JP2820276B2 - 減衰力可変型液圧緩衝器 - Google Patents

減衰力可変型液圧緩衝器

Info

Publication number
JP2820276B2
JP2820276B2 JP19780789A JP19780789A JP2820276B2 JP 2820276 B2 JP2820276 B2 JP 2820276B2 JP 19780789 A JP19780789 A JP 19780789A JP 19780789 A JP19780789 A JP 19780789A JP 2820276 B2 JP2820276 B2 JP 2820276B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chamber
damping force
damping
cylinder tube
annular groove
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP19780789A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0361737A (ja
Inventor
光雄 佐々木
史之 山岡
忍 柿崎
浩行 清水
Original Assignee
株式会社ユニシアジェックス
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社ユニシアジェックス filed Critical 株式会社ユニシアジェックス
Priority to JP19780789A priority Critical patent/JP2820276B2/ja
Publication of JPH0361737A publication Critical patent/JPH0361737A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2820276B2 publication Critical patent/JP2820276B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Fluid-Damping Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、車両のサスペンションに適用される減衰力
可変型の液圧緩衝器に関し、特に、ピストンロッド側が
車軸に連結され、シリンダチューブ側が車体に連結され
る倒立型のものに関する。
(従来の技術) 従来、倒立型の減衰力可変型液圧緩衝器としては、例
えば、特開昭58−97334号公報に記載されているような
ものが知られている。
この液圧緩衝器は、ベースに圧側減衰バルブが設けら
れると共に、これと並列に可変オリフィスが設けられ、
また、ピストンにオリフィス孔が設けられた構造であ
る。
(発明が解決しようとする課題) しかしながら、このような従来の減衰力可変型液圧緩
衝器にあっては、以下に述べる問題があった。
圧側行程時にのみ減衰力を可変する構造であり、伸
側行程時に減衰力を変化させることができない。
下部室へはリザーバ室から直接流体が供給されるこ
とがなく上部室を介して供給される構造であるため、圧
側行程時に、ピストン孔により上部室から下部室への流
体流量を絞り過ぎると、下部室への流体供給量が不足
し、負圧となってキャビテーションが生じる。このた
め、圧側減衰力を高く設定することができない。
ピストン速度に対し、直線的な減衰力特性が得られ
ない。
本発明は、このような問題に着目してなされたもの
で、圧側行程と伸側行程の両方で減衰力を可変とするこ
とができると共に、いずれの行程でも直線的な減衰力特
性が得られ、しかも、上下両室においてキャビテーショ
ンが生じることがなく、減衰力レンジの可変幅を広くと
ることができる減衰力可変型液圧緩衝器を提供すること
を目的とするものである。
(課題を解決するための手段) 上述の目的を達成するために、本発明の減衰力可変型
液圧緩衝器では、ロッド挿通口を有したガイド部材が下
端に、ベースが上端に設けられたシリンダチューブと、
該シリンダチューブを上部室と下部室に画成し、ロッド
挿通口からシリンダチューブ内に挿通したピストンロッ
ドに連結されたピストンと、前記シリンダチューブを囲
んで設けられ、シリンダチューブ外周に下部連通路を介
して下部室に連通した外側室を形成すると共に、シリン
ダチューブの上側にベースによって外側室及び上部室と
画成されたリザーバ室を形成するアウタチューブと、前
記ベースに形成され、上部室を直列配置の第1減衰バル
ブ及び第2減衰バルブを介してリザーバ室に連通する第
1連通路,第1減衰バルブ及び第2減衰バルブの当接面
にそれぞれ形成され第1連通路と連通する第1・第2内
側環状溝とその外周に形成された第1・第2外側環状
溝,第1連通路の両減衰バルブ間位置と外側室とを連通
する第2連通路,及び、リザーバ室を上部室に連通する
チェック流路と、を設けた。
(作 用) 本発明の減衰力可変型液圧緩衝器の作用を、第1図に
示す流体回路図に基づき説明する。この第1図は、本願
発明の構成における流体の流路を示すもので、図中aは
上部室、bは下部室、cは外側室、dはリザーバ室、e
は下部連通路、fは第1連通路、gは第1減衰バルブ、
hは第2減衰バルブ、jは第2連通路、kはチェック流
路である。
まず、伸側行程時には、シリンダチューブにおいて下
部室bの体積が縮小され、上部室aが拡大される。
この体積変化に従い、下部室b内の流体は下部連通路
eを介して外側室cに流入し、その後ベースの第2連通
路jを通って、第1連通路fの両減衰バルブg,h間位置
に流入し、第1連通路fを通り第2減衰バルブhの内外
両環状溝を経てリザーバ室dに流入する。
従って、第2減衰バルブhにおける内外両シート面位
置で速度2/3乗特性の減衰力が直列に生じる。このよう
に、ピストン速度の上昇に対して変化率が減少する速度
2/3乗特性の減衰力が直列に得られるため、減衰力の変
化率の減少を抑制して、直線的な減衰力が得られる。
尚、上部室aへは、シリンダチューブから退出したピ
ストンロッドの体積に相当する量の流体が、ベースのチ
ェック流路kを介してリザーバ室dから供給される。よ
って、上部室aは負圧になることがなく、キャビテーシ
ョンが生じない。
次に、圧側行程時には、シリンダチューブにおいて、
下部室bの体積が拡大され、上部室aが縮小される。
この体積変化に従い、上部室a内の流体は、第1連通
路fを通り第1減衰バルブgの内外両環状溝を経て第1
連通路fの両減衰バルブg,h間位置に至る。そして、こ
の位置から流体の一部は第2連通路jを通って外側室c
へ流入し、下部連通路eを通って上部室にa流入する。
また、その残りの流体(下部室b内へのピストンロッド
の侵入体積分)は、さらに第1連通路fを進み第2減衰
バルブhの内外両環状溝を経てリザーバ室dに流入す
る。
従って、第1減衰バルブgにおける内外両シート面位
置及び第2減衰バルブhにおける内外両シート面位置で
の速度2/3乗特性の減衰力が直列に生じる。即ち、ピス
トン速度の上昇に対して変化率が減少する速度2/3乗特
性の減衰力が直列に得られるため、減衰力の変化率の減
少を抑制して、直線的な減衰力が得られる。
尚、上部室aと下部室bとの間が、第2連通路j,外側
室c,下部連通路e及び第1減衰バルブgを介して連通さ
れているため、第1減衰バルブgを高減衰力特性として
も、この圧行程時において外側室c及びこれに連通した
下部室bが負圧になることがなく、キャビテーションが
生じない。
(実施例) 以下、本発明の実施例を図面により詳述する。
まず、実施例の構成について説明する。
第2図は、本発明第1実施例の減衰力可変型液圧緩衝
器を示す断面図であって、図中1はシリンダチューブで
ある。
このシリンダチューブ1は、筒状を成し下端部にガイ
ド部材2が設けられると共に上端部にはベース3が設け
られていて、内部には油等の流体が充填されている。
尚、前記ガイド部材2は、第3図の要部拡大図に示す
ように、ロッド挿通口2aが形成され、このロッド挿通口
2aには減圧シール2bが設けられ、また、ストッパラバー
2cが設けられている。そして、このガイド部材2の外周
には、オイルシール4aを有したシール部材4が嵌合固定
されている。
第2図に戻り説明を続けると、前記シリンダチューブ
1には、ピストン5が摺動自在に設けられ、シリンダ1
の内部を上部室Aと下部室Bとに画成している。
また、このピストン5には、圧側減衰バルブ5aと伸側
減衰バルブ5bが設けられ、行程方向に応じて開弁して減
衰力が発生するようになっている(第3図参照)。尚、
5cは圧側連通路であり、5dは伸側連通路である。
前記ピストン5は、前記ロッド挿通口2aからシリンダ
チューブ1内に挿通されたピストンロッド6の先端にナ
ット6aにより締結されている。そして、このピストンロ
ッド6は、下端をストラットチューブ7のボトムキャッ
プ7aにナット7bにより締結されている。
尚、前記ストラットチューブ7は、下端部をナックル
スピンドル8に嵌合固定されて、上端部には図示を省略
したスプリングの下端を支持するスプリングシート9が
設けられている。また、このストラットチューブ7の底
部には、バウンドストッパ10が設けられている。
前記シリンダチューブ1の外周には、シリンダチュー
ブ1よりも上方まで延在されてアウタチューブ11が設け
られている。このアウタチューブ11は、下端部の内周が
前記シール部材4に嵌合されると共に、中間部の上側寄
りの部分の内周が前記ベース3に嵌合され、かつ、上端
部は車体に取り付けられる。そして、このアウタチュー
ブ11は、上下2つのベアリング11a,11bを介して、前記
ストラットチューブ7と上下方向に相対摺動可能に設け
られている。
また、このアウタチューブ11により、シリンダチュー
ブ1の外周には、前記ガイド部材2に形成された下部連
通路2dを介して下部室Bに連通された外側室Cが形成さ
れていると共に、ベース3の上側には封入気体による圧
力下に所望量の流体が充填されたリザーバ室Dが形成さ
れている。
次に、第4図に移り、前記ベース3の構造について詳
細に説明する。
図示のように、ベース3は、支持ロッド12に対して、
リテーナ13,ワッシャ14,第2減衰バルブ15,第2ボディ1
6,第2チェックバルブ17,ワッシャ18,リテーナ19,ワッ
シャ20,第1減衰バルブ21,第1ボディ22,第1チェック
バルブ23,ワッシャ24,リテーナ25を順に装着して、最後
にナット26で締結して構成されている。そして、第1ボ
ディ22と第2ボディ16の間には中間室Eが形成され、ま
た、支持ロッド12には、軸心上部室Aに開口して貫通孔
12aが形成されている。
さらに詳述すると、前記第1ボディ22には、上面に内
外2重に第1内側環状溝22dと第1外側環状溝22fが形成
されている。この両溝22d,22fは、ほぼ環状に形成さ
れ、その外周には、それぞれ内側シート面22gと外側シ
ート面22hが形成されると共に、第1内側環状溝22dは、
第1ボディ22の上面に形成された第1連通溝22j,22kと
支持ロッド12に形成された貫通孔12a及び第1ポート12
b,12bを介して第1外側環状溝22fと連通されている(第
6図参照)。
また、第1ボディ22には、上部室Aと第1内側環状溝
22dとの間を連通する第1連通孔22aと、リザーバ室Dを
上部室Aに連通する第1チェック流路22bと、中間室E
と外側室Cとを連通するベース連通路22cが形成されて
いる。そして、第1連通孔22aは前記第1減衰バルブ21
により絞られ、また、第1チェック流路22bは第1チェ
ックバルブ23により、リザーバ室Dから上部室Aへの流
通のみが許されるようになっている。
次に、第2ボディ16には、上面に内外2重に第2内側
環状溝16aと第2外側環状溝16gが形成されている。この
両溝16a,16gは、ほぼ環状に形成され、その外周には、
それぞれ内側シート面16hと外側シート面16jが形成され
る共に、第2内側環状溝16aは、第2ボディ16の上面に
形成された第2連通溝16k,16mと支持ロッド12に形成さ
れた貫通孔12a及び第2ポート12c,12cを介して第1外側
環状溝16gと連通されている(第5図参照)。
また、第2ボディ16の下面にも内外2重に内側環状溝
16b及び外側環状溝16cが形成されており、この外側環状
溝16cは、リザーバ室Dを中間室Eに連通する第2チェ
ック流路16dが開口され、第2チェックバルブ17によ
り、リザーバ室Dから中間室Eへの流通のみが許される
ようになっている。また、内側環状溝16bと第2内側環
状溝16aの間には、中間室Eをリザーバ室Dに連通させ
るための第2連通孔16eが形成され、この第2内側環状
溝16aが第2減衰バルブ15により開閉可能となってい
る。
尚、前記第2チェックバルブ17には、内側環状溝16b
を中間室Eに連通する連通孔17aが形成されている。
そして、貫通孔12aには、中空部27dを有した円筒形状
の調整子27が上下をスラストブッシュ28,29に支持され
て周方向に回動可能に設けられている。尚、この貫通孔
12aは、その下端開口部が下方のスラストブッシュ29に
よって閉塞されている。
この調整子27には、前記第1ポート12b,12b、及び、
第2ポート12c,12cとそれぞれ符合する位置に下側大径
オリフィス孔27a及び上側大径オリフィス孔27cが径方向
に穿設されている。そして、中空部27d内に嵌装された
センターブッシュ33により、該中空部27d内が上下に画
成されている。
また、第5図及び第6図に示すように、前記第1ポー
ト12b,12b、及び、第2ポート12c,12cとそれぞれ符合す
る位置の調整子27には、下側大径オリフィス孔27a及び
上側大径オリフィス孔27cとはその穿設方向の位相を略4
5度ずらせてそれぞれ下側小径オリフィス孔27b及び上側
小径オリフィス孔27eが穿設されている。
尚、第5図及び第6図は、上側大径オリフィス孔27c
及び下側大径オリフィス孔27aが第2ポート12c及び第1
ポート12bと連通した状態を示している。
また、前記調整子27は、コントロールロッド30を介し
て、リザーバ室Dの上端部に取り付けられたモータアク
チュエータ31に連結され(第2図参照)、このモータア
クチュエータ31の駆動制御により回動されるようになっ
ている。そして、この調整子27の回動で、第1ポート12
b,12b及び第2ポート12c,12c相互間における流体の流通
量が3段階で切り替わるようになっている。
尚、32はシールである。
以上説明したように、本発明第1実施例では、ベース
3により、上部室Aと外側室Cとリザーバ室Dとが画成
されていると共に、ベース3に形成された通路によっ
て、各室A,C,Dが連通されているもので、即ち、第4,7図
に示すように、第1連通孔22a,第1内側環状溝22d,第1
外側環状溝22f,中間室E,内側環状溝16b,第2連通孔16e,
第2内側環状溝16a第2外側環状溝16gにより、請求の範
囲の第1連通路Iを構成している。
また、ベース連通路22cにより、請求の範囲の第2連
通路IIを構成している。
また、第1チェックバルブ23を含む第1チェック流路
22bが請求の範囲のチェック流路IIIを構成している。
さらに、本実施例では、第1内側環状溝22dと第1外
側環状溝22fとの間に、第1減衰バルブ21の内側部分と
並列に第1バイパス路IVが形成され、この第1バイパス
路IVの途中に下側大小オリフィス孔27a,27bを構成要素
とする第1可変オリフィスFが設けられている。
また、第2内側環状溝16aと第2外側環状溝16gとの間
には、第2減衰バルブ15の内側部分と並列に第2バイパ
ス路Vが形成され、この第2バイパス路Vの途中には、
上側大小オリフィス孔27c,27eを構成要素とする第2可
変オリフィスGが設けられている。
そして、リザーバ室Dは、第2チェック流路16d,外側
環状溝16c,第2チェックバルブ17,中間室E,ベース連通
路22cから構成されるチェック流路VIにより、リザーバ
室D側からの流体の流通のみを許容するようにして外側
室Cに連通されている。
次に、第7図の回路図を参照しつつ実施例の作用につ
いて説明する。
(イ)伸側行程時 伸側行程時には、シリンダチューブ1において下部室
Bの体積が縮小され、上部室Aが拡大される。
この体積変化に従い、下部室B内の流体は、ガイド部
材2の下部連通路2dを介して外側室Cに流入し、ベース
連通路22cを通って中間室Eに流入し、さらに、並列配
置の第1連通路Iもしくは第2バイパス路Vを通ってリ
ザーバ室Dに流入する。
この場合の両路I,Vの流量は、第2可変オリフィスG
の絞り具合により決定され、この流量に基づき、第2減
衰バルブ15もしくは第2可変オリフィスGにより減衰力
が生じる。
この減衰力特性は、ピストン速度が低速である場合に
は、第2可変オリフィスGのオリフィス孔27c,27eによ
り速度2乗特性の減衰力が生じると共に、第2減衰バル
ブ15の外側シート面16j側で速度2/3乗特性の低い減衰力
が直列に生じ、ピストン速度に直線的に比例した減衰力
特性が得られる。一方、ピストン速度が中・高速であっ
たり、また、第2可変オリフィスGを閉じた場合には、
第2減衰バルブ15の内側シート面16h側と外側シート面1
6j側とで2/3乗特性の高い減衰力と低い減衰力が直列に
得られ、この場合にも、ピストン速度に対して直線的に
比例した特性が得られる。
そして、この実施例では、調整子27を回動させること
によって、減衰力特性のレンジを変更することができ
る。即ち、第4図のように第2ポート12cに上側大径オ
リフィス孔27cを符合させた調整子27の回動ポジション
では、第8図の伸側SOFTに示すような低減衰力レンジの
特性となり、上側小径オリフィス孔27eを符合させた調
整子27の回動ポジションでは第8図の伸側MEDIUMに示す
中減衰力レンジの特性となり、いずれのオリフィス孔27
c,27eも符合させない調整子27の回動ポジションでは第
8図の伸側HARDに示す高減衰力レンジの特性となる。
尚、上部室Aへは、シリンダチューブ1から退出した
ピストンロッド6の体積に相当する量の流体が、チェッ
ク流路IIIを介してリザーバ室Dから供給される。よっ
て、第2減衰バルブ15を高減衰力特性のものにしても上
部室Aは負圧になることがなく、キャビテーションが生
じない。
従って、伸側行程時の減衰力特性を可変にすることが
できると共に、減衰力特性の可変幅を広くとることがで
きるという特徴を有している。
尚、この伸側行程時には、ピストン5においても伸側
減衰バルブ5bが開弁して、減衰力が生じる。
(ロ)圧側行程時 圧側行程時には、シリンダチューブ1において、下部
室Bの体積が拡大され、上部室Aが縮小される。
この体積変化に従い、上部室A内の流体は、第1連通
路Iもしくはそれとは並列の第1バイパス路IVを通り、
中間室Eに流入する。
そして、このように中間室Eに流入した流体の一部
は、第2連通路IIを通って外側室Cへ流入し、さらに、
下部連通路2dを介して下部室Bに流入する。また、その
残りの流体(下部室B内へのピストンロッド6の侵入体
積分)は、第1連通路Iをさらに進みリザーバ室Dに流
入する。
従って、第1減衰バルブ21,第2減衰バルブ15,第1可
変オリフィスF及び第2可変オリフィスGにおいて、減
衰力が生じる。
この場合も、前記伸側行程時の場合と同様に、ピスト
ン速度に対し直線的な減衰力特性が得られると共に、調
整子27を回動させることによって、第8図に示すように
減衰力特性のレンジ(圧側SOFT,MEDIUM,HARD)を変更す
ることができる。
尚、上部室Aと下部室Bとの間が、途中第1減衰バル
ブ21を介して第1連通路Iもしくは、第1バイパス路及
び第2連通路IIにより連通されているので、第1減衰バ
ルブ21を高減衰力特性としても、この圧側行程時におい
て外側室C及び、これに連通した下部室Bは負圧になる
ことがなく、キャビテーションが生じない。また仮に、
ピストン速度の関係等で上部室Aからの流量が十分でな
く外側室C及び下部室Bが負圧になりそうな状況になっ
ても、そのような場合にはチェック流路VIによりリザー
バ室Dから流体が供給されるため、やはり負圧になるこ
とはなく、キャビテーションは生じない。
従って、圧側行程の場合も、減衰力特性を可変とする
ことができると共に、減衰力特性の可変幅を広くとるこ
とができるという特徴を有している。
尚、この圧側行程時には、ピストン5にあっても圧側
減衰バルブ5aが開弁して減衰力が生じる。
さらに、この第1実施例では、アウタチューブ11をス
トラットチューブ7により支持した構造であるため、非
常に支持剛性が高いもので、特に横方向の荷重に対して
強度が高く、車両のサスペンションに最適であるという
特徴を有している。
次に、第9図に示す第2実施例について説明する。
尚、この実施例を説明するにあたり、第1実施例と同じ
構成には同じ符合を付けて、相違点のみを説明する。
この実施例は、可変オリフィスとして、第1実施例の
ような回動タイプの調整子ではなく、上下方向に摺動す
るスプールを用いた例である。
即ち、第9図において、200はスプールであり、外周
に第2ポート12c,12cと符合する上側環状溝201と、第1
ポート12b,12bと符合する下側環状溝202が形成されてい
る。
よって、この実施例では、スプール200を上下に摺動
させることで、減衰力レンジを任意に変更させることが
できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述してきたが、
具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、例
えば、実施例では、ストラットタイプのものを示した
が、ストラットチューブやスプリングを廃した構成とし
てもよい。
また、ピストンに減衰バルブを設けた構成としたが、
上部室と下部室とをピストン側では全く連通しない構成
としてもよい。
(発明の効果) 以上説明してきたように、本発明の減衰力可変型液圧
緩衝器では、上述のような構成としたために、圧側行程
と伸側行程の両方で減衰力を可変とすることができると
共に、いずれの行程でも直線的な減衰力特性が得られ、
しかも、上下両室においてキャビテーションが生じるこ
とがなく、減衰力レンジの可変幅を広くとることができ
るという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の減衰力可変型液圧緩衝器の流体流路を
示す回路図、第2図は本発明第1実施例緩衝器の全体を
示す断面図、第3図及び第4図は第1実施例の要部を示
す断面図、第5図は第4図のV−V断面図、第6図は第
4図のVI−VI断面図、第7図は第1実施例の流体流路を
示す回路図、第8図は第1実施例のピストン速度に対す
る減衰力特性図、第9図は本発明第2実施例の要部を示
す断面図である。 1……シリンダチューブ 2……ガイド部材 2a……ロッド挿通口 2d……下部連通路 3……ベース 5……ピストン 6……ピストンロッド 11……アウタチューブ 16a……第2内側環状溝 16g……第2外側環状溝 22d……第1内側環状溝 22f……第1外側環状溝 A……上部室 B……下部室 C……外側室 D……リザーバ室 I……第1連通路 II……第2連通路 III……チェック流路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清水 浩行 神奈川県厚木市恩名1370番地 厚木自動 車部品株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−285532(JP,A) 特開 昭61−282636(JP,A) 特開 昭60−164029(JP,A) 実開 昭62−185941(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16F 9/00 - 9/58

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロッド挿通口を有したガイド部材が下端
    に、ベースが上端に設けられたシリンダチューブと、 該シリンダチューブを上部室と下部室に画成し、ロッド
    挿通口からシリンダチューブ内に挿通したピストンロッ
    ドに連結されたピストンと、 前記シリンダチューブを囲んで設けられ、シリンダチュ
    ーブ外周に下部連通路を介して下部室に連通した外側室
    を形成すると共に、シリンダチューブの上側にベースに
    よって外側室及び上部室と画成されたリザーバ室を形成
    するアウタチューブと、 前記ベースに形成され、上部室を直列配置の第1減衰バ
    ルブ及び第2減衰バルブを介してリザーバ室に連通する
    第1連通路,第1減衰バルブ及び第2減衰バルブの当接
    面にそれぞれ形成され第1連通路と連通する第1・第2
    内側環状溝とその外周に形成された第1・第2外側環状
    溝,第1連通路の両減衰バルブ間位置と外側室とを連通
    する第2連通路,及び、リザーバ室を上部室に連通する
    チェック流路と、 を備えていることを特徴とする減衰力可変型液圧緩衝
    器。
JP19780789A 1989-07-29 1989-07-29 減衰力可変型液圧緩衝器 Expired - Fee Related JP2820276B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19780789A JP2820276B2 (ja) 1989-07-29 1989-07-29 減衰力可変型液圧緩衝器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19780789A JP2820276B2 (ja) 1989-07-29 1989-07-29 減衰力可変型液圧緩衝器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0361737A JPH0361737A (ja) 1991-03-18
JP2820276B2 true JP2820276B2 (ja) 1998-11-05

Family

ID=16380675

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19780789A Expired - Fee Related JP2820276B2 (ja) 1989-07-29 1989-07-29 減衰力可変型液圧緩衝器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2820276B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0361737A (ja) 1991-03-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3146392B2 (ja) 減衰力調整式油圧緩衝器
US5404973A (en) Damping force control type hydraulic shock absorber
US4800994A (en) Hydraulic damper of adjustable damping force type
JP2000193014A (ja) 減衰力調整式油圧緩衝器
JP3215927B2 (ja) 減衰力調整式油圧緩衝器
JP2001159444A (ja) 減衰力調整式油圧緩衝器
JP2918293B2 (ja) 減衰力可変型緩衝器
JP2578901Y2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝器
JP3383865B2 (ja) 油圧緩衝器
JP2820276B2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝器
JP2804792B2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝器
JP2803848B2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝器
JP2832045B2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝器
JP2918245B2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝器
JPH03219133A (ja) 液圧緩衝器
JPH02217637A (ja) 減衰力可変型液圧緩衝器
JPH0244115Y2 (ja)
JP2526553Y2 (ja) 液圧緩衝器
JP2003120741A (ja) 油圧緩衝器
JP2594237Y2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝器
JP2580170Y2 (ja) 減衰力可変型緩衝器
JP2588393B2 (ja) 油圧緩衝器の減衰力調整装置
JP3079338B2 (ja) 減衰力調整式油圧緩衝器
JPH0743507Y2 (ja) 減衰力可変型液圧緩衝器
JPH0138360Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees