JP2835238B2 - 電気調理器 - Google Patents

電気調理器

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JP2835238B2
JP2835238B2 JP7975592A JP7975592A JP2835238B2 JP 2835238 B2 JP2835238 B2 JP 2835238B2 JP 7975592 A JP7975592 A JP 7975592A JP 7975592 A JP7975592 A JP 7975592A JP 2835238 B2 JP2835238 B2 JP 2835238B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はランプヒータを熱源とす
る電気調理器に係わり、特にランプヒータの雰囲気温度
が異常に高くならないようにその出力を制御するものに
関する。
【0002】
【従来の技術】この種の電気調理器にあっては、ランプ
ヒータとして通常ハロゲンランプが用いられ、このハロ
ゲンランプが発する熱によって加熱調理するようにして
いる。具体的には、複数本のハロゲンランプ群の周囲お
よび底部を断熱体で覆って加熱ユニットを構成し、更に
断熱体の上面を耐熱ガラス等の透光性を有したトッププ
レートで覆っている。そして、トッププレート上に調理
容器たる鍋を置き、該鍋に入れられた被調理物をハロゲ
ンランプが発する熱により加熱調理する、というもので
ある。
【0003】このような電気調理器では、ハロゲンラン
プから発せられる熱は、鍋に対し、輻射により、或いは
トッププレートを介する伝導により伝えられる。このト
ッププレートの熱容量は比較的大きいため、加熱開始時
にはトッププレートの温度がなかなか上がらず、トップ
プレートを介する熱伝導が期待薄となって鍋の温度の立
上り性が悪くなる。そこで、従来よりハロゲンランプと
しては、例えば2KWの高出力のものを使用し、トップ
プレートが速やかに温度上昇するようにしている。
【0004】一方、この電気調理器では、熱効率を高め
るために、断熱体とトッププレートとを密着させて加熱
ユニット内を密閉空間としている。このため、ハロゲン
ランプを連続通電すると、ハロゲンランプの雰囲気温
度、即ち加熱ユニット内の空気温度が次第に上昇して、
トッププレートの耐熱限界温度(600℃程度)および
ハロゲンランプのバルブを構成する石英ガラス管の耐熱
限界温度(850℃程度)を越えてしまう。
【0005】そこで、従来の電気調理器では、加熱ユニ
ット内の温度を検出する温度検出手段としてサーモスタ
ットを設け、このサーモスタットのオンオフに応じてハ
ロゲンランプの出力を制御するようにしていた。
【0006】具体的には、図12に示すように、サーモ
スタットはハロゲンランプの雰囲気温度が上限設定温度
まで上昇するとオフし、下限設定温度まで低下するとオ
ンする。そして、このサーモスタットのオンオフ信号は
制御装置たるマイクロコンピュータに入力され、該マイ
クロコンピュータにより、ハロゲンランプの出力がサー
モスタットのオン時には2KWに制御され、オフ時には
半分の1KWに制御される構成となっている。
【0007】この出力制御構成によれば、図12(a)
に実線で示すように、加熱ユニット内の温度は上限設定
温度と下限設定温度との間から大きく外れることがない
ので、トッププレートおよびハロゲンランプのバルブが
その耐熱限界温度にまで上昇することのないようになさ
れる。
【0008】なお、ハロゲンランプの雰囲気温度が上限
設定温度以上になったとき、該ハロゲンランプを断電せ
ずに、1KWの低出力状態にしておく理由は、断電する
と、調理に要する時間が長くなるので、これを防止する
ためである。また、それまでハロゲンランプにより明る
く照らされていたトッププレートが突然真っ暗になって
しまい、使用者に故障したのではないかという不安感を
抱かせることになるので、これを避ける意味もある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述した出力制御構成
によれば、金属製の鍋を用いて煮物を行うというような
通常の加熱調理の場合には、金属製の鍋は熱伝導性が良
いので、ハロゲンランプの出力が1KWに低減される
と、加熱ユニットからの放熱量(主として鍋側への伝達
熱量)がハロゲンランプの発熱量を上回るようになる。
この結果、ハロゲンランプの出力低減により、加熱ユニ
ット内の温度は下限設定温度まで低下するようになる。
【0010】しかしながら、例えば土鍋の中に小石を入
れて芋や栗などを焼くような場合、土鍋は熱伝導性が低
く、しかも土鍋は熱容量が大きく(小石も入ってい
る)、保温性も良い上、煮物調理とは異なり水の蒸発に
よる放熱もないから、加熱がある程度進むと、ハロゲン
ランプの出力が1KWに低減されても、熱伝導性の良い
金属製の鍋とは逆に、ハロゲンランプの発熱量が加熱ユ
ニットからの放熱量を上回る状態となり、その結果、加
熱ユニット内の温度は下限設定温度まで低下せず、逆に
図 (a)に二点鎖線で示すように、上限設定温度を越
えて上昇するようになる。そして、最終的には、加熱ユ
ニット内の温度が異常に高くなり、トッププレートおよ
びハロゲンランプのバルブがその耐熱限界温度以上にな
って損傷を受けることとなる。
【0011】本発明は上記の事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、熱伝導性、保温性の良い調理容器を用
いて加熱調理を行っても、ランプヒータの雰囲気温度が
異常に高くなるおそれのない電気調理器を提供するにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記問題を解消するため
に請求項1記載の本発明の電気調理器は、ランプヒータ
を熱源とし、その上方をトッププレートで覆って、該ト
ッププレート上に置いた鍋等の調理容器を加熱するもの
において、前記ランプヒータの雰囲気温度を検出する温
度検出手段を設け、前記ランプヒータの通電開始に伴い
該ランプヒータを前記温度検出手段が上限設定温度を検
出したとき高出力状態から低出力状態に切り替え且つ下
限設定温度を検出したとき低出力状態から高出力状態に
切り替えると共に上限設定温度を検出する度に高出力状
態の出力値を漸減させるように制御する制御手段を設
け、制御手段は、前記温度検出手段の上限設定温度検出
により、前記ランプヒータを低出力状態に切り替えた
後、所定時間内に前記温度検出手段が下限設定温度を検
出しないとき、前記ランプヒータの出力を更に低い一定
の低出力値に下げるように構成されていることを特徴と
するものである。
【0013】請求項2記載の電気調理器では、制御手段
は、ランプヒータの出力を一定の低出力値に下げた後、
所定時間内に温度検出手段が下限設定温度を検出したと
き、ランプヒータを高出力状態に戻して通電開始に伴う
制御と同様に制御し、所定時間内に温度検出手段が下限
設定温度を検出しないときには、ランプヒータを断電す
るように構成されていることを特徴とするものである。
【0014】
【作用】上記手段の本発明によれば、加熱開始によりラ
ンプヒータが高出力状態で通電されると、ランプヒータ
の雰囲気温度が次第に上昇する。そして、温度検出手段
が上限設定温度を検出するとランプヒータの出力が低減
され、これによりランプヒータの雰囲気温度が下限設定
温度まで低下すると、再びランプヒータが高出力状態と
なる、ということを繰り返す。そして、温度検出手段が
上限設定温度を検出する度に、ハロゲンランプの出力は
漸減される。これは、ランプヒータの出力(発熱量)
が、調理容器(被調理物を収容した鍋等)に奪われる熱
量と均衡する方向に自動調節されることを意味する。
【0015】一方、ランプヒータが低出力状態に切り換
えられると、通常の場合には、ランプヒータの発熱量の
方が調理容器側への伝達熱量より少なくなるので、ラン
プヒータの雰囲気温度は下限設定温度まで低下する。し
かしながら、土鍋などの熱伝導性の低い、保温性の良い
調理容器では、ランプヒータの発熱量が調理容器側への
伝達熱量を上回るようになるので、ランプヒータの雰囲
気温度は下限設定温度まで低下せず、逆に次第に上昇す
るようになる。すると、所定時間内に温度検出手段が下
限設定温度を検出しないこととなるので、制御手段はラ
ンプヒータの出力を一定の低出力値に下げる。従って、
ランプヒータの雰囲気温度は低下してゆくようになる。
【0016】そして、その後、所定時間内に温度検出手
段が下限設定温度を検出すると、制御手段はランプヒー
タを通電開始に伴う制御と同様に制御するので、低出力
のまま放置されるおそれがない。
【0017】また、ランプヒータの出力が低出力値に下
げられた後、所定時間内に温度検出手段が下限設定温度
を検出しない場合には、ランプヒータを断電するので、
ランプヒータの雰囲気温度が高いのまま長い時間放置さ
れるおそれがない。
【0018】
【実施例】以下本発明の第1の実施例を図1ないし図9
に基づいて説明する。
【0019】まず図5に示すように、電気調理器の外枠
1は、偏平な矩形箱状に形成され、その内部の例えば3
箇所に加熱ユニット2が配設されている。これら加熱ユ
ニット2は、図6および図7に示すように、ランプヒー
タであるハロゲンランプ3を複数本、例えば4本ずつ長
円形の上下両断熱体4、5により挟み付け、その有底の
下断熱体5を受皿6を介して外枠1の内底面に固定して
構成されている。なお、これら4本のハロゲンランプ3
の合計最大出力は例えば2KWに設定されている。
【0020】そして、各加熱ユニット2の上断熱体4の
上面は、一枚の耐熱ガラス等の透光性を有したトッププ
レート7により覆われており、そのトッププレート7は
上断熱体4に密着されて加熱ユニット2内を密閉してい
る。この密閉された加熱ユニット2内の温度、従ってハ
ロゲンランプ3の雰囲気温度は温度検出手段としてのサ
ーモスタット8により検出される。
【0021】上記サーモスタット8は、金属製の外管内
に温度変化により伸縮する金属棒(図示せず)を配設し
てなる感熱部9と、この感熱部9の金属棒の伸縮により
オンオフされるスイッチ部10とから構成されていて、
感熱部9は加熱ユニット2内に配置され、スイッチ部1
0は加熱ユニット2外に配設されている。そして、この
サーモスタット8のオフ設定温度(上限設定温度)は7
50℃、オン設定温度(下限設定温度)は700℃とな
るように構成されている。従って、サーモスタット8
は、加熱ユニット2内の温度が750℃に上昇するまで
はオン期間とされ、オン動作後に加熱ユニット2内の温
度が700℃に低下するまではオフ期間とされる。
【0022】また、外枠1上には、トッププレート7と
並べて操作パネル11が設けられている。この操作パネ
ル11には、図8に示すように、加熱開始および停止の
ための「入」および「切」の各スイッチ12および1
3、ハロゲンランプ3の出力すなわち発熱量(入力量に
略同じ)調整用の「入力up」および「入力down」の各ス
イッチ14および15が設けられていると共に、ハロゲ
ンランプ3の出力の大きさを表示するための発光ダイオ
ード16が複数個設けられている。この場合、「入力u
p」および「入力down」の両スイッチ14および15に
よって調整可能なハロゲンランプ3の出力は、その最大
出力たる2KWから1.6KWまでの範囲に設定されて
いる。
【0023】なお、以上の各種スイッチ12〜15およ
び発光ダイオード16は各加熱ユニット2に一対一の関
係で設けられているが、図面では便宜上1つの加熱ユニ
ットに対応するもののみ示した。
【0024】この電気調理器の電気回路構成は図9に示
す通り(一つの加熱ユニットについてのみ示す)、加熱
ユニット2の4本のハロゲンランプ3は交流電源17に
並列に接続されており、該ハロゲンランプ3群は、制御
手段としてのマイクロコンピュータ18により制御され
る。なお、マイクロコンピュータ18は交流電源17に
接続された定電圧回路19から電力の供給を受けるよう
になっている。また、定電圧回路19とマイクロコンピ
ュータ18との間には、電源投入時に定電圧回路19が
所定電圧以上になったことを検出してマイクロコンピュ
ータ18を初期化するイニシャライズ回路20が設けら
れている。
【0025】上記マイクロコンピュータ18は、電気調
理器が備える各種の電気部品を制御するもので、前記サ
ーモスタット8および各種のスイッチ12〜15からの
信号を受け、この入力信号に応じて前記発光ダイオード
16を通断電すると共に、ハロゲンランプ3群と直列に
接続されたトライアック21を駆動回路22を介して制
御することによりハロゲンランプ3群を制御するように
なっている。
【0026】この場合、マイクロコンピュータ18は、
「入」スイッチ12が操作されると、「切」スイッチ1
3が操作されるまでハロゲンランプ3を通電状態とす
る。この通電中におけるハロゲンランプ3の出力は、サ
ーモスタット8のオン期間では高出力、オフ期間では低
出力、例えば高出力時の1/2の出力に制御される。な
お、ハロゲンランプ3の出力制御は、トライアック21
を介する位相制御によって行われる。
【0027】そして、サーモスタット8のオン期間中に
おけるハロゲンランプ3の出力(高出力状態での出力)
は、「入力up」および「入力down」の両スイッチ14お
よび15により設定するようになっており、その設定さ
れた出力は、通電開始以後、サーモスタット8からの信
号によって切換えられるようになっている。
【0028】即ち、マイクロコンピュータ18は、ハロ
ゲンランプ3の通電後、サーモスタット8が上限設定温
度を検出してオフすると、その都度、ハロゲンランプ3
の高出力状態での出力を、その最大出力(2KW)の5
%(0.1KW)ずつ漸減させるようにプログラムされ
ている。この場合、ハロゲンランプ3の出力の漸減は一
定の出力値例えば1.6KW以上の範囲において行わ
れ、1.6KWまで低下したときには、それ以後サーモ
スタット8がオフしてもオン期間中は1.6KWのまま
とされるようにプログラムされている。従って、ハロゲ
ンランプ3の出力を高低切り替えて制御する状態(高低
切替え制御)において、低出力状態での出力値は0.8
KWが下限となる。
【0029】また、マイクロコンピュータ18は、タイ
マープログラムなどによって計時動作を行うタイマー機
能を有している。そして、サーモスタット8が上限設定
温度を検出してオフした時点から計時動作を開始し、そ
の後、所定時間T(例えば15分)以内にサーモスタッ
ト8が下限設定温度を検出してオンしない場合、ハロゲ
ンランプ3の出力を、高低切替え制御における低出力状
態の下限出力値である0.8KWよりも低い一定の低出
力値、例えば0.5KWに下げるように構成されてい
る。
【0030】次に上記構成の作用を図1および図3のタ
イムチャートを参照しながら説明する。
【0031】なお、この図1および図3のタイムチャー
トは、図2に示すように熱伝導性の低い土鍋23に小石
24を入れて芋25を焼く場合と、図4に示すように熱
伝導性の良い金属鍋26により煮物調理を行う場合とを
示したものである。
【0032】まず、熱伝導性の良い金属鍋26の場合を
示す図3により説明するに、加熱調理を開始すべく、
「入」スイッチ12を操作し、「入力up」スイッチ14
或いは「入力down」スイッチ15を操作してハロゲンラ
ンプ3の高出力状態の出力を設定する。
【0033】今、ハロゲンランプ3の高出力状態での出
力をその最大出力である2KWに設定したとする。する
と、まずハロゲンランプ3は2KWの高出力で発熱し、
その熱がトッププレート7上に置かれた鍋26に輻射に
より、或いはトッププレート7を介する伝導により伝え
られ、該鍋26が加熱される一方、加熱ユニット2内の
温度も急速に上昇する。そして、加熱ユニット2内の温
度が上限設定温度以上になると、サーモスタット8がオ
フし、このオフ信号を受けてマイクロコンピュータ18
がハロゲンランプ3の出力を半減させて1KWの低出力
状態に切り換える(図3のt1 時点)。
【0034】これにより加熱ユニット2内が下限設定温
度まで下がると、サーモスタット8がオンするため、ハ
ロゲンランプ3が前回の高出力時より0.1KW低下し
た1.9KWの出力で発熱する(図3のt2 時点)。す
ると、加熱ユニット2内の温度が再度上限設定温度にま
で上昇して、サーモスタット8が再度オフし(第3図t
3 時点)、ハロゲンランプ3の出力が半分の0.95K
Wに低下される。これにより加熱ユニット2内の温度が
低下し、再度サーモスタット8がオンすると、ハロゲン
ランプ3が前回の高出力時の出力より0.1KW低下し
た1.8KWの出力で発熱するように通電される(図3
のt4 時点)、というようにサーモスタット8がオフす
る都度、ハロゲンランプ3の高出力時の出力が1.6K
Wとなるまで0.1KWずつ漸減される。
【0035】ところで、加熱ユニット3内の温度が上昇
することは、ハロゲンランプ3の出力(発熱量)が加熱
ユニット3からの放熱量(主として鍋26の吸収熱量)
を上回っているからである。そして、ハロゲンランプ3
の高出力状態での出力がサーモスタット8のオフ動作の
度に漸減されることは、ハロゲンランプ3の発熱量が鍋
26の吸収熱量に近付くことを意味する。
【0036】このため、ハロゲンランプ3の高出力状態
での出力が例えば1.8KWに減少されたとき、その発
熱量と鍋26の吸収熱量とが均衡した状態になったとす
ると、図3に二点鎖線で示すように、以後、加熱ユニッ
ト2内の温度は上限および下限の両設定温度間の温度に
維持されるようになる。このため、サーモスタット8は
オフせず、ハロゲンランプ3は加熱終了時まで1.8K
Wの出力状態に維持される。
【0037】また、図3に実線で示すように、ハロゲン
ランプ3の高出力状態での出力が1.6KWに下がって
も、なおハロゲンランプ3の発熱量が鍋26の吸収熱量
を上回っていた場合には、その後もサーモスタット8は
オンオフする。しかしながら、ハロゲンランプ3の発熱
量が鍋26の吸収熱量に近付いているため、そのオンオ
フの周期は長くなる。
【0038】一方、サーモスタット8が上限設定温度を
検出してオフすると、マイクロコンピュータ18は上述
のようにハロゲンランプ3を低出力状態に切り換えるこ
とに併せて、計時動作を開始する。ところが、熱伝導性
の良い鍋26では、ハロゲンランプ3が低出力状態にさ
れると、加熱ユニット2からの放熱量(主として鍋26
の吸収熱量)がハロゲンランプ3の発熱量を上回るよう
になる。
【0039】このため、加熱ユニット2内の温度は次第
に低下し、マイクロコンピュータ18が所定時間Tのカ
ウントを終了する前に下限設定温度まで下がるようにな
る。従って、マイクロコンピュータ18には所定時間T
の経過前にサーモスタット8からオン信号が入力される
こととなり、この結果、マイクロコンピュータ18はハ
ロゲンランプ3の出力を高低切り替えて制御する高低切
替え制御状態を維持する。
【0040】このように通常の熱伝導性の良い鍋を用い
て調理する場合には、ハロゲンランプ3が低出力にされ
ると、該ハロゲンランプ3の発熱量が加熱ユニット2か
らの放熱量よりも少なくなるため、加熱ユニット2内の
温度は必ず下限設定温度まで低下し、ハロゲンランプ3
が低出力にされたにもかかわらず、加熱ユニット2内の
温度が上昇するという事態は発生しない。
【0041】以上のようなハロゲンランプ3の出力制御
により、ハロゲンランプ3の発熱量を鍋26の吸収熱量
に近付けるように、且つ加熱ユニット2内の温度がハロ
ゲンランプ3およびトッププレート7を耐熱限界温度以
上とするような異常高温にならないようにしながら、加
熱調理が行われる。そして、所望の時間、鍋26を加熱
した後「切」スイッチ13を操作し、調理を終了する。
【0042】次に、熱伝導性の低い土鍋23の場合を図
1により説明するに、今、前述したと同様にして、ハロ
ゲンランプ3の出力を2KWに設定して加熱を開始した
とする。すると、トッププレート7上の土鍋23が加熱
されると共に、加熱ユニット2内の温度も急速に上昇
し、加熱ユニット2内の温度が上限設定温度になると、
サーモスタット8がオフするため、前述したと同様にハ
ロゲンランプ3が1KWの低出力状態に切り換えられる
(図1のt1 時点)。
【0043】これにより加熱ユニット2内が下限設定温
度まで下がると、サーモスタット8がオンするため、ハ
ロゲンランプ3が前回の高出力時より0.1KW低下し
た1.9KWの出力で発熱する(図1のt2 時点)とい
うように、サーモスタット8のオンおよびオフに応じて
ハロゲンランプ3が高出力状態および低出力状態に切り
換えられると共に、サーモスタット8がオフする度にハ
ロゲンランプ3の出力が0.1KWずつ漸減される。
【0044】一方、サーモスタット8が上限設定温度を
検出してオフすると、マイクロコンピュータ18は上述
のようにハロゲンランプ3を低出力状態に切り換えるこ
とに併せて、計時動作を開始する。しかしながら、加熱
開始当初は、ハロゲンランプ3の出力が低下されると、
熱伝導性の良い鍋26と同様に、ハロゲンランプ3の発
熱量の方が加熱ユニット2からの放熱量よりも少ない状
態にあるため、加熱ユニット2内は所定時間T内に下限
設定温度まで低下する。従って、マイクロコンピュータ
18はハロゲンランプ3の出力を高低切り替えて制御す
る高低切替え制御状態を維持する。
【0045】ところが、土鍋23の加熱が進むと、土鍋
23の熱伝導性は低く、しかも土鍋23は保温性が良い
上、煮物調理とは異なり水の蒸発により熱が奪われるこ
ともないため、ハロゲンランプ3の出力が低出力状態に
なっても、ハロゲンランプ3の発熱量の方が加熱ユニッ
ト2の放熱量を上回る状態となる。
【0046】このようにハロゲンランプ3の低出力状態
における発熱量の方が加熱ユニット2から土鍋23側へ
の伝達熱量を上回る状態となった後にサーモスタット8
がオフした時点を図1にt5 で示すと、そのサーモスタ
ット8のオフにより、ハロゲンランプ3の出力が低減さ
れても、加熱ユニット2内の温度は下限設定温度まで低
下せず、逆に温度上昇するようになるため、サーモスタ
ット8はオフ状態を維持したままとなる。
【0047】このため、マイクロコンピュータ18は、
時点t5 において、ハロゲンランプ3を低出力状態に切
り換えることに併せて、計時動作を開始すると、時点t
5 以降では、マイクロコンピュータ18はサーモスタッ
ト8からのオン信号を受けることのないまま所定時間T
のカウントを終了することとなる(この時点を図1にt
6 で示す)。
【0048】すると、マイクロコンピュータ18は所定
時間Tのカウント終了時点t6 でハロゲンランプ3の出
力を一定の低出力値である0.5KWに下げる。このハ
ロゲンランプ3の出力低減により、以後、加熱ユニット
2内の温度は次第に低下するようになり、この結果、加
熱ユニット2内の温度が異常に高くなることはなくな
り、トッププレート7およびハロゲンランプ3のバルブ
が耐熱温度以上になるおそれがない。
【0049】その後、加熱ユニット2内が下限設定温度
まで下がると、サーモスタット8がオンする(この時点
を図1にt7 で示す)。すると、マイクロコンピュータ
18はハロゲンランプ3の出力を通電開始当初の高出力
状態(この場合は2KW)に戻し、以後、通電開始に伴
い制御と同様の制御すなわちハロゲンランプ3の出力を
サーモスタット8のオンオフに応じて高低切り替える高
低切替え制御を行う。そして、サーモスタット8のオフ
によりハロゲンランプ3が低出力状態に切り替えられた
後、所定時間T内にサーモスタット8がオンしない場合
には、マイクロコンピュータ18は前述したと同様にし
てハロゲンランプ3の出力を0.5KWに低下させると
いうことを繰り返す。
【0050】このように本実施例によれば、サーモスタ
ット8がオフする度にハロゲンランプ3の出力を漸減さ
せるようにしたので、ハロゲンランプ3の出力を調理容
器の吸収熱量に均衡させる方向に自動調節することがで
きる。このため、土鍋23を用いた調理を行う場合、ハ
ロゲンランプ3の低出力状態において、加熱ユニット2
内の温度が下限設定温度まで低下せず、逆に上昇すると
いう事態の発生を極力防止できる。
【0051】そして、ハロゲンランプ3が低出力状態に
切り替えられても、加熱ユニット2内の温度が上昇する
という事態が発生した場合には、所定時間T経過後にハ
ロゲンランプ3の出力を更に低い一定の出力値(0.5
KW)に低減させるので、ハロゲンランプ3のバルブお
よびトッププレート7の損傷に至る重大事故の発生を防
止できる。この場合、T時間経過後にハロゲンランプ3
を断電し、その後再びサーモスタット8がオンしたt7
時点でハロゲンランプ3を再通電するように構成するこ
とも考えられるが、このようにすると、それまでハロゲ
ンランプ3により明るく照らされていたトッププレート
7が真っ暗になるので、使用者が調理終了と誤認し、
「切」スイッチ13を操作することなく放置するという
危険性がある。また、このような誤認をしないまでも、
調理終了までの時間が長くなるという問題を生ずるが、
本実施例ではこのような不具合は生じない。
【0052】図10および図11は本発明の第2の実施
例を示す。この第2の実施例が第1の実施例と異なると
ころは、ハロゲンランプ3の出力が一定の低出力値であ
る0.5KWに低減された後、更に所定時間T1 (例え
ば数分)経過するまでにサーモスタット8がオンしない
場合には、その時間T1 が経過した時点でハロゲンラン
プを断電するようにしたところにある。
【0053】すなわち、図10において、ハロゲンラン
プ3が低出力状態に切り替えられた後、所定時間T経過
するまでにサーモスタット8がオンせず、t6 時点でハ
ロゲンランプ3の出力が0.5KWに低減されたものと
する。すると、マイクロコンピュータ18は、更にこの
t6 時点からの経過時間をカウントし始める。そして、
図1に二点鎖線で示すように、T1 時間内にサーモスタ
ット8がオンした場合(この時点を図10にt8 で示
す)には、時間T1 が経過した時点t9 で前記第1の実
施例と同様に、ハロゲンランプ3の出力を通電開始当初
の高出力状態(この場合は2KW)に戻し、以後、ハロ
ゲンランプ3の出力をサーモスタット8のオンオフに応
じて高低切り替える高低切替え制御状態を維持する。そ
して、サーモスタット8のオフによりハロゲンランプ3
が低出力状態に切り替えられた後、所定時間T内にサー
モスタット8がオンしない場合には、マイクロコンピュ
ータ18はハロゲンランプ3の出力を0.5KWに低下
させる、ということを繰り返す。
【0054】一方、図10に実線で示すように、t6 時
点からT1 時間内にサーモスタット8がオンすることな
くオフ状態を維持したままになっている場合には、マイ
クロコンピュータ18はその時間T1 が経過した時点t
9 でハロゲンランプ3を断電すると共に、図11に示す
ように操作パネル11に設けられた異常報知ランプ27
を点灯させる。そして、使用者はこの異常報知ランプ2
7の点灯により過熱ユニット2内が過熱状態にあったこ
とに気付き、例えば「入力down」スイッチ15を操作し
てハロゲンランプ3の出力を下げ、再び「入」スイッチ
12を操作して加熱を再開する。
【0055】このように本実施例によれば、ハロゲンラ
ンプ3の出力を低出力値に低減させても、サーモスタッ
ト8が所定時間T1 内にオンしないときには、ハロゲン
ランプ3を断電するようにしたので、加熱ユニット2内
の温度が長い時間下限設定温度以上のまま放置されるこ
とがなく、ハロゲンランプ3およびトッププレート7の
保護に万全を期すことができる。すなわち、ハロゲンラ
ンプ3の出力を一定の低出力値(0.5KW)に低減さ
せても、サーモスタット8がオンしないことは、加熱ユ
ニット2内の温度が長い時間下限設定温度以上のまま放
置されることを意味する。そして、その時間によっては
ハロゲンランプ3のバルブやトッププレート7に悪影響
を及ぼす。しかしながら、本実施例では加熱ユニット2
内の温度が長い時間下限設定温度以上のままとなるおそ
れはない。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば次の
ような効果を得ることができる。
【0057】請求項1記載の電気調理器では、ランプヒ
ータを低出力状態に切り替えた後、所定時間内に温度検
出手段が下限設定温度を検出しないとき、ランプヒータ
の出力を更に低い一定の低出力値に下げるように構成し
たことにより、熱伝導性、保温性の良い調理容器を用い
て加熱調理を行っても、ランプヒータの雰囲気温度が異
常に高くことを防止できる。
【0058】請求項2記載の電気調理器では、ランプヒ
ータの出力を一定の低出力値に下げた後、所定時間内に
温度検出手段が下限設定温度を検出したとき、ランプヒ
ータを通電開始に伴う制御と同様に制御し、所定時間内
に温度検出手段が下限設定温度を検出しないときには、
ランプヒータを断電するように構成したことにより、ラ
ンプヒータが低出力のまま放置されることがなく、しか
も所定時間内に温度検出手段が下限設定温度を検出しな
い場合には、ランプヒータを断電するので、ランプヒー
タの雰囲気温度が高いまま長い時間放置されるおそれが
なく、ランプヒータおよびトッププレートの保護に万全
を期すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例において土鍋を加熱する
場合におけるハロゲンランプの出力制御形態、ハロゲン
ランプの雰囲気温度変化、サーモスタットのオンオフ変
化の関連を示す図
【図2】土鍋を加熱する場合の部分縦断側面図
【図3】通常の金属鍋を加熱する場合の図1相当図
【図4】通常の金属鍋を加熱する場合の図2相当図
【図5】電気調理器全体の概略を示す斜視図
【図6】加熱ユニット部分の縦断正面図
【図7】加熱ユニットの斜視図
【図8】スイッチ部分の平面図
【図9】電気回路構成図
【図10】本発明の第2の実施例を示す図1相当図
【図11】図8相当図
【図12】従来例を示す図1相当図
【符号の説明】
2は加熱ユニット、3はハロゲンランプ(ランプヒー
タ)、7はトッププレート、8はサーモスタット(温度
検出手段)、18はマイクロコンピュータ(制御手段)
である。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F24C 7/04 301

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ランプヒータを熱源とし、その上方をト
    ッププレートで覆って、該トッププレート上に置いた鍋
    等の調理容器を加熱するものにおいて、前記ランプヒー
    タの雰囲気温度を検出する温度検出手段と、前記ランプ
    ヒータの通電開始に伴い該ランプヒータを前記温度検出
    手段が上限設定温度を検出したとき高出力状態から低出
    力状態に切り替え且つ下限設定温度を検出したとき低出
    力状態から高出力状態に切り替えると共に上限設定温度
    を検出する度に高出力状態の出力値を漸減させるように
    制御する制御手段とを具備し、前記制御手段は、前記温
    度検出手段の上限設定温度検出により、前記ランプヒー
    タを低出力状態に切り替えた後、所定時間内に前記温度
    検出手段が下限設定温度を検出しないとき、前記ランプ
    ヒータの出力を更に低い一定の低出力値に下げるように
    構成されていることを特徴とする電気調理器。
  2. 【請求項2】 制御手段は、ランプヒータの出力を一定
    の低出力値に下げた後、所定時間内に温度検出手段が下
    限設定温度を検出したとき、ランプヒータを高出力状態
    に戻して通電開始に伴う制御と同様に制御し、所定時間
    内に温度検出手段が下限設定温度を検出しないときに
    は、ランプヒータを断電するように構成されていること
    を特徴とする請求項1記載の電気調理器。
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