JP2822374B2 - 断熱パネル - Google Patents
断熱パネルInfo
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- JP2822374B2 JP2822374B2 JP62103627A JP10362787A JP2822374B2 JP 2822374 B2 JP2822374 B2 JP 2822374B2 JP 62103627 A JP62103627 A JP 62103627A JP 10362787 A JP10362787 A JP 10362787A JP 2822374 B2 JP2822374 B2 JP 2822374B2
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- inner container
- heat insulating
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Description
【発明の詳細な説明】
<産業上の利用分野>
本発明は、冷蔵庫、ショーケース、また冷凍輸送ケー
ス等の断熱性を有する容器の容器壁面に利用する断熱パ
ネルに関するものである。 <従来技術とその問題点> パーライト等の軽量粉末をプラスチックラミネート容
器に充填し、内部を真空にした断熱パネルは公知であ
り、近年、冷蔵庫等の断熱材として採用されている。こ
の種の断熱パネルは、断熱性を維持することが可能であ
り、そのために数々の工夫が成されているが、いまだ不
充分な状態である。プラスチックラミネート容器のガス
バリアー層としては、このバリアー性と密封部における
熱伝達とを考慮し、アルミニウム箔を使用せず、アルミ
ニウム蒸着フィルムが使用されている。 また、密封部は、熱融着が容易なプラスチックが使わ
れている為、長期間の真空保持には困難があった。この
対策として容器内部にガス吸着粉体を一緒に入れる方法
がとられたが、長期間に渡って充分な効果を得るには、
大量のガス吸着粉体が必要となり、また、ガス吸着粉体
自体は、パーライト等よりも、熱伝導率が高いため初期
断熱性の低下や重量増加等の弊害が生じてきた。 <発明の目的> 本発明は、上記問題点に対処するものであり、すなわ
ち、ガス吸着粉体を少量だけ使用し、初期断熱性等に影
響を与えることなく、今まで以上に長期間に渡って真空
を保持し、優れた初期断熱性を維持することのできる断
熱パネルを提供することを目的としている。 <発明の構成> 本発明は、上記目的を達成するために、パーライト等
の軽量粉末を空気を排除して充填され、周囲に密封部を
設けた内容器から成る断熱体を、外容器で包装した構成
の断熱パネルで、前記密封部の周囲を覆い尽くすように
ガス吸着粉末を配設し、しかも内容器と外容器との間の
空気を排除し、かつ内容器内の圧力よりも外容器内の圧
力を大きくした構成を有する断熱パネルである。 以下に、本発明を図面を参照しながら説明する。第1
図は、本発明の断熱パネルの基本的な構成を示す断面図
である。 内容器(3)、外容器(5)は、プラスチックラミネ
ート容器であり、共に、ガスバリアー層として、少なく
とも1層の厚さが400Å〜1000Åであるアルミニウム蒸
着層を設けてある。前記内容器(3)には、軽量粉末
(4)が充填されており、軽量粉末(4)としては、パ
ーライトケイ酸カルシウム、シリカ、炭酸マグネシウム
等が用いられ、充填するさいに、充分に乾燥させて用い
ること重要である。ガス吸着粉末(6)としては、活性
炭、モレキュラシーブス等が用いられる。密封後の内容
器(3)と外容器(5)内の圧力P1・P2の関係は、P1<
P2であることが必要である。これは、もしP1>P2の関係
になると、内容器(3)が膨張し、内部の軽量粉末
(4)が流動し、形くずれを起こし易くなるからであ
る。また、ガス吸着粉末(6)は必ず内容器(3)の密
封部(7)の周囲を覆い尽くすように配設することが必
要である。すなわち、もし内容器(3)の密封部(7)
と外容器(5)の密封部(8)とが接していると両容器
の密封部を介して空気が内容器(3)に入り込んで来る
可能性があり、そうなると断熱体(2)の真空が保てな
くなり、したがって、断熱性も保持できなくなるからで
ある。 次に、具体的な実施例によって、さらに詳しく説明す
る。尚、本実施例、比較例において熱伝導率の測定は、
昭和電工(株)製のRTM熱伝導率測定装置を用いてASTM
−C518に準拠した方法で15℃と35℃との温度差における
熱伝導率を測定した。 <実施例> 発泡パーライト粉砕粉末(粒径30μm以下)を断熱ク
ラフト紙の袋に充填し、150℃の温度で真空加熱乾燥
し、これをバリアー層として片面にアルミ蒸着(厚さ50
0Å〜600Å)されたポリエチレンテレフタレート(厚
さ:12μm)を2層設け、熱融着層として、ポリエチレ
ン(厚さ:60μm)から構成されたプラスチックラミネ
ート容器に挿入し、これを真空包装機にて0.1torrの真
空度に排気して加熱融着し密封し断熱体を形成した。こ
の断熱体をさらに、密封部の周囲に活性炭(20g)を配
して、同様のプラスチックラミネート容器に入れ、真空
包装機にて0.3torrの真空度に排気して加熱融着密封
し、厚さ2cm、横幅25cm、縦幅25cmの断熱パネルを得
た。この断熱パネルの初期熱伝導率、及び40℃−90RHの
促進保存、1年後の熱伝導率を、第1表に示す。 <比較例1> 実施例において説明した断熱パネルから活性炭を取り
除いた構成の断熱パネルを用いて断熱性試験を行った。 <比較例2> 実施例において説明した断熱体に、活性炭20gを混入
し、断熱体内の発泡パーライト粉砕粉末と混合し、前記
断熱体を真空密封して形成した断熱パネルを用いて断熱
性の試験を行った。 <比較例3> 比較例2と同様、実施例と同構成の断熱体に活性炭10
0gを混入し、断熱体内の発泡パーライト粉砕粉末と混合
し、前記断熱体を真空密封して形成した断熱パネルを用
いて断熱性の試験を行った。上記比較例における試験結
果を第1表に示し、本実施例と、上記比較例との比較結
果を第1表に示す。<発明の効果> 本発明は、上記構成を有する。従って、内側の軽量粉
末を充填した内袋内部の真空度は、その周囲のガス吸着
粉末を配置した配設部の真空度とあまり差がない為、内
袋内部へのガスの透過はほとんどない。また、配設部内
部へ外袋の外部からガスが透過してきても、前記配設部
がわずかな空間であることと、内部がすべてガス吸着粉
体である為、内袋内部は真空に保たれる。また、配設部
内部が少々、真空リークを起こしても、軽量粉末を充填
した内部への影響はきわめて少ないといえる。このよう
に優れた初期断熱性を長期間維持することができる断熱
パネルが得られ、その実用的価値は極めて大きい。
ス等の断熱性を有する容器の容器壁面に利用する断熱パ
ネルに関するものである。 <従来技術とその問題点> パーライト等の軽量粉末をプラスチックラミネート容
器に充填し、内部を真空にした断熱パネルは公知であ
り、近年、冷蔵庫等の断熱材として採用されている。こ
の種の断熱パネルは、断熱性を維持することが可能であ
り、そのために数々の工夫が成されているが、いまだ不
充分な状態である。プラスチックラミネート容器のガス
バリアー層としては、このバリアー性と密封部における
熱伝達とを考慮し、アルミニウム箔を使用せず、アルミ
ニウム蒸着フィルムが使用されている。 また、密封部は、熱融着が容易なプラスチックが使わ
れている為、長期間の真空保持には困難があった。この
対策として容器内部にガス吸着粉体を一緒に入れる方法
がとられたが、長期間に渡って充分な効果を得るには、
大量のガス吸着粉体が必要となり、また、ガス吸着粉体
自体は、パーライト等よりも、熱伝導率が高いため初期
断熱性の低下や重量増加等の弊害が生じてきた。 <発明の目的> 本発明は、上記問題点に対処するものであり、すなわ
ち、ガス吸着粉体を少量だけ使用し、初期断熱性等に影
響を与えることなく、今まで以上に長期間に渡って真空
を保持し、優れた初期断熱性を維持することのできる断
熱パネルを提供することを目的としている。 <発明の構成> 本発明は、上記目的を達成するために、パーライト等
の軽量粉末を空気を排除して充填され、周囲に密封部を
設けた内容器から成る断熱体を、外容器で包装した構成
の断熱パネルで、前記密封部の周囲を覆い尽くすように
ガス吸着粉末を配設し、しかも内容器と外容器との間の
空気を排除し、かつ内容器内の圧力よりも外容器内の圧
力を大きくした構成を有する断熱パネルである。 以下に、本発明を図面を参照しながら説明する。第1
図は、本発明の断熱パネルの基本的な構成を示す断面図
である。 内容器(3)、外容器(5)は、プラスチックラミネ
ート容器であり、共に、ガスバリアー層として、少なく
とも1層の厚さが400Å〜1000Åであるアルミニウム蒸
着層を設けてある。前記内容器(3)には、軽量粉末
(4)が充填されており、軽量粉末(4)としては、パ
ーライトケイ酸カルシウム、シリカ、炭酸マグネシウム
等が用いられ、充填するさいに、充分に乾燥させて用い
ること重要である。ガス吸着粉末(6)としては、活性
炭、モレキュラシーブス等が用いられる。密封後の内容
器(3)と外容器(5)内の圧力P1・P2の関係は、P1<
P2であることが必要である。これは、もしP1>P2の関係
になると、内容器(3)が膨張し、内部の軽量粉末
(4)が流動し、形くずれを起こし易くなるからであ
る。また、ガス吸着粉末(6)は必ず内容器(3)の密
封部(7)の周囲を覆い尽くすように配設することが必
要である。すなわち、もし内容器(3)の密封部(7)
と外容器(5)の密封部(8)とが接していると両容器
の密封部を介して空気が内容器(3)に入り込んで来る
可能性があり、そうなると断熱体(2)の真空が保てな
くなり、したがって、断熱性も保持できなくなるからで
ある。 次に、具体的な実施例によって、さらに詳しく説明す
る。尚、本実施例、比較例において熱伝導率の測定は、
昭和電工(株)製のRTM熱伝導率測定装置を用いてASTM
−C518に準拠した方法で15℃と35℃との温度差における
熱伝導率を測定した。 <実施例> 発泡パーライト粉砕粉末(粒径30μm以下)を断熱ク
ラフト紙の袋に充填し、150℃の温度で真空加熱乾燥
し、これをバリアー層として片面にアルミ蒸着(厚さ50
0Å〜600Å)されたポリエチレンテレフタレート(厚
さ:12μm)を2層設け、熱融着層として、ポリエチレ
ン(厚さ:60μm)から構成されたプラスチックラミネ
ート容器に挿入し、これを真空包装機にて0.1torrの真
空度に排気して加熱融着し密封し断熱体を形成した。こ
の断熱体をさらに、密封部の周囲に活性炭(20g)を配
して、同様のプラスチックラミネート容器に入れ、真空
包装機にて0.3torrの真空度に排気して加熱融着密封
し、厚さ2cm、横幅25cm、縦幅25cmの断熱パネルを得
た。この断熱パネルの初期熱伝導率、及び40℃−90RHの
促進保存、1年後の熱伝導率を、第1表に示す。 <比較例1> 実施例において説明した断熱パネルから活性炭を取り
除いた構成の断熱パネルを用いて断熱性試験を行った。 <比較例2> 実施例において説明した断熱体に、活性炭20gを混入
し、断熱体内の発泡パーライト粉砕粉末と混合し、前記
断熱体を真空密封して形成した断熱パネルを用いて断熱
性の試験を行った。 <比較例3> 比較例2と同様、実施例と同構成の断熱体に活性炭10
0gを混入し、断熱体内の発泡パーライト粉砕粉末と混合
し、前記断熱体を真空密封して形成した断熱パネルを用
いて断熱性の試験を行った。上記比較例における試験結
果を第1表に示し、本実施例と、上記比較例との比較結
果を第1表に示す。<発明の効果> 本発明は、上記構成を有する。従って、内側の軽量粉
末を充填した内袋内部の真空度は、その周囲のガス吸着
粉末を配置した配設部の真空度とあまり差がない為、内
袋内部へのガスの透過はほとんどない。また、配設部内
部へ外袋の外部からガスが透過してきても、前記配設部
がわずかな空間であることと、内部がすべてガス吸着粉
体である為、内袋内部は真空に保たれる。また、配設部
内部が少々、真空リークを起こしても、軽量粉末を充填
した内部への影響はきわめて少ないといえる。このよう
に優れた初期断熱性を長期間維持することができる断熱
パネルが得られ、その実用的価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
図面は、本発明の断熱パネルの断面図である。
(1)……断熱パネル
(2)……断熱体
(3)……内容器
(4)……軽量粉末
(5)……外容器
(6)……ガス吸着粉末
(7)、(8)……密封部
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 1.パーライト等の軽量粉末を空気を排除して充填さ
れ、周囲に密封部を設けた内容器から成る断熱体を、外
容器で包装した構成の断熱パネルで、前記密封部の周囲
を覆い尽くすようにガス吸着粉末を配設し、しかも内容
器と外容器との間の空気を排除し、かつ内容器内の圧力
よりも外容器内の圧力を大きくしたことを特徴とする断
熱パネル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62103627A JP2822374B2 (ja) | 1987-04-27 | 1987-04-27 | 断熱パネル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP62103627A JP2822374B2 (ja) | 1987-04-27 | 1987-04-27 | 断熱パネル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS63270996A JPS63270996A (ja) | 1988-11-08 |
JP2822374B2 true JP2822374B2 (ja) | 1998-11-11 |
Family
ID=14359004
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP62103627A Expired - Fee Related JP2822374B2 (ja) | 1987-04-27 | 1987-04-27 | 断熱パネル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2822374B2 (ja) |
-
1987
- 1987-04-27 JP JP62103627A patent/JP2822374B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS63270996A (ja) | 1988-11-08 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |