JP2814200B2 - 乾電池と回路との電気的接続構造 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、乾電池と回路との電気
的接続構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】例え
ば、懐中電灯や交通警官などが使用する合図灯（安全
灯）などは、一側の開口部から乾電池を数個直列状態に
収納部へ投入嵌挿し、この開口部を閉塞部により閉塞す
ると、点灯回路とこの乾電池とが電気的に接続される構
造に設計されている。

【０００３】しかしながら、この乾電池を収納する収納
部の前端側と後端側に夫々この乾電池を電源とする回路
を配するような場合、各電池の＋−の電極を夫々前端側
と後端側の双方に配線しなければならないが、従来は電
線などを収納部内を引き回して配線しなければならず、
製作が非常に厄介であった。

【０００４】本発明は収納部内に電線を引き回して配線
することなしに、閉塞部で収納部の開口部を閉塞すると
各回路への電気的接続が確実になされ、製作が容易でコ
ストもかからず電気的接続が確実になされ信頼性のある
秀れた乾電池と回路との電気的接続構造を提供すること
を目的としている。

【０００５】

【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。

【０００６】一側の開口部２Ａから乾電池１を収納部２
へ投入嵌挿し、この開口部２Ａを閉塞して収納部２に乾
電池１を収納し、この乾電池１を電源とする回路３を収
納部２の前端側と後端側に配設し、各回路３と乾電池１
とを電気的に接続する乾電池と回路との電気的接続構造
において、前記収納部２に乾電池１を収納する収納筒部
４を配設し、この収納筒部４を金属などの導電材で形成
し、この収納筒部４の底部に収納筒部４内に投入嵌挿さ
れる乾電池１を支承して乾電池１のマイナス端子に電気
的に接触する導電性の支承部５を収納筒部４に連設状態
に設け、この収納筒部４に沿って底部側である後端側か
ら上部開口部２Ａ側である前端側にかけて配設する導電
性の導帯部６を収納筒部４と絶縁状態に設け、この導帯
部６の上部開口部２Ａ側の突出先端部６Ａを内側に折曲
状態に形成し、この突出先端部６Ａが底部側へ押圧され
た際、突出先端部６Ａが直接若しくは間接的に乾電池１
のプラス端子に電気的に接触するように構成し、収納部
２の上部開口部２Ａを閉塞する閉塞部７に乾電池１のプ
ラス端子に電気的に接触するプラス当接部８と前記導帯
部６の突出先端部６Ａを押圧する押圧部９と、これらと
絶縁状態に前記収納筒部４と電気的に接触するマイナス
当接部10とを設け、収納部２の底部側である後端側に配
する回路３に収納筒部４と導帯部６の後端部とを接続
し、収納部２の上部開口部２Ａ側である前端側に配する
回路３に前記閉塞部７で前記上部開口部２Ａを閉塞した
際、プラス当接部８とマイナス当接部10とが接続される
ように構成したことを特徴とする乾電池と回路との電気
的接続構造に係るものである。

【０００７】

【作用】収納部２の収納筒部４内に上部開口部２Ａから
乾電池１をマイナス端子を底側にして投入嵌挿し、この
上部開口部２Ａを閉塞部７により閉塞すると、底側であ
る後端側に配した回路３には、マイナス端子は収納筒部
４の底部，プラス端子は前端側から後端側へ収納筒部４
に沿って配した導帯部６を介して接続され、反対側の前
端側に配される回路３には、プラス端子はプラス当接部
８，マイナス端子は収納筒部４並びにこの収納筒部４と
接触するマイナス当接部10を介して接続される。

【０００８】

【実施例】図面は本発明の好適な実施の一例を示したも
ので、本実施例は出願人の開発した実願平５−５０２８
１号に係る合図灯に本発明を適用したものである。本実
施例は一側の開口部２Ａから乾電池１を握持部の筒状の
収納部２へ投入嵌挿し、この開口部２Ａを閉塞して収納
部２に乾電池１を複数直列状態に収納するもので、この
乾電池１を電源とする回路３を収納部２の前端側と後端
側に配設し、各回路３と乾電池１とを電気的に接続する
ものである。

【０００９】前端側には合図灯の点灯管部12内に配する
発光ダイオード13を点滅させる回路３を配し、後端側に
は合図灯の握持部底面で電球14が点灯し、警官が夜間免
許証などを確認できるようにした点灯回路３を設けたも
のである。

【００１０】本実施例では、具体的には次のように構成
している。

【００１１】握持部を形成する筒状の収納部２に乾電池
１を収納する収納筒部４を配設し、この収納筒部４を金
属などの導電材で形成する。

【００１２】この収納筒部４の底部に収納筒部４内に投
入嵌挿される乾電池１を弾圧支承して乾電池１のマイナ
ス端子に接触する導電性のバネ状支承部５を収納筒部４
に連設状態に設ける。

【００１３】この収納筒部４に前後方向に割溝部を形成
し、この割溝部に納まりこれに沿うように、底部側であ
る後端側から上部開口部２Ａ側となる前端側にかけて配
設する導電性の板状導帯部６を、絶縁シートを介在する
ことにより収納筒部４と絶縁状態に設ける。

【００１４】この導帯部６の上部開口部２Ａ側の突出先
端部６Ａを内側に折曲形成する。

【００１５】この突出先端部６Ａが底部側へ押圧部９に
より押圧された際、突出先端部６Ａが間接的に乾電池１
のプラス端子に押圧部９を介して電気的に接触するよう
に構成する。

【００１６】収納部２の上部開口部２Ａを閉塞する閉塞
部７に乾電池１のプラス端子に押圧接触するプラス当接
部８に前記導帯部６の突出先端部６Ａを押圧する円盤状
の押圧部９を電気的に一体に設け、これらと絶縁状態に
前記収納筒部４の上端縁と電気的に接触するマイナス当
接部10をプラス当接部８周辺に段差を置いた円盤状に設
ける。

【００１７】また、マイナス当接部10は回路３のスイッ
チ部15を逃げるために切り欠いた部分を有する円筒部10
Ａの底面とし、このマイナス当接部10より前記円盤状の
押圧部９を有するプラス当接部８を絶縁状態に垂設した
構造としている。また、マイナス当接部10と収納筒部４
の上縁との接触が確実となるように収納筒部４の上縁数
ヶ所に折り返し水平受片部11を形成している。

【００１８】この収納部２の底部側である後端側に配す
る回路３に収納筒部４と導帯部６の後端部とをリード線
を介して接続する。

【００１９】収納部２の上部開口部２Ａ側である前端側
に配する回路３に閉塞部７で上部開口部２Ａを閉塞した
際、プラス当接部８とマイナス当接部10とが接続される
ように構成する。

【００２０】

【発明の効果】本発明は上述のように構成したから、収
納部内に電線を引き回して配線することなしに、閉塞部
で収納部の開口部を閉塞すると各回路への電気的接続が
確実になされ、製作が容易でコストもかからず電気的接
続が確実になされ信頼性のある秀れた乾電池と回路との
電気的接続構造となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本実施例の外観図である。

【図２】本実施例の断面図である。

【図３】本実施例の分解説明斜視図である。

【図４】本実施例の前端側の拡大断面図である。

【符号の説明】

１ 乾電池 ２ 収納部 ２Ａ 上部開口部 ３ 回路 ４ 収納筒部 ５ 支承部 ６ 導帯部 ６Ａ 突出先端部 ７ 閉塞部 ８ プラス当接部 ９ 押圧部 10 マイナス当接部

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 一側の開口部から乾電池を収納部へ投入
   嵌挿し、この開口部を閉塞して収納部に乾電池を収納
   し、この乾電池を電源とする回路を収納部の前端側と後
   端側に配設し、各回路と乾電池とを電気的に接続する乾
   電池と回路との電気的接続構造において、前記収納部に
   乾電池を収納する収納筒部を配設し、この収納筒部を金
   属などの導電材で形成し、この収納筒部の底部に収納筒
   部内に投入嵌挿される乾電池を支承して乾電池のマイナ
   ス端子に電気的に接触する導電性の支承部を収納筒部に
   連設状態に設け、この収納筒部に沿って底部側である後
   端側から上部開口部側である前端側にかけて配設する導
   電性の導帯部を収納筒部と絶縁状態に設け、この導帯部
   の上部開口部側の突出先端部を内側に折曲状態に形成
   し、この突出先端部が底部側へ押圧された際、突出先端
   部が直接若しくは間接的に乾電池のプラス端子に電気的
   に接触するように構成し、収納部の上部開口部を閉塞す
   る閉塞部に乾電池のプラス端子に電気的に接触するプラ
   ス当接部と前記導帯部の突出先端部を押圧する押圧部
   と、これらと絶縁状態に前記収納筒部と電気的に接触す
   るマイナス当接部とを設け、収納部の底部側である後端
   側に配する回路に収納筒部と導帯部の後端部とを接続
   し、収納部の上部開口部側である前端側に配する回路に
   前記閉塞部で前記上部開口部を閉塞した際、プラス当接
   部とマイナス当接部とが接続されるように構成したこと
   を特徴とする乾電池と回路との電気的接続構造。