JP2833282B2 - エレクトロルミネッセンス表示装置とその製造方法 - Google Patents

エレクトロルミネッセンス表示装置とその製造方法

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JP2833282B2
JP2833282B2 JP3207071A JP20707191A JP2833282B2 JP 2833282 B2 JP2833282 B2 JP 2833282B2 JP 3207071 A JP3207071 A JP 3207071A JP 20707191 A JP20707191 A JP 20707191A JP 2833282 B2 JP2833282 B2 JP 2833282B2
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insulating
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朋之 河島
春隆 谷口
久人 加藤
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    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/12Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces
    • H05B33/22Light sources with substantially two-dimensional radiating surfaces characterised by the chemical or physical composition or the arrangement of auxiliary dielectric or reflective layers
    • HELECTRICITY
    • H05ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H05BELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
    • H05B33/00Electroluminescent light sources
    • H05B33/10Apparatus or processes specially adapted to the manufacture of electroluminescent light sources

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  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、マンガンを含む硫化亜
鉛等からなる薄い発光膜を中間に挟んで薄膜を積層した
構造のエレクトロルミネッセンス(以下、ELという)
形の表示装置ないしは表示パネルであって、比較的低い
表示電圧で表示駆動するに適するものおよびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】上述の薄膜積層構造を備えるEL表示装
置は、その表示面内にEL発光画素をマトリックス状に
多数個組み込んだ大画面の可変表示が可能ないわゆるフ
ラットパネル構造のもので、計算機等の薄形かつ軽量で
自己発光性の特長をもつ文字や図形の表示装置として広
く利用されるに至っている。周知のようにEL表示装置
では、所定の発色用の発光中心としてマンガンや稀土類
の原子を含む硫化亜鉛等の母材からなる発光膜に電界を
掛けた時に生じるEL発光を利用するが、発光膜に電界
を直接に掛けると発光効率の低下や劣化が生じやすいの
で、必ずその両側ないしは片側に誘電体であるふつうは
無機絶縁物からなる薄い絶縁膜を配設し、表示電圧をこ
の薄膜積層体に対して掛けるようにする。以下、よく知
られていることではあるが、図4を参照しながら発光膜
を中間に挟んだかかる薄膜積層構造のEL表示装置を簡
単に説明する。
【0003】図4に端部の拡大断面により示されたフラ
ットパネル状のEL表示装置10は、透明なガラス板等か
らなる絶縁基板1と,その表面上に図の左右方向に多数
並ぶ前後方向に細長いストライプ状パターンに形成され
た透明な導電性のインジウム錫酸化物等からなるごく薄
い透明電極膜2と,それを覆う窒化シリコン等の無機絶
縁物からなる数千Åの膜厚の絶縁膜3と,その上に配設
されたマンガンを含む硫化亜鉛等からなる数千Åの膜厚
の発光膜4と,絶縁膜3と発光膜4を覆う上と同様な絶
縁膜5と,その上に図の左右方向に細長いストライプ状
パターンで図の前後方向に多数並べて配設されたアルミ
等からなる数千Åの膜厚の裏面電極膜6とを備えてな
る。
【0004】かかるEL表示装置10に対する表示電圧DV
は、透明電極膜2と裏面電極膜6の間にふつうは図示の
ように表示上のフレーム周期ごとに正負に切り換わる極
性で与えられ、これによる電界下で発光膜4中のこれら
の両電極2と6の各交差部に対応する部分を表示上の各
画素として発生するEL発光が表示光DLとして透明な絶
縁基板1側から取り出される。
【0005】上述の絶縁膜3や5用の無機絶縁物として
は、上述の窒化シリコンのほか酸化タンタル, 酸化イッ
トリューム, アルミナ, 酸化シリコン等を適宜用いるこ
とができ、いずれの場合にもそれらの成膜には従来から
スパッタ法やCVD法を利用するのが通例である。ま
た、発光膜4用の母材には上述の硫化亜鉛のほかに硫化
カルシウム,硫化ストロンチウム等を用い、発光中心用
原子にもマンガンのほか必要な発光色に応じて種々の稀
土類元素を用いることができ、いずれの場合にも発光膜
4の成膜には電子ビーム蒸着法を利用するのが通例であ
る。なお、図4のように発光膜4の両側に絶縁膜3と5
を配設する必要は必ずしもなく、それらの内の一方,と
くに後者を省略することが可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述の薄膜
積層構造の従来のEL表示装置では、その駆動に要する
表示電圧が高いために表示駆動回路が大形化して高価に
つきやすい問題がある。すなわち、図4のように発光膜
4の両側に絶縁膜3および5を配設する積層構造のEL
表示装置10の場合、それに実用上充分な発光輝度の表示
をさせるには従来から 200V以上の表示電圧が必要で、
これに応じて表示駆動用の集積回路装置に例えば 300V
程度の耐圧が必要となるためそのチップサイズが大形化
し, 従ってかなり高価に付くのが避けられない。
【0007】EL表示装置の表示電圧を下げるにはその
薄膜積層構造の全体厚みを縮小するのがもちろん最も簡
単であるが、発光膜4の膜厚を必要な発光輝度を得るた
めに最低な4000〜5000Å程度に抑え、かつ絶縁膜3と5
をそれぞれ3000Å程度の膜厚にしてその内部電界強度を
105 V/cm以上まで高めても、なお表示電圧を 200V以
下に下げるのは困難であり、これ以上薄くすると使用中
に絶縁破壊が発生するおそれが著しく増大する。また、
絶縁膜3と5の内の一方を省略すれば表示電圧の低減が
可能ではあるが、一方を省略すると他方の膜厚を若干と
も増やす必要があるので実際上の効果はそれほど大きく
なく、むしろ絶縁破壊や発光輝度の劣化が起こりやすく
なる信頼性への悪影響の方が問題になって来る。
【0008】本発明はかかる従来からの問題点を解決し
て、薄膜積層構造のEL表示装置の駆動に要する表示電
圧を低減させることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この目的は、本発明のE
L表示装置によれば、その薄膜積層構造中の発光膜に接
する絶縁膜を表示電圧による電界の方向に沿って伸びる
柱状結晶の集合組織をもつ無機絶縁物の薄膜とすること
により、また本発明のその製造方法によれば、発光膜に
接する絶縁膜の無機絶縁物をプラズマのふん囲気内で柱
状結晶が絶縁膜の膜厚に相当する高さに成長する限界圧
力以上のふん囲気圧力の下で堆積させることによって達
成される。
【0010】上記構成にいう絶縁膜用の無機絶縁物には
窒化シリコン, 酸化タンタル, 酸化イットリューム, ア
ルミナ, 酸化シリコン等を用いることができ、無機絶縁
物が窒化シリコンの場合は20mTorr程度以上の, 酸化タ
ンタルの場合は40mTorr程度以上のそれぞれプラズマの
ふん囲気圧力下で堆積させることにより、柱状結晶が集
合した組織の薄膜を絶縁膜として成膜できる。かかる柱
状結晶組織をもつ薄膜を絶縁膜用に成膜ないし堆積させ
るには、無機絶縁物の主構成成分用材料としてのシリコ
ンやタンタルをターゲットとしかつ窒素や酸素を反応ガ
スとする反応性スパッタ法を利用するのが最も有利であ
り、このほか無機絶縁物の構成成分ガスを混合した反応
ガスを用いるプラズマCVD法や無機絶縁物をターゲッ
トとするスパッタ法を利用することができ、さらにはタ
ーゲットを電子ビームで加熱することにより堆積速度を
向上することも可能である。
【0011】
【作用】本発明は、無機絶縁物がその組織上の結晶の配
向により誘電率が異なり、かつ絶縁膜の誘電率を高めれ
ば表示電圧中の発光膜に掛かる電圧分が増加することに
着目して、絶縁膜用の無機絶縁物を電界の方向に配向さ
れた柱状結晶の集合組織とすることによって表示電圧の
低減に成功したものである。
【0012】すなわち、発光膜と絶縁膜との積層構造に
掛かる表示電圧は両者により主にはいわゆる容量分割に
よって分担されるものと考えられ、各膜が分担する電圧
分はその膜厚に比例し誘電率に反比例する。従って、絶
縁膜の誘電率を高めるとその電圧分担が減少して発光膜
の電圧分担がその分増加するので、表示電圧のいわば利
用効率が向上して所望のEL発光量を得るに必要な電圧
を発光膜に掛けるため絶縁膜との積層構造に与えるべき
表示電圧が減少する。一方、かかる絶縁膜用の無機絶縁
物の誘電率はその組織中の結晶粒の配向がランダムな場
合はあまり高くないが、配向がよく揃っている場合はそ
の数倍程度にも高くなるので、本発明のEL表示装置で
は絶縁膜を上述のように柱状結晶の集合組織をもつ無機
絶縁物で構成することにより、表示電圧を無機絶縁物の
種類によって若干異なるが従来のほぼ半分以下に減少さ
せることができる。
【0013】無機絶縁物のかかる結晶粒の配向組織はも
ちろんその成膜ないし堆積時の条件により異なるが、本
願の発明者達はその配向が堆積時のふん囲気の圧力によ
ってとくに大きく異なり、従来の堆積時のふん囲気圧力
下では非晶質ないしは配向が不定な組織になるが、各無
機絶縁物について固有なある限界圧力値以上,例えば窒
化シリコンでは20mTorr程度,酸化タンタルでは40mTo
rr程度以上にふん囲気圧力を上げると結晶粒の配向が良
好な組織が得られることを見出した。この圧力条件はス
パッタ法やCVD法等の堆積方法によりあまり差はない
が、プラズマのふん囲気内で堆積させるのが望ましい。
従って本発明方法では、前項にいうように絶縁膜用の無
機絶縁物をプラズマのふん囲気内で柱状結晶が成長する
限界圧力以上のふん囲気圧力下で堆積させる。
【0014】
【実施例】図を参照して本発明の実施例を説明する。図
1は本発明によるEL表示装置の一部拡大断面図、図2
と図3は絶縁膜用にそれぞれ窒化シリコンと酸化タンタ
ルを堆積させた実験結果を示すEL表示装置の発光特性
線図であり、前に説明した図4に対応する部分には同じ
符号が付けられている。
【0015】図1に示す本発明のEL表示装置10では、
透明なガラス板である絶縁基板1の上面にインジウム錫
酸化物等の2000Å程度の膜厚の透明電極膜2を図の前後
方向に細長いストライプ状パターンで形成するのは従来
の図4と同じであるが、その上側のこの実施例では3000
Åの膜厚の絶縁膜3用に窒化シリコンや酸化タンタル等
の無機絶縁物を例えばスパッタ法によって図のようにそ
の柱状結晶3aが膜厚に相当する高さに成長された組織で
堆積させる。この上に配設する発光膜4は従来と同じで
あってよく、発光中心としてマンガンを 0.5%含む硫化
亜鉛等を通例のように電子ビーム蒸着法等により例えば
5000Åの膜厚に成膜し、 500〜600 ℃の温度下で熱処理
を施してその発光中心を活性化する。
【0016】この発光膜4の上側に配設される絶縁膜5
は場合により省略し, あるいはごく薄い保護膜で済ませ
ることが可能であるが、図1の実施例では絶縁膜3と同
様に柱状結晶5aの集合組織をもつ3000Åの膜厚の絶縁膜
5を発光膜4を両側から挟み込むように配設する。この
絶縁膜5の上側に図の左右方向に細長いストライプ状パ
ターンに形成されたアルミ等の裏面電極膜6を例えば50
00Å程度の膜厚で配設するのは従来と同じである。
【0017】以上のように構成された本発明のEL表示
装置10では、柱状結晶3aや5aの集合組織をもつ絶縁膜3
と5が従来の少なくとも数倍の高い誘電率をもち、発光
膜4の例えば20〜30程度の誘電率と比べてもかなり高め
になるので、それに賦与する表示電圧中のいわゆる容量
分割により発光膜4が分担する電圧の割合が従来より高
くなり、逆に絶縁膜3と5の分担電圧がその分減少して
表示電圧の利用効率が高まるので、この薄膜積層構造の
EL表示装置10の駆動に要する表示電圧を従来の半分以
下に低減することができる。また、発光膜4と絶縁膜3
や5の内部電界強度は容易にわかるようにそれらの誘電
率に反比例するので、発光膜4に所望のEL発光輝度を
得るため必要な電界強度を与えた時に絶縁膜3や5に掛
かる電界強度が低減され、EL表示装置の使用中に絶縁
膜3や5が絶縁破壊するおそれを減少させてその長期信
頼性を向上させることができる。
【0018】図2に図1と同じ構成のEL表示装置10に
ついて絶縁膜3と5用の無機絶縁物として窒化シリコン
を成膜条件を変えて堆積させた実験結果を発光特性で示
す。図の横軸は表示電圧DVで、縦軸はcd/cm2 で表した
発光膜4のEL発光輝度Iである。この実験では、ター
ゲットにシリコンを, スパッタガスに窒素をそれぞれ用
いるスパッタ法により、窒化シリコンを常温に保たれた
試料上に5W/cm2 のプラズマ発生用高周波のスパッタ
電力密度で放電中ふん囲気圧力を5〜40mTorrの範囲内
で変化させて堆積させた。図の特性のパラメータ5,10,2
0,40はmTorrで表したこのふん囲気圧力を示す。なお、
EL表示装置では発光特性の評価基準として1cd/cm2
の発光輝度Iに対する表示電圧DVを用いるのが通例なの
で、以下にいう表示電圧DVも便宜上この定義によるもの
とする。
【0019】図からわかるように、窒化シリコンの堆積
時のふん囲気圧力が10mTorr以下の場合の表示電圧DVが
140V程度以上であるに対して、20mTorr以上の場合の
表示電圧DVは80V程度以下にまで低減される。この原因
は堆積された窒化シリコンの結晶組織にあるものと考え
られ、10mTorr以下の場合は非晶質ないしそれに近い組
織であるに対し、20mTorr以上の場合は図1に模式的に
示すような柱状結晶が集合した組織になっていることが
認められる。この差異はとくに誘電率について顕著に現
れ、前者の場合の10程度であるに対し後者の場合は80程
度の高誘電率が測定されている。この図2の実験結果だ
けでは窒化シリコンの組織がこのように変わる堆積時の
ふん囲気圧力は必ずしも正確には決まらないが、20mTo
rr程度を限界圧力の一応のめどと見做してよいものと考
えられる。
【0020】また、この図2の特性だけでは必ずしも明
確でないが、窒化シリコンの組織の差異に応じて発光し
きい値も当然異なって来るので、本発明ではEL表示装
置の発光しきい値を低減させることができる。さらに、
図から認められるように窒化シリコンの場合は堆積時の
ふん囲気圧力を増すに従って発光特性の傾斜が急峻にな
る傾向があるので、上述の1cd/cm2 よりもかなり高い
発光輝度で使用される実際のEL表示装置では表示電圧
が従来の半分以下に低減される。
【0021】図3に無機絶縁物として酸化タンタルを成
膜条件を変えて堆積させた実験結果を図2と同じ要領で
示す。この実験では、タンタルをターゲットとしアルゴ
ンと30%の酸素を混合したスパッタガスを用いるスパッ
タ法によって、前と同じ試料温度とスパッタ電力密度で
ふん囲気圧力を5〜60mTorrの範囲に変化させながら絶
縁膜3と5用に酸化タンタルをそれぞれ4000Åの膜厚に
成膜した。図から容易にわかるように、この場合もふん
囲気圧力が5〜30mTorrの範囲と40〜60mTorrの範囲と
で大きな差があり、表示電圧DVが前者の場合は 150〜16
0Vであるに対し後者の場合はややばらつきがあるが70〜
110Vと約半減しており、両者間を分けるふん囲気圧力の
限界値は40mTorr程度と考えられる。
【0022】また、堆積された酸化タンタルは低ふん囲
気圧力の範囲内ではその組織がほぼ非晶質で, 誘電率が
発光膜4とほぼ同じ25程度であるのに対し、40mTorr以
上の高ふん囲気圧力の範囲内では柱状結晶の集合組織
で, 誘電率も 100程度ないしはそれ以上で発光膜4の4
倍程度になる。これからわかるように、絶縁膜3や5の
無機絶縁物に酸化タンタルを用いる場合も、本発明によ
ってEL表示装置の表示電圧を従来の半分以下に低減す
ることができる。さらに、図2と図3のいずれの実施例
でも絶縁膜3や5の誘電率が発光膜4の数倍になるの
で、内部電界強度を従来の数分の1に下げて絶縁破壊の
おそれを減少させることができる。
【0023】以上の実施例では絶縁膜用の無機絶縁物と
しての窒化シリコンや酸化タンタルをその主構成成分で
あるシリコンやタンタルをターゲットとしていわゆる反
応性スパッタ法により堆積させる場合を説明したが、こ
のほかにも無機絶縁物の構成成分ガスを混合した反応ガ
スを用いるプラズマCVD法や無機絶縁物そのものをタ
ーゲットとするスパッタ法等を絶縁膜の成膜に利用して
も、上述とほぼ同様な堆積条件下で無機絶縁物に柱状結
晶の集合組織をもたせることができる。また、絶縁膜用
の無機絶縁物の種類についても上述の窒化シリコンや酸
化タンタルに限らず、必要に応じて酸化イットリュー
ム, アルミナ, 酸化シリコン等も適宜に用いることがで
きる。
【0024】
【発明の効果】以上のとおり本発明のEL表示装置によ
れば、その薄膜積層構造中の発光膜に接する絶縁膜を表
示電圧による電界の方向に沿って伸びる柱状結晶の集合
組織をもつ無機絶縁物の薄膜とすることにより、また本
発明のその製造方法によれば、発光膜に接する絶縁膜の
無機絶縁物をプラズマのふん囲気内で柱状結晶が絶縁膜
の膜厚に相当する高さに成長する限界圧力以上のふん囲
気圧力の下で堆積させることにより、次の効果を得るこ
とができる。
【0025】(a) 絶縁膜用の無機絶縁物を結晶粒の配向
が揃った柱状結晶の集合組織にしてその誘電率を従来の
数倍以上に高め、発光膜との積層構造にかかる表示電圧
中の主には容量分割による発光膜の分担電圧の割合を高
めることにより、表示電圧の利用効率を向上させてEL
表示装置の駆動に要する表示電圧を従来の半分ないしそ
れ以下に低減することができる。 (b) 絶縁膜の誘電率を従来の数倍以上ないしは発光膜の
誘電率より高めることができるので、絶縁膜の内部電界
強度を誘電率に反比例して低減させ、ないしは発光膜に
所望輝度のEL発光に必要な電界強度を与えた時に絶縁
膜に掛かる電界強度を発光膜内より低減させることによ
り、絶縁膜の絶縁破壊を未然に防止してEL表示装置の
長期信頼性を向上することができる。
【0026】なお、絶縁膜用の無機絶縁物の柱状結晶化
はその堆積時のふん囲気圧力を単に従来より高めるだけ
でよいので、本発明によって従来と同じコストで表示電
圧が半減されたEL表示装置を提供して表示駆動用集積
回路装置の小形化と合理化を可能にし、表示に要する消
費電力を削減し、さらには表示装置自身の長期信頼性を
も向上することにより、計算機等に適する元々小形軽量
で自己発光性の特長をもつEL表示装置の一層の普及と
性能向上とに資することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるEL表示装置の実施例を示すその
一部拡大断面図である。
【図2】絶縁膜用無機絶縁物として窒化シリコンを堆積
させた実験結果を示すEL表示装置の発光特性線図であ
る。
【図3】絶縁膜用無機絶縁物として酸化タンタルを堆積
させた実験結果を示すEL表示装置の発光特性線図であ
る。
【図4】従来技術によるEL表示装置を示すその端部拡
大断面図である。
【符号の説明】
3 絶縁膜 3a 絶縁膜用無機絶縁物の柱状結晶 4 発光膜 5 絶縁膜 5a 絶縁膜用無機絶縁物の柱状結晶 10 EL表示装置 DV 表示電圧 I EL発光輝度
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 柴田 一喜 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−184287(JP,A) 特開 昭64−82487(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H05B 33/22 H05B 33/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発光膜を中間に挟んだ薄膜の積層体として
    なり表示電圧を賦与して発光膜をエレクトロルミネッセ
    ンス発光させる表示装置であって、発光膜に接する絶縁
    膜を表示電圧により積層体内に生じる電界の方向に沿っ
    て伸びる柱状結晶の集合組織をもつ無機絶縁物の薄膜で
    構成したことを特徴とするエレクトロルミネッセンス表
    示装置。
  2. 【請求項2】エレクトロルミネッセンス発光膜を中間に
    挟む薄膜積層構造の表示装置の製造方法であって、発光
    膜に接する絶縁膜用の無機絶縁物をプラズマのふん囲気
    内で柱状結晶が絶縁膜の膜厚に相当する高さに成長する
    限界圧力以上のふん囲気圧力下で堆積させることを特徴
    とするエレクトロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の方法において、絶縁膜用
    の無機絶縁物が窒化シリコンであり、20mTorr程度以上
    のふん囲気圧力下で堆積されることを特徴とするエレク
    トロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  4. 【請求項4】請求項2に記載の方法において、絶縁膜用
    の無機絶縁物が酸化タンタルであり、40mTorr程度以上
    のふん囲気圧力下で堆積されることを特徴とするエレク
    トロルミネッセンス表示装置の製造方法。
  5. 【請求項5】請求項2に記載の方法において、絶縁膜が
    無機絶縁物の主構成成分用材料をターゲットとする反応
    性スパッタ法により成膜されることを特徴とするエレク
    トロルミネッセンス表示装置の製造方法。
JP3207071A 1991-08-20 1991-08-20 エレクトロルミネッセンス表示装置とその製造方法 Expired - Lifetime JP2833282B2 (ja)

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DE4226593A DE4226593B4 (de) 1991-08-20 1992-08-11 Elektrolumineszenz- (EL) - Anzeigetafel und Verfahren zu deren Herstellung
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