JP2825053B2 - 有料放送送受信システム及び有料放送受信用デコーダ - Google Patents

有料放送送受信システム及び有料放送受信用デコーダ

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JP2825053B2
JP2825053B2 JP5326166A JP32616693A JP2825053B2 JP 2825053 B2 JP2825053 B2 JP 2825053B2 JP 5326166 A JP5326166 A JP 5326166A JP 32616693 A JP32616693 A JP 32616693A JP 2825053 B2 JP2825053 B2 JP 2825053B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は有料放送送受信システム
及び有料放送受信用デコーダに係り、特に衛星放送やケ
ーブルテレビジョン(CATV)などの有料放送を送受
信する送受信システム及び有料放送を受信するためのデ
コーダに関する。
【0002】衛星放送やCATVなどの有料放送では、
不正受信防止のため、放送センタにおいて映像信号及び
/又は音声信号(以下、「放送信号」という)を、電気
的に攪拌するスクランブル処理をしてから送信すること
が一般的に行われる。この放送信号を受信し、正常に再
生するためには、放送センタでスクランブラを動作させ
るのに使用したスクランブル鍵を手に入れ、このスクラ
ンブル鍵を用いて有料放送受信用デコーダ内のデスクラ
ンブラを動作させればよい。
【0003】スクランブル鍵は通常、データ信号と混合
された後、放送信号に多重化されて各受信者宅に設置さ
れたデコーダまで配布される。従って、有料放送放送企
業と正規に契約していない者が何らかの手段によりスク
ランブル鍵を手に入れた場合には、契約者以外の者でも
容易に有料放送を不正に受信できてしまう。このため、
スクランブル鍵が不正に解読されたとしても、不正受信
を最小限に止める有料放送受信用デコーダが必要とされ
る。
【0004】
【従来の技術】図3は文献(平成2年度の電気通信技術
審議会答申諮問第44号76頁)に開示されている、従
来の有料放送送受信システムの一例の構成図を示す。同
図において、30は放送センタ、40は従来の有料放送
受信用デコーダを示す。放送センタ30は、映像スクラ
ンブラ31、音声スクランブラ32、PN発生器33、
多重化部36、受信者別マスタ鍵ファイル37、暗号化
部38及び39よりなる。また、有料放送受信用デコー
ダ40は、信号分離部11、PN発生器14、映像デス
クランブラ15、音声デスクランブラ16、マスタ鍵記
憶部41、復号部42、43、及び契約条件比較回路4
4よりなる。
【0005】放送センタ30においては、PN発生器3
3の初期値がスクランブル鍵Ksにより設定され、この
PN発生器33より出力されるPN系列(擬似ランダム
系列)を映像スクランブラ31及び音声スクランブラ3
2にそれぞれ入力して、放送する映像信号と音声信号に
別々にスクランブル処理を行う。上記のスクランブル鍵
Ksは第三者に知られないようにするために、放送局識
別情報やサービスなどの共通情報と共に暗号化部39に
より暗号化される。
【0006】ここで、スクランブル鍵Ksの伝送時の暗
号鍵としてワーク鍵Kwが暗号化部39に入力される。
また、契約内容やデコーダIDなどの個別情報は受信者
別マスタ鍵ファイル37に入力されて、受信者毎(デコ
ーダ毎)に異なるマスタ鍵Kmiが読み出される。この
マスタ鍵Kmiは暗号化部38に暗号鍵として入力さ
れ、前記ワーク鍵Kw及び個別情報の暗号化部38での
暗号に用いられる。
【0007】映像スクランブラ31、音声スクランブラ
32、暗号化部38及び39の各出力信号は多重化部3
6に入力されて多重された後、スクランブル放送信号と
して各受信者に送信される。スクランブル鍵Ksは送
信、受信のPN発生器33、14の同期のために送信さ
れる。
【0008】有料放送受信用デコーダ40は上記のスク
ランブル放送信号を受信し、多重化部36においてそれ
ぞれ多重された各信号を信号分離部11にて分離する。
これにより、スクランブルされた映像信号は映像デスク
ランブラ15に入力され、スクランブルされた音声信号
は音声デスクランブラ16に入力され、暗号化部38の
出力暗号信号は復号部42に入力され、更に暗号化部3
9の出力暗号信号は復号部43に入力される。
【0009】デコーダ40は固有のマスタ鍵Kmiを記
憶している記憶部41を有しており、このマスタ鍵Km
iを用いて復号部42により復号動作を行わせ、受信し
たスクランブル放送信号中のワーク鍵Km及び個別情報
を復号する。復号されたワーク鍵Kwは復号部43に復
号鍵として入力され、ここで受信したスクランブル放送
信号中のスクランブル鍵Ks及び共通情報をそれぞれ復
号させる。
【0010】復号部42より取り出された個別情報及び
復号部43より取り出された共通情報は、それぞれ契約
条件比較回路44に入力され、ここで所定の契約条件を
満足するか否か自動的に判定される。契約条件を満足す
るときには契約条件比較回路44からPN発生器14へ
作動信号が出力される。このPN発生器14は作動信号
が入力され、かつ、復号部43より正しいスクランブル
鍵Ksが入力されたときに、放送センタ30内のPN発
生器33より出力されるPN系列と同じPN系列を発生
し、映像デスクランブラ15及び音声デスクランブラ1
6にそれぞれ入力する。
【0011】このようにして、映像デスクランブラ15
からはスクランブル処理が解除された映像信号が取り出
され、また音声デスクランブラ16からはスクランブル
処理が解除された音声信号が取り出される。
【0012】なお、従来の有料放送受信用デコーダに
は、契約条件比較回路44での契約条件比較を外部から
のカードから読み取った課金条件なども含めて比較する
ものも知られている(例えば、特開平2−111185
号公報)。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】従来の有料放送受信用
デコーダ40においては、デコーダ毎に設定された復号
用マスタ鍵Kmi(ここでiはデコーダ毎に付与された
ID番号)は、ICチップの形態でデコーダ40内に4
1で示す如く組み込まれており、容易に取り外しができ
ない構造とされている。
【0014】しかしながら、図3に示した従来の有料放
送受信用デコーダや、カードにより課金条件を入力する
ような従来の有料放送用デコーダでは、マスタ鍵Kmi
はデコーダ内にハードウェアの形態で内蔵されているた
め、ひとたびマスタ鍵Kmiの内容が不正に解読された
場合には、ワーク鍵Kw及びスクランブル鍵Ksがそれ
ぞれ復号されてしまい、これに対抗する手段がない。唯
一、放送センタ側のマスタ鍵ファイル37中の該当する
マスタ鍵Kmiを変更すれば対抗することができるが、
どのマスタ鍵が解読されたかを知る方法がないことから
事実上該当するマスタ鍵Kmiだけを変更することは不
可能である。また、マスタ鍵ファイル37の内容を全面
的に変更するのでは、正規にデコーダを購入して所有し
ている受信者が受信できなくなってしまう。
【0015】また、放送センタ30側では、各デコーダ
で異なるマスタ鍵情報のうち料金滞納者や契約終了者な
どの分を除いた正規加入者分のすべてのマスタ鍵を送出
しなければならず、このため加入者数が増えれば増える
ほど煩雑で時間のかかる作業を行う必要がある。
【0016】本発明は以上の点に鑑みなされたもので、
一定期間毎にマスタ鍵の内容を変更することにより、一
部のマスタ鍵の内容が不正に解読される事態が発生して
も不正受信による被害を最小限にし得る有料放送送受信
システム及び有料放送受信用デコーダを提供することを
目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明の有料放送送受信システムは擬似ランダム系
列を用いて映像信号及び音声信号の少なくとも一方をス
クランブル処理すると共に、擬似ランダム系列の初期値
を定めるスクランブル鍵と、その放送番組に対応した課
金種別情報とを、マスタ鍵を暗号鍵とする暗号化処理を
して前記映像信号及び音声信号に多重してスクランブル
放送信号として送信し、受信用デコーダでは、スクラン
ブル放送信号から前記映像信号及び音声信号と暗号化さ
れたスクランブル鍵と暗号化された課金種別情報とをそ
れぞれ分離し、暗号化された課金種別情報と暗号化され
たスクランブル鍵を復号して擬似ランダム系列発生器の
初期値を決定し、擬似ランダム系列を用いて前記受信後
分離した映像信号及び音声信号をデスクランブル処理す
る有料放送送受信システムであって、送信側において前
記マスタ鍵として全受信用デコーダに共通のマスタ鍵を
使用すると共にマスタ鍵を一定期間毎に変更し、受信用
デコーダにおいては前記暗号化されたスクランブル鍵の
復号のための復号鍵として用いるマスタ鍵と受信しよう
とする放送番組に対応した課金情報を、外部から挿入さ
れる記録媒体から読み取り入力し、入力した課金情報が
暗号化された課金種別情報を復号化して得た課金種別情
報に適合するときにのみ受信後分離した映像信号及び音
声信号を、復号したスクランブル鍵を用いてデスクラン
ブル処理して受信する構成としたものである。
【0018】
【0019】 更に、請求項2記載の有料放送受信用デ
コーダでは、少なくとも一方がスクランブル処理されて
いる映像信号及び音声信号と、全受信用デコーダ共通
で、かつ、一定期間毎に変更されるマスタ鍵を暗号鍵と
して暗号化されたスクランブル鍵と、放送番組に対応し
た課金種別情報との多重信号であるスクランブル放送信
号を受信し、少なくとも一方がスクランブル処理されて
いる映像信号及び音声信号と、暗号化されたスクランブ
ル鍵と、課金種別情報とをそれぞれ分離する信号分離部
と、外部より挿入される記録媒体からマスタ鍵と課金情
報とを読み取る読み取り手段と、読み取り手段よりのマ
スタ鍵を復号鍵として信号分離部から入力される暗号化
されたスクランブル鍵と暗号化された課金種別情報とを
それぞれ復号する復号部と、復号部よりのスクランブル
鍵により初期値が設定される擬似ランダム系列発生器
と、読み取り手段により読み取られた課金情報と、復号
部により復号された課金種別情報とが入力され、課金情
報が復号された課金種別情報に適合するときに擬似ラン
ダム系列発生器へ動作許可命令を出力して動作させると
共に、課金種別情報に基づいて所定の課金種別のときに
新しい残度数を算出する課金制御部と、課金制御部によ
り算出された新しい残度数を記録媒体に更新記録する記
録手段と、擬似ランダム系列発生器よりの擬似ランダム
系列に基づいて信号分離部からのスクランブル処理され
ている映像信号及び/又は音声信号をデスクランブル処
理するデスクランブラとを設けた構成としたものであ
る。
【0020】
【作用】本発明の有料放送送受信システムでは、送信ス
クランブル放送信号中のマスタ鍵を一定期間毎に変更す
るようにしているため、外部からデコーダに挿入される
記録媒体も送信スクランブル放送信号中のマスタ鍵に対
応して一定期間毎に同じマスタ鍵が記録された記録媒体
に変更するようにさせることができる。
【0021】
【0022】 また、請求項2記載の有料放送受信用デ
コーダでは、読み取り手段により、外部から挿入される
記録媒体から読み取るマスタ鍵は、受信者対応のもので
はなく、すべての受信者(すべてのデコーダ)に共通の
同一のマスタ鍵であるため、有料放送受信用デコーダを
すべての受信者に共通の構成とすることができる。ま
た、課金種別が所定の種別のときには、課金制御部によ
り新しい残度数を算出し、その残度数を記録手段により
記録媒体に更新記録するようにしているため、送信側で
は残度数を管理する必要がなく、記録媒体に記録されて
いる常に最新の残度数に基づく有料放送受信ができる。
【0023】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。図
1は本発明の第1実施例の構成図を示す。同図中、図3
と同一構成部分には同一符号を付してある。図1におい
て、10は本発明の有料放送受信用デコーダの第1実施
例で、信号分離部11、復号部12、カードリーダ1
3、PN発生器14、映像デスクランブラ15及び音声
デスクランブラ16より構成されている。
【0024】 カードリーダ13はICカード20の記
録情報を読み取る機器である。また、ICカード20は
受信しようとするスクランブル放送信号中の暗号化され
ているスクランブル鍵Ksを復号するための復号鍵とな
るマスタ鍵Kmxが記録されている記録媒体である。P
N発生器14は擬似ランダム系列であるPN系列を発生
する回路で、その初期値はスクランブル鍵Ksにより設
定される。
【0025】30は放送センタで、有料放送受信用デコ
ーダ10と共に有料放送送受信システムを構成してい
る。放送センタ30は映像スクランブラ31、音声スク
ランブラ32、PN発生器33、マスタ鍵ファイル3
4、暗号化部35及び多重化部36より構成されてい
る。PN発生器33はPN発生器14と同一構成の擬似
ランダム系列発生器である。また、マスタ鍵ファイル3
4は多数のマスタ鍵Km1〜Kmnを収納しており、外
部からの選択命令によりそのうちのひとつのマスタ鍵K
mxが選択される。このマスタ鍵Kmxは一定期間毎
(例えば6ケ月毎)に変更されるようになされている。
【0026】ところで、有料放送の契約内容としては、
チャンネル毎に月極めで定額料金を支払うことによりそ
のチャンネルのすべての番組を視聴することができるフ
ラットフィー、いくつかの番組及び料金設定方式を組み
合わせた番組表や料金一覧表を用意し、この中から視聴
者が選択して契約するティア、個別番組毎に料金を設定
し、視聴した番組だけに課金するペイパープログラム、
単位時間毎に所定の料金が設定されており、視聴した時
間分に課金するペイパータイムなどがある。本実施例
は、このうち、フラットフィー方式の有料放送に有効な
システムである。
【0027】次に、本実施例の動作について説明する。
まず、放送しようとする映像信号及び音声信号はそれぞ
れ対応する映像スクランブラ31及び音声スクランブラ
32に入力され、ここでPN発生器33より供給される
PN系列に基づきスクランブル処理が行われる。スクラ
ンブル処理の具体的方法は種々提案されている(例えば
映像信号に関しては走査線内信号切替方式、走査線転移
方式、あるいはこれらの併用方式など、また音声信号に
関してはPN信号系列加算方式など)が、これらは公知
であり、また本発明の要旨ではないのでその詳細な説明
は省略する。
【0028】上記の映像スクランブラ31及び音声スク
ランブラ32におけるスクランブラに用いられるPN系
列の初期値は、スクランブル鍵Ksにより設定される。
このスクランブル鍵Ksは暗号化部35に入力され、こ
こでマスタ鍵ファイル34から選択命令に従って読み出
されたマスタ鍵Kmxを暗号鍵として暗号化される。マ
スタ鍵Kmxはすべての受信用デコーダに共通に用いら
れ、また、前記したように一定期間毎に変更される。
【0029】暗号化されたスクランブル鍵Kmxと映像
スクランブラ31及び音声スクランブラ32よりそれぞ
れスクランブル処理されて取り出された映像信号及び音
声信号とは多重化部36において多重化される。この多
重化部36より取り出された多重信号はスクランブル放
送信号として無線又は有線にて送信される。
【0030】有料放送受信希望者(加入者)は、有料放
送放送局(又はその代行者)から有料放送受信用デコー
ダ10とICカード20とを料金前払いで購入する。I
Cカード20にはマスタ鍵情報(ここではKmx)が予
め記録されている。このICカード20は有料放送受信
用デコーダ10内に挿入されることにより、カードリー
ダ13でその記録情報が読み取られ、そのうちマスタ鍵
Kmxが復号部12に復号鍵として入力される。
【0031】一方、有料受信用デコーダ10はスクラン
ブル放送信号を受信し、信号分離部11により受信信号
からスクランブル処理されている映像信号と、スクラン
ブル処理されている音声信号とをそれぞれ分離して映像
デスクランブラ15及び音声デスクランブラ16にそれ
ぞれ入力すると共に、受信信号から暗号化されているス
クランブル鍵Ksを分離して復号部12に入力する。
【0032】復号部12はこの暗号化されているスクラ
ンブル鍵Ksを、カードリーダ13からのマスタ鍵Km
xを復号鍵として復号し、放送センタ30において用い
られたスクランブル鍵Ksを復号する。復号されたスク
ランブル鍵KsはPN発生器14に入力されてその出力
PN系列の初期値を定める。
【0033】これにより、PN発生器14からは放送セ
ンタ33より出力されたPN系列と同期したPN系列が
取り出され、映像デスクランブラ15及び音声デスクラ
ンブラ16にそれぞれ供給されてデスクランブラ処理を
行わせる。その結果、映像デスクランブラ15及び音声
デスクランブラ16からは、それぞれスクランブルが解
除された正常な映像信号及び音声信号が取り出される。
【0034】本実施例では、マスタ鍵Kmxは一定期間
後に別の値のマスタ鍵(例えばKmy)に変更される。
このため、マスタ鍵Kmxの情報が記録されているIC
カード20を用いても有料放送を受信することができな
くなる。そこで、受信希望者は新しいマスタ鍵Kmyの
情報が記録されている別のICカードを新たに購入し
て、これを有料放送受信用デコーダ10に挿入すること
により、再び受信することができる。
【0035】従って、何らかの手段によりスクランブル
鍵Ksあるいはマスタ鍵Kmxが不正に解読されたとき
には、従来では何らの対抗手段もなかったが、本実施例
によれば、最長でも上記の一定期間のみしか不正視聴が
できないため、不正視聴による被害を最小限に止めるこ
とができる。
【0036】また、本実施例ではマスタ鍵Kmxなどは
すべての有料放送受信用デコーダ10に共通であるた
め、有料放送受信用デコーダ10はすべて同一構成とす
ることができるため、デコーダ製造コストを従来よりも
安価にすることができ、更に従来の放送センタでの受信
者対応のマスタ鍵ファイル作成作業の煩雑さを除去する
ことができる。また、本実施例では、有料放送受信用デ
コーダ10を動作させるためにはICカード20を料金
前払いで購入する必要があるため、従来生じていた長期
滞納者に対する送信停止前の既放送分の料金の未回収を
防止することができる。
【0037】次に、本発明の第2実施例について説明す
る。図2は本発明の第2実施例の構成図を示す。同図
中、図1と同一構成部分には同一符号を付し、その説明
を省略する。図2において、10´は本発明の有料放送
受信用デコーダの第2実施例で、第1実施例のカードリ
ーダ13に代えて、カードリーダ/ライタ18及び課金
制御部19が設けられている点に特徴がある。
【0038】 カードリーダ/ライタ18はICカード
の記録情報を読み取る機能と、ICカードに入力情報を
書き込む機能とをそれぞれ有する機器で、前記した読
取り手段及び記録手段とを構成している。また、放送セ
ンタ30内の暗号化部35´はスクランブル鍵Ksと共
に課金種別情報も併せて暗号化する構成とされている。
本実施例はペイパービュー(すなわち、ペイパープログ
ラム及びペイパータイム)に有効な有料放送送受信シス
テムである。
【0039】次に、本実施例の動作について説明する。
放送センタ30では、暗号化部35´において、スクラ
ンブル鍵Ksと共に放送番組がフラットフィーであるか
ペイパービュー(すなわち、ペイパープログラム及びペ
イパータイム)であるかを示す課金種別情報が、マスタ
鍵ファイル34からのマスタ鍵Kmxを暗号鍵として暗
号化される。
【0040】この暗号化部35´で暗号化されたスクラ
ンブル鍵Ks及び課金種別情報は、多重化部36におい
て映像スクランブラ31及び音声スクランブラ32より
それぞれスクランブル処理されて取り出された映像信号
及び音声信号と多重化されてスクランブル放送信号とさ
れて無線又は有線にて送信される。
【0041】有料放送受信希望者(加入者)は、有料放
送放送局(又はその代行者)から有料放送受信用デコー
ダ10´とICカード21とを料金前払いで購入する。
ICカード21にはマスタ鍵情報(ここではKmx)と
共に、その受信希望者の残度数を示す課金情報が予め記
録されている。このICカード21は有料放送受信用デ
コーダ10´内に挿入されることにより、カードリーダ
/ライタ18でその記録情報が読み取られ、そのうちマ
スタ鍵Kmxが復号部12に復号鍵として入力され、課
金情報が課金制御部19へ入力される。
【0042】一方、有料放送受信用デコーダ10´は放
送センタ30から送信されたスクランブル放送信号を受
信し、信号分離部11により受信信号からスクランブル
処理されている映像信号と、スクランブル処理されてい
る音声信号とをそれぞれ分離して映像デスクランブラ1
5及び音声デスクランブラ16にそれぞれ入力すると共
に、受信信号から暗号化されているスクランブル鍵Ks
と課金種別情報とを分離して復号部12に入力する。
【0043】 課金制御部19はカードリーダ/ライタ
18より入力されるICカード21に記録されていた課
金情報に基づいて残度数を調べ、残度数がゼロでないと
きに(すなわち、課金情報が復号された課金種別情報に
適合するときに)限り、PN発生器14に動作許可信号
(命令)を送出する。PN発生器14はこの動作許可信
号が入力されている場合に限り、復号化部12からのス
クランブル鍵Ksに基づくPN系列を発生して映像デス
クランブラ15及び音声デスクランブラ16にそれぞれ
供給し、それぞれスクランブル処理が解除された映像信
号及び音声信号を出力させる。
【0044】また、課金制御部19は復号部12から入
力される前記課金種別情報に基づき、現在受信中の番組
がフラットフィーであるかペイパービューであるかを識
別し、受信中は有料放送受信用デコーダ10´内に挿入
された状態で保持されているICカード21に対して、
ペイパービューと識別した場合に限り、ペイパープログ
ラムかペイパータイムかの種類に応じて規定料金を算出
し、その算出した規定料金分の度数をICカード21の
残度数から減じて新しい残度数を書き込む動作を繰り返
す。
【0045】本実施例も第1実施例と同様に、マスタ鍵
Kmxは一定期間後に別の値のマスタ鍵(例えばKm
y)に変更される。このため、マスタ鍵Kmxの情報が
記録されているICカード21を用いても有料放送を受
信することができなくなる。そこで、受信希望者は新し
いマスタ鍵Kmyの情報と課金種別情報とが記録されて
いる別のICカードを新たに購入して、これを有料放送
受信用デコーダ10´に挿入することにより、再び受信
することができる。
【0046】従って、本実施例も何らかの手段によりス
クランブル鍵Ksあるいはマスタ鍵Kmxが不正に解読
されたときでも、不正視聴による被害を最小限に止める
ことができるなどの第1実施例と同様の特長を有すると
共に、それに加えてICカード21の残度数を更新記録
するようにしているため、課金を確実に行えるという特
長がある。
【0047】なお、本発明は以上の実施例に限定される
ものではなく、例えばマスタ鍵Kmxや課金情報を記録
する記録媒体はICカード以外の磁気カード、コンパク
トディスク、磁気ディスクその他の記録媒体でもよく、
またマスタ鍵ファイル34の代わりに選択指令に応じて
所望のマスタ鍵を自動生成する回路を用いることによ
り、記憶容量の制限をなくすようにしてもよい。また、
本発明は映像信号及び音声信号のどちらか一方のみに対
してスクランブル処理を行う有料放送送受信システムに
も適用することができることは勿論である。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の有料放送
送受信システムによれば、デコーダを動作させるために
必要な外部からデコーダに挿入される記録媒体を、スク
ランブル放送信号中のマスタ鍵に対応して一定期間毎に
同じマスタ鍵が記録された記録媒体に変更しなければな
らないようにしたため、何らかの手段によりスクランブ
ル鍵あるいはマスタ鍵が不正に解読されたときでも、従
来に比べてデコーダの構造を複雑にすることなく、不正
視聴による被害を最小限に止めることができ、また、従
来の放送センタでの受信者対応のマスタ鍵ファイル作成
作業の煩雑さを除去することができる。
【0049】また、本発明の有料放送受信用デコーダに
よれば、すべての受信者(すべてのデコーダ)に共通の
同一のマスタ鍵が記録された記録媒体を使用することに
より、有料放送受信用デコーダをすべての受信者に共通
の構成とすることができるようにしたため、デコーダ製
造コストを従来よりも安価にすることができる。
【0050】更に、本発明の有料放送受信用デコーダに
よれば、課金種別が所定の種別のときには、課金制御部
により新しい残度数を算出し、その残度数を記録手段に
より記録媒体に更新記録することにより、送信側では残
度数を管理する必要がなく、記録媒体に記録されている
常に最新の残度数に基づく有料放送受信ができるように
したため、課金が確実にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例の構成図である。
【図2】本発明の第2実施例の構成図である。
【図3】従来の有料放送送受信システムの一例の構成図
である。
【符号の説明】
10、10´ 有料放送受信用デコーダ 11 信号分離部 12 復号部 13 カードリーダ 14、33 PN発生器 15 映像デスクランブラ 16 音声デスクランブラ 18 カードリーダ/ライタ 19 課金制御部 20、21 ICカード 30 放送センタ 34 マスタ鍵ファイル 35、35´ 暗号化部

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 擬似ランダム系列を用いて映像信号及び
    音声信号の少なくとも一方をスクランブル処理すると共
    に、該擬似ランダム系列の初期値を定めるスクランブル
    と、その放送番組に対応した課金種別情報とを、マス
    タ鍵を暗号鍵とする暗号化処理をして前記少なくとも一
    方がスクランブル処理されている映像信号及び音声信号
    に多重し、該多重信号をスクランブル放送信号として送
    信し、 受信用デコーダでは、該スクランブル放送信号から前記
    映像信号及び音声信号と暗号化されたスクランブル鍵と
    暗号化された課金種別情報とをそれぞれ分離し、該暗号
    化された課金種別情報と該暗号化されたスクランブル鍵
    を復号して擬似ランダム系列発生器の初期値を決定し、
    該擬似ランダム系列を用いて前記受信後分離した映像信
    号及び音声信号をデスクランブル処理する有料放送送受
    信システムであって、 前記送信側において前記マスタ鍵として全受信用デコー
    ダに共通のマスタ鍵を使用すると共に該マスタ鍵を一定
    期間毎に変更し、 前記受信用デコーダにおいては前記暗号化されたスクラ
    ンブル鍵の復号のための復号鍵として用いるマスタ鍵
    受信しようとする放送番組に対応した課金情報を、外部
    から挿入される記録媒体から読み取り入力し、入力した
    該課金情報が前記暗号化された課金種別情報を復号化し
    て得た課金種別情報に適合するときにのみ前記受信後分
    離した映像信号及び音声信号を、復号したスクランブル
    鍵を用いてデスクランブル処理して受信することを特徴
    とする有料放送送受信システム。
  2. 【請求項2】 少なくとも一方がスクランブル処理され
    ている映像信号及び音声信号と、全受信用デコーダ共通
    で、かつ、一定期間毎に変更されるマスタ鍵を暗号鍵と
    して暗号化されたスクランブル鍵と、放送番組に対応し
    た課金種別情報との多重信号であるスクランブル放送信
    号を受信し、少なくとも一方がスクランブル処理されて
    いる映像信号及び音声信号と、暗号化されたスクランブ
    ル鍵と、前記課金種別情報とをそれぞれ分離する信号分
    離部と、 外部より挿入される記録媒体からマスタ鍵と課金情報と
    を読み取る読み取り手段と、 該読み取り手段よりの該マスタ鍵を復号鍵として前記信
    号分離部から入力される暗号化されたスクランブル鍵と
    暗号化された課金種別情報とをそれぞれ復号する復号部
    と、 該復号部よりのスクランブル鍵により初期値が設定され
    る擬似ランダム系列発生器と、 前記読み取り手段により読み取られた課金情報と、前記
    復号部により復号された前記課金種別情報とが入力さ
    れ、該課金情報が該復号された課金種別情報に適合する
    ときに前記擬似ランダム系列発生器へ動作許可命令を出
    力して動作させると共に、該課金種別情報に基づいて所
    定の課金種別のときに新しい残度数を算出する課金制御
    部と、 該課金制御部により算出された新しい残度数を前記記録
    媒体に更新記録する記録手段と、 前記擬似ランダム系列発生器よりの擬似ランダム系列に
    基づいて前記信号分離部からのスクランブル処理されて
    いる映像信号及び/又は音声信号をデスクランブル処理
    するデスクランブラと を有することを特徴とする請求項
    1記載の有料放送送受信システムに用いる有料放送受信
    用デコーダ。
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