JP2825506B2 - 車両のための空気バネ - Google Patents

車両のための空気バネ

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JP2825506B2
JP2825506B2 JP63220568A JP22056888A JP2825506B2 JP 2825506 B2 JP2825506 B2 JP 2825506B2 JP 63220568 A JP63220568 A JP 63220568A JP 22056888 A JP22056888 A JP 22056888A JP 2825506 B2 JP2825506 B2 JP 2825506B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、車両のための空気バネに関する。
従来の技術及びその課題 一般に空気バネと呼ばれる空気圧バネは、車輪が道路
上の物体に当たるか又は窪地に落ち込むことによって車
両軸に課せられた衝撃負荷を主に吸収し、車両の可動部
分の間にクッションを提供するために、何年もの間、車
両に使用されてきた。空気バネは、通常、圧縮流体の供
給を含む柔軟なゴム・スリーブ又はベローズからなり、
そして柔軟な弾性スリーブ内に配置された１つ以上のピ
ストンを有する。車両が道路の衝撃を受けるとき、スリ
ーブは圧縮と膨張を行うので、ピストンはスリーブ内で
流体の圧縮と膨張を引き起こす。バネ状スリーブは、ピ
ストンをスリーブに関して、かつスリーブの内部で、軸
方向に移動させる、柔軟なエラストマー材料から形成さ
れる。
ただ１つのピストンが特定のバネ構造において使用さ
れるならば、スリーブの端部は、ピストン及び／又は反
対側の端部キャップに密封状態で結合される。ピストン
及び／又は端部材への柔軟なスリーブの端部のクランプ
は、常に、空気バネ生産において重要かつ主要な組み立
て段階の１つである。今まで、ピストン及び／又は端部
キャップに対してスリーブを密封する通常の方法は、柔
軟なスリーブに対して外側に位置付けられた金属バンド
をクランプすることによって行われ、金属バンドは、ゴ
ム物質をピストン又は端部材の密封表面に対してクリン
プ又は圧搾する。これらの先行技術の密封方法と構造
は、クランプ・バンドの永久的変形を必要とし、そし
て、隣接する空気バネ部材の密封表面に対して半径方向
内側にそれをクリンプする際に金属を永久的に変形させ
るために、金属クランプ・バンドに十分な圧力を供給す
るための装置を必要とする。
空間を節約しそして空気バネ組み立てにおいて必要と
される構成要素数を低減するために、端部キャップ及び
／又はピストン部材の内側表面に対して外側に柔軟なス
リーブの一方又は両方の内部的にクランプすることが、
いくつかの空気バネの応用に好ましい。空気バネを含む
柔軟なスリーブを有するいくつかの公知の先行技術の装
置は、内部クランプ・バンドを使用し、そして以下に簡
単に記載された特許に開示されている。
米国特許第2,115,072号は、端部キャップにボルトで
固定された外部環状クランプ・リングと共に、端部キャ
ップの環状溝にスリーブの両端をトラップすることによ
って、空気バネのスリーブの両端部を密封することを示
す。
米国特許第2,641,486号は、通常の割りリングのクラ
ンプ配置を示す。この割りリングは、リングの割り端部
の間のキャップの間隔を減少させることにより圧縮さ
れ、その後リングは、材料のスリーブに対して外側に拡
張し、スリーブを外側支持構造体に対して内部的にクラ
ンプする。しかし、割りリングは、空気バネへの適用に
おいて満足なシールを形成するために必要とされるクラ
ンプ力を容易に獲得するができない。
米国特許第3,027,176号は、柔軟なスリーブの端部に
おいて空気タイヤの密封ビードに類似した環状ビードを
使用する、内部密封配置を有する空気バネを示す。
米国特許第3,053,528号は、柔軟なスリーブの一方の
端部が、くさび形状の端部キャップによって外側円筒形
ハウジングに対して内部的にクランプされる空気バネを
示す。このキャップは、空気バネの内部流体圧力によっ
て、柔軟なスリーブの端部とくさび関係に押し込まれ
る。
米国特許第3,527,451号は、外側円筒形ハウジングの
内側表面に対して柔軟なスリーブをクランプする内部バ
ンドを有する、別の緩衝吸収器を示す。内部クランプ
は、トラップされた柔軟なスリーブ端部に対する内部ク
ランプバンドの楔作用によって、又は多くの先行技術の
外部クランプ・バンド配置において使用されたような柔
軟なスリーブの外部における密封バンドのクリンプと類
似の方法による内部クランブ・バンドの永久変形によっ
ていづれかにより達成される。
米国特許第4,489,474号は、柔軟なスリーブが、外部
密封バンドによって、端部キャップ部材にクランプされ
る空気バネを開示する。
米国特許第4,506,910号は、端部キャップの開端部の
内側にクランプされた柔軟なスリーブを有する空気バネ
を開示する。
英国特許第2,116,667号は、一方の縁が、リングによ
ってシリンダーの内側に対して密封状態で圧縮された金
属リング上に巻かれ、端部キャップがプラスチックから
形成される、柔軟なスリーブを含む空気バネ構造を開示
する。
米国特許第4,037,305号は、円筒形の芯と、外側ケー
シングに挿入された密封リングを開示し、これらによっ
て、密封シールと、外側ケーシングの側壁の制限された
外側への膨張を生じさせる。内側シリンダーの外径は、
一般に、ケーシングの内径に等しい。
米国特許第4,489,830号は保持装置を開示し、この場
合側壁が、第二部材の挿入部まで延び、そしてそれか
ら、側壁に形成された溝に該部材が据えられるとき、該
部材をつかむために僅かに収縮する。
米国特許第4,653,170号は、内部シリンダーと密封手
段が、外側ケーシングと摩擦適合状態に挿入されている
装置を開示し、この場合ケーシングの側壁は、挿入によ
り外側に弾性的に膨張される。
ドイツ特許第1,273,939号は、密リング挿入ツールを
開示する。
米国特許第3,140,085号は、スリーブを含む空気バネ
構造を開示し、この場合スリーブの一方の縁は金属リン
グ上に巻かれ、金属リングは衝撃吸収シリンダーの内部
に滑り可能に収容されたとき、柔軟なスリーブ又はダイ
アフラムの巻かれた縁に対して圧搾作用を示す。リング
は円筒形の構成を有し、そしてダイアフラムは、油の供
給と、衝撃吸収器シリンダー内にトラップされたガスの
供給の間の位置において維持される。
このため、空気バネの端部キャップ及び／又はピスト
ン部材に対して柔軟なスリーブを密封状態で固定するた
めの内部密封バンドを含む、改良された空気バネとその
作製方法に対する必要性が存在する。
従って、本発明の目的は、一方の端部においてピスト
ン部材を有し、そして好ましくは、他方の端部において
キャップ部材を有し、エアラストマー材料から形成され
たそれらの間に介在する柔軟なスリーブを備えた、自動
車両のための改良された空気バネを提供することを含
む。そしてスリーブは、スリーブのいづれか一方又は両
方の端部において、弾性限界を超えて密封バンドをクリ
ンプ又は変形させることなく、密封バンドによって隣接
部材うにクランプされる、柔軟なスリーブに対する一般
気密クランプ・シールを達成する。
さらに本発明の目的は、圧縮された柔軟なスリーブ材
料の移動を保持しそして制限するために役立つ環状リッ
プが、密封表面に隣接したキャップ部材の開端部内に備
えられた、改良された空気バネを提供することである。
本発明の別の目的は、密封バンドは、その外側周囲表
面において、密封バンドとキャップ部材の間に締め合い
を提供するためにキャップ部材上に形成された環状の内
側に延びるリップを収容する環状凹部を形成された、改
良された空気バネを提供することである。
問題点を解決するための手段 本発明に従うと、上記のとおりの課題が、 ａ）空気バネを車両に取り付けるキャップ部材であっ
て、開端部を規定する内側に延びる環状のリップにて終
端している環状側壁を備えたカップ状部と、該リップの
外側においてこれに隣接し且つ該開端部に略隣接してい
る該側壁の内側面の内側環状密封表面とを有するキャッ
プ部材と、 ｂ）車両に取り付けるようになっており、該キャップ部
材の該開端部から間隔を置いて位置するピストン部材
と、 ｃ）該キャップ部材と該ピストン部材との間で柔軟なス
リーブによって形成された流体圧力室であって、該柔軟
なスリーブの両端部が、該キャップ部材及び該ピストン
部材に密封結合されている流体圧力室と、 ｄ）該キャップ部材の該開端部内に配置され、該キャッ
プ部材の内側環状密封表面と同心である連続した環状密
封バンドとを具備し、 該柔軟なスリーブの一方の端部が、該密封バンドと該
密封表面との間に位置し、非変形状態にある該密封バン
ドにより圧縮状態に置かれ、該密封バンドおよび該環状
密封表面と共に気密シールを形成し、 該密封バンドが、凸状の滑らかな丸みの付いた表面に
よって一方の端部を結合された内側及び外側周囲表面を
備えた環状形状を有し、該外側周囲表面に形成された環
状の凹状領域を有し、 該密封バンドの外側表面の直径が、該リップの直径よ
りも大きくて、該リップが、該密封バンドの該凹部領域
に向かって延び、それらの間で該柔軟なスリーブの該一
方の端部の一部分と係合して、該密封バンドを、該リッ
プによって該キャップ部材の開口端内に保持する ことを特徴とする車両のための空気バネ を提供することによって解決される。
参考例及び実施例 出願人が本発明の原理を適用するとを熟慮した最良モ
ードを例示する本発明の好ましい実施例及び参考例を、
以下の説明において述べ、図面において示し、かつ特許
請求の範囲において具体的かつ明確に指摘しそして述べ
られる。
同一の番号は、図面を通じて同一の部品を示す。
まず、第１図乃至第12図を参照して、本発明を実施す
る場合に参考にすることができる参考例を説明する。
空気バネは全体的に１で示され、そして第１図と第２
図においては休止位置を示す。空気バネ１は、キャップ
部材と対向するピストン部材とを含み、それぞれ、全体
的に２と３で示される。ピストン部材３は、全体的に円
筒形である環状側壁４を有し、上方開端部５において終
了し、そして複数の溝７を形成された外側環状クランプ
表面６を有する。
全体的に10で示された柔軟なスリーブの一方の端部
は、外部環状密封バンド11により、クランプ表面６に対
して全体的に気密関係において密封によりクランプさ
れ、密封バンド11は、空気バネ技術において公知の方法
により、スリーブ端部をクランプ表面６に対して密封す
るために圧縮かつクリンプされる。ピストン部材３は、
さらに、空気バネ技術における当業者の公知の方法によ
り、車両（図示されてない）の一部分に空気バネを取り
付けるための閉じたい取り付け端部９を含む。ピストン
部材３の特定の構成と配置は、変更することができる。
柔軟なスリーブ10は一般に円筒形の構成を有し、そし
て空気バネ技術において同様に公知なエラストマーの１
層又は２層内にトラップされた内部補強繊維（図示され
ていない）を一般に含むエラストマー材料から形成され
る。好ましくは、番号13によって示された柔軟なスリー
ブ10の少なくとも一方の端部分は、休止位置にあるとき
巻かれた状態にあり、キャップ部材２から軸方向にピス
トン部材３をスリーブ10を損傷することなしに移動させ
ることができる。キャップ部材２は、空気バネ内の流体
圧力を調整するためのソレノイド制御弁14を備る。
キャップ部材２はカップ状部を有し、円筒形である環
状側壁15は、閉端部壁16と、柔軟なスリーブ10の内部12
と連絡する開端部17において終了する。スリーブの内部
12は、空気バネ１に対して圧縮流体室を提供する。
環状密封表面19（第４図）が、開端部17に隣接した環
状側壁15の内部表面21において形成され、そして凹部構
成を有する。環状側壁15の開端部17は、キャップ部材の
開端部に強度を付加してそして柔軟なスリーブが第６図
に示されたように伸長する滑らかな表面を提供する半径
方向外側に延びるフランジ20によって規定される。フラ
ンジ20は、環状リップ22によって環状密封表面19に結合
され、環状リップは、環状密封表面19の凹部構成を形成
しそしてスリーブ10のクランプされた端部分を固定する
ために役立つ。複数の環状溝23が、スリーブ10のクラン
プされた端部をさらに固定するために、環状密封表面19
に形成される。
全体的に25で示された環状密封バンド（第８図）は、
環状側壁15の開端部17内に位置し、そして凹部の環状密
封表面19に対し、その内側で柔軟なスリーブ10の巻かれ
た端部26をクランプする。密封バンド25は、連続状の、
好ましくは金属部材であり、それぞれ、丸い頂面27と底
面28、及び全体的に滑らかな平坦外側周囲表面29と内側
周囲表面30とを有する。
第１〜８図に示された特定の参考例において、キャッ
プ部材２と、特に円筒形の環状側壁15は、密封バンド25
と同様に金属から形成される。表面29の直径によって表
現された密封バンド25の外径は、環状密封表面19の内径
よりも小さく、第５図の32で表された柔軟なスリーブ10
の厚さよりも小さな半径方向の幅を有する環状空間31を
形成する。言い換えれば、密封バンド25の外径は、環状
密封表面19の内径よりも小さく、その差は、柔軟なスリ
ーブ材料の厚さの２倍を超えない。この関係は、環状空
間31に位置するスリーブ材料が、密封バンド25と環状密
封表面19の間にトラップされたとき、圧縮状態にあるこ
とを確実なものとする。密封バンド25と、環状密封表面
19と、スリーブ10の巻かれた端部26の関係を、例示の目
的のために第４〜６図に誇張して示す。密封バンド25と
トラップされた端部26の取り付けられた静止状態を第６
図に示す。
密封バンド25を取り付るための改良された方法を、特
に第３〜６図に示す。密封バンド25は、全体として36で
示されたプレス板の円筒形壁35の頂部の開端部において
形成された環状の階段状肩34の上に置かれ、このプレス
板は、ラム37の端部において移動のために取り付けられ
る。階段状肩34は、第４図と第５図に示されたように、
軸方向に延びる環状壁38を有し、環状壁の高さは密封バ
ンド25の高さよりも小さく、階段状肩34の半径方向長さ
は密封バンド25の厚さよりも一般に小さい。
密封バンド25を階段状肩34に置いた後、スリーブ10の
端部26を、第３図に示されたように、バンドの回りに巻
く。それからプレス板36を、矢印Ａの方向に移動し、密
封バンド25と巻かれた端部26をキャップ部材２の開端部
17に移動させる。キャップ部材２に侵入することによ
り、巻かれた端部26の一部分26aは、フランジ20の底面4
0を環状リップ22（第５図）と連結する、滑らかな環状
湾曲表面39を通過することにより引き伸ばされる。巻か
れた端部26を表面39を通過させそして表面39に沿って挿
入するとき、スリーブ材料の厚さは、内部補強コードを
損傷することなしに、その元の厚さのほぼ90％に圧縮さ
れる。第５図に示されたように、環状リップ22上を通過
させる際に、巻かれた端部26のエラストマー材料の一部
分は、環状密封表面19に対して環状空間31においてトラ
ップされ、そして第６図に示されたように、最終的に一
部分が圧縮された状態を取るために、環状リップ23に向
かって外側に伸びる。
第６図の取り付け位置において、巻かれた端部26の一
部分は、その元の厚さの30％−60％の範囲内に圧縮さ
れ、密封バンド25と環状密封表面19の間に十分に緊密な
シールを提供し、圧縮された空気のその間からの漏れを
防止する。取り付けられた密封バンド25の連続構成は、
バンドの半径方向内側への移動又は崩壊を防止し、そし
て金属カンの環状側壁15の強度は、その間で圧縮された
エラストマー材料によって形成されたシールを破壊する
かもしれないキャップ部材の過度な外側への広がりを防
止する。環状側壁15の内側表面21と環状密封表面19を連
結する湾曲上方表面42と共に環状密封表面19の下方端部
において形成された環状リップ22は、密封バンド25と、
エラストマー材料のそこにトラップされた部分を保持す
るために役立つ。密封バンド25とスリーブ10の巻かれた
端部26を、巻かれた端部26の一部分が第５図に示される
ように環状密封表面19に対して押される環状空間31内に
挿入した後、プレス板36はそこから引き抜かれ、密封バ
ンド25と巻かれた端部26は残される。
改良された空気バネと、内部密封バンドを取り付ける
方法の修正された参考例を、第９〜12図に示すが、多く
の点において第１図と第８図に示した参考例に類似す
る。第２の参考例の主な違いは、50で全体として示され
たキャップ部材がプラスチック部材から形成されること
である。キャップ部材50は、キャップ部材２と類似の開
端部構成を有し、そして環状密封表面19に類似した凹状
の環状密封表面51を含む。第10図を参照すると、密封バ
ンド25の外径は、仮線で示されたように環状密封表面51
の内径に等しい又は僅かに大きい。プレス板36により柔
軟なスリーブ10の巻かれた端部26を挿入する際に、リン
グ25と巻かれた端部26は、第11図の非常に誇張された位
置において示された外側方向に、開端部17を規定するキ
ャップ部材50の下方部分を広げる。この外側への広がり
は、密封バンド25と巻かれた端部26が、環状リップ22を
超えて、環状密封表面51に隣接した環状空間31まで通過
することを許容する。一部分26aは、第５図に示された
第１の参考例に類似の方法で圧搾かつ引き延ばされる
が、巻かれたスリーブをキャップ部材の開端部に挿入す
る際、より小さい量となる。
プレス板36の除去により、キャップ部材の外側に広が
った底面40は矢印Ｂ（第12図）の方向に内側に移動し、
第６図に関して上記で議論された方法と類似の方法によ
り、密封バンド25と環状密封表面51の間に端部26のトラ
ップされた部分を確実にクランプする。この第２の参考
例において、クランプされた材料の厚さは、好ましく
は、その元の厚さの30％−50％内に圧縮される。
第２の参考例の主な特徴の１つにより、キャップ部材
50の下方端部におけるプラスチック材料は弾性限界を超
えて拡張されず、その結果、プレス板36の除去により、
それは、非応力状態に復帰しようとし、密封バンド25の
外側表面に対してエラストマー材料を押し付けるクラン
プ力を提供する。再び、密封バンド25は連続環状リング
であり、そしてそれは、キャップ部材50の開端部内に取
り付けられるとき、内側に崩壊されず、又は外側に広が
らない。キャップ部材50の下方部分の内側への移動と協
同して、密封バンド25は、その間でエラストマー材料を
密封する。キャップ部材50は、好ましくは、高強度プラ
スチックから形成され、イー・アイ・デュポン・デ・ニ
モアス社の登録商標である、デルリン（Delrin）100又
は500として識別される形式のガラス充填アセタール樹
脂、又はミンロン（Minlon）のような鉱物充填熱可塑性
樹脂、又はザイテル（Zytel）66のようなガラス充填ナ
イロン樹脂が使用される。これらの特別のプラスチック
は、密封バンドと巻かれたスリーブ端部の挿入によるひ
び割れを防止するために十分な剛性を有し、かつ密封バ
ンド25に対してエラストマー材料をクランプするために
十分な弾性を有する。
再び、内部クランプ配置を達成するために、密封バン
ド25をキャップ部材50に取り付けるとき、取り付け方法
を実施する上において、キャップ部材50のプラスチック
材料はその弾性限界を超えて引き伸ばされず、そして密
封バンド25の外径は、環状密封表面51の内径に一般に等
しいことが重要である。キャップ部材50に対して使用さ
れるプラスチック材料および密封バンド25の直径とクラ
ンプ表面の関係とを変化させることにより、種々のクラ
ンプ力を得ることができることは、当業者には容易に明
らかである。密封バンド25と環状密封表面51の間にクラ
ンプされるスリーブ10のエラストマー材料は、一般に非
圧縮厚さの30％−60％の範囲内に圧縮されることは重要
であり、これによりそれは環状溝23に流入しそして気密
シールを提供する。
次に、第13図乃至第18図を参照して、本発明の好適実
施例を説明する。
密封バンドの修正された形式は、全体として55で示さ
れ、第13図に特に示され、第14図と第15図においてキャ
ップ部材２に取り付けられて示される。密封バンド55
は、凸状の滑らかな丸い頂面58と丸い底面61によって結
合された内側と外側の滑らかな周囲表面56及び57を含
む。環状の凹部60は、底面61に隣接した外側の周囲表面
57において形成される。密封バンド55は、特に第15図に
示されたように、幾分伸長した長円形状の断面構成を有
し、凹部60は半径方向内側に延びる肩62と外側に湾曲し
た下方端部63によって規定される。
密封バンド55は、密封バンド25に関して上記で記載さ
れたように、金属又はプラスチックのいづれかから形成
され、そして改良された方法により、キャップ部材２に
取り付けられる。第15図を参照すると、キャップ部材２
の内側に延びる環状リップ22は、凹部60の方に延び、巻
かれた端部26の一部分65を非常に僅かに圧縮する。周囲
表面57の残り部分59と、環状側部15の内側表面21の間に
位置する、26bで示された、スリーブの圧縮された部分
は、キャップ部材２と密封バンド55の間にスリーブ材料
を固定する主要領域を与える。一部分65は、フランジ20
における残留フープ応力を除去するために非常に僅かに
圧縮された状態にとどまる。密封バンド55の外側に湾曲
した下方端部63の最下方端部は、フランジ20の底面40に
全体的に隣接して又は下において終了する。
外側に湾曲した下方端部63は、スリーブ内の内部流体
圧力により外側に拡張するとき、柔軟なスリーブの隣接
部分66によって作用される。この力は、下方端部63を環
状リップ22の方に押し、密封バンドとキャップ部材の間
に締付けを形成するために密封バンド53の凹部60内に緊
密にそれを定着させる。締付け係合は、柔軟なスリーブ
の圧迫により、キャップ部材２が密封バンドとのクラン
プ係合から外れることを防止する。このようにして、膨
張したスリーブによって及ぼされる力は、キャップ部材
のフランジ20の環状リップ22に直接に作用する代わり
に、外側に湾曲した下方端部63を通じて密封バンドに作
用し、これによって、柔軟なスリーブの圧迫による環状
リップ22との接触を防止し、そしてキャップ部材が密封
バンドとのクランプ係合から外れることを防止する。
第16図は、僅かに修正された密封バンド64を示し、こ
の場合環状凹部74が外側周囲表面に形成され、そして外
側に湾曲した下方端部67の底部縁は、鋭い角68にて終了
する。
第17図は、別に修正された密封バンド70を示し、外側
周囲表面72の中心において全体的に形成された環状凹部
領域71を有し、この場合下方部分73は、底面40のレベ
ル、又は密封バンド55の外側に湾曲した下方端部63の下
に伸長する。
第18図はさらに修正された密封バンド75を示し、この
場合環状凹部領域76は、内側に延びる放射状肩77と、丸
い下方端部79にて終了する結合凹部表面78によって形成
される。
密封バンド64、70および75は、上記の修正された密封
バンド55と同様に機能する。それ故、これらの密封バン
ドと、キャップ部材との密封及び圧縮関係を詳細には記
載せず、またキャップ部材２及び50の特定の構成による
組立てを示さない。
従って、改良された空気バネ構造と取り付け方法は簡
素化され、列挙された総ての目的を達成する有効、安
全、安価、かつ効率的な装置を提供し、先行技術の装置
で遭遇した困難を除去し、そして問題を解決し、本技術
における新しい結果を獲得する。
前述の説明において、いくつかの用語を、簡潔化、明
確化、及び理解のために使用した。しかしそのような用
語は説明の目的のためであり、そして広く解釈されるこ
とが意図されるために、不必要な制限は先行技術の要求
を超えて含意されない。さらに、本発明の説明と例示
を、実施例により行ったが、本発明の範囲は、示され又
は記載された正確な詳細には制限されない。
本発明の発見と原理、内部密封バンドを有する改良さ
れた空気バネが構成されそして使用される方法、構成の
特性、及び都合の良い、新しくかつ有益な結果について
述べてきた。新しくかつ有益な構造、装置、要素、配
置、部品、及び組合わせは、特許請求の範囲において述
べられる。
本発明の主なる特徴及び態様は以下のとおりである。
1.a）空気バネを車両に取り付けるキャップ部材であっ
て、開端部を規定する内側に延びる環状のリップにて終
端している環状側壁を備えたカップ状部と、該リップの
外側においてこれに隣接し且つ該開端部に略隣接してい
る該側壁の内側面の内側環状密封表面とを有するキャッ
プ部材と、 ｂ）車両に取り付けるようになっており、該キャップ部
材の該開端部から間隔を置いて位置するピストン部材
と、 ｃ）該キャップ部材と該ピストン部材との間で柔軟なス
リーブによって形成された流体圧力室であって、該柔軟
なスリーブの両端部が、該キャップ部材及び該ピストン
部材に密封結合されている流体圧力室と、 ｄ）該キャップ部材の該開端部内に配置され、該キャッ
プ部材の内側環状密封表面と同心である連続した環状密
封バンドとを具備し、 該柔軟なスリーブの一方の端部が、該密封バンドと該
密封表面との間に位置し、非変形状態にある該密封バン
ドにより圧縮状態に置かれ、該密封バンドおよび該環状
密封表面と共に気密シールを形成し、 該密封バンドが、凸状の滑らかな丸みの付いた表面に
よって一方の端部を結合された内側及び外側周囲表面を
備えた環状形状を有し、該外側周囲表面に形成された環
状の凹部領域を有し、 該密封バンドの外側表面の直径が、該リップの直径よ
りも大きくて、該リップが、該密封バンドの該凹部領域
に向かって延び、それらの間で該柔軟なスリーブの該一
方の端部の一部分と係合して、該密封バンドを、該リッ
プによって該キャップ部材の開口端内に保持する ことを特徴とする車両のための空気バネ。
2.環状の凹部領域は凹面である上記１に記載の空気バ
ネ。
3.環状の凹部領域は、半径方向に延びる肩と、外側に湾
曲した端部によって形成される上記１に記載の空気バ
ネ。
4.外側に湾曲した端部がキャップ部材を超えて延びる上
記３に記載の空気バネ。
5.柔軟なスリーブは、密封表面と密封バンドの間におけ
るスリーブの圧縮量よりも小さな量だけ、キャップ部材
の環状リップと密封バンドの外側に湾曲した端部との間
で僅かに圧縮される上記４に記載の空気バネ。
6.密封バンドの外側に湾曲した端部は、キャップ部材の
環状リップに向かって付勢され、該湾曲端部と係合した
該柔軟なスリーブの別の部分の外側への拡張の際に、柔
軟なスリーブの一部分を圧縮する上記４に記載の空気バ
ネ。
7.外側周囲表面によって規定された密封バンドの外側表
面の直径は、環状密封表面の内径よりも小さく、それら
の間で環状空間を形成し、該環状空間の幅が、柔軟なス
リーブの厚さよりも小さい上記１に記載の空気バネ。
8.密封リングとクランプ表面の間にクランプされた柔軟
なスリーブの部分は、非圧縮状態の30％〜60％に圧縮さ
れる上記７に記載の空気バネ。
9.外側周囲表面によって規定された密封バンドの外側表
面の直径は、キャップ部材の環状密封表面の内径に概し
て等しい上記１に記載の空気バネ。
10.キャップ部材の環状側壁は、全体的に円筒形側壁で
あり、該円筒形側壁は、柔軟なスリーブと該キャップ部
材の開口端に保持された密封バンドによって外側に広げ
られている上記９に記載の空気バネ。
11.円筒形側壁は、該キャップ部材の開端部において外
側に延びる環状フランジにて終了し、環状密封表面は、
環状フランジに隣接した円筒形側壁の内側表面において
凹部である上記10に記載の空気バネ。
12.環状密封表面は、内側に延びるリップによって環状
フランジに連結される上記11に記載の空気バネ。
13.環状密封表面は複数の溝を形成される上記１に記載
の空気バネ。
【図面の簡単な説明】
第１図は、静止又は休止位置における、参考例の空気バ
ネの正面図。 第２図は、第１図に示された空気バネの縦断面図。 第３図は、第１図と第２図の空気バネの端部キャップ内
に内部密封バンドを取り付けるための改良された方法の
１つの段階を示す、断片的な概略断面図。 第４図は、端部キャップの開端部内に取り付けられる前
の密封バンドを実線で示し、そして端部キャップの開端
部内に取り付けられた密封バンドを仮線で示す拡大され
た断片的な断面図。 第５図は、第４図からさらに改良された取り付け方法の
段階を示し、柔軟なスリーブの巻かれた端部がキャップ
部材の開端部内で圧縮される、第４図に類似した断片的
な断面図。 第６図は、第５図の段階よりも改良された方法の次の段
階示し、設置プレス板が除去され、そして密封バンドが
キャップ部材の開端部内で柔軟なスリーブの巻かれた端
部を固定する、拡大された断片的な断面図。 第７図は、第２図のライン７−７において取られた拡大
断面図。 第８図は、密封バンドの斜視図。 第９図は、プラスチックのキャップ部材の開端部におけ
る密封バンドの取り付けの開始を示す、第３図に類似し
た概略的な断面図。 第10図、第11図および第12図は、プラスチックのキャッ
プ部材の開端部内に密封バンドを取り付ける方法を示
す、第４図、第５図および第６図に類似した拡大された
概略的な断面図。 第13図は、本発明の好適実施例に従う空気バネの一部で
ある、一部が切り欠かれた密封バンドの断面における拡
大斜視図。 第14図は、第13図の修正された密封バンドを示し、第２
図に示されたような空気バネの上方部分の断面図。 第15図は、柔軟なスリーブの巻かれた端部をキャップ部
材の開端部内に固定する、第13図と第14図の修正された
密封バンドを示す非常に拡大された断片的な断面図。 第16図、第17図および第18図は、他の実施例の空気バネ
の一部である密封バンド構成の拡大された断面図。 １……空気バネ、 ２、50……キャップ部材、 ３……ピストン部材、 ４……環状側壁、 ５……上方開端部、 ６……クランプ表面、 ７、23……溝、 10……スリーブ、 11、25、55、64、70、75……密封バンド、 15……環状側壁、 16……閉端部壁、 17……開端部、 19、51……密封表面、 20……フランジ、 21……内側表面、 22……環状リップ、 31……環状空間、 36……プレス板、 39……環状湾曲表面
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭55−119241（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) F16F 9/00 - 9/58

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】ａ）空気バネを車両に取り付けるキャップ
    部材であって、開端部を規定する内側に延びる環状のリ
    ップにて終端している環状側壁を備えたカップ状部と、
    該リップの外側においてこれに隣接し且つ該開端部に略
    隣接している該側壁の内側面の内側環状密封表面とを有
    するキャップ部材と、 ｂ）車両に取り付けるようになっており、該キャップ部
    材の該開端部から間隔を置いて位置するピストン部材
    と、 ｃ）該キャップ部材と該ピストン部材との間で柔軟なス
    リーブによって形成された流体圧力室であって、該柔軟
    なスリーブの両端部が、該キャップ部材及び該ピストン
    部材に密封結合されている流体圧力室と、 ｄ）該キャップ部材の該開端部内に配置され、該キャッ
    プ部材の内側環状密封表面と同心である連続した環状密
    封バンドとを具備し、 該柔軟なスリーブの一方の端部が、該密封バンドと該密
    封表面との間に位置し、非変形状態にある該密封バンド
    により圧縮状態に置かれ、該密封バンドおよび該環状密
    封表面と共に気密シールを形成し、 該密封バンドが、凸状の滑らかな丸みの付いた表面によ
    って一方の端部を結合された内側及び外側周囲表面を備
    えた環状形状を有し、該外側周囲表面に形成された環状
    の凹部領域を有し、 該密封バンドの外側表面の直径が、該リップの直径より
    も大きくて、該リップが、該密封バンドの該凹部領域に
    向かって延び、それらの間で該柔軟なスリーブの該一方
    の端部の一部分と係合して、該密封バンドを、該リップ
    によって該キャップ部材の開口端内に保持する ことを特徴とする車両のための空気バネ。
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