JP2833295B2 - 風呂追い焚き電気温水器 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電気熱源による風呂追
い焚き電気温水器に関連するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、電気温水器を風呂への給湯に利用
する場合図４に示すような装置がある。図４において、
貯湯槽１の給水口２は減圧弁３を介して給水源に接続さ
れる。貯湯槽１内にはヒーター４が設けられ、出湯口５
から浴槽６への混合栓７に導かれる。混合栓７の水側は
給水源に接続される。

【０００３】上記構成において、貯湯槽１には深夜電力
を用いたヒーター４により湯が貯められている。浴槽へ
の湯張り時には混合栓７を調節して適温の湯が給湯され
る。浴槽水を使用後、湯温が低下した状態から適温に回
復する場合、混合栓７を高温設定にし貯湯槽１の高温湯
を浴槽６へ差し湯して浴槽の湯温を上げていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】このような従来の電気
温水器では、浴槽６への湯張りや温度調節を手動で行う
必要があり不便であり、かつ貯湯槽１の高温湯がなくな
った場合に浴槽湯の追い焚きができないという課題があ
った。またこのような風呂装置では冬期には混合栓や、
これに接続された水側、湯側の配管機は寒気にさらされ
凍結すると使用不能の状態になり湯張りも差し湯もでき
ないという課題もあった。

【０００５】本発明は上記課題を解決するもので、湯張
りや温度調節を自動化し、利便性が高く、湯切れの不安
を解消するとともに冬期の凍結事故を防止した風呂追い
焚き電気温水器を提供することを目的としている。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、貯湯槽と、この貯湯槽内の水を加熱するヒ
ーターと浴槽水を加熱する追い焚きヒーターとポンプと
からなる浴槽の追い焚き回路と、貯湯槽の湯と水とを混
合する混合弁と、前記混合弁からの混合湯を注湯開閉弁
を介して前記追い焚き回路に接続した注湯回路と、前記
追い焚き回路に設けた温度検出器と、水位センサーと、
制御器とを設け、前記制御器は前記浴槽の水位を前記水
位センサーで検知して前記浴槽に水がある場合は前記ポ
ンプを短時間運転し前記追い焚き回路の正確な水温を前
記温度検出器で検知し所定水温以下の時に前記ポンプを
連続して運転し前記追い焚き回路の凍結防止を行うよう
制御するものである。

【０００７】

【作用】本発明は上記した構成により、冬期の凍結防止
のため浴槽の水が設定水位以上で設定温度以下の場合だ
けポンプを運転することにより、むだにポンプを空転さ
せない。

【０００８】

【実施例】以下本発明の一実施例を図面とともに説明す
る。図１は本発明の一実施例の風呂追い焚き電気温水器
の構成図である。同図において貯湯槽１の出湯口５から
の湯及び減圧弁３からの給水が混合弁８に接続される。
浴槽６の接続アダプター９から戻り管１０とポンプ１１
と二方弁１２と追い焚きヒーター１３及び往き管１４で
浴槽６に戻る追い焚き回路が構成される。追い焚き回路
には温度検出器１５及び水位センサー１６が設けられ
る。混合弁８の出口から注湯開閉弁１７、逆止弁１８を
介して追い焚き回路に接続される。また、注湯回路には
真空破壊弁１９が設けられ給水源と浴槽６の縁切りがさ
れている。

【０００９】上記構成において、自動注湯時、二方弁１
２を閉止し、ポンプ１１を停止の状態で注湯開閉弁１７
を開く。混合弁８で適温に調節された混合湯は追い焚き
回路の往き管１４を経て接続アダプター９より浴槽６に
注がれる。水位センサー１６が接続された戻り管１０に
は二方弁１２で一端を閉塞されているので接続アダプタ
ー９からの浴槽湯の水圧が伝わり水位センサー１６で圧
力が検出される。図２は自動注湯時の水位センサー１６
の検出信号の変化を示す。浴槽６の水面が接続アダプタ
ー９に達するまでは戻り口が大気に開放されているため
ａのとおり圧力の変化はない。水面が接続アダプター９
に達すると戻り口が湯でつかり、点ｂより以後アダプタ
ーからの水位の変化が検出される。点ｂの検出後二方弁
１２を開き戻り管１０にも湯を流す。一定時間後注湯開
閉弁１７を閉止し、ポンプ１１を運転し追い焚き回路に
浴槽水を循環して追い焚き回路に残っている空気を排出
する。その後二方弁１２を閉止しポンプ１１を停止する
と、水位センサー１６の信号は点ｃとなる。点ｃの信号
を基準信号とし、再び注湯開閉弁１７を開いて注湯を再
開する。その後点ｃからの信号の増加が設定水位となる
点ｄで注湯開閉弁１７を閉止し浴槽６への注湯を自動停
止する。

【００１０】その後浴槽６の湯を使い水位が低下し、水
位信号が点ｅとなると、再び注湯開閉弁１７を開いて浴
槽６に注湯し、浴槽水位が設定水位となる点ｄまで自動
補水する。

【００１１】浴槽６の湯温が低下した場合、二方弁１２
を開きポンプ１１を運転するとともに追い焚きヒーター
１３に通電して浴槽湯を循環加熱する。戻り管１０から
の浴槽湯の温度は温度検出器１５で検出され、設定温度
に達した時点で追い焚きヒーター１３の通電を停止し、
ポンプ１１の運転を停止し追い焚きは自動停止する。追
い焚きの開始は手動の操作、あるいは一定時間毎にポン
プ１１を運転し温度検出器１５で浴槽湯の温度を検出し
て設定温度以下となった場合に行うようにできる。

【００１２】さらに、貯湯槽１の高温湯が充分にある場
合は、混合弁８の設定温度を高温にし、注湯開閉弁１７
を開き高温湯を浴槽６に注湯する差し湯運転を行うこと
もできる。

【００１３】次に冬期の凍結防止運転の制御方法を図３
を用いて説明する。冬期は入浴完了後も風呂の水を抜か
ないよう使用者に指導している。そこでリモコンの凍結
防止スイッチ１９をＯＮにすると、制御器２０は一定時
間経過後（３０分〜１時間程度）風呂の水位を測定す
る。このときの水位が基準信号の点Ｃ以上であればポン
プを短時間（３〜５分程度）運転し、風呂回路の配管及
び浴槽６の水の正確な温度を温度検出器１５で測定す
る。

【００１４】この水温が設定温度５℃以下であれば放置
しておくと間もなく凍結し破損事故となるから、制御器
２０はポンプ１１の運転を継続する。そして外気温度が
上昇し水温が設定温度以上になるとポンプ１１は停止す
るよう制御している。使用者が誤って浴槽６の水を抜い
てしまった場合は、水位センサー１６が点Ｃ以下を検知
するのでポンプ１１の空転を防止するためポンプ１１の
運転をしないよう制御している。このように本発明の実
施例の風呂追い焚き電気温水器によれば、電気温水器に
よる浴槽６への湯張りを適温適量で自動的に行うことが
でき、自動補水もできる。さらに追い焚きヒーター１３
により、貯湯槽１の湯を使わず浴槽湯の追い焚きを自動
的にでき貯湯槽１の湯切れの心配がない。貯湯槽１の湯
が充分にある場合には、高温差し湯を行うこともできる
という効果が得られるものである。

【００１５】さらに冬期の低外気温時にも浴槽水があれ
ば水位センサー１６と温度検出器１５でポンプ１１を制
御することにより、合理的で信頼性の高い凍結防止運転
ができるものである。

【００１６】

【発明の効果】以上の実施例から明らかなように本発明
は浴槽の追い焚き回路に設けた温度検出器と水位センサ
ーとで構成し、そして浴槽水の有無を判断してからポン
プの凍結防止運転を制御器で行えるから、無駄にポンプ
を空転させる事なく、長期にわたりポンプを故障させず
に使用でき高い信頼性が確保できる。また深夜にポンプ
の空転による異常音を発生させることもなく静かな装置
を提供できるなど実用面での効果は極めて高い。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の風呂装置を示す構成図

【図２】同風呂装置の水位検出の動作を示すグラフ

【図３】同風呂装置の凍結防止運転の制御フロー図

【図４】従来例の風呂装置の構成図

【符号の説明】

１ 貯湯槽 ４ ヒーター ６ 浴槽 ８ 混合弁 １１ ポンプ １３ 追い焚きヒーター １５ 温度検出器 １６ 水位センサー １７ 注湯開閉弁

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) F24H 1/00 301 F24H 1/00 602

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】貯水槽と、この貯湯槽内の水を加熱するヒ
   ーターと、浴槽に接続され、かつ浴槽水を加熱する追い
   焚きヒーターとポンプを有する追い焚き回路と、前記貯
   湯槽の湯と水とを混合する混合弁と、前記混合弁から注
   湯開閉弁を介して前記追い焚き回路に接続した注湯回路
   と、前記追い焚き回路に設けた温度検出器と水位センサ
   ーと、制御器とを備え、前記制御器は前記浴槽の水位を
   前記水位ンサーで検知して前記ポンプの凍結防止運転の
   必要性を判断するよう制御してなる風呂追い焚き電気温
   水器。