JP2818319B2 - 常温非時効型絞り用高張力冷延鋼板及びその製造方法 - Google Patents
常温非時効型絞り用高張力冷延鋼板及びその製造方法Info
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Description
ス成形性が要求される用途に適合し、さらに、近年需要
が増大している合金化溶融亜鉛めっき鋼板用原板として
も好適な、TS40Kgf/mm2以上の常温非時効型高張力冷延
鋼板及びその製造方法を提案するものである。
しては、 ・ 軽量化、コストダウン及び安全性の向上などのため
の高強度化、 ・ 耐食性の向上による寿命延長をはかるため、とくに
量産が容易で耐食性にも優れる合金化溶融亜鉛めっき鋼
板が用いられるが、このめっき原板としての適正化、 などがあり、これらへの対応が望まれている。
る方法としては、 ・ P、Mnなどによる固溶強化、 ・ マルテンサイトなどの複合組織化による強化、 ・ Cuなどによる析出強化、 などが、その代表的なものとして知られている。しか
し、上記において、固溶強化は加工性の劣化を伴うの
で、絞り用鋼板への適用には限界があり、しかも、加工
性の劣化の少ないもっとも有力な強化元素であるPは、
亜鉛めっき性を著しく阻害するという問題がある。ま
た、従来の複合組織強化は、第2相のマルテンサイトや
ベイナイトを出現させるため、加工用途向けにおいても
C量を比較的多量(0.05〜1.0wt%程度)に必要とする。
このためランクフォード値(r値)の劣化が著しく、絞
り加工には不適である。さらに、亜鉛めっきの合金化処
理(約550 ℃)により、マルテンサイトやベイナイトが
焼き戻され、強度が低下するばかりでなく、成型時にス
トレッチャーストレインが発生するなどから、合金化溶
融亜鉛めっき鋼板用原板としても不適である。さらに、
析出強化は、最適析出条件で処理する必要があるため、
しばしば工程を制約する。とくに工程中に新たに析出処
理工程を組み入れる必要がある場合には、生産性を著し
く阻害する。
Cの転位への集積による時効硬化、すなわち、焼付塗装
時に時効させる焼付硬化性(BH性)を利用した鋼板が、
その製造工程に負担がかからないため例外的に多用され
ている。しかしながら、BHにより降伏強度が3〜5Kgf/
mm2 程度増加するため、張り剛性は改善されるものの、
BHによる引張り強さの増加が1〜2Kgf/mm2 程度と小さ
いこと、加工前やめっき処理時での時効防止手段を必要
とすることなどの問題を有している。
り性を有する鋼板の高強度化には限界があり、合金化溶
融亜鉛めっき鋼板用原板としても不適であった。
は、他の4名と共同で、特開昭60-174852 号公報に、新
しいタイプの冷延鋼板とその製造方法として、極低炭素
鋼板のα−γ2相温度域焼鈍による、フェライト相と低
温変態フェライト相の複合組織を有する深絞り性に優れ
る複合組織冷延鋼板とその製造方法を提案開示した。こ
の鋼板は、第2相としてマルテンサイトやベイナイトを
有する従来の複合組織鋼板とは異なり、その第2相は、
転位密度の高い低温変態フェライトであることが特徴で
ある。
より異なるが、光学顕微鏡観察によれば、 粒界が不
規則に角張った結晶状、 析出物のように粒界に添っ
て存在する結晶粒状、 引っかき傷状の模様を呈する
結晶粒状又は結晶粒群状(比較的大きな第2相粒中に亜
粒界が多数見られる)、などのいずれかが単独又は複合
して分布しているもので、これらは、通常のフェライト
とは明確に区別でき、さらに、粒内の腐食された色調
が、マルテンサイトやベイナイトとは異なり、通常のフ
ェライトとはほとんど変りないことから、マルテンサイ
トやベイナイトとも明確に区別できるものである。一
方、透過電子顕微鏡による観察によれば、低温変態フェ
ライトは、粒界及び/又は粒内の転位密度が非常に高
く、とくに、上記の形態のものは、転位密度が非常に
高い部分と比較的低い部分とが層状になっている。
ライト相の複合組織を有する鋼板は、第2相の低温変態
フェライトが、転位密度が高いだけで実質的にはフェラ
イトであるので、550 ℃程度の温度にさらされても、マ
ルテンサイトやベイナイトとは異なり、焼き戻しされる
ことはなく、このため合金化溶融亜鉛めっき鋼板用原板
としても好適である。さらに、この複合組織を有する鋼
板は、通常の高温で再結晶した極低炭素フェライトを母
相とするため、従来の複合組織を有する鋼板にくらべr
値が非常に高い点でも優れ、しかも内部に局所歪みを有
する複合組織であるため、BH性と、常温時効に対する抵
抗力、すなわち、常温非時効性とを合せ持っている。
強度上昇は、マルテンサイトなどにくらべると小さく、
より高強度を得るためには強化成分の助けが必要であ
る。ところが、このような鋼板に、Mn、Nb、Bなどの強
化成分を多量に添加すると、加工性が劣化し易くなり、
とくに良加工性が得られる焼鈍温度範囲が著しくせばめ
られ、生産性が阻害されるという問題があった。
ような、高温変態フェライト相と転位密度の高い低温変
態フェライト相の複合組織を有する鋼板の高強度化に伴
う加工性、生産性の劣化を有利に解決し、絞り性に優
れ、かつ、常温非時効型で、合金化溶融亜鉛めっき鋼板
用原板としても好適な高張力冷延鋼板及びその製造方法
を提案することを目的とする。
下のとおりである。 TS≧40Kgf/mm2 TS×El≧1800Kgf/mm2・% r値(平均)≧1.9 焼鈍、合金化溶融亜鉛めっき、又は調質圧延直後、及
び、これらを常温で6カ月放置後共に、 降伏点伸び<0.5%
おりである。 1. C:0.001wt%以上、0.025wt%以下、 Si:1.0wt%以下、 Mn:0.1wt%以上、2.0wt%以下、 Nb:0.001wt%以上、0.2wt%以下、 B:0.0003wt% 以上、0.01wt% 以下、 Al:0.005wt%以上、0.10wt% 以下、 P:0.1wt%以下 及び N:0.007wt%以下 を含み、さらに Ni:0.05wt% 以上、3.0wt%以下、 Mo:0.01wt% 以上、2.0wt%以下 及び Cu:0z05wt% 以上、5.0wt%以下 のうちから選んだ1種又は2種以上を含有し、残部は鉄
及び不可避不純物の組成になり、組織が高温変態フェラ
イト相及び転位密度の高い低温変態フェライト相の複合
組織からなることを特徴とする常温非時効型絞り用高張
力冷延鋼板。
び不可避不純物の組成になり、組織が高温変態フェライ
ト相及び転位密度の高い低温変態フェライト相の複合組
織からなることを特徴とする常温非時効型絞り用高張力
冷延鋼板。
の熱延板を、60%以上の圧下率で冷延後、γ変態開始
温度以上、Ac3変態点未満の温度範囲での焼鈍につづ
いて、5℃/秒以上、100℃/秒以下の速度で冷却す
ることを特徴とするTS・Elバランスに優れる常温非
時効型絞り用高張力冷延鋼板の製造方法。
変態フェライト相と転位密度の高い低温変態フェライト
相の複合組織を有する鋼板の高強度化に伴う加工性の劣
化を改善しようとするもので、その改善には、強化成分
でもあるNi、Mo、Cuのうち、いずれか1種以上を適量含
有させることが非常に有効であることを見出したことに
よるものである。
づいて述べる。表1に示す、3種類の成分組成になる連
鋳スラブを用い、以下に示す条件で冷延板を製造し、引
張り特性を調査した。
l バランスにおよぼすNi, Mo又はCuの影響を示したもの
である。図1から明らかなように、Ni, Mo, Cuなどを含
有していないC鋼は、TS40Kgf/mm2近傍でElが急激に低
下し、かつ、この値以上のTSが得られていないのに対
し、Ni、Mo又はCuを含有させたA鋼及びB鋼は、TSの上
昇にともなうElの急激な低下は見られずTS-El バランス
が良好であり、高強度化ができ、2相域焼鈍における材
質安定性に優れていることを示している。
有する理由は明確ではないが、 ・ これらの成分が粒界移動抑制傾向を持つこと、 ・ この鋼板において加工性と強度が最適となるために
は、α→γ変態開始以前の再結晶段階では粒成長し易
く、変態中は逆に粒成長が抑制される必要があること、 の2点から、Ni、Mo及びCuが丁度変態点付近を堺
に高温側で多量に固溶した状態になり、γ粒成長を抑制
するのではないかと推定される。
上の焼鈍では、第2相(低温変態フェライト相)が1〜
70% 出現し、常温非時効性及びBH性を示した。また、こ
れらの第2相の形態は、C, Ni, Mo及びCuの含有量によ
り、前記した3種類のいずれかの形態が単独又は複合し
た形であらわれるが、その形態や結晶粒の絶対的な大き
さと加工性との間にはさしたる相関は認められなかっ
た。
分を比較的多量に含有した鋼では、第2相粒径が母相
(高温変態フェライト相)粒径より大きく成長する傾向
にあり、平均して母相粒径の3倍を超える大きさになる
が、この発明の成分組成範囲にあり優れた加工性を示す
鋼板にあっては、第2相粒径が平均して母相粒径の3倍
以下であった。このことは、先に述べたα粒成長促進・
γ粒成長抑制が、材質に好影響をおよぼすという考えを
支持するものである。
ついて記す。 C:0.001 〜0.025wt% Cは、0.001wt%未満では軟質化しやすく、高強度を得る
ためには合金の多量添加が必要であるばかりでなく、工
業的に0.001wt%未満を実現させることは不経済である。
一方、0.025wt%を超えるとr値の劣化を抑制できず、ま
た、第2相がマルテンサイト化するため合金化溶融亜鉛
めっき処理を施すと軟化・歪時効などの弊害がでる。し
たがって、その含有量は0.001wt%以上、0.025wt%以下と
する。
要になる。また、溶融亜鉛めっき向けの用途ではめっき
がつきにくくなる。したがって、その含有量は1.0wt%以
下とする。ただし、強度を上げ、強度−伸びバランスを
多小改善するので0.05wt% 以上含有させることが好まし
い。これは、第2相へのCの濃化を促進するためと考え
られる。
る。また、2.0wt%を超えると強度−伸びバランスが極度
に劣化する。したがって、その含有量は0.1wt%以上、2.
0wt%以下とするが、望ましくは1.0wt%以下とし、その強
度低下分をNi、Mo、Cuで補うことが好ましい。
るため不可欠の成分であり、そのためには0.001wt%以上
を必要とする。しかし、0.2wt%を超えると加工性への悪
影響が顕著になり、コスト高にもなる。したがって、そ
の含有量は0.001wt%以上、0.2wt%以下とする。
るため不可欠の成分であり、0.0003wt% 未満ではその効
果がない。また、0.01wt% を超えると加工性への悪影響
が顕著になる。したがって、その含有量は0.0003wt% 以
上、0.01wt% 以下とする。
5wt%以上含有させることを必要とするが、0.10wt% を超
えて含有させると介在物が増加し、材質を劣化させる。
したがって、その含有量は0.005wt%以上、0.10wt% 以下
とする。
ると、偏析による表面欠陥が顕著になるばかりでなく、
溶融亜鉛めっき向けの用途ではめっきがつきにくくな
る。また、第2相による強化を弱める点不利である。し
たがって、その含有量は0.1wt%以下とするが望ましくは
0.05wt% 以下とし、その強度低下分をNi,Mo, Cuで補う
ことが好ましい。
させ、また、BNの形成によりBの歩止りを悪くする。し
たがって、その含有量は0.007wt%以下とする。
u:0.05〜5.0wt% Ni, Mo及びCuは、これらのうちの1種以上を含有させる
ことが、この発明の最大の要件であって、前記したよう
に、これらは、材質劣化をもたらさずに高強度化ができ
る成分である。それぞれ、Niが0.05wt%, Mo が0.01wt%,
Cu が0.05wt%未満では、その効果がなく、Niが3.0wt%,
Moが2.0wt%, Cuが5.0wt%を超えると加工性に悪影響を
およぼす。したがって、これらの含有量は、Niが0.05wt
% 以上、3.0wt%以下、Moが0.01wt% 以上、2.0wt%以下、
Cuが0.05wt% 以上、5.0wt%以下とする。なお、溶融亜鉛
めっき向けの用途では、めっきのぬれ性の観点からNi,
Mo及びCuとも1.0wt%以下とすることが好ましい。
りへの悪影響を抑制する。それぞれ、Crが0.05wt% 、Ti
が 0.005wt% 未満では、上記効果がなく、Crが3.0wt%、
Tiが1.0wt%を超えると、その効果が飽和する。したがっ
て、これらの含有量は、Crが0.05wt% 以上、3.0wt%以
下、Tiが0.005wt%以上、1.0wt%以下とする。なお、Tiの
C固定効果は高温でも安定しているが、Cr, NbのC固定
効果は高温で弱まるため、Tiが無添加あるいはその含有
量が48/12 〔C〕+ 48/32 〔S〕+48/14 〔N〕未満の
ときは鋼板は常温非時効でありながらBH性が付与され、
より高強度化に有利となる。
る。スラブの製造は、常法の連鋳法又は造塊法でよく、
また、熱延も、通常の工程通りの、 Ar3変態点以上の仕
上げ温度で行なえばよい。コイルの巻取り温度も特に規
定しないが、Nb炭化物を適度な粒径に析出させるために
は600 〜700 ℃の温度範囲がよい。
その後の焼鈍時における変態開始の遅延によるものと考
えられるが、第2相が粗大化し、前記した母相フェライ
ト粒径との比が3倍を超えてしまい、加工性が劣化す
る。したがって、冷延圧下率は60% 以上を必要とする。
り高温で行われなければ複合組織化しない。しかし、α
−γ共存温度域を超えて焼鈍すると、r値に有利な結晶
方位の形成に寄与する残留α粒も焼鈍中に消失してしま
ううえ、第2相の比率が高くなり過ぎ、さらに、冷却時
に第2相が粗大化して母相フェライト粒径との比が3倍
を超える組織となるため、加工性が著しく損なわれる。
したがって、焼鈍温度は、γ変態開始温度以上 AC3変態
点未満とする。
あるので、2相化するのにさほどの急冷は必要としない
が、それでも5℃/秒未満の徐冷では低温までγ粒が残
存しにくく、十分な低温変態フェライト相が出現しな
い。一方、100 ℃/秒を超えての冷却は不要であるう
え、板の形状悪化をもたらす。したがって、焼鈍後の冷
却速度は5℃/秒以上、100 ℃/秒以下とする。
の形状矯正のために伸び率3% 以下で行っても問題な
い。
適合鋼12種類と比較鋼7種類の連鋳スラブを、それぞ
れ、表3に示す条件で、熱延(仕上げ板厚:1.6 〜3.5m
m )、冷延(仕上げ板厚:0.7mm )、焼鈍、及び一部に
ついて、合金化溶融亜鉛めっき又は調質圧延を行い製品
板とした。
は、連続めっきライン(CGL)で、焼鈍−溶融亜鉛めっき
−合金化処理(550 ℃・20秒)を施したもので、めっき
の付着状態にはなんら問題はなかった。
BH、常温非時効性、組織調査などを行った。これらの調
査結果を表4にまとめて示す。
る。引張り特性:JISZ 2201の5号試験片を使用して測
定した。
にて測定し、L方向(圧延方向)、D方法(圧延方向に
45度方向)及びC方向(圧延方向に90度方向) の平均値
を γ値(平均)= ( rL + 2 rD + rC)/4 として求めた。
と、2% の引張り予ひずみを与えた後除荷し、さらに17
0 ℃20分間の時効処理を行った後の降伏応力(σY )と
を測定し、 BH = (σY )- (σ2 ) として求めた。
張り速度10mm /min)における降伏伸び(YEl) と、100 ℃
×10時間(30℃×6カ月相当)の時効処理後、上記と同
様に降伏伸びを求め評価した。
例は、TSが全て40Kgf/mm2 以上であり、常温非時効性、
加工性ともに優れた特性を示し、また、Tiで固溶Cの全
てを固定した試料記号8以外は3.5Kgf/mm2以上のBHを有
している。また、CGL による合金化溶融亜鉛めっき処
理、調質圧延などによっても材質が劣化することはな
い。
る。 1D:焼鈍温度がγ変態温度より低く、α単相のため、常
温非時効性が得られていない。 1E:焼鈍後の冷却速度が低く、ほとんどα単相のため、
常温非時効性が得られていない。 1F:冷間圧下率が低いため、第2相の粒径が母相に比し
て大きく、良好な加工性が得られていない。 5B:焼鈍温度がα−γ共存温度より高いため、良好な加
工性が得られていない。 13A, 13B:Cu, Ni及びMoのいずれも含有していないた
め、第2相の粒径が母相にくらべ極めて大きくなり、加
工性が劣化し、常温非時効性にも悪影響をおよぼしてい
る。なお、常温非時効性に対する悪影響は、合金化溶融
亜鉛めっき後において顕著である。 14、15:Ni, Mo又はCuの含有量が過剰で、第2相の粒径
と母相との粒径比が最適範囲を外れており、良好な加工
性が得られていない。 16:Mnの含有量が過剰で、第2相の粒径と母相との粒径
比が最適範囲を外れ、良好な加工性が得られていない。 17:Nb含有量が高く、加工性に悪影響を与えている。 18, 19:Nb又はBが無添加のため、低温変態フェライト
相が出現せず、良好な加工性、常温非時効性が得られて
いない。 以上比較例は、それぞれ、いずれかの特性が適合例にく
らべ劣っている。
か1種以上を適量含有させることにより、高温変態フェ
ライト相と転位密度の高い低温変態フェライト相の複合
組織を有する鋼板の高強度化に伴う加工性の劣化を改善
するもので、この発明によって得られる高張力冷延鋼板
は、常温非時効性型又は常温非時効BH型で良好な絞り性
を有し、かつ、合金化溶融亜鉛めっき処理を施しても材
質劣化がなく、自動車用などに有利に用いることができ
る。
Cu又はMoの影響を示すグラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】 C:0.001wt%以上、0.025wt%以下、 Si:1.0wt%以下、 Mn:0.1wt%以上、2.0wt%以下、 Nb:0.001wt%以上、0.2wt%以下、 B:0.0003wt% 以上、0.01wt% 以下、 Al:0.005wt%以上、0.10wt% 以下、 P:0.1wt%以下 及び N:0.007wt%以下 を含み、さらに Ni:0.05wt% 以上、3.0wt%以下、 Mo:0.01wt% 以上、2.0wt%以下 及び Cu:0.05wt% 以上、5.0wt%以下 のうちから選んだ1種又は2種とを含有し、残部は鉄及
び不可避不純物の組成になり、組織が高温変態フェライ
ト相及び転位密度の高い低温変態フェライト相の複合組
織からなることを特徴とする常温非時効型絞り用高張力
冷延鋼板。 - 【請求項2】 C:0.001wt%以上、0.025wt%以下、 Si:1.0wt%以下、 Mn:0.1wt%以上、2.0wt%以下、 Nb:0.001wt%以上、0.2wt%以下、 B:0.0003wt% 以上、0.01wt% 以下、 Al:0.005wt%以上、0.10wt% 以下、 P:0.1wt%以下 及び N:0.007wt%以下 を含み、さらに Ni:0.05wt% 以上、3.0wt%以下、 Mo:0.01wt% 以上、2.0wt%以下 及び Cu:0.05wt% 以上、5.0wt%以下 のうちから選んだ1種又は2種以上と Cr:0.05wt% 以上、3.0wt%以下 及び Ti:0.005wt%以上、1.0wt%以下 のうちから選んだ1種又は2種とを含有し、残部は鉄及
び不可避不純物の組成になり、組織が高温変態フェライ
ト相及び転位密度の高い低温変態フェライト相の複合組
織からなることを特徴とする常温非時効型絞り用高張力
冷延鋼板。 - 【請求項3】 C:0.001wt%以上、0.025wt%以下、 Si:1.0wt%以下、 Mn:0.1wt%以上、2.0wt%以下、 Nb:0.001wt%以上、0.2wt%以下、 B:0.0003wt% 以上、0.01wt% 以下、 Al:0.005wt%以上、0.10wt% 以下、 P:0.1wt%以下 及び N:0.007wt%以下 を含み、さらに Ni:0.05wt% 以上、3.0wt%以下、 Mo:0.01wt% 以上、2.0wt%以下 及び Cu:0.05wt% 以上、5.0wt%以下 のうちから選んだ1種又は2種以上を含有する熱延板
を、60% 以上の圧下率で冷延後、γ変態開始温度以上、
AC3変態点未満の温度範囲での焼鈍につづいて、5℃/
秒以上、100 ℃/秒以下の速度で冷却することを特徴と
する常温非時効型絞り用高張力冷延鋼板の製造方法。 - 【請求項4】 C:0.001wt%以上、0.025wt%以下、 Si:1.0wt%以下、 Mn:0.1wt%以上、2.0wt%以下、 Nb:0.001wt%以上、0.2wt%以下、 B:0.0003wt% 以上、0.01wt% 以下、 Al:0.005wt%以上、0.10wt% 以下、 P:0.1wt%以下 及び N:0.007wt%以下 を含み、さらに Ni:0.05wt% 以上、3.0wt%以下、 Mo:0.01wt% 以上、2.0wt%以下 及び Cu:0z05wt% 以上、5.0wt%以下 のうちから選んだ1種又は2種以上と Cr:0.05wt% 以上、3.0wt%以下 及び Ti:0.005wt%以上、1.0wt%以下 のうちから選んだ1種又は2種とを含有する熱延板を、
60% 以上の圧下率で冷延後、γ変態開始温度以上、 AC3
変態点未満の温度範囲での焼鈍につづいて、5℃/秒以
上、100 ℃/秒以下の速度で冷却することを特徴とする
常温非時効型絞り用高張力冷延鋼板の製造方法。
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JP3123135A JP2818319B2 (ja) | 1991-04-26 | 1991-04-26 | 常温非時効型絞り用高張力冷延鋼板及びその製造方法 |
US07/874,306 US5356494A (en) | 1991-04-26 | 1992-04-24 | High strength cold rolled steel sheet having excellent non-aging property at room temperature and suitable for drawing and method of producing the same |
CA002067043A CA2067043C (en) | 1991-04-26 | 1992-04-24 | High strength cold rolled steel sheet having excellent non-aging property at room temperature and suitable for drawing and method of producing the same |
KR1019920007134A KR950007472B1 (ko) | 1991-04-26 | 1992-04-27 | 상온 비시효 소성경화성 인발 가공용 고장력 냉연강판 및 그 제조방법 |
DE69228403T DE69228403T2 (de) | 1991-04-26 | 1992-04-27 | Hochfestes, kaltgewalztes, bei Raumtemperatur alterungsbeständiges, tiefziehbares Stahlblech und Herstellungsverfahren |
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