JP2825503B2 - リソセリン固形物の精製方法 - Google Patents

リソセリン固形物の精製方法

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JP2825503B2 JP63207469A JP20746988A JP2825503B2 JP 2825503 B2 JP2825503 B2 JP 2825503B2 JP 63207469 A JP63207469 A JP 63207469A JP 20746988 A JP20746988 A JP 20746988A JP 2825503 B2 JP2825503 B2 JP 2825503B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、ポリエーテル抗生物質に関し、とくに脂肪
酸および望ましくない金属イオンから形成された脂肪酸
エステル塩の形態の不純物を含有する固形リソセリンを
精製する方法に関する。
リソセリンは、ストレプトマイセス(Streptomyces
形の微生物を培養することによって生成される二価のポ
リエーテル抗生物質である。属としてのポリエーテル抗
生物質はウェストレイ(Westley)の「現代応用微生物
学(Adv.Appl.Microhilology)」,22:177−223(1977)
に報告されている。ウェストレイはリソセリンを属2aに
分類した。この属2aの抗生物質は、一般に直線の形態を
有し、約2から約3のテスラヒドロピランおよび(また
は)テトラヒドロフラン、約3までのテトラヒドロピラ
ンおよび(または)テトラヒドロフラン、および約3ま
での環状構造を有し、窒素原子を含まない。抽出法を使
ったポリエーテル抗生物質の単離および精製は、ハミル
等(Hamill et al.)の「ポリエーテル抗生物質(Polie
ster Antibiotics)」,pp,479−520、ジャーナル・オブ
・クロマトグラフ・リベレート(J.Chrmatogr.Lib.)Vo
l.15「抗生物質」、ウェインスタイン(Weinstain,M.
J.)およびワグマン(Wagman,G.H.)編集「単離、分離
および精製」(1978)に詳しく記載されている。
リソセリンを製造、単離および精製する方法はこの分
野で公知である。リソセリンは一般に、所望の抗生物質
を生成しうる微生物を接種した、栄養素を含有する液体
発酵媒体または肉汁を発酵させることによって製造され
る。適当な液体発酵媒体は、一般にこの分野で知られて
いるように、同化可能な窒素および炭素源を含有する水
性分散液である。発酵媒体はまた、必要に応じてたとえ
ばpH調節剤、緩衝剤、痕跡量のミネラル、消泡剤などの
ような種々の添加成分を含有することができる。発酵肉
汁からリソセリンを回収する公知の方法は、多段有機溶
媒抽出およびこれに関連する濾過、クロマトグラフィ、
濃縮および結晶化を含む。リソセリンを単離および生成
する方法は、エバタ等(Ebata et al)「抗生物質ジャ
ーナル(J.Antibiotics)」28:118−121(1975)に最初
に記載された。エバタは、アセトン、n−ブタノール、
メタノール等を導入した多段有機抽出を使用した。米国
特許第4,033,823号は、エチルアセテート、アセトニト
リル、ヘキサンおよびメタノールを使用するリソセリン
の抽出法を開示している。米国特許第4,478,935号は、
種々の有機溶媒を使って乾燥されたバイオマスから抽出
され、ついで結晶化および沈降された、種々の精製マン
ガン含有抗生物質複合合体を記載している。これらの方
法はすべて、発酵肉汁に有機溶媒抽出を施して固体結晶
としてリソセリンを回収するという点で、標準的な手法
に沿ったものと言える。
これらの方法によるリソセリンの製造は、一般的に言
って、商業的に使用できる比較的純粋なリソセリンを与
える。しかしながら、いくつかの発酵工程は、脂肪酸お
よび望ましくない金属イオンから形成された脂肪酸エス
テル塩、とくにマグネシウム、カルシウム、鉄などのよ
うな金属イオンによって形成された脂肪酸エステル塩の
形態の不純物を多量に含有するリソセリンを生じる。こ
れらの金属イオンを含有する脂肪酸エステル塩不純物
は、多くの不純物源が肉汁を汚染しているが、とくに発
酵肉汁または栄養素がこれらの金属を高レベルで含有し
ている場合にもたらされる。多量に存在するこれらの脂
肪酸またはエステル塩は、リソセリン製造方法から製造
されたリソセリンをその意図された用途には使用できな
いものにする。
これらの不純物を除去する従来の方法は、一般に有機
抽出工程を含み、この工程で不純物およびリソセリンが
種々の有機溶媒中における溶解度の差にもとづいて分離
される。問題は、すべての抽出に伴うことであるが、可
溶化および抽出工程中に、可溶化されたリソセリンの一
部が失われる、ということである。抽出中に失われたリ
ソセリンは、精製工程中の収量を低下させる。これらの
困難さのために、多量の不純物を含むリソセリンがしば
しば廃棄されている。
さらに、ナトリウム形のリソセリンは種々の環境下で
きわめて安定であるために、動物飼料用としては他の塩
よりも適している。しかし、カルシウム、マグネシウ
ム、鉄その他の金属イオンは、1.5g/L以上のリソセリン
濃度では、ナトリウムに対してよりも二価のリソセリン
イオンに対してより大きい親和性を示す(ミタニ等、
「抗生物質ジャーナル(J.Antibiotics)」30,186−88,
1977)ので、一旦他の塩類が発酵中に形成された場合に
は、ナトリウム形でリソセリンを単離することは困難で
ある。
これらの不純物、脂肪酸、および脂肪酸エステル塩か
らリソセリンを単離するための、リソセリンが抽出工程
中に可溶化されない方法で有効なものは存在しない。リ
ソセリンが固体の形態で可溶化されずに残存するような
工程は、精製工程での可溶化からもたらされるリソセリ
ンの損失を回避できる。したがって、可溶化、およびリ
ソセリンを固体として維持しながら脂肪酸および脂肪酸
エステル塩を除去することによって固形リソセリンを精
製する方法が必要とされている。
したがって本発明の一つの目的は、固形リソセリンを
精製する方法を提供することである。
本発明の他の目的は、望ましくない金属イオンによっ
て形成された脂肪酸および脂肪酸エステル塩のような不
純物を除去することによって固形リソセリンを精製する
方法を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、リソセリンは固体のまま
であり、不純物が可溶化されて除去される、固形リソセ
リンを精製するための方法を提供することである。
本発明の別の目的は、溶媒抽出工程に伴うリソセリン
の損失を回避できる固形リソセリンの精製方法を提供す
ることである。
本発明のさらに別の目的は、リソセリンがアルカリ金
属リソセリンとして回収される、固形リソセリンの精製
方法を提供することである。
本発明のもう一つの目的は、リソセリンがナトリウム
リソセリンとして回収される、固形リソセリンの精製方
法を提供することである。
これらの目的は、脂肪酸および脂肪酸エステル塩の形
態の不純物を含有する固形リソセリンをハロゲン酸と混
合して、脂肪酸および脂肪酸エステル塩不純物を水溶性
金属ハロゲン塩に変換するとともに、リソセリン塩を水
溶性金属ハロゲン塩および非水溶性リソセリン酸に変換
すること、リソセリン酸および脂肪酸固形物からハロゲ
ン塩を含有する水溶液を分離すること、このリソセリン
酸および脂肪酸固形物を苛性反応剤と混合して、遊離脂
肪酸を水溶性アルカリ金属塩に変換するとともにリソセ
リン酸を水溶性アルカリ金属リソセリン塩に変換するこ
と、およびこのアルカリ金属リソセリン固形物から、水
溶性脂肪酸アルカリ金属塩を含有する水溶液を分離し
て、90%以上の高い割合でアルカリ金属リソセリンを含
有し、脂肪酸および脂肪酸エステル塩の形態の不純物を
10%以下の低い割合で含む、精製されたリソセリン生成
物を生成させること、によって達成される。
好ましい実施態様において、脂肪酸および脂肪酸エス
テル塩の形態の不純物を含む固形リソセリンは、この溶
液のpHを約1から5にするのに十分な塩酸と混合され
る。リソセリン酸および脂肪酸固形物は、上記のように
水溶性金属ハロゲン塩から分離され、この溶液のpHを約
10から14にするのに十分な水酸化ナトリウムの形態の苛
性と混合される。精製されたリソセリン固形物は上記の
ように回収され、意図された目的に使用される。
他の目的、効果および特徴は、下記の詳細な説明から
明かとなろう。
この明細書において、用語「ハロゲン酸」は、ハロゲ
ンの水素化合物として定義される。
また用語「苛性反応剤」は、アルカリ金属の水酸化物
として定義される。
さらに用語「リソセリン固形物」は、リソセリンを生
成するように設定された発酵工程からの固形生成物を含
むものとして定義される。一般的には「リソセリン固形
物」は、リソセリン酸、リソセリン塩、遊離脂肪酸、脂
肪酸エステル塩および他の不純物を含有する。発酵中の
栄養素として大豆油および種々の脂肪酸が添加され、そ
して発酵生成物からリソセリン結晶を回収するためにコ
ーン油および(または)他のグリセリドが添加されるた
めに、脂肪酸は内在的に存在する。脂肪酸エステル塩お
よびリソセリン塩を形成する金属イオン、一般的にはマ
グネシウム、カルシウム、鉄は、発酵工程に使用された
水または栄養素中にしばしば存在する。もちろん金属イ
オンは多くの異なった汚染源から到来する。
本発明方法は、好ましくない金属から形成された脂肪
酸および脂肪酸エステル塩の形態の不純物を含有するリ
ソセリン固形物を精製するように構成されている。この
方法は、不純物を含有する固形リソセリンをハロゲン酸
と混合して、脂肪酸および脂肪酸エステル塩不純物を水
溶性金属ハロゲン塩に変換するとともに、リソセリン塩
を水溶性金属ハロゲン塩{CaX2,MgX3,FeX3等(ここでX
はハロゲン)}および非水溶性リソセリン酸に変換する
こと、リソセリン酸および脂肪酸固形物からハロゲン塩
を含有する水溶液を分離すること、このリソセリン酸お
よび脂肪酸固形物を苛性反応剤と混合して、遊離脂肪酸
を水溶性アルカリ金属塩に変換するとともにリソセリン
酸を水溶性アルカリ金属リソセリン塩に変換すること、
およびこのアルカリ金属リソセリン固形物から、水溶性
脂肪酸アルカリ金属塩を含有する水溶液を分離して、90
%以上の高い割合でアルカリ金属リソセリンを含有し、
脂肪酸および脂肪酸エステル塩の形態の不純物を10%以
下の低い割合で含む、精製されたリソセリン生成物を生
成させること、からなる。
リソセリン固形物中の不純物、とくに脂肪酸および脂
肪酸エステル塩の形態の不純物は、多くの原因から到来
する。代表的な原因は、(1)カルシウム、マグネシウ
ム、鉄その他を高レベルで含有する水を使って作られた
発酵バッチ、(2)発酵および回収工程中に存在する過
剰の脂肪酸、および(3)金属イオンと過剰の脂肪酸と
の結合から生じた脂肪酸エステル塩、である。また脂肪
酸は、リソセリン固形物を含有する「塊状物」を生成さ
せるためにしばしば添加される。製造、回収および精製
の各工程、およびこれに伴う問題はこの分野でよく知ら
れている。
リソセリン固形物はハロゲン酸と混合される。溶液の
pHを約1から約5、好ましくは約1から約3、さらに好
ましくは約2にできるハロゲン酸が添加される。ハロゲ
ン酸は、脂肪酸エステル塩不純物を水溶性ハロゲン塩お
よび非水溶性遊離脂肪酸に変換し、そしてリソセリン塩
を水溶性金属ハロゲン塩および非水溶性リソセリン酸に
変換する。ハロゲン酸は好ましくは塩酸(HCl)および
臭化水素酸(HBr)、最も好ましくはHClである。硫酸
(H2SO4)あるいはりん酸(H3PO4)のような他の酸は本
発明では機能しない。それはこれらの酸が、脂肪酸エス
テル塩不純物を、リソセリン固形物から分離することの
できない非水溶性塩(たとえばCaSO4あるいはCa3(P
O4)に変換するからである。
固形リソセリン酸は、可溶性金属塩化物を含有する溶
液から、傾しゃ、濾過、遠心分離その他のような適切な
方法によって分離される。処理の速度および大量の物質
を扱える能力の点で、濾過が好ましい。可溶性不純物
(たとえばCaCl2,MgCl2,FeCl3)を含有する濾液は廃棄
され、固形物がつぎの処理のために集められる。
得られたリソセリン固形物は苛性処理を受ける。溶液
のpHを約10から14、好ましくは約12にするのに十分な苛
性反応剤が添加される。この苛性反応剤は、遊離脂肪酸
を可溶性アルカリ金属塩に変換し、そしてリソセリン酸
を非水溶性アルカリ金属リソセリン塩に変換する。苛性
反応剤は好ましくは水酸化ナトリウム(NaOH)または水
酸化カリウム(KOH)であり、もっとも好ましくはNaOH
である。
脂肪酸およびリソセリンのアルカリ金属塩を含有する
固形物は、残存脂肪酸アルカリ金属塩を可溶化するため
に水で洗浄される。非水溶性アルカリ金属リソセリン
は、可溶性脂肪酸および脂肪酸アルカリ金属塩から、傾
しゃ、濾過、遠心分離その他のような適切な方法によっ
て分離される。処理の速度および大量の物質を扱える能
力の点で、濾過が好ましい。不純物(たとえばオレイン
酸ナトリウム、リノール酸ナトリウム)を含有する濾液
は廃棄され、固形物が集められる。この洗浄工程は、す
べての不純物が除去されるまで数回にわたって繰り返し
てもよい。メタノール、エタノールのような他の溶媒を
使用することもできるが、アルカリ金属リソセリンはこ
れらの溶媒に対して水よりもよく溶解するので好ましく
ない。得られた生成物は、高い割合(>90%)のアルカ
リ金属リソセリンおよび低い割合(<10%)の不純物特
に脂肪酸および脂肪酸エステル塩の形態の不純物を含有
する、精製されたリソセリン固形物である。
好ましい実施態様において、脂肪酸および脂肪酸エス
テル塩の形態の不純物を含有するリソセリン固形物は塩
酸と混合され、脂肪酸エステル塩不純物が、水溶性の金
属の塩化物(たとえばCaCl2,MgCl3,FeCl3その他)およ
び非水溶性脂肪酸に変換し、そしてリソセリン塩を水溶
性塩化塩および非水溶性リソセリン酸に変換する。溶液
のpHを約1から約5、好ましくは約1から約3、最も好
ましくは約2にするのに十分なHClが添加される。リソ
セリン酸および脂肪酸固形物は前記のようにして分離さ
れ、そして水酸化ナトリウム(NaOH)と混合されて、遊
離脂肪酸が水溶性ナトリウム塩に、そしてリソセリン酸
が非水溶性のリソセリンのナトリウム塩に変換される。
溶液のpHを約10から約14、好ましくは約12にするのに十
分なNaOHが添加される。精製されたリソセリン固形物は
回収され、所望の用途、代表的には牛その他の家畜のた
めの成長促進剤として使用される。
本発明は上に説明したとおりであるが、本発明の具体
的な態様および効果を具体的に示すために以下に実施例
を示す。なお実施例は単なる例示であり、本発明はこれ
に限定されない。
実施例 1 リソセリンの規格外バッチ(バッチF30−6L,純度84.4
%)が、前述の米国特許出願第868,015号に記載された
リソセリン製造方法を使って製造され、これは使用した
水からの多量(2600ppm)のカルシウムで汚染されてい
た。HClを使ってこの物質を精製する実験が行なわれ
た。リソセリン固形物はpH2まで酸性にされ、1時間以
上混合され、これによって得られた遊離脂肪酸およびリ
ソセリン酸を含有する溶液は、水溶性CaCl2を回収する
ために濾過された。得られた固形物は、ナトリウム変換
および油分分離のためにpH12で3時間鹸化された。濾過
されたケーキは水で2回洗浄されたのち乾燥された。約
92%のカルシウムが101%の物質収支で除去され、最終
リソセリン製品中のカルシウムは131ppmに過ぎなかっ
た。生物分析による最終純度は、95.9%の回収率で96%
であった。
実施例 2 粗製リソセリン固形物が、パイロットプラント(バッ
チF30−8L)において、前述の米国特許出願第868,015号
に記載されたリソセリン製造方法を使って製造され、こ
れは多量のカルシウム(841−1700ppm)を含んでいた。
ナトリウム含有量は、規格の3.2%(純粋Na−リソセリ
ンの論理含有量は3.49%)よりも低かった。リソセリン
のカルシウム塩は、ナトリウム塩およびカルシウム塩と
比較して、約85%の生物活性を示すに過ぎないことが判
明した。この生成物の品質を向上させるために、5つの
画分が合わされ、HCl水溶液によってpH2で2時間処理さ
れた。この酸性溶液は濾過され、固形物が、ナトリウム
変換および油分鹸化のためにNaOH水溶液とpH12で約1時
間混合された。ついでこの混合物は真空濾過され、水で
洗浄され、真空乾燥(28インチHg,120゜F)され、精製
されたリソセリン製品が得られた。得られた結果が第1
表に示される。
第1表について述べると、純度は平均94.6%から99.9
%に向上し、ナトリウム含有量が3.43%に改善され、カ
ルシウム含有量が349ppmに低下していることが示されて
いる。
実施例 3 精製リソセリン固形物が、パイロットプラント(バッ
チF30−10L)において、前述の米国特許出願第868,015
号に記載されたリソセリン製造方法を使って製造され、
これは高い残存油分、高いカルシウム含有量、および低
いナトリウム含有量を有していた。粗製リソセリン固形
物はHCl水溶液中に1時間分散され、リソセリン塩が遊
離酸および不要の脂肪酸に、あるいはエステル塩が水溶
性塩化物に変換され、これらは濾過によって除去され
た。リソセリン酸および残存油分を含有する固形物は、
希NaOH溶液とpH12−14で1から3時間混合され、ついで
真空濾過された。得られた濾過ケーキはさらに、残存脂
肪酸ナトリウム塩および苛性成分を除去するために脱イ
オン水で洗浄された。2回の操作の各々の結果が第2表
に示される。
第2表について説明すると、データは、乾燥された最
終製品において、油分およびCa含有量は減少し、ナトリ
ウム含有量は増加していることを示している。89.8%の
工程回収率が94%の物質収支で達成された。
以上の記載に照らして、本発明の多くの変更および変
形が可能であることは明らかであろう。したがって本発
明は、特許請求の範囲の記載にもとづいて、特定の例示
以外でも実施することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マイケル・ジェイムズ・レヴィ アメリカ合衆国、47802 インディアナ 州、テールオート、アール・アール ナ ンバー24 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C12P 17/00 - 17/18 C07H 7/06 BIOSIS(DIALOG) WPI(DIALOG)

Claims (20)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リソセリン固形物から脂肪酸および脂肪酸
    エステル塩不純物を除去するためのリソセリンの精製方
    法であって、 前記不純物を含有するリソセリン固形物をハロゲン酸と
    混合して、前記脂肪酸エステル塩不純物を水溶性金属ハ
    ロゲン塩および非水溶性遊離脂肪酸に変換するととも
    に、前記リソセリン塩を水溶性金属ハロゲン塩および非
    水溶性リソセリン酸に変換する工程、 前記リソセリン酸および脂肪酸固形物から前記ハロゲン
    塩を含有する水溶液を分離する工程、 前記リソセリン酸および脂肪酸固形物を苛性反応剤と混
    合して、遊離脂肪酸を水溶性アルカリ金属塩に変換する
    とともに、前記リソセリン酸を非水溶性アルカリ金属リ
    ソセリン塩に変換する工程、および 前記アルカリ金属リソセリン固形物から水溶性脂肪酸ア
    ルカリ金属塩を含有する水溶液を分離し、これによって
    90%以上のアルカリ金属リソセリンおよび10%以下の脂
    肪酸および脂肪酸エステル塩の形態の不純物を含有する
    精製されたリソセリン生成物を生成させる工程、 を備えた方法。
  2. 【請求項2】前記ハロゲン酸が塩酸(HCl)または臭化
    水素酸(HBr)である請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】前記ハロゲン酸が前記リソセリン固形物
    に、約1から5のpHを生じさせるのに十分な量で混合さ
    れる請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】前記ハロゲン酸が塩酸(HCl)である請求
    項3記載の方法。
  5. 【請求項5】前記分離工程が瀘過工程である請求項1記
    載の方法。
  6. 【請求項6】前記苛性反応剤が水酸化ナトリウム(NaO
    H)または水酸化カリウム(KOH)である請求項1記載の
    方法。
  7. 【請求項7】前記苛性反応剤が、約10から約14のpHを生
    じさせるのに十分な量で前記リソセリンおよび脂肪酸固
    形物に混合される請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】前記苛性反応剤が水酸化ナトリウム(NaO
    H)である請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】前記脂肪酸エステル塩がマグネシウム、カ
    ルシウムおよび鉄脂肪酸エステル塩である請求項1記載
    の方法。
  10. 【請求項10】請求項1記載の方法で得られた生成物。
  11. 【請求項11】リソセリン固形物から脂肪酸および脂肪
    酸エステル塩不純物を除去するためのリソセリンの精製
    方法であって、 前記不純物を含有するリソセリン固形物を塩酸(HCl)
    と混合して、前記脂肪酸エステル塩不純物を水溶性金属
    塩化塩および非水溶性遊離脂肪酸に変換するとともに、
    前記リソセリン塩を水溶性金属塩化塩および非水溶性リ
    ソセリン酸に変換する工程、 前記リソセリン酸および脂肪酸固形物から前記塩化塩を
    含有する水溶液を分離する工程、 前記リソセリン酸および脂肪酸固形物を水酸化ナトリウ
    ム(NaOH)と混合して、遊離脂肪酸を水溶性ナトリウム
    金属塩に変換するとともに、前記リソセリン酸を非水溶
    性ナトリウムリソセリン塩に変換する工程、および 前記ナトリウムリソセリン固形物から水溶性脂肪酸ナト
    リウム塩を含有する水溶液を分離し、これによって90%
    以上のナトリウムリソセリンおよび10%以下の脂肪酸お
    よび脂肪酸エステル塩の形態の不純物を含有する精製さ
    れたリソセリン生成物を生成させる工程、 を備えた方法。
  12. 【請求項12】HClが前記リソセリン固形物に、約1か
    ら5のpHを生じさせるのに十分な量で混合される請求項
    11記載の方法。
  13. 【請求項13】前記分離工程が瀘過工程である請求項11
    記載の方法。
  14. 【請求項14】前記苛性反応剤が、約10から約14のpHを
    生じさせるのに十分な量で前記リソセリンおよび脂肪酸
    固形物に混合される請求項11記載の方法。
  15. 【請求項15】前記脂肪酸エステル塩がマグネシウム、
    カルシウムおよび鉄脂肪酸エステル塩である請求項11記
    載の方法。
  16. 【請求項16】リソセリン固形物から脂肪酸および脂肪
    酸エステル塩不純物を除去するためのリソセリンの精製
    方法であって、 前記不純物を含有するリソセリン固形物を塩酸(HCl)
    と混合してpHを約1から5とし、これによって前記脂肪
    酸エステル塩不純物を水溶性金属塩化塩および非水溶性
    遊離脂肪酸に変換するとともに、前記リソセリン塩を水
    溶性金属塩化塩および非水溶性リソセリン酸に変換する
    工程、 前記リソセリン酸および脂肪酸固形物から前記塩化塩を
    含有する水溶液を分離する工程、 前記リソセリン酸および脂肪酸固形物を水酸化ナトリウ
    ム(NaOH)と混合してpHを約10から14とし、これによっ
    て、遊離脂肪酸を水溶性ナトリウム金属塩に変換すると
    ともに、前記リソセリン酸を非水溶性ナトリウムリソセ
    リン塩に変換する工程、および 前記ナトリウムリソセリン固形物から水溶性脂肪酸ナト
    リウム塩を含有する水溶液を分離し、これによって90%
    以上のナトリウムリソセリンおよび10%以下の脂肪酸お
    よび脂肪酸エステル塩の形態の不純物を含有する精製さ
    れたリソセリン生成物を生成させる工程、 を備えた方法。
  17. 【請求項17】HClが前記リソセリン固形物に、約1か
    ら3のpHを生じさせるのに十分な量で混合される請求項
    14記載の方法。
  18. 【請求項18】HClが前記リソセリン固形物に、約2のp
    Hを生じさせるのに十分な量で混合される請求項14記載
    の方法。
  19. 【請求項19】NaOH前記苛性反応剤が、約12のpHを生じ
    させるのに十分な量で前記リソセリンおよび脂肪酸固形
    物に混合される請求項14記載の方法。
  20. 【請求項20】前記分離工程が瀘過工程である請求項14
    記載の方法。
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