JP2827910B2 - 車両の自動運転制御装置 - Google Patents

車両の自動運転制御装置

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JP2827910B2
JP2827910B2 JP6181488A JP18148894A JP2827910B2 JP 2827910 B2 JP2827910 B2 JP 2827910B2 JP 6181488 A JP6181488 A JP 6181488A JP 18148894 A JP18148894 A JP 18148894A JP 2827910 B2 JP2827910 B2 JP 2827910B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シャシダイナモ上等に
おいて、車両を自動的に運転操作するための装置を高精
度に制御できるようにした車両の自動運転制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】車両の自動運転装置としては、例えば、
図14に示すようなものがあり(特開平4−155236
号公報等参照)、このものは、自動ペダル操作のための
アクチュエータ4a〜4c、自動シフト操作のためのア
クチュエータ4d、及び前記自動シフト操作のためのア
クチュエータ4dを車両左右方向へ移動させるための移
動装置20を備えた自動運転装置50を、運転座席1上にバ
ンド90等を介して固定するようになっている。
【0003】そして、このような自動運転装置の動作を
制御する制御装置は、予め所定の運転モードに基づいて
設定した制御量(ストローク量や移動速度等)に基づい
て、各アクチュエータ4a〜4dや移動装置20の動作を
制御するようになっている。ところで、自動運転装置50
を運転座席1上へ載置する度に、自動運転装置50の設置
ズレ等の位置ズレがあるため(ペダル操作時の反力で運
転座席1上を自動運転装置50が滑って位置がズレてしま
う場合もある)、前記予め定めた制御信号では、正確な
自動運転が行えなくなる。即ち、例えば、クラッチ制御
について言えば、この位置ズレによって半クラッチ制御
等が正確に行えなくなって、要求通りの発進加速性が得
られなかったり、エンジンストールを招いてしまう場合
がある(ブレーキ制御、アクセル開度制御等においても
同様で、位置ズレによって、所定のブレーキ力やアクセ
ル開度が得られなくなるため、所定の運転モードを達成
できなくなる)。
【0004】そこで、この位置ズレを補正して正確な制
御を行えるようにした制御装置が種々提案されている。
例えば、特開平5−312686号公報に開示されるも
のでは、図15に示すように、ペダル操作用アクチュエー
タ4a〜4cの先端部にペダル表面との接触位置を検出
する接触センサ4A〜4Cを設け、アクチュエータとペ
ダル表面との実際の接触開始位置を検出し、この実際の
接触開始位置と、予めアクチュエータのストローク量等
に基づいて仮想設定される接触開始位置と、の差から、
アクチュエータの位置ズレ、即ち自動運転装置50の位置
ズレ量を検出し、当該検出結果に基づいて、アクチュエ
ータの制御量を補正するようにしている(初期化)。ま
た、運転開始前における実際の接触開始位置(初期デー
タ)と、運転中においてペダルを踏み込んだ状態からア
クチュエータを縮小させてアクチュエータがペダルから
離れる位置(毎回データ)と、の間の誤差分を、自動運
転装置50のペダル操作時の反力により生じた滑りによる
(静的な)位置ズレ量として、この位置ズレ分でアクチ
ュエータの制御量を補正するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特開平
5−312686号公報に開示されるものでは、自動運
転装置50の初期の設置ズレやペダル操作時の反力で運転
座席1上を自動運転装置50が滑って位置がズレてしまっ
た場合の“静的な(或いは恒久的な)位置ズレ”につい
ては補正することができても、ペダル操作時の反力によ
って、運転座席1がその弾力により撓む場合における
“動的な位置ズレ(ペダルを操作しない時は、ズレ量が
ゼロに戻る位置ズレ)”については、補正することがで
きなかった。
【0006】従って、特開平5−312686号公報の
ものでは、当該動的な位置ズレは、学習運転(所定の運
転モード〔特に過渡特性〕が得られるように、各ペダル
のストローク量の補正量等を最終的に決定するためのシ
ャシダイナモ上での実際の運転)を複数回繰り返すこと
によって補正するしかなかったため、シャシダイナモ占
有時間の長時間化や燃料使用量の増大等を招き、作業効
率が著しく悪いものであった。なお、当該学習運転は、
単独で各アクチュエータを作動させる場合や、複数のア
クチュエータを同時に作動させるような場合の複数の組
み合わせ(運転モード中の全ての組み合わせ)につい
て、実行する必要があるので、極めて煩雑で面倒な作業
であり、従って制御精度を向上させるために多大な労力
を費やすこととなっていた。即ち、予め実際に車両をシ
ャシダイナモ上で運転する学習運転によって、ストロー
ク量と車両状態等との関係(例えば、クラッチ踏込み量
と機関回転速度との関係や、ブレーキ踏込み量と踏力と
の関係等)を求め、これに基づいて各アクチュエータの
制御量を補正することで、所望の運転モードを達成させ
るようにしているのが実情である。
【0007】なお、日本自動車工業会 知的財産部会発
行 自動車技術事例集「K90−03074」に開示さ
れるものでは、図16に示すように、ペダル操作時の反力
による位置ズレ量を補正すべく、レーザ測距計11a(或
いはポテンショメータ)等の位置ズレ量検出手段を設
け、これにより運転座席1上に載置された自動運転装置
50の位置ズレ量を検出し、当該検出結果に基づいて、ア
クチュエータの制御量を補正するようにしているが、こ
のものにあっては、基準用反射板11b等の基準位置設定
装置を車両側に別個独立にしっかりと設置する必要があ
るため、設置作業が煩雑であり、また面倒な校正作業等
も必要となるため、作業効率が極めて悪かった。
【0008】また、従来のいずれのものも、シフト操作
に伴う車両左右方向への位置ズレについての補正は考慮
されていなかったが、例えば迅速なシフト操作が要求さ
れるような場合には、自動変速制御の高精度化のため
に、当該補正が必要である。本発明は、このような従来
の実情に鑑みなされたもので、自動運転装置のペダル操
作やシフト操作時の運転座席の弾性に起因する「動的な
位置ズレ」を簡単に補正できるようにして、作業効率の
向上と、制御精度の高精度化と、を図れるようにした車
両の自動運転制御装置を提供することを目的とする。ま
た、当該制御の更なる高精度化を図ることも本発明の目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に記
載の発明にかかる車両の自動運転制御装置は、図1に示
すように、ペダル或いはシフト操作用アクチュエータを
含んで構成され、運転座席上に載置されて車両の自動運
転操作を行う車両の自動運転装置の制御装置において、
ペダル或いはシフト操作時における車両前後方向に関す
る反力を検出する車両前後方向反力検出手段Aと、前記
車両前後方向に関する反力と、運転座席の弾性による前
記自動運転装置の車両前後方向に関する位置ズレ量と、
の車両前後方向相関関係に基づいて、前記車両前後方向
反力検出手段Aにより検出された反力から、ペダル或い
はシフト操作時における車両前後方向への前記自動運転
装置の位置ズレ量を推定する車両前後方向位置ズレ量推
定手段Bと、前記推定された車両前後方向への位置ズレ
量に基づいて、前記ペダル或いはシフト操作用アクチュ
エータの車両前後方向への制御量を補正する車両前後方
向制御量補正手段Cと、を含んで構成した。
【0010】請求項2に記載の発明では、前記車両の自
動運転装置が、複数のペダルに対応して複数のペダル操
作用アクチュエータを有する場合に、所定のペダル操作
用アクチュエータを操作して車両前後方向に関する反力
を変化させた場合の当該反力の変化量と、別のペダル操
作用アクチュエータの先端部と、これに対応するペダル
と、の接触開始位置の前記反力の変化前後における車両
前後方向に関するズレ量と、に基づいて、前記車両前後
方向相関関係を推定する車両前後方向相関関係推定手段
を含んで構成するようにした。
【0011】請求項3に記載の発明では、図2に示すよ
うに、前記自動運転装置の車両左右方向への反力を検出
する車両左右方向反力検出手段Dと、前記車両左右方向
に関する反力と、運転座席の弾性による前記自動運転装
置の車両左右方向に関する位置ズレ量と、の車両左右方
向相関関係に基づいて、前記車両左右方向反力検出手段
Dにより検出された反力から、車両左右方向への前記自
動運転装置の位置ズレ量を推定する車両左右方向位置ズ
レ量推定手段Eと、前記推定された車両左右方向への位
置ズレ量に基づいて、シフト操作用アクチュエータを車
両左右方向へ移動させる移動装置の制御量を補正する車
両左右方向制御量補正手段Fと、を含んで構成するよう
にした。
【0012】請求項4に記載の発明では、シフト操作用
アクチュエータを車両左右方向へ移動させる移動装置の
移動量と、前記車両左右方向に関する反力と、に基づい
て前記車両左右方向相関関係を推定する車両左右方向相
関関係推定手段を含んで構成するようにした。請求項5
に記載の発明では、前記車両前後方向反力検出手段A
が、ペダル操作用アクチュエータのペダル側端部に設け
られ、前記前記車両前後方向反力検出手段Aと、ペダル
表面と、を弾性を有する樹脂材料を介して接触させるよ
うに構成した場合において、前記樹脂材料が芯金を備え
るようにした。
【0013】
【作用】上記の構成を備える請求項1に記載の車両の自
動運転制御装置では、運転座席の車両前後方向に関する
弾性特性(即ち、車両前後方向に関する反力と、運転座
席の弾性による前記自動運転装置の車両前後方向に関す
る位置ズレ量と、の車両前後方向相関関係を言う。この
相関関係は、請求項2に記載の発明のようにペダル操作
用アクチュエータを操作してその都度検出してもよい
し、或いは予めテーブル等に記憶させておいてもよ
い。)に基づいて、前記車両前後方向反力検出手段で検
出したペダル或いはシフト操作時における車両前後方向
に関する反力から、運転座席の車両前後方向に関する弾
性特性に起因するペダル或いはシフト操作時の車両前後
方向に関する自動運転装置の位置ズレ量を推定する。そ
して、前記推定された車両前後方向への位置ズレ量に基
づいて、前記ペダル或いはシフト操作用アクチュエータ
の車両前後方向への制御量を補正するようにした。
【0014】これにより、ペダル或いはシフト操作時に
車両前後方向へ生じる反力によって、運転座席がその弾
力により撓む場合における自動運転装置の「動的な位置
ズレ」を加味して、簡単かつ高精度にペダル或いはシフ
ト操作用アクチュエータを操作することができるので、
自動運転制御の高精度化を簡単に図ることができ、以っ
て面倒な作業や学習運転を行わなくても、簡単かつ良好
に所定の運転モードを達成させることができるようにな
る。
【0015】請求項2に記載の発明では、前記車両前後
方向相関関係を、前記車両前後方向相関関係推定手段に
より、所定のペダル操作用アクチュエータを操作して車
両前後方向に関する反力を変化させ、当該反力の変化量
と、別のペダル操作用アクチュエータの先端部と、これ
に対応するペダルと、の接触開始位置の当該反力の変化
前後におけるズレ量と、に基づいて推定するようにす
る。
【0016】従って、車両毎或いはモード運転毎に、運
転座席の前記車両前後方向相関関係を容易に求めること
ができ、また、予め運転座席の前記車両前後方向相関関
係を種類毎に求めておいて、この予め求めておいた前記
車両前後方向相関関係に基づいて動的なズレ量を求める
ようにした場合に比べて、より高精度に「動的な位置ズ
レ」を補正することができる(背もたれの傾き角違い、
経時変化した運転座席を用いた場合等の誤差分も排除で
きる)。
【0017】請求項3に記載の発明では、運転座席の車
両左右方向に関する弾性特性(即ち、車両左右方向に関
する反力と、運転座席の弾性による前記自動運転装置の
車両左右方向に関する位置ズレ量と、の車両左右方向相
関関係を言う。この相関関係は、請求項4に記載の発明
のように、前記シフト操作用アクチュエータを左右方向
へ移動させる移動装置を操作してその都度検出してもよ
いし、或いは予めテーブル等に記憶させておいてもよ
い)に基づいて、前記車両左右方向反力検出手段で検出
した車両左右方向に関する反力から、運転座席の車両左
右方向に関する弾性特性に起因する車両左右方向に関す
る自動運転装置の位置ズレ量を推定する。そして、前記
推定された車両左右方向への位置ズレ量に基づいて、前
記シフト操作用アクチュエータを車両左右方向へ移動さ
せる移動装置の車両左右方向への制御量を補正するよう
にした。
【0018】これにより、簡単かつ高精度にシフト操作
用アクチュエータを車両左右方向へ移動させる移動装置
の制御量を補正することができるので、以って自動変速
制御の高精度化を図ることができるようになる。請求項
4に記載の発明では、前記車両左右方向相関関係を、前
記車両左右方向相関関係推定手段により、シフト操作用
アクチュエータを車両左右方向へ移動させる移動装置の
移動量(制御量でもよいし、実際の移動量であってもよ
い)と、前記車両左右方向に関する反力と、に基づいて
推定するようにする。従って、車両毎或いはモード運転
毎に、運転座席の前記車両左右方向相関関係を容易に求
めることができ、また、予め運転座席の前記車両左右方
向相関関係を種類毎に求めておいて、この予め求めてお
いた前記車両左右方向相関関係に基づいて動的なズレ量
を求めるようにした場合に比べて、より高精度に「動的
な位置ズレ」を補正することができる(例えば、経時変
化した運転座席を用いた場合等の誤差分も排除でき
る)。
【0019】請求項5に記載の発明では、シリコン等の
滑り抵抗の大きな弾性樹脂材料を介して、前記車両前後
方向反力検出手段と、ペダル表面と、を接触させるよう
に構成した場合に、前記樹脂材料が芯金を備えるように
したので、弾性樹脂材料の弾力によって反力が吸収され
てしまい、車両前後方向反力検出手段が正確に反力を検
出することができなくなることが抑制できるので、以っ
てペダル表面とのスベリ等を良好に防止しつつ、かつ、
反力を精度よく検出することができる。
【0020】
【実施例】以下に、本発明の実施例を、添付の図面に基
づいて説明する。本発明の第1の実施例を示す図3で
は、自動ペダル操作用アクチュエータ4a〜4c、自動
シフト操作用アクチュエータ4d、及び自動シフト操作
用アクチュエータ4dを車両横方向に移動させるための
移動装置20等を備える車両の自動運転装置50を、運転座
席1の上に載置し、当該車両の自動運転装置50の支持架
台3を緊締ベルト2で、運転座席1に固定するようにな
っている。
【0021】そして、ペダル操作用アクチュエータ4a
(アクセルペダル用),4b(ブレーキペダル用),4
c(クラッチペダル用)の各先端部には、ペダル操作時
の踏力を検出する踏力センサ5a,5b,5cが備えら
れており、この踏力センサ5a,5b,5cを介して、
ペダル操作用アクチュエータ4a,4b,4cは、各ペ
ダル7a(アクセル),7b(ブレーキ),7c(クラ
ッチ)に当接するようになっている。なお、踏力センサ
5a,5b,5cが、本発明にかかる車両前後方向反力
検出手段を構成し、この出力信号は、自動運転制御部10
0 へ入力されている。自動運転制御部100 は、マイクロ
コンピュータ等で構成され、機関やシャシダイナモ等の
各装置からのデータ等も取り込み、これに基づいて各装
置を制御するものである。
【0022】ところで、各アクチュエータ4a〜4d
は、各駆動モータ6a〜6dの回転運動を直線運動に変
換されて動作するようになっている。そして、シフト操
作用アクチュエータ4dは、駆動モータ8の回転運動を
直線運動に変換する移動装置20によってシャフト9を介
して車両左右方向に移動されるようになっている。これ
ら各駆動モータ6a〜6d、及び駆動モータ8は、制御
部100 からの駆動信号に基づいて駆動される。ところ
で、シフト操作用アクチュエータ4dの先端部には、車
両のシフトノブを被冠保持して変速操作させるためのア
ダプタ10が設けられている。なお、各駆動モータ6a〜
6d、及び駆動モータ8の回転軸上には速度及び位置検
出手段(ロータリエンコーダ等)が備えられており、こ
の出力信号は自動運転制御部100 へ入力され、この信号
に基づいて制御部100 では各アクチュエータの作動状態
(実際のストローク量や移動速度等)を検出できるよう
になっている。
【0023】なお、前記支持架台3はパイプ材で構成さ
れており、設置や移動容易のために軽量化が図られてい
る。また、支持架台3には後端部材3Aが設けられてお
り、この後端部材3Aによって、ペダル操作時における
ペダル操作用アクチュエータ4a〜4cからの反力や、
シフト操作時のシフト操作用アクチュエータ4dの反力
(車両前後方向への反力)を、運転座席1の背もたれで
受けることができるようになっている。なお、運転座席
1は弾性を有しており、自動運転装置50を車両と一体と
なるように完全に固定することは困難であり、また後述
するようにして各アクチュエータの制御量(ストローク
量等)を補正するようにしているので、運転中におい
て、振動や、ペダル操作やシフト操作時の反力によっ
て、支持架台3が運転座席1から離れてしまうことがな
い程度に固定できれば十分である。つまり、従来のよう
に、極めて堅固に自動運転装置50を運転座席1に固定す
る必要がないので、設置作業等における効率を向上させ
ることができる。
【0024】次に、図4に基づいて、前記踏力センサ5
a〜5cの構造を説明する。以下、踏力センサ5aに代
表させて説明するが、他の踏力センサも同様である。前
記踏力センサ5aは、支持本体22にセンサ部21がねじ込
まれているが、ペダル7aと接触する部分(接触部23)
がシリコン等の滑り抵抗が大きな比較的柔らかな(弾力
のある)樹脂系材料で形成されると共に、接触部23の内
部には比較的硬い材料(金属や硬質プラスチック等)か
らなる芯金24が埋め込まれている。なお、接触部23とペ
ダル7aとの間のスベリ等を防止して接触を良好に維持
するために、シリコン等で接触部23を形成した場合にお
いて、かかる芯金24がないと、シリコンの弾力によって
踏力が吸収されてしまい、センサ部21において正確な踏
力を検出することができなくなる。そこで、本実施例で
は、シリコン等でスベリ等を良好に防止でき、かつ、踏
力を精度よく検出できるように、接触部23の内部に芯金
24を埋め込むようにしている。つまり、この芯金24によ
って、比較的小さな踏力であってもセンサ部21に踏力を
良好に伝達させることができるようにして、微妙な踏力
も検出することができるようにしている。なお、接触部
23と芯金24の外周形状を球形状としたのは、ペダル7a
との接触位置が取付け毎(或いは動作中)に多少ズレて
も、芯金24がセンサ部21の表面に対して平行に移動でき
るようにして、芯金24の角部でセンサ部21の表面を押圧
しないようにして、センサ部21を保護するためである。
また、センサ部21の表面にシリコンを介して直接的にペ
ダル7aを当接させる構成としてもよいが、この場合に
は、ペダル7aが局所的にセンサ部21の表面を押圧する
可能性が高く、センサ部21の故障・劣化を早期化させる
ことになる。なお、芯金24の形状は、良好に踏力をセン
サ部21へ伝達できれば、本実施例のものに限定されるも
のではない。また、芯金24は、例えば繊維材料によって
構成するようにしてもよい。
【0025】上記のような構成を有する自動運転装置50
の作動を制御する制御部100 では、以下のようにして、
前述した「動的な位置ズレ」を補正するようになってい
る。まず、基本的な考え方を説明する。図5には、アク
セルペダル7aを操作するアクチュエータ4aのストロ
ーク量SAと、踏力センサ5aの出力(アクセル踏力F
A)と、の関係が示されている。
【0026】これによると、アクセルペダル7aを踏み
込んでいくと、ある位置から急に踏力が立ち上がり始め
ることが解る。この踏力の立上がり開始点が、踏力セン
サ5aとアクセルペダル7aとが接触を開始した位置で
あり、アクセルタッチ点TAと称することにする。この
アクセルタッチ点TAは、接触センサ(オン・オフ信号
を出力するもの)を用いても検出可能である。なお、同
様にして、ブレーキタッチ点TBと、クラッチタッチ点
TCを求めることができる。
【0027】次に、ブレーキ踏力センサ5bの出力(ブ
レーキ踏力FB)と、アクセルタッチ点TAと、の関係
を、図6に示す。この図6は、ブレーキペダル7bを踏
み込んだ場合に、その時のブレーキ踏力FBをパラメー
タとして、アクセルタッチ点Aを求めた図である。即
ち、ブレーキ踏力FBを所定の大きさで一定に保ち、ア
クセルタッチ点TAを求め、さらにブレーキ踏力FBを
変更して一定に保って、アクセルタッチ点TAを順次求
めて行った場合の図である。
【0028】この図から、ブレーキ踏力FBと、アクセ
ルタッチ点TAのズレ量Zxと、の間には、一定の関係
(即ち、車両前後方向相関関係)があることが解る。こ
れは、運転座席1が弾性を有することに基づくもので
(従って、この一定の関係が正比例関係にあれば、その
傾きは、運転座席1の弾性係数に相当する)、当該ズレ
量Zxは、前記支持架台3の運転座席1上での車両前後
方向への「ブレーキペダル7bを所定の踏力で操作して
いる場合における動的なズレ量」とすることができる。
なお、このアクセルタッチ点Aのズレ量Zxは、ブレー
キ踏力FBと一定の関係を持つことを示したが、クラッ
チ踏力FCとの間においても同様の関係を有する。ま
た、アクセル踏力FAをパラメータとして、ブレーキタ
ッチ点B(或いはクラッチタッチ点C)のズレ量を求め
た場合にも、同様の関係が得られる。
【0029】即ち、予め上記のようにして車両前後方向
相関関係(正比例関係であれば、運転座席1の弾性係
数)を求めておいて、踏力センサ5a〜5cの出力値か
ら車両前後方向への反力の合計FT(=FA+FB+F
C)を知ることによって、前記車両前後方向相関関係を
記憶したテーブル検索等によって(正比例関係であれ
ば、FT=(Zx)×(弾性係数)の関係に基づいても
よい)、ペダル操作時における前記支持架台3の運転座
席1上での車両前後方向への「動的なズレ量Zx」を推
定することができるのである。従って、かかるズレ量Z
xの推定が、本発明にかかる車両前後方向位置ズレ量推
定手段を構成することになる。
【0030】そして、この「動的なズレ量Zx」によっ
て、各アクチュエータ4a〜4dのストローク量を補正
すれば、簡単かつ高精度に「動的なズレ量Zx」を加味
して各アクチュエータ4a〜4dを操作することがで
き、以って、従来のように面倒な作業を行うことなく、
また複数回の学習運転を行わずとも、良好に所定の運転
モードを達成することができる。
【0031】なお、予め前記車両前後方向相関関係を運
転座席の種類毎に記憶しておいて、その相関関係を制御
部100 に入力するような構成としてもよいが、本実施例
のように、試験・車両毎に、前記車両前後方向相関関係
を求めた方が、運転座席の品質誤差や背もたれの角度違
いや、或いは経時変化した運転座席を使用するような場
合でも、高精度に「動的なズレ量」の補正を行うことが
できる。
【0032】つづいて、実際に制御部100 が行う各ペダ
ル7a〜7bのタッチ点を求める制御について、図7に
示すフローチャートに従って説明する。本フローは、例
えばモード運転開始前(自動運転装置50を運転座席1上
に載置した後)に一回行われる。ステップ(図では、S
と記してある。以下、同様)1では、アクセル踏力FA
0 (初期値)を読み込む。なお、ブレーキペダル7b、
クラッチペダル7cは開放している。
【0033】ステップ2では、アクセル操作用アクチュ
エータ4aを介して、アクセルペダル7aをゆっくりと
踏み込む。ステップ3では、現在のアクセル踏力FA1
を読み込む。ステップ4では、FA1 と、FA0 と、を
比較し、FA1 > FA0 となったら、ステップ5へ進
む。
【0034】ステップ5では、この時のストローク量
を、アクセルペダル用アクチュエータ4aのアクセルタ
ッチ点TA0 として記憶する。そして、制御部100 で
は、このアクセルタッチ点TA0 をベースに、アクセル
ペダル用アクチュエータ4aの制御量を補正することに
なる。つまり、自動運転装置50の設置ズレや車両毎のペ
ダル位置ズレ等の「静的な位置ズレ」を、簡単かつ高精
度に補正できることになる。
【0035】以下、同様にして、ステップ5Aでブレー
キタッチ点TB0 、ステップ5Bでクラッチタッチ点T
0 を求める。次に、制御部100 が行う踏力と位置ズレ
量との関係(反力−位置ズレ量テーブル)を求める制御
(即ち、車両前後方向相関関係を求める制御)につい
て、図8に示すフローチャートに従って説明する。当該
フローが、本発明にかかる車両前後方向相関関係推定手
段に相当する。
【0036】ステップ11では、カウント値nを1にセッ
トする。ステップ12では、カウント値nを3倍(例え
ば、3kg毎に学習する場合)して、所定のブレーキ踏
力目標値FBRとして設定する。ステップ13では、ブレ
ーキペダル7bをゆっくりと踏み込む。ステップ14で
は、現在のブレーキ踏力FBを読み込む。
【0037】ステップ15では、FB=FBRとなったか
否かを判断し、YESの場合にはステップ16へ進み、N
Oの場合にはステップ3へ戻る。ステップ16では、この
ときのアクセルタッチ点を、TAnとして記憶する。ス
テップ17では、反力−位置ズレ量テーブルの反力データ
Fn,位置ズレ量データZnとして,現在のブレーキ踏
力FB,“TAn−TA0 (=Zx)”をセットする。
【0038】ステップ18では、nを1つカウントアップ
する。ステップ19では、n=10となったか否かを判断
し、NOであればステップ2へ戻り、YESであれば本
フローを終了する。このフローによって、3Kg〜30
Kgまで3Kg毎(これらの値は、適宜設定変更可能で
ある)のブレーキ踏力FB(即ち、後述するアクセル踏
力FA=0、クラッチ踏力FC=0としたときの全反力
FT)に対するアクセルタッチ点TAのズレ量“TAn
−TA0 (=Zx)”が求まり、これに基づいて図9の
ような車両前後方向相関関係、即ち「反力−位置ズレ量
テーブル」を構築することができる。なお、もっと大き
な反力まで必要な場合には、例えば、クラッチ操作用ア
クチュエータ4cも同時に作動させて、ブレーキ踏力F
Bとクラッチ踏力FCとの合計踏力(反力)について、
ズレ量“TAn−TA0 (=Zx)”を求めるようにす
ればよい。なお、本実施例では、ここで求めた「反力−
位置ズレ量テーブル」を参照して、「動的なズレ量Z
x」を求めるようにしているが、車両前後方向相関関係
が略正比例の関係にあるときは、各データから最小自乗
法等によって近似直線を求め、この直線の傾き(運転座
席の弾性係数に相当する)、即ち、FT=(Zx)×
(弾性係数)に基づいて、合計反力FTから、演算によ
りズレ量(Zx)を求めるようにしてもよい。かかる場
合には、「反力−位置ズレ量テーブル」を記憶する必要
や、後述する補正制御において合計反力FTからズレ量
Zxを検索する必要がないので、構成の簡略化を図れる
ことになる。
【0039】ここで、上記のようにして求めた「反力−
位置ズレ量テーブル」を利用して、制御部100 が行う各
アクチュエータ4a〜4dのストローク量の補正制御に
ついて、図10に示すフローチャートに従って説明する。
当該フローが、本発明にかかる車両前後方向制御量補正
手段に相当する。ステップ21では、モード運転における
指令車速VSPや加速度αが得られる必要馬力PSを演
算する。
【0040】ステップ22では、室温等の外気条件やシャ
シダイナモのフリクション変化等の影響を考慮して、補
正馬力PSaを演算する。ステップ23では、必要馬力P
Sと補正馬力PSaとを合計して、制御目標馬力PSm
を求める。ステップ24では、制御目標馬力PSmと、車
速VSPとギア位置等から定まる機関回転速度Ne(実
測値を用いるのが好ましい)と、から機関必要トルクT
を演算する。
【0041】ステップ25では、機関トルクとアクセルス
トローク量との関係を記憶してあるテーブルを参照し
て、機関必要トルクTが得られるアクセル操作用アクチ
ュエータ4aの基本ストローク量SA0 を求める。ステ
ップ26では、制御目標馬力PSm(この場合は目標減速
度)が得られるように、減速度合いとブレーキストロー
ク量との関係を記憶してあるテーブルを参照して、ブレ
ーキ操作用アクチュエータ4bの基本ストローク量SB
0 を求める。
【0042】ステップ27では、半クラッチ位置やクラッ
チの接続・切断位置等と、クラッチストローク量との関
係を記憶してあるテーブルを参照して、クラッチ操作用
アクチュエータ4cの基本ストローク量SC0 を求め
る。ステップ28では、現在のギア位置と、シフト指令
(変速後のギア位置)と、に基づいて、シフト操作用ア
クチュエータ4dの基本ストローク量SSF0 を求め
る。
【0043】ステップ29では、各踏力センサ5a〜5b
の信号に基づいて、現在の車両前後方向に関する全反力
FT(=FA+FB+FC)を求める。ステップ30で
は、全反力FTに基づいて、「反力−位置ズレ量テーブ
ル(図9)」を参照して、「動的なズレ量Zx」を求め
る。当該ステップが、本発明にかかる車両前後方向位置
ズレ量推定手段を構成している。
【0044】ステップ31では、アクセル操作用アクチュ
エータ4aの基本ストローク量SA 0 にZxを付加し
て、最終的なストローク制御量SAを求める。ステップ
32では、ブレーキ操作用アクチュエータ4bの基本スト
ローク量SB 0 にZxを付加して、最終的なストローク
制御量SBを求める。ステップ33では、クラッチ操作用
アクチュエータ4cの基本ストローク量SC 0 にZxを
付加して、最終的なストローク制御量SCを求める。
【0045】ステップ34では、シフト操作用アクチュエ
ータ4dの基本ストローク量SSF 0 にZxを付加し
て、最終的なストローク制御量SSFを求める。このよ
うにして求めた最終的なストローク制御量によって、各
アクチュエータ4a〜4dは、制御されることになる。
従って、動的な位置ズレが加味され、高精度に各ペダル
を操作することができるので、自動運転制御の高精度化
を簡単に図ることができ、以って面倒な作業を行わなく
ても、簡単かつ良好に所定の運転モードを得ることがで
きる。次に、第2の実施例について説明する。
【0046】第2の実施例では、図11に示すように、支
持架台3に、車両前後方向に対する反力を検出するロー
ドセル41,42(或いは各アクチュエータを破線で示すよ
うに一本の支持部材3Bを介して支持させる場合には、
ロードセル41を1個備えればよい)を介装し、更に車両
左右方向へのシフト操作時に生じる反力を検出するロー
ドセル43を設けている。第2の実施例においては、ロー
ドセル41,42が、本発明にかかる車両前後方向反力検出
手段を構成する。また、ロードセル43が、本発明にかか
る車両左右方向反力検出手段を構成する。
【0047】この場合は、第1の実施例における踏力セ
ンサ5a〜5bに代えて、比較的安価な接触センサを用
いることができる。つまり、各ペダルと各アクチュエー
タとの接触開始位置は、オン・オフ的な信号を発する接
触センサで検出し、運転座席1の弾性係数を求める際、
及び動的な位置ズレ量を求める際には、前記ロードセル
41,42の信号を利用するようにすれば、第1の実施例同
様に、車両前後方向に対する「動的な位置ズレ」を補正
して高精度な制御が行えると共に、踏力に比例した出力
を発する比較的高価なセンサの数(3個から2個或いは
1個へ)を減らすことができ、以ってコスト低減を図る
ことができる。
【0048】また、シフト操作による車両前後方向に関
する反力も、前記ロードセル41,42の信号には含まれる
ので、より高精度に車両前後方向に関する「動的なズレ
量Zx」を検出できることになるから、以ってより高精
度な自動運転制御が行えることになる。つまり、支持架
台3にロードセル41,42を取付けているので、シフト操
作による反力FSも全反力FTに含まれることになるの
で、図10のフローチャートにおけるステップ28において
求めるFTを、「アクセル踏力FA+ブレーキ踏力FB
+クラッチ踏力FC+シフト操作力FS」とすることが
できる。
【0049】このように、第2の実施例では、シフト操
作用アクチュエータ4dの車両前後方向への反力も含め
た位置ズレ補正を行うことができるので、第1の実施例
に比べて、より高精度に「動的なズレ量Zx」を検出で
き、以ってより高精度な自動運転制御が行えることにな
る。また、第2の実施例では、ロードセル43を設けてい
るので、車両左右方向へのシフト操作時に生じる反力を
検出することができる。
【0050】従って、例えば、ギア位置(図12参照)を
4速(他のギア位置或いはニュートラル位置であっても
よい)にセットした状態で、移動装置20の駆動モータ8
を強制的に移動させると、図13のような、車両左右方向
への移動量(制御量、指示値或いは駆動モータ8が内装
する位置検出手段の出力値等から求まる。)と、車両左
右方向への反力と、の関係を求めることができる。
【0051】そして、ロードセル43の出力値がゼロを維
持する部分、即ち、シフトノブの遊び分αを除いた車両
左右方向への移動量が、そのときの車両左右方向反力に
おける車両左右方向への位置ズレ量Zyとなるのであ
る。当該車両左右方向反力と、車両左右方向への位置ズ
レ量Zyと、の関係が、本発明にかかる車両左右方向相
関関係に相当し、上記のようにして行われる車両左右方
向相関関係の推定が、本発明にかかる車両左右方向相関
関係推定手段に相当する。
【0052】従って、運転中におけるロードセル43の出
力値に基づいて、当該関係を参照して車両左右方向への
位置ズレ量Zyを推定し、この推定した位置ズレ量Zy
を用いて移動装置20によるシフト操作用アクチュエータ
4dの車両左右方向への移動量を補正すれば、位置ズレ
量Zyが加味された高精度な変速制御を行うことができ
る。つまり、運転中の車両左右方向反力に基づく車両左
右方向への位置ズレ量Zyの推定が、本発明にかかる車
両左右方向位置ズレ量推定手段を構成し、この検出結果
に基づく移動装置20の移動量の補正が、本発明にかかる
車両左右方向制御量補正手段を構成する。
【0053】なお、ペダル操作による反力によって、当
該車両左右方向への位置ズレ量Zyに誤差を来すような
場合には、3次元テーブル、即ち、ペダル操作による反
力をパラメータに加えて、車両左右方向への位置ズレ量
Zyを求めるようにすれば、ペダル操作による反力によ
る誤差分を排除することが可能である。このように、第
2の実施例では、車両前後方向における全ての反力によ
って生じる「動的な位置ズレ」を補正できると共に、車
両左右方向における位置ズレも補正することができるの
で、より高精度な自動運転制御を行うことができる。
【0054】なお、上記各実施例では、高精度化のため
に、運転座席1の弾性特性(即ち、車両前後方向相関関
係や、車両左右方向相関関係)を試験毎に各アクチュエ
ータを操作して求めるようにしているが、やや精度は低
下するものの、例えば運転座席1の種類毎に予め弾性特
性を調べておいて、この予め調べておいた弾性特性に基
づいて補正を行うようにすれば、試験毎に運転座席1の
弾性特性を求める必要がないので、作業時間の短縮化を
図れることになる。
【0055】また、上記各実施例では、マニュアル式の
変速機を備えた車両について主に説明してきたが、クラ
ッチペダルのない自動変速機を備えた車両にも適用する
ことができる。
【0056】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1に記
載の発明にかかる車両の自動運転制御装置によれば、ペ
ダル或いはシフト操作時に車両前後方向へ生じる反力に
よって、運転座席がその弾力により撓む場合における自
動運転装置の「動的な位置ズレ」を加味して、簡単かつ
高精度にペダル或いはシフト操作用アクチュエータを操
作することができるので、自動運転制御の高精度化を簡
単に図ることができ、以って面倒な作業や学習運転を行
わなくても、簡単かつ良好に所定の運転モードを達成さ
せることができる。
【0057】請求項2に記載の発明によれば、車両毎或
いはモード運転毎に、運転座席の前記車両前後方向相関
関係を容易に求めることができる。また、予め運転座席
の前記車両前後方向相関関係を種類毎に求めておいて、
この予め求めておいた前記車両前後方向相関関係に基づ
いて動的なズレ量を求めるようにした場合に比べて、よ
り高精度に「動的な位置ズレ」を補正することができる
(背もたれの傾き角違い、経時変化した運転座席を用い
た場合等の誤差分も排除できる)。
【0058】請求項3に記載の発明によれば、車両左右
方向相関関係に基づいて、運転中における車両左右方向
への自動運転装置の位置ズレ量を推定し、この車両左右
方向への自動運転装置の位置ズレ量に基づいて、簡単か
つ高精度にシフト操作用アクチュエータを車両左右方向
へ移動させる移動装置の制御量を補正することができる
ので、自動変速制御の高精度化、延いては自動運転制御
の高精度化を簡単に図ることができ、以って面倒な作業
や学習運転を行わなくても、簡単かつ良好に所定の運転
モードを達成させることができる。
【0059】請求項4に記載の発明によれば、車両毎或
いはモード運転毎に、運転座席の前記車両左右方向相関
関係を容易に求めることができる。また、予め運転座席
の前記車両左右方向相関関係を種類毎に求めておいて、
この予め求めておいた前記車両左右方向相関関係に基づ
いて動的なズレ量を求めるようにした場合に比べて、よ
り高精度に「動的な位置ズレ」を補正することができる
(例えば、経時変化した運転座席を用いた場合等の誤差
分も排除できる)。
【0060】請求項5に記載の発明によれば、シリコン
等の滑り抵抗の大きな弾性樹脂材料を介して、前記車両
前後方向反力検出手段と、ペダル表面と、を接触させる
ように構成した場合に、前記樹脂材料に芯金を備えるよ
うにしたので、弾性樹脂材料の弾力によって反力が吸収
されてしまい、車両前後方向反力検出手段が正確に反力
を検出することができなくなることを排除でき、以って
ペダル表面とのスベリ等を良好に防止しつつ、かつ、反
力を精度よく検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1にかかる発明のブロック図
【図2】請求項3にかかる発明のブロック図
【図3】本発明の第1の実施例における全体構成図
【図4】同上実施例の踏力センサの拡大構造図
【図5】アクセル踏力とアクセル操作用アクチュエータ
のストローク量との関係を示す図
【図6】同上実施例におけるブレーキ踏力と、アクセル
タッチ点TA及び動的なズレ量Zxと、の関係を示す図
【図7】同上実施例におけるアクセルタッチ点TA0
TB0 ,TC0 を求める制御を説明するフローチャート
【図8】同上実施例における運転座席の弾性係数を求め
る制御を説明するフローチャート
【図9】反力−ズレ量テーブルの一例を示す図
【図10】同上実施例における各アクチュエータの制御
量の補正を説明するフローチャート
【図11】本発明の第2の実施例のブロック図
【図12】ギア位置を説明する図
【図13】車両左右方向反力と、移動装置の移動量と、
の関係を説明する図
【図14】従来例における車両の自動運転装置を示す図
【図15】特開平5−312686号公報の車両の自動
運転制御装置を説明する図
【図16】日本自動車工業会 知的財産部会発行 自動
車技術事例集「K90−03074」に開示の車両の自
動運転制御装置を説明する図
【符号の説明】
1 運転座席 2 緊締ベルト 3 支持架台 4a〜4d アクチュエータ 5a〜5c 踏力センサ 7a〜7c ペダル 20 移動装置 41〜43 ロードセル 50 自動運転装置 100 制御部

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ペダル或いはシフト操作用アクチュエータ
    を含んで構成され、運転座席上に載置されて車両の自動
    運転操作を行う車両の自動運転装置の制御装置におい
    て、 ペダル或いはシフト操作時における車両前後方向に関す
    る反力を検出する車両前後方向反力検出手段と、 前記車両前後方向に関する反力と、運転座席の弾性によ
    る前記自動運転装置の車両前後方向に関する位置ズレ量
    と、の車両前後方向相関関係に基づいて、前記車両前後
    方向反力検出手段により検出された反力から、ペダル或
    いはシフト操作時における車両前後方向への前記自動運
    転装置の位置ズレ量を推定する車両前後方向位置ズレ量
    推定手段と、 前記推定された車両前後方向への位置ズレ量に基づい
    て、前記ペダル或いはシフト操作用アクチュエータの車
    両前後方向への制御量を補正する車両前後方向制御量補
    正手段と、 を含んで構成したことを特徴とする車両の自動運転制御
    装置。
  2. 【請求項2】前記車両の自動運転装置が、複数のペダル
    に対応して複数のペダル操作用アクチュエータを有する
    場合に、 所定のペダル操作用アクチュエータを操作して車両前後
    方向に関する反力を変化させた場合の当該反力の変化量
    と、 別のペダル操作用アクチュエータの先端部と、これに対
    応するペダルと、の接触開始位置の前記反力の変化前後
    における車両前後方向に関するズレ量と、 に基づいて、前記車両前後方向相関関係を推定する車両
    前後方向相関関係推定手段を含んで構成したことを特徴
    とする請求項1に記載の車両の自動運転制御装置。
  3. 【請求項3】前記自動運転装置の車両左右方向への反力
    を検出する車両左右方向反力検出手段と、 前記車両左右方向に関する反力と、運転座席の弾性によ
    る前記自動運転装置の車両左右方向に関する位置ズレ量
    と、の車両左右方向相関関係に基づいて、前記車両左右
    方向反力検出手段により検出された反力から、車両左右
    方向への前記自動運転装置の位置ズレ量を推定する車両
    左右方向位置ズレ量推定手段と、 前記推定された車両左右方向への位置ズレ量に基づい
    て、シフト操作用アクチュエータを車両左右方向へ移動
    させる移動装置の制御量を補正する車両左右方向制御量
    補正手段と、 を含んで構成したことを特徴とする請求項1または請求
    項2に記載の車両の自動運転制御装置。
  4. 【請求項4】シフト操作用アクチュエータを車両左右方
    向へ移動させる移動装置の移動量と、 前記車両左右方向に関する反力と、 に基づいて、前記車両左右方向相関関係を推定する車両
    左右方向相関関係推定手段を含んで構成したことを特徴
    とする請求項3に記載の車両の自動運転制御装置。
  5. 【請求項5】前記車両前後方向反力検出手段が、ペダル
    操作用アクチュエータのペダル側端部に設けられ、 前記前記車両前後方向反力検出手段と、ペダル表面と、
    を弾性を有する樹脂材料を介して接触させるように構成
    した場合において、 前記樹脂材料が芯金を備えたことを特徴とする請求項1
    〜請求項4の何れか1つに記載の車両の自動運転制御装
    置。
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