JP2827165B2

JP2827165B2 - 昇降式陳列用台車

Info

Publication number: JP2827165B2
Application number: JP30211196A
Authority: JP
Inventors: 昭浩小谷野; 親一郎亀田
Original assignee: Okamura Manufacturing Co Ltd
Current assignee: Okamura Manufacturing Co Ltd
Priority date: 1996-11-13
Filing date: 1996-11-13
Publication date: 1998-11-18
Anticipated expiration: 2016-11-13
Also published as: JPH10138929A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、商品の荷積時等に
おいては、荷台となる昇降台を下げて、荷積み作業等を
容易とし、商品を陳列する際には、昇降台を上昇させ
て、顧客が商品を取り易いようにした昇降式陳列用台車
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のこの種のものの代表例としては、
実公平３−２４５６号公報や特開昭５８−８９４６７号
公報等に開示されているものがある。

【０００３】これらの昇降式陳列用台車では、いずれ
も、ほぼ水平の基台をなす上面に、上下方向に伸縮自在
なＸリンクの下端を取り付けるとともに、Ｘリンクの上
端で、昇降台を支持し、かつ基台の上面に固定した油圧
ジャッキにおける上下方向に伸縮自在なロッドを、Ｘリ
ンクを構成する一方のリンクに直接または間接的に連結
し、油圧ジャッキのロッドを伸縮させることにより、昇
降台を上下方向に移動させるようになっている。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかし、上述の従来例
では、油圧ジャッキを用いてＸリンクを伸縮させている
ので、装置全体の構造が複雑となるとともに、製造コス
トが高くなる。

【０００５】本発明は、従来の技術が有する上述のよう
な問題点に鑑みてなされたもので、構造が簡単で、かつ
安価な昇降式陳列用台車を提供することを目的としてい
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課
題は、次のようにして解決される。 (１) ほぼ水平をなす基台の上面に、等長の２本のリン
クの中央部同士を、左右方向の軸をもって枢着したＸリ
ンクの一方のリンクの下端を、左右方向の軸をもって基
台に枢着するとともに、他方のリンクの下端を、前後方
向に移動自在として基台に枢支し、ほぼ水平をなす昇降
台の下面に、前記一方のリンクの上端を、前後方向に移
動自在として枢支するとともに、他方のリンクの上端を
枢着し、一端が取付軸をもって前記一方のリンクの中間
部に枢着された連結リンクの他端と、一端が回転軸をも
って前記基台に枢着された駆動リンクの他端とを、連結
軸をもって互いに枢着し、かつ、前記基台に、前記駆動
リンクを回動させる回動手段と、前記昇降台が上昇し
て、前記連結軸が、前記取付軸と回転軸の中心を結ぶ直
線を通過して、死点を乗り越えた位置において前記駆動
リンクに当接して、その回動を制止するストッパとを取
り付ける。

【０００７】 (２) 上記(１)項において、回動手段が、駆動リンクと
一体的に回動する回転軸に着脱自在に設けるようにす
る。

【０００８】 (３) 上記(１)または(２)項において、ストッパの取付
位置を、前後方向に調整しうるようにする。

【０００９】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を、添
付図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明で
は、図１の右側を「前方」、左側を「後方」とする。

【００１０】水平の基台(１)は、平面視ほぼ矩形をなす
金属板の四側縁部を下方に折曲して形成したものであ
り、その下面の４隅には、キャスタ(２)が取付けられて
いる。基台(１)の上面の左右側端付近には、断面外向き
コ字形をなすとともに、前後方向を向く下部レール(３)
が固着されている。

【００１１】等長をなす２本の細長い板状の第１リンク
(４)と第２リンク(５)の中央部同士を、左右方向を向く
軸(６)によって枢着した左右１対のＸリンク(７)におけ
る第１リンク(４)の下端は、下部レール(３)の内側面の
後部に、上下方向に回動自在に枢着され、第２リンク
(５)の下端部外側面に突設した摺動ピン(８)は、下部レ
ール(３)の前部に設けた前後方向を向く長孔(９)に嵌合
されている。左右の第２リンク(５)(５)の下端同士は、
横向きの連結杆(10)によって連結されている。

【００１２】各第２リンク(５)の上端は、水平の昇降台
(11)の下面における左右両側部に固着した、下部レール
(３)と同形状をなす上部レール(12)の内側面の後端部に
枢着されている。第１リンク(４)の上端部外側面に突設
した摺動ピン(13)は、上部レール(12)の前部に穿設され
た前後方向を向く長孔(14)に嵌合されている。

【００１３】各下部レール(３)の中央部の内側方におい
て、基台(１)の上面には、前後方向を向く通孔(15)が穿
設されている。この通孔(15)には、下方に位置する駆動
リンク(16)と、上方に位置する連結リンク(17)の近接端
同士を、左右方向を向く連結軸(18)で枢着したトグルリ
ンク(19)における駆動リンク(16)が挿通されている。

【００１４】駆動リンク(16)の下端部には、基台(１)の
両側方に突出する両端部に断面方形をなす結合部(20)が
形成された左右方向を向く回転軸(21)が固嵌されてい
る。この回転軸(21)は、基台(１)における左右の側面(1
a)に設けられた通孔(図示略)を貫通し、その通孔の外側
に固着された軸受(22)に、回転自在に支持されている。

【００１５】回転軸(21)の結合部(20)には、平面視Ｌ字
状の回動レバー(23)の基端に形成した結合部(20)と補形
をなす横向きの嵌合孔(図示略)が嵌合しうるようになっ
ており、それを嵌合した状態で、回動レバー(23)の柄(2
4)を手で回動させることにより、回転軸(21)とともに駆
動リンク(16)が回動させられるようになっている。

【００１６】連結リンク(17)の基端部である上端部は、
左右方向を向く取付軸(25)によって第１リンク(４)の中
間部に枢着されており、かつ左右の連結リンク(17)(17)
の上端部同士は、左右方向を向く連結杆(26)によって連
結されている。

【００１７】前記各通孔(15)(15)の直前において、基台
(１)の上面には、駆動リンク(16)の回動範囲を規制する
ための、側面視Ｌ字形をなすストッパ(27)が固着されて
いる。

【００１８】図３に示すように、基台(１)の後端面(1b)
の左右２ヶ所に形成された凹孔(図示略)には、この凹孔
から出し入れが自在な受材(28)が設けられている。この
受材(28)の先端部に設けた上下方向を向く取付孔(29)に
は、下向きＵ字状の把手(30)の両側杆の下端部(31)(31)
を挿入することができるようにしてある。これにより、
受材(28)から取り外した把手(30)を、基台(１)の後端面
(1b)に設けた開口(図示略)から、基台(１)の内部空間に
収納することができるようになっている。

【００１９】次に、以上のような構成からなる本実施形
態の作動要領について説明する。

【００２０】図３に示すように、Ｘリンク(７)を折り畳
んで、昇降台(11)を基台(１)に近接させた下降状態にお
いて、回転軸(21)の結合部(20)に、柄(24)をほぼ真上に
向けた回動レバー(23)の基端を嵌合した後、図４に示す
ように、柄(24)を前下方へ約９０゜回動させると、短縮
状態のトグルリンク(19)が、上方に向かって伸長する。

【００２１】トグルリンク(19)が伸長すると、上下の摺
動ピン(８)(13)は、長孔(９)(14)内を後方へ移動して、
折り畳まれていた左右のＸリンク(７)(７)は上下方向に
展開され、昇降台(11)は、基台(１)と平行状態を保った
まま上昇する。

【００２２】連結軸(18)が、回転軸(21)と取付軸(25)と
の中心を結ぶ直線(Ｌ)を前方に通過して、死点を乗り越
えた後、駆動リンク(16)はストッパ(27)に当接し、それ
以上の図４における時計方向の回動は阻止される(図４
の状態)。これによって、昇降台(11)は所要の上昇位置
において安定して保持される。

【００２３】上昇した昇降台(11)を下降させるには、回
動レバー(23)を、図４に示す位置から図３に示す位置ま
で戻せばよい。

【００２４】このような実施形態の昇降式陳列用台車に
よれば、従来のものに比して、装置全体の構造を簡単に
できるとともに、製造コストを低くすることができる。

【００２５】基台(１)の両側面より回転軸(21)の結合部
(20)を突設させてあるので、昇降式陳列用台車の一方の
側面を店舗等の壁面に近接させて設置した場合でも、他
方の側面から突出する回転軸(21)の結合部(20)を利用し
て、昇降台(11)を上昇または下降させることができ、便
利である。

【００２６】第１、第２両リンク(４)(５)の前端部をレ
ール(３)(12)に枢着し、かつ上下のレール(３)(12)の後
端部に長孔(９)(14)を設けて、第１、第２両リンク(４)
(５)の後端部に突設した摺動ピン(８)(13)を、長孔(９)
(14)に嵌合するようにしてもよい。

【００２７】図４の仮想線で示すように、ストッパ(27)
の位置を、駆動リンク(16)の回動範囲内で前後方向に調
整しうるようにすれば、昇降台(11)の高さを任意に変更
することができ、使い勝手がよくなる。

【００２８】回動レバー(23)を用いる代わりに、例えば
減速モータ(図示略)等の出力軸を回転軸(21)に連係し
て、モータにより昇降台(11)を上下させるようにしても
よい。

【００２９】

【発明の効果】(ａ) 請求項１記載の発明によれば、昇
降台の高さを、下降位置と上昇位置との２段階に調整及
び保持できるとともに、装置全体を簡単かつ安価にする
ことができる。

【００３０】(ｂ) 請求項２記載の発明によれば、回動
レバーにより、駆動リンクを容易に回動させることがで
きるとともに、回動レバーが不要の際には、回転軸から
取り外すことができるので、便利である。

【００３１】(ｃ) 請求項３記載の発明によれば、スト
ッパの前後位置を調整することにより、昇降台の高さを
任意に変更できるので、使い勝手がよくなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態の一部切欠斜視図である。

【図２】同じく正面図である。

【図３】同じく昇降台を下降させた状態を示す側面図で
ある。

【図４】同じく昇降台を上昇させた状態を示す側面図で
ある。

【符号の説明】

(１)基台 (1a)側面 (1b)後端面 (２)キャスタ (３)下部レール (４)第１リンク (５)第２リンク (６)軸 (７)Ｘリンク (８)摺動ピン (９)長孔 (10)連結杆 (11)昇降台 (12)上部レール (13)摺動ピン (14)長孔 (15)通孔 (16)駆動リンク (17)連結リンク (18)連結軸 (19)トグルリンク (20)結合部 (21)回転軸 (22)軸受 (23)回動レバー (24)柄 (25)取付軸 (26)連結杆 (27)ストッパ (28)受材 (29)取付孔 (30)把手 (31)下端部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁶，ＤＢ名) B62B 3/06 A47F 5/10 B66F 7/06

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】ほぼ水平をなす基台の上面に、等長の２
本のリンクの中央部同士を、左右方向の軸をもって枢着
したＸリンクの一方のリンクの下端を、左右方向の軸を
もって基台に枢着するとともに、他方のリンクの下端
を、前後方向に移動自在として基台に枢支し、ほぼ水平
をなす昇降台の下面に、前記一方のリンクの上端を、前
後方向に移動自在として枢支するとともに、他方のリン
クの上端を枢着し、一端が取付軸をもって前記一方のリ
ンクの中間部に枢着された連結リンクの他端と、一端が
回転軸をもって前記基台に枢着された駆動リンクの他端
とを、連結軸をもって互いに枢着し、かつ、前記基台
に、前記駆動リンクを回動させる回動手段と、前記昇降
台が上昇して、前記連結軸が、前記取付軸と回転軸の中
心を結ぶ直線を通過して、死点を乗り越えた位置におい
て前記駆動リンクに当接して、その回動を制止するスト
ッパとを取り付けたことを特徴とする昇降式陳列用台
車。
【請求項２】回動手段が、駆動リンクと一体的に回動
する回転軸に着脱自在に設けた回動レバーである請求項
１記載の昇降式陳列用台車。
【請求項３】ストッパの取付位置を、前後方向に調整
しうるようにしたことを特徴とする請求項１または２記
載の昇降式陳列用台車。