JP2819589B2 - 4サイクルエンジンの動弁装置 - Google Patents

4サイクルエンジンの動弁装置

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JP2819589B2
JP2819589B2 JP1043967A JP4396789A JP2819589B2 JP 2819589 B2 JP2819589 B2 JP 2819589B2 JP 1043967 A JP1043967 A JP 1043967A JP 4396789 A JP4396789 A JP 4396789A JP 2819589 B2 JP2819589 B2 JP 2819589B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は4サイクルエンジンの吸・排気バルブを駆
動する動弁装置に関する。
〔従来の技術〕
一般に自動車、自動二輪車等の車両に搭載される4サ
イクルエンジンでは燃焼室上方に吸・排気バルブが配設
されており、動弁装置はこの吸・排気バルブを作動させ
るためのカムシャフトを具えている。そしてこのカムシ
ヤフトがエンジンの動力により回転すると、カムシャフ
トに形成された固有のカムプロフィールを有するカムに
よって吸・排気バルブが所定のタイミングで上下動し混
気の吸入と燃焼ガスの排気とを行う。
なお、上述した従来の動弁装置では、吸・排気バルブ
のそれぞれは、常に同一のカムプロフィールを有するカ
ムによって作動されており、このため、エンジンの回転
数に応じて設定される各バルブの開閉タイミング及びカ
ムの回転により上下動されるバルブのリフト量は変動す
ることなく常に一定である。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところで、自動二輪車等の車両に搭載される上述した
4サイクルエンジンでは低回転数域から中・高回転数域
にかけての広い回転数域内で高い出力、すなわちパワー
バンドの広帯域化を獲得することが要求されている。
ところが上述した従来の動弁装置では、吸・排気バル
ブのそれぞれは、常に同一のカムプロフィールを有する
カムによって作動されるので各バルブの開閉タイミング
及びバルブのリフト量は変動することなく常に一定であ
るので、エンジンの出力特性は概ねバルブを作動させる
カムのカムプロフィールにより制限され、特定のエンジ
ン回転数域でピーク値を有する出力特性となり、このた
め、低回転数域から中・高回転数域にかけての広い回転
数域で一層に高い出力を獲得することが出来なかった。
なお、上述した課題を解決するため、従来では実願昭
54−51626号(実開昭55−152308号公報)に記載されて
いるように、偏心カムの回転により二つのロッカーアー
ムを機関運転状況に応じて相対的に上下動させ、これに
よりロッカーアームを駆動するカムをカムリフト量が小
さい低速用カムからカムリフト量の大きい高速用カム、
あるいはカムリフト量の大きい高速用カムからカムリフ
ト量が小さい低速用カムに切り替え、これにより低回転
数域から中・高回転数域にかけての広い回転数域内で出
力を向上させるようにしたものが開示されている。
しかしながら、上述した偏心カムの回転により二つの
ロッカーアームを機関運転状況に応じて相対的に上下動
させるものでは、低速用カムのカムリフト量およびカム
タイミングは高速用カムのカムリフト量およびカムタイ
ミングの範囲内に設定する必要がある。即ち、低速用カ
ムのカムリフト量およびカムタイミングは高速用カムの
カムリフト量およびカムタイミングの範囲内に設定しな
いと、高速用カムに切り替えるべく、高速用カムと対応
するロッカーアームを偏心カムにより高速用カムに当接
させた場合でも、低速用カムと対応するロッカーアーム
とが接触し続け、バルブの開閉タイミングおよびリフト
量を変化させることができなくなるからである。
したがって、実願昭54−51626号に記載されたもの
は、切り替えに使用するカムのカムリフト量およびカム
タイミングに大きな制限が加わるから、多様な出力特性
を有する4サイクルエンジンを提供することができない
虞がある。
この発明は上述した事情に鑑み、低回転数域から中・
高回転数域にかけての広い回転数域内で出力を向上させ
るとともに、多様な出力特性が得られる4サイクルエン
ジンの動弁装置を提供する。
〔課題を解決するための手段〕
上述した課題を達成するため、この発明では、カムプ
ロィールが異なる2種類のカムが隣接して形成され、か
つ一方のカムのカムリフト量が他方のカムのカムリフト
量よりも大きく形成されたカムシャフトと、該カムシャ
フトに形成されたカムのうちカムリフト量の小さいカム
側に配設され、かつ燃焼室を開閉するバルブ頭部に直接
当接する第1のロッカーアームと、前記カムシャフトに
形成されたカムのうちカムリフト量の大きいカム側に配
設されるとともに、すくなくともロッカーアームを支承
するロッカーシャフトを中心として、前記第1のロッカ
ーアームが前記バルブ頭部と直接当接する位置よりも遠
方に位置する前記の第1のロッカーアームの上面に係合
する第2のロッカーアームと、回動自在に支承され、か
つ前記第1及び第2のロッカーアームの各支持部に嵌挿
するとともに、前記第2のロッカーアームの支持部に嵌
挿する部分に、他の部分よりも径が大きく、しかも軸心
が他の部分の軸心から偏心したエキセントリック大径部
が形成されたロッカーシャフトとを具え、前記ロッカー
シャフトを所定角度回転させることにより、前記エキセ
ントリック大径部によって前記第2のロッカーアームの
支持部を前記第1のロッカーアームの支持部に対して相
対的に下方へ移動させ、前記カムリフト量の大きいカム
と前記第2のロッカーアームとの当接を解除して前記カ
ムリフト量の小さいカムと前記第1のロッカーアームと
を当接させ、前記バルブを前記カムリフト量の小さいカ
ムのカムプロフィールに追従させて作動させるととも
に、前記ロッカーシャフトを所定角度回転させることに
より、前記エキセントリック大径部によって前記第2の
ロッカーアームの支持部を前記第1のロッカーアームの
支持部と同等な位置に上昇させ、前記カムリフト量の小
さいカムと前記第1のロッカーアームとの当接を解除し
て前記カムリフト量の大きいカムと前記第2のロッカー
アームとを当接させ、前記バルブを前記カムリフト量の
大きいカムのカムプロフィールに追従させて作動させる
ようにしている。
〔作用〕
上述した動弁装置によると、エンジンの各回転域に応
じてバルブを作動させるカムのカムプロフィールを2種
類の中から選択することが出来るため、各バルブの開閉
タイミング及びバルブのリフト量をエンジン回転数域に
応じて最適な値に設定することができるとともに、第2
のロッカーアームが第1のロッカーアームと係合する位
置を、第1のロッカーアームがバルブ頭部と直接当接す
る位置よりもロッカーシャフトを中心として遠方に位置
させるようにしたため、第2のロッカーアームの長さが
第1のロッカーアームの長さよりも長くなり、このため
高速回転用カムにより作動される第2のロッカーアーム
先端の角速度および変位が一層大きくなるので、高速回
転用カムによるカムリフト量及びカムタイミングの幅を
実質的に広げることができる。
〔実施例〕
以下、この発明に係わる動弁装置の一実施例を詳述す
る。
第1図はこの発明に係わる動弁装置1を示す要部概念
斜視図である。なお、この動弁装置1は1シリンダに対
し吸気弁側と排気弁側にそれぞれ一箇所づつ計二箇所配
設されている。
この動弁装置1はカムプロィールが異なる2種類のカ
ム2、3が隣接して形成されたカムシャフト4と、この
カムシャフト4の下方に配設された第1及び第2のロッ
カーアーム5、6と、この各ロッカーアーム5、6の各
支持部5a,6a内に嵌挿し、かつ図示せぬ軸受部により回
動自在に支承されたロッカーシャフト7とから構成され
ている。
このうち前記カムシャフト4に形成されたカム2はカ
ムリフト量が小さくかつバルブの開閉期間が短く設定さ
れた、いわゆる低速回転域においてエンジンの出力を向
上させるに好適なカムプロフィールを有するカム(以下
低速回転用カムと言う)であり、一方隣接して形成され
たカム3は前記カム2とは対称的に全周に渡って前記カ
ム2よりもカムリフト量が大きくかつバルブの開閉期間
が長く設定された、いわゆる中・高速回転においてエン
ジンの出力を向上させるに好適なカムプロフィールを有
するカム(以下高速回転用カムと言う)である。
一方。前記第1及び第2のロッカーアーム5、6のう
ち第1のロッカーアーム5はカムシャフト4に形成され
た低速回転用カム2の下方に配設され、先端5b、5cは二
股に分岐して、図示せぬエンジンの燃焼室を開閉するバ
ルブのバルブステム8、9頭部に直接接当するように配
設されている。また隣接する第2のロッカーアーム6は
カムシャフト4に形成された高速回転用カム3の下方に
配設され、先端6bは少なくとも前記第1のロッカーアー
ム5が前記ロッカーシャフト7の中心部から前記バルブ
頭部と直接当接する距離L1よりも遠方の距離L2(L1<L
2)に位置する前記の第1のロッカーアーム5の先端上
面5dと係合するように配設されている。
一方、上述した第1及び第2のロッカーアーム5、6
を回動自在に支承するロッカーシャフト7には、このロ
ッカーシャフト7の他の部分よりも径が大きく、しかも
軸心が他の部分の軸心から偏心したエキセントリック大
径部10が形成されており、このエキセントリック大径部
10は前記第2のロッカーアーム6の支持部6a内に嵌挿し
ている。そして、このエキセントリック大径部10は前記
ロッカーシャフト7に嵌挿したエキセントリックブッシ
ュ11と、このエキセントリックブッシュ11をロッカーシ
ャフト7に固着させるピン12とにより構成されている。
なお、第1図の要部破断平面図で示す第2図のように、
エキセントリックブッシュ11とロッカーシャフト7とに
は寸法公差が厳密に管理され、しかも前記ピン12の径よ
りも若干径の小さい孔11a、7aが形成されており、この
孔11a、7a内に前記ピン12を打ち込むことによりエキセ
ントリックブッシュ11とロッカーシャフト7が互いに固
着される。
なお、第1図で符号13はそれぞれバルブクリアランス
調整用のネジ部であり、また符号14はバルブスプリング
である。
次に上述した動弁装置1の作用を説明し、併せて構成
をより詳細に説明する。
図示せぬサーボモータ、あるいはラック・ピニオン等
の回転手段により、4サイクルエンジンの低回転数域で
前記ロッカーシャフト7を所定角度回転させ、第1図に
示す位置に停止させると、ロッカーシャフト7の軸心か
ら最も遠ざかったエキセントリックブッシュ11の表面11
bが最下端に位置するので、前記第2のロッカーアーム
6の支持部6aのみは前記第1のロッカーアーム5の支持
部5aに対して相対的に下方へ移動しそこに停止する。
このようなロッカーシャフト7の停止位置によると、
第2のロッカーアーム6の支持部6aのみが前記第1のロ
ッカーアーム5の支持部5aに対して相対的に下方へ移動
するので第1図の所要断面図で示す第3図のように、カ
ムシャフト4に形成された高速回転用カム3の周面と、
記第2のロッカーアーム6との間に隙間tが形成される
こととなり、このため高速回転用カーム3と第2のロッ
カーアーム6の周面との当接は解除され、高速回転用カ
ム3は空振り状態で回転することとなる。
なお、エキセントリックブッシュ11の外径及び偏心量
は上述した隙間tを形成すべく設定されることは言うま
でもない。
一方、第1図に示すロッカーシャフト7の停止位置に
よると、前記第1のロッカーアーム5はバルブスプリン
グ14の付勢力によってロッカーシャフト7の軸心を中心
として常時上方へ押し上げられているので、前記第1の
ロッカーアーム5と低速回転用カム2の周面とは常時当
接し、このため第1図に示すロッカーシャフト7の停止
位置でカムシャフト4が回転すると、燃焼室を開閉する
バルブのバルブステム8、9は前記低速回転用のカム2
のカムプロフィールに追従して上下動するので、バルブ
は低速回転で好適なバルブの開閉タイミング及びバルブ
のリフト量を確保しつつ燃焼室を開閉することとなる。
一方、上述した図示せぬサーボモータ等の回転手段に
より、4サイクルエンジンの中・高速回転数域で前記ロ
ッカーシャフト7を第1図に示す位置から所定角度回転
させ、第1図と同一部分を同一符号で示す第4図の位置
に停止させると、ロッカーシャフト7の軸心から最も遠
ざかったエキセントリックブッシュ11の表面11bが最上
端に位置するので、前記第2のロッカーアーム6の支持
部6aのみが前記第1のロッカーアーム5の支持部5aと同
等の位置へ上昇しそこに停止する。
このようなロッカーシャフト7の停止位置によると、
第2のロッカーアーム6の支持部6aのみが前記第1のロ
ッカーアーム5の支持部5aに対して相対的に上方へ移動
するので第4図の要部側断面図で示す第5図のように、
カムシャフト4に形成された高速回転用カム3の周面と
前記第2のロッカーアーム6とが当接することとなる。
一方、第4図に示すカムシャフト4に形成された高速
回転用カム3の周面と前記第2のロッカーアーム6とが
当接すると、当該高速回転用カム3の方が低速回転用の
カム2よりもカムリフト量が大きく確保されるように形
成されており、また前記第2のロッカーアーム6の先端
6bが前記の第1のロッカーアーム5の先端上面5dと係合
するように配設されていることから、第4図に示すロッ
カーシャフト7の停止位置でカムシャフト4が回転する
と、低速回転用のカム2は空振り状態で回転するととも
に第1のロッカーアーム5は第2のロッカーアーム6の
先端6bに押されて作動するので、燃焼室を開閉するバル
ブのバルブステム8、9は前記高速回転用カム3のカム
プロフィールに追従して上下動することとなり、このた
めバルブは高速回転で好適なバルブの開閉タイミング及
びバルブのリフト量を確保しつつ燃焼室を開閉すること
となる。
なお、第3図に示す高速回転用カム3の非動作時にお
いては、第2のロッカーアーム6は何等の拘束もないの
で、ロッカーシャフト7は上下動する第1のロッカーア
ーム5の先端5dと衝突する等の要因によってあばれ、こ
のため騒音の発生源となる虞もあるが、その際には第3
図と同一部分を同一符号で示す第6図のように、第2の
ロッカーアーム6の先端6bと第1のロッカーアーム5の
先端5dとの間にコイルバネ20を介在させて両者を互いに
連結すると、第2のロッカーアーム6は第1のロッカー
アーム5の動きに同調して上下動することとなり、この
ためこのような第2のロッカーアーム6のあばれを排除
することが出来る。
なお、高速回転用カム3の非動作時における第2のロ
ッカーアーム6のあばれを排除するには、第7図の概念
斜視図で示すように先端21a、21bが互いに逆方向に折り
曲げられたコイルスプリング21を使用し、このコイルス
プリング21を第2図と同一部分を同一符号で示す第8図
の如く、第1のロッカーアーム5と第2のロッカーアー
ム6との間のロッカーシャフト7に嵌挿し、その先端部
21a、21b間で第1及び第2のロッカーアーム5、6を互
いに挟持させ第1のロッカーアーム5の動きに第2のロ
ッカーアーム6の動きを同調させるようにしてもよい。
なお、上記実施例ではエキセントリック大径部10を構
成するにあたり、第2図で示すようにエセントリックブ
ッシュ11とピン12を使用し、かつこのピン12の寸法公差
が厳しく管理された孔11a、7a内に打込んで圧入するこ
とによりエキセントリックブッシュ11とロッカーシャフ
ト7とを固着させるようにしたが、この発明は上記実施
例に限定されることなく、第2図と同一部分を同一符号
で示す第9図に示すように、エキセントリックブッシュ
11とロッカーシャフト7に形成される各孔11a、7aを寸
法公差のルーズな、いわゆるばか孔に形成し、この孔11
a、7a内にピン12をスライド自在に嵌挿させた後、この
エキセトリックブッシュ11の全てを第2のロッカーアー
ム6の支持部6a内に嵌挿させ、さらにロッカーシャフト
7を回動自在に支承する軸受部30、31のうち一方の軸受
部31側のロッカーシャフト7にコイル状のスラストバネ
32を配設し、このスラストバネ32の付勢力により第1及
び第2のロッカーアーム5、6全体を他側(第2のロッ
カーアーム6側)の軸受部30側に押圧して位置決めし、
それにより第2のロッカーアーム6の支持部6a内周壁で
ピン12の抜止めを図るとともにエキセントリックシャフ
ト11とロッカーシャフト7との締結を図るようにしても
よい。
なお、第9図に示す実施例の如く、エキセントリック
ブッシュ11とロッカーシャーフト7に形成される各孔11
a、7aを寸法公差の管理がルーズな、いわゆるばか孔に
形成し、この孔11a、7a内にピン12をスライド自在に嵌
挿させた後、このエキセトリックブッシュ11の全てを第
2のロッカーアーム6の支持部6a内に挿嵌させ、さらに
スライドバネ32により位置決めを図ると共に支持部6a内
周壁でピン12の抜止めを図るように構成すると、スラス
トスプリング32を伸縮させる簡単な作業により、動弁装
置1の組立て分解作業が行われることとなり、また、各
孔11a、7aは寸法公差の管理がルーズな、いわゆるばか
孔でよいので、寸法公差が管理し易く、従って動弁装置
の製造工程が一層簡単となる。
なお、上記各実施例では本願発明に係わる動弁装置1
を、吸・排気側にそれぞれ2つのバルブを有するいわゆ
る4バルブ式のエンジンに適用した場合についてのべた
が、本発明は上記実施例に限定されることなく、吸・排
気側にそれぞれ一つのバルブを有するいわゆる2バルブ
式のエンジンの吸・排気側に本願に係わる動弁装置1を
それぞれ適用してもよい。
さらに、上記実施例ではエキセントリック大径部10を
エキセントリックブッシュ11とピン12とにより構成した
が、この発明は上記実施例に限定されることなく、エキ
セントリック大径部10をロッカーシャフト7と一体に形
成しても良い。
また、上記実施例では本願発明をロッカーアームに対
し、その上方にカムシャフトを配設するタイプの動弁機
構に適用した場合について詳述したが、もちろんこの発
明は上記実施例に限定されることなく、バルブ配設側と
は反対方向にさらにロッカーアームを延設し、その延設
された側のロッカーアームの下方にカムシャフトを配設
するタイプの動弁機構に適用してもよい。
なお、本願発明に係わる動弁装置とは別に、本願発明
の主要構成要素を用いた動弁装置として、第4図と同一
部分を同一符号で示す第10図のように、第2のロッカー
アーム6′の先端6′bを第1のロッカーアーム5′が
バルブ頭部と直接当接する距離L1よりもロッカーシャフ
ト7の中心から近い距離L′2(L1>L′2)に位置す
る第1のロッカーアーム5の先端上面5′dに係合させ
ることも考えられる。
ところで、このような動弁装置と本願に係わる動弁装
置との作用上の相違は、第10図に示す第1及び第2のロ
ッカーアーム5′、6′では、その各先端のバルブ8,9
頭部に至る長さがロッカーシャフト7を中心としL1>
L′2である。
一方、第4図に示す本願発明に係わる動弁装置では、
第2のロッカーアーム6が第1のロッカーアーム5と係
合する位置を、第1のロッカーアーム5がバルブ8、9
頭部と直接当接する位置よりもロッカーシャフト7を中
心として遠方に位置するためL1<L2であり、またこの第
2のロッカーアーム6の長さL2は第10図で示す第2のロ
ッカーアーム6′の長さL′2よりも長く(L2>L′
2)設定されることとなり、従って高速回転用カム3に
よりロッカーシャフト7を中心に作動される第2のロッ
カーアーム先端6bの角速度および変位を第10図に示す第
2のロッカーアーム6′先端の角速度および変位と比較
して一層大きくすることができるから、高速回転用カム
3によるバルブ8、9のリフト量及びタイミングの幅
を、高速用回転カム3固有のリフト量及びタイミングに
比較して一層大きく広げることができることとなる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、この発明の動弁装置ではエンジ
ンの各回転域に応じてバルブを作動させるカムのカムプ
ロフィールを2種類のカムの中からエンジン回転数に応
じて選択させ、各バルブの開閉タイミング及びバルブの
リフト量をエンジン回転数域に応じて最適な値に変動さ
せることができるため、低回転数域から中・高回転数域
にかけての広い回転数域内で4サイクルエンジンの出力
を向上させることが出来る。
またこの発明の動弁装置では、カムの選択時における
ロッカーシャフトの回転運動をエキセントリック大径部
によって第2のロッカーアームの上下運動に変換させる
構成のため、カムの選択時に各部に大きなストレスが加
わることはなく、このためカムの選択がスムーズに行わ
れる。
さらに、この発明の動弁装置は、従来の動弁装置に対
し大幅な変更を加えることなく構成したので、従来形状
のシリンダヘッドに最少限度の加工を施すことにより装
着させることが出来、このため本発明を実施するにあた
っての、生産コストの上昇を最少限度に押さえることが
出来るという勝れた効果もある。
また、この発明の動弁装置は、第2のロッカーアーム
が第1のロッカーアームと係合する位置を、第1のロッ
カーアームがバルブ頭部と直接当接する位置よりもロッ
カーシャフトを中心として遠方に位置させるようにした
ため、高速回転用カムによるバルブのリフト量及びタイ
ミングの幅を、高速回転用カム固有のリフト量及びタイ
ミングに比較して一層大きく広げ、各種使用目的に応じ
た多様な出力特性が得られるエンジンを提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明に係わる動弁装置の概念斜視図、第2
図は第1図の要部破断平面図、第3図は第1図の要部側
断面図、第4図はこの発明に係わる動弁装置の動作を示
す概念斜視図、第5図は第4図の要部側断面図、第6図
は第1と第2のロッカーアームとを連結するバネを示す
要部側断面図、第7図は第1と第2のロッカーアームと
を連結するバネの他の実施例を示す概念斜視図、第8図
は第7図で示すバネを装着した状態を示す要部破断平面
図、第9図はこの発明に係わる動弁装置の他の実施例を
示す要部破断平面図、第10図は第1と第2のロッカーア
ームとの係合位置を変えた動弁装置を示す図である。 1……動弁装置、2、3……カム、4……カムシャフ
ト、5……第1のロッカーアーム、6……第2のロッカ
ーアーム、5a、6a……支持部、7……ロッカーシャフ
ト、8、9……バルブ(バルブステム)、10……エキセ
ントリック大径部、11……エキセントリックブッシュ、
12……ピン。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カムプロィールが異なる2種類のカムが隣
    接して形成され、かつ一方のカムのカムリフト量が他方
    のカムのカムリフト量よりも大きく形成されたカムシャ
    フトと、 該カムシヤフトに形成されたカムのうちカムリフト量の
    小さいカム側に配設され、かつ燃焼室を開閉するバルブ
    頭部に直接当接する第1のロッカーアームと、 前記カムシヤフトに形成されたカムのうちカムリフト量
    の大きいカム側に配設されるとともに、少なくともロッ
    カーアームを支承するロッカーシャフトを中心として、
    前記第1のロッカーアームが前記バルフ頭部と直接当接
    する位置よりも遠方に位置する前記の第1のロッカーア
    ームの上面に係合する第2のロッカーアームと、 回動自在に支承され、かつ前記第1及び第2のロッカー
    アームの各支持部に嵌挿するとともに、前記第2のロッ
    カーアームの支持部に嵌挿する部分に、他の部分よりも
    径が大きく、しかも軸心が他の部分の軸心から偏心した
    エキセントリック大径部が形成されたロッカーシャフト
    とを具え、 前記ロッカーシャフトを所定角度回転させることによ
    り、前記エキセントリック大径部によって前記第2のロ
    ッカーアームの支持部を前記第1のロッカーアームの支
    持部に対して相対的に下方へ移動させ、前記カムリフト
    量の大きいカムと前記第2のロッカーアームとの当接を
    解除して前記カムリフト量の小さいカムと前記第1のロ
    ッカーアームとを当接させ、前記バルブを前記カムリフ
    ト量の小さいカムのカムプロフィールに追従させて作動
    させるとともに、 前記ロッカーシャフトを所定角度回転させることによ
    り、前記エキセントリック大径部によって前記第2のロ
    ッカーアームの支持部を前記第1のロッカーアームの支
    持部と同等な位置に上昇させ、前記カムリフト量の小さ
    いカムと前記第1のロッカーアームとの当接を解除して
    前記カムリフト量の大きいカムと前記第2のロッカーア
    ームとを当接させ、前記バルブを前記カムリフト量の大
    きいカムのカムプロフィールに追従させて動作させるよ
    うにしたことを特徴とする4サイクルエンジンの動弁装
    置。
JP1043967A 1989-02-23 1989-02-23 4サイクルエンジンの動弁装置 Expired - Fee Related JP2819589B2 (ja)

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