JP2820705B2 - 自動二輪車用収納箱の施錠装置 - Google Patents

自動二輪車用収納箱の施錠装置

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JP2820705B2
JP2820705B2 JP4258889A JP4258889A JP2820705B2 JP 2820705 B2 JP2820705 B2 JP 2820705B2 JP 4258889 A JP4258889 A JP 4258889A JP 4258889 A JP4258889 A JP 4258889A JP 2820705 B2 JP2820705 B2 JP 2820705B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば自動二輪車用ツールボックス等の収
納箱に好適の施錠装置に関し、特に収納物の出し入れを
容易化できるようにした施錠構造の改善に関する。
〔従来の技術〕
例えば自動二輪車用ツールボックス,トランク等にお
いては、開閉用蓋体と箱本体とを閉状態にロックするた
めの施錠装置を設けるのが一般的である。このような施
錠装置として、例えば実開昭60−136274号公報に記載さ
れたものがある。これは、開閉蓋の内側にキー本体を取
り付け、箱本体の側壁内面に掛止突起を突設し、キー本
体に軸直角方向に移動可能に設けられた掛止部材をキー
操作によって移動させて上記掛止突起に掛止させるよう
に構成されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら上記従来の施錠装置では、掛止突起が箱
本体の内方に突出しており、収納物の出し入れ時に、上
記掛止突起が収納物に引っ掛かり、出し入れ操作がやり
にくいという問題がある。ここで、上記操作を容易化す
るために、掛止突起を箱本体の側壁外面に形成する方法
が考えられるが、この場合は、キー本体を掛止突起に対
応させて箱本体の外側に位置させる必要が生じ、このキ
ー本体を保持する蓋体がそれだけ大きくなり、結局収納
箱全体が収納容量の割りに大型化する問題が生じる。
本発明は、上記従来の問題点を解消するためになされ
たもので、収納箱全体を大型化することなく収納物の出
し入れを容易化できる収納箱の施錠装置を提供すること
を目的としている。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明は、開口を有する箱状の箱本体7と、該箱本体
7の開口を開閉する蓋体8とで構成された自動二輪車用
収納箱6の、該蓋体8と箱本体7とを閉状態にロックす
るための施錠装置において、キー操作によって掛止部材
12を移動させるように構成されたキー本体11を、該掛止
部材12が蓋体8の内側に位置するように該蓋体8に取り
付け、上記キー本体11の掛止部材12が外方に突出した状
態で掛止する掛止孔7bを上記箱本体7の上側壁にスリッ
ト状に貫通形成するとともに、該上側壁の係止孔7bより
反開口側部分にシール片7cを一体に立設し、上記蓋体8
により開口を閉じた状態で上記シール片7cの周縁に嵌合
して上記掛止孔7bの外側を囲むカバー部8bを上記蓋体8
に一体形成し、上記箱本体7の上記シール片7cが形成さ
れている上側壁に支持ブラケット部7aを一体形成し、該
支持ブラケット部7aを車体フレームに取り付けたことを
特徴としている。
〔作用〕
本発明に係る施錠装置によれば、キー本体11の掛止部
材12をキー操作によってロック位置に回動させると、該
掛止部材12が箱本体7の上側壁に貫通形成された掛止孔
7bに該掛止部材12の先端が外方に突出するように掛止
し、蓋体8は閉状態に確実にロックされる。そしてこの
場合、箱本体7の内側には突起物は何も無いので、収納
物の出し入れに支障はなく、出し入れ操作を容易に行う
ことができる。
また、本発明は、キー本体11の掛止部材12を箱本体7
の内側から掛止させるものであるから、上述の掛止部を
外側に設けた場合のような大型化の問題が生じることも
ない。
また本発明では、上記箱本体7に貫通形成された係止
孔7bに係止部材12を外方に突出するよう係止させること
により確実にロックできるようにするとともに、箱本体
7に形成されたシール片7cに蓋体8に形成されたカバー
部8bを嵌合させ、上記係止孔7bを囲むようにしたので、
雨水等が係止孔7bから箱本体7内に進入するのを防止で
きる。
さらにまた箱本体7の上側壁に一体形成された支持ブ
ラケット部7aを車体フレームに取り付けるようにしたの
で、箱本体7の上側壁にシール片7cを突設したことによ
り生じるデッドスペースを有効利用して該箱本体7を車
体フレームに取り付けることができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図について説明する。
第1図ないし第3図は本発明の一実施例による自動二
輪車のツールボックスの施錠装置を説明するための図で
ある。
図において、1aは本実施例装置が採用された自動二輪
車の車体フレームを構成するリヤフレームであり、該リ
ヤフレーム1aは後輪上方を覆うようにU字状に形成され
ており、またバックステー1bで支持され、補強パイプ1c
で補強されている。このリヤフレーム1aの後端部を覆う
ようにリヤフェンダ2aが配設されており、該リヤフェン
ダ2aの前部は上記リヤフレーム1aの前部に架設されたブ
ラケット1eにボルト締め固定されている。また後部は、
リヤフレーム1aの後端に溶接固定されたブラケット1dに
ライセンスブラケット13と共にボルト15で締め付け固定
されている。またこのライセンスブラケット13には、ラ
イセンスプレート14がボルト締め固定されている。さら
にまた上記リヤフェンダ2aの前部から前方にかけてシー
ト2bが搭載されており、上記ブラケット1eはこのシート
2bで覆われている。このようにして上記リヤフェンダ2a
のリヤフレーム1aへの取付部は、シート2b,ライセンス
プレート14で外方から見えないようになっている。
上記リヤフレーム1aの左側方にはスタンディングハン
ドル4が配設されており、該ハンドル4の前,後端部
は、該リヤフレーム1aの側面に固定された支持ブラケッ
ト3b,3aにボルト3cで固定されている。そしてこのスタ
ンディングハンドル4の下方に位置するように、本実施
例の収納箱であるツールボックス6が配設されている。
上記ツールボックス6は樹脂製の角筒状のもので、ボ
ックス本体(箱本体)7と、これの開口を開閉する蓋体
8とからなり、両者はこれらに一体形成されたヒンジ部
9で接続されている。
上記ボックス本体7は、有底の角筒体であり、内面は
突出物の何もない平坦状になっている。またこのボック
ス本体7の図示上側の側壁の外面には支持ブラケット部
7aが一体形成されており、該ブラケット部分が上記補強
パイプ1cに固定されたブラケット5にボルト10で締め付
け固定されている。また上記上側側壁の外面の開口近傍
には、シール片7cが一体に突設されており、さらに該開
口寄りには、スリット状の掛止孔7bが貫通形成されてい
る。
上記蓋体8は矩形の皿状のもので、その閉時に上側に
位置する側辺部の外側にはカバー部8bが外方に膨出形成
されている。該カバー部8bは、上記ボックス本体7の上
面に突設されたシール片7cに、該蓋体8の閉時に嵌合
し、上記掛止孔7b部分を覆うためのものである。
そして上記蓋体8の内面には、キー保持部8aが内方に
膨出形成されており、該キー保持部8aにキー本体11が挿
入固定されている。このキー本体11は、内側端部に固定
された棒状の掛止ロッド(掛止部材)12をキー操作によ
って回動させるように構成されており、この係止ロッド
12はロック時に上記係止孔7bから外方に突出する長さを
有している。
次に本実施例の作用効果について説明する。
本実施例では、蓋体8を第1図に実線で示す閉位置に
回動させるとともに、キー本体11にキーを挿入し、これ
をロック位置に回動させると、上記掛止ロッド12が回動
して上記ボックス本体7の掛止孔7b内に挿入されてこれ
に掛止し、これにより蓋体8は閉状態にロックされる。
そしてこのとき、掛止ロッド12は掛止孔7bから外方に突
出するが、該部分はカバー部8bによって覆われ、かつ該
カバー部8b及びシール片7cによってシールされている。
このように本実施例では、キー本体11を蓋体8の内面
に配設するとともに、ボックス本体7にスリット状の掛
止孔7bを形成し、これにキー本体11の掛止ロッド12を掛
止させるようにしたので、上述の従来例のような、ボッ
クス本体の内面に突起部が形成されることはなく、従っ
て収納物の出し入れ時にこれが突起部に引っ掛かること
はないから、収納物の出し入れ操作を容易に行うことが
できる。
また、掛止孔7bを外方に貫通するように形成し、かつ
掛止ロッド12を外方に突出させたので、掛止ロッド12と
掛止孔7bとの掛止が確実であり、ロック状態が確実とな
る。そして該掛止ロッド12の突出部、及び掛止孔7bによ
る隙間をカバー部8b,シール片7bで覆ったので、外観低
下,雨水等の浸入の問題が生じることもない。
さらにまた、本実施例は掛止ロッド12をボックス本体
7の掛止孔7bに内側から掛止させる構造であるから、キ
ー本体12を外方に配置する場合のような、全体が大型化
する問題が生じることはない。
また、ボックス本体7の上側壁に一体形成された支持
ブラケット部7aを補強パイプ1cに固定されたブラケット
5にボルト10で締め付け固定したので、ボックス本体7
の上側壁にシール片7cを突設したことにより生じるデッ
ドスペースを有効利用して該ボックス本体7を車体フレ
ームに取り付けることができる。
なお上記実施例では、ツールボックスの例を説明した
が、本発明はこれ以外の、例えばトランク等の収納箱に
も勿論適用できる。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明に係る収納箱の施錠装置によれ
ば、キー本体を蓋体の内面に取り付けるとともに、該キ
ー本体の掛止部材を掛止させる掛止孔を箱本体の上側壁
に貫通形成したので、収納物に引っ掛かる突起部がなく
なり、収納箱全体を大型化することなく収納物の出し入
れ操作を容易化できる効果がある。
また掛止孔の外側をシール片とカバー部とを嵌合させ
ることにより囲んだので、雨水等の収納箱内への進入を
防止でき、さらに該シール片等の形成により生じたデッ
ドスペースを有効利用して収納箱を車体フレームに取り
付けることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図は本発明の一実施例による自動二輪
車用ツールボックスの施錠装置を説明するための図であ
り、第1図はその一部断面側面図、第2図はその一部断
面平面図、第3図はその開状態の背面図である。 図において、1cは車体フレーム、6はツールボックス
(収納箱)、7はボックス本体(箱本体)、7aは支持ブ
ラケット部、7bは掛止孔、7cはシール片、8は蓋体、8b
はカバー部、11はキー本体、12は掛止ロッド(掛止部
材)である。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】開口を有する箱状の箱本体と、該箱本体の
    開口を開閉する蓋体とで構成された自動二輪車用収納箱
    の、該蓋体と箱本体とを閉状態にロックするための施錠
    装置において、キー操作によって掛止部材を移動させる
    ように構成されたキー本体を、該掛止部材が蓋体の内側
    に位置するように該蓋体に取り付け、上記キー本体の掛
    止部材の先端が外方に突出した状態で掛止する掛止孔を
    上記箱本体の上側壁にスリット状に貫通形成するととも
    に、該上側壁の係止孔より反開口側部分にシール片を一
    体に立設し、上記蓋体により開口を閉じた状態で上記シ
    ール片の周縁に嵌合して上記掛止孔の外側を囲むカバー
    部を上記蓋体に一体形成し、上記箱本体の上記シール片
    が形成されている上側壁に支持ブラケット部を一体形成
    し、該支持ブラケット部を車体フレームに取り付けたこ
    とを特徴とする自動二輪車用収納箱の施錠装置。
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