JP2833153B2 - 動きベクトル検出装置 - Google Patents

動きベクトル検出装置

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JP2833153B2 JP13779290A JP13779290A JP2833153B2 JP 2833153 B2 JP2833153 B2 JP 2833153B2 JP 13779290 A JP13779290 A JP 13779290A JP 13779290 A JP13779290 A JP 13779290A JP 2833153 B2 JP2833153 B2 JP 2833153B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は画像の動き量を検出する動きベクトル検出装
置に関するものである。
従来の技術 従来の画像の動きベクトル検出装置の例として、例え
ば特開昭61−269475号公報に示される様なものがある。
第13図は、これの概略構成図を示したものであり、1
はラッチA、2は代表点メモリ、3はラッチB、4は相
関器、5はアドレスコントローラ、6はアドレス切り替
え回路、7は累積加算器、8は相関性検索回路、9は相
関性有効無効判定回路、10は判定回路である。
以上のように構成された従来の相関演算装置を用いた
画像の動きベクトル検出装置について説明する。
まず、画像の動きベクトルについて説明する。
第14図(a)は、ある時刻における画像を示してい
る。そして(b)は1フィールドもしくは1フレーム後
の画像を示している。このように、撮像装置などの動き
によって画像が平行移動するとき、(c)の矢印で示し
たように画像が平行移動した量をベクトルで示したもの
を動きベクトルと呼ぶ。
次に、動きベクトルの検出手法について説明する。
第15図はこのような画像の動きベクトルを検出する方
法の最も一般的な方法である代表点マッチング法におけ
る代表点(9個の代表点がある例)とそのまわりの画素
の様子を示したものである。動きベクトル検出は、まず
1画面を複数個に分割したそれぞれの分割領域で行われ
る。それぞれの分割領域において、あるフィールドにお
ける代表点の位置の画像データが次のフィールドでまわ
りの画素のうちどこに移動したかを相関演算によって求
め、その結果を全代表点に対して統計演算することによ
って動きベクトルが検出される。そして各々の分割領域
で検出された複数の動きベクトルをもとにして、最終的
に1画面を代表する動きベクトルが決定される。
以上の動作のうち、相関演算による動きベクトル検出
手法について更に詳しく第15図(a)・(b)を用いて
説明する。各々の分割領域において、ある時間n−1
(フィールドもしくはフレームにおける代表点S
n-1(Xk,Yk)の位置での画像データと、その次の時間n
(フィールドもしくはフレーム)における代表点周りの
領域(動きベクトル検出領域)での各々の画素データと
の差分絶対値を計算する。この演算を各々の代表点とそ
の周りの領域について演算を行う。そして、各々の代表
点を基準点としたときの相対位置が同じである場所の差
分絶対値演算結果をそれぞれ累積加算する。この場合は
代表点数が9個なので、累積加算は9個のデータの加算
となる。この累積加算により、動きベクトル検出領域に
含まれる画素の数と同じ個数の数値データ即ち相関値P
(i,j)が得られる。
以上の演算を式で一般的に表わすと以下のようにな
る。
但し Sn(Xk,Yk)は時間nでの座標(Xk,Yk)の画素デ
ータ、P(i,j)は代表点を基準にした時の相対座標
(i,j)における相関値であり、Σは添字kの範囲即ち
代表点の個数分についての累積加算をする事を示す。
この場合では、kは1から9までの値をとる。また、
i,jの変化の範囲が動きベクトル検出範囲を表わす。ま
た、第1式の演算はi,jによって画像を偏移させて相関
演算を行っているので以後i,jのことを偏移と呼ぶ。
このようにして得られた相関値P(i,j)はその値が
小さい程、相関が高いことを示す。この場合は入力信号
として平行移動によって得られた2つの画像を扱うた
め、2枚の画像がちょうど重なる状態はただ1つであ
り、この状態を示す偏移(j,j)が動きベクトルを表わ
すことになる。即ち動きベクトルV(i,j)を求めるに
は次の式の演算を行う。
V(i,j)=(i,j) for min{P(i,j)} …(2) 但し、minは最小値を持つものを選ぶ動作をするオペ
レータである。以上のような演算によって動きベクトル
V(i,j)を求める手法を代表点マッチング法と呼んで
いる。
このようにして、各々の分割領域における動きベクト
ルが検出される。
次に、従来の相関演算装置を用いた画像の動きベクト
ル検出装置について第13図、第15図を用いて説明する。
画面上の各代表点における画像データはタイミングパ
ルスLP1によりラッチA1に取り込まれ、タイミングをと
って代表点保存メモリ2のそれぞれの代表点に対応する
アドレスに書き込まれる。そして、次のフィールドもし
くは次のフレームにおいて、各代表点の位置のまわりの
動きベクトル検出領域における画像データと代表点メモ
リ2に保存された前フィールドの代表点の相関をとり、
累積加算器7に入力する。累積加算器7は代表点を基準
としたときの座標の位置が同じ場所において相関をとっ
たデータを、それぞれ累積加算する。そしてすべての代
表点まわりの累積加算が終了したとき、相関検索回路8
により累積加算器7に保持された累積加算値のなかで最
も相関の高い値を有する場所を判定する。つまり、代表
点の位置を基準としたときの、この最も相関の高い値を
有する位置(アドレス)が動きベクトルとなる。
さらに、動きベクトル検出領域の相関値の分布をもと
にして、相関性有効無効判定回路9はその相関演算によ
り得られた動きベクトルが有効か無効か判定する。具体
的には平均値・最小値・最大値を用いて判定を行う。即
ち、以下に示す条件を満たさなければその検出領域から
検出された動きベクトルは無効とし、動きベクトル決定
の候補から外す。
相関値の平均値>A …(3) 相関値の平均値>B×相関値の最小値 …(4) 相関値の最小値/相関値の最大値<C …(5) (但しA,B,Cは所定の定数) 以上の代表点マッチング法による動きベクトル検出・
相関性有効無効判定は第15図(a)で示されるように1
画面中複数箇所で行われ、1画面で複数個の有効と判定
された動きベクトルが検出される。
そして、画面の各分割領域から得られた動きベクトル
とその有効性判定情報により、有効と判定された複数の
動きベクトルを用いて1画面を代表する画面全体の動き
ベクトルを判定回路10により判定する。判定方法として
は、複数個の有効と判定された動きベクトルの平均値・
中間値を用いて画面全体の動きベクトルとする手法がよ
く用いられる。
以上の動作は毎フィールド(フレーム)行うため、相
関演算を行いながら次のフィールド(フレーム)の相関
演算のための代表点における画像データを保存するため
にラッチA1がある。また、ラッチB3は、ある代表点の画
像データと、その周辺の画像データとの相関をとるとき
に代表点の画像データを保持する。
また、第9図中破線部分、すなわち相関演算により動
きベクトルを検出する部分を動きベクトル検出部11、動
きベクトル検出部により得られた画面の各領域の動きベ
クトルとその相関情報から画面全体の動きベクトルを求
める部分を動きベクトル判定部12とする。
発明が解決しようとする課題 しかしながら上記のような構成においては、入力画像
自身に相関が強い場合、例えば縦線あるいは横線の縞模
様のみの画像の場合には、相関演算後の相関値の分布と
しては、相関の高いことを示す位置が複数個存在する。
この様な場合、相関性探索回路8により最も相関の高い
点を1点だけ決定し、その点を動きベクトルとすると、
最も相関の高い位置が画像のノイズにより大きく変化
し、出力される動きベクトルに大きな誤りを生じてしま
う、という問題点を有していた。
本発明はかかる点に鑑み、入力画像自身に相関が強い
場合を判断し、誤った動きベクトルが検出されるのを防
ぐことを目的とする。
課題を解決するための手段 上記目的を達するため、本発明は、入力画像信号を複
数の領域に分割し、それぞれの領域における画像の動き
ベクトルを演算する領域動きベクトル検出部を備え、各
領域における動きベクトルの有効性を判断し、画像全体
の動きベクトルを決定する動きベクトル検出装置であっ
て、前記領域動きベクトル検出部に入力される画像信号
間の相互相関値の大きさによって前記相互相関値とその
相互相関値を有する位置を示す偏移情報をソート処理す
る相関値ソート部と、ソート処理された情報のうち、あ
る上位の順位からある下位の順位までの相互相関値と偏
移情報を用いて、正常な動きベクトル検出状態における
相互相関値と偏移情報の関係から外れた場合を判定し、
各々の領域における動きベクトルの有効性を判断するソ
ートデータ判定部を有することを特徴とする。
作用 本発明は前記した構成により、各検出領域の動きベク
トル検出において演算された相関値をソートし、相関が
大きいデータのうち、ある上位の順位からある下位の順
位までのデータを用いて入力画像の状態を識別し、誤っ
た動きベクトルが検出されることが予測される時にはそ
の検出領域の動きベクトルを用いずに画面全体の動きベ
クトルを決定する。
実施例 第1図は本発明の第1の実施例における動きベクトル
検出装置の構成図であり、11は動きベクトル検出部、12
は動きベクトル判定部であり、従来例の構成と同様であ
る。従来例と異なる点は、相関値ソート回路13と偏移−
距離変換器14とソートデータ判定部A15と相関値規格化
回路16が挿入され、、ソートデータ判定回路15の出力も
用いて動きベクトル判定部12が最終出力の画面全体の動
きベクトルを出力している点である。
以上のように構成された動きベクトル検出装置の動作
について以下説明する。
まず、従来例と同様にして動きベクトル検出部は画面
の各分割領域での動きベクトルを前述の(1)・(2)
式で計算し、動きベクトルと動きベクトル検出領域にお
ける相関値の分布を出力する。
ここでこの相関値の分布について詳しく説明する。第
2図は動きベクトル検出領域における相関値P(i,j)
を、偏移iまたはjのどちらか1次元に対してプロット
した物である。通常コントラストの高い模様を有する画
像が入力された場合、第2図(a)のように相関値は鋭
い変化を示し、最も相関の高い偏移(この場合は最小値
をとる偏移)が動きベクトルを表す。この場合の相関値
の分布を2次元で表したのが第2図(b)である。この
ように、動きベクトル検出領域内で相関の高い部分は非
常に狭い1領域のみに表れ、その部分が動きベクトルを
表す。
この状態に対し入力画像自身に相関の大きい被写体の
場合、例えば第3図(a)の様に模様のない背景に斜め
の棒状の物体が写っている場合には、棒状の物体に沿っ
た方向に相関があるために、第3図(b)に示すように
相関値の分布は相関の高い点が並んで複数個現れる。こ
の分布は画像の雑音成分により変動するため、最も相関
の高い偏移を動きベクトルとすると、第3図(b)中の
黒で示した領域の中では、どの部分でも最も相関がある
と判定される可能性があり、出力される動きベクトルが
大きく変動する。
また、第4図(a)の様に縦線のみの画像が入力され
ている場合には、相関のある偏移が周期的に現れ、第4
図(b)に示すように相関の高い点が複数個現れる。こ
の場合も出力される動きベクトルが大きく変動する。
この様に入力画像自身の相関が大きい場合を判定し、
誤った動きベクトルを出力しない様に動きベクトル検出
装置を制御するのが本発明の目的である。
第5図は相関の高い順に相関値データに番号を付け、
それらが動きベクトル検出領域におけるどの偏移の点に
現れるかを例示したものである。即ち1番で示された偏
移(i,j)が動きベクトルと決定される。第5図(a)
は通常のコントラストの高い被写体の場合であり、最も
相関の高い偏移近辺に上位の相関値を持つ点が集まって
いる。これに対して、第5図(b)では模様のない背景
に棒状の物体がある画像の場合である。この場合には上
位の相関値データはこの斜めの相関の高い偏移の位置に
並ぶ。また、第5図(c)は縦線のみの画像の場合であ
り、上位の相関値データは複数のライン状に並ぶ。
これら(a)〜(c)の状態における相関値の上位の
データ(相関値・最も相関のある偏移を有する点からの
距離)をグラフに表した例が第6図(a)〜(c)であ
る。まず、(a)の状態即ち通常のコントラストの高い
被写体の場合、領域1にのみデータが現れる。この中
で、最も相関値の小さい部分即ちA点が動きベクトルを
示している。次に(b)の状態即ち模様のない背景に棒
状の物体がある画像の場合では、データが表れる領域の
形状は領域3のようになり、領域2にもある程度データ
が現れる(図中B)。つまり距離の増加に従って相関値
も増加するが、時々相関値の小さい部分が発生してい
る。この突出したような相関値の小さい部分Bは何個現
われるか、どの部分に発生するかは入力画像によって変
化する。このような領域が発生するのは、相関の高い部
分が動きベクトルを示すA点以外に存在するためであ
る。また、(c)即ち縦線のみの画像の場合も(b)と
同様であり、データの現われる場所は領域4のようにな
り、領域2にもデータが現われる。以上をまとめると、
(b),(c)の状態と(a)の状態は距離が大きいと
きに相関値が下がった点があるか無いか(図中(b)で
Bを付けたような場所があるか無いか)で識別できる。
即ち第6図(a)で示された領域2にデータが存在する
時にはその相関値の分布から得られる動きベクトルを無
効とし、有効とされた動きベクトルのみから画面全体の
動きベクトルを決定すれば誤った動きベクトルが検出さ
れることを防ぐことができる。ここで領域2の設定は、
実験により領域1の範囲の変動(各距離における相関値
の標準偏差)を測定し、その変動分をみこして領域2を
決定する。
以上説明した動作がどの様にして実現されるかを第1
図の構成図を用いて説明する。まず、動きベクトル検出
部11により、動きベクトルと動きベクトル検出領域にお
ける相関値の分布のデータ(相関値とそれに対応する偏
移)が得られる。この相関値の分布データは相関値ソー
ト回路13に入力され、最も相関のあるデータから順にあ
る所定の順位までソートされる。ここでソート順位の高
いもの即ち相関の大きいもの(P(i,j)の小さいも
の)を上位、ソート順位の低いもの即ち相関の低いもの
(P(i,j)の大きいもの)を下位と呼ぶ。これによ
り、相関の高い順に上位から下位へソートされた相関値
とそれに対応する偏移のデータが得られる。このうち、
偏移のデータは偏移−距離変換器14により最も相関があ
るとされる偏移(ソート処理で1番となった偏移)から
の距離Dに変換される。変換の方法の一例を次式に示
す。
Dn=|in−i1|+|jn−j1| …(6) ただし、Dnはソート処理でn番目に相関が高いとされ
た偏移に対する距離、(i1,j1)は最も相関のある偏移
(動きベクトルを示す)、(in,jn)はソート処理でn
番目に相関が高いとされた偏移である。他の距離の計算
の方法としては、3角法により2次元データの距離を計
算する方法等がある。
また、各々の相関値は相関値規格化回路16により、最
も相関があるとされた偏移での相関値(ソート処理で1
番となった相関値で最も値が小さい)を基準とした値に
変換される。変換方法の一例を次式に示す。
P′(in,jn)=P(in,jn)−P(i1,j1) …(7) 但しP′は変換後の相関値である。
以上のようにして得られたソート処理を施された相関
値と距離を用いてソートデータ判定部A15は、ある所定
の距離の範囲内において、第6図(a)の領域2にデー
タが存在するかどうかを判定し、もしこの領域にデータ
が存在する時にはその分割領域で得られた動きベクトル
を無効にする有効無効情報1を判定回路10に出力する。
ここでチェックすべきソート順位の範囲は入力画像の条
件によって異なるが、最低限第3位〜第8位程度は必要
であり、これ以下の場合では通常の画像と相関値の高い
画像の識別がむずかしいことが実験により判明してい
る。
また、従来例の判定と同様に、相関性有効無効判定回
路9はその相関演算により得られた動きベクトルが有効
か無効か判定する。判定条件は式(3)〜(5)であ
り、これらの内1つでも満たさない条件があればその分
割領域において検出された動きベクトルを無効とし、有
効無効情報2を判定回路10に入力する。
そして判定回路10は、有効無効情報1・2を参照しど
ちらも有効と判定された分割領域に対応する動きベクト
ルのみの中から画面全体の動きベクトルを決定する。判
定方法としては、複数個の有効と判定された動きベクト
ルの平均値・中間値を用いて画面全体の動きベクトルと
する手法を用いる。
以上のように本実施例によれば、入力画像自身に相関
が強い場合を判断し、誤った動きベクトルが検出される
のを防ぐことができる。
第7図は本発明の第2の実施例における動きベクトル
検出装置の構成図を示した物であり、11は動きベクトル
検出部、12は動きベクトル判定部、13は相関値ソート回
路、17はソートデータ判定部Bであり、第1の実施例と
異なる点は相関値の状態を判定するのに、従来例の判定
に加えて、ある所定の順位まで相関値の大きさによって
ソートされた相関値データを用いているところである。
以上のように構成された動きベクトル検出装置の動作
について以下説明する。
まず、従来例・第1の実施例と同様にして動きベクト
ル検出部は画面の各分割領域での動きベクトルを前述の
(1)・(2)式で計算し、動きベクトルと動きベクト
ル検出領域における相関値の分布を出力する。
ここで第5図(a)〜(c)の状態において、ソート
処理された相関値がどの様に変化するかを説明する。
第8図(a)〜(c)は第5図(a)〜(c)のそれ
ぞれの入力画像の状態に対応したソート順位と相関値の
関係を示している。この様に、通常の入力画像でコント
ラストが十分な場合即ち(a)の場合には、順位に従っ
て急激に相関値が大きくなる(図中Aの曲線)。これに
対して(b)・(c)の場合にはある程度下位の順位に
おいても、相関値の大きさが小さいままである。これ
は、画像自身の相関が高いため、相関値の小さい部分が
(a)のような通常の入力画像に比べて多いためであ
る。また、入力画像のコントラストが低下して動きベク
トル検出精度が下がった場合においてもこの傾向があ
る。この性質を利用して、第8図(a)で示される領域
5内にデータが存在する場合には正常に動きベクトルが
検出されていないと判断することができる。即ちこの様
な状態が発生している分割領域の動きベクトルを無効と
し、有効とされた動きベクトルのみから画面全体の動き
ベクトルを決定すれば、誤った動きベクトルが検出され
ることを防ぐことができる。
以上説明した動作がいかにして実現されるかを第7図
を用いて更に説明する。
まず、動きベクトル検出部11により、動きベクトルと
動きベクトル検出領域における相関値の分布のデータ
(相関値とそれに対応する偏移)が得られる。この相関
値の分布データは相関値ソート回路13に入力され、最も
相関のあるデータから順番にある所定の順位までソート
される。これにより、相関の高い順にソートされた相関
値とそれに対応する偏移のデータが得られる。
そしてソートされた相関値をソートデータ判定部B17
に入力する。ソートデータ判定部B17は、各分割領域に
おいて、所定の範囲でのソート順位における相関値が第
8図の(a)で示された領域5に含まれるかどうかをチ
ェックする。
ここで第8図(a)の領域5の設定は、通常のコント
ラストのある入力画像の場合での相関値のデータをプロ
ットし、そのデータの標準偏差を考慮してそれ以下の値
が領域5になるとすればよい。
以上のようにして、第8図(a)の斜線領域に相関値
データが存在する場合、その分割領域の動きベクトルは
無効とし、有効無効情報1を判定回路10に出力する。
また、従来例・第1の実施例の判定と同様に、相関性
有効無効判定回路9はその相関演算により得られた動き
べきベクトルが有効か無効か判定する。判定条件は式
(3)〜(5)であり、これらの内1つでも満たさない
条件があればその分割領域において検出された動きベク
トルを無効とし、有効無効情報2を判定回路10に入力す
る。
そして判定回路10は、有効無効情報1・2を参照しど
ちらも有効と判定された分割領域に対応する動きベクト
ルのみの中から画面全体の動きベクトルを決定する。
以上のように本実施例によれば、ソート処理した相関
値を用いるだけで入力画像自身に相関が強い場合と、入
力画像のコントラストが下がった場合両方を判断し、誤
った動きベクトルが検出されるのを防ぐことができる。
また、相関値判定部B17はソート処理された相関値自
体を判定の条件にしたが、ソート処理の上位データから
相関値を累積した結果を用いても判断できる。この場合
の累積相関値の変化を示したのが第9図(a)〜(c)
である。累積相関値の場合は、第8図の相関値のグラフ
において相関値を累積する操作でその特性が得られる。
その結果、ソート順が上位のデータに関しては、通常の
コントラストのある画像(a)の場合は傾きが大きく
(図中Bの曲線)、その他の画像自身の相関が高い場合
(b)・(c)では、傾きが小さくなる。このことを利
用して、相関値判定部B17は第9図(a)の領域6に相
関値データが含まれるかどうかをチェックすればよい。
ここで領域6は境界線Bを測定しておき、そのデータの
標準偏差を考慮して決定する。
第10図は本発明の第3の実施例における動きベクトル
検出装置の構成図を示した物であり、11は動きベクトル
検出部、12は動きベクトル判定部、13は相関値ソート回
路、18は偏移−距離分散変換部、19はソートデータ判定
部Cであり、第1の実施例と異なる点は相関値の状態を
判定するのに、従来例の判定に加えて、ある所定の順位
まで相関値の大きさによってソートされた最も相関のあ
る偏移からの距離の分散を用いているところである。
以上のように構成された動きベクトル検出装置の動作
について以下説明する。
まず、従来例・第1・第2の実施例と同様にして動き
ベクトル検出部は画面の各分割領域での動きベクトルを
前述の(1)・(2)式で計算し、動きベクトルと動き
ベクトル検出領域における相関値の分布を出力する。
ここで第5図(a)〜(c)の状態において、ソート
処理された相関値がどの様に変化するかを説明する。第
11図(a)〜(c)は第5図(a)〜(c)のそれぞれ
の入力画像の状態に対応したソート順位とその順位まで
の最も相関のある偏移からの距離の分散の関係を示して
いる。この様に、通常の入力画像でコントラストが十分
な場合即ち(a)の場合には、順位に従って距離の分散
は大きくなる(図中の曲線C)。これに対して入力画像
自身の相関の高い(b)・(c)の場合には、距離の分
散は急激に上がり、飽和の傾向を持つ。これは、画像自
身の相関が高いため、相関値の小さい部分が(a)のよ
うな通常の入力画像に比べて広い範囲に存在するためで
ある。
この性質を利用して、第11図(a)で示される領域7
にデータが存在する場合には正常に動きベクトルが検出
されていないと判断することができる。即ちこの様な状
態が発生している分割領域の動きベクトルを無効とし、
有効とされた動きベクトルのみから画面全体の動きベク
トルを決定すれば、誤った動きベクトルが検出されるこ
とを防ぐことができる。
以上説明した動作がいかにして実現されるかを第10図
を用いて更に説明する。
まず、動きベクトル検出部11により、動きベクトルと
動きベクトル検出領域における相関値の分布のデータ
(相関値とそれに対応する偏移)が得られる。この相関
値の分布データは相関値ソート回路13に入力され、最も
相関のあるデータから順番にある所定の順位までソート
される。これにより、相関の高い順にソートされた相関
値とそれに対応する偏移のデータが得られる。
このうち、偏移のデータは前述の第6式で示される偏
移−距離分散変換部18により、各ソート順位までの距離
(距離は第1の実施例と同じもの)の分散に変換され
る。ここで分散は、平均値と各々のデータの差分の自乗
値を計算するのが正式な方法であるが、自乗処理を行う
かわりに絶対値をとる処理を行っても、データの広がり
具合いを問題にするこの実施例においては問題無い。ま
た、正式にはデータの総個数で規格化するが、この規格
化を省略しても問題無い。この演算を式で示すと、次の
ようになる。
但し、σはソート順位n位までの距離Dnの分散、av
e_Dnはソート順位n位までの距離Dnの平均値、Nは総デ
ータ数である。
この距離の分散データは、入力画像のコントラストの
大きさに直接関係しないので、入力画像のコントラスト
変化に余り影響されずに相関値の状態を判定することが
できる。
次に、このそれぞれのソート順位までの距離の分散を
ソートデータ判定部C19に入力する。ソートデータ判定
部C19は、各分割領域において、所定の範囲でのソート
順位までの距離の分散が第11図(a)で示された領域7
に含まれるかどうかをチェックする。
ここで第11図(a)の領域7の設定は、通常のコント
ラストのある入力画像の場合での距離の分散のデータを
プロットし、そのデータの標準偏差を考慮してそれ以上
の値が領域7になるとすればよい。
以上のようにして、第11図(a)の領域7に相関値デ
ータが存在する場合、その分割領域の動きベクトルは無
効とし、有効無効情報1を判定回路10に出力する。
また、従来例の判定と同様に、相関性有効無効判定回
路9はその相関演算により得られた動きベきベクトルが
有効か無効か判定する。判定条件は式(3)〜(5)で
あり、これらの内1つでも満たさない条件があればその
分割領域において検出された動きベクトルを無効とし、
有効無効情報2を判定回路10に入力する。
そして判定回路10は、有効無効情報1・2を参照しど
ちらも有効と判定された分割領域に対応する動きベクト
ルのみの中から画面全体の動きベクトルを決定する。
以上のように本実施例によれば、入力画像自身に相関
が強い場合をソートデータの上位における距離の分散に
より判断するため、入力画像のコントラストの大きさの
変化に余り影響されずに、誤った動きベクトルが検出さ
れるのを防ぐことができる。
また、第2の実施例と第3の実施例で相関値の状態の
判定に用いた、ソート処理された相関値または累積相関
値と距離の分散は、同じソート順位に対して各々1つず
つ値を持つので、これを2次元座標にプロットして相関
値の状態を判定することができる。第12図はある所定の
ソート順位におけるソート処理された累積相関値と距離
の分散を2次元データとし、プロットした時に現れる領
域を示したものである。
第12図(a)の領域9は通常の画像、即ち入力画像自
身に強い相関が無い場合にプロット結果が現れる領域で
ある。ここで領域8・9の境界線をDとする。これに対
して、(b)・(c)における領域10は入力画像自身に
強い相関がある場合である。この様に前述の実施例2・
3における第9図・第11図の特性が現れる。よって累積
相関値が低い値を持つか、距離分散が大きい領域、即ち
第12図(a)の領域8に入るデータを含む分割領域の動
きベクトルはは無効と判定するようにすればよい。ここ
で領域8は境界線Dを測定しておき、そのデータの標準
偏差を考慮して決定すればよい。このようにすることに
よって、前述の第2・第3の実施例に対して更に精度の
よい判定が行える。また、この場合累積相関値を用いた
が、相関値そのものを用いても同様に判定できる。
なお、第1の実施例において、ソートデータ判定部A1
5は、全ての距離に対してデータをチェックする必要は
ない。
また、第2・第3の実施例において、ソートデータ判
定部B17・ソートデータ判定部C19は全てのソート順位に
対してデータをチェックする必要はない。
また、第2の実施例において、ソートされた相関値を
用いたが、相関値ソート回路13とソートデータ判定部B1
7の間に相関値規格化回路16を挿入し、相関値を相関値
の最小値を基準とした値に変換して用いてもよい。
また、第1〜第3の実施例において、信号処理がすべ
てデジタル化されておれば、これらの処理のうち全部も
しくは一部分をマイクロコンピュータのソフトウェア上
で実現することは容易である。
発明の効果 本発明によれば、入力画像自身に相関が強い場合を判
断し、誤った動きベクトルが検出されるのを防ぐことが
できるような動きベクトル検出装置を構成でき、その実
用的効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明における第1の実施例の動きベクトル検
出装置の構成を示すブロック図、第2図は相関値と偏移
の1次元の関係図、第3図は棒状の物体の画像を入力し
た時の入力画像と相関値を示した図、第4図は縦線のみ
の画像を入力したときの入力画像と相関値を示した図、
第5図は偏移とソート順位の関係を示した図、第6図は
距離と相関値の関係を示した図、第7図は本発明の第2
の実施例の構成を示すブロック図、第8図はソート処理
順位と相関値の関係を示した図、第9図はソート処理順
位と累積相関値の関係を示した図、第10図は本発明の第
3の実施例の構成を示すブロック図、第11図はソート処
理順位とその順位までの距離データの分散の関係を示し
た図、第12図は距離の分散と累積相関値の関係を示した
図、第13図は従来の動きベクトル検出装置の構成を示す
ブロック図、第14図は動きベクトルの概念を説明する
図、第15図は代表点マッチング法における代表点と画面
・周辺の画素の関係を説明する図である。 1……ラッチA、2……代表点メモリ、3……ラッチ
B、4……相関器、5……アドレスコントローラ、6…
…アドレス切り替え回路、7……累積加算器、8……相
関性検索回路、9……相関性有効無効判定回路、10……
判定回路、11……動きベクトル検出部、12……動きベク
トル判定部、13……相関値ソート回路、14……偏移−距
離変換器、15……ソートデータ判定部A、16……相関値
規格化回路、17……相関値判定部B、18……偏移−距離
分散変換部、19……ソートデータ判定部。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H04N 7/24 - 7/68 H04N 7/18

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】入力画像信号を複数の領域に分割し、それ
    ぞれの領域における画像の動きベクトルを演算する領域
    動きベクトル検出部を備え、各領域における動きベクト
    ルの有効性を判断し、画像全体の動きベクトルを決定す
    る動きベクトル検出装置であって、 前記領域動きベクトル検出部に入力される画像信号間の
    相互相関値の大きさによって前記相互相関値とその相互
    相関値を有する位置を示す偏移情報をソート処理する相
    関値ソート部と、ソート処理された情報のうち、ある上
    位の順位からある下位の順位までの相互相関値と偏移情
    報を用いて、正常な動きベクトル検出状態における相互
    相関値と偏移情報の関係から外れた場合を判定し、各々
    の領域における動きベクトルの有効性を判断するソート
    データ判定部を有することを特徴とするベクトル検出装
    置。
  2. 【請求項2】ソートデータ判定部は、ソート処理された
    情報のうち、ある上位の順位からある下位の順位まで
    の、領域動きベクトル検出部に入力される画像信号間の
    相互相関値または累積相互相関値を用いて、正常な動き
    ベクトル検出状態における相互相関値または累積相互相
    関値から外れた場合を判定し、各々の領域における動き
    ベクトルの有効性を判断することを特徴とする請求項1
    に記載の動きベクトル検出装置。
  3. 【請求項3】ソートデータ判定部は、ソート処理された
    情報のうち、最上位からある下位の順位における、最上
    位の相互相関値の偏移からの距離の分散を用いて、これ
    が正常な動きベクトル検出状態における相互相関値と距
    離の分散の関係から外れた場合を検出することによって
    各々の領域における動きベクトルの有効性を判断するこ
    とを特徴とする請求項1に記載の動きベクトル検出装
    置。
  4. 【請求項4】ソートデータ判定部は、ソート処理された
    情報のうち、最上位からある下位の順位における、最上
    位の相互相関値の偏移からの距離と、その偏移における
    相互相関値または累積相互相関値の関係が正常な動きベ
    クトル検出状態における関係から外れた場合を検出する
    ことによって各々の領域における動きベクトルの有効性
    を判断することを特徴とする請求項1に記載の動きベク
    トル検出装置。
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