JP2827386B2 - 粉体塗料用樹脂組成物 - Google Patents

粉体塗料用樹脂組成物

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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規にして有用なる粉体塗料用樹脂組成物に
関する。さらに詳細には、スルホニル基を含有する特定
のポリエステル樹脂を用いる、とりわけ、低温硬化性に
すぐれ、しかも、外観にすぐれる塗膜を与えるエポキシ
−ポリエステル系粉体塗料用樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
近年、この種の粉体塗料は省資源にして無公害型の塗
料として、建材、家電、農業機械あるいは自動車関連な
どの諸産業の分野で、着実に、需要の延びを示している
ものである。
こうした粉体塗料用の素材としては、アクリル樹脂、
エポキシ樹脂またはポリエステル樹脂などが多量に用い
られている。
そのうちでも、主として、末端がカルボキシル基であ
る飽和ポリエステル樹脂と、ビスフェノールAのジグリ
シジルエーテル型エポキシ樹脂(エピ・ビス型エポキシ
樹脂ともいう)。とから成るポリエステル樹脂組成物
は、その硬化反応にさいして、揮発性成分の存在が、殆
んど、無いという特殊性を有するものである処から、膜
厚20〜200ミクロン程度の広い範囲に亘って、「わき
(沸き)」のない、平滑にして美麗なる塗膜を形成する
ことができるものであるし、加えて、物理的で、かつ、
化学的にすぐれた塗膜を形成することができるものであ
るために、粉体塗料用の素材として最も好ましいものの
一つであると言えよう。
ところが、その反面において、致命的な唯一の欠陥と
でも言うべき点として、こうした末端カルボキシル基含
有飽和ポリエステル樹脂とエピ・ビス型エポキシ樹脂と
を主体とするポリエステル樹脂組成物なるものは、硬化
反応を通して、粉体塗料として好ましい性能を確保する
には、どうしても、180℃以上という高温での焼付が必
要であるということが挙げられるが、そのために、一般
には、第3級アミン類やイミダゾール類などの、いわゆ
る硬化促進剤を用いての低温硬化法が採られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、かかる低温硬化のためにとは言え、上掲の
如き硬化促進剤を多量に用いると、塗膜の外観の低下な
らびに耐食性および耐水性などの著しい低下を招来する
ことも、よく知られており、したがって、低温硬化性に
もすぐれ、加えて、外観、諸物性ならびに耐食性などに
もすぐれた、極めて有用なる粉体塗料の出現が、切に望
まれているというのが現状である。
そこで、本発明者らは、こうした現状の認識と、従来
技術における種々の未解決課題の抜本的な解決との上に
たって、この種のエポキシ−ポリエステル系粉体塗料
の、真の意味での実用化を図るべく、鋭意研究に着手し
た。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、一に
かかって、すぐれた低温硬化性と、すぐれた外観、耐食
性ならびに耐水性などを有する、極めて有用なる粉体塗
料用樹脂組成物を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、上述した如き解決すべき課題の解決に
照準を合わせて鋭意検討を重ねた結果、スルホニル基を
有する特定のポリエステル樹脂を、エポキシ樹脂と組み
合わせることにより、低温硬化性にも、外観、耐食性な
らびに耐水性などにも、すぐれたエポキシ−ポリエステ
ル系粉体塗料用樹脂組成物を見い出すに及んで、本発明
を完成させるに到った。
すなわち、本発明はスルホニル基およびカルボキシル
基なる特定の基を併せ有するポリエステル樹脂と、エポ
キシ樹脂とを必須の成分として含んで成る粉体塗料用樹
脂組成物を提供しようとするものであり、さらに、硬化
促進剤をも含んで成る粉体塗料用樹脂組成物を提供しよ
うとするものである。
ここにおいて、まず、上記したスルホニル基およびカ
ルボキシル基を併せ有するポリエステル樹脂とは、とく
に、0.05ミリ当量/グラム以上のスルホニル基を有する
ものを指称するが、当該ポリエステル樹脂(A)の調整
法としては、次の示されるような方法が、特に代表的な
ものとして挙げられる。
すなわち、たとえば、ビスフェノールSと呼ばれる4,
4′−ジヒドロキシジフェニルスルホンの如きスルホニ
ル基含有ビスフェノール類と、エチレンオキサイドまた
はプロピレンオキサイドの如きアルキレンオキサイド類
との付加反応生成物に、さらに、多価カルボン酸類およ
び/または多価アルコール類を反応せしめるという方法
が、最も代表的なものであるが、本発明は決して、これ
のみに限定されるものではない。
而して、当該ポリエステル樹脂(A)を調製するに
は、予め調製された、スルホニル基含有ビスフェノール
類とアルキレンオキサイド類との付加反応生成物の存在
下において、常法により、カルボキシル基含有ポリエス
テル樹脂を調製するという要領で行なえばよく、かかる
カルボキシル基含有ポリエステル樹脂を調製するための
原料としては、得られる当該ポリエステル樹脂(A)の
好ましい特性値、すなわち、酸価が20〜150ミリグラムK
OH/グラムなる範囲内で、かつ、環球法による軟化点が5
0〜150℃なる範囲内に入るような樹脂を与えるものであ
れば、どのようなカルボン酸類(カルボン酸の無水物お
よび各種誘導体をも含む。)および多価アルコール類で
も適用できることは、言うまでもない。
それらのうちでも特に代表的なもののみを例示するに
止めれば、それぞれ、次のようなものである。
(1)カルボン酸類 フタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタ
ル酸、テトラクロルフタル酸、こはく酸およびそれらの
無水物またはジアルキルエステル類;イソフタル酸、テ
レフタル酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、
トリメリット酸、ピロメリット酸およびそれらの無水物
またはジアルキルエステル類;あるいは安息香酸、p−
tert−ブチル安息香酸、モノメチル安息香酸、ジメチル
安息香酸、イソオクタノイック酸またはイソノナノイッ
ク酸など、 (2)多価アルコール類 (2−1)2価アルコール類 エチレングリコール、プロピレングリコール、トリメ
チレングリコール、1,2−,1,3−もしくは1,4−ブタンジ
オール、ネオペンチルグリコール、ヘキサンジオール、
ヘプタンジオール、オクタンジオール、2,2,3−トリメ
チルペタン−1,3−ジオールまたは2,2′−ビス(4−シ
クロヘキサノール)プロパンなど、 (2−2)3価以上の多価アルコール類 グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロール
プロパン、トリスヒドロキシイソシアヌレート、イソヘ
キシルトリオールまたはペンタエリスリトールなど。
以上に列挙された合成原料以外のものでも、適宜、組
み合わせることによって、前記の如き範囲内の酸価およ
び軟化点を満足するような目的ポリエステル樹脂を与え
るものであれば、公知慣用の原料を、何らの制限もな
く、用いることができる。
こうした合成原料を用いて目的ポリエステル樹脂を調
製するには、在来の溶融縮合法や共沸縮合法などの反応
操作により行なわれるが、樹脂の軟化点の調節は、原料
の組成中の硬成分たる、フタル酸、イソフタル酸、テレ
フタル酸、エチレングリコールまたは2,2′(4−シク
ロヘキサノール)プロパンなどと、軟成分たるアジピン
酸またはヘキサンジオールなどとの組み合わせ比率(組
成比)を変更することによって達成される。
一方、樹脂の酸価は原料組成中のカルボン酸類と多価
アルコール類との使用比率を変更することによって調節
することができる。
かくして得られる当該ポリエステル樹脂が、50℃未満
の軟化点を有するものである場合には、どうしても、粉
体塗料化後の耐ブロッキング性(貯蔵中あるいは輸送時
において、外気温度および圧力により、粉体塗料の粒子
相互の融着や塊状化を起こさせない性質)が悪化するよ
うになるし、一方、150℃を超える場合には、どうして
も、粉体塗料の溶融粘度が高くなって、溶融塗膜の流展
性を低下させることとなり、ひいては、平坦で平滑なる
塗膜が得られ難くなる処から、いずれも好ましくない。
また、当該ポリエステル樹脂の酸価が20未満の場合に
は、硬化塗膜の物性や耐溶剤性が劣るようになるし、一
方、150を超える場合には、粉体塗料の貯蔵安定性なら
びに硬化塗膜の平坦さや平滑性などが劣るようになるの
で、実用性に乏しいものとなる。
したがって、当該ポリエステル樹脂(A)の酸価とし
ては、20〜150なる範囲内が、好ましくは20〜110、一層
好ましくは24〜80なる範囲内が適切である。
さらに、当該ポリエステル樹脂(A)の末端基につい
て言えば、60%以上、好ましくは80%以上がカルボキシ
ル基であって、硬化反応にさいして、前記エポキシ樹脂
(B)が有するエポキシ基ないしはグリシジル基との反
応支配的となることが望ましい。
なお、当該ポリエステル樹脂(A)の数平均分子量と
しては、500〜10,000なる範囲内が、好ましくは、1,000
〜5,000なる範囲内が適切である。
500未満の場合には、どうしても、物性の低下が認め
られるようになるし、一方、10,000を超えると、どうし
ても、粉体塗料の粉砕性が悪くなるようになるので、い
ずれも好ましくない。
また、当該ポリエステル樹脂(A)として特に望まし
いものは、スルホニル基を、分子主鎖中に、0.05ミリ当
量/グラム(meq/g)以下、好ましくは、0.1meq/g以上
有するものである。
0.05meq/g未満の場合には、どうしても、このスルホ
ニル基に基ずく硬化促進効果が果たされ得難くなるの
で、好ましくない。
次いで、前記したエポキシ樹脂(B)としては、勿
論、前述した如きスルホニル基およびカルボキシル基を
併せ有するポリエステル樹脂(A)と反応しうるもので
あれば、いすれのタイプのものであっても使用できる
が、それらのうちでも特に代表的なもののみを例示する
に留めれば、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル
型エポキシ樹脂やトリグリシジルイソシアヌレートなど
が挙げられる。
なお、粉体塗料としての適性を考慮した場合には、当
該エポキシ樹脂(B)の環球法による軟化点が50〜150
℃なる範囲内にあることが望ましい、また、当該エポキ
シ樹脂(B)のエポキシ当量が2,000以下なるものの使
用が望ましい。
軟化点が150℃を超える場合には、どうしても、粉体
塗料の溶融粘度が高くなる処から、平滑な外観を有する
塗膜が得られ難くなるので好ましくないし、さらに、エ
ポキシ当量が2,000を超える場合には、どうしても、硬
化性が低下するようになるので好ましくない。
そして、ポリエステル樹脂(A)とエポキシ樹脂
(B)との配合割合としては、樹脂(A)中のカルボキ
シル基と、樹脂(B)中のエポキシ基との当量比:カル
ボキシル基/エポキシ基が0.5〜2.0なる範囲内、好まし
くは、0.7〜1.5なる範囲内が適切である。
本発明は、さらに硬化促進剤をも配合せしめた形の粉
体塗料用樹脂組成物をも包含するものであるが、当該硬
化促進剤として特に代表的なもののみを例示するに留め
れば、各種イミダゾール類や第3級アミン類などをはじ
め、さらには、各種の4級アンモニウム塩や金属塩など
であり、就中、イミダゾール類、4級アンモニウム塩類
および/または金属塩類などの使用が望ましい。
本発明の粉体塗料用樹脂組成物には、さらに必要に応
じて、無機質充填剤、顔料、わき防止剤、フロー助剤
(流動調整剤)または酸化防止剤などの公知慣用の各種
添加剤成分を、適宜、配合することができる。
それらのうち、当該無機質充填剤として特に代表的な
もののみを挙げるに止めれば、酸化チタン、炭酸カルシ
ウム、硫酸バリウムまたはシリカ粉末などであり、ま
た、顔料としての有機顔料を、これらの無機質充填剤と
併用しうることは、勿論である。
また、本発明組成物を調製する方法の一例について述
べれば、所定の組成比に配合された各種成分を、ミキサ
ーによって充分に混合せしめたのち溶融混練し、次い
で、粉砕機により粉砕せしめるという方法によるのがよ
い。
〔発明の効果〕
本発明の粉体塗料用樹脂組成物は、とりわけ、低温硬
化性にもすぐれるし、しかも、外観、諸物性、耐食性な
らびに耐水性などにすぐれる塗膜を与える、極めて有用
性の高いものである。
〔実施例〕
次に、参考例、実施例および比較例により、一層、具
体的に説明するものとする。
以下において、部および%とあるのは特に断りのない
限り、すべて重量基準であるものとする。
参考例1〔スルホニル基およびカルボキシル基を併せ有
するポリエステル樹脂(A)の調製例〕 ネオペンチルグリコールの439部、エチレングリコー
ルの392部、テレフタル酸の1,758.8部、数平均分子量が
348なる、ビスフェノールSのエチレンオキサイド付加
物の288部、およびジブチル錫オキサイドの2.5部を反応
容器に仕込んで、140℃から250℃まで5時間かけて昇温
して行き、250℃に更に10時間保持してエステル化反応
を行なった。この時点で、エステル化反応生成物の酸価
は6ミリグラムKOH/グラム(以下、単位の記載は省略す
る。)で、かつ、水酸基価は40であった。
次いで、ここに232部の無水トリメリット酸を加え
て、200℃に2時間のあいだ保持して反応を行なった
処、酸価が55で、数平均分子量が3,000で、かつ、軟化
点が118℃なる、淡黄色の透明な固形物である目的樹脂
が得られた。
このもののスルホニル基含有量は0.3meq/gであった。
以下、これを樹脂(A−1)と略記する。
参考例2(同上) テレフタル酸の1,335.5部、イソフタル酸の333.75
部、ネオペンチルグリコールの815.25部、トリメチロー
ルプロパンの65.5部、数平均分子量が370なる、ビスフ
ェノールSのプロピレンオキサイド付加物の283.25部、
およびジブチル錫オキサイドの2.5部を反応容器に仕込
んで、140℃から250℃まで5時間かけて昇温し、以後は
250℃に8時間のあいだ保持してエステル化反応を続行
させた。
かくして得られた樹脂は酸価が36で、数平均分子量が
40,000で、かつ、軟化点が122℃なる黄橙色透明な固形
物であった。以下、これを樹脂(A−2)と略記する
が、このもののスルホニル基含有量は20meq/gであっ
た。
参考例3(同上) 反応容器に、テレフタル酸の1,496部、ネオペンチル
グリコールの900.25部、数平均分子量が348なる、ビス
フェノールSのエチレンオキサイド付加物の423部、お
よびジブチル錫オキサイドの2.5部を仕込んで、140℃か
ら250℃まで5時間かけて昇温したのち、さらに、250℃
に10時間のあいだ保持してエスエル化反応を行ない、次
いで、341.2部の無水トリメリット酸を加え、200℃に2
時間のあいだ保持して反応を行なった処、酸価が80、数
平均分子量が2,800で、かつ、軟化点が115℃なる黄橙色
透明な固形物である目的樹脂が得られた。以下、これを
樹脂(A−3)と略記するが、このもののスルホニル基
含有量は27meq/gであった。
参考例4(スルホニル基不含のポリエステル樹脂の調製
例) テレフタル酸の1,935.5部、エチレングリコールの462
部、ネオペンチルグリコールの517.5部、およびジブチ
ル錫オキサイドの2.5部を反応容器に仕込んで、140℃か
ら250℃まで5時間かけて昇温し、以後も、この250℃に
10時間のあいだ保持してエステル化反応を行なったの
ち、232部の無水トリメリット酸を加え、200℃に2時間
のあいだ保持して反応を行なった処、酸化価が55で、数
平均分子量が3,000で、かつ、軟化点が112℃なる対照用
のポリエステル樹脂が得られた。以下、これを樹脂
(A′−1)と略記するが、このものはカルボキシル基
を有するのみであって、スルホニル基を全く欠如するも
のであった。
参考例5(同上) 樹脂調製用の原料成分として、下記する如き化合物を
所定の量だけ用いるように変更した以外は、参考例2と
同様にして、酸価が36で、数平均分子量が4,000で、か
つ、軟化点が119℃なる対照用のポリエステル樹脂を得
た。
以下、これを樹脂(A′−2)と略記するが、このも
のはカルボキシル基のみを有し、スルホニル基を一切欠
如するものであった。
テレフタル酸 1,450.75部 イソフタル酸 362.75〃 ネオペンチルグリコール 985.5 〃 トリメチロールプロパン 65.5 〃 参考例6(同上) 樹脂調製用の原料成分として、 テレフタル酸 1,709 部 ネオペンチルグリコール 1,159.25〃 無水トリメリット酸 341.2 〃 を用いるように変更した以外は、参考例3と同様にし
て、酸価が80で、数平均分子量が2,800で、かつ、軟化
点が110℃なる対照用のポリエステル樹脂を得た。
以下、これを樹脂(A′−3)と略記するが、このも
のはカルボキシル基を有するだけであって、一切、スル
ホニル基を欠如していた。
実施例1〜3および比較例1〜3 参考例1〜3で得られたそれぞれのエポキシ樹脂およ
びポリエステル樹脂と、顔料と、硬化促進剤とを、第1
表に示されるような配合比で配合し、ミキサーでドライ
・ブレンドし、溶融混練せしめ、次いで、粉砕機により
粉砕せしめ、しかるのち、150メッシュの金網で分級せ
しめて、本発明の粉体塗料用樹脂組成物を得た。
併せて、比較のために、参考例4〜6で得られた対照
用ポリエステル樹脂を用いるように変更した以外は、同
様にして、対照用の粉体塗料用樹脂組成物を得た。
次いで、静電粉体塗装機で、JIS G−3141に規定され
る軟鋼板上に、各別に、膜厚が50〜70ミクロンとなるよ
うに塗布し、それぞれ、所定の温度で20分間のあいだ焼
付けた。
しかるのち、かくして得られたそれぞれの塗装鋼板に
ついて塗膜の性能試験を行なった。
それらの結果は、まとめて同表に示す通りであった。
なお、各種性能の評価は、次のような要領で行なった
ものである。
エリクセン値…JIS Z−2247に準拠した。
貯蔵安定性…粉体塗料を35℃の恒温室に1カ月間のあい
だ保存したのちの、塗装作業性と、得られた塗面の平滑
性とを、初期のそれぞれに比して変化があったか否か、
変化の程度などを総合的に判定した。
デュポン衝撃値…LIS K−5460に準拠し、荷重が1kgで、
かつ、1/2インチのノッチ付きという条件で行なつた。
塗面の平滑性…目視判定によった。
塗膜の光沢値…60゜鏡面反射率(%) 耐 食 性 …JIS K−5400に準拠した。
耐湿テスト後の付着性…温度が50℃で、かつ、湿度が98
%RHなるブリスター・ボックス内に120時間のあいだ保
存して、その24時間後にゴバン目付着性のテストを行な
った。
第1表からも明らかなように、本発明の粉体塗料用樹
脂組成物は、従来型粉体塗料用樹脂組成物に比して、一
段と低温領域における硬化が可能となり、したがって、
低温硬化性にすぐれ、しかも、外観、諸物性、耐食性な
らびに耐水性などにも優れるものであることが知れる。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スルホニル基およびカルボキシル基を併せ
    有するポリエステル樹脂(A)と、エポキシ樹脂(B)
    とを必須の成分として含有することを特徴とする、粉体
    塗料用樹脂組成物。
  2. 【請求項2】スルホニル基およびカルボキシル基を併せ
    有するポリエステル樹脂(A)と、エポキシ樹脂(B)
    と、硬化促進剤(C)とを含有することを特徴とする、
    粉体塗料用樹脂組成物。
  3. 【請求項3】前記したスルホニル基およびカルボキシル
    基を併せ有するポリエステル樹脂(A)が、0.05ミリ当
    量/グラム以上のスルホニル基を有するものである請求
    項1または2に記載の粉体塗料用樹脂組成物。
  4. 【請求項4】前記したスルホニル基およびカルボキシル
    基を併せ有するポリエステル樹脂(A)が、0.05ミリ当
    量/グラム以上のスルホニル基を有し、かつ、20〜150
    ミリグラムKOH/グラムなる範囲内の酸価を有するもので
    ある、請求項1または2記載の粉体塗料用樹脂組成物。
  5. 【請求項5】前記したスルホニル基およびカルボキシル
    基を併せ有するポリエステル樹脂(A)が、0.05ミリ当
    量/グラム以上のスルホニル基を有し、20〜150ミリグ
    ラムKOH/グラムなる範囲内の酸価を有し、かつ、50〜15
    0℃なる範囲内の軟化点を有するものである、請求項1
    または2に記載の粉体塗料用樹脂組成物。
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