスすること
で、回転部品3は手を離した位置に静止する。
又、負担トルクF1は、第8図に示すように、シャフト
7の回転角度に対してsinカーブを描き、歯車機構によ
りほゞ2倍に拡大されたバネ荷重F2′は、シャフト7の
回転角度に比例する。尚、回転角度0゜は、回転部品3
の直立位置を基準とする。
このことから、回転部品3が0゜〜30゜後傾する間に
おいては、バネ荷重F2′が負担トルクF1を上回っている
ので、回転部品3は、上回っているバネ荷重F2′によ
り、手を離した位置にそのまゝ静止する。
これに対し、30゜を境として、負担トルクF1がバネ荷
重F2′を逆に上回る。
このため、30゜〜50゜の間では、回転部品3から手を
離すと、負担トルクF1がバネ荷重F2′を上回っているこ
とから、回転部品は、静止できず、上回っている負担ト
ルクF1によりさらに後傾しようとする。
このため、シャフト7を回転しようとするトルクが発
生するが、これに抗して歯車機構によりほゞ2倍に拡大
されたダンバー手段の起動トルクF3がシャフト7に働
き、回転部品3が上回っている負担トルクF1により回転
しようとするのを阻止する。
従って、負担トルクF1がバネ荷重F2′を上回った場合
には、この上回った分をダンバー手段の起動トルクF3に
より補う関係にあるので、回転部品3は回転せず、手を
離した位置に静止する。
これに加え、ギャップ8が固定であり、ロータギア17
にコイルバネ11のバネ荷重F2及びダンパー手段の起動ト
ルクF3が作用していることから、シャフトギア16のギア
軸16cの外周と遊星ギア15の軸孔内周との間に摩擦トル
クが発生する。
本実施例では、摩擦トルクの発生を低減することな
く、摩擦トルクの発生を許容し、もって摩擦トルクを積
極的に活用し、コイルバネ11のバネ荷重F2′とダンバー
手段の起動トルクF3の負担分の軽減を図っている。換言
すれば、負担トルクF1が、コイルバネ11のバネ荷重F2′
とダンバー手段の起動トルクF3及び遊星ギア15における
摩擦トルクの総和を上回ることのないように設定してい
る。
尚、回転部品3の閉位置から直立位置までの間に
おいては、コイルバネ11のバネ荷重が作用しないので、
遊星ギア15における摩擦トルクも無視できる程であり、
回転部品3の回動操作には支障はない。
そして、回転部品3の最大後傾位置は、回転部品3
が機器本体2に直接、当った位置により規制するが、別
のストッパを設けてもよい。
次に、上記静止位置から回転部品3を閉じる際には、
制動力に抗して閉じればよく、その際にコイルバネ11の
復元力がシャフト7に働き、回転部品3を比較的軽快に
閉じることができる。
そして、回転部品3を直立位置まで戻し回動する
と、クラッチ手段によりコイルバネ11との間のトルクの
伝達が断たれ、回転部品3は、その自重等により勢いよ
くパターンと閉じようとするが、その際に歯車機構によ
りほゞ2倍に拡大されたダンパー手段の制動力により、
回転部品3はゆっくりと且つ静粛に閉じる。
尚、図面に示した実施例では、ヒンジ装置4内に歯車
機構、コイルバネ11、ダンパー手段、クラッチ手段を全
て組込んだが、これに限らず、歯車機構とコイルバネ1
1、歯車機構とコイルバネ11及びダンパー手段、歯車機
構とコイルバネ11及びクラッチ手段、歯車機構とダンパ
ー手段の組合せでもよい。
又、歯車機構に、遊星式構造を用いたが、これに限ら
ず、他の増速式歯車機構を用いてもよい。
ダンパー手段にオイルダンパーを用いたが、これに限
らず、機械式のガバナーを用いてもよいし、或は回転式
のものに限らず、ピストンシリンダ型のエアやガス注入
式のダンパーを用いてもよい。
さらに、クラッチ手段も、プレート21に限らない。
一方、電子機器1は、ラップトップ型のマイクロコン
ピュータやワードプロセッサ等に限らず、回転部品を有
する他の電子機器に用いてもよい。
[発明の効果] 本発明は、上述のとおり構成されているので、次に記
載する効果を奏する。
請求項1に記載のヒンジ装置によれば、耐久性に富
み、トルクのばらつきが少なく、動きがスムーズで、し
かも比較的小型で且つ制動力の大きなヒンジ装置を提供
することができる。
請求項2に記載のヒンジ装置によれば、信頼性に富む
ヒンジ装置を提供することができる。
請求項3に記載のヒンジ装置によれば、シャフトの静
止角度範囲を自由に設定することができる。
請求項4に記載の電子機器によれば、電子機器に好適
なヒンジ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示すもので、第1図はヒンジ
装置の断面図、第2図は電子機器の使用状態を示す斜視
図、第3図はヒンジ装置の取付状態を示す分解斜視図、
第4図はヒンジ装置の分解斜視図、第5図は第1図のV
−V線に沿う断面図、第6図は第1図のVI−VI線に沿う
断面図、第7図は回転部品のアームとヒンジ装置を示す
側面図、第8図はシャフトの負担トルクとコイルバネの
バネ荷重との関係を示す図である。 1……電子機器、2……機器本体、3……回転部品、4
……ヒンジ装置、6……ベース、7……シャフト、8…
…ハウジング、9……キャップ、10……ロータ、11……
コイルバネ、11a……その一端、11b……他端、14……キ
ャップの内ギア、15……遊星ギア、16……シャフトギ
ア、17……ロータギア、21……プレート、23……内筒、
25……オイル、26……Oリング。

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベースと、このベースに回転可能に支持さ
    れ、少なくとも一方向の負担トルクにより回転するシャ
    フトと、前記ベースとシャフトとの間に介在し、シャフ
    トに作用する負担トルクに抗してシャフトを静止させる
    コイルバネを備えたヒンジ装置において、 上記ヒンジ装置は、前記ベースのシャフトと同軸状に回
    転可能に支持され、シャフトと独立して回転するロータ
    と、 シャフトのトルクをロータに伝達し、ロータをシャフト
    と同方向に回転すると共に、シャフトに対するロータの
    回転比を大きく設定した歯車機構を備え、 前記コイルバネの一端をシャフトに、他端をロータに連
    結し、シャフトが負担トルクにより一方向に回転する際
    に、該シャフトとロータとの間の回転差によりコイルバ
    ネを巻き解くと共に、その際のバネ荷重を、前記シャフ
    トに作用する負担トルクにほゞバランスさせるようにし
    たことを特徴とするヒンジ装置。
  2. 【請求項2】ロータのトルクを制御するダンバー手段を
    備えたことを特徴とする請求項(1)に記載のヒンジ装
    置。
  3. 【請求項3】シャフトとコイルバネの一端との間には、
    シャフトの所要角度範囲内でのトルクの伝達を断つクラ
    ッチ手段を設けたことを特徴とする請求項(1)又は
    (2)に記載のヒンジ装置。
  4. 【請求項4】機器本体と、この機器本体にヒンジ装置を
    介して回転可能に支持され、機器本体の上にほゞ重合す
    る閉位置と、この閉位置から上方に開いてほゞ直立した
    直立位置と、この直立位置から後傾した傾動位置を採る
    ことができる回転部材を備えた電子機器において、 上記ヒンジ装置は、前記機器本体に固定されるベース
    と、 このベースに回転可能に支持され、前記回転部品と一体
    に回転するシャフトと、 前記ベースにシャフトと同軸上に回転可能に支持され、
    シャフトと独立して回転するロータと、 シャフトのトルクをロータに伝達し、ロータをシャフト
    と同方向に回転すると共に、シャフトに対するロータの
    回転比を大きく設定した歯車機構と、 一端がシャフトに、他端がロータに夫々連結され、回転
    部品が直立位置から傾動位置に回転する際に、シャフト
    とロータとの回転差により巻き解くと共に、その際のバ
    ネ荷重を、シャフトに作用する負担トルクにほゞバラン
    スさせるようにしたコイルバネと、 シャフトとコイルバネの一端との間に介在し、回転部品
    が閉位置と直立位置との間で回転する際には、シャフト
    のトルクの伝達を断つクラッチ手段と、 ロータとベースとの間に介在し、ロータのトルクを制動
    するダンバー手段とを備えたことを特徴とする電子機
    器。
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